学校法人山梨学院

山梨学院大学
〒 400-8575 山梨県甲府市酒折 2-4-5
http://www.ygu.ac.jp/
山梨学院大学 陸上競技部
201
20
12-13
第88回箱根駅伝ドキュメント
中村悠二
(写真左)
が2区の激流をしのぎ切ると、О・コスマス
(写真中央)
が3区区間新の快走で7人抜き、
田口恭輔
(写真右)
が4区のチーム記録を更新し、往路6位につなげた
第88回東京箱根間往復大学駅伝競走で山梨学院大は2大会ぶりのシード権を獲得する9位となった。 上位戦線が見
える位置(6位)
で踏ん張った往路。 シード争いの渦の中でもがいた復路。 けして満足はできない9位のゴールを迎え
たが、 チームスローガン
「一歩の決意」
を示さんと奮闘した、 この1年と217kmの軌跡を振り返る。
第88回東京箱根間往復大学駅伝
夏を経たチームの成熟
2
主力を欠いた春から夏にかけ
上に立つ人物によってリー
を躊躇なく発言できる人物。
て、自らの走りでチームを鼓
ダーシップのあり方は様々だ
ただ、田口自身が長く故障治
2011 年 6 月、 前 年 の 全 日
舞し続けたのが松枝だった。
が、こうして受け継がれる思
療中だった。しかしその故障
本大学駅伝で初めてシード獲
関東インカレにおけるハーフ
いもある。
が癒え、夏合宿からチーム練
得を逃し、その予選会に初め
マラソン 2 位、10000 m 8 位
一方、副主将の田口恭輔は、
習に復帰すると、空を切って
て臨んでいた。予選会は 8 人
の奮闘が光る。
「その頃は自
松枝と違ってチームへの苦言
いた言葉が皆に届くようにな
の 10000 mタイムで競う。主
分のことに集中していれば、
力を欠いたチームは前半から
チームにいい影響を与えられ
苦戦。最終組を担った松枝と
たんです」
(松枝)
。そんなリー
オンディバ・コスマスは、ビ
ダーのスタンスが夏に変化を
ハインドを挽回しようととば
見せた。周囲への気配りを積
した分、後半に足が止まり力
極的に行い、夏合宿中の晩に
尽きる。
は、副主将、主務とともに、
箱根駅駅伝より困難とされ
チーム運営に関するミーティ
る全日本大学駅伝の連続出
ングを重ねる姿があった。
場。山梨学院大が保持する記
松枝は 1 年生の頃、3 年前
録は関東最長の「24」だった。
に主将を務めた松村康平と、
これがストップし、主将・松
寮の同じ部屋で過ごした。
「松
枝翔は「先輩たちがつなげて
村さんはよく周りを見てい
きた大切なものを、僕たちが
て、選手として走れない人に
途絶えさせてしまった」とう
も声をかけ、そういう姿がい
ちひしがれた。
いなと見ていました」
(松枝)。
目算以上の健闘を見せ3つ順位を上げた5区の松本大樹
強化する最長区間・5 区での
その中にも「一歩の決意」
6 位浮上は、期待以上の働き
を体現すべく、格闘した跡が
だった。
ある。8 区の牧野俊紀は常に
体現した「一歩の決意」
ライバル校の 1 歩前に出て、
往路を終えた時点で、山梨
た。9 区の松枝は思うに動か
学院大は上位戦線とシード戦
線の中間に位置した。すでに
大量リードを奪っていた東洋
大は別としても、駒大などと
は数分以内の差。ただ、東洋
大による大差突出の影響で 13
チームが復路一斉スタートと
なり、その一群が山梨学院大
8区の牧野俊紀は集団の前を走り続けた
の 1 分 34 秒後に出発から追っ
る。
ハイペースにもひるまず、後
てくる。
よちよち歩きだったチーム
半もよく粘って 10 位につけ
結果的に 6 区で上位戦線か
は、鍛錬の夏を過ごし、大人
る。
ら遠ざかり、シード争いの渦
びた精悍な顔つきに変わって
学生界の大エースが集う 2
に巻き込まれることになっ
いた。学生トップレベルの実
区を背負ったのが中村。彼が
た。シード権獲得は「最低ラ
績を持つコスマスと松枝、故
大会前に素晴らしい仕上がり
インの」という但し書き付き
障から復活した田口と中村悠
を見せたから、コスマス、松
の目標達成である。大手町の
二、1 年生井上大仁の成長と、
枝を他の勝負所へ回すことが
ゴールへ駆け込んだ 10 区尾
戦力という意味でも厚みがで
できたのだ。16 位に下がった
﨑博の表情に、また彼を迎え
き、10 月の箱根駅伝予選会は
とはいえ、タイムを 1 時間 10
た仲間たちの間に、笑顔がこ
力強く 2 位通過。コスマスに
分台にまとめ、もっとも難度
ぼれ出ることはなかった。
いたっては、個人成績のトッ
の高い「つなぎ役」を果たし
繰り上げスタートのせいで
プを取った。
ている。
見た目の順位と実際の順位が
1、2 区の働きが土台となり、
入り乱れたため、ゴールの瞬
狙い通り 3、4 区で攻めに転
間、尾﨑がシード権ゲットを
迎えた本戦、山梨学院大は
じた。山梨学院大附高時代か
確信できていなかった。それ
1 区井上、2 区中村、3 区コス
ら 7 年の集大成を見せたコス
が笑顔なきゴールの直接的な
マス、4 区田口と配置。松枝
マス。区間新記録を打ち立て、
理由だ。しかしやはり、上位
を 9 区に備えた。1 区井上の
順位を 9 位に引き上げた。続
争いに割って入る「一歩」の
10000 m自己記録はこの時点
く田口は順位こそ上げられな
踏み出しがあったなら、順位
で 29 分 26 秒 58 だがすでに、
かったが、区間タイムはチー
が不確かなゴールにはならな
快足自慢が集う 1 区であろう
ムの歴代最高記録だ。5 区は
かっただろう。その場合、ゴー
と十分に戦える力をつけてい
10000 m の 自 己 記 録 が 29 分
ルの表情は変わっていたかも
た。10km 通 過 29 分 02 秒 の
56 秒 66 の松本大樹。各校が
しれない。
配置に成長の裏付け
上を目指す姿勢を示し続け
ない身体をむちうって全精力
を出し尽くした。その結果、
シードラインに対する貯金を
回復。7 区終了時の 1 分 01 秒
差が 9 区終了時には 3 分 50 秒、
ゴ ー ル 時 に 4 分 09 秒 の ゆ と
りをもってシード権を手に入
れた。現世代が次世代へ手渡
せるもっとも確かな形がシー
ド権であり、それを確実に残
すことがいかに難しいか。
予選スタートの試練を越
え、山梨学院大は「一歩」を
踏み出した。個人個人が念じ
る「一歩の決意」を集積した、
