Page 1 動作療法におけるセラピストとクライエントの相互作用 についての

動作療法におけるセラピストとクライエントの相互作用
についての質的研究
∼促進諸要因の役割と動作プロセスの記述と説明∼
専攻 学校教育学専攻
コース 臨床心理学コース
学籍番号MO6141J
氏
名 村田武司
動作療法におけるセラピストとクライエントの相互作用についての質的研究
∼促進諸要因の役割と動作プロセスの記述と説明∼
学校教育学専攻
臨床心理学コース
MO6141」
村田武司
はじめに__.____,______...______.___._.__._____._.._._____..___3
第1章問題と目的._____..______,______.__.____.______,____._3
第2章方法.______.______.___.__._.___.___..______...______._.6
第1節方法の選択と質的研究のガイドライン______,______.._.._____._____.6
第1項方法の選択______..______.______.,_._____。____.__...__6
第2項質的研究の評価基準(ガイドライン)______.______...______.,_____8
第2節対象.._____。______,______.._._____._._____.______9
第1項対象1(セラピスト協力者)___.._____..___.____.______.____.9
第2項対象2(クライエント協力者)_____.______.______.______._.9
第3節実施期間及び場所..________._.____...__._._...___.______._._9
第4節実施手続_,___...,_____________一____._.._.,.,._一___..一.___.9
第5節 分析方法._.._..___一._.._......_._._._._._......._..._..__._.__.__._..__.11
第3章結果______.__.____.______..__.____...______.______...12
第1節セッション時間、インタビュー時間、相談内容、テスト結果.._.._..._.._。_._.._._._._。ユ2
第2節 KJ法によるインタビューデータの整理一._____,_.__,....___.___.______.13
第1項インタビューデータからの「1行見出し」の作成______.______._____13
第2項「1行見出し」から「表札」「標識」作成の手順_.._.___.,_.._._____._____13
第3項セラピストデータのKJ法によるカテゴリー分類______.____.__.______16
第4項クライエントデ隔日のKJ法によるカテゴリー分類___..,______.____._..,一_17
第3節KJ法における図解化と文章化の原則______.______.______._.__19
第4節 クライエントデータの図解化と文章化の例_____.______.______.__.20
第5節クライエントデータの「治療促進的要因」を中心にした動作法体験の文章化,..._._._,,_..24
第1項文章化の本文(Figure 1及び資料8(1)参照〉.___,_..__._._,,._____...,_.一24
第6節セラピストデータの図解化と文章化の例_._____..___.___.______.___26
第7節 セラピストデータの「治療促進的要因」を中心にした動作法体験の文章化._______29
第1項若干の説明______._____._.______._._____.______..__29
第2項文章化の本文(Figure 2資料8(2)参照)______.______.______.__29
第8節セッションプロトコルの会話分析結果______.____.__.____.__,_____30
第4章 考察______.____.__.______._._____.__.____._.___._37
第1節KJ法によるクライエントデータへの考察_...______..._.一_______.一_.__一_37
第2節KJ法によるセラピストデータへの考察______..___.._____,______..__39
第3節セッションプロトコルの会話分析への考察......._,_...._..__...,_._.._.__._.__.._..41
第4節残された問題の考察______.______.______..______._.____45
1
結論______.______..______.__...___..._____.._._..___._..___..___.47
今後の課題_____._..__.____.__.……・……・…………・,……・……・…………・・…・……・………・……・…48
文献______._____._.______.__.____..______....______.__..____.49
参考資料__.___.___.__...。.……・…………・………・・…………………………・…・………・……..…●……51
資料1.研究協力に関する同意書様式______.._._____.______.....____.._..__51
資料2.フェイスシート(セラピスト用)______..__._..__.._.._____.__.___._.__._52
資料3.フェイスシート(クライエント用)____._.___.___.._._____._.___…・…・……153
資料4.インタビューデータから「1行見出し」の作成例_._____...______.___.___._.54
資料5.グループ編成或いはカテゴリー分類のデータ(1行見出し∼標識)_____.._.___._60
資料6.KJ法によるクライエントデータ図解.____._.._._.__._..__._.___.______68
(1)言語面接の機能、体験段階と過程への注目____.__..__..____.__.____.__._68
(2)信頼感、リラックス感を感じて意欲がわいた______.____..__.______.___.69
(3)動作の中でさまざまな身体感覚に注目することで心もリラックスした_____._.._...__._70
(4)セラピストへの注目、・セラピストの声の影響、触れられることの意味__.____.____.__71
(5)言葉掛けが生むもの_.__.__.______..______.._._____.___.___._72
(6)声掛け、動き、触れることの効果______..______.______.,.______.・.__73
資料7.KJ法によるセラピストデータ図解__..___._二__._._._____.._._.___.__.._74
(1)言葉掛けの機能或は効果____.__...______..____.__.______..____._74
(2)動作課題の位置づけと決定から実施の流れ_.._____..______.______...___.75
(3)クライエントの身体状況と動作法の選択______..___..___.___.___.______76
(4)タスク(宿題)としての動作法__.____.______.._._____.______..__.__77
(5)問題・課題把握と動作法への導入__..____.____..__.______...____.__。_.78
(6)動作法が目指すもの_.____._._____._...____.._.______.。__.____._79
(7)ラポールという言葉ではなく理解、信頼、安心_____._..______..______...__80
(8)動作の開始から終了までの流れ.______.__._.___.._.、.____...___.___.__..81
資料8.表札レベルの文章化データ_____.....______...__._.___.__.____..___.82
(1)クライエントデータ文章化..______._._..___...______._____._._____..82
(2)セラピストデータ文章化___.___..__._.___.._._____..._____....______87
資料9.セッションプロトコルの会話分析結果_____._._____._...__.____._……………91
事例1____.__.9.______._._____.____._._.___.___...__..___...___91
事例3____.__.___._..._.______.______...___.___.______..___97
事例4___.___._____.._._._____._.___1__._____._....______。._._.104
謝虫垂_.................。_............。_........._.._.................................._......._......_..............9.........__。.116
2
はじめに
本研究の機縁は、筆者が臨床動作法を学習し、臨床適用している中で生まれた疑問にある。臨
床動作法は、その実施手順の中に「触れる動作法」の部分と「触れない動作法」の部分があり、筆者
自身の体験がらは「触れる動作法」をしてもらった時の方が、「触れない動作法」を受けたときよりも
援助を受けているという実感が強かった。また、動作課題をおこなっている時の「言葉掛け」或いは
「声掛け」の違いによって同じ動作課題にもかかわらず動作体験が異なっていたように感じたことな
どから、「触れる、触れない」「言葉掛け・声掛け」の「あり、なし」が動作体験にどのように影響を与え
るのかに興味を持ったことに始まる。また、心理療法の世界においては「身体にふれる」ということが
まだまだ例外的であると考えられる中、臨床動作法が動作療法として今後展開をしていくには、「触
れない動作法」の役割が大きくなるであろうと予測されることも動機となっている。
第1章問題と目的
動作法は、「人の動作に関わる主題についての実験的研究を目指す」実験動作法と「悩みや困難
などある心理的な問題を抱えているひとに臨床的な援助をする」臨床動作法に分けて考えられてき
た(成瀬、1995)。さらに、臨床動作法は次の二つに分けて考えられてきた。肢体不自由児(者)に対
する心理リハビリテイションとしての動作訓練と心理療法・カウンセリングへの適用・展開としての動
作療法である。そのほかにも「障害者のリハビリテイション、健康法や高齢者への動作法」などがあ
る。これらにおいては適用の分野は異なっているが、それぞれ同じ問題を含んでいるとされている
(成瀬、2000)。本論文においては、動作訓練における施術者をトレイナー、被施術者をトレイニーと
して、動作療法におけるそれをセラピスト、クライエントと表記する。
臨床動作法の成り立ちは、成瀬(1995)によると本格的な取り組みが始まったのは1966年である。
脳性マヒの青年達に催眠を適応したときに何人かの青年の手や腕が動いたという報告がきっかけ
になって始まったものである。当初は肢体不自由児(者)のリハビリテイションのために動作訓練とし
て開発され、発展した。その後、他の障害児に広範囲に適応され効果を上げている中で、今野
(1978)によって自閉症児、多動因へ適用され効果をあげたことが報告された。また、統合失調症患
者への適用(蒲原・佐々木・斉藤、1980.鶴、1982)、神経症への適用(藤岡、1986)、PTSDへの適
用(冨永、1997)など心理療法・カウンセリングへの適用・展開の試みが現在も続いている。このこと
について藤岡(1987)は「重要なことは、単に動作の改善を目指すのではなく、むしろ、動作を介して
情緒・行動の統制面などの心理治療を行うことを主たる目的とし、大きな効果を得たこと」であると評
価し、「動作療法が心理療法として成り立つ可能性」について論じている。
これまで臨床動作法の研究は多くの研究論文が示すように事例研究、実験研究等が中心であっ
たといえる。このような中で、近年はトレイナー(セラピスト)とトレイニー(クライエント)の相互作用に
研究の焦点があてられることが多くなっている。大神(1991)は、「重度重複児の発達援助における
非言語的な対人相互作用の過程を考察」する中で、「援助者側のコミュニケーションスキルの重要
性を」検討しながら、臨床動作法をコミュニケーションとして、或いは相互作用として考察をしている。
その中で動作法の目的を「二者間の身体的相互作用を通して、トレーニーの内部にジレンマを作り、
適切な動作に必要な感覚体験や運動体験、さらには様々な感情体験をさせながら、身体運動の様
式を系統発生的に正常な発達ルートに乗せていく営み」ととらえている。それゆえにトレーナー側の
コミュニケーションスキルの獲得は重要なのであるが、特にどのように「自分自身の行動を伝達の媒
体」として用いるかという「方法の技術」、トレーニーの「体験」や「内部状態の調節」を「推論する力」
3
を重要視している。なぜならば、動作のプロセスを「トレーニーの内部状態が変化していくことは、ト
レーナーが目的に合わせて自己の行動を修正することと、トレ一理ーが与えられた動作課題を解決
するために(緊張状態を解消するために)自分の活動を修正したり調整したりしていくことの間に見
られる相互交渉の結果であり原因である」と見ているからである。そして相互作用=コミュニケーショ
ン過程は「(1)トレーナーが意図する動作課題を言語的・非言語的な媒体を同期化しながら、トレー
ニーに知らせようとするメッセージの伝達過程」「(2)トレ一門ーによってそれが認知され、トレーナー
とともに課題動作を共同作業的に遂行される過程」「(3)両者が自分と相手である他者の体験過程
を認知していく対人認知過程」の3つの側面が複雑に関係する過程であるとしている。さらに、この
相互作用過程について「援助行為の内容を同期性や共同性の側面」から検討をおこなっている(大
神、1993)。この中で巧い援助行為の要因について「予測と対処の適時性に関する因子」「トレーニ
ーの態度・情緒の因子」「トレーナーの態度・余裕の因子」「補助の適切性因子」「言葉の使用因子」
が関係していることを見出している。またこれらの因子は「相互作用的な同時性」或いは「共同注意」
が密接に関与しているとしている。また、援助者側の要因について香野、大神(1993)は、「課題、伝
達内容の適切さ」、トレーナー側の「非言語的な応答や気分」の重要性を指摘している。
内藤、森崎(2003)らは、被援助者の状態把握、課題内容の知識、援助仮説の適切さなどの援助
者の認知内容或いは認知プロセスが援助者の非熟練者から熟練者への成長に寄与する要因であ
ることを明らかにした。同じく、田中(2003)は、動作法による援助場面を社会的相互交渉として位置
づけその中での援助者側の要因としての「スキル構造」について研究した。その中で、「援助者の認
知活動(=「見立てのスキル」:著者挿入)と援助行為(=「省察的働きかけのスキル」=著者挿入)が
概念上区別されるとしても、実践場面では両者が密接不可分の様態にある」として、この二つの因
子の「高い内的一貫性を」主張している。成瀬(2005)は相互作用という視点とは異なるが「内動」或
は「顛動感受」という概念を用いてセラピストによるクライエントの体験把握を理論づけている。すな
わち、グライエントは動作課題の遂行を通して動作体験とそれに伴う感覚的、感情的等の体験をす
る。それは動作に表れることもあるが表れず内部的な動きとしてクライエントに生じるものを「内動」
とよぶが、セラピストはクライエントを観察しながらそれと一致する動きを自ら引き起こす。これが共
動作を生み、共体験を生じさせる。これによってクライエントの体験を推測するというものである。
相互作用におけるクライエント側の要因は「動作体験様式の構造図」という形で論及されている。
田中(1995)は、動作課題を媒介項にした指導者とクライエントのコミュニケーションのうちクライエン
トの体験している部分を図式化し、次のように作用するとした。「動作課題によるからだをとおしたク
ライエントと指導者のコミュニケーションがおこなわれているときは、クライエントは動作感覚と運動
感覚が明確に意識化でき自分でやっているという主動感が生じてくる。そのため自体感も明確にな
り、実動感や成功感・自由感・能動感がうまれ、…受容されたという反応だけではなく、外界に対す
る自らの働きかけも積極的になってくる。…クライエントは、からだをとおした『受容されている』体験
や、共動作理解による『共感的に理解されている』という体験が得られる。」
これらの論点について、心理療法としての動作療法に焦点づけて考えるためにいま少し詳細なそ
の定義についてみる必要がある。成瀬(2000)によると、動作療法とは「動作法適応の諸分野におい
て共通に見られる心理治療的な側面を、クライエントにおける生き方の自己処理、官己選択、自己
監理、自己変革、自己治療の過程として捉えながら、そのための適切な援助を」代表するもの、と定
義されている。そして、「課題ももちろん重要だが、もっとはるかに重要視されるのは、治療者がどの
ように対応し、いかに援助し、それに伴ってどのような努力、体験が得られ、それがどんな経緯で臨
4
床効果をもたらしたのかなどということが問題になる」と相互作用プロセスの重要性について述べて
いる。しかし、「心理治療」のためには身体運動を「主体の努力ないし動作として翻訳し直す」必要が
あるとされているが、「現在のところ、そこには推測や立場による違いがあって、まだ、その辺の共通
理解は必ずしも充分ではない」と検討すべき点について述べ、セラピスト、クライエントが参与する動
作プロセスの内実がどのようなものであるかを明らかにすることは大きな意義を持つと述べた。これ
までにも藤岡(1987)は、次の3つのことにポイントをおきながら動作療法の治療過程について検討
している。すなわち、治療の段階=プロセス(「治療の相」)、「治療目標」、動作療法における「言葉
のもつ意味」である。その中で藤岡(1987)は、終結にいたった不安神経症の2事例を検討し、動作
療法プロセスを「導入期、展開期、自体操作期、終結期」の4つの段階に分けている。導入期の特
徴として「言葉を通して症状の特定」を行うこと、「CL(クライエント:筆者)の動作を通しての心理学的
診断」をすること、「治療目標」「治療方針」の決定などをあげている。また、治療過程の終結につい
て「体に対して、ある構えがとれるようになると同時に、外界に対しても、まったくこれまでと違うやり
方でかかわれるように」なること、「自分の体を操作することを通して、主体の自己活動は現実的で
充実したもの」となることがその条件であると述べている。
また、藤岡(1987)は、動作療法における言葉の意味について次のように述べている。「(動作療
法における)言語面接はあくまでも、動作課題を行なうにあたって症状の程度を評定すること、社会
生活の水準など、さらには、Th(セラピスト:筆者)とCl(クライエント:筆者)の関係形成の程度の評
価のためになされる」ものであり、「補助的なものであり、時間も限られる」ものである。「動作課題場
面における、言葉の役割」は「励ましや促し、支持」などであり、他の心理療法と同じように「言葉の
かけかたがそのTh(セラピスト:筆者)の治療的雰囲気をかもしだす」ことにあり、「Cl(クライエント:
筆者)の自体へのポジティブな評価の醸成を目指している」と述べている。鶴(1991)は治療者から
みたクライエントの変化について、次のように述べている。「人がこのからだを、自分のからだという
感じをもって活動する時のそのからだの」感じを自体感と呼び、この「自体感の確実化の体験」が
「動作療法における独自の治療要因」であろうと推量している。また、「クうイエソトー治療者関係」及
び体験の「意識化言語化」は、それぞれ「治療上重要」であり、「有意義」であるが「促進要因として:
位置づけることが妥当」と述べている。成瀬(2000)もまた動作療法においては「ことばは補助的な役
割しか果たさない」と述べ、その動作療法中における活用の重要性を「動機づけ、勇気づけ、励まし、
維持・促進するため」「クライエントの体験する過程と状況をこちら(セラピスト)で把握・理解する」た
め、「より適切な治療体験ができやすいように援助する」ことにあると結論づけている。
これらの研究・議論を踏まえて本論文は、以下のことを目的としている。第1に、動作療法の経過
中における治療促進的諸要因である「言葉掛け・声掛け」「触れること」の役割を推測すること。第2
に、これらの役割が動作療法の経過中のセラピストークライエント関係或いはセラピスト・クライエント
それぞれにとってどのような意義・意味があるかを検討すること。最後にこれらの推測、検討を通し
て動作療法における「治療促進的要因」の役割に関する仮説構築をおこなうことである。
5
第2章方法
第1節方法の選択と質的研究のガイドライン
第1項方法の選択
本研究における方法の選択は以下の原則によっている。質的研究の一般的な特徴は、澤田栄三、
南博文(2006)によると次の5点になる。1)帰納的であること、2)対象となる事態と人々を全体的に見
ていく、3)研究者自身が対象者に与える影響に敏感である、4)対象者の視点から相手を理解しよう
と努める、5)研究者の信念、視点、以前の前提をいったん保留する、である。そして、質的研究の方
法論は「初期段階の研究、すなわち未熟な研究ではなく、量的研究法による実証化の道とは異なる
認識論にもとつく方法論であり、それ独自の洗練の方向性を持っている」とされている。また、
Mcle。d, John(2001)は、質的研究の第1目的は、「世界がどのように構成されているのかについて
の理解を深めること」としている。そして、質的研究実践をするものにとっての基本的認識論として、
「現象学」と「テキスト解釈学」を挙げている。「現象学」的方法は「研究対象について当然視されてい
る前提概念を全て棚上げにして、‘事象そのもの’を徹底的かつ包括的に記述すること」を目的にし
ており、「テキスト解釈学」方法は事象の理解を「常にある特定の見方から生ずるものであり、常に
解釈という行為の問題と考える」とされている。本研究の目的は「第1章問題と目的」おいて述べた
ように「動作療法における『治療促進的要因』の役割に関する仮説構築」にある。よって、前述した質
的研究についての基本的認識、基本的観点を用い、法則定立を目的としている形式の量的研究で
はなく、以下に述べる質的研究法を採用した。
方法は、実際の臨床事例ではなく半実験的方法により臨床動作法による面接を計画・実施した。
ここで「半実験的方法」という意義づけを行ったのは以下の点からである。第1に、この研究のため
に特にセラピー場面牽設定し「セラピストとしての協力者(以後、セラピスト協力者と表記する)」「クラ
イエントとしての協力者(以後、クライエント協力者と表記する)」を依頼したこと。第2に、それぞれの
「セラピスト協力者」「クライエント協力者」にたいして共通の教示をおこない、統制をおこなったこと。
これらのことから本研究の方法は、「実験的」であると考えられる。しかし、第3にセラピーの時間、
相談内容の統制はおこなわなかったこと。第4に、参与による自然観察的見本観察法により事象を
サンプリングし、行動描写法により記録を行い、記述的分析を行おうとしていること。これら2点から
「非実験的」であると考えられる。尚、この方法を採用したのは、実際の臨床事例を研究対象とする
ことの是非の問題が広く議論され、解決されている状況にないと判断したこと、「クライエント協力
者」の心理的・精神的負担を必要以上に高めないように倫理的に配慮したことによる。
また、本来、動作療法は、心理療法という枠組みで実施される。クライエントは自らの心理的な問
題、或は心理的な問題に端を発していると自らが考えている問題を持ってセラピストのもとにやって
くる。そこで「動作」という身体運動をともなう方法を提案するということになる。これは、具体的な技
法をもちいてセラピーに導入する際に、クライエントに同意を求めるという他の心理療法のモデルと
変わるところは無い。しかし、本研究においては研究のために半実験的方法を採用しているので、ク
ライエントは動作療法を受けるのを前提としており、提案というかたちはとっていない。また、それぞ
れのセッションは1回だけのものであり、セラピストおよびクライエントはセラピー場面において初対
面である。以上、これらの複数の条件を統制しているが、「相談内容」はクライエント自身の問題を解
決するために出されるのであり、セラピストも「現実的な問題解決」のために参加する。クライエント、
セラピストともに「ロール(役割)」としてではなく、本来の意義どおりのものとして規定される。これら
のことを総合的に勘案して、本研究において採用した方法を「半実験的方法」と規定した。そして、こ
6
れらの方法は川喜多(1970)の提唱するKJ法におけるW型問題解決モデルの中の一部として位置
づけられる。W型問題解決モデルは人間の「知を探求」する方法の一つとされている。主に次の8つ
の段階からなっている。「問題提起一探検(必要なデータ、必要らしいデータの蒐集)一野外観察一
発想と統合(データをして語らしめる)一推論一実験準備一実験観察一検証」である。そして「推論」の
段階を「仮説の展開」と位置づけている(川喜多、1967,1970)。本研究の目的を仮説形成とおいてい
るので、「問題提起一探検(必要なデータ、必要らしいデータの蒐集)一野外観察一発想と統合(デー
タをして語らしめる)一推論(仮説の展開)」が本研究のプロセスとなる。
7
第2項質的研究の評価基準(ガイドライン)
本研究は質的研究として位置づけられる。よって、妥当性等について質的研究の評価基準(ガイ
ドライン)に照らして評価されるべきものと考える。Mcleod,John(2001)は、EIIiot,Fischer&Rennie(1999)
の論文(Evolving guidelines f◎r the publicatlon of qualitative research studies in psychology and
related石elds)から暫定的であるとしながら7つのガイドラインを示している。本研究の妥当性につい
ては次の3点が、該当すると思われる。3)事例に根ざしていること(「分析手続きとデータ例を提示し
ていること」)、4)信愚性チェックをおこなうこと(何点か挙げられているが、本研究では「b)複数の質
的分析をおこなう」が該当)、5)整合性(「研究知見がデータに基づく領域の根底にある構造と互いに
適合していること」、本研究ではこれまでの臨床動作法の効果研究との整合性或いは効果の説明
の整合性)である。これとは別に、Stiles,W叡1993)は、質的研究データの解釈の妥当性について
「妥当性とは、解釈が内的に一貫しているか、有用であるか、正確であるか、生産的であるか或い
は多産的であるかということに関連している」としている。本研究は仮説設定・仮説構成を目的にし
ている。したがって、Stiles,WB.(1993)が述べる考えの適用範囲で評価されるものと考えられる。、
また、サンプリングとの関係ではサトウ、安田、木戸、高田、ヤーン・ヴァルシナー(2006)は、「人間
は開放システムであり、物のように外界から孤立しては存在しないこと、及び、開放システムには等
至性(異なった経路を辿りながらも同じような通過点或いは段階を経ること=筆者)が認められること、
この二つの特徴を考えるためには等至性を考慮した対象抽出法(サンプリング法)が必要となる。こ
れがサンプリング法としてのHSS(歴史的構造化サンプリング法:筆者)である」として提案し、「対象
抽出法としてランダムサンプリングに積極的な意義がない研究もありえる」として「無作為確率サンプ
リング」と「目的的サンプリング」に二分するPatton(2002)のサンプリング方略を紹介している。本研
究は心理療法としての動作療法における「言葉掛け。声掛け」「触れること・触れないこと」などの多
様性を研究対象にしている。この意味では、本研究のサンプリングは前述の「目的的サンプリング」
の考えに合致するといえる。ただし、やまだ(2002)は質的研究の評価基準を「典型性」「共通性」で
あるとしながら、自らの研究におけるサンプリングについて「第1には、逆説的ではあるが、質的分
析においては大量の分厚い記述によって裏付けられた多くの事例がないと典型性や共通性は見え
てこないし、少数事例のみでものを言うことは危険である。第2には、多量のサンプルの中から選ば
ないと、絵としても質のよいものが入手しにくいからである。…第3には、数量的選択や平均的選択
とは異なる基準で選択するためにも、事例は多い方がよい。」と述べている。この指摘は重要な指摘
であると考えられるが、やまだの(2002)の研究は研究テーマに関する多文化間比較をおこなうという
大きなものであり、ある意味で普遍性を求めたものとかんがえられる。本研究の必要とする対象群
や方法とは異なっている。また、本研究はr典型性」「共通性」「」普遍性」を目的としていない。よって
サンプリングの方法については妥当であると考えている。
8
第2節対象
第1項対象1(セラピスト協力者)
セラピスト協力者として、Table 1の6名が参加した。50歳代の男女2名、40歳代の女性1名、30
歳代の女性2名、20歳代の男性1名の計6名。職業は大学教員1名、病院勤務の心理士5名。
動作療法の経験は2年から30年以上にわたっている。臨床動作士の有資格者3名、非資格者3
名。(臨床動作学講師の有資格者2名を含んでいる。)
第2項対象2(クライエント協力者)
クライエント協力者として、Table 2の8名が参加した。20歳代の男性1名と女性3名、30歳代の
男性1名と女性1名、40歳代の男性1名、50歳代の女性1名の計8名。心理療法の体験の有無、
或は動作体験の有無はTable 2にあるとおりである。
Table 1セラピスト協力者
i
Zラピスト1年齢
醒
A l50歳代
B]2・歳代
C l30歳代
職業
male
male
大学教員
回female
o験年数 mの有無
130年以上1 有
1 有
無r
病院勤務1 2年
病院勤務1 4年 1 無 1 無
医学講師の
臨床動作
動作法の
性別
k
晶
唱
無
』
5年t無i無
D14・聖代
female
病院勤務i
E l30歳代
F 150歳代
female
病院勤務1 7年 1 有 1 無
十 有{ ・ 有
病院勤務書20年以上1
female
Table 2クライエント協力者
レライエ州年齢i性別屡
l
I
職業
1
イ 140歳代imale
記 ロ }20歳代l male
@ 無
無
江
墨 ホ 150歳半lfemale
ヒへ12・灘躍㎜h
1 チ 120歳代rfemale
@の有無
高校教員1 無 1
大学院生τ 無
無
高校教員言 無 1 無
大学院生言 無
笹t
高校教員甘 遭 1 有
1 ハ 」30常代三 male
t 二 130歳代Lfemak∋
i ト 120歳代lfemale
セラピー体験 動作体験の有
盤_
大学院生† 無 1 無
卜
大学院梨 無 ・無
r
卜
冨
覇ウンセラー1
無 1 無
第3節実施期間及び場所
2007年5月から10月の期間。A大学サテライト演習室、A大学発達臨床センター、 B大学セラピ
ールームにおいて実施した。
第4節実施手続
1.セラピスト協力者およびクライエントに対して、事前に本研究の目的・実施方法を説明し文書に
て同意を得た。
2.実施前にクライエントにGHQ30とJSACL(八田、1995)を実施した。
3.セラピスト協力者は決められた教示から動作療法を始めた。
4.その様子をビデオに収録した。
5.実験終了後、クライエント協力者に再びJSACLを行うとともに半構造化面接(10項目)を実施し
た。
6.実験終了後、セラピスト協力者に半構造化面接(10項目)を実施した。
Table 3及びTable 4はそれぞれクラインと協力者、セラピスト協力者への教示と動作法体験後の半
構造化面接の質問項目である。
9
Table 3クライエント協力者への教示と動作法体験後の半構造化面接
協力者への教示(GHQ30とJSACLの実施後)
それでは、これから動作法を用いたカウンセリングを体験していただきます。動作法
とは簡単に説明すると「 とい喝心理1 を主な道 としてカ ンセ1ン’ゐ{
甑最近あなたが解決しているといいなあとか、或は解決したいなあと思われ
る自分自身の、それほど大きくない、自分ひとりでも解決できるかも知れないけれど
も誰かに相談しようと思うような実際の問題を使って動作法を使ったカウンセリング
体験してください。時間はおおよそ20∼50分程度です。何かご質問はありますか?
,
i半構造化面接)
Dモ今、身体はどんな感じですか?
2)i今、気持ち或は心はどんな感じですかケ
3)1苓の体験を茄セスに分けるとしたらどのように分ける事ができますか?
1そして、これから幾つかの質問をします。自分がそのはじめの時点に立ってい 1ると考えて答えてください。よろしいですか?身体の感じについて、a)自分で自4)i分の体を動かしている感じ、b)勝手に体が動いている感じ、 c)自分の体が動か
・)瀦鑑鍵鯉勲艘隠囎導の中℃それぞれの段階で心に
i
@i次の質問はい今のお答えと重なるかもしれないし、重ならないかもしれないで
U)1すが、今の体験に伴ってどのような感覚、或は感情、或は考えが生じてきました
@iか?或は生じなかったですか?
・)蓬繍鐵鍵体験にどのように影響しましたか?まな鰍
罐翻鰭誰講灘難たの体験に影響しましたか?もしあっ
1夢
.
10)1体験をしている間どあようなことに注意を向けていましたか?
Tabb 4セラピスト協力者への教示と動作法体験後の半構造化面接
セラピスト協力者への教示
それでは今から動作法を用いたカウンセリングを行っていただきます。協力者の方には
氓フように説明をしています。「これから動作法を用いたカウンセリングを体験していただ
ォます。動作法とは簡単に説明すると「 とい一心 活重加を主な道具と一
ングを行うもので五最近あなたが解決しているといいなあとか、或は解決したいなあと
思われる自分自身の、それぼど大きくない、自分ひとりでも解決できるかも知れないけれ
ヌも誰かに相談しようと思うような実際の問題を使って動作法を使ったカウンセリングを
フ験してください。,」ということです。おおよそ、時間は20∼50分程度でセッションを終了す
「るようにお願いします。それではよろしくお願いいたします。
(半構造化面接)
研今日のセッションをいくつかのプロセスに分けるとしたら、どのように分けること
Gができますか。
〒
E)i雅麗難繁あなた力沁カミけたこと・或は意識していたこと1こはど
一■■
の
,
R)1心理アセスメントをした時に、どのようなところに注意を払いながらアセスメント
蛛cしましたか?或はアセスメントをした時に、特に気になったところはどのよう奮
5)働作法を実施中、クライエントへの言葉賭けをどのようなきっかけで必要だと判
@1断しましたか?
・雌の事がクライエントとのやり取りにどのように反映したと考えて・・ますか・
・)i言論畿彗欝欝醗瓢霰孕雌器雛撫∼旋
Tあなたが動作を実施していられる間、あなた自身はどのような事を考えられて8)1いましたか?また、そのことがクライエント協力者とのやり取りのなかにどのよう
Pに反映したとおもいますか?
●
X)Lセッションの終了は、いつどのように考えられ、そして実施されましたか?
10)1全体として今日のセラピスト体験は、どのような印象ですか?
