科学研究の進め方 (児童用 計画シート 線画の

科学研究の道すじ(児童用)
三次市立君田小学校 原田 樹雄
⑴ 研究テーマの設定
① 問題を発見する
日常の生活や理科の学習の中から
Key Word = 「おかしいな」
「どうなっているのだろう」
② 問題をつかむ・しぼる
どこがおかしいのか,何を調べたいのかをしぼる。
③ 解決への見通しを持つ
自分で調べられそうか
実験器具は手に入りそうか 見通しを持つ
⑵ 研究計画の立案
① 結果を予想する(仮説を立てる)
予想を立てる
② 研究の視点を決める
何をどうやって調べるか決める。
③ 予備実験・観察・調査を行う
自分の考えた方法でうまくいくかどうかためす。
実験・観察装置などを工夫する。
④ 計画を立てる
研究の順序や日程を決める。グループ研究だったら役割分担などを決める。
⑶ 研究の実施(情報の収集)
① 実験・観察・調査を行う
飼育,観察,調査,実験,採集などを行う。
その都度,観察記録,調査記録をとっておく。
② データを整理する
データを整理し,表やグラフを作る。
③ 結果を考察する
表やグラフを見て,データから考えられることをあげる。
予想・仮説を検証する。
⑷ 研究のまとめ
① 分かったこと・研究テーマの結論をまとめる
表やグラフをクフして,相手に分かりやすく。
事実と考えたことを区別する。
事実=こうなった。こうだった。
考えたこと=こうではないかと思う。このようなことが考えられる。
本などで調べたことと,自分が調べたことを区別する。
本などで調べたこと=○○○○さんは,こう考えている。
~~~のようになると書かれていた。
② 新しい問題の記録
この研究を通して,こんなことが分からなかったから,さらに調べてみたい。
この研究をしていたら,こんな疑問が生まれた。
③ 研究の評価をする
研究を通して,自分が考えたこと,研究の成果や課題についてまとめる。
国語科,説明文の書き方を参考にする。
研究のまとめ方
まとめの書き方例
○表紙(白表紙用紙を使う)
研究テーマ・テーマに関する絵,学校名・学年・氏名
○中表紙 色上質紙,研究テーマ,学校名,学年,名前
○目次 (研究しようと思ったわけからページ数を打つ)
1. 研究しようと思ったわけ(動機)
2. 研究すること(調べる内容)
3. 研究の方法(調べる計画・手段・準備物・気をつけること)
4. 研究したこと(研究・調査データ)
5. 研究して気がついたこと(研究・調査結果)
6. 研究して分かったこと(研究の結果・考察)
7. もっと調べたいこと
8. 研究を通して分かったことや考えたことを説明的文章でまとめる。
(研究の考察・感想)
9. 参考にした本(書籍名・著者・出版社を明記)
10. 資料(必要に応じて)
採集した標本など,研究の証拠品など。別冊にしてもよい。
科学研究に挑戦
年 氏名(
不思議に思ったこと,調べてみたいこと
研究テーマ
研究しようと思ったわけ
研究すること 調べること
)
研究の方法
研究計画
その他
研究テーマを見つける
表 2 生活科・理科の教科書に扱われている内容と研究素材
学年
単
元
はないっぱいになあれ
素
材
マリーゴールド・ヒマワリ・ホウセン
考えられる研究
植物の成長
カ・オシロイバナ・ダイズ・ミニトマ
トなど
1
ぽかぽかのはらへとびだ
テントウムシ・アリ・カブトムシ・ミ
そう-はるののはらであ
ミズ・モンシロチョウ・カタツムリ・
そぼう-
カナヘビなど
ぎらぎらおひさまげんき
雲,アマガエル,モンシロチョウ,セ
いっぱい-なつののはら
ミのぬけがらなど
虫や動物のすみか調べ
虫や動物のすみか調べ,春と比べる
へとびだそう-
おいしいやさいになあれ
ミニトマト・トウモロコシ・ダイズな
成長の様子を調べる。
二十日大根など成長の早
ど
いものを使って,