おおいなる「一歩」に違いな
い。
本調子でない中、力を出し尽くした
9区の松枝翔
私たちは山梨学院大学陸上競技部を応援します。
学校経営戦略パッケージシステム
「Stepシリーズ」
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3
第88回箱根駅伝
全区間レース経過
&
コメント
「一歩の決意」示した
217.9kmの継走
総合成績
1位 2位 3位 4位
5位 6位 7位 8位 9位 10位
11位
12位
13位
14位 15位 16位 17位 18位 19位
20位 4
東洋大学
駒澤大学
明治大学
早稲田大学
青山学院大学
城西大学
順天堂大学
中央大学
山梨学院大学
往路: 6位
復路:14位
國學院大学
国士舘大学
東海大学
帝京大学
拓殖大学
神奈川大学
上武大学
関東学連選抜
中央学院大学
日本体育大学
東京農業大学
10時間51分36秒
11時間00分38秒
11時間02分50秒
11時間03分10秒
11時間08分46秒
11時間10分17秒
11時間11分15秒
11時間11分17秒
11時間12分38秒
5時間33分11秒
5時間39分27秒
11時間13分42秒
11時間16分47秒
11時間17分14秒
11時間18分58秒
11時間20分21秒
11時間20分22秒
11時間20分43秒
11時間21分36秒
11時間21分41秒
11時間22分26秒
11時間44分16秒
1
大手町→鶴見
区
21.4km
2
鶴見→戸塚
区
23.2km
井上 大仁
中村 悠二
中継順位 → 10 位
区間成績 1.03.13(10 位)
中継順位 10 位→ 16 位
区間成績 1.10.56(18 位)
現代ビジネス部 1 年
長崎・鎮西学院高出身
法学部 4 年
和歌山・日高高出身
■レース経過
5kmで大迫選手
(早大)
と服部選手
(日体大)が飛
び出し、井上を含む3位
集 団 も10km29分02秒
とハイペースで推移。3
位集団から次々と脱落者
が こ ぼ れ 落 ち、13kmで 9 人 に 絞 ら れ た。 井 上 は
14km過ぎに集団から遅れたものの、東海大と競いな
がらペースダウンを抑える。残り1.4kmで東海大を引
き離して10位を確保した。飛び出した早大とは1分
10秒差、密集する上位群とは僅差のポジションにつ
けた。
■レース経過
中村は序盤、村澤選手
(東 海 大)
、出 岐 選 手
(青
学大)の猛攻をやり過ご
し、8km付近から國學院
大と並走。11kmで追い
上げてきた伊藤選手
(国
士大)
を追った國學院大から離れ、ひとり14位の位置
でマイペースを維持した。権太坂の下りで順大に抜か
れたが、終盤に追いつかれた拓大を得意の上り坂で
反撃し、ほぼ同時にリレー。エースが集まる区間で順
位を落としたものの、我慢強く反撃の起点作りを担っ
た。
■コメント
ハイペースは覚悟していて、流れに身を任せました。
気持ちで戦えた面が大きかったです。少しはいい流れ
を作れたかと思いますが、上位とは勝負にならず、自
分のレベルがまだまだ低いと感じました。次は2区で
戦いたい。でも今のままでは戦えないので他大学の強
い人と勝負して強くなりたいです。
■コメント
エース区間で他校の速いランナーと競り合えること
が楽しみでした。自分のペースでどれだけいけるかを
試しましたが、全然ダメだったという思いが強いです。
ただ2区を任されるレベルに自分を高められたので、
チームがこの作戦を採用できました。悪いなりに仕事
はできたと思います。
6
芦ノ湖→小田原
区
20.8km
7
小田原→平塚
区
21.3km
伏島 祐介
宮本 悠矢
中継順位 6 位→ 7 位
区間成績 1.02.15(18 位)
中継順位 7 位→ 8 位
区間成績 1.05.51(15 位)
法学部 3 年
栃木・白鴎大足利高出身
現代ビジネス部 2 年
大分・日本文理大附高出身
■レース経過
伏島の足取りに力強さ
がなかった。追いつかれ
た青 学 大に4km付 近で
先行され、中大にも9km
で抜かれた。14km付近
で東農大にも逆転を許す。
中大も東農大も1分34秒後の繰り上げ一斉スタート
の13チームから抜け出してきた大学。
「後ろが気にな
ってビクビクしながら走ってしまった」
と伏島。残り
1km付近で神奈川大以下6チームにも抜き去られ、
見かけでは15位で7区に中継した。設定より2分も
遅れ、区間18位に終わった。
■レース経過
9位から17位までの
9チームが1分の中でス
タートした7区。3kmで
は宮本、國學院大、東海
大、国士大の4チームが
集団になった。10km手
前で東海大が遅れ、代わりに帝京大が追いついてき
て再度4人に。14km前後で宮本と國學院大がいった
ん下がったが、18kmで追いつきみたび4人の集団に。
★kmの下りで宮本と国士大が帝京大と國學院大を引
き離したが、ラスト0.3kmで国士大に競り負け、見
かけ上は14位で8区に中継した。
■コメント
上りで思ったよりもガツガツ行くことになってしま
い、その時点で周りとは力の差がありました。下りで
挽回しようとしましたが全然動きませんでしたね。練
習も調整も普通にできていたので、設定通りに行ける
はずでした。箱根で良い走りをした選手に練習や試合
で勝つことを積み重ねて、自信につなげます。
■コメント
結果的に10kmまでは設定通りに行けましたが、競
り合っていたのでタイムは意識していませんでした。
沿道から
「シードぎりぎりだぞ」
と声がかかる大学もあ
ったので、この人たちに負けられないと思って走って
いました。区間10位以内が最低目標でしたから、来
年は区間5位以内でリベンジします。
3
戸塚→平塚
区
21.5km
オンディバ・コスマス
現代ビジネス学部 4 年
山梨・山梨学大附高出身
中継順位 18 位→ 9 位
区間成績 1.01.38(1位)=区間新
4
平塚→小田原
区
18.5km
5
小田原→芦ノ湖
区
23.4km
田口 恭輔
松本 大樹
中継順位 9 位→ 9 位
区間成績 55.51(6 位)
中継順位 9 位→ 6 位
区間成績 1.21.33(9 位)
経営情報部 4 年
愛知・東邦高出身
法学部 3 年
島根・出雲工高出身
■レース経過