10
第5節分析方法
’
協力者に対する半構造化面接のデータについて、KJ法による整理・分析・解釈を行った。 KJ法の
手続きでは、インタビューのもとの語りを「意味のあるまとまり∫に分けることが出来る場合には、そ
れを分けて「単位化」する。その「単位化」した語りにラベル(「一行見出し」)をつけ、その「一行見出
し」をさらに意味の共通性をもとにグループ化して、新たなラベル(「表札」)をつけ、さらにその上位
カテゴリーにラベル(「標識」)をつける、というように階層化していく。最終的にこのグループの数がお
およそ10以下くらいになるまで階層化を続けるというのが基本手続きである。そのラベルをつけるに
際しての要点はもとの文章が含むキーワードへの着目であり.概念的ではないより感性的なものを
重要視するという視点である、とされている(川喜多、1967」970)。また、質的研究法における類似
の分析方法としてBamy G. Glaser&Anselm L Strauss(1967)らが開発したグランデッドセオリー理
論がある。やまだ(2003)によるとグランデッドセオリー理論とKJ法の根本的に異なるところは、「グ
ランデッド理論が、概念的カテゴリーを基礎として概念的に理論構成するのに対して、KJ法では一
度バラバラにしたカードの意味的エッセンスをもとに創造的に総合して、図解によるあたらしい『意味
連関』を作り出すところである」。動作療法は、r動作に伴う体験とその仕方」を変化させることを「目
標」にしており、「その具体的な手段は動作法によるという関係」(成瀬、2000)にあり、「身体運動を
挟んだ両者の情報のやり取りが直接的かつ即時的に対応できやすいというのが」「動作法の特徴」
(成瀬、2000)となっていて言語的相互コミュニケーションにその中心をおいていない。これらのことよ
り、やまだ(2003)の指摘するように、言語的コミュニケーションや語りからr概念的カテゴリーを基礎
として概念的に理論構成する」グラウンデッドセオリー理論ではなく、KJ法を本研究における質的分
析方法の一つとして選択した。
また、録画・録音された面接資料に対しては、会話分析(エスノメソドロジー)の手法を用いて分析
した。西阪(2001)によると、会話分析(エスノメソドロジー)の研究方針とは「人々が自分達の表現・
行為の合理的特徴をどのように組織的に産出・構築していくか、その方法(論)もしくは手続きを解明
していこう」とするものである、とされている。この手法によりKJ法によって明らかになった相互的行
為の中でクライエント協力者およびセラピスト協力者それぞれの体験が、どのような「手続き」「相互
作用」によって構築されたかを仮説的に明らかにすることが可能と考えられる。
11
第3章結果
第1節セッション時間、インタビュー時間、相談内容、テスト結果
結果は以下のとおりである。セッションの時間は19分02秒から65分42秒までであった。インタ
ビュー時間は、セラピスト分が11分42秒から39分28秒、クライエント分は11分06秒から29分
02秒であった。相談内容は、職場でのこと、自己の進路に関すること、学業上のこと等の現実生活
での活動にかかわる悩みと身体に関すること、自己表現に関すること、睡眠に関すること、ストレス
に関することなどであった。GHQの結果は2名がカットオフポイントを超えていた。 JSACLの結果は
全員がST(ストレス度)がマイナス、事例4が最も多くて一13ポイントであった。A訣(覚醒イキイキ度)
は事例3、事例5を除きイキイキ感は上がっていた。最も高かったのが事例1であった。それぞれ8
名分のセラピストインタビューは4時間56分53秒、クライエントインタビューは2時間27分59秒置
あった。
Table 5セッション時間等の結果
事例番口 session
1
5
6
24:28120=43
{
11=03
学校での相談活動に関する悩み
顯一胴
i路決定に際してプレッシャーを感じてしま
修士論文の事でプレッシャーを感じてしまう
19=22’
16:34
授業レポートの書き方が分からずに焦って
53:46118:17
29:02
27:19
13=32
日
g体の変化が気になってしょうがない
薗一幽
蜷ィの前で話すのが苦手
11:34
19:28 11:42
騨
@ 37=51
」
21=19
→
.』1」互{Σ.L」_ 45:261
● 7
31:08
18=55
65:421
39128
24=00
事例番口
GHQ
前JSACL
ST
AR
1
2/30
5/30
8
相談内容
Cンタヴュー
コ
●一
4
クライエント
_
19:02111:54
2
@ 3
インタ“
夜中々眠れない
6■
ナ近疲れることがあり和らぐことが出来ない
Table 6 GHQ、JSACLの結果
2−
後JSACL
ST
AR
13
一21
14
一19
差
ST
AR
一6
一20
3
一4
8
4
0
2
一17
6
一13
4
7
一21
7
一8
0
一15
5
一10
10
3
4/30
一16
3
4
9/30
一4
一13
一9
備考
一般的疾患傾
一般的疾患傾
5
7/30
?A身体的症状、
s安と気分変調
6
2/30
一8
6
一13
10
一5
7
3/30
3/30
一14
5
一21
9
一7
4
4
一16
10
一20
11
一4
1
8
12
第2節KJ法によるインタビューデータの整理
第1項インタビューデータからの「1行見出し」の作成
川喜多(1967、1970)によると「単位化」による「1行見出し(下位概念化)」の作成についての基準
は以下のようになる。「つまり発言内容のコンテキスト、ひとまとめの構造を持った部分、ひとまとま
りの構造を持った意味内容のエッセンス」を「1行見出し(下位概念化)」に書いていくのであり、「悪
い1行見出し化」の注意点として「観念的で、土のかおり」がなく「勝手にストーリーを拡げ内容を歪
曲しすぎ」たり、「どうとでもとれて、誤解を生む」もの、「主語が誰かも分からないもの」「異質のもの
を1枚に盛りすぎ、その結果長くなりすぎでもあるもの」を避けるということである。これを参考にクラ
イエント、セラピストそれぞれのインタビューデータにKJ法を用い「意味のあるまとまり」ごとに「単位
化」を行い「1行見出し(下位概念化)」「表札(中位概念化)」「標識(上位概念化)」に階層分類し表
題をつけた。Table 7はもとのインタビューデータから「1行見出し(下位概念化)」を作成した例である。
これはセラピストに対するという半構造化面接の質問に対するセラピストからの回答の一部である。
質問項目3:「心理アセスメントをした時に、どのようなところに注意を払いながらアセスメントをしまし
たか?或はアセスメントをした時に、特に気になったところはどのようなところです
か?」
もとのセラピストの回答は以下のとおりである。
「この方が今現にどういう風なことで困っているのかなあとか、この方って、その人なりに皆懸命に
生きてる事に違いは無いですけど、何を大切にして生きているのかそういうことはやっぱり気をつけ
ないといけないんですよね。この方にどういう応援が出来るのかなあと、例えば必ず解決しなくても
いいと思っているんです、私は。面接したからつて会ったからつて、ただ本人が気づけてこういうとこ
ろに問題や課題があるのねえと、まず気づいてくれるといいんじゃないかしら。1回1回のセッション
で重ねられたらいいですけど、1回で気づくというわけにはいかない場合もありますから、一緒に考
えれたらいいですし、動作面接も通してですけれどもね。動作面接をすることで本人が視点が変わ
ったりとか、考えやすくなったりとか、こうだからこうだから、一足す一が二になったように、こうなって
変わって私は行動が変わりましたってそんな自覚がほとんどの人が無いといってね。別に、ひとりで
に自分で元気になったって言う、元気になってくれればいいんじゃないと思ってますからね、本人とし
てはですよ、クライエントとしてはですよ。だからそれに気づけて元気になったという場含もあるし、
人によって、自分で考えたからつて元気になる人もあるし、それはまあ色々ですよね。要するに私は
何かをする人にはならないように気をつけてますからね。セラピストにはならないように。」
この回答を前述の川喜田(1967、1970)の原則にのっとってTable 7、 Table 8、 Table 9、 Table 10
の4つの部分に単位化して「1行見出し(下位概念化)」をつけた。
第2項「1行見出し」から「表札」「標識」作成の手順
また、Table 11はセラピストインタビュー、 Table 12はクライエントインタビューの語りからそれぞれ作
成した「1行見出し(下位概念化)」をもとに、さらに「表札(中位概念化)」「標識(上位概念化)」へとグ
ループ化しラベルをつけ例である。「1行見出し(下位概念化)」から「表札(中位概念化)」「標識(上
位概念化)」を作っていく過程を川喜田(1967」970)は「グループ編成」と呼んでいる。
13
Table 71行見出し(下位概念化)作成例
ファイル名・記号
1枚 4熱中
1−4
見出し 何を大切にして生きているのか、その上でどんな通し番号 t96
ことで困っているのかをアセスメントの時に注意
する。
この方が今現にどういう風なことで困っているのかなあとか、この方って、その人
なりに皆懸命に生きてる事に違いは無いですけど、何を大切にして生きている
のかそういうことはやっぱり気をつけないといけないんですよね。
日付
2007.9.8
場所
K大学
1NTERVIEWEE
INTERVIEWER
A
murata
Table 81行見出し(下位概念化)作成例
ファイル名・記号
卜3
2枚 4枚中
見出し 援助の時には、クライエントが自分の問題や課
通し番号 t97
題に気づいてくれることが必要だと思う。
この方にどういう応援が出来るのかなあと、例えば必ず解決しなくてもいいと思っ
ているんです、私は。面接したからつて会ったからつて、ただ本人が気づけてこう
いうところに問題や課題があるのねえと、まず気づいてくれるといいんじゃないか
日付
2007.9.8
場所
K大学
1NTERVIEWEE
INTERV1EWER
A
murata
Table 91行見出し(下位概念化)作成例
ファイル名・記号
ト3
3枚 4枚申
見出し 動作面接でクライエントが、視点が変わったと 通し番号 tg8
か、考えやすくなったとか自分で元気になったと
いってくれればいいと思う。
1回1回のセッションで重ねられたらいいですけど、1回で気づくというわけにはい
かない場合もありますから、一緒に考えれたらいいですし、動作面接も通してで
すけれどもね。動作面接をすることで本人が視点が変わったりとか、考えやすく
なったりとか、こうだからこうだから、一足す一が二になったように、こうなって変
わって私は行動が変わりましたってそんな自覚がほとんどの人が無いといって
ね。別に、ひとりでに自分で元気になったって言う、元気になってくれればいいん
じゃないと思ってますからね、本人としてはですよ、クライエントとしてはですよ。
だからそれに気づけて元気になったという場合もあるし、人によって、自分で考
えたからつて元気になる人もあるし、それはまあ色々ですよね。
日付
2007,9.8
場所
K大学
ファイル名・記号
1NTERV1EWEE
A
1NTERV!EWER − murata
Table 101行見出し(下位概念化)作成例
1−3
4枚 4枚中
見出し 何かをする人=セラピストにはならないように気 通し番号 tg9
をつけている。
要するに私は何かをする人にはならないように気をつけてますからね。セラピス
トにはならないように。
日付
2007.9.8
場所
K大学
1NTERV1EWEE
INTERV1EWER
A
murata
その手続きと注意点をまとめると以下のようになる。手続きの順番は①記録された紙片(1行見出し
が書かれているもの)を読むというよりも眺める。②親近感を覚える紙片を集める。③集められた紙
片を熟読しその根拠について理性的に検討をおこなう。④紙片全体の内容を圧縮して表現する見
出し(「表札(中位概念化)」)を見つける。⑤これらの「表札(中位概念化)」を同じ手続きを経て上位
階層のグループを作る。川喜田(1967、1970)の用語では、上位階層のグループに対する命名も「表
14
札」と呼んでいるが、本論文では階層ごとの区別のためにこの上位階層グループを「標識(上位概
念化)」と表記する。
注意点としては次の2点を指摘している。(1)グループ化の時に最後までどのグループにも属さな
いものが出ることがある。決して、何処かに入れようとするべきではなく上位のグループ編成に際し
て検討すること、またそれでも入らないときにはそのまま独立のものとすること。(2)グループ分けは
全体を先にグループに分割していくのではなく、それぞれ個々の「1行見出し(下位概念化)」或いは
「表札(中位概念化)」の親近性によるグループ化を進めて全体が数グループに分かれるようにおこ
なうこと、である。「1行見出し(下位概念化)」から「表札(中位概念化)」「標識(上位概念化)」作成と
いうグループの形成過程ではボトムアップという方法が用いられ、同時に「情念」によってデータ紙
片を集め、「理性による検討」をおこなうという「情念と理性の二重構造」過程を経てグループ化され
るところに特徴がある。これらの手順と注意点に従ってグループ化をおこなった。Table 11では7つ
の「1行見出し」からその見出し毎のキーワード或いは意味内容から1つの「ラポールという意識で
はなく相手の理解、信頼関係が大きい」という「表札」が作られ、その「表札」が1行見出しの内容も
考慮されて「ラポールという言葉ではなく理解、信頼、安心」という「標識」となっている。
Table 11セラピストデータのグループ編成の例
1行見 し
札
示言
クライエントの訴えに沿って行く事が大切のでラ
ポールはそれほど意識しない。
ラポールというよりも、自己紹介をしながら和んだ1
感じが出れば良い。
1ラポールi
ラポールというよりは少しでも理解したいというこ1という意i
1薄霧iラポールという言
とです。
_1葉ではなく理解、信
ラポール形成は大事です。
ロ
動作9ことを説明する中で、緊張、不安をなくすよ羅劇頼・安心
うに信頼関係を作ろうと努力します。
1が大き!
ロ
出来てることに焦点を当てて、問題を楽に見れる1い。
ようにする。
1
クライエントさんからその人の問題とどの様な動1
コ
作援助が必要かを教えてもらえるように話を聞く。1
昌
Table 12クライエントデータのグループ編成の例
表札
1行見出し
触れられていないと一人で力を抜きさる体験が出来なかっ1
触れられていないと、後押しがなく申々緩まないで時間がか1
コ
かるかもしれないと思った。
5
標識
:
書
1触れられて弛め1
ら
…
が分かった。
動かし方が分かるので、触れてもらってたことが良かった。
晶
先生の手の動きに重ねていったという感じです。
:
亀
:
触れてもらうことでよく分かるようになった。
艦講養豊麗蕊號軽羅矯籍;
…
旨
ロ
触れてもらうと気持ち良さがあった。
1触れられるこ
ロ
1との意味
鶏錦甜によって・手のぬく生暖かさを感じられたi触れられて恥1
叫 であった。
触れられることへの予期的な抵抗感を動作中に気づかなく1
なったのが驚きであった。
1
:
:
…
5
触れられることで言葉以上に癒される。
包まれるような援助の持ち方が、安心感を与える6
身体が触れられない方が安心
触れられなかったので自分の自由に選べたような気がす
る。
15
:
巴
旨
=
1
}触れられない自l
l 由と安心
…
=
=
Table 12においては5つの「1行見出し」から「触れられて弛めが分かった」という「表札」、7つの「1
行見出し」から「触れられて安心であった」という「表札」、2つの「1行見出し」から「触れられない自由
と安心」という「表札」が作られた。そして、これら3つのr表札」から「触れられることの意味」という
「標識」を作成した。
第3項セラピストデータのKJ法によるカテゴリー分類
Table 13及びTable 14は、前述の方法に従って作成された、全セラピストデータのKJ法によるカ
テゴリー分類とその数、及び全クライエントデータのKJ法によるカテゴリー分類とその数である。川
喜田(1970)は、人間が直感的に全体としてとらえ、何らかの意味を見出すことが出来る数を経験知
から10以内としている。これを指針にグループ編成(カテゴリー分類)を行なったところ、最終的に、
セラピストデータにおいて8個の標識、クライエントデータにおいて10個の標識が得られた。その詳
細は以下のとおりである。
Table 13セラピストデータのKJ法によるカテゴリー分類とその数(但し各カテゴリー名は簡略化してある)
1 標識(上位概念) 1
l
l
1i 動作面接が目指すもの i
1
l
1
l圏
1
表札(中位概念)
十全な存在体験
クライエントの体験について考える
取組み方の変化を感じてもらいたい
クライエントの問題
21問題把握と動作法への導入!
1
;
?
l
1
T
i
l
I
i動作法の開讐終了までのi
1
I
l
l腫
匿
相手の理解、信頼関係
面接外で自分でやれることを求める
セラピー璽構造化
動作の流れ
プロセスの第1段階
プロセスの第2段階
プロセスの第3段墜
プロセスの,。り方
1
認題の決定理由
i
6i 課題の決定から実施へ
1
l
i
!
月半
望ましい自己イメージ
i
l
7i 身体状況と動作法の選択 i
1
1
l
l
8i言葉掛けの堺町は卜辞
I
1行見出しの数(下位概
9
t
匿
昌
r
課題の持つ効果
課題決定を考える
動作法とクライエントの無理
身体、緊張に気づく
l
努力の方向のための言葉かけ
安心感と声掛け
計
25
5
8
3
3
11
旨
7
冒
2
富
1
:
塁
t
3
『
唇
卜
r
[
心・身体が求める課題を提示・実行す1
動作法の禁忌
触れる援助と姿勢
3
卜
アセスメント
31ラポールより理解、信頼、安心i
41タスク(宿題)としての動作法1
I
動作への撞近
l
ヨ
=
[
謹
匿
ヒ
1.
3
4
2
3
10
9
4
1
6
4
1
2
2
5
8
4
111
セラピストのインタビューデータからは「帯桟」の「1行見出し(下位概念)」が得られた。これらから
構成され、命名された「表札(中位概念)」は、以下の25項目であった。「クライエントに自分は十
全な存在であると体験してもらう」「動作中はクライエントの体験の実感やその意味について考え
ている」「問題への向き合い方、取り組み方が変わったと感じてもらえればいい」という3つの「表
札」が「動作面接が目指すもの」という標識にグループ化された。「クライエントにとっての問題」
「動作への接近」「姿勢動作をアセスメントする」という3つの「表札」が「問題・課題把握と動作法
16
への導入」という標識にグループ化された。「ラポールという意識ではなく相手の理解、信頼関係
が大きい」というr表札」は、7つの「1行見出し」の内容も考慮して「ラポールという言葉ではなく理
解、信頼、安心」という標識になった。「面接外で自分でやれることを求める」という「表札」は、2つ
の「1行見出し」の内容も考慮してが「タスク(宿題)としての動作法」という標識になった。「セラピー
の構造化」「動作の流れ」「動作プロセスの第1段階」「動作プロセスの第2段階」「動作プロセスの
第3段階」「動作プロセスの終わり方」という6つの「表札」が「動作法の開始から終了までの流れ」
という標識にグループ化された。「動作課題の決定理由或は根拠」「クライエントの望ましい自己イ
メージに向かって動作課題を提案する」「課題の持つ効果或は意味」「動作課題をどのように決定
するのかを考える」「クライエントの心理、身体が求める動作課題を提示・実行する」という5つの
「表札」が「動作課題の位置づけと決定から実施への流れ」という標識にグループ化された。「動作
法の禁忌jr触れる援助の要・不要はクライエントの動作や姿勢が示している」「動作法はクライエ
ントの無理を直ぐに察知する」という3つの「表札」が「クライエントの身体状況と動作法の選択」と
いう標識にグループ化された。「言葉掛けによって自分自身の身体、緊張に気づきやすくなる」「出
来ていること、努力の方向のための言葉掛け」「安心感、自己肯定感、達成感のために声を掛け
る」という3つの「表札」が「言葉掛けの機能或は効果」という標識にグループ化された。
第4項クライエントデータのKJ法によるカテゴリー分類
クライエントのインタビューデータからは「117個」の「1行見出し(下位概念)」が得られた。これら
から構成され、命名された「表札(中位概念)」は、以下の25項目であった。
Table 14クライエントデータのKJ法によるカテゴリー分類とその数(但し各カテゴリー名は簡略化してある)
標識(上位概念)
1
2
3
言証面妾の機能
体験段階と過程への注目
信頼感、リラックス感、意欲
表札(中位概念)
言語面妾の働き
異なる段階と共通の結果
プロセスと注意の方向
ゆったりとして意欲がわいてきた。
彊やかなリラックスした気分
信頼感を産む
重されている感じを感じた。
4
身体感覚への注目とリラック
@
5
ス
違和感を感じずに道かれた
6 セラピストへの注目
7 セラピストの声の影画
8
9
10
触れられることの意味
声掛け、動き、触れる効果
声掛けが生むもの
計
1行 出しの数(下位概
4
12
6
3
15
1
2
自分で動かせたので落ち着いた
1
自由の変化
8
弛む感じに注意を向けていた
動作法による身体感覚の発見
体験は無心なリラックス感
身体が落ち着いて楽になると心も楽になつ
違和感を感じずに捲かれた
セラピストへの注目
5
声の体験への影響
3
触れられて弛めが分かった。
触れられて安心であった。
触れられない自由と安心
声掛け、動き、触れることの効果
5
体験と符合した言葉掛けの働き
3
声掛けによる身体の修正
4
声掛けは安心感と自信をもたらす
声掛け蛙婆いてくれる
声掛けは主猶感を生んだ
25
3
4
17
3
2
9
2
2
7
2
2
9
117
「言語面接の働き」という「表札」が「1行見出し」の内容も考慮され「言語面接の機能」という標識に
グループ化された。「異なる段階と共通の結果」「プロセスと注意の方向」という2つの「表札」が「休
験段階プロセスと体験過程への注目」という標識にグループ化された。「ゆったりとして意欲がわい
てきた。」「穏やかなリラックスした気分」「信頼感を産む」「尊重されている感じを感じた。」という4つ
の「表札」が「信頼感、リラックス感を感じて意欲がわいた」という標識にグループ化された。「自分で
動かせたので落ち着いた」「自体感の変化」「弛む感じに注意を向けていた」「動作法による身体感
覚の発見」「体験は無心なリラックス感」「身体が落ち着いて楽になると心も楽になった」という6つの
「表札」が「さまざまな身体感覚に注目することで心もリラックスした」という標識にグループ化された。
「違和感を感じずに導かれた」という「表札」が「1行見出し」の内容も考慮され「違和感を感じずに導
かれた」という標識になった。「セラピストへの注目」という「表札」が「1行見出し」の内容も考慮され
「セラピストへの注目」という標識になった。同じく、「声の体験への影響」という「表札」が「1行見出
し」の内容も考慮され「セラピストの声の影響」という標識になった。「触れられて弛めが分かった」
「触れられて安心であった。jr触れられない自由と安心」という3つの「表札」が「触れられることの意
味」という標識にグループ化された。「声掛け、動き、触れることの効果」という「表札」が「1行見出し」
の内容も考慮されが「声掛け、動き、触れることの効果」という標識になった。「体験と符合した言葉
掛けの働き」「声掛けによる身体の修正」「声掛けは安心感と自信をもたらす」「声掛けは導いてくれ
る』「声掛けは主導感を生んだ」という5つのr表札2が「声掛けが生むもの」という標識にグループ化
された。なお、インタビュー及び階層化されたデータの一部或いは全部は参考資料に添付した。
18
第3節 KJ法における図解化と文章化の原則
川喜多(1970)はKJ法による図解化と文章化について次のように述べている。図解化は「KJ法の
本質をあらわして、その意味の構図の上にあえて価値判断、すなわち評価を加えないところに特色
がある。…(中略)…どのようにささやかに見えるデータであろうと、重要に見えるデータと同様に公
平に扱うのである。そもそも重要であるかないかは、KJ法で組み立ててみるまではなんとも決しが
たいことである。」としている。図解化の中心は空間配置である。空間配置は2つのステップがあると
されている。第1ステップは以下のとおりである。「最終段階のユニット」(本研究においては「標識」)
を意味内容に従って配置の試行を繰り返す。この空間配置の適切性、妥当性について川喜田
(1970)は次のように述べている。「それならば万事空間配置をおこなう人の主観しだいなのかとい
えば、決してそうではない。それなりによく出来た空間配置は、よく見ていると十人十色ではなくて、
ある部分が人々に共通なものが多い。…十人二、三色といった場合がもっともふつうである。十人
十色にならないからといって、勝手気ままに出来るものではない。素材に素直であるかぎりは、そう
勝手な空間配置はできないのである。」この観点に従い2種類の空間配置になるまで試行錯誤を行
い、セラピストデータについては「言葉掛けの機能或は効果」標識、クライエントデータについては
「触れられることの意味」標識、「声掛け、動き、触れることの効果」標識、「声掛けが生むもの」標識
がそれぞれに妥当な意味相関であると考えられる空間配置を採用した。第2ステップとして、川喜多
(1970)に従いそれぞれの「標識」に含まれる「表札」データをその「標識」の空間配置内でバラバラ
にして、同じく意味相関にしたがって下位の空間配置をおこなった(下位の図解については参考資
料を参照)。グループ編成(カテゴリー分類)についてはボトムアップ方式であったが、図解化につい
てはトップダウン方式であるといえる。
また、文章化の意義について川喜多(1970)は、次のように述べる。本来のKJ法における文章化
は「叙述と解釈」を明確に分けながらも、ともに含んだものである。図解にもとづいて文章化をおこな
う時にはその対立や矛盾を生産的に生かそうという努力が必要になりそこに新しいアイディア、ヒン
トが出てくる。このアイディア、ヒントとデータをたくみにつないでストーリーを作っていくところにKJ法
における文章化の重要な意味があるとしている。「文章化は図解をふまえておこなう。そのときに図
解のどの部分から文章化を始めるかという、一つの作戦の問題があるが、やはりこのあたりから始
めるのが順序としてよいという場所がある。それは、個々の材料により、また作者の意図によってき
まる」と述べている。そして「基本的発想データ群(BDA)」(本研究においては「1行見出し」群、或い
は「表札」群)に注目し、「グループ編成のときの最初の小さな一グループ、もしくはその小さな一グ
ループが:二つ、三つ集まった程度のグループ」から始めるべきであることを主張している。文章化の
手続きについて、「叙述と解釈とをまぎらわしくなく、自分にも他人にも明白に区別できるように記す
ことが、文章化のもっともだいじな点だと思う」とも述べている。本研究では、動作療法中における
「言葉掛け・声掛け」や「触れること」などの「治療促進的要因」の役割に焦点をおいており、動作プロ
セスの経過記述はそれとの連関において記述される。よって、それらに関する「表札」或いは「1行見
出し」の相互関連を中心に文章化をおこなう。また、川喜多(1970)のいう「叙述と解釈」については、
「叙述」を「結果」において「解釈」を「考察」において述べる。
19
第4節クライエントデータの図解化と文章化の例
Figure 1は、クライエントデータの階層分類全体を図解化したものである。図全体が「標識(上位
概念化)」間の関係を表しており、図中の小さな四角形は個々の標識(上位概念化)」を表している。
また、小さな四角形の中の個々の文章は、「1行見出し(下位概念化)」である。図解の「→」は「影響
する」「関連する」という表記によって、また「←→」は相互に関連或は影響するという関係を表す。
Table 15は図解化にもとづいたクライエントデータのうち標識(上位概念)の文章化(叙述)を表す。
Table 16は標識の文章の元となる表札の文章化の例である。他の表札の文章化は、参考資料とし
て巻末に添付する。
20
「
ウうイエントD醜融の▲溢i僻(桐団晦グループ)
回盲搬の雛
億麟礁馬リラツケス髄聾じて竃歓ぶわいた
踏響撃払の中二【縛麟々¢身体纏糞に注目することでOもリラックスした
@ ゆったりとして章敏がわいてきた.
@@ 搬蓼欝→自纈齢
↓ 1 慧諜1響・ 駿灘る射寧
骭怐x. 翻:諏つた。
\ /
蓄臨画
@
↓ ↓
欝類跨 魏i灘甥離に
r這糊謄鵬ず周防、れた
遭翻隠壱璋。ずに轟かれた
セつピストへの建闘
セ9ピストへの建口
儀れられることの二二
セラピストの貞の影●
獅の体験への影●
Figure 1
21’
1
2
Table 15クライエントデータ:標識(上位概念)の文章化
「言語面接の機能・働き」は動作体験の諸段階や体験過程への注目に影響する。
「言語面接の機能・働き」によって動作法には異なる段階があるが結果は共通性を持っているこ
ニ、体験の具体的なプロセスとその間の注意の方向について関連付けられている。この「体験段階
vロセスと体験過程への注目」は「信頼感、リラックス感、意欲がわく」ことと「さまざまな身体感覚
ノ注目することで心もリラックスした」事に関係している。
「さまざまな身体感覚に注目することで心もリラックスした」のは次のようなことである。「自分で動
ゥせたので落ち着いた」ことは「自体感の変化」や「弛む感じに注意を向けていた」こと、そして「身
4 フが落ち着いて楽になると心も楽になった」という事につながった。「弛む感じに注意を向けてい
ス」ことは、「無心なリラックス感」をもたらした。「自体感の変化」は「動作法における身体感覚の発
ゥ」ということである。そしてこの発見が「身体が落ち着いて楽になると心も楽になった」ことのを導
「た。
「体験段階プロセス」や「体験過程への注目」は、r信頼感、リラックス感を感じて意欲がわいた」と
「うにとに関連している。落ち着いて穏やかなリラックスした気分で楽になったことでゆったりとして
3 モ欲がわいたり、尊重されている感じを感じたりした。尊重されている感じは信頼感を生み、意欲が
墲ュという事になる。
5
「体験段階プロセスと体験過程への注目」は「違和感を感じずに導かれた」というクライエントの体
アに関連している。「違和感を感じずに導かれた」ということは、「信頼感、リラックス感を感じて意欲
ェわいた」ことや「さまざまな身体感覚に注目することで心もリラックスした」ということにも関係して
「る。さらに「触れられることの意味」ともつながるし、「声掛けが生むもの」についても関連してく
驕B
「セラピストへの注目」は、「セラピストの声」や「セラピストに触れられること」と相互に関係している
6
ニいえる。
「セラピストの声の影響」は、「セラピストへの注目」ととても大きな関連があり、「声掛けが生むも
7
フ」に影響を与える。
「触れられることの意味」は、クライエントの「違和感を感じずに導かれた」という体験「セラピストへ
8
9
フ注目」という体験、「声掛け、動き、触れることの効果」から考えられる。それは、「触れられること
ナ弛めたり、動かしたりがわかった」ということでありその結果「触れられることで安心であった」とい
、事になる。しかし一方で「触れられない方が安心」であるという体験もある。
「声掛け、動き、触れることの効果」は「触れられることの意味」や「声掛けが生むもの」と互いに関
Aしている。
「声掛けが生むもの」は、「セラピストの声の影響」を受け、「声掛け、動き、、触れることの効果」と
褐ンに関係する。具体的には、「体験とマッチした言葉掛け」は、安心感と自信をもたらし、主動感
10
生んだ。また「体験とマッチした言葉掛け」はクライエントに導いてもらっているという体験をもたら
オている。「声掛けによる身体の修正」もこの導いてくれるという体験に寄与している。
注1:それぞれの標識に関する文章内の太字は、標識名を表す。
注2:図解の「→」は「影響する」「関連する」という表記によって、また「←→」は相互に関連或は影
響するという表記によって文章化した。
22
Table 16クライエントデータの文章化6・7・8
表札レベルの文章化
標識(上位概念)
「セラピストへの注目」
は、「セラピストの声」1動作中はセラピストの反応に注意を向けていて、その動きを真似ようと
6
や「セラピストに触れら1「セラピストを注目」していた。「セラピストの声」や「セラピストに触れられ
れること」と相互に関1ること」と相互に関係しているといえる。
係しているといえる。1
7
かれた」という体験「セ1たり、動かしたりが分かった」ということである。そのことは「触れられるこ
ラピストへの注目」とい1とで安心であった」という事につながる。
難躍逢鵬」1朧翫筆癖報轟辮專羅離離穎醗置、1
から考えられる。それ1触れてもらうときの気持ちよさ、触れられたことで言葉以上に癒された。1
は・「触れられることで1またこれとは別に、包まれるような援助の持ち方が安心感を与えたし、1
8
弛めたり・動かしたり1触れてもらう事によるセラピストとのやり取りが安心できるということで1
がわかった」ということ1あり、触れられていないと不安であったかもしれないということもある。1
羅鰯櫻贈灘獅鰍糧灘鷺ひ抵抗感を動作中1
る。しかし一方で「触
匹■、__■咀_____■.■._______.______胴,__
れられない方が安心」1「触れられることで安心であった」という体験とは逆に「触れられない方が
であるという体験もあ1安心で自由」という体験もあった。それは触れられなかったので自分の
る。
1自由に選べたような気がするので、身体に触れられない方が安心であっ
1たということである。
注1:それぞれの標識に関する文章内の太字は、標識及び表札名を表す。
注2=A型図解の「→」は「影響する」「関連する」という表記によって、また「←→」は相互に関連或は影
響するという表記によって文章化した。
23
第5節クライエントデータの「治療促進的要因」を中心にした動作法体験の文章化
第1項文章化の本文(Figure 1及び資料8(1)参照)
「違和感を感じずに導かれた」というクライエントの体験は、動作中に誘導されて、上手く弛める事
が出来ると身体の違和感がなくなっていくという体験であった。それは、動作法によって「信頼感、リ
ラックス感を感じて意欲がわいた」ことや自分で動かせたという感じ(主動感)、自体感の変化、弛む
感じ、心身の落ち着いた感じ、など「さまざまな身体感覚に注目することで心もリラックスした」という
ことにも関係している。当然ながらこのような変化の前提には、自らの体験、動作課題などへの注意
の集中がある。さらに「触れられることの意味」ともつながるし、「声掛けが生むもの」についても関連
してくる。
「触れられることの意味」は、触れられていないと一人でカを抜きさる体験ができなかったし、後押
しがなくて中々弛まないで時間がかかるかもしれないと思った。また、触れてもらうことで動かし方が
分かったし、それがよかった。セラピストの手の動きに重ねていったという感じであった。要するに、
「触れられることで弛めたり、動かしたりが分かった」ということである。そのことは「触れられることで
安心であった博いう事につながる。具体的には、触れられることで手のぬくもり、暖かさを感じられ
たかもしれない、触れてもらうときの気持ちよさ、触れられたことで言葉以上に癒された。またこれと
は別に、包まれるような援助の持ち方が安心感を与えたし、触れてもらう事によるセラピストとのやり
取りが安心できるということであり、触れられていないと不安であったかもしれないということもある。
これらのことと関連して、触れられることへの予備的な抵抗感を動作中に気づかなくなったのが驚き
であるという感想もある。ただ、クライエントの体験の中には「触れられない方が安心で自由」である
という体験もある。
「触れられることの意味」を考える時には、クライエントの注意の方向ということがある。動作中はセ
ラピストの反応に注意を向けていて、その動きを真似ようと「セラピストを注目」していたということが
ある。この注目はセラピストの声にも向けられる。
セラピストの「声の(クライエントの)体験への影響」は、体験が深まって行くきっかけになり、その声
が身体の部分を触れて包み込んでくれるような感じ、としてクライエントは大きな影響を受けた(資料
6(4)セラピストへの注目、セラピストの声の影響、触れられることの意味参照)。
この影響は、直接「声掛けが生むもの」と関係する。「クライエントの体験とマッチした言葉掛けの
働き」は、いわれている部分に勝手に意識が向いていたこと、フィードバック以外には考えたり感じた
りしたことがなかったこと、それが出来ていないのに出来ているという声掛けをされてもうそかなあと
思う体験などに表れている。声掛けの働きとして「安心感と自信をもたらした」。弛んでいる時に声掛
けをしてもらって安心できたし、気を張らずにすんだ。それにはセラピストの声の感じがあったし、そ
れで良いんだと言ってもらえて嬉しくなって安心できたということもあり、案外出来ているんだという
安心感もあった。出来ているよっていうプラスの声掛けは自信にもつながつたし、自分を自分でリラ
ックスさせてあげることができるという体験でもあった。これが「声掛けは主動感を生んだ」ということ
にも関連していく。
また、「クライエントの体験とマッチした言葉かけ」は、「身体の修正」に関連している。セラピストか
らの声掛けによってさまざまな左右差を感じて、そのことで身体の動かし方の一つ一つを再確認で
きた。そのことで身体の動きを修正していくのが容易であった。
「クライエントの体験とマッチした言葉掛けの働き」は、「声掛けは導いてくれる」とクライエントに思
わせることである。柔らかい声の声掛けは力を抜く手助けになったし、一人でやっているときは言葉
24
賭けによってこれで良いんだという感じになった。動作援助を受けているときには言葉のフィードバッ
クによって迷いなく身を任せられると感じた。
「声掛けは主導感を生んだ」というのは、「声掛けによる安心感と自信」に関連しているし、「言葉
掛けは導いてくれる」という被動感とは対立的である。また、声掛けをしてもらって勝手に動いている
感じから自分で動かしてた感じに近づいた。そのことで不安な気持ちがいけるという感じになった。
声掛けと動作援助を比べると声掛けのほうが大きい、という体験ともなっている(資料6(5)言葉掛
けが生むもの参照)。
「触れられることの意味」と「声掛けが生むもの」がともに関係するのが「声掛け、動き、触れること
の効果」という標識である。声掛けと触れられることが一緒になっているので安心感を感じるのであ
り、具体的な言葉の説明とセラピストの動きの両方で分かりやすかったということである(資料6(6)
声掛け、動き、触れることの効果参照)。(文中の下線が引かれた文言は『標識』を表す)
25
第6節セラピストデータの図解化と文章化の例
Figure 2はセラピストデータを図解化したものである。Table 17はセラピストデ嶋タのうち標識(上位
概念)の文章化を表す。Table 18は標識の文章の元となる表札の文章化の例である。
一セラピスト・インタビュー苧→のA逡
勘伽簾練が目描す
幽幽・録●紹●と●俸陸Aの
籔鰯二一齢嚢鱒
@
\ /
縮イ1ヲ齪詣’ての一→動繊への競
撚血温
@
ラポールという■繋ではな《璽儒.
