「四季工房の家」ライフサイクルCO 2算出

「四季工房の家」
ライフサイクルCO2算出
四季工房の家における
CO2 排出量の削減に向けて
2005年、地球温暖化防止のために温室効果ガスの削減を
2010年までに温室効果ガスを14.1%も削減しなければい
先進国に義務づける「京都議定書」が発効しました。京都
けません。温室効果ガスの中でも最も影響を与えているの
議定書では、
日本は1990年の排出量を水準として2008年
は、二酸化炭素です。そのため四季工房では定量的に二
から2012年までの間に、温室効果ガスを6%削減すると約
酸化炭素の排出量を削減していくため、四季工房の家の
束しています。
しかし、
日本は2005年現在で1990年と比較
ライフサイクルCO2を算出することにしました。
して8.1%も増加しています。日本はこれから目標とする
日本の温室効果ガス排出量
(%)
10
産業革命以降人為的に排出された温室効果ガスによる地球温暖化への寄与度
オゾン層を破壊するフロン類
(CFC、HCFC)及びハロン
8.1
オゾン層を破壊しない代替フロン類など
(HFCS、PFCS、SF6)0.5%以下
14%
8
一酸化二窒素(N2O)
6
6%
4
2
0
−14.1
−2
−4
−6
−8
1990年
2005年
2010年
メタン(CH4)
二酸化炭素(CO2)
20%
60%
出所 IPCC第3次評価報告書第1作業部会資料より作成〔2001〕
住宅のライフサイクルCO2とは?
ライフサイクルCO2は、LCA(ライフサイ
クルアセスメント)の一種です。
LCAは、製品の一生、すなわち製品
LCCO2 =ライフサイクルCO2
建設時排出CO2
のゆりかごから墓場までの環境負荷
を客観的、科学的に分析し、環境影
居住時(冷房・暖房・照明・換気・調理・給湯・・その他家電)排出CO2
響の可能性を評価するものです。こ
の一つの指標としてCO 2 が用いられ
保守時排出CO2
ています。住宅のLCCO 2 は、資材製
造にはじまり、建設、居住、保守、解体
に至るまで、住宅の一生涯を通じた
CO2 排出量を計算します。
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解体時排出CO2
四季工房の住宅は1990年代の住宅に比べて
LCCO2を約29%削減
四季工房では、温室効果ガス削減の基準年となる1990
約29%削減できていることがわかりました。特に保守時(建
年との比較を行うため、1990年代仕様で建てた住宅(1990
設系)においては部材に自然素材を多く使用しているこ
年代仕様住宅)
と、国産材、天然乾燥材を使って建てた
とから、大幅な削減となり、建設系トータルで15.7%の削減
最新の四季工房の標準住宅(2007年四季工房住宅)の
です。また生活系トータルでは、断熱・気密性能の向上と
「2007年四
各LCCO 2を算出し、評価しました。その結果、
エアコンの性能向上の相乗効果により、1990年代仕様住
季工房住宅」は「1990年代仕様住宅」と比べ、LCCO 2を
宅と比較して約34%の削減ができています。
2007年四季工房住宅と1990年代仕様住宅のライフサイクルCO2の比較結果
8,
054
1990年代仕様住宅
約29%削減
2007年四季工房住宅
( kg‐CO2 /年)0
1000
2000
3000
4000
5000
6000
7000
5,
754
8000
9000
■ 建 設
■ 保 守
■ 解 体
■
■
■
■
■
■
■
建設系
冷 房
暖 房
照 明
生活系
換 気
(居住)
調 理
給 湯
その他家電
※1990年代仕様住宅:新省エネ基準 ※2007年四季工房住宅:次世代省エネ基準
調査:綜建築研究所
● LCA計算プログラム「Leaf Ver2.0」●熱負荷計算プログラム「SMASH for Windows Ver2.0」 ●原単位データベース「1995年産業関連分析データ
版Ver3.1」
(国産材、天然乾燥材の原単位については、大熊幹章氏の「地球環境保全と木材利用」
(林業改良普及双書2003年2月)
と四季工房の木材仕
入れデータをもとに算出。)
四季工房の自主目標
四季工房では、現在の四季工房の住宅が1990年代の住宅に比べてLCCO2を約29%削減できている住宅であることを
踏まえ、5年間※で四季工房が建てる住宅トータルで、CO2 排出量50%削減を目指します。
1
5年間でCO2 排出量を70%以上削減の住宅を30%普及させます。
1
5年間で標準仕様住宅において、CO2 排出量40%削減を達成します。
トータルでCO2 排出量50%削減を達成!
※5年間:2008年∼2012年 ※CO2 排出量:1990年比
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