コスマスはモゼ選手
(拓大)
と並んでスタート
し、前 半7kmまで 並 走。
並走中に上武大、順大を
抜き、モゼ選手を後方へ
追いやってからは、国士
大、学連選抜、國學院大を次々と抜き、一気に後方
へ追いやった。さらには戸塚中継所で2分14秒だっ
た城西大との差を、16km付近で振り出しに。粘る城
西大・中原選手を最後に突き放し、コスマスは9位で
中継。7つポジションを上げ、区間記録を2秒更新す
る快走となった。
■レース経過
田口は1km過ぎまでに
城西大に追いつかれたが、
明大を吸収し3人の集団
で前を追った。5~6km
で日体大を抜いたが、城
西大と明大には10km付
近で離されてしまった。ただ、10km通過タイムの29
分35秒は設定通り。東海大に11km付近で追いつき
並走したが、痙攣が起きてしまったこともあり、海岸
に出た15km過ぎから少しずつ離され始めた。平塚と
変わらない順位で中継したが、5位の城西大まで30
秒差にとどめた。
■レース経過
松本の5km通過は16
分07秒と設 定よりも7
秒遅い入り。
「平地で追っ
てもよくありません。
“登
りで勝負”というつもりで、
落ち着いて入った」とい
う。登りに入り8kmで中大を抜くと、9.4kmの大平
台手前で青学大を抜き去った。前を行くのは関東イン
カレ10000m優勝の東海大・早川選手。平地では先
行を許したが、松本は13kmで早川選手もかわした。
区間5位とは27秒差。松本はしっかりと順位を上げ
る走りを見せた。
■コメント
1時間1分を切ることが目標でした。ゆっくり入っ
て、どんどん上げていこうと考えていました。もっと
いいタイムを出し、チームも6位に入りたかったので
残念です。これまでとこの1年の違いは、治療に出か
け、細かい体調管理に気をつけたこと。あまりケガを
せず、順調に練習ができました。
■コメント
もう30秒速く走りたかったですね。痙攣してしま
ったのが悔しいです。陸上人生最後のレースでしたし、
区間賞も狙っていたのですが…。唯一褒められるとし
たら、自分らしい走り、最後まで攻める走りはできた
かな。昨年から、乗り込んで重心を移動させる動きに
変えたことで走りが良くなりました。
■コメント
リズムよく登っていたら前が見えてきて、追ってい
くことができました。20kmまでは設定よりも20秒く
らい速かったのですが、下りが動きませんでした。で
きれば城西大に追いつきたかったですね。登りで特に
フォームは変えていませんが、軽くかまえずどっしり
とかまえて走るように心がけました。
8
平塚→戸塚
区
21.5km
9
戸塚→鶴見
区
23.2km
牧野 俊紀
松枝 翔
中継順位 8 位→ 7 位
区間成績 1.06.27(6 位)
中継順位 7 位→ 7 位
区間成績 1.11.54(10 位)
法学部 3 年
千葉・西武台千葉高出身
■レース経過
7区に続いて混戦とな
った。牧野は1kmで国士
大を抜き去り、7km付近
で拓大に追いつき並走と
なった。しかし、國學院
大と帝京大に追いつかれ
て10kmでは4人の集団に。國學院大は遊行寺の坂
(15.9km付近)
で引き離したが、そこで帝京大にはリ
ードを奪われた。しかし、拓大とともに17kmで関東
学連を、残り1.5~1kmで中学大を抜き去った。そし
て最後のスパート合戦で拓大に競り勝ち、見かけ上は
11位で9区に中継した。
■コメント
展開的に最初から行くしかありませんでした。順位
的には予想外でしたが、結局自分のリズムで行けば一
緒です。前回も走っているので不安なく行けました。
後ろにつかれましたが、気にせず行ったのがよかった
と思います。4年生に頼るのでなく、自分の力でシー
ド権を確保したかった。
経営情報部 4 年
鹿児島・鹿児島実高出身
10
尾
鶴見→大手町
区
23.1km
博
現代ビジネス学部 4 年
山梨・山梨学大附高出身
中継順位 7 位→ 9 位
区間成績 1.13.00(11 位)
■レース経過
切り札としての使命を
背 負った 松 枝 が11番目
に中継所を出発
(実際順
位7位)
。24秒 先 行 す る
帝京大
(実 際 順 位16位)
を 追 い、 一 時10秒 程 の
差に詰め寄った。しかし権太坂の下りからじわじわと
引き離されると、鶴見中継所までひたすら長い一人旅
に。徐々にペースダウンして苦しい走りになったが、
1度も順位が動くことなく7位をキープ。シードライ
ンに対するアドバンテージは1分34秒から3分50秒
に拡大した。
■レース経過
5km15分35秒とマイ
ペースの尾﨑に、拓大
(実
際 順 位18位)が36秒 差
を詰めてきた。8km過ぎ
に並ばれ、13km過ぎの
新八ツ山橋で引き離され
る。前方を走る中大と順大のペースが速く、実際の順
位がこの2校と入れ替わり9位にダウン。それでも尾
﨑は終盤を粘り強くまとめ、再び拓大に近付き、10
位國学院大を引き離してゴールに達した。見た目には
11番目のゴールも、繰り上げ時差により9位。ゆと
りを持ってシードを獲得した。
■コメント
練習は継続できていましたがポイント練習の達成
率が悪く、気持ちを整理できないままスタートしたこ
とがダメだったかと思います。前半の6~7kmですで
にきつく、我慢、我慢と言い聞かせて走っていました。
1度も自分に妥協せず、後悔が何もないので、すべて
出し切った感じです。
■コメント
小中学生の頃ずっと増上寺前で観戦していたので、
そこを走れたことがうれしく、親孝行にもなりました。
ゴールの時は順位が解らなくて、後でシード獲得を聞
かされホッとしました。2校に抜かれたことは悔しか
ったですが、次の年につながるシードを取れたことは
良かったです。
5
Running
Course Guide
in KOFU
甲府盆地を眼下に、富士山を仰ぎ見るコースを走る。各コースに美しい富士山を眺められるスポットが点在する
健脚育むコースガイド ••••••••••••••••••••••••••
スポーツ選手が日々鍛錬を
る温泉街の町並み、山際に広
山河の自然豊かな土地に接し
練習のバリエーションを生み
て立ち、走り出して数分で、
出すには難しい日常だ。「競
とくに長距離は生活圏周辺に
高い寺社や景勝地、遠景には
自然が作り出した起伏豊かな
技場の外」をいかに活用する