叢躍獲購際砿
タスクとしての■岡膨
、
翠驚凄餓㌫
籔繊襯旧く
↓
●俸課罎の位置づけと訣窒から鍵
勘停の●鎗から磯7塞
セラピーrの儒遼化一→圃トー動停の實れ
雰禦鷹スー編踏ス
遭綴認舞窟
謡鵠瓢漏蔭す
撮鳳決箆を脅える
具体的な■煽が捧つ勤県
ロセス
、‡
の
心聰・ が京める
●伽■ 撫示/
幽門す
8篇芽ス
かけの曽1縫域は
ケライエントの身体状混と勤㌫
無鷲纏綴な・一馨蕊丁丁離
\
/
誘醐穆島織
鎚籍徽甜響
かけ
Figure 2
26
Table 17セラピストトデータ:標識(上位概念)の文章化
標識(上位概念)
1
動作面接力目指すものはクライエントに自分は十全な存在であると体験してもらうこど
ナある。セラピストとしては動作中はクライエントの体験の実感やその意味について考え
トいる。クライエントに自分の問題への向き合い方、取り組み方、視点が変わったと感じ
トもらえれば良いと考えている。そのことが自分は十全な存在であるという体験につな
ェると思われる。
2
セラピストにとっての「問題・課題把握と動作法への導入」は「クライエントにとっての問
闊スは問題の質」が、自分が変化することが必要というクライエントの思いがあって初め
ト明らかになる。セラピストはモティベイションやアセスメントを考慮して動作法の説明を
キることでクライエントに「動作法への接近」を提示する。アセスメントの時にはクライエ
塔gの「姿勢・動作、問題、課題把握などをアセスメントする」ことになる。
3
「ラポールという言葉ではなく理解、信頼、 心」というのはクライエントの緊張や不安
なくし、和んだ感じの中でどのような援助が必要かを教えてもらい相手を理解するとい
、ことである。
4
5
6
面接室の中での動作法体験だけではなくて面接外でも「タスク(宿題)としての動作法」
やってもらおうとした。
「動作法の開始から終了までの流れ」をセラピストの視点から見るということ。事前に或
ヘ動作中に「セラピーを構造化」するという視点はない。「動作の流れ」はさまざまな段
Kを含む複数のものが考えられた。3つの段階に分けるということが出来た。「プロセス
フ第1段階」といわれるものも複数の考えを含んでいる。「プロセスの第2段階」について
ヘ見立てるということが中心であり、「プロセスの第3段階」は動作の実施の段階という
c握では共通であるが、狙いとする焦点に微妙な相違がある。「プロセスの終わり方」
ノも実にさまざまな考えがあった。
「動作課題の位置 けと決定から実施の流れ」は以下のように考えられる。セラピスト
、からは望ましい自己イメージの実現に向かう課題を提案する。課題の決定はクライエ
塔gにとっての分かりやすさと共有である。さらに、その動作課題がクライエントの何を変
サさせるか、どんな変化をもたらすかからも「課題決定を考える」。その課題を「実行」し
ス時に本当にクライエントの「心理・身体が求める課題」であるかどうかを見て「提示或
ヘ実行」する。「具体的な課題が持つ効果」を考慮することもある。
7
セラピストがクライエントにがんばらせてしまった時に「動作法はクライエントの無理を姿
ィ・動作から直ぐに察知する」ことができる。その姿勢や動作は「触れる援助の必要性」
示している。動作で弛むとさまざまな変化がクライエントに出ることがあるので「動作
@の禁忌」がある。これらが「クライエントの身体状況と動作法の選択」の関連である。
8
言葉掛けの機能或は効果」は、クライエントにとって「言葉掛けによって自分の身体、
ル張に気づきやすくなる」ということである。セラピストからは「安心感、自己肯定感、達
ャ感のために声を掛ける」ということである。「出来ていること、努力の方向のために言
t掛け」をすることである。
注1:それぞれの標識に関する文章内の太字は、標識及び表札名を表す。
注2:A型図解の「→」は「影響する」「関連する」という表記によって、また「←→」
は相互に関連或は影響するという表記によって文章化した。
27
Table 18セラピストデータの文章化の例8
標識(上位概念)
表札レベルの文章化
1声掛けをする目的はクライ土ントの自己コントロールカを高めることである。
1声掛けは主体的取り組みを指示する事に効果があるからであり、クライエン
にとって「言葉掛1張に気づきやすくなる」ということである。
8
ことである・
1っに声を掛けるということである。クライエントへの言葉掛けは強制ではなく
1て、成り行きに任重て木丈夫だというメッセージでセラピストが気づいたクラ
注1:それぞれの標識に関する文章内の太字は、標識及び表札名を表す。
注2:A型図解の「→」は「影響する」「関連する」という表記によって、また「←→」は相互に関連或
は影響するという表記によって文章化した。
第7節 セラピストデータの「治療促進的要因」を中心にした動作法体験の文章化
第1項若干の説明
クライエントとは異なった半構造化面接をしているので当然のことではあるが、インタビューから得
られたデータは動作療法の目標(「動作面接が目指すもの」)、クライエントの問題把握(「問題・課題
把握と動作法への導入」)、セラピープロセス(「動作課題の位置づけと決定から実施の流れ」)と動
作プロセス(「動作の開始から終了までの流れ」)、「クライエントの身体状況と動作法との関連」など
に関するものが中心である(Figure 2参照)。言葉かけ・声掛けに関するものは、「言葉掛けの機能
或いは効果」の1標識のみであった(Figure 2、資料7(1)言葉掛けの機能或いは効果参照)。ま
た、「触れること」については標識「クライエントの身体状況と動作法の選択」に2つの表札「触れる
援助の必要性は動作や姿勢が示している」「動作法はクライエントの無理を直ぐに察知する」が含ま
れていた(資料7(3)クライエントの身体状況と動作法の選択参照)。
第2項文章化の本文(Figure 2資料8(2)参照)
2つの表札(「言葉掛けによって自分の身体、緊張に気づきやすくなる」「安心感、自己肯定感、達
成感のために声を掛ける」)が声掛けの機能或いは効果・目的を表していた。自分でできた、自分が
変わったという自己肯定感を持ってもらうということが重要である。声掛けのタイミングは「本人の努
力の瞬間、変化の瞬間」が重要であり、頑張りを認める形で声掛けをすると、クライエントに安心感
を持って課題に取り組んでもらえることになる。いま一つの声掛けの目的は、「方向付け」のためで
ある。今の成り行きで大丈夫だという、出来ているところをできた瞬間にフィードバックする。セラピス
トとクライエントの力が抜けた瞬間が一致した時に本人に伝えるために声を掛けるということでもあ
る。クライエントが気張っている時にその努力の方向性を指示するような声掛けである。
また、1・つの表札(「言葉掛けによって自分の身体、緊張に気づきやすくなる」)が声掛けの効果、
必要性を表していた。言葉かけ・声掛けは、クライエントが自分の身体と向き合う、それも主体的に
向き合うということに効果がある。自分の緊張に気づかずにいる時に無理なく気づくように、気づき
やすくするためにも必要なものである。このようにクライエントの主体的取り組みや無理なく緊張に
気づくようにすることのセラピストにとっての目的はクライエントのr自己コントロールカを高める」こと
である。
「触れること」についていえば、基本的には触れないで援助するが、それはクライエントが問題に
関わる姿勢を再現してくれていたので動作援助は必要がないという判断になった。しかし、セラピス
トがクライエントに無理をさせてしまっているかもしれない危険性を感じ取れるのは援助のために触
れている手だったりするのである。
29
第8節セッションプロトコルの会話分析結果
セッションを録画したデータより3事例を抽出しその会話プロトコルに会話分析の手法を適応した。
Table 19はそれぞれの事例のセッションの進行プロセスとその所要時間等を表している。Table 20、
↑able 21、Table 22、 Table 23は本研究テーマに関係すると考えられる、3事例から抽出した会話プ
ロトコルの部分である。なお、事例の全プロトコルは参考資料に添付した(資料9セッションプロトコ
ルの会話分析結果)。事例1、事例3、事例4を会話分析の対象として選んだ根拠は次の3点を総
合的に考慮した結果である。(1)セラピストの臨床経験年数の差異(2)動作プロセスの多様性
(3)動作援助の有無或いはその割合の差異等である。これらの事例のクライエントは、事例1が40
歳代男性、事例3は30歳代男性、事例4は30歳代女性であった。他の事例と比較したが年齢、性
別を抽出事例の基準とする必要性があると判断されなかった。
Table 19より、事例1のセッション時間は19分02秒、事例3は24分28秒、事例4は37分51
秒であった。それぞれの事例をセラピーの進行にしたがって開始の挨拶から終了まで段階分けをし
た。事例1で11段階、事例3で15段階、事例4で7段階であった。セッションの時間に対するそれ
ぞれのステップの時間割合は次のとおりであった。動作法までの言語面接の割合が最も多かった
のは事例准で63.3%、次いで事例4が56.596、事例3が41.696であった。言語面接のステップ進行
もそれぞれ異なっていた。事例1では、「問題の探求」→「問題の確定」→「問題の明確化とセラピス
トの動作を使ったアセスメント」→r解決イメージの選択」→「動作によるイメージの体験」へと進みそ
の直ぐ後に「軸作り」動作へと移行した。事例3では、「問題の探求」→「問題の確定」→「問題の明
確化」とまでは事例1と同じであったが言語面接の最後は「アセスメント」で終わりその後「課題テス
ト(アセスメントと動作の繰り返し)」の動作へと進んでいる。事例4では、「問題の探求」ではじまるの
は他の2事例と同じであるが、その後「問題への対処の検証」→「クライエントの問題と身体」→「動
作法の提案」→「身体のチェック」へと進み他の2事例とは異なっている。
30
Table 19動作プロセスの変化、言語面接、動作面接
プロセスの変1
1号1
化
時間i言難は
列番号3
猫召時間i言難はワ’騒噛 1
」配」[1「
プロ
’ 11
書
昌
三遍探i4分31秒i
雪
ヤ題の探求1
@
}
問題の確定1
5分48秒1
讐
45秒1
弔辞4
ルの変i時間
匿
竭閧フ探求16分1秒
i言語或は 動作
’ 匿願
蓄
口
4
弓…
ll
主軸穫1 …言語面接
「
問羅鑓2分…言言謙
… 協職l
l
動作 ヨの提}1分18秒
L
解決イメージi
@の選据
L
動作によるイiメージの体験1
l
ア㌣ンi2分7秒i
35引
l
課題テス†
@
…37秒 1
@
…
軸の姿勢作i
蕃
トし
肩の課題へ1
フ移行或はi
墨肩への注意1
P分59秒膿助無動
@ 4作(4分8
ll
l
iメントと動口分24秒1
舞朧定1職
●
T。秒i秒)2脳
@
鑑
曙
R8秒i
{秒)30、1%
@
i
i肩の上下i1分34秒i
l
l
l
…肩の上下114分12秒1
l
j
@
@集中
…⊥
浮閧?i
醤
場
}…匙
1ト(アセス}
身体 Qチ二分24秒
l
?
軸作り
閧ゥら動き作i
@ りへ
1」
」
27秒i
1
軸作り
i言語面接
■糎■
ュの開き⊥ユ鎌贈」動作プロl
動作援助i
噌
lセス共有12分3秒1化の対置乱
…
言
i援助無動
@ 作
i37,5%)
1
lの始(軸143秒1
肩の
@作り)↓
i援助有動
鷺めi1分33秒謝襯
…L
セッションのl
@終了
11段階
B
魚島τ鯉
{
1↓
●
Zッションi2分38秒1言1講
36秒蹴酵
F無のi型押 i瓶箏
}19分。2少樫…
纏+24分28秒鞭…
言37分51秒骨\一
7段階
動作による援助ということにおいては以下のとおりであった。事例4ではクライエントに触れる援助
(援助有動作)はまったくなくて、援助無動作のみであった。事例1及び事例3では、援助無動作と
援助有動作の出現順位、セッション全体に対するそれぞれの所要時間の割合はほぼ同程度と判断
された。3事例の言語面接部分はそれぞれ5段階に分けることができるが、それぞれの言語面接ス
テップの中身は異なっていた。それぞれのステップの中身が異なるというのは、動作による援助をお
こなった部分についてもいえる。事例4では「肩の上下」という動作課題1つが実施されただけであ
31
る。これに対して、事例1では援助無動作による「軸作り」→「軸の姿勢から動き作りへ」→「肩の課
題への意向或いは肩への注意集中」へと進み、その後、援助有動作による「肩の開き動作」、そして
「セッションの終了」となった。事例3では、言語面接の後「課題テスト」→「課題決定の伝達」→「完全
Table 20事例1動作中のプロトコルへの会話分析例(1)
段階1役割iプロトコル
ith
1言語・対話的意味
i文脈的・行為的意味
i((clが腰の位置を確認したのを確かめて))そうそうそう。1承認と動作の教示
…
1そして腰を折る6((clが少し前傾して戻る時に))そして後
…
ith
:
援
助
憂
1ろを立てる。
1
匪瀦蟹轟轟過慮燵騨響浮葛と讐:
§
iまで行ってみてください。手も前に出して、ず:と。首、背1
…
あ
…
り
癬‘蜜蝋晋1纏麟駿茎蒲ナl
§
の
§
軸
…
つ
旨
く
iたと界ったらもう一つ行きます・じゃゆっくり戻してみま1脱力と軸つくり動
i締暑すときに・頭の天辺からお尻までの一本の軸1作課題の教示
l
l
Therapistlこよ
る動作・姿勢
つくりのコント
ロール
旨
ロ
り
lth
…
旨
旨
l辺りに手をやって))ここね、ここをもうちょっと前に出して・
iね。そうそう。もう一つそして、頭の天辺からお尻までの1
ロ
1軸を保ったまま起こしていきます。
l((clはゆっくりと軸を保ったまま起き上がる))
lth
1了解表現、承認、動作の提案
1△f、懸立よ。ちょっと後ろにモタレテ休憩しましょ
匠軸
1っ。ハイ、腰がス:と動怨じ、今一度そこを弛めたので、その後の行為、動作の提案
1もう一回こう休憩してるところがらスッと動嘱じ、味1
…
:
icI
三
ith
課題の意義付けの変更
ロ
1わってみてもらえますか?
1((clは腰を支点に上体をゆっくりと立てて垂直を過ぎて
コ
コ
1前傾になったところで))
ま
1今度ゆるめじゃなくて動きですから、もう一度戻してみて1変更の確認
行ll
icl
1((clはゆっくりと垂直に戻る))
姿
勢
つ
ith
1もう一度行ってみましょうか?
icl
1((clは垂直の姿勢から前傾になる))
く
り
々’
量
ith
コ
b
i良いですよ。
動
き
作
lcl
1((clは20。位前傾する))
lth
1はい、戻してみて。
iの方向づけ
, 1評価・励まし
コ
ロ
ロ
1了解表現、承認、動作の提案
ほ
;th
i腰が動いてるという感じあります?
lcI
1そうですね。ハイ。
j
lth
行肩
の
課 lcl
題 lth
:
へ
の
移
1動作イメージ
1すっと動きますようにね。
ith
へ
誘導
圏
言
リ
I
lcI
:
移軸
1((clが上体を起き上がらせるのに従って、背中の真ん中i
撫
働作感覚の確認 己の身体
体)への注
集中要求
i
iあなたその時にこう、肩に一という1肩への注意集中 緩への暗示
にとはどうですか?
iちょっと入ってるかも知れません。はい。
{そこはちょっと、いれてた方がいい感じ?
1確認
ll逆説搬鱒
lcl
iえ::とねえ、今は、抜けてた方がいいと思うんですけど
ith
iそこじゃ、ちょっと気持ちを置いてみて抜けたらいいなあ1肩への注意集中ll二重課題
…
1と思って見てください。
脱力から腰を立てる」→「肩の上下」→「肩の開き」→「動作プロセス共有の対話」、ここまでは「援
32
助無動作」であり、援助有動作として「軸作り」→「腰の緩め」→r胸の開きから肩の上下」がおこな
われ、最後「セッションの終了」となった。
次に、本研究のテーマである「言葉かけ・声掛け」「触れる・触れないということ」に関わる会話
分析例である。表書のプロトコルに用いられている記号については次のような意味である。r文字
列の下線及び太字、斜め字」は右端の注釈に対応している。、「(O)」は動作・姿勢、「:=」は音をのば
すこと、「↑」は語尾を上げていること、などである。
Table 21事例1動作中のプロトコルへの会話分析例(2)
1言語・対話的意味 1文脈的・行為的意
段階段割プロトコル
ith iば61、( )よく分からなかったらそれで艮61でず1了解表現、承認、動作の提案
lthレぱ6、、そうそうそう。((両肩が後ろに行く瞬間に))ぞ1了解表現、承認、動作の提案
l lラ、そこで脱力6まず。肘、背中、ぞう、それで力抜
1く、力叛きまズ。肩が少し楽な感じ?
…
:
:
lcl
コ
1そうですね、はい。
肩
の
lth
量
:
開
き
動
作
1承認、動作の提案
コ
1ちょっとお手伝いしていいですか?
…
:
lcl
ロ
i((clは両肩にカが入ったまま))
…
:
lth l((両肩に上から手を置いて))」5ゲて∼爾‘1τ∼税
i動作の提案、承認
l しかへそうそうそうそう。まゲτ、燗いτ.鋭力、そう1動作の提案、承認
1そうそう。まゲて㌦虜ρτ、ハイ、脱力。全部按1力引了解表現、動作の提案、承認
:
1な伽‘1な、:そ:うそうそう。((thの手がciの動きをリード動作提案と援助動作の同時
§
ロ
:
遂行
旨していく))それですっと((thはclの上体を前に動かし
:
:
lth
ロ
1だか’、△むいてっとかだ1号
clの上 前に
11ととに のヒ全で
旦’
II
動作提案と援助動作の同時
遂行
lth l((thはclから離れて))良いですよ。自然にしていただ承認、動作の提案
l lいても。そのイメージはどうですかね?
セ
ッ
シ
ョ
i i
icl 1え:=とね、イメージは何かすごく楽になったような感
i・1じがします。ハイ。
1 !
ン
の
終
了
l l
コ
コ
ロ
lcl l((ニが笑い))
l l
ith lということでいいですか?
lcl lはい。
33
Table 22事例3動作中のプロトコルへの会話分析三
明弱輩禰醗翫跣巳馳一一一一一一→亜鵯畿灘響
■
ロ
ロ
1
ロ
ロ
lth、cl l((th、 cl、が同時に腰を立てて背を立てた。))
1
ithi倉畜縁i奇鎌発1黙読磨濫淫骸ようか・
謄辮鯉鑛諜蝉によ
■
1
II導
lth i((セラピストから両肩を上げ始める。clはそれをみてからTherapistモデルの提示による主
1 泊分の肩をあげ始める。))
■
1
■
コ
ロ
置
ロコ
ロ
ithlそうそうそうそう。((亡hはclの動きを注視している))
1承認と観察
■
巳
コ
コ
コ
ロ
1
新しい動作の提案。擬態語によ
ithl一回すと::んと落としましょう。
肩
の
上
馨
1
コ
ロ
ロ
ロ
薩
ロ
ロ
1
ロ
コ
ロ
ロ
下
置導
ithlそれじゃ、もう一回行きましょう。
lthlぎゆ::と、
lthlあ:上手に動きますねえ、肘に力が入りそうですねえ。肘
ロ
げ
る動作イメージの提示。
・Therapistモデルの提示による主
icU((clはthの動きを見て両肩をスト=:んと落とす。
l
丁
ロ
Iぶらぶら、ゆっくり、スト:=ん。
ロ
ロ
ロ
コ
lth贈賄は、ゆっくり上げてゆっくり降ろしますねえ。ハイ
l
iじゃ、ゆっくりあげ迦。
鋼
1
コ
ロ
ロ
ロ
発声の速度とTherapistのモデル
動作によって動作の速度イメー
げ lthiはい、じゃゆっくり上げ超。ハイ、肩を上げるのに一
l
課
題
l番よわ::いカで楽≦」三上げましょう。
■
1
コ
コ
ロ
ロ
ジを示唆。
lth、cl i((th、 clともに両肩を上げる共動作を行っている))
9
1
騨
ロ
ロ
匿
ロ
ロ
コ
ロ
6
置
匪
昌
置
置
巳
口
量
巳
ロ
ロ
コ
lthlいいですねえ。
lthにの辺できついですか?((共動作をしながら))
1承認
動作確認
ith!いっぱいいっぱいまで行ったらすこ::しそこで止めます。[
cl ((clは両肩を上げたままの姿勢))
ithi∠超、肩以外に力が入っているところ無いですか::? 【
共動作による
Clientの体験の確
認
ll
Therapistへの注
意要求
ithlじゃ、ゆっくり下ろしていきましょう。
lcl i((clはthの動きに合わせて両肩をゆっくりと。下ろしてい
lthi((clの肩が二度目にがくんと降りたのをみて))そうです
ロ
コ
ロ
ロ
コ
ロ
ithi結構肩は。上手に動かせますね。
承認と評価
lcl l((clは、うなずいてthの言葉を了解する))
Table 20からTable 23においてセラピストからの「言葉掛け・声掛け」部分に会話分析的意味づけ
をおこなった。Table 20では主に次のように「言葉掛け・声掛け」は進行していった。「脱力と軸作り動
作課題の教示/Therapistによる動作・姿勢作りのコントロール」→「了解表現(ハイ)、承認(いいで
すよ)、動作の提案(腰がス::と動く感じ)」→「誘導(もう一度やってみましょうか)」→「動作イメージ
の方向付け(すっと動きますようにね)」→「評価・励まし(良いですよ)」→「動作感覚の確認/自己
の身体(自体)への注意集中要求(腰が動いているという感じあります?)」→「肩への注意集中/弛
緩への暗示(あなた、その時にこう、肩に思わず力が入っちゃうというのはどうですか?)」→「(CL=ち
ょっと入ってるかもしれません。はい。)」→「確認・逆説的質問(そこはちょっと、入れた方がいい感
じ?)」→「(CL:え:1とねえ、今は抜けて他方がいいと思うんですけど、)」→「肩への注意集中/二重
課題(そこじゃ、ちょっと気持ちをおいてみて抜けたらいいなあと思ってみてください)」である。Table
34
21においても「了解表現」「承認」「動作の提案」等が繰り返されている。その後「肩の開き動作」の
ところで「動作提案と援助動作の同時進行」という「言語と動作」の同期が2度おこなわれている。
Table 22事例3において特徴的なことは、「擬態語による動作イメージの提示(肩をゆっくりあげ
ていきます。ズ:つと。ぎゅ:つと)」「発声の速度とTherapistのモデル動作によって動作の速度イメー
ジを示唆(はい、じゃゆっくり上げま=:す。ハイ、肩を上げるのに一番よわ:=い力で楽く::に上げまし
ょう。)」「動作確認/共動作によるClientの体験の確認(この辺できついですか?【共動作をしなが
ら】)」の繰り返しである。「了解」「承認」「動作提案」の繰り返しは他の事例同様に見られた。
Table 23事例4動作中のプロトコルへの会話分析例
段階i役割 ロトコル
1言語・対話的意味 1文脈的・行為的意味
ithi出てますか。その位置でね、出来るだけ慰に
l iう。お腹の力とか足の力、腕の力大丈夫ですか?入っ
i iてないかなあと 籾てい
。ぞうで3ちそうで i
i iず。 行きますよ。ここの胃の力も要らない。ぞうそうl
i iぞう。もうすこ:しぶに
働作提案
書
承認
承認
動作提案
動作提案
動作提案
い 、その肩の張ってるところ
l iの力も最小限のカで地て、そこの力も楽になったらいI
l lいなあと思ってすこ=し鑓。ぞうそうぞうそ 1
…
ロ
承認
評価
iラ。いいですよ、いいですよ。そんな感じそんな感じ少
i i
ロ
ロ
肩 lcll抜けてきました。
l i
I
薩
ithiハイ、その抜けてる感じに注意を向けながらゆっくり王iその後の行為
の i lろ騰しょう。ハイ、ゆっくりす=:。そうです』ぞうで
動作と承認
iず。これが抜けていく感じですよ。その感じね。ゆっくり
1注意を向けながらご自分のペースでもう一回抜いてみl
評価
lましょう。そんなかんじです。良壁丈よ。そうぞうそう。
上
1そのまま、すこ:し、一の療“4 っ い
。
≡
ヒ上〔、いいですよ。そのまま、もうすこ:しぬけたらいい
1なあ、 こ 4、って し
げ
。
了解
承認
1 承認
1自体の対象化
1動作の提案・
! 評価
ぞうそうそう。いいで
ロ
1すよ。今また抜けましたよね。そんな感じ、そんな感じ。
:
下
lcll((clうなずく))
:
1
lthl楽なβ分を感じま乙よね。いいですよ。最後もう一回行i自己の対象化
げ 1 !きますよ。一緒に、す::と上に上げていって、そうで立そ1 動作提案
i lう.宣6ほんで後ろにす=:と行きます。ほんで、いける範
l i囲でキュッと上がります。さっきよりもまた上がりました
: 1ね。ほんで余分な力を抜きます。自分で確認しますよ。
1からだの中確認して余分な嵌入ってないかなあ?腰の
i力とか入ってないかなあ?息止めてへんかなあ?量坐2
ll二重課題
コ
ロ
承認
動作暗示
承認
iその後の行為
1の・っ一ん一のし こ馬にい
ロ
1:丈。そうそうそうそう。良いですよ。 ではそこからスト
…
th、 ci((th、 clともに同時に両肩をストンと落とす))
i :
ithiそのままゆ::くり痔っτます。待ってるともう少し抜1プるl
動作提案
l :かる6/Zな6吻魏ノ。そんなかんじですよ。
l l 6叱1でプカ:。そう.エ魍。そのまますこ:1
ロ
ロ
ロ
ロ
l lし楽:な状態で待ってましょうね。そ幽幽、‘叱1でナよ。1
l l一緒に、ここら辺のみぞおちの力もス:と楽=にしていくん
l lですよ。
承認
承認
1動蠕示
喜
評価
コ
Table 23では「承認(そうですそうです)」「評価(いいですよ)」r動作提案(す::と上に上げていって)」
35
等が多用されている。他に「二重課題(最小限の力で保ったまんま肩の張りをすこ:し楽にしていきま
す。)」等が用いられている。特徴的なのは、「自己の身体(自体)の対象化(肩の感じを味わっていき
ます。/楽な自分を感じましょね。)」と「動作暗示(待ってるともう少し抜けるかもしれないのでね:。
/いける範囲でキュッと上がります。)」であった。
36
第4章 考察
第1節KJ法によるクライエントデータへの考察
クライエントの体験を全体として叙述すると次のようになる。言語面接段階は問題の明確化・整理
という意味で重要である。これまでも指摘されていることではあるが、動作法の提案はこの段階でお
こなわれるのであるから「動作の意味や内容などの知識の枠組み」を提供し、その後の動作プロセ
スへのレディネス、構えを形成するという、準備段階である。そして、「主動的に動かせて落ち着い
た」ということによる「自体感の変化」、言い換えれば「動作法による身体感覚の発見」、弛む感じに
注意を向けていたこと、その結果としての「無心なりラックス感」「身体が楽になることによってこころ
も楽になる」という体験が、自他への信頼感、尊重されている感じ、そして意欲を生んだといえる。こ
の過程の中でクライエントはセラピストやその声に注目しているということが言える。
「言葉掛け・声掛け」はクライエントがその課題動作ができたときに、適切なタイミングでフィードバ
ックとして行われることで課題動作部分に自動的に意識を向ける効果があるのではないかと考えら
れる。それはクライエントにとって出来ていることの確認であり、同時に、その声の感じがリラックス
感、安心感をもたらすといえる。「言葉かけ・声掛け」は、身体の動きの修正や再確認を促し或いは
身体の左右差の認識を促すなどクライエントにとっては受動的な意味合いを持つように考えられる
が、他方、「言葉掛け・声掛け」を受けることによって、「自分で自分をリラックスさせてあげることが
出来るんだということが分かった」という1行見出しがあることは、「言葉かけ・声掛け」が自信とそれ
にもとずいた主動感をもたらすのではないかと考えられる。この受動性と主動性の同時存在は、「声
掛けは主動感を生んだ」という表札の下にある「声掛けをしてもらって勝手に動いている感じから自
分で動かした感じに近づいた」「声掛けをしてもらったので、自分で動かしたと感じたのかもしれな
い」という2つの1行見出しの意味から考えると次のように考えることができる。すなわち、この受動
性と主導性は、クライエントごとに異なるというよりも一人のクライエント、1回のセッションの中で「言
葉かけ・声掛け」によって変化すると考えることができる。このことは、「他律(援助あり)動作によって
依存的になったが、『自分でやってみて』という言葉掛けによる自律(援助なし)動作によってその依
存性が取れた」という「表札」段階でのデータに見られるように、動作療法中にクライエントが体験す
る他動から主動への変化に「言葉掛け・声掛け」がセラピストが考えている以上の影響力があるだろ
うと推測されることによっても示される。「言葉掛け・声掛け」の持つ二重性(受動的な言葉と主動的
な言葉)へ注意を向けることは重要である。
「触れられること」には、データ(Figure 2)が示すように「動作の方法や動作課題への理解」という
ことと触れることそのものが「安心感」を与えるという二つの機能があるのではないかと考えられる。
「触れられること」に関する1行見出しにおいて、「手のぬくもり」→「気持ちよさ」→「言葉以上に癒さ
れる」というグループと「包まれるような持ち方で安心」=「やり取りが安心」=「触れられないと不安」
というグループが「予期的な抵抗感を気づかなくなった」という項目につながっていった(資料6(4)セ
ラピストへの注目、セラピストの声の影響、触れられることの意味参照)。このことは、「安心感」が
「触れられること」のより基本的な機能であることをうかがわせる。ただし、「触れられなかったので自
分の自由に選べたような気がするので、身体に触れられない方が安心であった」という体験もあった。
このことは、クライエントーセラピストの組み合わせによって、或いはその場の瞬間、瞬間のやり取り
によって相互作用が変化するものであることを予測させる。しかし、「具体的な言葉の説明とセラピ
ストの動きの両方で分かりやすかった」「声掛けと触れられることが一緒になっているので安心感を
感じる」というデータが示すように実際には、「言葉掛け・声掛け」と「触れられること」の両方の誘導
37
によって動作をおこなう事で違和感がなくなり、理解がすすみ、安心感がましていったのではないか
と考えられる。すなわち、「言葉かけ・声掛け」と「触れられること」との関係は、それぞれが個別に意
味を持つのではなくクライエントの「動作法理解・動作課題の理解と動作援助」、「安心感」にとって、
これらが同時に存在していることに意味があるのではないかと思われる(資料6(6)声掛け、動き、
触れることの効果参照)。しかし、そうはいっても、「言葉掛け・声掛け」と「触れられること」動作援
助を比べると「言葉掛け・声掛け」のほうが影響が大きいという体験をしているクライエントもいるとい
うことは、臨床実践においては、まず、安心感をどのようにr言葉かけ・声掛け」によって醸成するか
ということが重要である。そして、その後、実際にどのようなクライエントが安心感を感じるような「触
れる」援助をするかということになる。臨床場面では特に初めて動作をおこなう時には、どのような
「触れる」援助の仕方をするかをクライエントに尋ねるという「言葉掛け・声掛け」が必要であるかもし
れない。
38
第2節KJ法によるセラピストデータへの考察
セラピストデータがしめす内容から、「言葉掛け・声掛け」と「触れる」「触れられる」援助ということ
について考察する。
「言葉掛け・声掛け」をクライエントへの「助言」として考えると、田中(2003)の研究はひとつの準拠
枠を提供していると考えられる。すなわち、田中(2003)は動作法の援助者養成の問題の一つとして、
「指導・助言」のあり方を考察している。成瀬(2000)がいうように、動作療法においてクライエントの
「自己」が「自体」に働きかけていくことを一つの理論モデルと考え、「触れない動作法」の可能性を
考えていくならば、田中(2003)が主張する「スーパーヴァイザー一援助者」関係における「指導・助