土の種類や日当たりなどを変
えて成長をしらべる。
2
しぜんのふしぎさがそう
タンポポ・オジギソウ・スズメ・シロ
よ
ツメクサ・ホタル・クモ・アメンボな
成長の様子や,巣の作り方などを観察。
ど
げんきにそだってね
アメリカザリガニ・アゲハ・オカダン
飼育観察を通して,成長の様子や食べ物調べ。
ゴムシ・クロオオアリ・カブトムシ
植物を育てよう
ホウセンカ・ヒマワリ
かげと太陽
かげの動きと太陽,日向と日陰の様子
成長の様子を植物どうしで比べる。
成長の様子
を季節で比べる。
季節とかげの長さ,
時間とかげの長さなどにつ
いて調べる。
日向と日陰の気温や地温について
季節で比べる。
ぐんぐんのびろ
植物の体のつくり
根・葉・茎など,植物の体の形による仲間分け。
こん虫を育てよう
モンシロチョウ・アゲハチョウ・コオ
食草について,
キャベツ以外のものは食べない
ロギ・トンボ・カブトムシ・オオムラ
のか。
サキ・トノサマバッタ・アキアカネ
他のチョウやこん虫の育ち方もモンシロチョ
3
こん虫を調べよう
ウと同じか。
虫の体のつくりを比べる。
光であそぼう
光の進み方,虫眼鏡
虫眼鏡のレンズの大きさと明るさや紙のこげ
る速さ。
明かりをつけよう
乾電池・導線
乾電池の種類ともつ時間,
導線の長さと豆電球
あたたかくなって
アゲハ・テントウムシ・カエル・カマ
気温と生き物の種類の関係を調べる,飼育観
ー春の生き物の様子を調
キリ・ツバメなど
察,ツバメの成長と虫をとる数,ツバメの巣作
の明るさ。
べようー
りの条件調べ。
気温と成長の関係を調べる。
ー植物を育てようー
ヘチマ
どの部分が成長するのかなど。
月の動き,星の動き
季節と星座,
同じ時刻に見た月の位置や模様の
暑い季節
4
月と星
様子。
もののあたたまりかた
水・空気・金属
風呂の水の温度の下がり方。
水の三つのすがた
水蒸気・水・氷
氷のでき方。
電気のはたらき
乾電池・豆電球・光電池
乾電池の休憩時間と乾電池の寿命,
温度と乾電
部屋の温度の下がり方。
池のはたらき。
天気の変化
1 日の気温の変わり方と天気,
天気の変化と気温,雨の後の気温の下がり方,
湿度と気温。
種子の発芽と成長
インゲンマメ
種子のつくり,種子を切った時の発芽の様子。
魚やヒトの誕生
メダカ・ヒト
メダカの食べ物(プランクトン)調べ,
アマゴや
ゴキの食べ物調べ(胃の内容物)。
5
実や種子のでき方
ヘチマ・アサガオ
植物の種類と花のつくり,花粉調べ。
流れる水の働き
流水による侵食
川の流速と浸食のちがい,川の上・中・下流と
川原の石の大きさや形調べ。
てこのしくみとはたらき
てこ・てんびん
変速機付の自転車でギヤを変えるとペダルが
重くなったり軽くなったりするきまり見つけ。
ものの燃え方と空気
二酸化炭素・酸素・窒素
者が燃えた後の重さ調べ。
植物や動物と養分
インゲンマメ・ジャガイモ・イネ
光合成について,光と葉のはたらき調べ。デン
プン比べ。植物の体の仕組み(気孔・水の通り
道など)調べ。
6
人や動物の体
呼吸・消化・血液のはたらき
運動と呼吸・脈拍の関係。気温と体温の関係。
大地のつくりと変化
地層・化石・岩石
川原の石から調べる地下の様子。
化石から過去
の土地の様子を調べる。岩石の硬さ調べ。
電流のはたらき
電磁石
コイルの巻き数や巻き方と電磁石の強さ調べ
水溶液の性質
リトマス紙・酸性・アルカリ性・中性
酸性雨調べ。水質調べ。
科学研究のテーマと内容例(私案)
テーマ例
花集め
内
容
例
通学路や道端や庭に咲いている花をたくさん集め,花の色や形や大きさな
どで花の仲間わけをする。
月ごとで区切って,咲いている時期などの違いなどについて調べる。
アサガオ
水 の 中に 生え てい る
植物調べ
林の中と外の植物
つるの巻き方,花の開く時間などについて調べる。