あるあらゆる「道」が、練習
神々しく佇む富士山……。大
コースにたどり着く。あちこ
か。その意味において、甲府
の場になる競技。それどころ
会前の張り詰めた時期も、美
ちのコースを様々に組み合わ
は非常に優れた環境と言える。
か、競技場から飛び出し、近
しい景観が心なごます。自然
せれば、効果的なトレーニン
山梨学大が優れたマラソンラ
辺の「道」を走る時間の方が
の中を走る「フォレストラン
グが派生。甲府ならではの地
ンナーを多く輩出してきたこ
多いだろう。繰り返しトレー
効果」が、厳しい鍛錬による
形を利したコース設計が、エ
とも、この環境が無関係では
ニングに使用され馴染んだ
ストレスを緩和してくれる。
リートランナー育成を後押し
ないかもしれない。
「道」は、選手にとって、チ
あちこちにあるコースのおか
しているのだ。また、コース
全体練習でも使うものなど、
行う場は競技場だけではない。 がる果樹園、観光でも人気の
6
ームにとっての「コース」と
げで、当分飽きることもない。 を長く使い込んできた歴史は、 使用頻度の高いものを中心に、
なっていく。
上級生になるにつれて自分だ
各コースの組み合わせ方や、
甲府を縫うトレーニングコー
山梨学院大が拠点を置く甲
けの「マイコース」を選び、
効果を生むペース設定など、
スを紹介する。
府市街周辺は、バリエーショ
作り出してもいい。
ノウハウの蓄積を生む。
ン豊かな「コース」が無数に
美しさに見惚れるだけでは
都心にある大学は起伏を求
存在している。ぬくもり感じ
ない。寮や大学グラウンドが
めて遠出しなくてはならず、
昇仙峡コース
千代田クロカンコース
市街から昇仙峡ラインを北
で、 ぐるり1周すると約
登山道ならではの不整地、
レイルランでワイルドに鍛え
上。渓流沿いにだらだらと上
2.5km。<上り+平坦>のコ
急こう配の坂を活用したコー
る。帰りは一般道を伝った下
り、甲府随一の景勝地として
ース走等に活用する。
ス。緑が丘競技場近くの登山
りで、<千代田湖→寮>が約
著名な昇仙峡(写真)から、
道入り口から、急こう配を上
5km。
千代田湖に至る。千代田湖ま
り、アップダウンを繰り返し
での10kmは全般的に上りで、
ながら山の尾根を伝って行く
ところどころに現れる急こう
(写真)。最後に少し下って千
配のポイントが、足腰に刺激
代田湖に到達。クロカン、ト
を与える。千代田湖畔は平坦
モデル:鳥羽和晃、渡部大喜、篠塚春希
荒川河川敷コース
緑が丘競技場をスタート。
が丘競技場→荒川橋→中央病
荒川に至る以前のコース序盤
院>の全長10.7k mは、 朝練
はゆるやかに上って下る。整
習の1つのバージョン。途中
備された荒川堤防沿いのサイ
のゆるやかな下りでリズムを
クリングコースを南東へ。目
作り、視界が開ける荒川沿い
前に富士山を望む眺望が抜群
を気持ちよく駆け抜けること
だ。甲州街道を渡す「荒川橋」
がポイントだ。個々の寮を発
で折り返し(写真)、中央本
着するジョグコースとしても、
線をくぐった県立中央病院付
心地よく足を伸ばせる。
近をゴールとする。この<緑
7
KOFU City Running Course Map
in KOFU ここがイイ!ポイント
景色がキレイ!
コースが豊富!
トレーニング効果大!
・ジョグで訪れる有名観光地
・使える坂道がすぐ近くにある
・コースの特徴を意識し効果 up
・緑に囲まれフォレストラン効果
・起伏のバリエーションが豊富
・様々な傾斜が脚作りに有効
・絶景ポイント多数
・飽きがこない
・色々な組み合わせの練習メニュー
・とくに、どこからも富士山がきれい
・適した「マイコース」を選べる
・蓄積されたノウハウあり・
・マラソン成功者を多数輩出
● がんばれ YGU ●
私たちは、山梨学院大学陸上部を応援します。
空 気 と 水 で 未 来 を 築 く
株式会社 新光設備工業
〒400-0814 山梨県甲府市上阿原町669-1 TEL 055-237-0297 FAX 055-228-5420
8
ブドウ山コース
ほったらかしコース
山の斜面に広がるブドウ園
せば、高いトレーニング効果
大学グラウンド発着、ほっ
の中を縫い、険しい傾斜の道
を生むことができる。 左右
たらかし温泉を折り返す、片
路を一気に上り、駆け下る(写
にカーブを切る形態、傾斜角
道12kmのロードコース。兜
真)。麓の〈スタート地点→
度は箱根駅伝5、6区のコース
山の裾野のブドウ、桃、梨の
ゴール地点〉が約6km、競技
に近い。大学グラウンドに近
果樹園は広大で、そこを横断
場との往復を加えて約8km。
く、車の出入りが少ない点も
する東山フルーツラインをゆ
ある程度のペースを自らに課
いい。
るやかにカーブしながら進行
(写真)。東山フルーツライン
は上り一辺倒ではなく、適度
なアップダウンを繰り返すコ
ースとなっており、脚力強化
にもってこい。途中で突っ切
る笛吹川フルーツ公園(写真)
は、新日本三大夜景に数えら
れる眺望で有名だ。
モデル:牧野俊樹、森井勇磨
石和温泉コース
大学グラウンドから西へ1
∼2kmジョギングすると、そ
こは石和温泉郷。山梨県に無
数に点在する温泉の中でも最
大の温泉地で、小川のせせら
ぎと木造の温泉旅館の風情が
心なごむ。温泉街に入ると車
の通りが少なく、信号がない。
小川沿いに桜の並木が整備さ
れていて(写真)、気分転換、
積極的休養を兼ねたジョグに
最適。
マイコースを持っている
紹介したコースはほんの一
例。個々の選手が独自に使っ
ているコースとなると、無数
のバリエーションがある。
「1
人1つは、マイコースを持っ
ています」と話すのは小川健
太主務。そしてランナーとし
て開花できるかどうかは、豊
富にあるコースの使い方次第
と言う。強くなる選手は、ど
こをどのように走るのか、目
的意識、具体的なビジョンを
持ってコースに出かけるも
の。2011 年箱根駅伝 6 区で、
区間 6 位と健闘した山口大徳
(写真)のマイコースは「ぶ
ど う 山 」 で、 ほ と ん ど 毎 日
足を運び健脚を磨いていた。
2010 年に箱根駅伝 5 区のチー
ム記録を樹立した大谷康太
も、意図的にアップダウンの
激しいコースをチョイスし
日々鍛えていた。
9
この1年もOBたちが
高瀬が入社1年目でニューイヤー駅伝5区区間賞!