言のあり方」は動作療法における「セラピストークライエント」関係に敷則して考えることが出来る。田
中(2003)が、「指導・助言は、動作法の具体的技法のやり方やその文脈に埋め込まれた知識を例
示化すると同時に、援助者の内的過程を外開するようメタ認知に働きかけなければならない」と述べ
るように、セラピストはクライエントに対して、動作課題のやり方を具体的に伝え、「文脈に埋め込ま
れた知識」であるその意味を伝えるとともに、クライエントが自らの中で起こっている「内的過程を外
化する」すなわち、言語化できるような「言葉掛け・声掛け」をする必要があるのではないかということ
である。もちろん、「スーパーヴァイザーとスーパーヴァイジー」関係と「セラピストークライエント」関
係は異なるもの(深澤、2000)であるが、「動作技能の伝達・共有化」という側面では共通するものが
あるのではないであろうか。しかし、「動作技能の伝達・共有化」をおこない、クライエントが自らの内
的過程を言語化できるようになる「言葉掛け・声掛け」を考えるには、ある程度の言語使用の内容・
方向性やタイミングが明らかにされねばならない。「本人の努力の瞬間、変化の瞬間に本人の努力
を認める形で声を掛ける」という表札を例に取れば、これはフィードバック機能として「声掛け・言葉
掛け」をおこなうという意味の他に、かける言葉をある程度特定化するということも意味しているとい
える。例えば、その「瞬間」とは「努力はしたけど変化しなかった」瞬間、「努力して変化した」瞬間、
「努力よりも変化に焦点をおいた」瞬間などが考えられる。セラピストがクライエントのその「努力」
「変化」を「読み取る」「把握」するわけであるが、クライエントごとに「努力」「変化」の意味或いは意義
が異なることが考えられる。セラピストークライエントの相互作用の中で何度もやり取りは繰り返され
るのであるからその中でクライエントにとっての「努力」「変化」の意味或いは意義を把握、確認する
ことは重要である。加えて、動作療法に入る前にそのクライエントが持っている問題解決後の身体イ
メージ、姿勢イメージ、動作イメージを確認しておくことは、動作中のクライエントの「努力の瞬間、変
化の瞬間」にタイミングを逃さずに、クライエントにとってその「努力の瞬間、変化の瞬間」を表すのに
もつとも適切な言葉でフィードバックするために必要であると思われる。これが「ある程度の言語使
用の内容・方向性」であり「特定化」である。加えて、「セラピストとクライエントの力が抜けた瞬間が
一致した時に本人にも伝えるために声を掛ける」というセラピストデータは、「内動」という概念を用い
て表されるセラピストとクライエントの「動作の同期、自体感の同期」にもとつくセラピストの自己観察
ということの重要性も表している。いつれにしても、これらのことからいえるのは言語面接段階からク
ライエントにとって問題解決或いは変化というものが、言語的にどのように表されているか、姿勢・動
作としてはどのように表されているかということに注意を払っておく必要があるといえる。
「言葉掛け・声掛け」の機能或いは効果ということについては次のように考えられる。「(クライエン
トにとって)言葉掛けによって自分の身体、緊張に気づきやすくなる」というセラピストデータから出て
くるのは、次のようなことである。主体的に自分に向き合うということと、自らの緊張に気づくというこ
とは緊密につながっていると思われるが、これらは異なる別の認識の段階であるということである。
39
自分の身体はわかるが緊張していない、或いは緊張しているかどうか分からないというクライエント
の認識が、動作体験を通じて初めて自らの緊張に気づくということがある。「言葉かけ・声掛け」は、
この二つの部分、すなわち自分の身体とその身体の緊張それぞれに働きかけをおこなうと考えるこ
とがより効果的なのであり、必要なのではないか。
クライエントデータでは「言葉掛け・声掛け」と「触れること」「触れられること」は関連した結果が出
ていたが、セラピストのデータでは関連は見られなかった。むしろ、「(クライエントの)その姿勢や動
作は『触れる援助の必要性』を示している」というセラピストデータが示しているのは、どういうときに
「触れるか」「触れないか」という基準の問題である。セラピストがクライエントに「触れることがない」
言語面接や課題テスト時においても、クライエントが「問題の時の姿勢や動作」或いは「解決時の姿
勢や動作」のイメージを身体で表していると考えられる。その姿勢や動作のイメージがクライエントと
同じ姿勢・動作をとる共動作を通してセラピストの内動に合致した時には「触れる」ということをセラピ
ストが選択することは、より少ないであろう。そして、課題動作を続けていく中でクライエントの自体感
の変化がもたらされていないとセラピストに考えられた時に、触れるということがセラピストの選択肢
に上ってきて、クライエントへの提案ということになっているのではないかと考えられる。「触れる」と
いうことの治療的効果と侵襲性については総合考察で触れることになるが、前述の経過を経た上で
の「触れる」ということは、当然ながらセラピストがクライエントの状態がわからないという不安の解消
のためではなくクライエントのセラピーに取っての必要性のためにおこなわれるべきである。
40
第3節セッションプロトコルの会話分析への考察
結果から分かるように、3事例とも動作法導入までの言語面接部分がセッション全体の約4096か
ら60%を超える部分を占めている。またその内容は、「問題の探求」ということから入っているが、そ
の後の言語面接の展開は3事例とも異なっている。言語面接におけるステップの展開の違いは、基
本となる手順とその例外というようなものではなく、それぞれのセラピストの焦点の当て方の相違と
とらえる方がその後の動作法部分の展開とも関連させて考えるとより理解可能である。事例1は「イ
メージ動作法」(冨永、1999)への導入を意識したものといえる。事例3では、言語によるアセスメント
とそれに続く動作によるアセスメントとしての課題テストをおこなうという従来型のものといえる。事例
4は、問題確定の焦点がぼやけている部分が多少感じられるが、クライエントの訴える問題と身体と
の関連を言語面接の中で丁寧に聞いている事例であると理解される。成瀬(2000)は、動作療法の
「治療プロセスの多様性」について「非常に独自かつ多様なプロセスを辿る」としながらも「長期型」
「ブリーフ型」に類型化している。特に、「長期型」についてそのプロセスを次の4期に分けている。第
1期「動作と体験が一応分かるまで」、第2期「動作と体験の明確化」、第3期「受動から能動へ」、
第4期「終結一生活化」である。第1に、これらの段階分けはセラピーの開始から終了についてのも
のであるが、セッションプロトコルの中における会話部分の一つ一つ及びKJ法によるセラピストイン
タビューに「動作課題を自分でやってもらって、家でもやってもらおうと考えた。」「面接室だけではな
く、動作法を家でも、自分で出来るようにすることが前提になる。」と1行見出しにまとめられた語りが
動作法体験の生活化であると考えると、1つのセッションにおいても治療プロセスの深化による焦点
の違いはあるにせよ同じような経過が繰り返されている(「出現止「レベル間の同一性」遊佐安一郎
(1984))のではないかと考えることもできる。第2に、本研究の対象となった3事例を比較するとその
差異の方が浮き彫りになっている感がある。これらのことから動作療法プロセスの同一性の探求と
ともに、さらに実践的に細分化された類型化をおこなう有用性もあるのではないかと考えられた。
事例3の援助無動作の最後に「動作プロセス共有化の対話」がおこなわれた。これは「言葉かけ・
声掛け」の問題ではないが、動作療法中の言語的コミュニケーションとして意味のあるステップでは
ないかと考えられる。「あの=今どうですか、今、肩上げたり開いたりしてもらったんですが、やってみ
た感想というか」というセラピストの問いかけに対して、「こう、言われてみると、あ:特に右の方が、
あ:なんか(力が)入ってるなあという感じがするのと、…th(セラピスト=筆者)の教示が心地いい感じ
がします。その:言われたとおりやっているのが、気持ち良い感じが、ハイ。」と答えている。クライエ
ントは自己の体験の振り返りとセラピストとの共有を同時におこなっている。そして、この後クライエ
ントが出した肩こりという課題に対して、セラピストが「少しお手伝いしたら、やり易いかもしれないん
ですけど、一緒にやってみますか?」という提案をおこなったところ、クライエントは「ハイ、是非」とま
ったく抵抗なく受容的に答えている。これは直前の「動作プロセス共有化の対話」のステップが大きく
影響している結果だと考えられる。また、事例1においてみられるように、「了解表現」、「承認」、∫動
作の提案」等の表現(例えばTable 20「はい、そうそうそう。((両肩が後ろに行く瞬間に))そう、そこで
脱力します。肘、背中、そう、それで力抜く、力抜きま=ス。」)は頻繁に出てくる。これらの表現の繰り
返しは、催眠の誘導と同じ効果をもたらすと考えられる。Table 20において、「肩の課題への移行」
の部分の会話の流れは、スムーズに抵抗なく動作課題の移行とクライエントの動作への集中をもた
らすといえる。「腰が動いてるという感じあります?」「そうですね。ハイ。」という直接的には、動作感
覚の確認でありながら二者間の相互行為の意味としては、自己の身体(自体)への注意集中要求を
求めている会話の後に「あなた、その時にこう、肩に思わず力が入っちゃうというのはどうですか?」と
41
いう問いかけがおこなわれている。これは「肩」への注意集中であると同時に「思わず」という言葉で
非日常的、例外的であることを意味論的に前提することで弛緩への暗示・準備として機能していると
とらえる事ができる。その後クライエントは「ちょっと入ってるかもしれません。はい。」と答える。「そこ
はちょっと、入れた方がいい感じ?」と問うことは表現上は文字通り「確認」行為であるが、文脈上は
「逆説的な意味合いをもった質問」「答えを前提としている質問」となっている。クライエントはその通
り「え=:とねえ、今は抜けてた方がいいと思うんですけど、」と答える。それに続けて「そこじゃ、ちょっと
気持ちをおいてみて抜けたらいいなあと思ってみてください」という「肩」への注意集中とr肩を維持す
る力を入れながらそれ以外の余分なカを抜く」という「二重課題」を要請している。
動作法の方法の発見のきっかけが脳性マヒ青年への催眠の適用にあり、その後そのほかの不
適応状態への心理学からの治療的アプローチとして「心理リハビリテイション」という概念の元に発
展してきたという経過(成瀬1992)を考えれば、動作療法の「言葉かけ・声掛け」の中に催眠における
言語使用の原則が適用されていることはむしろ当然といえる。成瀬(1999)は臨床動作法と催眠との
関係について「もともと催眠とは切っても切れない関係」をもっているとしながら、「催眠法における独
自の要因として検討した暗示やイメージなど、従来ほとんど考慮に入れてこなかった方法を、催眠に
倣って動作法の中へ採り入れることにより、技法や理論をより豊かにし、効果や適用の分野・範囲を
格段に拡げ、より確実・有効なものにしていくことができる」と述べている。例えば、動作療法中に「目
の前のクライエントが自分の身体(自体)をイメージとして対象化している。そして、クライエントがその
自体イメージに働きかけている。セラピストは、その中で暗示と明示を用いてはたきかけるということ
を意識的におこなう。そのような『言葉かけ・声掛け』と同時にクライエントがセラピストから提案され
た課題に向かって『意図一努カー身体運動』をおこなう」というようなプロセスがあるとすれば、この
ようなプロセスでは催眠トランスを含めたさまざまなことが生じている可能性がある。まず第1に、
「動作活動にイメージを加えることで、場面をより臨場的・実感的にすること」ができる。「(催眠)暗示
の課題努力で、現実にはありえない後倒という動作をおおまじめで実現する」「それを可能にするの
は普段の主動感から自動感へという動作体験の転換によるのです」(成瀬、1999)、「身体という物理
的土台を動かすことで、イメージという心理的側面には様々な影響があり、動かす部位や方向によ
ってそれぞれ特徴」があり、「上半身を動かすことで、人間関係の中での主体を表す概念や、具体的
で感覚的な自然の表現が増えるという特徴が考えられる。一方、下半身を動かすことでは、報告内
容が増加し、生命活動に必要なものを表す概念や、力や変化、動きに関する修飾語が増えるなど、
エネルギーの座としての下半身の特徴が考えられる」(藤城、門前1996)というこれらの観点に立つ
ならば、上記に述べたような仮想のプロセスでは、自分の身体(自体)をイメージして自己の身体(自
体)を動かすことによってより主体性を強く感じるようになる効果が考えられる。冨永(1999)がおこな
っている「イメージ動作法」がねらいとするのはこのことも含んでいると考えられる。また、第2に、明
示的及び暗示的な「言葉かけ・声掛け」を繰り返し使うことによって、自動感一時動感の循環を体験
することが考えられる。そして、このことは自体感への更なる注目をもたらすだろうと考えられる。こ
れらのプロセスがクライエントの体験様式の変容に寄与していると考えられる。このような意味でも
「言葉かけ・声掛け」は「治療促進的」であるといえる。
さらに、事例1「肩の開き動作」部分の会話プロトコルにおいて繰り返された「動作提案と援助動作
の同時進行」(言語と動作の同期)はクライエントの動作体験に大きな影響を与えている可能性があ
る。「意図」「努力」という心的機能を使いながら身体運動による身体感覚変化を体験している時に
同時に誘発的機能をもつ外部の言語を受け取ることになるのであるから動作の効果はより確実な
42
のではないかと考えられる。発達心理学の分野からではあるが、永江(1990)は言語の行動調整機
能に関する研究の中で言語の役割について次のように指摘している。「刺激への言語命名は、知覚
者にある特定の認知構造を示唆し、刺激を知覚するための認知的構えを形成する。そして、この構
えが、刺激への知覚的注意を方向づけ、刺激からの代表的特徴の分化を促進するといえるであろ
う」そして「曖昧な刺激に言語ラベルを付与することは、まず知覚者に認知図式を与えることによって
知覚を方向づけ、刺激の代表的特徴の分化を助けて刺激間の弁別力を高め、さらに記名された刺
激情報をその意味に沿って範疇化し、より体制化されたものとして保持するということである。」この
指摘は、動作療法中におけるセラピストの「言葉かけ・声掛け」の役割・機能を、クライエントが動作
体験として自分の身体を運動させていることによって生じている内部刺激にセラピストが、同期的な
「言葉かけ・声掛け」をすることによってクライエントが感じている「動作体験にともなう感覚」に「方向
づけられた認知図式」を与えるものであるという仮説をなりたたせる。永江(1990)は続けて、この認
知構造の形成に影響するものとして、1)言語的手がかりの適切性の要因、2)主体の側の象徴機
能の発達水準の要因を挙げている。この第1番目の要因は、本研究において考察するならば、「言
葉かけ・声掛け」のタイミングの適時性、内容の適切性というように考えられる。
ここまで述べてきた「動作の提案、承認」「了解表現、動作の提案、承認」「動作提案と援助動作の
同時遂行」と続くパターンは、大神(1993)の指摘するr相互作用的同期性」行動或いは動作課題と
いう対象を媒介にして行なわれたセラピスト、クライエント、動作課題の三項間での注意の交換、す
なわち「共同注意行動」であると規定することも可能である。大神(1993)によると共同注意は「同一
対象物への同時的な凝視と、対象物と身近な相手との凝視の変化(交換)だけでなく、それらを通じ
た感情や体験を分け合う態度、それらを互いに承知しあってる雰囲気jなどの属性を持つ概念とさ
れている。現在考察対象となっているセラピストークライエントの間の現象を催眠言語的な「言葉掛
け・声掛け」の使用とみても或いは「相互作用的同期性」行動という理解をしても、セラピストの適時
な、適切な「言葉掛け・声掛け」はクライエントの動作体験中の行動(身体動作)調整機能に影響を
与えるということは確かなようである。
次に、掛け声のリズムと動作の協応過程、或いはセラピストの使う擬態語がクライエントの動作に
与える影響について考察したい。Table 22事例3においては他の事例に比べて「擬態語」が多用さ
れている。擬態語は「事物の状態や身ぶりなどの感じをいかにもそれらしく音声にたとえて表した語。
『つるつる』『じろじろ』『こっそり』など。なお、広義の擬声語には、擬態語が含まれることがある。(大
辞泉)」とされている。このことにおいて最初に注目されるのはクライエントの動作にどのような影響
を及ぼすか、或いはその可能性があるかということである。佐藤ら(2005)は実験的手法を用いて擬
態語を聴いた時に人の動作、特に力を入れる動作がどのように変わるかを調べた。その結果、擬態
語を発声する時に「情動(感情)」をこめて発語した時に人の動作制御に促進的に影響することがわ
かった。これとは別に、今井、近藤(1987)は、刺激語としての擬態語の長さを変えて実験することに
よって「擬態語を刺激語として与えることは、動きを:コントロールする働きにおいて効果があるといえ
る」ということを明らかにしている。これらのことから、動作療法中の「言葉かけ・声掛け」において擬
態語を用いることは動作促進的な効果をもたらす可能性があると考えられる。またその発語時には
言葉そのものに感情のこもった、抑揚(リズム)のある伝達が重要であるといえる。また、藤田(1999)
は、発声の持つリズムが自体操作、動作内容の違いによって異なる効果を示すことを実験的に明ら
かにした。その中で、リズミカルな掛け声の意味があらゆる動作に対して効果的に働くわけではなく、
「動作の喚起、動作の維持、動作の抑制」の順に動作制御が困難になること、リズミカルな掛け声に
43
実験者がモデルとしての動作をおこなった場合に協力者である子供たちが自らの動作を正確にコン
トロールしたことを報告している。これらのことから、セラピストがクライエントに対して共動作を示し
ながら、擬態語を用いたりズミカルな『言葉掛け・声掛け』をすることは、クライエントの動作体験をよ
り促進する可能性が高いと考えられる。
言葉に関してもう一点考察しておきたい。それは、頻繁に用いられている「はい」という言葉の役割
についてである。この「はい」という言葉の役割について、島津ら(1993)は「間投詞的応答」として単
なる理解の表示ではなく、話し手と聞き手のコミュニケーションの調整に寄与していることを示してい
る。土井ら(1994)は間投詞的応答としての「はい」は「了解応答言語表現」としてだけではなく聞き手
に対する発語による媒介的効果として「心の状態の変化」「言語行為」「その場の行為」「その後の行
為」を示唆するとしている。事例1において何度も出現する「了解表現、承認、動作の提案(はい、そ
うそうそう。((両肩が後ろに行く瞬間に))そう、そこで脱力します。)」というパターンはクライエントのそ
の場の動作・姿勢に対する了解、承認を表すだけではなく、動作プロセスの円滑な進行を促すととも
に新しい動作の提案をクライエントにとって容易に受け入れやすいものにしていると考えられる。事
例1、事例2、事例3はそれぞれ同じような動作課題を用いながらもこれらの「言葉掛け・声掛け」を
受けることによってクライエントは多様な動作体験をしていると考えられる。
最後に、西阪(200Dは相互行為について会話分析(エスノメソドロジー)の立場から「相互認識の
達成は、いわば『知識の配分構造の転換』」であると述べているが、先にも考察したように、動作療
法のプロセスは相互交渉、コミュニ.ケーションの結果として「動作技能の配分構造の転換」或いは
「動作技能の伝達」の達成と見ることが出来る。また、クライエントが動作体験を通じて動作課題に
習熟していく過程、動作習得の発達ととらえることもできる。
Stiles(1993)は、「発達プロセスはある意味で『カオス(混沌)』に似ている。人間の発達において、
初期の経験は予測が出来ないような仕方でその後の経験を特徴づける」と述べている。もし、そうで
あれば、その発達プロセスにおける言語的な相互交渉・相互作用は、Stiles(1993)が指摘するよう
にある種の予測不可能性を含んでいるといえる。言い換えれば、同じ動作課題を採用し、同じような
自体感にたどり着いたとしてもそこに至る径路、動作体験、「言葉掛け・声掛け」は多様であることが
予測される。
44
第4節残された問題の考察
これまでの3つの考察を踏まえ、残された問題も含めて考察をしたい。本研究のテーマである「言
葉掛け・声掛け」「触れること・触れられること」が対象となる前に、そこには具体的な動作療法プロ
セスが存在していなければならない。特に、そのプロセスにおけるセラピストの「見立てる力」『読み
取る力」が前提とされている。田中(2003)の研究にあるように、クライエントに対するセラピストから
の「読み取りが働きかけの中に埋め込まれた状況的認知として存在し、働きかけが読み取りに裏打
ちされて顕在化する」と考えることができるならば、「社会的相互交渉の文脈」としての動作療法のな
かで「どのような性質の相互交渉を営むかと同時に、どのような場面(=動作課題:著者挿入)で相
互交渉を営むかが幸われる」ということになる。本研究においては、それぞれのセラピストは、自ら
が選んだ動作課題を適用する中でクライエントに働きかけ、その働きかけの中で相互行為の全体と
してクライエントに対する読み取り、見立てがおこなわれると考えることができる。この「見立てる力」
「読み取る力」と「働きかけ」との間を媒介するのが「言葉掛け・声掛け」「触れること・触れられるこ
と」であると考えることができる。これまで考察してきたようにこの媒介過程が多様性をもっていると
考えられるのである。特に、その媒介過程における「触れる」ということについて、考察をしておきた
い。
崎山(2004)は身体に「触れる」ことについてMinkowskiの「生ける現実との接触」の概念を用いて
心理療法における「触れる」ことについての機能について考察した。崎山(2004)は、心理療法にお
いて「触れる」ことが問題となるのは相互性のない、自分本位の触れる体験、触れられる体験による
恐怖が生まれる場合であるとして、「触れること」や「触れられること」への相互理解や受容がある場
合に治療手段として用いることが出来るとしている。崎山(2004)はMinkowskiの「生ける現実との接
触との喪失」という概念が精神疾患の基本障碍であることを確認しながら、「身体に触れること」は、
かかわりという相互的関係であり「相手に対する感情にも触れたり触れられたり」することになり、
「他者の存在を認め受容するために直接身体にかかわり、そこから心的内奥に影響を及ぼすこの
触れる行為が、心理療法的機能を持ち」「生ける現実との接触」を回復するものになると考察してい
る。そして、その機序を次のように規定している。「動きを用いる心理療法において、特に他者と動き
を共有する中でリズミカルに身体がふれあう場合、その身体接触は事実としての物理的な同一空間
における接触を超えて、動きとそのリズムの中で反響しあい、…直接身体から揺さぶりをかけること
のできる具体的な刺激となる。さらにその動きとリズム性からの身体接触の反復により、ふれる・ふ
れられるといった能動的または受動的立場の壁は取り払われ、その職刺激が相互的にふれあうこ
とへと変容し、ふれあいが相補的な作用をもたらすことになる。…その身体接触と、身体接触をもた
らす具体的な動きの反復を契機として、同一の時空間で自他が共存し動きを共有する」のである。
崎山(2004)のこの考察は、実証研究の結果ではなく「ダンス・ムーブメントセラピー」の実践からの
帰結ではあるが、本研究のKJ法によるクライエント体験の「触れられることの意味」或はセラピスト
体験の「触れる動作の必要性は動作や姿勢が示している」ということの理解に役立つ。本研究の半
実験的な枠組みは、実際のサイコセラピーではないが、方法のところでも述べたように、幾つかの条
件が統制されている以外は実際のサイコセラピーに近い形で実施した。そこで繰り広げられたセラ
ピストークライエント間の相互作用は、実際のサイコセラピーの1セッションに限りなく近いと考えら
れる。「リラックスや落ち着き」「心も楽になる」感じ、「信頼感を生む」という結果が出てきたのは、崎
山(2004)の「ふれること」が「自他共存」「動きの共有」をもたらすという考察におけるのと同じような
機序が働いたと考えることは妥当である。しかし、崎山(2004)も指摘するように相互性のない「ふれ
45
ること」は不安や恐怖を引き起こす侵襲性を持つ。身体に「ふれること」について動作法では「転移
感情や空想などの非現実現象は起こりにくく」「性的な問題を起こすのではないかという懸念」に注
意するべきであるといわれる。しかし、セラピストークライエント間に相互的な安心感、信頼感があっ
てのことであることを忘れてはならない。本研究のセラピストへの半構造化面接への返答の中に次
のようなものがあった。(th)「からだの調子(clの)が悪いとかねそれは非常に気をつけますよね。伺
って。毎回とは限りませんけど、例えば、風邪を引いているときは私はしません。私は。動作って緩
むと人ってほっとしてワット熱が出る時があるから。背負わなきゃなんないのは、そのつらさ本人の
…それは慎重にします。それに今いろんな問題があるし、……これやればいいからこれやりましょで
は無い。」転移感情というのではないが、相互的な安心感、信頼感が存在する場合でも「身体が弛
むことは、こころも同時に弛むこと」だとすればクライエントの自己コントロールカを超えた問題が出
てくる可能性についても考えておく必要があると思われる。また、セッションプロトコルの会話分析の
考察のところで述べた動作療法への参与の仕方、言い換えるとセラピストークライエントのポジショ
ン関係の問題を考える時、相補性、相互性のない「触れる」ことは恐怖をもたらし、「相互理解」や
「受容」のある「触れる」ということが心理療法の手段となるという指摘は示唆的である。
46
結論
本研究において、以下のことを仮説として得た。
D.「言葉かけ・声掛け」のタイミングは、クライエントが示す「問題解決、変化」が言語的に或いは姿
勢・動作としてどのように表されているかによって決まっている可能性がある。
2).「言葉かけ・声掛け」の内容は、クライエントが何をもってr問題解決、変化」と考えているか、問
題解決時或いは変化した時の姿勢・動作をどのようなものとイメージしているかに影響を受けて
いる可能性がある。
3).「言葉かけ・声掛け」はクライエントが自分の身体に注意を向けることができるように、その後歩
分の緊張に注意を向けるようにおこなうことが効果的である可能性がある。
4).自己の身体イメージにクライエントの意識を向けるような「言葉かけ・声掛け」は、主体性意識を
高める可能性がある。
5).明示的及び暗示的な「言葉かけ・声掛け」の繰り返しは、自動感一円動感の循環を体験すること
が考えられ、クライエントの自体感への注目を高める可能性がある。
6).「言葉かけ・声掛け」はクライエントの受動性と主導性の両面に働きかける可能性がある。
7).「動作提案と援助動作の同時進行(言語と動作の同期)」、動作と同期的な「言葉掛け・声掛け」
はクライエントの「動作体験にともなう感覚」に「方向づけられた認知図式」を与え、かつそれを
「より体制化されたものとして保持する」という可能性がある。
8>セラピストの適時な、適切な「言葉掛け・声掛け」はクライエントの動作体験中の行動(身体動作)
調整機能に影響を与える可能性がある。
9>動作療法中の「言葉かけ・声掛け」において擬態語を用いることは動作促進的な効果をもたらす
可能性があると考えられる。またその発語時には言葉そのものに感情のこもった、抑揚(リズム)
のある伝達が重要である。
10).セラピストがクライエントに対して共動作を示しながら、擬態語を用いたりズミカルな『言葉掛け・
声掛け』をすることは、クライエントの動作体験をより促進する可能性が高い。
11).「了解表現、承認、動作の提案」というパターンはクライエントのその場の動作・姿勢に対する了
解、承認を表すだけではなく、動作プロセスの円滑な進行を促すとともに新しい動作の提案をク
ライエントにとって容易に受け入れやすいものにしている可能性がある。
12).「言葉かけ・声掛け」と「触れられること」との関係は、それぞれが個別に意味を持つのではなくク
ライエントの「動作法理解・動作課題の理解と動作援助」、「安心感」にとって、これらが同時に存
在していることに意味がある可能性がある。
13)。触れられることには、動作や動作課題への理解ということと触れることそのものが安心感を与え
るという二つの機能がある可能性がある。
14).セラピストは「触れる」ことの治療的効果と侵襲性について十分認識していることをクライエント
に伝えることによってより「触れること」の効果を高める可能性がある。
15).セラピストは、クライエントに対して「星型」を通して、共動作体験を得られない時により積極的に
「触れること」を選んでいる可能性がある。
16).同じ動作課題を採用し、同じような自体感にたどり着いたとしてもそこに至る径路、動作体験、
「言葉掛け・声掛け」は多様であることが予測される。
17).相互的な安心感、信頼感が存在する場合でもクライエントの自己コントロールカを超えた問題
が出てくる可能性についても考えておく必要がある。
47
今後の課題
セッションプロトコルの会話分析において見られたように、動作援助のない動作法の場合には動作
課題を多くするということは、動作体験中の相互交渉の断続、ディスコミュニケーションの発生によっ
てセラピスト、クライエント双方にとって困難をともなうことが予想される。言い換えると、この困難の
中にはセラピストがクライエントの体験を共有するための共動作、或いは共動作にともなう内動に頼
る限界も含まれる。これらの困難の解決の一つの方途として、「言葉掛け・声掛け」の適時性、内容
的な適切性、明示性一暗示性の効果、或いは「自体感」についての動作療法中の対話の適切性の
探求があると思われる。今後、これらを明らかにすることを課題としたい。
48
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50
参考資料
資料1.研究協力に関する同意書様式
私は、兵庫教育大学学校教育研究科学校教育
専攻臨床心理学コース在学の村田武司(指導教
官 冨永良喜教授)が行う臨床動作法に関する
実験計画へ参加協力いたします。実施の中での
録音及び録画について承諾いたします。また参
加協力に伴うデータ等につきまして研究及び研
究発表のために使われることに同意いたします
平成19年
署名
.月
日
資料2。フェイスシート(セラピスト用)
No.
フェイスシート(セラピスト用)
日時:2007年(
ご氏名(
.
)月( )日( )曜日
) 性別:(男 ・
女 )
これまでの臨床経験( )年
1.動作療法を行ってきた年数は何年くらいですか? (
学会等の実技研修時間は(
)時間以上である。
2.臨床動作士(である・ではない)。
3・臨床動作学講師(である・ではない)。
それではよろしくお願いします。
52
)年
資料3.フェイスシート(クライエント用)
No.