身 の ま わ り の 池 や 湿 地 に生 え て い る 植 物 を 調 べ , 水深 と 植 物 の 種 類 の 関 係
をまとめる。
方 形 区 ( 1 辺 が 1 m の 正方 形 の 紐 ) の 枠 の 中 に 生 えて い る 植 物 を 調 べ る 。
日 陰 を 好 む も の , 日 向 を 好む も の な ど の ち が い や , 同じ 場 所 で も , 季 節 に よ
る違いなどを調べる。
人 工 林と 自然 林と の
違い
ス ギ や ヒ ノ キ の 人 工 林 と , 自 然 林 と の 植 物 相 の 違 い を 方 形 区 (10m 四 方 )を
使 っ て 調 べ る 。 発 展 と し て, そ こ に す む 昆 虫 の 違 い ,土 壌 動 物 の 違 い な ど も
調べられる。
花粉の研究
こん虫調べ
花粉の形と種との関係を調べる。
笹原,田のあぜ,芝生,草原など,生えている植物とそこに住むこん虫の
関係を調べる。
こん虫の体のつくり
アリの観察
カタツムリの観察
落 ち 葉の 下に すむ 虫
こん虫の体を,口や羽などのパーツごとに比べる。
行列の作り方,食べ物しらべなど。
カタツムリを飼育して,えさと糞との関係や動き,呼吸などについて調べる。
人工林と自然林とで,落ち葉の下に住む虫の種類や数の違いを調べる。
調べ
イモリの研究
イモリを飼育して,生活や行動について調べる。
水生昆虫
川の上流と下流での種のちがい。川の汚れと種の違いなどについて調べる。
動 物 の脈 ・呼 吸数 調
べ
幼虫と成虫調べ
身 の ま わ り の い ろ い ろ な動 物 の 脈 や 呼 吸 数 に つ い て, 比 べ る 。 自 分 (ヒ ト )
についても調べ,比べる。
幼 虫 を 飼 育 し て , ど ん な虫 に な る の か を 調 べ る 。 チョ ウ や ガ の 幼 虫 で あ れ
ば , く っ つ い て い た 植 物 が食 草 と 考 え ら れ る の で , 食草 ご と 持 ち 帰 り , 飼 育
する。
ア マ ガエ ルの 色変 わ
りのひみつ
ア マ ガ エ ル を 5 方 が 同 じ色 の 箱 に 入 れ , 色 の 変 化 の様 子 や 時 間 に つ い て し
らべる。
クモの研究
クモの種類と巣の形や,巣のつくりなどについて調べる。
川原の石の研究
川原の石の形や色・種類について上流・中流・下流と比べる。
川 原 の石 から 見る 地
川原の石の種類から,そのあたりの地下の様子を考える。
下の様子
また,川の両岸に広がる基盤の岩から,地下の様子を考える。
ま さ 土に 含ま れる 砂
かんなながしが行われていたところのまさ土に含まれる砂鉄の量を比べ
鉄の研究
ペ ッ トボ トル ロケ ッ
トの飛ぶきょり
る。
ペットボトルロケットの飛ぶ距離と水の量や角度について調べる。
スケッチの仕方
1
用具
Bか2Bのえんぴつ
プラスチック消しゴム
製図用ケント紙
(0.1mm,0.2mmのロットリング)
(0.3mm,0.5mmの HI-TEC-C ボールペン)
2
書き方
①
紙面上に配置を決める
②
一筆書きで(写生のスケッチのようにしない)
③
線は必ず他の線とくっついている
④
書きやすい方向で(紙の位置を変えてもOK)
⑤
よくみて
植物=葉のつき方
ゆっくり
思い切って
葉脈(ようみゃく)の向き,本数
昆虫=足の出ているところ
鳥
ていねいに
体のくびれ
=くちばしの形
⑥
つかれたら
一休み
少しはなれて見る
⑦
墨入れをする
⑧
スケッチしやすくするこつ(秘伝)
標本にしてからスケッチすると簡単に書ける
昆虫は動かない。羽根を広げてかっこよくできる
植物は,くさらない。少しずつ書くことができる。