2012年元旦のニューイヤー駅伝
5区で区間賞の走りを見せた高瀬
新人の高瀬無量(11年卒・日
清食品グループ)の快走に、長
距離関係者の多くが驚いた。元
旦のニューイヤー駅伝5区。3
km過ぎでトップを行くコニカミノ
ルタに追いつくと、6km過ぎで
引き離した。46分16秒で区間1位。
6区への中継では2位に31秒差を
つけ、日清食品グループ2度目の
優勝に大きく貢献した。
長距離関係者が驚いた理由は
高瀬が6月から故障をして、11月
の東日本予選に出ていなかったこ
と。そして学生時代に、駅伝やト
ラックで全国トップレベルの活躍
学生時代に学んだ。M・モグス(09
がなかったからだ。
故障から早く復帰できたのは高
瀬の練習姿勢によるところが大き
い。水泳や補強を毎日何時間も
徹底して行った。ランナーは走る
練習は頑張れる。だが、地味な
練習に黙々と取り組める選手は少
ない。高瀬はそれが山梨学院大
時代からできていた。
「上田監督の 何も咲かない寒い
日は、下へ下へと根を伸ばせ の
言葉を日々意識して練習していま
した。走れないから、と腐ること
はなかったですね」
箱根駅伝は3年時の2区区間7
位が最高成績。2年時は5区で区
間22位、4年時は2区で区間15位
だった。だが、3年時の丸亀ハー
フで1時間01分57秒で走るなど、
片鱗は見せていた。レースの成績
よりも、前述のように練習姿勢を
年卒・ケニア)ら留学生選手と一
緒にジョッグをするなど、つなぎ
の練習を充実させた。
日清食品グループの白水昭興
監督は「とにかく練習熱心。合宿
などでは朝2時間も走る。うちに
とって重要な選手に育つと思っ
た」と、新人の高瀬の将来性を
高く買っていた。
3月にはびわ湖で初マラソンに
挑戦。ハイペースのトップ集団に
ついたが25kmも行かないうちに
後れ始め、2時間20分49秒(55位)
と失速した。
「意気込みすぎて気持ちが前に前
にと行ってしまい、自分のリズム
で走れませんでした」
。上田監督
に報告電話を入れると「オマエは
学生時代もそうだったから」と指
摘された。2年時の箱根駅伝5区
なども、同じ理由で失敗していた。
実業団駅伝男女優勝チームスタッフに山梨学院大OB
2011年度の男女実業団駅伝優
勝チームで、山梨学院大マネジャ
ーを務めたOBがスタッフとして
活躍した。第一生命ゼネラルマネ
ジャーの長澤浩幸と、日清食品グ
ループコーチ兼スカウトの岡村高
志である。
第一生命の勝因は尾崎好美と
野尻あずさ、2人の世界陸上マラ
ソン代表に勝又美咲とエース級
が揃っていたこと。それに加え、
チームが1つに結束したことだろ
う。
そこに長澤も貢献した。宮城
県開催となり新コースとなった対
策として、スタッフや補欠選手が
沿道から声をかけるポイントを策
定した。
「現地を3回下見しまし
た。電車の時刻と駅からの距離、
裏道、風向きなどを完璧にシミュ
レーションしたのです」
誰がどの地点から、どんな言
葉をかけるか。山下佐知子監督
の指示をどう伝えるか。
「単なる
応援ではなく戦術的な支援体制」
だと長澤は言う。レースに直接役
立ったのはもちろん、その過程で
補欠選手たちも役割を認識して
チームが1つに結束した。
一方、王座奪還を果たした日
エームサービス株式会社
山梨学院大学事業所
TEL&FAX 055-237-8450
10
清食品グループの勝因は、全員
が安定した走りを見せた総合力
大活躍
藤澤がロンドン五輪有力候補に
だが、
ニューイヤー駅伝では
「気
藤澤勇(10年卒・ALSOK)が
在、藤澤の専任コーチである
持ちは前に行っていましたが、落
ロンドン五輪に大きく近づいた。
澤哲や、三森由佳(現姓佐藤。
ち 着 い て 走 れ たと思 います 。
2月の日本選手権20km競歩で優
ALSOK監督)を五輪に送り出し
15kmなら大丈夫です」と、学生
時代の欠点は克服した。次は陸
上競技を始めた頃からの目標だっ
たマラソン。日本代表を本気で目
指していく。
勝。代表内定基準タイムに9秒と
てきた。上田誠仁監督も積極的に
迫る1時間20分38秒の好記録だ
った。 陸上競技全体の派遣枠、
競歩に割り当てられる人数次第だ
が、現時点で藤澤が代表入りす
る可能性は高い(正式決定は6月
の一般種目の日本選手権後)
。
山梨学院大は競歩強豪校。現
アドバイスをする。
「ポイント以外の練習を大切にし
ようと言われました。長距離のジ
ョッグに相当するメニューを競歩
ではストロー(リング)と言いま
すが、それを重視して基礎をしっ
かりさせました」
順調に成長した藤澤だが、3
年生時に不振に陥った。
「関東インカレの後に上田監督か
ら『登るのはエベレストだろ』と
言われたんです。現状で精一杯
になっていた自分が、もう一度高
みを目指す後押しをしてくれまし
た」
翌09年に世界陸上、10年には
アジア大会と フル代表 に成長。
実業団入り後も基礎を重視する
やり方は続けながら、さらに追い
込む練習ができるようになった。
松村が別大マラソン
日本人トップ
別大マラソン
(2月5日)では松村康
平
(09年卒・三菱重工長崎)が日本人ト
ップの4位と快走。2時間11分18秒
は“山梨学院大選手”としては歴代2番
目の初マラソン記録だった。歴代1位
は中村祐二
(当時2年)
が95年のびわ湖
で優勝したときの2時間10分49秒。
中村は同年の世界陸上代表になった。
だった。とくに長丁場の4区佐藤
悠基、5区高瀬無量の連続区間
賞の走りが大きかった(佐藤は区
間新)
。
岡村もニューイヤー駅伝の各区
間で声を掛けて回ったが、支援
体制にそこまで気を遣わなかっ
た。
「男女の違いだと思いますが、
選手を決めたら任せて送り出しま
す。僕がしたのはこの1年間でい
えば、チーム運営の流れをつくる
ことでした」
1年前の駅伝で日清
◆長澤浩幸(右)
食品グループは2連勝を
1973年3月生まれ。埼玉・浦和実業高卒業後1年間地元企業で働いたのち、92年に山梨
逃した。 前年の練習を
学院大にマネジャーとして入学。箱根駅伝は1年時に2位、2・3年時に優勝を経験したが、