フェイスシート(協力者用)
日時:2007年( )月( )E]( )曜日
ご氏名(
年齢(
) 性別:(男 ・ 女 )
)歳
職業など(
)・大学院生・学生
1.これまでカウンセリングや心理療法を体験したことがありますか。
(ある ・ ない )
2.今まで動作法を受けた経験が( )回くらいある。
3.今まで動作法の研修会に参加したことが( )回くらいある。
それではホうしくお願いします。
53
資料4.インタビューデータから「1行見出し」の作成例
クライエントインタビューデ一葦からの1行見出し
ファイル名・記号
C−1
1枚
見出し 1リラックスして楽になる。
1枚中
通し番号c1
結構リラックスできてます。リラックス。はい。楽になった感じです。
日付
INTERV1EWEE
INTERVIEWER
2007.8.11
場所
ファイル名・記号
見出し
murata
1枚
C−2
1落ち着いてます。
通し番号
2枚中
c2
落ち着いてます。
日付
INTERV1EWEE
INTERVIEWER
2007.8」1
場所
ファイル名・記号
murata
2枚
C−2
2枚中
何とかなるかもしれないという見通しが沸いてき 通し番号 c3
見出し
た。
さっきいろいろと教えていただいて、で:やったら何とかなるかもしれないという、
見通し?希望?がちょっと沸いてきたので家に帰って動作法をやるのが今は楽
しみ。
日付
2007.8.11
場所
1NTERVIEWEE
互NTERVIEWER
ファイル名・記号
見出し
murata
1枚
C−3
はじめは不安を感じた。
4枚中
通し番号。4
D出会って、相談を言い始めた時はどうなるんだろうという不安がある感じでし
た。
日付
2007.8.11
場所
1NTERVIEWEE
’INTERVIEWER
ファイル名・記号
murata
2枚
C−3
見出し 第2番目には、緊張してた時の自分が分かってき通し番号
4枚中
c5
た。
2)先生に、どういう感じ、緊張してる時はどういう感じですか、映像って思い浮
かべた時に自分の中で結構まとまってきて、私はあの時こういう感じになってた
んだなあってちょっと分かってきて、
日付
場所
2007.8.11
INTERVIEWEE
INTERVIEWER
54
murata
ファイル名・記号
3枚
C−3
見出し 第3番目には、先生に導かれて、対処法を学ん
通し番号
4枚中
c6
だ。
3)でえ::と分かってきたので先生がそれをどうにかしようって導いてくれて、そ
れの対処方法を教えていただいて
日付
2007.8.11
揚所
社
ファイル名・記号
見出し
INTERVIEWEE
INTERVIEWER
加納
murata
4枚
C−3
P第4番肱よしやろうと感じ』
通し番号
4枚中
c7
4)よしやろうみたいな感じですかね。
日付
場所
INTERVIEWEE
lNTERVIEWER
2007.8.11
社
ファイル名・記号
加納
murata
1枚
C−4
2枚中
見出し1いわれている部分に副手に意識が向いてい通し甜。8
最初に先生に目をつぶって言われて、肩はどうですか?手はどうですか?って
あの時はほんと、なんか勝手に意識が向いてるというかそういう感じでしたね。
日付
2007.8.11
場所
社
ファイル名・記号
lNTERVIEWEE
INTERVIEWER
加納
murata
2枚
C−4
見出し醐織磯曲てたけ乙後は勝手に身体
通し番号
2枚中
c9
後の課題は最初は自分で動かしてて、ある程度の形になったそっから身体がす
とんといく感じです。例えばこうやって、前屈のやつ。この辺の形にするとこまで
は自分の意志でやってたんですけど、その後のちからを抜くというのは自然とす
とんと力が抜けたような、勝手に身体が動いたという感じに近いと思います。動
かされている感じではないですね、ハイ。
日付
場所
2007.8.11
1NTERVlEWEE
INTERVIEWER
murata
55
ファイル名・記号
見出し
1枚
C−5
身体を動かしている間は無心だった。
2枚中
通し番号 c10
身体を動かしてる間は、なんか無心になれるようなかんじでした。形ができるま
では特に何かを考えてるわけではないんです
日付
1NTERVIEWEE
lNTERVIEWER
2007.8」1
揚所
ファイル名・記号
murata
2枚
C−5
見出q夫禦綴論興れて・リラックスして・
2枚中
通し番号 c11
形ができるまでは特に何かを考えてるわけではないんですが、力を抜いた後と
いうのがほんとにす::=と、なんていうんですかね。多分どっちも何にも考えてな
いんですけど、ちょっと違う感じですね。力を抜いたときのほうが、なんかほんと
に弛緩されているというか、なんかほっとしてるっていうか、リラックスしてるって
いうかほんとに力が抜けて、ハ:=二ってなったような状態でいれてたと思うんです
ト
日付
2007.8.11
場所
噛置NTERVIEWEE
INTERVIEWER
ファイル名・記号
murata
1枚
C−6
見出し1蹴験中は何も考えず励クス感覚だけが
通し番号
1枚中
c12
考えとかはあんまり浮かんでこなかったと思うんですね。やっぱり、さっきとおん
なじ様な感じですね。感覚ですね。
日付
場所
2007.8.11
1NTERVIEWEE
lNTERV!EWER
56
murata
ファイル名・記号
1枚
C−8
1枚中
見出し1柔らかい声の声掛けは力を抜く手助けになった・通し番号c14
すごい柔らかい声で、声掛けをしていただいたのですごく力を抜く手助けになっ
たと思います。多分、T先生の声じゃなかったらまた、違ってたのかなあ、と思い
ます.
日付
2007,8.11
場所
1NTERVIEWEE
INTERVIEWER
ファイル名・記号
murata
1枚
C−9
1枚中
見出し1認翻心を触れて・包み込んでくれるよう通し翻c15
なんかすごい包み込んでくれるような、感じを受けました。流れるっていうのか
なあ、声がこう、触れて言ってくれるような。声が自分の身体の部分を触れて行っ
てくれるようなそんな印象参事けナーよ弓な笛.がします.
日付
1NTERV1EWEE
1NTERVIEWER
2007.8.11
場所
ファイル名・記号
murata
1枚
C−10
1枚中
見出し騨抜けてるか抜けてないかに気持ちが向いて通し翻616
やっぱり、力が抜けてるか抜けてないかに気持ちが向いてたような気がします。
日付
1NTERVIEWEE
2007.8.11
場所
lNTERV!EWER
ファイル名・記号
見出し
murata
1枚
C−1
身体は落ち着いて、疲れが取れた感じ。
1枚中
通し番号
c17
身体はリラックス感を味わったあとなので、とってもお落ち着いている感じですね。疲れ
が取れたっという感じです。
日付
2007.8.4
場所
INTERVIEWER
ファイル名・記号
見出し
1NTERVlEWEE
murata
1枚
C−2
ゆったりして、またやろうという気持ちになった。
通し番号
2枚中
c18
ほっとした、ゆったりした感じかなあ。なんかちょっと元気?まあ、もともとちょっと
ね日常からはズレてるよ。夏休みなので、だから、余裕もできたんだけども、ま
ゴた、やろうという気持ちになったかなあ。
日付
場所
2007.8.4
1NTERVIEWEE
INTERVIEWER
57
murata
ファイル名・記号
2枚
C−2
2枚中
見出し1搬回そう鳳どのギアー1こも入るよ1通し嗣C19
ちょっと元気?エネルギーまたなんかこう、そうですね。マァ、ある意味ニュート
ラルという感じかなあいろいろできそうな状態、どのギアーにでも入る感じ。いろ
んな事が出来そうな。
日付
2007.8.4
揚所
1NTERVIEWEE
INTERVEWER
ファイル名・記号
murata
1枚
C−3
1枚高
見出し鳶職購;雛纂灘き≒繕歴世憎通し番号。20
最初いろいろお話聴いていただいて、その段階ではかなりまだ緊張してたと思う
んですけど、後動作の最初私セラピーマットでもあるんかなあと思ったんですけ
ど最初は、ロ頭のあれでしたでしょ。その後、動作を援助していただいた段階、
一緒に行く段階、その後ホントにこう自分の緊張が抜けて行ってリラックスを体
感できる、という私の中では3段階くらいかなあ?
日付
2007.8.4
場所
lNTERVlEWEE
INTERVIEWER
ファイル名・記号
murata
C−4
1枚
2枚中
見出し1微妙燃自分で動かしている感じはあった・1通し番号。2’
やっぱり声掛けがあって、動かされているといえば動かされてるんですけども、
でもまあやっぱり自分で動かしているんだなあという感じはありましたね。勝手に
動いたわけではないですね。勝手に動いたというのは全く感じなかったです。自
分が意識して動かさないといけないんだというようなのは、ありましたね。
日付
2007.8.4
1NTERVIEWEE
場所
1NTERVIEWER
ファイル名・記号
’
murata
C−4
2枚
2枚中
見出し隠脇5謝ξの一分で動かしたと感1通し翻。22
だから、自分で動かしていると、ほんのちょっとの、わずかななんていうのかな、緩ませ
るとか力が入ったとかそんなんも自分がやってるんだというのは、ちゃんと言って頂いた
から出来てるとかそういう声かけしていただいたから、ア:そうなんだと、自分が動かして
いるんだという感じはありました。声掛けがあったのでそういう風に感じたのかもしれな
いです。
日付
2007.8.4
場所
’
1NTERV1EWEE
INTERVIEWER
murata
58
ファイル名・記号
C−5
壌枚
3枚中
見出し1碧賓三つぶって自分の意識が身体の中1『通し翻切
途中からやっぱりね、あの、目をつぶって自分の意識が身体のなかに入っていきました
ね。で、その:、え:とこう、動かそうとか緩めるというところに意識が集中して、であ
の:、。
日付
2007.8.4
場所
ファイル名・記号
見出し1
1NTERVIEWEE
INTERVIEWER
murata
C−5
言葉掛けで安心できた。
2枚
3枚中
1通し番号c24
、すごく、「それで良い」とか「出来てる」とか、言葉掛けで安心できたしね。安心
できて、いいんだという安心感が、なんかこうありましたね。
日付
1NTERVIEWEE
2007.8.4
場所
ファイル名・記号
INTERV!EWER
C−5
murata
3枚
3枚中
見出し1搬器いんだと言ってもらえて・うれしく窃『通し翻。25
それで、すご::くあの、気持ち、心ねえ、身体が、力が抜けてそれで良いんだよっていう
のは取っても嬉かったですね。嬉しくて、良いんだと安心できたし、緩むっていう心地よさ
を感じてたかなあ。
日付
2007.8.4
場所
ファイル名・記号
互NTERVIEWEE
INTERVIEWER
murata
1枚
C−6
見出し隣留両両論告事にされてる・認めても
1通し番号
2枚中
c26
あんまり考えつつやってるわけじゃないんですけども、あの::そうですね、なん
かこう=、やっぱり、自分をホントにこう、いたわっていただいているというかこう、
大事にされているというか、認めていただいたというか、セラピストの先生のあ
の:声掛けとか、動作の援助とかとってもマァ自分に対するサポートっていうか
なあ、そういうものは感じました。
日付
2007.8.4
場所
ファイル名・記号
1NTERVIEWEE
INTERVIEWER
C−6
murata
見出し1巖欝駐分からない部分を認めてもらったという
2枚 2枚中
通し番号 c27
1
なんかこう出来ているよっていうメッセージは、なんか、自分をこう意外と出来て
るんだという、自分では分からない部分を認めていただいたという、とっても肯定
的なメッセージをいっぱい頂いたなあという感じですね。
日付
場所
2007.8.4
1NTERVIEWEE
1NTERVIEWER
murata
59
資料5.グループ編成或いはカテゴリー分類のデータ(1行見出し∼標識)
クライエントデータのグループ編成或はカテゴリー分類
1行見出し
言語面接で問題が明確になった。
i
1
言語面接と声掛けによって安心した。
言語面接の働きセラピストとのやり取りで、悩みに向き合えた。
表札
1
標識
1
1
言語面接では、整理が出来た。
言語面接の機能
1
第3翻には、先生に導かれて、対処法を学椛i
i第2番目には、緊張してた時の自分が分かってきた。1
=
話を聞いてもらった→動作を援助してもらって、一緒1に行く段階→リラックスを体験できる段階と進んだ。1
動作援助をしてもらったのは、リラックスや落ち着き1
ノ導いてもらった。
1
問題に向き合う→力が入ってることの発見→脱力出1
?ス、と進んだ。
1
謡一援助なし動作一援助あり動作の順1こ進んだ.1異なる鵬と共通の
問題について話す一問題に気幽く→身体の感じを刻
結果.える
1
(動作の意味や内容)枠組みが出来たのが一つ目で1す。
1
話を聞いてもらて→実際に体験した、という風に進ん1
⊥レ
幽
1
ヘじめは不安を感じた。
体験段階と過程への
1
(第3番目には)これでいいんだという感覚が体感で著た。
@
1
第4番目には、よしやろうと感じた。
途中から目をつぶって自分の意識が身体の中に入っ1ていった。
他律動作によって出来た依存感が自律動作によって1取れた・
1
1
{
体験中は自分の躰の変化に注意を向1ナていた・1
黎霧顯簿記ると一ちとか{加詳翻
改めて自分が緊張していることを体験し為 1
願
1
1
ョ作の体験中は自分のしていること(動作課題)に注1
モを向けていた。
i
l
60
注目
クライエントデータのグループ編成或はカテゴリー分類
いろいろ出来そうな感じ、どのギアーにも入るよう1
な気持ち。
i
;ゆったりとして意欲がわいゆったりして、またやろうという気持ちになった。
1てきた。
5
何とかなるかもしれないという見通しが沸いてきiた。
1
穏やかで、安らかな感じがしている。
1
気持ちのほうが落ち着いている
1
身体の方が落ち着いているという状況を感じられ!る余裕が心に出来た
1
一旦焦ってる気持ちがストッヲ℃て思考停止みた1
「な感じ
」
気持ちも軽くなっていく喜びを感じてた。 1
気持ちはすっきり楽になった感じ。
コ
力を抜いた後、ス::と、弛緩されて、リラックスし1
ト、ハ=:ってなった状態でいれた。
」
なんかの感情がわくというよりも、ザワ亨ワが静1まるという感じ。
1穏やかなリラックスした気分
信頼感、リラックス
ザワザワ感が落ち着いて、穏やかな気持ちに 1なった・
@ 感、意欲
1
安心して、リラックスした気分で出来た。
動作体験によって感覚はすっきり、感情的には1穏やかに落ち着いた。
1
1
活気よりも落ち着いた、リラックスした感じが勝つ1
トる。
落ち着いてます。
リラックスして楽になる。
」
1
1
力を抜きさる体験で、穏やかな気持ちに入ること1が出来た。
1
動作中のか醐で信頼関係が出紘 i信頼感を産む
いたわってもらってる、大事にされてる、認めても1
■らってるという感じでした。
●
ゥ分では分からない部分を認めてもらったという1
エじです。
置尊重されている感じを感じ
た。
1
ゆっくりと自分で動かしているので、落ち着いたi自浄で動かせたので落ち着感じを取り戻せたと思います。
匿
左右差の感覚を感じることが出来た。
身体の変化に気3いて、それから自然に勝手に1動いていった。
最勅は自分で動かしてたけど、後は勝手に身体1が動いたという感じ。
いた
i
・
』
最初から、ずっと自分で動かしてる感じであっ 1
ス.
」
エじ。
1
援助がないときには自分でやっている感じだけどl
lも、援助してもらってる時には勝手に動いている! 自体感の変化
言葉掛けされているときは自分でやっていた感1
V騰てもらった時は動かされている感じi
微妙だが、自分で動かしている感じはあった.1
=
,
ゥ分で動かしてた感じだが、脱力には援助が必1
vであった。
1
61
身体感覚への注目
@とリラックス
クライエントデータのグループ編成或はカテゴリー分類
分からなかった緊張から、力が抜けて楽になりまi
オた.
1
動作中は考えるというよりも、味わうことに注意を1
?ッていた。
1
力が抜けてるか抜けてないかに気持ちが向いて1弛む感じに注意を向けて
ス。
1
いた
身体全体の感じの変化に注意を向けてし臨{
カが抜けた感覚、ほっとした感じ、前向きな気持1ちというように変化した。
1
私の違和感をどうして分かるのか、すごいなあと1
「う感じ
i動作法による身体感覚
痛みの部分を発見した。
1
の発見
動作体験は新しい休憩の発見に繋がった。 1
身体を動かしている間は無心だった。
1体験は無心なリラックス
転作体験革はリラックス感斗酒ナがお號。1
は・ち いて、雇 が取 た愁じ。
薄薄1に:慧識が両いていて、男が叛仔ヲ…のでl
l
餐簿灘暑鎌猫1鞭uで慌薬{
感
身体感覚への注目と
@ リラックス
1
1
旨鮪が購いぐのに駅気概{身体力く落ち着いて楽に
三なると心も楽になった
竪癬翻麟に遅醗こ一理が1斎鎌た£
1
身休が緩まって楽な感じがする。
1
躰は軽い感じです.
1
身埜がすごい、すっきりした感じになった。
1
自分の身体への向き合い方を学んだ。
1
違和,』、愁じ に言
た。
1
黙認灘[曙暴糀。
漣和感を感じずに導か
5ま《緩あるこ芝が田煮るZ抹の蓬涌憾がな灘
れたカ’のが こいと感じる
i
@
笙スの 則つ認ってい{セラピストへの注目
セラ猷トの反応に注慧を向けていた。
セラピストの劃、
甥 ってい っ、iけ」訟っ蕊
8
d縫袈欝れ砲み込んでくれるi声の体験への影響
1
違和感を感じずに導
セラピストへの注目
1
●哨
セラピストの声の影
@
セラピストの声に誘導されて、大きな影響を受けiた。
かれた
響
1
触れられていないと一人で力を抜きさる体験が出1
?ネかった
1
触れられていないと、後押しがなく中々緩まない1で時間がかかるかもしれないと思った。
1触れられて弛めが分かつ
触れられることの意
動かし方が分かるので、触れてもらってたことがi
ヌかった.
1
先生の手の動きに重ねていったという感じです。1
触れてもらうことでよく分かるようになった。 1
62
た。
@
味
クライエントデータのグループ編成或はカテゴリー分類
触ってもらうことによってセラピストとのやり取明
が安心できる。
1
つ
触れられて安心したし、触れられてないと不安1
かもしれない。
i
’
触れてもらうと気持ち良さがあった。
」
難謝畿謡しξのぬく畝暖かさi触れられて鋤であった・
触れられることの意
モ
触れられることへの予期的な抵抗感を動作中1
に気づかなくなったのが驚きであった。 i
味
1
触れられることで言葉以上に癒される。
包まれるような援助の持ち方が、安心感を与え1
る。
i
身体が触れられない方が安心
触れられなかったので自分の自由に選べたよ1
うな気がする。
i
具体的な言葉の説明とセラピストの動きの両
方で分かりやすかった。
声掛けと触れられることが一緒になっているの1
で安心感を感じる。
触れられない自由と安心
…
1声蹴騰藁蝿ことの
声掛け、動き、触れ
る効果
旨
いわれている部分に、勝手に意識が向いてい1
た。
i
言葉をかけられたことで、フィードバック以外に1体験と符合した言葉掛けの
は考えたり感じたりしたことはない。
i
働き
噸
出来てないのに出来てるという声掛けをもらっ1
ても嘘かなあと思う。
i
iセラピストからの声掛けで身体の修正が容易i
lであった。
1
{
セラピストからの声掛けによって、声掛けに
軽総藻無縫鍮し方の一つ一1声掛1ナによる躰の修正
つを再確認できた。
セラ百ストからの声掛けで身体の動きを修正し1
ていく。
1
63
声掛けが生むもの
セラピストデータのグループ編成或はカテゴリー分類
1行見出し
1
表札1
1
紫識クルー
分という存 は大丈夫なんだということを 験しても1
轤、
1クライエントに自
最後にクライエントが「出来た感」「やれた感」を感じるよ1分1ま十全な存在
且であると体験して
うにしている。
何かをする人日セラ百ストにはならないように気をつけiもらう。
ている。
1
…
言葉は逃げれるけど動作は逃げれないですね。
…
冨
躊躇している身構えにも本人にとっての意味があるの
ではないかということを考えながら動作を行っていた。
=
i動作中はクライエ
塁ントの体験の実
iる。
る。
管
コ
動作中はクライエントさんの体験の実感を想像しながら1
…
やっている。
鶉
動作面接が目指すもの
力を抜く感じを分かってもらって、その後ターゲットの課1
題をやって自分の中で変わったという感じをつかんでも1
らって終わった。
1
言
終了時にクライエントが少しでもいい体験をして何とかi
できるかなあと感じればいい。
i
■
言
自分が緩めているというようにクライエントさんの体験
様式が変われば良いなあと考えている。
問題への向き合い方、取り組み方が変化することを目
標にやり取りをしている。
先(目標・理想)がないと不安になる人なので、動作の
中でその体験を変えようと考えた。
自分で自分を変えられたという感覚を持って終わりた
1問題への向き合
ロ
重い方、取り組み方
1が変わったと感じ
墨てもらえればい
量
ロ
コ
iい。
署
三
動作は問題への向き合い方なので、整えられるように1
なる液面が閲題でなくなる。
塁
ム
動作面接でクライエントカミ、視点幽幽わったとか、訴え1
やすくなったとか自分で元気になったといってくれればi
いいと思う。
1
羅鰭1叢;罐;豪蔀募;繍叢話繍矯鴛(宿題)としての動
うにすることが前提になる。
クライエントの訴えに沿って行く が大切のでラボールi
はそれほど意識しない。
1
1る
8
甘
ラポールというよりも、自己紹介をしながら和んだ感じ
が出れば良い。
1ラポールという意
ラポールというよりは少しでも理解したいということで
百識ではなく相手のラポールという言葉で
ラポール形成は大事です。
動作のことを説明する中で、緊張、不安をなくすように 1理解、信頼関係はなく理解、信頼、安心
1 が大きい。
信頼関係を作ろうと努力します。
出来てることに焦点を当てて、問題を楽に見れるように1
:
サ
●
!
する。
昌
クライエントさんからその人の問題とどの様な動作援助i
が必要かを教えてもらえるように話を聞く。
1
64
セラピストデータのグループ編成或はカテゴリー分類
人の努力の瞬間、…化の 間に頑張り 認める形で戸 1
│ける.
1
本人の出来た感が大切で、言葉掛けも役に立つ。
ゥ分でできた、自分が変わったという自己肯定感を持っても1間、達成感のため言うために声掛けをす孟。
“
1安心感、自己肯定
」に声を掛ける。
課無勢鵬ナは・クライエント1こ鋤感を与え課i
課題が出来たその瞬間に、出来てることを確認してもらうた1
゚に声を掛ける。
1
セラピストが気蒔いたクライエントの特徴を返そうと考えてい1
クライエントへの言葉賭けは強制ではなくて、成り行きに任1せてて大丈夫だというメッセージです。
セラピストとクライエントの力が抜けた瞬間が一致した時に1出来ていること、
1努力の方向のた本人にも伝えるために声を掛ける。
1
’
言葉掛けの機能或
クライエントの気張っている努力に対して声掛けをしている。1めの言葉掛け
フィードバックとしての言葉掛けは出来ていないところよりも1出来ているところにする。
1
ヘ効果
タイミンザを逃さずに努力の方向を指示するように声をかけ1
フィードバックとしての言葉掛けで今がオーケーであることを1
Nライエントに知らせる。
1
言葉掛けをする目的は、本人の自己コントロールカを高め1
驍アと。
1
自分でも気5きにくい状態を声掛けによって気3きやすくな1言葉掛けによって
クライエントが自分の身体と向き合えるように声掛けをして1自分自身の身体、いる。
クライエントが自分の緊張に気づかずにいる時無理なく緊張{くなる。
1緊張に気づきやす
冨
喜鶏晦蛾離鍮離鮮羅鞠鄭ある.1
分が”化する問題といつのでなく、周りが”化する問題とl
Iいうクライエントの捉え方ではうポートは作れない。
1クライエントにとつ
ラ茉:=ルというより問題の明確化を意識する。
1ての問題
クライエントの問題の質を意識していた。
1
謝繕潮汐姿勢と身体にどれくらし’・どこを困ってi
最初は、クライエントの訴えを聞いている中で、クライエント1自身がどんな風に感じているかを観察する。
提示された課題に対してどれくらい集中して取り組もうとして1いるかもアセスメントします。
自我水準がどの露な状態かと問題が自分の問題がどうか惹アセスメントする。
1
i
問題・課題把握と動
1
写瑠鐙翻艦綴どんなことで困つ1姿黙黙セス
援助の時には、クライエントが自分の問題や課題に気3いiてくれることが必要だと思う。
1
話すその話され方、表情、、目とかで健康な人かどうかを見i
アセスメントをする時には、よく姿勢を見ますね。
1
アセスメントでは、観測して確認してということもします。 1
クライエントさんの身体の状態を見て、日常生活での様子を1
z像してアセスメントをする。
1
65
@作法への導入
セラピストデータのグループ編成或はカテゴリー分類
先に課題を明確にする必要がある人かどうかをアセス1} 動作をアセス
璽メント時に考えた。
1メントする
動作・姿勢に関心を向けて、問題を感じるようにする。1
アセスメントは、動作への導入としても使えると思う。;動作への接近
モティベイションを窩めるために動作法の説明をする。1
セラヒーの 造化はしていない
問題・課題把握と動
@作法への導入
1セラピーの韓造化
セラピストのクライエント把握とクライエントの自己把掴→問題解決としての介入→確認・固定化の時期とすす1
乱掘理一動作法の活用の2段階
1動作の流れ
問題を把握して、自分に取り組んでもらう 1
身体の感じを伺うことが先ずは第一段階です 1
どこで何に困ってるか、問題を明らかにすることが第1
援助が必要ない自分とはどのような状態か?という問1動作プロセスの第1
閧フ明確化。
1
段階
休む時にも力を入れてて、緩めるべき時に緩められな1かったことに気づく
1
第2番目には問題と課題の明確化・確認をする。 働作 ロセスの第2
見立てることが第二段階
1 段階
第3段階は無理をしない適度な感じを知ってもらう。匿
第3番目は、実際に動作に取り組んでもらう段階です.i動作プ賑スの第3
長く楽な自分でいられる感じを動作で作るのが3回目1
クライエントが日常生活でも試してくれればいいと思っ1
ト終了する。
動作法の開始から終
@了までの流れ
i
クライエントが動作の感覚がつかめてきたとセラピストiに分かる所で止める。
1
ケースの終了は、50分の時間が原則だが、相手の状1況・状態、自分の状態にもよる。
4
こういう風にやるんだなあという感じで帰ってもらいた1動作プロセスの終
響霧讐fイメージをやれたという事があっiわり方
後は家で試してもらってから
1
4
рヘ最後立位で軸を実感してもらって終わることが多」
必ず最後は立て系で終わる。
1
共通理解で課題を始めて、最後は立位課題で終わ 1
クライエントが作った集中感、姿勢、余分な力の抜け 1た感じを見て終了を考えた。
1
綴甜鰍無蕪簾馨漏り諜し励i動作法はクライエ
離蝦瓠無熱1らせてしまってる醐ントσ四駅ぐに
基本的には触れないで援助する。
1触れる援助の要・
問題にかかわる姿勢を再現してくれていたので、動作1不要はクライエント
㍼浮ヘ要らないと思った。
クライエントの身体状
オと動作法の選択㌦
1の動作や姿勢が示
蓼観糖雛離礁踊飴認工i動作法の禁忌
動作によって、
が緩んだり、しゃつきっと心が出る1
フでハードルの低い課題からいく事も考える。
i
単寧額耀聾驚ことによって・困ってる1を考える・
クライエントが自分の緊張、無理が分からない時、どう1いう風にすると分かってもらえるかを組み立てる。
66
1
動作課題の位置づ
ッと決定から実施へ
@ の流れ。
セラピストデータのグループ編成或はカテゴリー分類
駿鯉ロい・聯みが”化る動イ課i動作課題をどの
慧鱒が出来るか?が具体的な動作1こつなが協霧齎
自分が変わらなければという思いに至った時に動作課1題を提案できる。
クライエン㈹ありたいという姿に一と
こうありたいっていう自分に向かって体験を深めるた
゚の動作課題を提案した。
1て動作課題を提
望ましい自己イメージに向かって適切な緊張感をもて!案ずる。
驍謔、に提案した。
1
訴えが身体にどう出ているか、一つの課題をやったと1
ォに他の身体部位がどの様に影響されているかを見i
クライエントが課題に向き合えない時には、あえて違う1クライエントの心
ニころから入ることもある。
1理、身体が求め
本人の訴えとは別に、訴えの部分の課題を達成する1る動作課題を提
フに必要な動作課題あればそこからする。
1示・実行する
自分の想像だけで解釈するのではなく、クライエントの1
サ象から学んで動作課題を提示する。
1
踏みしめ課題は・落ち着き具合の試金石になる・難騰無効
セラピストが無理があるなあと思ったら、動作をやって1
烽轤チてどっちがいいか選んでもらう。
動作課題の決定はまずは分かりやすさを考える。 i
1
量
クライエントさんの主訴に沿った形で動作課題を決め1
旨自分に関心を向けて、気になったところを課題にして
1動作課題の決
零
尠Q簾轡課題がクライエントから出てく睡由或は根
動作課題の決定ではクライエントとのすり合わせ作業1拠
している。
i
セラ百ストが課題動作と考える所よりもクライエントさん1
ェ分かるところを動作課題とする。
動作課題はクライエントさんと一緒に考える。
1
i
亀
動作課題は、クライエントと共有しやすいものを選ぶ。1
67
動作課題の位置づ
ッと決定から実施へ
@ の流れ。
資料6.KJ法によるクライエントデータ図解
(1)言語面接の機能、体験段階と過程への注目
「醐醜の騰一繭一一一「
体験の殿階プロセスと体験遇穣
働作法の真なる殿階諭と共
心謡
動鐸体験のヲロセスと
襲…i轟灘鋼甥一
’ ↑
鰭十一霧欝i繰
細めは2隈を6じた
↓
畿怨鵬機
↓
1歌麗鵬踏
鵜で豊た.
↓
ていた●
繍蹴駒
↓/ ↓
騒概臨
↓
翻眠瀟蕊氣
↓
験していた●
麗難翫一_巖麟齢て
馨繊i醗
農総によって
注意を絢けていた.
鶴臨書し
68
(2)信頼感、リラックス感を感じて意欲がわいた
儒細瞳.りラックス髄Oじて竃
‘暮鉱疵裂鷺・∫
ム
尊重されて5る礁じを
薙ち着いて蜜す.
、
亀.
,
E黙醗1
二
・継躍響
テ
鷹霧るという6じ.
ザワ が
詔霧朧瓢、煎じです。
O煙bちになった.
隻 ’
高高雰ぞ高子
陽型纏融沁ってる●
りうッウスして翻二なる.
雛茎瓠躍
課激矯登ぞΣ.
カを撫、たΩ.ス=:と.輸艦さ
E綴鷲長揺ハ::つて
こよって
.謬騨軸
に ち着いた.
一軍噺
69
(3)動作の中でさまざまな身体感覚に注目することで心もリラックスした
、
「
動{摩の中でさ蜜ざ塞な身体礁覚に:注目することで心」もリラックスし噛
「一働せたの脇着し’『
「自体6の箆層トー一一一一一一一一「
醸ii螺糠謹一
難鯉纒。
ロロロコロコ
∼
=
;
書
丁丁i酔
3
1
弛む藤じに注意を向け
謹羅響響
R
噛
‡
謝陣は脅下ると
家畿携票醤蓬墾’
いうよりも瞭わう
二とに逡髄胸け
\
ていた。
台からなかった暴肇
から、カぶ銀けて秦
灘.蕊劣羅雄象
になり虞した.
\血餅編幽晦.
に働いている顧二.
6饗であbた.
鰭騨i轍i/
↓
体●は鍛心なりラツ
助俸法に:よる身体藤覚
撃開脚1践嘉謙称た.
痛みの●分壱二見した・
/
器三遍警急 i隆乱撃獣毒
壷
身体が落ち碧いて棄になると心も
働■
身体が気捷ちよくなったのに禰して6も嶺に
剣齢
身体ぶすぎい.すっ響り
身体は聡い■じです.した鵬に¢つた.
一
Z1 ・幽幽鼎臨く職くなった。艦↓向いていて、カぷ二けたので継な気緯ちになった.
@
1
鑓
官って
力吋’る.
盤織手;
、
年盛醤L認艦1靴
70
(4)セラピストへの注目、セラピストの声の影響、触れられることの意味
「
御■●、りうンウス聾を卿鵬て量歓∬わいた
一1
ゆったりとして8識謬曜わいて創」
メ
/
」
\
セラピストへの
諺勢煙茎雰奪 脳髄鵬
セ5ピストの●塵噛喜銀
支 /
ようと匙意壱鶴ってい1』●
鱒ビス議廊、二
轟麟贈
崖鐘看慮謄ていた。
叢和態を●じずに導
↓
触れられることの
触れ,られる二とで安心
蝕れられることで弛めたり馬馳かした:り
噛
講瞬灘欝難配.