4年時は途中棄権だった。96年にNEC入社。02年3月に陸上部が廃部になるまでマネジ
求めるあまり、ケガ人を
ャー、
コーチを務めた。02年4月以降はNEC人事部に勤務。11年6月に第一生命に入社し、
多く出してしまったの
陸上部ゼネラルマネジャーとなる。同年12月の全日本実業団対抗女子駅伝に優勝。12年3
だ。
「足元を見ていなか
月にはチームから尾崎好美がロンドン五輪代表に選出された。
った」と反省し、その対
◆岡村高志(左)
策を考えた。
1975年9月生まれ。94年に山梨学院大に選手として入学。故障が多く2年時にマネジャ
ーに転身した。箱根駅伝は1年時に優勝、2年時に途中棄権、3年時2位、4年時3位を経験。
「1週間の練習をパター
98年に日清食品グループ入社。2008年からコーチ補佐兼マネジャー、2011年からコーチ
ン化して、誰が見てもわ
兼スカウト。その間にチームから、諏訪利成を04年アテネ五輪と07年大阪世界選手権にマ
ラソンで、佐藤悠基を11年世界選手権に1万mで送り出した。ニューイヤー駅伝は10年と
かるようにしました」。
12年の2回優勝している。
合宿は練習量こそ増え
2012年2月の日本選手権20km競歩に
優勝した藤澤
歩型違反を取られることもあった
が、近年は「以前はわからなかっ
たセーフの感覚がつかめてきてい
る」という。
4月には 澤コーチが研修して
いるオーストラリアで長期合宿を
行う。日本とは異なる練習に取り
組むことで、自身の殻を破るのが
狙いだ。山梨学院大を卒業して3
年目。藤澤がさらなる飛躍の時を
迎えている。
るがパターンは同じ。一見、練習
の幅を狭めているように見える
が、余裕のある選手がプラスアル
ファができ、
「それを促すための
方法」だった。
2人が次に見ているのはオリン
ピック。第一生命からは尾崎がロ
ンドン五輪マラソン代表となっ
た。日清食品グループからは佐藤
が1万mの代表を狙っている。
「選
手の意欲がより大きくなる環境を
整えたい」と、異口同音に話す。
黒子に徹する 立場。表だっ
て注目されることはないが、長距
離関係者の間では評価が高い2
人である。
Customer’s Customer Success
~お客様のその先のお客様にまで届く価値を創造する~
関東営業本部 山梨支社 http://www.ricoh-japan.co.jp/
山 梨 支 社
甲 府 事 業 所
富士吉田事業所
山梨県中央市山之神流通団地東1番地
山梨県甲府市幸町23-10
山梨県富士吉田市松山5-11-3
TEL 055-273-7211
TEL 055-237-7211
TEL 0555-23-7505
11
Hakone Memories 1987~2012
1985年の上田誠仁監督就任
食事提供の開始、2006年に専
から急速に力をつけ、翌年10
用グラウンド竣工。さらなる
月には予選会を突破し1987年
スタッフ強化、環境整備を他
の本戦に初出場。出場3回目
大学に先んじて進め、高い「育
にしてシードを獲得(7位)、
成力」が内外から注目されて
以降も4位、2位と上昇を続け、 いる。
箱根駅伝区間別
山梨学院最高記録
区間(施行年)
05年入学のメクボ・ジョブ・
たした。エリートの精鋭をそ
モグスがワールドクラスに急
ろえた早大に真っ向勝負を挑
成長する一方、松村康平、中
み、94∼95年に2連覇を達成。
川剛、高瀬無量といった高校
94年は大会史上初の10時間台
時代は無名だった雑草が、学
の大会新を記録するなど、学
生を代表するランナーへ成長。
生長距離界レベルアップの起
箱根駅伝は08∼10年の6、6、
爆剤となった。
3位など、乱世にくさびを打
その後、箱根駅伝人気の高
ち込む戦いを続けている。ま
騰、新興校、古豪が乱立する
た、尾形剛、大崎悟史が04年
時代を迎え、山梨学大は様々
北京五輪マラソン代表となる
な改革を進めていく。2000年
など、卒業後に大きくはばた
に飯島理彰コーチを迎え、同
く選手が多い。
名前
学年 記録/区間順位 樹立年 歴代順位
中村祐二
2年
1.01.32①
1995
3位
2区('83~11) 23.2km
メクボ モグス
4年
1.06.04①
2009
1位
※高瀬無量
3年
1.09.03⑦
2010
3区('79~11) 21.5km オンディバ コスマス 4年
〃(
ついに1992年、総合優勝を果
距離
1区('79~11) 21.4km
〃 )
〃
1.01.38①
2012
1位
2年
1.03.33②
1996
28位
4区('84~05) 21.0km デビット カリウキ 4年
2位
〃(
〃 )
〃
※中馬大輔
1.01.32①
2003
※井幡政等
4年
1.02.00②
1995
4位
〃('06~11) 18.5km
田口 恭輔
4年
55.51⑥
2012
16位
5区('84~99) 20.7km
横田一仁
3年
1.11.25①
1998
3位
〃('00~05)
20.9km
森本直人
1年
1.12.33④
2003
12位
〃('06~11)
〃(
〃 )
〃
23.4km
大谷康太
4年
1.21.16②
2010
37位
6区('86~99) 20.7km
廣瀬諭史
4年
59.28①
1993
6位
〃('00~11)
20.8km
梅本雅哉
4年
59.38③
2006
22位
7区('86~11) 21.3km
国増尚吾
2年
1.04.38①
1995
23位
8区('79~11) 21.5km
古田哲弘
1年
1.04.05①
1997
1位
9区('83~11) 23.2km
黒木 純
4年
1.10.18②
1994
33位
10区('72~98) 21.3km
尾方 剛
2年
1.04.58①
1994
2位
〃('99~11)
23.1km
森 和治
3年
1.10.41②
2002
24位
〃('00~11)
20.8km
梅本雅哉
4年
59.38③
2006
18位
年にクラブハウス新設に伴う
1987
初出場
初出場の87年、最下位の15位なが
らアンカーの高橋真は笑顔でゴール
テープを切った
12
※日本人選手の記録
1992
総合優勝
89年の初シード獲得、91年の2位
を経て92年に初優勝。主将の野溝幸
弘が感無量のゴール
1994
総合優勝
94年
(写真・尾形剛)
は大会初の10時
間台が歴史に刻まれた。往復完全制
覇、往路新も記録
1995
総合優勝
95年は早大と4度の逆転劇を経て、
2年連続3度目の総合優勝を果たした
箱根駅伝全成績
回数 年(年度) 総合 往路 復路
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
年 全日本 出雲
63 87(86) 15 15 13 福田(1) 14 鈴木(1) 15 夏目(2) 13 梶川(1) 14 野村(1) 14 中澤(1) 11 柴田(1) 12 本田(1) 10 西口(1) 13 高橋(1) 11 86
64 88(87) 11 8 13 夏目(3) 5 鈴木(2) 14 福田(2) 8 伊東(3) 9 梶川(2) 4 中澤(2) 11 中野(2) 7 本田(2) 11 青木(1) 13 野村(2) 12 87
65 89(88) 7
―
8
4 12 夏目(4) 8 オツオリ(1) 1 福田(3) 4 伊東(4) 6 梶川(3) 7 小西(2) 7 野村(3) 15 イセナ(1)15 中野(3) 7 柴田(3) 8 88 10
66 90(89) 4
2
5 青木(3) 5 オツオリ(2) 1 福田(4) 2 野村(4) 4 梶川(4) 7 小西(3) 9 本田(4) 2 鈴木(4) 5 中野(4) 4 鳥山(3) 14 89
3
3
67 91(90) 2
5
3 飯島(1) 8 オツオリ(3) 1 鳥山(4) 8 川崎(3) 8 片桐(4) 4 杉谷(3) 5 イセナ(3) 3 下山一(1) 6 比嘉(3) 5 高野(3) 10 90
2
3
2
2
1
1
1
1
2 井幡(1) 5 オツオリ(4) 2 イセナ(4)*1 飯島(2) 5 下山一(2) 8 廣瀬(3)
69 93(92) 2
68 92(91)
2
2 飯島(3) 4 マヤカ(1) 1 高見(3) 4 井幡(2) 3 下山一(3) 2 廣瀬(4)
70 94(93)★1 ★1
1 井幡(3)*2 マヤカ(2) #1 中村祐(1)
71 95(94)
2 中村祐(2)
1 高野(4) 2 下山保(4) 1 比嘉(4) 8 野溝(4) 3 91
1 奥川(4) 4 92
1 平田(1) 3 小椋(2) 3 黒木(3)
1 93
4
1
棄
5
1 児玉(3) 12 平田(3) 2 瀬戸(4) 3 94
3 里内(1) 15 マヤカ(4) 3 中馬(2) 2 中村祐(3) 棄 北川原(3) 6 藤脇(4) 13 国増(3) 4 南 (4) 8 平田(4) 2 渡辺(4) 1 95
3 ワチーラ(2) 9 中村祐(4) 1 松下(1) 1 森政(2) 5 北川原(4) 13 境田(2) 3 近野(2) 9 古田(1) *1 里内(9) 7 野呂(4) 3 96
2
3
1
1
2
―
4
8
3 森政(3) 8 尾池(1) 12 ワチーラ(3) 2 中馬(4) 3 横田(3) 1 境田(3) 3 藤村(4) 11 濱田(2) 7 西川(2) 2 大崎(3) 1 97
3 宮原(3) 9 古田(3) 15 近野(4) 9 西川(3) 5 横田(4) 8 黒岩(3) 10 ワチーラ(4) 2 大坪(4) 9 森政(4) 2 大崎(4) 2 98
2
2
4
2
76 00(99) 9 12
8 大浜(4) 14 古田(4) 5 宮原(4) 3 カリウキ(1) 8 尾崎(3) 13 黒岩(4) 5 清田(2) 11 安藤(2) 8 尾池(3) 12 椎葉(3) 7 99
2
2
1
2
72 96(95) 棄
73 97(96) 2
74 98(97) 3
75 99(98) 6
77 01(00) 9
1 飯島(4) 2 下山一(4) 1 藤脇(2) 2 高見(4) 2 小椋(3) 3 黒木(4) 2 尾方(2)
1 マヤカ(3)*2 中馬(1) 6 井幡(4) 2 小椋(4) 6 藤脇(3)
1 国増(2)
7 11 橋ノ口(1) 6 カリウキ(2) 9 橋本(4) 7 清田(3) 7 尾崎(4) 5 松田(2) 8 清家(2) 8 高見澤(1) 3 尾池(4) 5 長谷(4) 14 00
4
2
01
02
03
2
2
2
4
1
5
04
05
06
4
4
5
―
―
11
07
08
09
6
3
5
―
4
2
9 松枝(3) 6 高瀬(4) 6 コスマス(3) 1 伏島(2) 18 中村悠(3) 15 山口(4) 6 佐々木(3) 12 牧野(2) 11 赤峰(4) 15 中原(4) 12 10
9 井上(1) 10 中村(4) 18 コスマス(4)*1 田口(4) 6 松本(3) 9 伏島(3) 18 宮本(2) 15 牧野(3) 6 松枝(4) 10 尾﨑(4) 11 11
9
―
5
―
78
79
80
81
02(01)
03(02)
04(03)
05(04)
9 8 9 岩永(3) 4
2 ★1 3 橋ノ口(3) 3
12 11 15 橋ノ口(4)11
14 8 17 片貝(4) 14
モカンバ(1)
モカンバ(2)
モカンバ(3)
モカンバ(4)
1
3
2
1
川嶋(3) 7
高見澤(3) 7
小陣(2) 19
山本安(1) 12
清田(4) 8
カリウキ(4) 1
高見澤(4) 10
小山祐(2) 12
カリウキ(3) 11
森本(1) 4
川原(3) 13
森本(3) 16
高堰(4)
川嶋(4)
矢崎(3)
大越(2)
12
4
7
14
橋ノ口(4) 13 安藤(4)
岩永(4) 1 北原(4)
飯上(1) 18 片貝(3)
金子(2) 18 川原(4)
8
4
12
19
清家(3)
清家(4)
元原(4)
向井(3)
6
12
15
16
森 (3) 2
森 (4) 10
向井(2) 12