総懇鰹
闘
↓
縫蛋魏鑑
↓
摺漁.
↑
■かし方】解分かる
鮫繰幾
響刺搬6
臨
鎌鍮
触れられない方が喪心
羅i羅.
身体μ猶れられない力搬心
‡
欝血欝
71
(5)言葉掛けが生むもの
「
触劇ら摘二との9線
麟澱望→魏響鍵㌍
ノ
姥㎡
「㈹ゆ声の闘「
μo鵜《ω影響
書高高けが生心
μ掛けによる身体
クライエントの体験とマッ予した書蒙
丁丁轄一灘i.
\
ツた.
@ ∼ /灘引出
Iゆ獲露標々な家賓暮壱融3た.
貰欝けは安心●と自櫓をも鞠9 _
甑
「言議かけは導いて
甚せられる.
幽幽けは主融髄
噸
上鞍難一三鱗i欝
講鰹筈麟騨
1 羅鰯藝鰍
嵐:なかった.
72
(6)声掛け、動き、触れることの効果
73
資料7.KJ法によるセラピストデータ図解
(1>言葉掛けの機能或は効果
安心駄自己肯窪纏、遼虞廉のために寅を婚け
言葉掛けにようて自分の身体.聚謄に気づさやすくなる
幕騨器潔難聴澱を
鷲餓緯解鶴
籔礪鞭鍵鶏臨
人の幽楽た魑が大切で.
書
素揚けも便に立つ●
→
ケつイエント】解慮分の身体と
本人の舞力の■澗.喪化の劇閥
に異趣りを駆める獅で獅壱欝ける.
内妻倉えるように寅貸けをしている◎
セ5ピストからの寅轡けは、
鑓循i瀧鷲煽諺え
書判綴躍纈
某癸雛額豊鰹蕊
力壱纏める二と.
出棄ていること、翻力の
のための雪薬欝け
フィードバックとしての曾葉劉弔ナ
離論ε麓テ雛∼鰻雛購鍔
セージです.
タイミングを達さ’ずに勢力の
家霧ま鉾漂するように寅
セラピストが戯ついた
円熟門門とΣ餌欝は
ていると二ろにする.
籍i一団懲
縢i幽幽購
だ託嶺腺綴憾畿擁力
セ,ピストとクライエントの
群群雑磐糊難謬』眺
74
(2)動作課題の位置づけと決定から実施の流れ
廼伸録竃の位置づけと決定から裳竃の震れ
●俸隙鷹の湊定罷自虞いは繊獅一「
難器犠錫稽譲と
1
望塞しい自已イメージに向かって録艦を概案ずる
懸繍該温品
灘翌翌麓
闘
…はクライエントさんと一●に脅える.
\
景親欝腰蟹霞
良し噂あと追えた。
自分に隠心を開けて.
露になったと二るを
録層にしてい《。
灘灘鰹拙
”.エン、が↓あり
たし、という婁に自かう二と
謝騒騒澤瓢.
鈴繍粘亀卜翻し漕た
二二難
‡
鱗秀纒撃難霧魏醗
ところを勘仰創■とする●
聾雛羅欝・
具体曲な■娼が鏡つ勧纂
欝難
諏馴決室を脅える
心珊・身体が濃める勘欄回国齢する/震
クライエントが自分の緊彊
湾離轡簡i暴,て
i識篇1溜灘鑑識=
1
離謙羅轍難・
¢
灘1灘 る
平門臨響
緊葛i毒欝胃鵜
徽刷目興野鵠蒙ξ選臨る.
1
毒超鍮譲襲鰹膨分
75
(3)クライエントの身体状況と動作法の選択
「醐㈱紺蝋
勉れる働駒の6裏憧は鵬伽や婆卿が濃している
茜本釣には触れないで爆駒する.
↓
朧灘鐡鐸
馳幟はクライ謝の鯛構ぐ‘。察蛎る
一 セラピストμクライエンHこ
訟瓢監辮臨.
腿
衡簸鐡薦臓続
76
(4)タスク(宿題)としての動作法
「タスク囎)としての蹴
置撞外で、自分でやれ,ることも家める
@
裳禦騙聡踏回覧
F
77
(5)問題・課題把握と動作法への導入
間置・課謹招握と動作濠ぺ
クライ酬二とっての閾一一
.「勘作法への接近一一一一一「
諸高高高高
\
毬編戸瀦鵡偽㌫
__
崖鯉解腰麟雛潔
乙縫翌糠趣㌶
工
クライエントの隅鑓の質を意欄1していた。
趨躍騒懸蝦《
婁勢・勘仰馬聞口、課■杷■、等をアセ
露寒劇評醗監
っている炉が出ている・
籍穀蒙蹄謬驕韻
麟譲溜回想
どう参蜜アセスメントする.
↓
↓
メントし蜜す.
鞭欝纏i謄が
癒着纒窪纈翁離
してアセスメントをする.
寵魏繊絞ぶ響・
か書箆る.
濯驚錨撒灘匙
潴艘高山騒
、78
(6)動作法が目指すもの
鵬伸i接が8撤すもの
Fクライエントに塵分は十糞な擦窪であると体験してもらう r
高高臨,
馳伸中はクライエントの体■の雲●やその意瞭について身えている.
簸酷輪
8凱撞霧ご巌劣一→麟諺膓認寵i穿
壱考えている●
密脅える.
菖一難綴:ど
艦翻麟i高跳
\
けている
鋤壷中はケライエント
象縦職親、も
」翻■している身0
えにも本人にとうて
鰹灘雛を
行っていた.
向倉倉い方嚇歌り亀み=乃’、携慮が窪わったと麟じてもらえれば良い
磨墨で自分を
騨齢
譲蒜窃勤’つてく糠
暑麗澱襯鍛轟
と朋欄I艶翫
潤量への向轡倉い方、
妻齪司る
雛郵騨ト
かなあとOじれεまし鳩㌔
講義高高璽総
つかんでもらって賛わった.
鑛護1と
卜書欝難
79
(7)ラポールという言葉ではなく理解、信頼、安心
「蜘描鰍㎜蜘
ラポールという奮鐵ではなくて細箏の翼鰹、儒喧瞬僚が大■い.
洲一鱒戚は飾でケ。
↓\
幽豪てる二とに儀慮
鶴線
する車で・
.
.
鰹繊灘
ルというよりは少しでもく闇幽一一一■一一→レ
うことです.
たい
80
(8)動作の開始から終了までの流れ
P鷲俸の闘鎗から襲了塞
き
1
_轟回昌り●麿A」●一_一
嚇bJ亀■
uJ■闘レ
「三三トー一一一一一「
セラピーの轍化はしてい旧い
●弱rプロセスの錦書
繭伸プロセスの鰯3
鋤俸プロセスの第2
ど二で賞に圏ってる齢噸
睡蹴にすること
募編事始響鯉
翻躍零癬駕
lI
↓
蝋画画面が
見立てることが鰯二十■白
識糟臨・
翻膿聡脇鵬謡』
擾勒が6裏むい自分とは
鎚謡徽か?昂’う
二二二二赴鷲凝
なかったことに気づく。
謝撃プロ・セスの国
璽謁誕鴇撫飢一纏総画鵬焔
縢開門/講瀞
蓋墨灘踏職窮蔵一器塁灘;凝翻凱、一δず鰍瞭薬鱒わ㌫
簑は家で銭してもらってから
II
悶悶四阿箆要
簿留瓢搬駿甥綴轟
にもよる.
韓7する. ・
81
資料8.表札レベルの文章化データ
(1)クライエントデータ文章化
Tableクライエントデータ文章化、1・2
表札レベルの文早化
標識(上位概念)
コ
1
1
コ
2
圏
「体験段階プロ1
セスと体験過程i
への注目」は 1
している。 1
=
注1=それそ の標識に関する文早内の、子は、票識及び表札名
。
注2:図解の「→」は「影響する」「関連する」という表記によって、また「←→」は相互に関連或は影
響するという表記によって文章化した。
Tableクライエントデータの文章化4
表札レベルの文早化
標識(上位概念)
ヨ
i「自分で動かせたので落ち着いた」というのは、ゆっくりと自分で動かし
iているので、落ち着いた感じを取り戻せたと思う、ということであった。そ
;のことは「自体感の変化」や「弛む感じに注意を向けていること」「身体が
i落ち着いて楽になると心も楽になった」という事に影響している。’
↓
=
1落ち着いた感じは、「自体感の変化」に影響した。左右差の感覚を感じる
にとが出来たこと。その身体の変化に気づいて、それから自然に勝手に
ロ
1動いていった。または、最初は自分で動かしてたけど、後は勝手に身体
は「自体感の変化」や}る身体感覚の発見」は相互影響の関係にある・
4
り
膿嚢駕誌加分で動かせたので落ち着いた」ことは「弛む感じに注意を向けてい
り
1「動作法による身体感覚の発見」や「自分で動かせたので落ち着いた」と
iいうことは「身体が落ち着いて楽になると心も楽になった」ということに繋
iがる。身体がすごい、すっきりした感じになった、軽い感じになった、疲れ
1が取れた感じ、まとまって楽な感じがするということである。これは、立位
1(たっておこなう動作法)で自分の体に注目することで整理ができたり、
i自分の体への向かい方を学んだりということであった。身体に意識が向
1いていて、力が抜けたので楽な気持ちになった、身体の力が抜けていく
1のに応じて、気持ちも軽くなった、身体が気持ちよくなったのに付随して
き
ロ
ロ
1心も楽になったということであった。
注1=それぞれの標識に関する高商内の太字は、標識及び表札名を表す。
注2:A型図解の「→」は「影響する」「関連する」という表記によって、また「←→」は相互に関連或は
影響するという表記によって文章化した。
83
Table クライエントデータの文章化3・5
表札レベルの文早化
標識(上位概念)
ヨ
1「落ち着いて穏やかなリラックスした気分になった」とは、穏やかで安らかな
i感じがして、落ち着いていることである。一旦は焦っている気持ちがストップ
1して思考停止みたいな感じであったり、気持ちの方が落ち着いていたりで
「体験段階プロセス」1あった。安心してリラックスして楽になった。気持ちもスッキリした。なんかの
や「体験過程への順義情がわくというよりもザワザワ感が静まり穏やかな気分になり活気よりも
目」は、「信頼感、リ1落ち着き、リラックス感が勝っていた。動作体験やカを抜きさる体験によって
ラックス感を感じて1感覚はスッキリし感情的には落ち着きなった。力を抜いた後ス:::ト弛緩、リ
意欲がわいた」とい1ラックスの後、ハ:::となった状態で、気持ちが軽くなっていく事が喜びを感じ
コ
うにとに関連していiていた。これらのことが「ゆったりして意欲がわいてきたこと」や「尊重されて
る。落ち着いて穏や1いる感じ」に影響を与えた。
かなリラックスした気1
3
分で楽になったことド落ち着いて穏やかなリラックスした気分」によって、いろいろ出来そうな感じ
でゆったりとして意 1になり何とかなるかもしれないという見通しをもたらし、またやろうという気持
欲がわいたり、尊重1ちになった。「ゆったりとして意欲がわいてきた。」ということである。
されている感じを感ト
じたりした。尊重されi「落ち着いて穏やかなリラックスした気分になった」ことは、いたわってもらっ
コ
ている感じは信頼感1て大事にされている感じに成って、自分でも分からない部分を認めてもらっ
コ
を生み、意欲がわくiたという幹事をもたらした。「尊重されている感じを感じた」というころである。
という事になる。 1このことは「信頼感を生む」ということに影響を与えている。
1
『信穎感を崖竃}」というのは、尊重された感じのおかげでもあり、互いに影響
1しあつている。またゆったりとして、「ゆったりして意欲がわくこと」に影響して
ロ
1いる。
「体験段階 ロセス1
と体験過程への注 1
コ
目」は「違和感を感じi
ずに導かれた」とい:
うクライエントの体験i
に関連している。「違1
和感を感じずに導か1
れた」ということは、1
ロ
鷺疑落脇i動作中に上手く弛める事が出来ると身体の違和感がなくなっていき、誘導に
5
黙購羅目騰鰭鷲灘黒総病裂搬z額総意
することで心もリラッi
クスした」ということ 1
にも関係している。さi
らに「触れられることi
の意味」ともつなが1
るし、「声掛けが生むi
もの」についても関 1
連してくる。
1
注1:それぞれの標識に関する文心内の太子は、標識及 表札名を表す。
注2:A型図解の「→」は「影響する」「関連する」という表記によって、また「←→」は相互に関連或は影
響するという表記によって文章化した。
84
Table 16クライエントデータの文章化6・7・8
標識(上位概念)
表札レベルの文章化
「セラピストへの注目」
は、「セラピストの声」1動作中はセラピストの反応に注意を向けていて、その動きを真似ようと
6
や「セラピストに触れら1「セラピストを注目」していた。「セラピストの声」や「セラピストに触れられ
れること」と相互に関1ること」と相互に関係しているといえる。
係しているといえる。 1
7
「違和感を感じずに導1きに重ねていったという感じであった。要するに、r触れられること:で弛め
かれた」という体験「セ1たり、動かしたりが分かった」ということである。そのことは「触れられるこ
ラピストへの注目」とい1とで安心であった」という事につながる。
8
纏華華鶏」 醗職蚕漏翫B引凝ほ蓮E稀茄隙力
であるという体験もあ1安心で自由」という体験もあった。それは触れられなかったので自分の
る。
1自由に選べたような気がするので、身体に触れられない方が安心であっ
1たということである。
注1:それぞれの標識に関する文章内の太字は、標識及び表札名を表す。
注2=A型図解の「→」は「影響する」「関連する」という表記によって、また「←→」は相互に関連或は影
響するという表記によって文章化した。
Tableクライエントデータの文章化9・10
表札レベルの文章化
標識(上位概念)
ヨ
裏讐二言謙i堕虫れられることの意味」と相互に関係するのが「声掛け・動き、触れる
9
れられることの意味」i講雛翻愚論譜離籏麓山黙振錦鰐
墨縄難事欝ということであ乱これは「声掛けが生むもの」とも相
1
言
1「体験とマッチした言葉掛けの働き」は、いわれている部分に勝手に意
1識が向いていたこと、フィードバック以外には考えたり感じたりしたことが
iなかったこと、それが出来ていないのに出来ているという声掛けをされ
iてもうそかなあと思う体験などに表れている。この働きは「声掛けによる
1身体の修正」「声掛けは導いてくれる」「声掛けは安心感と自信をもたら
ロ
ロ
iした」事になどに関連している。
騰膿潔」i声掛けは、r身体の修正」に関連している.セラ獣トからの声掛けに
璽
鰭1雛黎編i考謡藤織葛灘砦葺鰯鍵錨勲お霧ぞ
ことの効果」と相互に1あった。
コ
関係する。具体的にi声掛けの働きとして「安心感と自信をもたらした」。弛んでいる時に声掛
は、「体験とマッチし1けをしてもらって安心できたし、気を張らずにすんだ。それにはセラピス
た言葉掛け」は、安心1トの声の感じがあったし、それで良いんだと言ってもらえて嬉しくなって
感と自信をもたらし、1安心できたということもあり、案外出来ているんだという安心感もあった。
10 主動感を生んだ。ま拙来ているよっていうプラスの声掛けは自信にもつながつたし、自分を
た「体験とマッチした泊分でリラックスさせてあげることができるという体験でもあった。これが
言葉掛け」はクライエ!「声掛けは主動感を生んだ」ということにも関連していく。
ントに導いてもらってト
ロ
いるという体験をもた1「体験とマッチした言葉掛けの働き」は、「声掛けは導いてくれる」とクラ
コ
らしている。「声掛け1イエントに思わせることである。柔らかい声の声掛けは力を抜く手助けに
コ
による身体の修正」も1なったし、一人でやっているときは言葉賭けによってこれで良いんだとい
この導いてくれるとい1う感じになった。動作援助を受けているときには言葉のフィードバックに
う体験に寄与していiよって迷いなく身を任せられると感じた。
る。
5
r
i「声掛けは主導感を生んだ」というのは、「声掛けによる安心感と自信」
iに関連しているし、「言葉掛けは導いてくれる」という被動感とは対立的
iである。主動感とは、声掛けをしてもらって勝手に動いている感じから自
ロ
1分で動かしてた感じに近づいた。そのことで不安な気持ちがいけるとい
1う感じになった。声掛けと動作援助を比べると声掛けのほうが大きい。と
ロ
ロ
コいう体験ともなっている
旨
注1=それぞれの標識に関する文章内の太字は、標識及び表札名を表す。
注2=A型図解の「→」は「影響する」「関連する」という表記によって、また「←→」は相互に関連或は
影響するという表記によって文章化した。
86
(2)セラピストデータ文章化
i
Table セラピストデータの文章化1・2
表札レベルの文章化
i最後にクライエントが「出来た」「やれた」と感じるようにしているその結果自分は
i
i奮簾蘇饒雛戴騰議、ξ言葉鵜溜塞
標識(上位概念)
1動作面接が目指す1つけている。その事によって「クライエントに自分は十全な存在であるという体
1ものはクライエント1験をしてもらう」ということである。1
l
11に自分は十全な唐津
l
1えている。クライエL
1iントに自分の問題 i動作面接でクライエントが、視点が変わったとか、考えやすくなったとか、自分で
@iへの向き合い方、 iなったといってくれればいいと思う。セラピストから見れば、自分で自分を変えら 諏り組み方、視点が1れたという感覚を持って終わってもらいたい、自分が弛めているというようにクラ 唇
■ i変わったと感じても1イエントさんの体験様式が変わればいいなあと考えている。なぜなら、動作は、 1らえれば良いと考え澗題への向き合い方なので、動作を整えられるようになると問題が問題でなくな 1ている。そのことが1る。向き合い方、取り組み方が変化することを目標にしている。終了時にクライエ
i自分は十全な存在1ントがいい体験をして自分の問題を何とかできるかなあと感じればいいと思う。
1であるという体験に1具体的には、カを抜く感じを分かってもらって、その後、ターゲットとなる課題を
iつながると思われ1やってもらい自分の中で変わったという感じをつかんでもらって終わるということ
1る。
i
1である。自分の目標や理想がないと不安になる人もいるのでそのような人には
働作の中でその体験を変えるということである。結論的には、クライエントに「自
? i貧欝の向き合嚇り組み方・視点が変わったと感じてもらえれば良
於?」離難慧することであり・アセスメントは同時に動作法への導入
iセラピストはモティ12 iベイションやアセスiアセスメントという意味ではその人の生きている姿勢と身体にどれくらい、どこを 6
5 1メントを考慮して動咽っているかが出てくる。これまで何を大切に生きているのか、その上でどんな 1
露 1作法の説明をするにとで困っているのかをアセスメント時に注意する。クライエントの身体の状態を 置
■ 1ことでクライエントに1見て、日常生活での様子を想像してアセスメントする。具体的な過程は推測し
@i「動作法への接近」1て、確認してということであり、よく姿勢を見る。後、話す話され方、表情、目とか
@iを提示する。アセス1で健康な人かどうかを見たりする。言い換えれば、自我水準がどのような状態
1メントの時にはクラiかということ、問題がクライエントさん自身の問題かどうかなどを訴えを聞いてい
1イエントの「姿勢・動1る中でクライエント自身がどのように感じているかも観察する。指示された課題
1作、問題、課題把握1に対してどれくらい集中して取り組もうとしているかもアセスメントの対象である。
iなどをアセスメント1「姿勢・動作、問題、課題把握などをアセスメントする」ということである。
ける」ことになる。i
87
Table セラピストデータの文章化3・4・5
標識(上位概念)
1ラポールという言1
■
l
圏tではなく理解、 1相手の理解、信頼関係ラポール形成はやはり大事だと考えられる。自己紹介1
表札レベルの文章化
瓢
P信頼、安心」という1をしながら和んだ感じが出ればよいともいえる。他に、動作のことを説明する中
奄フはクライエントのiで、緊張、不安をなくすように信頼関係を作ろうと努力します。出来ている事に焦
3騰凝翻中i鑑那難翻ξ繰網脚継離鵜繍罷雛
1でどのような援助泌要かを教えてもらうように話を聞くことも重要である。だので、訴えに沿っていく
:が必要かを教えてにとが大切なのでラポールはそれほど意識しないという事になる。だから、「ラ
1もらい相手を理解1ポールという意識ではなくて相手の理解、信頼関係が大きい」のである。
けるということであ1
I
@l作法体験だけではl I
1面接室の中での動1
l
圏 1なくて面接外でも 1動作課題を面接中に自分でやってもらって、家でもやってもらおうと考えた。「面4 1
騨
@1「タスク(宿題)とし1落丁で自分でやれることも求めた」ということである。
iての動作法」を i
1やってもらおうとし1
塁置i「動作法の開始かiセッションの前とか最中に「セラピーの構造化」はしない。
1ら終了までの流 1
iれ」をセラピストの1「動作の流れ」はいろいろに考えられる。問題の整理から動作法の活用の2段階
iう視点はない。「動i
1作の流れ」はさまざ1「プロセスの第1段階」についてもさまざまな考えがある。どこで何に困っている
:まな段階を含む複:のか、問題を明らかにすることが第一段階、身体の感じを聞くことがまずは第一
1数のものが考えら1段階という考え、援助が必要のない自とはどのような状態か、という問題の明確
1れた。3つの段階に1化が第一段階という考え、休む時にも力を入れてて、弛めるべき時に弛められな
1分けるということが1かった事に気づくのが第一段階という考え、などがある。
l
I
件o来た。「プロセス1
澗
,
T灘欝瞳騰黙想確化であるという襯立てること
iロセスの第3段階」1
1は動作の実施の段1「プロセスの終わり方」にもさまざまな考え方がある。クライエントの最初の望ま1
屡1階という把握では1しい動作イメージをやれたということがあって終了を考える、言い換えると、こうい
P共通であるが、狙1う風にやるんだなあという感じ帰ってもらいたいという終わり方。クライエントが動iいとする焦点に微;作の感覚がつかめてきたとセラピストに分かるところ、クライエントが作った集中i妙な相違がある。
1感、姿勢、余分な力の抜けた感じを見て終了を考える終わり方。共通理解で課1「プロセスの終わり;題を始めて、最後は立位課題で軸を実感してもらってタテ系で終わる終わり方。
防」にも実にさまざ1クライエントが家などの日常生活でも試してくれれば良いと思って終了するという
1まな考えがあった。i考え方。終了を50分という時間を原則とする考え方。さまざまな考え方がある。l
ll
I
88
Tableセラピストデータの文章化6・7
標識(上位概念)
表札レベルの文早化
i
i「動作課題の決定理由或は根拠」としては、クライエントと共有しやすいものを
? 陰酪観繍奪綴繋嫉整ろ熱蓋2詫海難謡い
1スト側からは望まし1セラセスト側からは『望ましい百己イメージに両かって課題を提案する」という1い自己イメージの実1ことになる。それは、望ましい自己イメージに向かって適切な緊張感を持てるよ1現に向かう課題を提1うな提案であり、体験を深めるような動作課題の提案であり、クライエントがこう1
■1案ずる。課題の決定1ありたいという姿に向かうことである。このような課題は、自分が変わらなけれ■
liはクライエントにとつ1ばという思いにいたったときに提案できる。
1鍵i灘灘蕪鑛灘i欝雛翻鍵黙難施購墨色灘縮1鰯
i懲雛i雛無難器雛i藁1鞭擁灘警i
1はクライエントの無理卜 ■
i轟騰雲叢欝涯蟹薪艦籍藪窪悪愛撫鰯雲無慾i
iするのに必要な動作課題があればそこから行なう。
8
Vi蕪雑灘難難雛灘1いる。動作で弛むとさ}
1まざまな変化がクラl
激Cエントに出ることが!
苑
」の関連である・i
注1:それぞれの標識に関する文早内の太字は、標識及び表札名を表す。
注2=図解の「→」は「影響する」「関連する」という表記によって、また「←→」は相互に関連或は影響すると
いう表記によって文章化した。
89
Table セラピストデータの文章化8
表札レベルの文章化
標識(上位概念)
ロ
ロ
旨
1声掛けをする目的はクライエントの自己コントロールカを高めることである。声掛
iけは主体的取り組みを指示する事に効果があるからであり、クライエントが自分
1の身体と向き合えるように声掛けをしている。クライエントが自分の緊張に気づ
iかずにいる時、無理なく緊張に気づけるようにするため言葉掛けは必要である。
iクライエントにとって「言葉掛けによって自分の身体、緊張に気づきやすくなる」
旨
:
旨
…
i「言葉掛けの機能
1ということである。
コ
巳
1或は効果」は、クラ1
iイエントにとって「言1セラピストからは「安心感、自己肯定感、達成感のために声を掛ける」ということ
膣
巳
1言掛けによって自分iである。本人の出来た感、自分で出来た、自分が変わったという自己肯定感を
1の身体、緊張に気づi持ってもらうために声掛けをする。セラピストからの声掛けはクライエントに安心
1きやすくなる」という憾を与える。タイミングは本人の努力の瞬間、変化の瞬間にがんばりを認める形
にとである。セラピス!で声を掛ける。
8 iトからは「安心感、
,
㌫
泊己肯定感、達成i
憾のために声を掛1「言葉掛けによって自分の身体、緊張に気づきやすくなる」ことと「安心感、自己
ロ
コ
ロ
コ
ロ
ロ
1ける」ということであ晴定感、達成感のために声を掛ける」ことに対して「出来ていること、努力の方
1る。「出来ているこ 1向のための言葉掛け」が関連している。フィードバックとしての言葉掛けで今が
1と、努力の方向のた1オーケーであることをクライエントに知らせる。それは出来ていないところよりも出
iめに言葉掛け」をす1来ているところにする。クライエントの気張っている努力に対して声掛けをしてい
iることである。 1る。セラピストとクライエントの力が抜けた瞬間が一致した時、課題が出来たその
i
瞬間に出来ていることを確認してもらうために声を掛けるのである。それはタイミ
l
iングを逃さずに努力の方向を指示するように声を掛けるということである。クライ
1
1エントへの言葉掛けは強制ではなくて、成り行きに任せて大丈夫だというメッセー
l
iジでセラピストが気づいたクライエントの特徴を返そうと考えている。
1
1
8
糎
量
童
聾
蚤
注1:それぞれの標識に関する文章内の太字は、標識及 表札名を表す。
注2:図解の「→」は「影響する」「関連する」という表記によって、また「←→」は相互に関連或は影響すると
いう表記によって文章化した。
90
資料9.セッションプロトコルの会話分析結果
事例1
段階i役訓
lt
ロ
1言語・対話的意味1動作・行為的意味
ロ
プロトコル
コ
搶k貧梅鉢凝鞭聖罐訳儲鰐邑とで1問題の確認
cl((clは目をつぶって、左手を胸に当てて考えている))
clそうですね:。今はえ::と、仕事のことで言うと、え::と今まあ相
談係というのを、仕事を復帰してそこで、まあ、中心になってや
れと、どんなふうにしてやったらいいのかと情報収集したり、そ
れからまあまあいろんなしんどい課題を持った生徒さんたちがい
ますので、そういう生徒さんたちを上手く整理、裁いていかなあ
かんのかなあというところで っ ん“ 一いなの感諸問題の暗示
th((thはclの発言の一つ毎に「ふんふん」と返答をしている))
th生徒指導係、ウ::、教育相談係の中心として[
cl
[そうですね]
問
th
[そのしんどさって言うのは=
題
cl=だから、自分が思うように、スムーズに中々行かないという
か、また、やっぱりちょっと生徒さんにしてもいろんな問題抱えて
いるので思うように、こちらの思うようにということなんですけど
も、直ぐにはやってくれなかった利とか、親御さんの周りの環境
の問題であったりとか、というところでちょっとまあジレンマを感じ
たりとか、或はまあ学校の体制で言えば、ちょっと協力が足らな
かったりとか、、ハイ、そんなところで少し自分としては周りの学
校の先生方が動いてくれたらいいのにとか、そんなところで
ちょっとね、haha(呼気)苛立ちを感じた
の
探
求
1問題の明確化の質問
ロ
th一つは生徒さん自身の、いや、保護者をめぐっての動きづらさと1
ロ
もう一つは、その、学校の職員のもっとこうやって動いてもらって1問題の整理
たらいいのにという言うようなにとやね。]
i
1
cI
th
[希望::ハイ]
│醗雛楚磐漂講鷲獅架ま島島く:囎鵬離鍍藻
れればいい、、、[そこはどうでしょ?]
cI
1認。
[SyuSyuSyu(呼気音)]
cI
あの:、中々直ぐには、例えば、あの:、相談、教育相談、を理解
していただくのは難しいところはあるので、で、まあ分かってはい
るんですけども地道にこうゆうものだということを理解していた
だくような、え::研修の場であったりとか、例えば、クラスの生徒
さんへの相談であったりとか、まあまあ実際にうまく行く体験をし
ていただくとか、ていうようなことがあれば、あの::まあ、今言う
たようなところもだいぶ解消されるかも知れないなあと思ったり
はしてるんですが、中々すすまないです。((笑顔))
91
段階1役割
1言語・対話的意咲動作・行為的意昧
プロトコル
lth Fuuuunn。まあそういう研修の場を用意したり、実際そういうケーl
l スを通して何かこう周りの先生も関与の仕方がこう何か変わった1問題とClientとの関係。
ロ
ロ
1葛罐灘論鶏潮魏鞭1朧5鴉ごよ1跡ゆ問題把握の確
一i なね、色々なその辺はどうですか?その::受け止め方
l
l
、
lcl受け止め方としてはもうあの=私のほうとしてはまあまあもう仕方
i ないのかなあという風には思いつつも、やっぱり、あの:もうちょっ
1 とこう、ねえお仕事の部分からいうともうちょっときちんとやって草
間
i しいなあという部分があるので、そこのところでの相手のほうの心
題i構えみたいなところでの苛立ちが多し’のかもしれませんねえ・
のi,hその問題1論少しご一緒していい?ですか?もう少しそi_問題とされている
探iれとも他のほうがいいですか?
・ことへの鵬
コ
求iclそう・はい・中身が詳しくなって
ithもう、その、なんていうのかなあその先生方が変化するまで仕 i問題とClientとの関係。
; ’方が無いのかね、それともなにか、寺田さん自身がこういう風にICIientの問題把握の確
i 働きかけたいんだけれども、何か自分自身こう、動けないなり、も1認。
1 う言い方がこんな風だとかね、その辺は如何ですかね?
,
lclそうですね。ん::とあの:、私自身も今の状態というか、4月に仕
問 i 事に復帰したばっかりで、1年ちょっと休んでましたから、そこでの
題 i なれ、仕事のなれ他のお仕事も含めての、一、 :
…
の
1
書
確
・ム ・、’ っτ.生zご τ’ 一の1こ の
∠L
、
、
.つ
、
ガ烈自分の問題としての把握
血=ひん“カ61かz丘馬と療鞠
定
1
身体感覚(自体感)への
回目
注目の要求
ン題
トの
の明
同一
時化
進と
行セ
ラ
ピ
ス
ト
の
動
作
を
使
つ
た
ア
セ
ス
clそうですね::。その:、う::と、身体の違いですね
、th身構えというか緊張感なり,力の入れ具合なり
clカの入れ具合というと、やっぱりこう一年おらない間にメンバ::が
すごく変わりましたんで,あの::、やっぱりこう、それまで知ってい
た人達が出て、新しい人たちがいっぱいいるので、その方がどう
いう方かなあ?という部分で言うと、あの:一
層 6}馬か “Z気“軸仁
一’‘叱,のか左 6塾問題状況における身体イ
つと 1ご左 か
メージ
thそれちょっと増徴して、いわゆるこの身で表すことができますか?問題の姿勢・動作におけ
衛 軸∠’冤・
る表現の要求
clえ=:と身体ですよね。どんな感じやろ。
clやっぱりちょっとこう今までだったらすっと辛め中に入っていけた
のが、ずっと行けないような。
lcl((両手を膝頭から挙げてブロックされている感じを表現して)) i
ith今の感じはどうですか?頭はいってもここは残ってる感じなん
1問題の姿勢・動作におけ
lclそんなような感じが、
1る表現
ロ
lthねえ、そんな感じですか?
1
92
コ
ロ
段階1役割1
ロ
1言語・対話的意味1動作・行為的意味
プロトコル
lcii今まで、ス;;といえてたことがちょ、ちょっと一呼吸おくかニ
l l呼吸おくか、ちょっとその躊躇いみたいな、
コ
コ
1 :
コ
問
th
題
の
明
l
cliえ::と、そうですね。
確
化
コ
」蕊晦れでとても大切襯ですか?その:1騰議媛ことの肯定
I
thl以前のようにスつと行っちゃうというのはどうなんでしょう。
と
:
雲
cliもっとなんか、素直にというか話かけられてたところが、
iやっぱりこうなんていうんですかね、1年開いたというかそ
1の部分で言うと少しちょっとこう周りの雰囲気とか環境とか
コ
1変わって自分の中でも遠慮がちになってるところが、
吝
恐
霧
コ
thlあ:::。
窪
…
コ
讐
cliそんなようなところがあるような気がしますね。
㌻
斐
;
cl IHehhhhh.((clは苦笑い))あの:なんか、す=といけてたのが
ロ
1いけなくなってると、ハイ、感じ、気持ちというか身体の(
…
‘
あ
異
澗題解決の動作イメージを質
thlん::。スッといけるというのはどんな感じなんですかね。
:
コ
cllえ::とねえ、ん:まあ
馨
1回答の延期1 困惑
th i((thは上体を前に出してスッと行く感じを示す))
:
i
動作モデルの提示
cllあの=、どない、いうたらええですかね思ったのをスッと言
傑にしても
ldl((左手をスッと前に出して言語表現を身体で表現してし励 P蹟鷲麗メージの表
1
■
l l
l l
lcll行動にしても割とスピィディーちゅうかね、よくやれてたよう
l lな気がするんです。以前は、
lthiだ1ナど、座った位置の47での体をスッと功γこ出ナと6、ラ事1今の動作に限定
1較
l lに晒飴乙τ郡叱、と塚うんですげど16、その、こう、温’か 問題と解決の
ロ
■
墨
l l 一いた 1珍前2っ淀“な感“でムゴっ浦こん動作の質の比
ロ
ロ
i lな盛じと込う.の蛙
l l
lthl((この発語の間、発語内容に応じて上体を前後させる)) ll
ii
動作モデルの提示
Therapistの言語と動作イメー
ジの提示に対する同期
ロ
ロ
icliもう息を吐くような感じでいれたものがちょっとこうワンテン
i iポ置くような、逆に息を吸うような
レi
lthiあ=:なるほど。
i i
lc臼というような感じかも知れません。
93
1問題の動作イ
メージ
ロ
段階1役割1
ロ
プロトコル
lth i吸うとね、クつとこう緊張するねポ
ほ
ロ
コ
1言語・対話的意味1動作・行為的意味
1
ロ
lcl iハイ。
i i
1緊張と緩和の言語と動作に
iよるモデル提示。
ith i離離癩跨鍍灘鎌上体も物を吐く様:
l i
lcl iそんな風な感じがします。ハイ。
l i
コ
ロ
lth lよく気づいておられますね。
l i
コ
の
コ
ロ
lcl l何かそんな感じがします。先生とお話しててなんとなくこう、
l lどう思ったんやといわれたでそう思いました。
l i
囎曝■
4
濃紅 thlまあ・それはそれで今ちょっとふっと麟うというのもどうなi問題とされてし・ることの肯定
剰突琳謡霧想織蕊ら轡それともやっぱり・i的な側面の探求
メ l
lcll((clは深く考え込む))
ジ i
蓬繰綿艶ぱ とスムーズ剛ナ うが州際欝
体動thlそのイメージを少しじゃ味わいながらゆっくりで良いので、
験窪iす=:と行くような・身構えを少し練習してくれますか?
素。li((閉眼して両手と上体を少し前1。出す感じ))
イ i
メthiそれをスローモーションで。
よcll((同じく両手上体を少し前に出しながら無音で発語動作をする))
あdiゆっくりやるとちょっと落ち着し}た・
中 三
lth l最初にね。腰をちょっとこう、一度折ってみましょうか。
旨
援cl l((clは椅子の背もたれを放てて座りなおす。))
助 1
なthl頭の天辺からお尻まで一本の軸を作って腰をこう折る、と、
し 1骨盤が前にこう屈んでいくよね。で、一度戻してみて。
のth l((thは発語しながら、そのとおりの動作をclの前でモデルに
軸
iなってみせる))
つthi右側行ってみましょうか。
くthi((身体を真直ぐにして軸を作ったまま、右側に倒していく))
りthi右は、えっとね、斜め前。そうそうそう。腰がこう前へ入って
⊥ 三行く感じ。
触
れ
る
援
助
へ
の
移
行
ith!戻してみて。今度左側へ。そればお脚働6、τる感じなん1動作の誤りの指摘
l lで.ちょっと戻してみτ。 っ ’ 一いていい・かつ回れる援助の提案
l l
lth;((thはclの後ろに回る。clの左肩に左手を乗せ、右手をclの
1手による動作
l l腰に当てて軸を立てると同時に腰の動く方向を指し示す。))
i,hLう、こう括((右手歯1の右腰1.左手を左肩に当てて前に倒す))
l i
94
iの指示
ロ
プロトコル
ぼ
言語・対話的意味
1動作・行為的意味.
ithi((clが腰の位置を確認したのを確かめて))そうそうそう。そ1承認と動作の教示
l lして腰を折る。((clが少し前傾して戻る時に))そして後ろを
i・hト度ズ、と腰を折っていって、ズ、と前に落ちていって、後は!
コ
段階1役割1
ロ
コ
援 i i上体の力抜いて、頭も首もちから抜いて、行けるとこまでI
助 i i行ってみてください。手も前に出して、ず:と。首、背中、足i
あ l lに思わず力入ってないか。全部脱力します。そこまで行け’
: iたら、ず=と首とかお腹とか味わって、力が抜けたと思った!脱力と軸つくり
り
ロ
ロ
コ
ロ
’Therapistlこよ
る動作・姿勢
の l iらもう一つ行きます。じゃゆっくり戻してみましょう。戻すと1動作課題の教
軸 i iきに、頭の天辺からお尻までの一本の軸を作って
つ
つくりのコント
1示
ロール
ロ
く
lthi麟籍醇詔削蹄携爵漏醗響:
り
ロ
ロ
i lそうそう。もう一つそして、頭の天辺からお尻までの軸を l
i l保ったまま起こしていきます。
i
icll((clはゆっくりと軸を保ったまま起き上がる))
ithl△f、週よ。ちょっと後ろにモタレテ休憩しましょう。1了解表現、承認、動作の提案
ロ
ロ
コ
l lハイ、腰がス=と動く感じ、今一度そこを弛めたので、もう
1一回こう休憩してるところがらスッと動、す泓味わって「矯鶏懇即時警
:
ほ
ロ
ロ
ロ
ロ
ロ
l lみてもらえますか?
lcll((clは腰を支点に上体をゆっくりと立てて垂直を過ぎて前
l l傾になったところで))
曹
lthl今度ゆるめじゃなくて動きですから、もう一度戻してみてi変更の確認
lcll((clはゆっくりと垂直に戻る))
lthlもう一度行ってみましょうか?
誘導
lcll((clは垂直の姿勢から前傾になる))
ithlすっと動きますようにね。
1動作イメージ
iの方向づけ
且
lthl良いですよ。
1詐価・励まし
lcll((clは20。位前傾する))
コ
lthlはい、戻してみて。
i了解表現、承認、動作の提案
…
lthi腰が動いてるという感じあります?
!動作感覚の確
…
lcllそうですね。ハイ。
己の身体
賑自体)への注
集中要求
」 且
lt国あなたその時にこう、肩に一というこ帽への注意集 緩への暗示
i ;とはどうですか?
肩 l l
の
icllちょっと入ってるかも知れません。はい。
課
題
ii
ithiそこはちょっと、いれてた方がいい感じ?
1確認
Il逆説槻露
へ l i
の
移 lcllえ::とねえ、今は、抜けてた方がいいと思うんですけど
l i
行
lthlそこじゃ、ちょっと気持ちを置いてみて抜けたらいいなあと晴への注意集【Hl二重課題
i i思って見てください。
95
コ
ほ
段階1役割1
言語・対話的意味1動作・行為的意味
プロトコル
lthlば61、( )よく分からなかったらそれで艮6、ですよ。お1了解表現、承認、動作の提案
l l尻まで軸が出来てるので肩:楽〃κ動か6てみτ
コ
ロ
ii
icli((clはその場で両肩をまわす動作をする))
l l
し
ithlな’ひ、そうそうそう。((両肩が後ろに行く瞬間に))そう、そ 了解表現、承認、動作の提案
i にで鋭力します。肘、背中、そう、それで力抜く、力按き
l lま久。肩が少し楽な感じ?
l i
承認、動作の提案
cllそうですね、はい。
:
コ
thlちょっとお手伝いしていいですか?
肩
の
開
…
き
thi((両肩に上から手を置いて))上ゲζ観て.歯噛’、そ!動作の提案、承認
1うそうそうそう。」旨ゲで鰐6鳳三三、そうそう.そう。まゲ働作の提案、承認
cl l((clは両肩にカが入ったまま))
…
動
作
麟灘鰭葡灘肇轟轟か礪無爵二二そr
ii
門難癖1’雛か前書藁1。劃1動作提案と援助動作の同晒
レ
ト
ithl((thはclから離れて))良いですよ。自然にしていただいて 承認、動作の提案
i iも。そのイメージはどうですかね?
セ
7
言
l l
icllえ::とね、イメージは何かすごく楽になったような感じがし
l lます。ハイ。
i l
お
苧
l i
lcli((ニが笑い))
l i
lthiということでいいですか?
l i
コ
ロ
l cl lIまし、。
96
事例3
ロ
プロトコル
段階1役割1
言語・対話的意味 文脈的・行為的意味
lthiよろしくお願いいします。
…
去日石’確脚
1日闘三」一囲口=口8』亀
問cl.1よろしくお願いします。
題
i
のth. i今、教示で聞かれたように動作法を用いたカウンセ
探 iリングを体験していただくということですね何か自分
求 iで解決できそうだけど取り上げて見たいなあというよ
iうな課題であったり、
問題の存在へ
の質問
cl.1ええ、((thの膝元を見つめている))
:
ロ
コ
lth.1悩みであったりありますか?((clをずっと見つめてい
i l
ロ コ ロコ ロ コ リ ロコ
コ
コ
コ
コ
ロ
ロロロ ロ コ ロ ロ コ
コ コ ロ
ロ
ほ
ロ
同意
コ
icl.1自分で解決可能といったら、A先生に怒られますが
: 1解決可能ではないのですが、修論のテーマが煮詰
l lまってるというか解決可能ではないんですが、A先生
l lの援助は必要なんですが、あの:まあ、それにしても
l i自分で主体的にやらなきゃいけないことだと思いま
i iすのでそのテーマを何とか、こう決めるっ、決められ
コ
ロ
問l lなくてもそれに向かってなんかこうもうちょっと動き出
ロ
1相互行為への
具体的な問題 問題の定義
を述べる
題l lしたいなあ((左手を振る手振り))という思いがしてま
のlc日まあちょっとあれですね、自分でやらなければいけな
ロ
コ
確l lいっていうのはあるんだけど:ちょっとに詰まってる
定l i状態
l i
lthlん
軸で
の日か なんてい鞠のか疫 あ
i
l lの、あれもこれもってみたいな感じになつちゃって((両「問題」の整理
問題のリフレ
イム
lthl今じゃ、いっぱいあるからちょっと整理つけて一歩踏
: 1み出すという[そのあたり
l l
一上L−1三1三一._一_._.同意」鐙鯉里
…thiそのあたり・今日ちょっと襯作法[とおして「一昌一’
cl
[はい
動作の提案
thlあの:煮詰まった状態から少し自分の中で整理をつ
コ
1けるのにお役に立てたらいいなあとおもいますねえ[
問
…
題
cli
の
明
…
確
化
[有難うございます。
1参加への同意
thlそしたらですね:あれもやらなければいけない、これ
1もしなければいけないという煮詰まった状態ですね、
1年忌いう状態だと思うんですけど、少し一番しんどい
塒ですね、ちょっと思い浮かべるとどうでしょうね身
i体とか心のほうってどんな感じになりますかあ?これ
明細化の要求
自己への注意
集中の要求
…
lcliえ=つとですね。こう資料が目の前に山のようにあ
ii
lthiハ:って感じ
97
明細化
洪感への要
反復
1要求への応答
段階i役割1
プロトコル
言語・対話的意味 文脈的・行為的意匠
lcl情がこう((両手を前から自分の肩に近づけて手ととも
ユ醗灘1鷺li灘i難舞iidi≡灘難論欝欝1
身体の感情の
@ 報告
共有化
齒鰍フ特定
燒セの詳細化
i iで=で結局それに手を:あ;;手をつけないで
コ
lthlあ::。
ロ
ロ
フ験の共有化
i承認或は確認
共応・同期
lcllという感じが続いてます。はい。
コ
lthl最近こうそういう状態[
ロ
コ
._.」..gしし葱官ね乱♀』さ巳%._._._._._._._._._
lthlこ噺一がこ一ハ
い 一か感“この 凡が
1
感“上 前かが に の緩 の前で
■
’隔
衷ー験其肴花あ伝蓬一’一’
i
コ
探索
1囲そのとき何か頭の中に思い浮かびます
ア
1か?(3s)どんなこと考えて、考えてしまいますか?
!cli考えるのは、これも読まなきゃあかんなあ、これもって
ロ
ロ
セl lいうほんとにこう、資料の山をこうやってビラビラこれも
i i読まなきゃあいかん、ということを何かこう繰り返す感
問題の身体表
現
スl iじ((これらを全て手振りで表現する))
ithiこれもしなきゃいけない、しなきゃいけないということが
メl l頭の中に生まれてきた感じで、[
icli[ああ、そうですね。身体としてはそういう
ンithiちょっと重くて、この辺がざわざわという感じ気持ちとし
アセスメント
i iてはあせりというのが当てはまりますかね?[
トlcl;[そうですね。[焦燥感:そうですね、焦りとかそういう感
ロ
ロ
l lじがぴたっと来ると思うんです。
ロ
ロ
lthl[焦燥感
騨輔一 ムモF捧U今日動作法を通して身体を少し動かすことで、
l l((右手で胸の辺りをを示しながら))まあきっとあの、この
ほ
ロ
i lざわざわとか重い感じとかは楽になるんじゃないか
i iなあと思うんです。で、自分で自分のざわざわした感じ
動作法についての教示と目標
の動作イメージの提示
提i lと印象としてはこう・もう巻き込まれているというかね・
案i lやらなきゃいけないというので距離を取れなくなってい
膣
l lるので少しそこに
1
動作法の再提案
1thl((座りなおして))
i l
ロ
共動作の発生
コ
提案の受容
lcll((つられるように同じく座りなおして))
ith駒の辺りがざわざわということですので、ちょっとしつ
モデル提示
lthi[((腰から背筋、頭までを伸ばす))
lthl練習して見ましょうか?
言語と身体による動作への誘
i i
ロ
ロ
ロ
ロ
ロ
ロ
導
lthl((左手で促すようにして))
lthlじゃね、もう少し前のほう座って’っていい“か?
l lそうですね。
ii
i媚i((セラピストが誘導して座りなおしている))へ
98
依頼
言語表現では
依頼。身体表
現では誘導。
段階i役割1
プロトコル
言語・対話的意味 文脈的・行為的意味
lthl一旦、じゃゆ:つくりこう、前のほうにこう:そうです
コ
コ
l iね。:=大丈夫ですか?痛いところがあったり、気分
課i i悪くなられたとき早めに教えてくださいね。
題 ith i((thが前屈を始める))ゆっくりこう前のほうにthが余
テ i i計なカを要れずにと指示している。一度前屈をし
ス lthlゆっくりだら=:んと
ト
lthi痛くないですか?いいですか?
ア i l
セ lthl今だら∼んと全部力抜いてみましょう。そうです
ス
メ icl!((clは前屈のままthの言葉を聴いている))
ン l i
ト
lthiじゃ、ゆっくり起き上がってきてください。
コ
ロ
il
と
自己への注意集中の要求。承
認。
i l
1動作への承認
動 lthiそうですね。
作 l i
)
擬態語による弛緩の要求
l l
ithlじゃ、今度後ろに圭た娃しょう。だ泌と。
ii
擬態語による共動作の誘導
3h、 ci((th、 clともに共動作によって椅子の背もたれに
i i
ithlはい、じゃあ、後ろの背もたれにもたれて、だら;;i
i l
icll((clは背もたれにもたれ掛りながら首を前にだらんl
i 1
ithlしっかり休憩をして、やるときはやるというそのメリ
l lバリも付くこともねえ大事だと思いますよ。じゃ、腰
l lを起こしていい姿勢をとってみてください。
l l
■
I
lcll((clは、閉眼で腰を立てて背筋を伸ばし首を立てて[
l i
r也
1・hト旦一.甑
ld
堰i¢ll燗眼のまま椅子の背もたれにもたれ掛って
言語的には依頼の形式。擬態
萎
野
奮
辱
覧
る
ロ
thi修論年中考えていると思いますけどねえ、休む時
iはしっかり
…
…
“ ε い 。
cl i((clは閉眼のまま脱力状態を続けている))
99
語による脱力暗示。クライエント
の主動感。
段階1役割
プロトコル
言語・対話的意味 文脈的・行為的意味
lthl塾、今からやるぞ という時は腰に力を入れ乱よう。
1
口
新しい動作への誘導
置
置
ロ
ロ
コ
lth、 cl i《tりが、慶に塑を入れて仙骨を立てる∼≡clも同時に1要に力を[
完:
全 l
i湿れて、背を立てている。この間clはス:と閉眼のまま))
l
馴・hiいい・で一・砿じゃもう一回休憩尉・極
釧。li((。1は背もたれにもたれて脱力すると同時に首を大きく後ろ
ポジティブフィードバック。動作
への合図=Clientの主動感と
Therapistによる誘導。擬態語。
劉 iに曲げて涙している.))
立 l
l
る l
l
てithl今痛いとことかないですか?
ほ
ロ
1
ロ
lclにうすると((首を大きく前後に曲げて))頚椎というんですか?
き
i
コ
i首の辺りが痛みますね。
の
コ
ロ
コ
㍉一轄服濁画巨そ轄馨じ」ち=口隔■願’一鰯胴口■一隔■
ーコ
一■ 蘒ツ買』辰鋸簾死一隔1
ith、 cl k(th、c1、が同時に腰を立てて背を立てた。))
ithiハイ、じゃちょっとね、肩を上げ下げして見ま乙ようか。肩を
ほ
l
ロ
lゆっくりあげていきます。ズ:つと。ぎゅ:つと
コ
コ
ロ
lthl((セラピストから両肩を上げ始める。clはそれをみてから自
l l分の肩をあげ始める。))
コ
ith!そうそうそうそう。((thはclの動きを注視している))
ith卜回すと::んと落としましょう。
置
ロ
1
コ
ロ キ
ロ
icl i((clはthの動きを見て両肩をスト=:んと落とす。
・
ロ
ロ
鐘
ロ
ロ
ロ
ロ
1
ロ
ロ
腫
ロ
新しい動作の提案。擬態語に
よる動作イメージの提示。
Therapistモデルの提示による
主導
承認と観察
新しい動作の提案。擬態語に
よる動作イメージの提示。
・Therapistモデルの提示による
1主導
肩lthiそれじゃ、もう一回行きましょう。
lthlぎゆ:=と、
のlthiあ:上手に動きますねえ、肘に力が入りそうですねえ。肘ぶ
ロ
ほ
lthl今度は、ゆっくり上げてゆっくり降ろしますねえ。ハイじゃ、
上l lゆっくりあげ迦。
げithiはい、じゃゆっくり上げ圭⊥立。ハイ、肩を上げるのに一番
発声の速度とTherapistのモデ
ル動作によって動作の速度イ
i
メ「ジを示唆。
iよわ=:い力で楽≦⊥に上げましょう。
下lロ l
lth、 cl i((th、c1ともに両肩を上げる共動作を行っている))
げ’
thiいいですねえ。
thにの辺できついですか?((共動作をしながら))
課
承認
動作確認
P麗tの体験の
…
thiいっぱいいっぱいまで行ったらすこ::しそこで止めます。
題
c1 ((clは両肩を上げたままの姿勢))
Il
thi」幽、肩以外に力が入っているところ無いですか::?
Therapistへの
注意要求
:
thlじゃ、ゆっくり下ろしていきましょう。
cl l((clはthの動きに合わせて両肩をゆっくりと。下ろしていく))
th l((clの肩が二度目にがくんと降りたのをみて))そうですね、
thl結構肩は。上手に動かせますね。
承認と評価
cl i((clは、うなずいてthの言葉を了解する))
100
段階!役割i
プロトコル
i言語・対話的意味 文脈的・行為的意味
■圏 沿齣嚠齊vδ副マぢ島町ぎ振ぎ糧1ら国尽号冨蒔に=易あr■圏■■一闘闇隔脚闇一隔
1
:ここを((右手で胸を指しながら))中心に動かすとあの=
1,i気持ちが楽になることがありますので。じゃ今度は肩を動作イメージと心的状態のイ
,
1 1上じゃなくて後ろに開けるように、ス
::と((と言いながらメージの共提示。動作の誘導。
肩ii蝶盆鱗灘1酎’くclはそれを見ながら・少し
のicli((dはthの言葉と同時に両肩を後ろに開いていく。肘が
i
i肩が開くよりも先に動いていく。))
開
ロ
コ
ロ
コ
lthlちょっと肘にカはいってますね:。((clが肘の力を抜こう
きl
ロ
1動作のフィードバックと承認
lとしているのを見て))そうそうそう。
コ
lthlきついなあという所まで行ったら少し止まりましょう。大
ロ
課
コ
i
i丈夫ですか?((clはうなずく))
弛む感じのイ
題lthlじゃ、ゆっくり戻しましょう。ふあ三。
l i
lthi肩から胸にかけてこの辺を注意を向けて動かすこと
メージ
・動作速度のイ
l
1メージ
iで、ざわざわっていう感じがね、あの:ましになればい
●
ith、 cl l((両肩を後ろに動かす共動作を行った。))
ithiちょっと肘ががんばってますね。
肩だけ、
ロ
l l胸を張るように、
きついなあという所
ロ
ロ
1
ほ
!
弛む感じのイ
ロ
メージ
ぽで行ったら止まってください。((clは返事をする))
ロ
!1ごイう.ふだと雇訓.ます^
!thiいいですね:。じゃ一回休憩してみて下さい。
一_
l
wし唱魅㌧毬蛙E白毛鐸醤1}E背駐奮2虻臨空翌L
一 一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
書
ithi今ちょっとね、どんなふうに肩動かされるのかなあと
i i思って身体の使い方見せてもらったんですけど、とても
l l集中するのが上手ですね。あの=肩に注意を向けて上
コ
ロ
l l手に動かせてますね。 「あの:今どうですか、今、肩
コ
ロ
ロ l lど、 こう、言われてみると、あ:特に右のほうがあ:
セ l lなんか入ってるなあという感じがするのと、
自
ス l l分ではなんていうんですかねえ、苦しいというか、元々
の l
l肩こりなので、上げたりこうやるのは((開くしぐさ))苦し
共 i iいですが、なんていうんですか、thの教示が心地いい
有i 困じがします。その:言われたとおりやっているのが、
化 ! i気持ち良い感じが、ハイ。
ロ
lthlあの:見せてもらった感じで言うと、肩そのもので、あ
コ
l lの:じっくり課題として取り組んで良いなあとは思うんで
コ
i lすけど=充分ゆっくり上げてゆっくり降ろしてという動き
コ
I lは出来る方なので、あの:ご自身でねえあの:この辺し
l lんどいなあとか、ストレス溜まってきたなあというときに
l l↑、あの、ゆっくりゆっくり、今ここを動かしているって
i !注意を向けながらされると少し楽になるのかなあと、自
i l分で使えるレベルの方かなあと、ハイ、思いましたね
lcllああ、そうですが、ハイ。
101
体験した動作
プロセスの共
有化
段階1役割
プロトコル
言語・対話的意味 文脈的・行為的意味
囲乱舞覆如上離楚欄か??
問題の確認 文脈の中断
問題の確認
1 触れる動作の提案
■
受容
藍 th i((立ち上がってclの横に移動))
に thi良い姿勢作りたいんで、じゃ、もう一回ね前にだら::=ん
よ 1と行ってください。はいそうですね。痛いとこ無いです
ス 沖辺り4番に手のひらを当てている))
トコthlはい、良いですよ。じゃ、起き上がっきてください
ヨ
8
v9誰1蠣なう旦曄糎喜直≦:1…』警割准起始甚継△L
__ l l
ithlちょっと、腰、腰痛とかは無いですか?
l
th((thは右手のひらをc1の腰の部分に当てたまま))
icll少し、痛いです。
ii
触
}
lthl少しありますか。ちょっとここもね、今がんばっている感働作への承認
れ l lじなので、お尻の後ろのほうで座るように、股関節を緩
る
コ
の
巳
澗
i lめていく感じ、___遡。
動 !thi((左手を腰に、右手を背中に当てながら腰を後傾させ
作 l iて))分かります?そしたらいま、腰、弛んでますよね。
援 lcliそうですね。
助
レ1
1効果の確認
1 受容
に lthlそれと、じゃ、もう一回
コ
ロ
il
lthl((右の手のひらでclの腰を前に行くように援助した))
腰 ii
の
よ
る
ロ
ロ
lthl量二回蓋と丈。そうそうそう。((腰を後ろへ落として))土
弛 旨
巨幽。
6 ,6 、で効。 一。 遡
め
i l鎭=丈。ぞうそうそう。轄 ::上1 。そうです
l lね’。なか、落と重。少しずつゆれ幅を小さくしていきま
l lす。
一番6叱、ところで座ってみτ<:ださ‘,。_
l しいいですか?
ちょっとね腰をがんばりすぎる傾
1 巨向にあるので、良い姿勢をとる時にここをがんばりすぎ
l lないで、緩めておくというのもいいと思いますね。腰この
l lままで、先に姿勢を作ったほうがいいかな? ここ
l lは、前に((肩甲骨の真ん中2番に手を当てて胸を
コ
ロ
ロ
ロ
ロ
胸
の
開
き
生
肩
の
上
げ
下
げ
ロココ
ロ
ロ
コ
lthl腰じゃないですよ。ここですよ。((2番をclに対して示す))
l
l
l
l
1
l
l そう。ハイ、今度は押し出してください。そうそう、
i緩める緩める。もう一回舞え、前、に突き出す。今度、後
lろ後ろ。それじゃ少しずつ動かして真ん中で止まってくだ
iさい。ちょっと前出して、後ろ出す。そうですね。
にれもね、胸のもやもやにはいいと思いますよ。じゃ、お
l手伝いして肩上げもう一度やりますね。
ロ
ロ
ロ
ロ
コ
ロ
ll
lthl((clの背後に回り両手をclの両肩に置いて援助を行う))
l l_はい、じゃ肩を上まで上げましょう。はい、どうぞ=。
lcll((clは両肩を自分で上げ始める))
102
動作の指示と承認の繰り返し。
身体(自体)への注意。
ロ
コ
プロトコル
段階1役割1
lthlちょっと腕に力はいってますね。しっかり持っておくので
コ
言語・対話的意味 文脈的・行為的意味
コ
指示・承認
塁 重力,叛’いτ‘叱、ですよ。碗のカ・右だら’!んと乙τ<ださ
コ
l l.‘㌔そうそうそう。
コ
コ
lthl弱い力で肩上げましょう。そうそうそう。きついです
胸 i 巨
の
開
き
と
肩
の
上
げ
下
げ
lcllいや、大丈夫です。
1
1 1
ithi欝談搬摺霧露礁義齢J
i l今の感じで肩が落ちないように弱ひカで支えτ<ださ
指示・承認・評価・指示
コ
l lひ。そうそうそう。__」並ね。じゃ、ゆつぐグ下
l
指示・承認・評価
コ
lうしましょう。
icli((clはゆっくりと両肩を下ろしていく))
i
l i
lthiそろそろあれですね。もう一回だけやりましょうか。
l lせ:=の。ぎゅ::と
lcll((両肩を上げていく))
l
l l
ithl辮のカばスれな”ひ。魍丈よ::。ずいぶん上
i lがりましたね。じゃここですこ”しとめτ.ゆつぐグ下ろ
ロ
l
ロ
ロ
ロ
指示・評価
l乙ま1しょう。ハイ、曲。
l l
lcll((clはゆっくりと両肩を下ろした))
■一 。「臥『;マ署τぽ豪ぼ万が叛11羅i冠惹痢:5ってください
ロ
ロ
」一___.________置
くコ
旨
旨
yな。1い
・・ム
・
の前一い
! ;
l i
1
こ
ξ
、元、
’っ一 1
かこがって魯.
、カ、 と思噺
盛
l ll 1ど 々一品 水 せかいとい鞠噂こで
l l
i g
ロ
ロ
∠の で が二王ついて
つ
つの一歩が
動作体験の意味づけ。→変化
の確認。
せ
鞠にか ばいいな い鞠ことで ご
’い たけど、今の壱やもやとひうか、磁じど
i ,
うでナか?身体の感じとか?
…
セ
ッ
シ
ョ
i l
lcl堕かここ 一と んたにば な い軸 “
1か ・由感とか 感とか1円いんで 1ど △
い一2い
し1一“スーとい鞠か
1ば
i心士いい感“が 愚にこ軸なんと番鞠んで か 僧
ン
の
、し、‘こ
’、、土
麦}ミム
んで、さっ
し
終
1きあれれもしなきゃ、これもしなきやということもですけ
了
1ど。それ自体に対する解決策というのは今は思い浮か
1びませんけど、変な焦古池みたいな老のば、なんか、
iなぐなったというか、なんτひうんでナか、一歩踏み
i出ぜ’るβ信とか乙:やなひんでず7ナど1逆κ言完ぱな
1ん、か=:ユーみラ
:
ith噛1はい、分かりました。すごい上手にされてましたから
i lね。きっとそういうニュートラルな自分を創る為には動
ほ
l l作法は十分に使えるのではないかと思いますね。
i l
の
ロ
ロ
ロ
lcll有難うございます。
ithl有難うございました。
103
Clientによる動作体験の振り返
り→変化の報告
事例4
1雷語・対話的意味1動作・行為的意味
プロト⊇ル
段 i役割
lcliどれくらいのレベルの相談を
ほ
ロ
ロ
ロ
コ
コ
lthlじゃ、まず座りましょか。
lc日((clから「自分でも解決できるけど、相談に乗ってもらって
i lも良い」という問題を持ってきたことが告げられる。))
ithlそれが幾つもあります?
lcli大きく二つあります。
lthl二つありますか。
lthl((発語しながら、身を前に乗り出す))
l l
コ
ロ
lthlそれは関係しているんですか?
l l
ロ
ロ
lcll全然関係してない…
i i
ロ
ロ
ロ
ロ
lthl全然関係してなくて、二つこう独立してあるんですか?
1 cl ilまし、。
l i
ithiふ一ん、そうか、どちらに…
lcliどちらにしてもいいですか?
l l
ぼ
ロ
の
コ
ほ
コ
問 暮th INさんのお気持ちとして、今の気分で、
lthlほんなら、え:=と今日はどういうことを考えたいなあと、お
題 l l困りになってこられたんですかねえ?
の
i1
1cl馨雨傘讐儒灘羅黎離二三:
探 i lんな形で、どんな形で評価されるのかなあ?と出席取らI
求
i門門雛型養瞬型置鍛緻離灘眞雰』蝶騙矯
i l気にどの先生もどっどっ:=とお出しになったんです。で、1報告
l
l
i
i
i中には結構期限が短いものがあったりとか、まず、急にi
l一気にレポートが出てきてしまったことと、期限がすごくI
l短くって、夏休みという感覚ではなくって私まだ仕事的に1
lちょっとまだ休みに入りきれていないので、結構まだ夏休l
コ ロ
ii韓卸細鱗衡疏摯諜鰍(いi
ii灘灘繍灘鵬謝響題についての体験様式の報
旨
1らなくて、かなグ戸感6,と澹グが一敵あるような感0な
l i
ithlあ:::そうなんですか。初めての大学院で慣れへんところ1
コ
コ
ii詑盤簸鶉編鋳細裂瓢1問題の整理
i lていうので、どこまで自分がやったらいいんやろなあといl
i鵬縦踏額野鶏三三犠マ;編対処の質問
…
1遡こτておらカるんでプりか?
=
104
コ
コ
段階1役割1
1言語・対話的意味 動作・行為的意味
プロトコル
lcllいま一つしているのは、レポートの書き方という本を
コ
l l買って、学部の時のように調べたことをちょちょっと書く
コ
コ
l iレベルでいいのか、もうちょっと論文つぼく、結構こう、
l iタイトル自体が自由課題自体のど::んと大きく出され
コ
i iている先生が多いので、それは自分でさらに問題提起
l lをして抄録じゃないけど、そういう風にして最後結論ま
; 1で持っていくべきなのか、どこくらいまで求められてる
l lのかなあと思って、まずそのレポートの書き方という本
i iを買って、この忙しいのにまずそこから読みかけてい
i l
lthlあ::そうですが::。それよまはったら何か解決に結び
コ
ロ
l lつきそうな感じはありました?あ=なるほど、みたいな。
…
cliその本はレポートといえど、何を伝えるのかとか、かな
1りこう、論文つぼく書く様に求められてる
thiそりゃ、そうです。
th、 cl((ともに笑いあう))
問
1
題
:
一
clにこまで、求められるのかあというと頃まですすんできたんですけどねえ。
ロ
thlああ:そうなんですね。じゃ、本になってるくらいだか
の ロ1ら、一番難しい要は、理想型のやつを見はって、こうや
コ
1らなかんわあ::ってある状態なんですかねえ?