後藤順(4) 15
82
83
84
85
86
06(05)
07(06)
08(07)
09(08)
10(09)
2
12
6
6
3
モグス(1) 1
モグス(2) 6
モグス(3)*1
モグス(4)*1
高瀬(3) 7
片貝(3) 5
宮城(2) 17
田中(4) 6
宮城(4) 10
コスマス(2) 2
飯塚(2) 8
荒木(4) 12
後藤敬(2) 19
後藤敬(3) 4
後藤敬(4) 14
森本(4) 7
小山祐(4) 5
高瀬(1) 6
高瀬(2) 22
大谷康(4) 2
梅本(4)
中満(3)
中満(4)
渡辺(4)
田口(2)
2
14
14
10
3
親崎(4)
篠原(3)
飯塚(4)
岩田(3)
小山大(4)
14
11
6
22
9
向井(4)
大越(4)
宮城(3)
中川(3)
中川(4)
11
12
12
1
9
小山祐(3) 2
栗原(3) 10
中川(2) 15
赤峰(2) 6
大谷健(4) 9
4 6 大越(3)
9 12 飯上(4)
3 14 松村(3)
5 11 松村(4)
2 7 松枝(2)
87 11(10) 12 13
88 12(11) 6 14
13
11
7
4
7
15
15
9
4
11
前岡(4)
山本真(2)
栗原(4)
岸本(3)
岩田(4)
★=大会新、*=区間新、#区間タイ
08年は10区中川剛を
迎える輪に自然と笑顔
がこぼれた。翌09年、
中川が9区区間賞
2003
総合2位
(往路優勝)
3年連続9位から急浮上。往路優勝
(写
真・森本直人)から9区途中までトッ
プをひた走った
2006
総合2位
06年の2位は、前年14位、予選会4
位通過から驚異のジャンプアップ
(写真・小山祐太)
2008
総合6位
2010
総合3位
高瀬無量、コスマス
(2、
3区)
の好走などで往路
2位、総合3位と強い
印象を残す
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充実の育成体制
山梨学院大では競技レベルや故
障の回復状況など、トレーニング
前キャプテン・松枝翔
(写真
左)
から新キャプテン・牧野俊
紀に託された襷
新主将・牧野俊紀の抱負
「箱根駅伝メンバーから最上級生 4 人が卒業し、チームの底上
げをしていかないといけない状況です。苦しみなくして、成功
なし――。常に自らに厳しさを持っていないと、それだけの力
がつきません。もっと 4 年生がまとまり、チームに対して威厳
をもって引っ張っていくことが必要だと思っています」
▲トラック、ロードの自己記録
を急激に伸ばしている井上大仁。
「次の箱根駅伝は2区で勝負した
い」
と高い向上心をかきたて、チ
ームを刺激している
▶今年度チーム
に加わった留学
生 の エ ノ ッ ク・
オムワンバ
附属高校も充実
山梨学院大附属高も未来の森運
動公園で日々トレーニングに励ん
でいる。男子は全国大会優勝経験
のある西山令、上田健太らが入学
した2011年度、全国高校駅伝に
4年ぶり出場。選手7人中、6人が
1年生というオーダーで、2時間8
分台をマーク(24位)した。上田
誠仁総合顧問と箱崎孝久監督、
2011年に着任した依田崇弘コー
チがきめ細かい指導に
あたり、2012年度は
さらなる躍進が期待さ
れる。女子も萩倉史郎
監督のもと上昇中。全
国高校駅伝では2010
年の40位から、2011
年は山梨県歴代最高順
位となる13位へ一気
に浮上した。
1年生主体のメンバーで全国高校駅伝に出場した
附属高男子メンバーとスタッフ
(2011年5月撮影)
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(付属高校男子の集合写真
=月刊陸上提供)
強 化
の強度に応じてチームを3つのグ
ループに分割。それぞれのグルー
プにコーチングスタッフを配置し、
きめ細かな指導体制を確立してい
る。もっとも高い水準が「強化グ
ループ」
。箱根駅伝、インカレで
戦うことを目指し、日々鍛錬に励
む。
次に、この精鋭の「強化グルー
プ」の水準にはやや劣る選手、将
来性を見込まれた選手が入る「育
成グループ」
。質の高い走練習に
つなげる前段階として、基礎体力
の養成に主眼を置く。故障などで
「強化」から離脱を余儀なくされた
選手が、復帰へ向けてリハビリト
レーニングに打ち込む場としても
機能。
最後に、例えば5000m14分台に
達しないレベルの選手が、
「育成」
や「強化」への 昇格 を目指す
場が「サテライト」
。志ある選手に
はどんなレベルであれ門戸を開い
てきたのが山梨学院大。2004年に
より機能的な組織として「サテラ
イト」を発足させ、06年10月から
大野景也コーチが指導にあたる。
上田誠仁監督と飯島理彰コーチ
は「強化グループ」のさらなるレ
ベルアップに力点を置きつつ、
「育
育 成
サテライト
多くの個性的なランナーを手がけてき
た上田誠仁監督
(右)
と飯島理彰コーチ
成」から這い上がろうと真摯に取
り組む選手にも同等に目を配る。
夏合宿は「強化」と「育成」の日
程をうまく調整するなどし、丹念
に両グループの監督にあたってい
る。大野コーチは「歩き方」
、
「接地」
など、ランニングの土台作りに手
腕を発揮。サテライトを担当しつ
つ、
「育成」の選手たちにも同様
に声をかける。ランニングを基礎
から見直すことで故障やスランプ
を克服。やがて「強化」に復帰し、
駅伝等の快走に結び付けた選手
のケースが非常に多い。2006年箱
根駅伝で10区にエントリ
ーされた(当日選手変更
で出場は叶わず)鍋谷紀
之は、1年程サテライトで
基礎を養った後、箱根駅
伝エントリーメンバーに
まで成長。こうした例が、
「育成」
「サテライト」を
大野コーチ
(左手前)が見守る中、補強運動に励む
活気づかせている。
サテライトの選手たち
写真提供:月刊陸上競技、山梨学院大学 編集・制作:オフィスT&F
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