探。■そうですねえ::。
…
求 th!だって、本に書かれていることってまずそのまま出来
iないじゃないですか。理想型かかはって、本書いてる
1人もほんまに出来るんかなあって事大体ね、書いてま
1すもんね。あ:、焦ってきて家の中って、夜寝る前とか
i 1ね、まだ仕事とかも区切りがついてはれへんかって、
ほ
コ
l l仕事終わって、疲れて帰って来はって、家帰ってきた
の
ロ
l lら、レポートがあるな、期限がいついつやったなあとお
i i
icliそうですよね。
ithiで、焦ってくるわけでしょ。
lcliすごく焦ってます。
lthiほんで家の中では、焦ってきてどういう風にしてはるんですか?
l i
lcl:家の中では、時間があったらその、近い本を読みかけ
ロ
l lて、このあたりで書こうかなあとか、これではまだ資料
ロ
l lが足りないなあとかという形で、あるものを読みかけて
コ
l lはいるんですけれども=:。
ただこういう風に書こ
コ
i lうって組み立てが、出来てないんです::。だから、まだ
⊥ 三焦ってるんだと思います。
thiなるほどねえ。 そうかあ、その:。組み立て語って
問
題
1ね、求められているものは教授に聞くと何かいわはる
へ
1か、好きに書いて良いよって、いわはるかどっちかだと
の
偲うんですけどね、まあ、聞いてみはるって事は思いつ
対
1きませんでした?
処
コ
の
検
証
cliまったく思いつきませんでした。((笑い)) 特に、ここ
i先生との距離が遠い
ロ
thlあっ、そうですが。
105
ロ
段階1役割
プロトコル
1言語・対話的意味1動作・行為的意味
icli特に私はね。昔の学部の時のように大学に行って研究
コ
ロ
l
l室がいつもあって、先生とこトントンと寄るって言うよう
コ
コ
l lな、場所とか空間が無くて、先生が居られない事がす
i iごく多くて私の指導教授とは会わないので、とにかく距
l i離感があって、聞きにくさというのはちょっとあるんで
コ
ロ
■
コ
ダ
巳
ロ
コ
lthiあ::そうなんですね。ほな、こう、聞けたら、あいていど
、l i自分の中でも[好きに書いていいよ」とか言われたら、
l lお墨付きもらってるわけですから好きに書いたらいい
i iわけですよね。別に感想文形式でも、好きに書いて良
ロ
ロ
l lいよって言った、手前ね。っていうのもあるけど、距離
ロ
ロ
l l感もあってこちらのほうで全部計って、これくらいなん
ロ
ロ
l lやろか?って向こうに直接聞く事が出来ひんからより
ロ
l lいっそうしんどいんですかね。手探りの感じで、近づき
ロ
i lにくいし全部自分で考えなあかんねんやろか?ってい
問l iう風な気になってはんねんやろか?
題lclにう、作らないといけない、こう、モデルが見えない?と
へ! にうがあるので、完壁なものを求めてるわけではない
のl lんだけど、どれ位までが学部の論文としてまあまあ、対
対l i象になってくるものなのかっていう目指すものが見えて
処l l
コ
ロ
のlthlなるほど。周りの人はどういう風にしたはると思います?
ロ
検lcllもうかけた::。
証lthiいうてはるんでしょ?それを聞いてどう思いはります?
lcllなんで?=:って
コ
コ
lth、 cl i((同時に笑う))
■
コ
■
ロ
lcllそんなん簡単やんってとかって::=:やっぱり図書館と
i lかに行かれて近い本いっぱい集めてそっから書いたら
i l良いよって言ってくれてあ::なるほどなあって。
●
巳
ロ
ロ
巳
■
ロ
コ
lthlでも、そうしようとは中々思わないですか?
1
雛
●
1
ロ
ロ
ロ
コ
●
量
icliちょっと明日、日曜日図書館に行って幾つか=
ロ
ロ
ほ
ロ
lthi抜き出して書くんじゃなくて論文形式にするんですか?
ith、cli((両者ともに笑う))
●
ほ
ロ
1
ロ
ロ
icl!わかんない、どうなんでしょうかね?!どこまで書くん
ロ
l lだろうと思って。学部の時はこう抜き出して上手くそ
ほ
ロ
l lれっぽい文章で書いていた記憶があるんですけど。=
ロ
奮
1
1
1
ロ
ほ
ロ
lthlん:出来てたんじゃないですか。
璽
1
置
ロ
コ
1
ロ
コ
icliねえ、そんなんで院でもいいんですかねえ?
■
ロ
コ
1
コ
ロ
lth!でもねえ、いいかどうかって分からないじゃないです
l iか?どこまで自分がやれるのかって言うことと時間的
l i制約という枠のほうがすごく大きな枠のような気が若干
l iしますよね。今お忙しくてね、論文形式の沢山のレポー
l iトが来てるわけでしょ。全部やんの難しいですよね。論
l l文形式やったら、こう絞ってね自分の興味を持ってね、
コ
コ
l i出来るんだったらいいかもしれませんけどね。
106
段階1役詞
1言語・対話的意味1動作・行為的意味
プロトコル
icllそうですね。
ii
ロ
lthl中々、出来ることと求められてるかもしれない理想型と l
iiね、私の場合は違うなあというのは良く感じますね。しゃなiセラピストの
H四隅難翻鞍融旛5・時間の折り合いiモデル提示
il
iclk(小さな声で))そうですねえ。
1消極性の提示
ii
lthl中中そこらへんが、1どうしたらいいのやろって良く考えはりますかねえ?
il
コ
lcllそうですね:::。はじめにのところとか、どのスタイルで書
コ
l lいていったらいいのかというところが
どうしたらえ
l lえのやろねって=
lthlおもわはるんですね。好きなスタイルはどんなんなんです
i lか?書きやすいスタイルとか?
ロ
コ
コ
li
icll今までの学部の時とかの経験からいくと、タイトル自体が
問 l l先生から、何々について論じよって[パ::んと出してくだ
題 l lさってたので、
ロ
ロ
ロ
ほ
[なるほど、狭かったんですね。
へ lthl
の
対 lcllしていたので、後はそっからもうちょっといろんな資料とか
処 l lを見ながらこう、まとめていけたと思うんですけど、今度は
の l iほんとに枠からタイトル自分から考えていくような、自由画
検 1 :題に近いような、すっごく大きいんですね。=
証
ll
ロ
ロ
ロ
ロ
ll
lthl=どれでも、むつちゃやりやすいん[ですか?
:1
ロ
ロ
lcll[何でも、よく行ったらすごくやりやすい
ll
ロ
コ
lthl自分の興味あるとこだけチョイスしてそれについて論じま
l lすって一言書いてしもたらそれについて論じることも出来
l lるような気もしますね。 そうか。でも家の中であせっ
l iてしまったらね、本を読んでても集中できひんくて次のレ
ロ
ロ
コ
li
lcllもう一個つつしか出来ないと一応締め切りの順番にレ
l lポートの名前を書いてあって
ll
コ
コ
コ
コ
lthlおっ、えら:=い。[ちゃんと
lcllまずこっからって感じで、あるのから書きかけてはいるんですが、
ii
lthlじゃ、問題を整理して並べて、優先順位をつける事は出来
l lておられるんですねえ。Funfunfunfun。
!l
icllでも、たぶん困ってるのはスタイルの書き方かもしれないi問題への気
i lです、私が行きづまっているのは。、
1づき
il
lthlっていう気がしますね==。しかも求められているものは分
; 1からないわけですよね。尋ねない限りは分からないわけ
l lで、尋ねても恐らく明確にはならない
、まあ教授に
ロ
コ
107
コ
ヨ
i言語・対話的意味1動作・行為的意味
プロトコル
段階1役割1
lcllたぶん引きずっているのは、その修論の指導を受けた時に
l lオリジナリティという言葉を何回もお使いになったんです
ロ
ロ
l lね。あなたはオリジナリティ、オリジナリティっていうことは院
の
ク
i lに行く方は自分のオリジナリティを出さなければいけないの
i lかなって。すごくそう、あっ、それも影響してたのかなあ?
ithlオリジナリティという言葉で肩にキュッと力が入ったのをお1身倥厘巫辺2:仁」盛乙∫2クー一一.
ラ
イ
i i気づきですか?(一、葛藤回避或いは緊張緩和j
l l
icll((うなずく))
icllすごいストレスです。
工
lthlオリジナリティというのはキュッと力が入るくらいのストレス
ン ! iですか?
コ
ロ
_どういうイメージなんでしょうね?オリジ稠題の提起或いは提示
l lナリティというのは。Nさんにとってどういう意味、イメージを
ト
l i持っている言葉なんですか?
lcllとても自分の独創性が出せる言葉でもある反面、広すぎて1
の
問
題
と
ロ
ロ
lthlあ:=、そうですが1へえ::、っ人によって色々ですね。私オ1
コ
身
i配叢搬戦列四脚鍛褥縛網謄のワレ
i lきにやってもいいねんなあという気も、好きなことしたらいいl
体 i lねんなあという気もねあ:ちょっとしたりしますけどね==。
lcll((声が小さくなって))そうですね。
l i
ロ
ほ
ithiρ6、で
セラピストの発言の相対化
コ
。そのねちょっと焦っちゃう感じとか、 1
置 1キュッと((肩をすぼめるジェスチャーをする))肩に力が入っ l
i iてどうしょう焦っちゃう感じがね今からだの中で、しゃべりな!
i iがら出て来てはったと思うんですけど、どんな感じがねそんl
ii萎灘灘難懸嚢藩翻羅への焦
ii顎心高菊欝猛雲高高高1高高匁『
i iべてみたら身体の中どんな感じになってきますか?焦る感1
ロ
ロ
l lす。焦ったりすると。
lth;あ:=そうか。キュッとなったまま家にいはんのかなあずっと、
lcllでもやりかけたりすると、キュッはほぐれて、何か読みかけi例外或いは問題の自然解
1たりとか、何か始めるとそこに入っているのでその時は
1決
§
l lキュッというのはほぐれていると思うんです。
ith;アッ、そうですが。
lcll何かはじめたりすると。
lthlほうほうほう。ほな、やり始めたら楽なんですね。
コ
108
段階1役害噂
1言語・対話的意味;動作・行為的意味
プロトコル
icllそうです。タイプとしては。そうです。やりかける前が大変なんで1問題の明細
I lす。やり始めると、あ::とか、一応そこのモードに入ってしまうと1化或は焦点
巳
1
化
l iそれなりに動き[出してるんです。
ク
ラ
イ
工
ン
!i
ll
ithi [出してるんですね。そうか、やってるときは大丈夫な人な
i iんですね。じゃ、やり始める前のキュッと焦る感じ、で、その動け
i iない感じって言うのが不自由な感じというか、自分の中で嫌な感
l iじというか、近い感じなんですかねえ::。それを少し緩められると
l iいうかね。あの=焦るとね。Nさん自身しんどくなったはりますや
l lん。焦るノンが、余計に思考が上手いこと回ってへん感じ、どうし
解決した身体
イメージの提
案
コ
l lよう、どうしょうになっていってしまってますもんね。そこが、焦っ
ロ
コ
コ
コ
l lてきたからだのキュッてなってんのを少しこうやり始めたときのよ
l lうな感じ、安定して、落ち着いてほなやろかって、思えるくらいに
i lなったらちょっと楽な感じになれますかね?
icllやり始める前もですか?やっていないときも?そうですね。
ithlそのキュッとなってんのがしんどい訳ですよね。キュッとなってて
レ嗅い事が起こってるかっていうとどうもそうではなさそうですよ
ロ
ト
の
問
il
icllキュッとなっててもなって無くても変わってないですよね。
lthl[焦っていい案が思いついてんねんやったらね。
ロ
題
ii
ロ
と
身
体
コ
コ
lcll[そうですよね。そうか、そうですよね。
1・1…キュッとなっててもなって無くても出来ない時間帯は出雲ない螺題の再定
1
聰
1 !出来ないんですよね。変わらないんですよね。
li
ithiねえ。ほな、その時間が短くなってね。取り組みが早くなったほう
l iが結論は早いかもしれませんね。出てくるのが。
li
ほ
ロ
ロ
ロ
lc遷そうですよね。不安になって、キュッとなっててもしないうちは始
l lまらないから、キュッとなり損ですよね。
lthlキュッとなり損ですね。そやけどね。そのキュッとなるのもなりた
l lくてなりはるわけではないでしょ? だから,そのキュッとなる感じ
l iを自分でキュッとなる感じに気づいたらね。それを弛めてやって,
l iあっキュッとなってんとそれを弛めてやって,ほなこれしようか?
動
作
の
提
ロ
ロ
ロ
ロ
l iていう風にその時間を自分で短縮出来るようになれば,家でも楽
i iになるんちゃうかなあと思うんですけど,如何ですか? ・
lthl自分がキュッとなってる自分に気づかないかもしれないですね。
l i今キュッとなってるって、でも気づいて
でも焦るのはわか
l lるでしょ。焦ってはる時にキュッとなってはるというのは分かるで
l lしょ?l
コ
ロ
コ
の
ii
ithi焦っている時にキュッとなってはるのはわかって張るんでしょ?
1 i三段論法でいったら気づきやすいかもしれませんね。
1i
icliまず自分が、不安になっている事になって上がるんじゃなくて、
案 i i自分に戻らなくちゃいけないのか。
ithl戻ったほうがよさそうですね。お話聞いているとね。
iclにのままいってもキュッとなり損やから( )キュッとなっている
i i自分に気づく、あっ、そうか。そうですね。そこから、それをキュッ
l lとならないようにする。
lthlそうそうそう。それはね、色々コツがあるので、それを練習したら
l lいいと思いますけどね。それをちょっとやってみましょうか?
ロ
ロ
ロ
ロ
ロ
ロ
■
6
109
1弛めの提案
付不
け安
ると
。身
体
反
応
と
解
決
の
方
法
と
を
関
連
ロ
段階1役割
lth
コ
コ
l
脚
I
コ
コ
コ
コ
l cl
1言語・対話的意味 i動作・行為的意味
プロトコル
吟ちょっとキュッとなってます?
1だいぶ楽。
1
同盟関係の確認
lth、cl l((笑い))
lth
l I
コ
コ
l cl
iほなね、え:とね。ここに腰を深くかけてもろてねえ。
ロ
ロ
i((clは椅子を動かしながら深く腰をかける))
ith
iそうそうそう。ほんで、背中をこうなんていうのかなあ、
1ある程度お尻の上に座ってもらえます。ちょっとこうが
iんばうかなあという感じ、を作ってもらってね。今からだ
1の中、・がんばうかなあという感じになったらどんな感じ
…
!
…
l
I
I
置
コ
コ
ロ
コ
ロ
身
体 l cl 1気持ちが真直ぐ上がってる感じ。
の
thi真直ぐ上がってる感じ。キュッとなってる状態自分で作れます?
:
チ
I
l
コ
ロ
コ
エ
ツ
l cl iあ1、なんかね、キュッとなる時はエネルギーが自分の
ク
1
引
コ
ロ
コ
コ
:
1中に固まったような感じになる。内側にキュッと。
lth
lc1
疇
1
巳
ロ
じ
畳
ロ
ロ
ロ
ロ
l
匪
置
1
ロ
ロ
ロ
ロ
l th
l cl
l th
…
l
ロ
ロ
I
ド
i今作れます?内側にキュッと。
1心配した感じ?
1心配した感じ。焦ってきてあ=:って。
にんな感じかなあ?
1その感じね。今の感じはさっき教えてえくれた肩とか背
仲とか首とかにカが入っている感じ?
ロ
コ
1そうですね。背中とか肩に、肩に力が入りますね。
i・1,
雪
1
ロ
ロ
■■唖■■」■層■口,国■雫闘■.一薗一■■■■■一■一■■■■三一・哺5■■■騨一.■6■■一一■■■幽■■■蘭顧騨一一■■瞳.■騨■國■■
l嘱にとっても力が入る感じなんですね。すごい力こめて
th
i1いうてくれはるからね、肩に.肩の力が抜けたら、楽な感
I
i1じが作れるかもしれませんね。言われる前からやらなく
l
ロ
ロ
1ていいですよ。hahaha頑張り屋さんなんですね。言わ
iれる前からそんな読み取ってやらなくていいですから
iね。ゆってからで充分ですからね。ほなね:、今の肩の
憾じを味わってもらっておいて後で比べてもらいますか
iらね、ちょっと頭の片隅において置いてくださいね。手を
:ね、横に置けますか?(c1は両手をからだの横にだらん
!
1
:
…
肩
の
上
げ 1 薗 1とたらす)そうです。その状態のまま、肩をね、す::と、
下 1
げ i I
iそうそう.そう、L魍丈よ、そうすると肩こりさんやから
:
:
コ
熊虫猶漢霧鐘篤描画餐鎌脚嘉葛1雛箏蕾
…
1肩の凝り出てくるんちゃいます?(clがうなずく)出てきま
…
l cl
l l
コ
コ
lth
1
!
!
l
!止めてます。
コ
ロ
l
i督しましょね。はい、一回下ろして少し楽にします。その
1ね、凝ってる感じが出始めたらそこで止まりましょうね。
iそれ以上頑張ると抜けないんですよね。痛いところでは
i守ってしまうので、抜けないので出始めたアッ、何とか
1できるかなあぐらいのところで止めましょね。ハイ、行き
i
l
i
』 1ますよ。そろそろ:と上げていきます。行きますよ。ハ
110
ロ
コ
段階1役割1
1言語・対話的意味 1動作・行為的意味
プロトコル
lt日ぞうそうそう。ゆっくりゆっくり確かめながら。息止めない。 1
l IHahahaha肩ちょっと出て来てますか?じゃ、その位置で止
l lまって、腕の為楽に抜ける?((肩の力が抜け少し下がる))胸
i iの力楽に出来る?胃とかここら辺の力、すこ:し、ぞうそうそi
承認
ロ
ロ
ほ
l :ラ。楽にしていきましょう。そうそうそう、良一なl
承認
1動作提案
承認、評価
l i盛じね。そうすると肩の感じ少しかわったん分かります?
一一一一一一一一一一一一一一 剣マ化の意思表示
lc目((クライエントの笑い))
l l
ithiム堕、L今ちょっとかなり凝ってる感じが出ていますか? l
承認
i、i
lcllそうですね、張った感じが、
l i
コ
lthl張った感じが出てる?そしたらその感じが少し楽になったら
l lいいなあと、まず獄霞41破のカでその位置を.,厚を深ちま
i lプ’。それ以上あげなくていいのでね。最小限の力で落ちない
; 1程度だけ肩を保ちます。それで、はって ころが小し泓に
コ
ロ
ロ
じ
l iなった、いいなって
ロ
つと菰、
か。鐡i
ロ
』重課題
1
承認
コ
i。liアッ、分かった。
ii
lthl分かってきた?
i l
コ
ロ
1変化の発見
lcll呼吸を抜いたら、肩のカが落ちる。
ii
ithlすばらしい。こつをつかんできましたね。そんな感じです。
l l
icl偏るほど分かりました。
i i
ithlその緩んでいく感じに注意を向けながら、ゆっくり肩を下ろし
肩 l lていきますよ。.血と、そのままゆっくり弛めていきます。そ1
の l lうでずそうです、瞳よ、それでね。緩めていくのは直ぐ1
Il動作暗示、ものす1
上 ! 1には緩まないので、そのままゆつく脂、っていて
ん。そうぞうそう。ハ1承認と了解と評価
げ l lご”ぐ一の が 1て か
I
l
賜
下 i iイ、L堕よ。
げ lcllすごい抜けた。
ニ
コ
ロ
コ
コ
コ
ll
擬態語
承認、評価
擬態語
l i
ithi鱗鍵薙霧諸輝く糖爵畠囎iき鶉慰作
l i上げていって違和感が出始めたらそこで止めて、腕の力と
l iか足のカとか。((両足を座ったまま交互に動かして脱力しょ
lth腰らない所に力が入ってないかなあ=1自分で確認します。そ
コ
l l分か画配?
lcll((clはうなずく))
コ
ithlそんな感じね。楽=:に、Oもって肩のね張ってる感じも楽::に
二重課題
i lなったらいいなあと思いながら、すこ::しまって見ましょう。
ithlそうそうそうそう、
いで ほんな じほんな じ。 ! 承認 1 評価
icllすご==い抜けました。
ithiねえ、抜けるでしょ!ほなね、今抜けたのを確認するために
1 1ね、もうすこ::しだけ上げてみましょうか。そうそうそう、上
コ
ロ
lcll((clうなずく))
111
1
1
動作の提案
動作の提案
ロ
ロ
プロトコル
段階1役割1
ithiね、やっぱり抜けてるんですよね。ハイ、今度はそのままス
ロ
l
1言語・対話的意味1動作・行為的意味
lトンと落としましょか。すとん。
コ
コ
コ
コ
lthlね、やっぱりぬけてるですよね。はい。
lcll((clは両肩を同時に落とす))
l l
lthiで、そのままゆっくり待ってやります。腕の重みって相当あ
l lるのでねそのままほっとくだけでね肩のカがゆっくり抜けて
i騰孤弱瓢礪って譲変・芒卿そ一
繍刊動鰯案
iうでナ、そうでナ。ポイントはね、抜こうとがんばらないこと
1ですよ。待ってたら抜けてくるんでね。それをゆっくり待って
コ
1みます。いつ ’量になって 馬がんばって て で
か’ 小しいこってげし隔 。長‘1で≠よ、そi
評価
lthiほなね、次はね、同じように肩を上げてもらいますけど、
l lちょっと肩こりさん、私も肩こりさんなんできついんですけど
l lね、もう少しハードな売行きます。あのね、同じように肩を上
l lげてもらいますが、肩を上げて、
lcll((clは肩を上げ始めている))
ith lまだやらなくて良いんですよ。Hahaha,ちょっと待ってください
肩
の
上
げ
下
げ
ロ
l
lね。行きますよ。肩を上げていきます。そこからね
コ
ロ
ロ
lthl((thが先にデモンストレーションをしてみせる))
i i
ithiそこからね、肩先が後ろに行くように肩を開いていきます。
i lこういう風に後ろにやりますね。これでも若干痛い人もいま
iすけど、もう少しいけそうならさらにここから上げます。そうiモデル提示
l iすると私はものすごいきついんですけど、ここでやることは
1 卜緒です。この位置を最小限のカで保って他のところに
l l入ってるカ、私もお腹に入っていたんで、そのカを抜いて肩
…
l
lのカを楽にして行きます。ほんで、す=:と待ってやって、肩の
コ
コ
ロ
コ
コ
コ
ロ
コ
l l力抜いてやって、ていう課題を次ぎやってもらいます。
lthl今、やり方わかりました?行きましょか。ゆっくりいきます
l lよ。無理しないでくださいね。痛みがまったく無いのがゼロ
l lで、いた::てかなわんわっていうのを10とするとね。大体我
l l慢してもいいのは6,7割ですよ。それを超えると絶対抜けな
l
Kなるのでね、人間はね。それ以上絶対にがんばらないっ
l
lていうことだけ覚えていてくださいね。
lthレ、イ、行きます。まずは、す::と上げていきます。ぞうそうそうその後の行為1動作と承認
i i
lth、cll((thの動作を見てclは真似て肩を上げている一一一一一一レ
l l
I
冒
コ
ロ
コ
ロ
lthlで、そこから、後ろに行きますよ。上手い上手いその感じ。
l lそうするとちょっと凝りが出てきません?
lcl i((clはthの語り掛け、声掛けにうなずく)) 一一一→
l l
lthlそこから出来そうやったら、すご∵乙だノプL亡仁士、がグまず。そ:i
l
;:うそうそう。きつくないですか?
icll大丈夫です。
lthlでも、その張ってる感じは富ます?
lcli出てます。
112
共動作現象
共動作体験
動作提案
承認
1言語・対話的意味1動作・行為的意味
ロ
プロトコル
段階1役割
th咄てますか。その位置でね、出来るだけ慰にし し軸。お腹
コ
1のカとか足の力、腕の力大丈夫ですか?入ってないかなあと
i目していきましょ。ぞうです。ぞうです。 行きますよ。ここ!
1動作提案
[
2
承認
承認
1の胃の力も要らない。ぞうそうそう。もうすこ:し泓にしといて、i
動作提案
動作提案
動作提案
lその肩の張ってるところのカも最小限の力で飽⊆、そこの力
1も楽になったらいいなあと思ってすこ:し曲か。ぞうそl
承認
評価
lラぞうそう。いいですよ、いいですよ。そんな感じそんな感じ少l
iし抜けてきたん分かります?
ゴi
cll抜けてきました。
肩
:
th
の
薗b酪緻叢誌轟轟騒友…その後の行袖動作と承認
1けていく感じですよ。その感じね。ゆっくり注意を向けながらご
i自分のペースでもう一回抜いてみましょう。そんなかんじです。1 評価 : 承認
上
i良壁丈よ。ぞうそうそう。そのまま、すこ:し、灘
げ
に:しぬけたらいいなあ、 こ 4、って し評価
。 ぞうそう1 承認
1そう。いいですよ。今また抜けましたよね。そんな感じ、そんな
憾じ。
i一.
白体の対象化
ムゴ、いいですよ.そのまま、もうすi’了解
1動作の提案
1
:
下
cl ロ
l((clうなずく))
…
ロ
げ
ロ
ithl楽なβ分を感0ま乙よね。いいですよ。最後もう一回行きます1自己の対象化
i lよ。一緒に、す=:と上に上げていって、そう.で丈そう重丈。ほんi動作提案i 承認
i iで後ろにす::と行きます。ほんで、いける範囲でキュッと上がり
i lます。さっきよりもまた上がりましたね。ほんで余分な力を抜き
i iます。自分で確認しますよ。からだの中確認して余分な力入っ
麺 iてないかなあ?腰の力とか入ってないかなあ?息止めてへん
ll二重課題
1かなあ?自’、のでつたん一のし こし泓に
1蜷。ぞうそうそうそう。良いですよ。 ではそこからス
1動作暗示
承認
その後の行為
コ
1トンと抜きましょか。ハイ、ストン。
コ cl l((th、 clともに同時に両肩をストンと落とす))
lth、
コ
の
!th lそのままゆ=:くり寿っτまず。待ってるともう少し叛!ナるか・6乙ノZl
l lな61の肋’。そんなかんじですよ。
‘1ひ
i lでプカ:。そう齪。そのまますこ:し楽・な状態で待つi
l lてましょうね。:鈍し、‘叱1でプ「』ξ。一緒に、ここら辺のみぞl
l lおちの力もス:と楽:にしていくんですよ。
l l
lthiこんなとこ力入ってんのかとおもうんですけどね。以外に、抜く
ロ
l
コ
lとね肩の力がス=と楽になったりしますよ。そうそうそう、まだ三
星
l
lけていきますよね。 そんなら、今の肩の感じはどんな感じ
ロ
ロ
ロ
lcロスト::んと抜けました。
ロ
ほ
ithiスト::んと抜けた感じね。抜けるでしょ。
icliすご::い抜けました。
ithi抜けるでしょ。
:cliスト::んって。
ithi不思議でしょ。
icliふ::って抜けました。
113
動作提案 動作暗示
評価
承認
.承認
評価
段階i役割
1言語・対話的意味1動作・行為的意味
プロトコル
lthlふ::ってね。
lcll抜けました。
l l
ロ
コ
ロ
lthi面懸麟急劇難纒篠麓り讐灘1
…
!そのままねえレポートの書き方で色々あったけれども、いl
問題の歴史の叙述
ii総懸繊膿血姦雛虚血蓬論証1
ロ
l lそれをまとめて、ちゃんと見つかってるなあという自分も見1
コ
ロ
コ
ほ
ii灘覧架講講書毛覧禦;毛葛倉講話か:
l
l
l
1
l
コ
lね。ほんで、家に帰って焦る気持ちももちろんあるけれど1
iも、その時間よりも実際にやり始めたら出来てる自分とい
lうのにも気づけたわけですよね。それを踏まえたうえで・
!ね、家に帰ってこうレポートがあるなあとちょっとね思い出
lしてもらったら、今はどんな感じがしますか?
ロ
自体のチェック
ll
lcl!気にならなくなってる。
1!
コ
ロ
ロ
コ
lthl気にならなくなってる。その感じであの:、レポートの本と
肩
の
l lか読み始めたらね頭に入りそうですが?
li
lcllそうですね。気にならなくなりましたね。
1!
上
lth lHahahahaha,すごいじゃないですか。
げ
!cliすごいじゃないですか。
下
ii
1{
lthiね、自分で出来るんですよね。
ii
げ
l
l
1
i
l
l力抜きはったのはNさん自身ですから、いつでもその姿勢
iを自分で作れるわけですよね。だって、そうでしょ何にも手
尽ししてませんものね。だから、その状態をいつでも作れ
iたら、今の状態を自分で作れるということですよね。気に
iならない自分?
ロ
き
匿
唇
ii
lcll((clは笑顔で頷いている))
Li
セラピストの言明の受容
114
段階i干害ll
プロトコル
1言語・対話的意味1動作・行為的意味
lthlそれやったら、何とかやっていけそうな感じつかめます?
ii
icllそうですね。力を抜くという、どっちかといったら力を入れる
l l方だったので、すごく意外と、ちょっと私長めに呼吸をして
l lたらすごくファファファつと力が抜けた野を自分で感じ、
ll
lthi素晴らしい。
li
lcllいや、素晴らしいって、すっこい上手く誘導してもらって、 クライエント努力の強調
li
lthlそれ、違いますよ、違いますよ。
ll
ほ
ロ
コ
コ
ロ
コ
lc日抜けて、
i!
の
ロ
lthl出来ましたか?
1:
lcll楽になりました。
il
lthlすごいじゃないですか。それを作れたのはNさん自身です汐ライエント努
l lよね。こちらはやってないのでね。
1力の強調
ほ
ロ
ii
終
了
の
プ
ロ
ロ
ロ
ロ
コ
コ
ロ
lcllでも声掛ける誘導はやっぱりタイミングがすごく良かったと1 セラピスト努力の強調
l l思います。
!th!抜いたのはNさんでしょ。私が抜かせることは出来ないで汐ライエント努
l lすからね。呼吸に合わせてフッフッフッて抜くなんて一言も1力の強調
l l言ってないですよ私。工夫をされる人なんですよね。それ
i lこそ自分なりのオリジナリティじゃないですか。
ii
icli((clは笑って受け入れている))
ll
ロ
lth吟のをね。そんなん一言も言ってないし。あ:なるほどなあと
l l私も聞きましたけど、それは( )できるんですよね。やつ
l lばりね、人間ね今までがんばり方って学んできてるんです
l iよね。やれやれって、がんばれがんばれ出来てますけど。
l lでも、効果的にがんばるにはね。でも、休んで、上手く休ん
i lで、上手くその、休息をしないとね。人間やっぱりがんばれ
i lないのでね。それが上手いこと噛みたいに休息を取れる
l lと、いいのかもしれませんね。
ロ
セ
ス
コ
ロ
ロ
ロ
li
ii
lthlそんなら、これで家に帰って、今の調子で十分だと思いますけども。
ii
!cliすごくいい体験でした。
ロ
ロ
icq自分でもこれやったら出来そうですね。
ii
ithi出来ますよ。だって今全部自分でやりはりましたやん。そ
l lの感覚をつかんで帰ってもらえたらいいかなあと思いま
i iす。これで終わりたいと思います。
li.
icliどうもありがとうございました。
115
謝辞
本論文を作成するに当たり、指導教官である冨永良喜教授の暖かい指導をいただいた。冨永良
喜教授のご指導がなければ完成に至ることはなかった。感謝の念に堪えない。また、一人一人お名
前を挙げることはできないが研究に協力いただいた、セラピスト協力者の方、クライエント協力者の
方にもお礼を申し述べたい。この方々の協力なくしては、本論文は形すら成す事はなかったであろう。
そして、デザインの段階から議論の姐上に上げ一緒に論じ合った冨永ゼミの仲間にも感謝したい。
最後に、この2年間研究を支えてくれた妻に心より感謝したい。
(なお、本研究におけるビデオの分析には、フリーウェアのビデオ分析ツールClAO
(http=//www.nime.acjp/cia。/)を使用しました。)
116