大規模事業所への温室効果ガス排出総量削減義務と排出量取引制度 特定テナント等事業者における省エネ対策の 取組を評価・公表する仕組み 平成28年7月 『特定テナント等事業者における省エネ対策の取組を評価・公表する仕組み』について 2.特定テナントにおける省エネ対策の取組を評価・公表する仕組み 1 テナント等事業者における省エネ対策推進の必要性 ● 第二計画期間における取組 ・第二計画期間(2015~2019年度)の削減義務率が原則として17% 又は15%となる中、テナント等事業者を抱える対象事業者における義務 履行に向けては、より一層のテナント等事業者の省エネ対策の推進及 び協力体制の強化が求められる。 ● 省エネ対策の体制強化 ・省エネ対策を推進しているテナント等事業者がいる一方、省エネに関 するノウハウや人材が不足しているテナント等事業者も存在するため、 都でも省エネの取組をサポートする必要がある。 省エネ対策の取組を評価・公表する仕組み を平成26年度から導入 2 『特定テナント等事業者における省エネ対策の取組を評価・公表する仕組み』について 2 評価対象 ● 評価対象事業者 特定テナント等(相当)事業者 = 「特定テナント等地球温暖化対策計画書」を提出する事業者 《評価対象外事業者》 ・ 「特定テナント等地球温暖化対策計画書」提出初年度の事業者 ・ 「 〃 」提出2年目で、前年度の排出量が通年実績でない事業者 3 『特定テナント等事業者における省エネ対策の取組を評価・公表する仕組み』について 3 評価の考え方 ● 「特定テナント等地球温暖化対策計画書」の点検表及び 温室効果ガスの削減実績を勘案して評価を行う。 〔評価イメージ〕 特定テナント等地球温暖化対策計画書 省エネ対策 テナント点検表 温室効果ガス 排出実績 評価点:最大70点 評価点:最大30点 【総合評価】 ◆ 点検表と削減実績の合計点に応じて、6つの評価区分を設ける。 4 『特定テナント等事業者における省エネ対策の取組を評価・公表する仕組み』について 2.特定テナントにおける省エネ対策の取組を評価・公表する仕組み 4-1 テナント点検表による評価 ● テナント点検表の種類・構成 業種 推進体制の整備 運用・導入対策 事務所 商業 宿泊 データセンター 【30項目】 【30項目】 【30項目】 【30項目】 12項目 13項目 13項目 6項目 バックヤード 事務所 バックヤード 事務所 事務所 共用部 4項目 4項目 5項目 売場 接客エリア サーバールーム 13項目 13項目 19項目 18項目 ※ この4業種に該当しない事業所においては、事務所版を使用 5 『特定テナント等事業者における省エネ対策の取組を評価・公表する仕組み』について 4-2 テナント点検表による評価 ● 対策項目の主な概要 【推進体制の整備】 事務所 商業 宿泊 ◆ 省エネ対策における組織体制について ◆ オーナー・テナント間の協力関係について データセンター 【運用・導入対策】 事務所 ◆オフィス内の照明・空調・コンセント・サーバ について 商業 ◆バックヤード・事務所内の照明・空調・コンセント について ◆売場内の照明・空調・食料品・飲食関連設備 について 宿泊 ◆バックヤード・事務所内の照明・空調・コンセント について ◆宿泊エリア内の照明・空調及び宴会・料飲部門の関連設備 について データセンター ◆サーバールーム以外の照明・空調・電気設備 について ◆サーバールーム内の照明・空調・関連機器 について 6 『特定テナント等事業者における省エネ対策の取組を評価・公表する仕組み』について 4-3 テナント点検表による評価 ● 評価点 【全体(30項目)】 ◆ 合計点最大 事務所 70点 商業 宿泊 データセンター 推進体制の整備 30点 15点 運用・導入対策 40点 55点 【1項目当たり】 ◆ 基本 1~3点※ ※ 1点項目は、商業・宿泊版の№1・2のみ(事務所・データセンター版は2点)になります。 ※ 3点項目は、選択肢が4つある項目、備考欄への記載が必須の項目等になります。 ※ 運用・導入対策の項目において、事業者によっては該当しない項目があります。 その場合、該当無しの項目の配点は他の項目に均等に振替られます。 7 『特定テナント等事業者における省エネ対策の取組を評価・公表する仕組み』について 5-1 排出実績による評価 ● テナント点検表は自己申告によるため、取組が反映され ているか排出実績の観点からも評価を行う。 ● 評価方法 ◆ 基準年度をテナント事業者が設定※し、評価年度の排出実績を対 基準年度比の削減率にて評価 ※一度決めた基準年度は、翌年度以降変更できません。 8 『特定テナント等事業者における省エネ対策の取組を評価・公表する仕組み』について 5-2 排出実績による評価 ● 評価点 ◆ 特定温室効果ガスの対基準年度比の削減率より、次のように配点 削減率 20%以上 10%以上~ 20%未満 10%未満 0% -10%未満 -10%以上~ -20%未満 -20%以上 30点 25点 20点 15点 10点 5点 0点 ※ 原単位補正(例外措置) ◆ 対基準年度比で削減率がマイナス(=排出実績が増加)になった際において、 次の条件に該当した場合は、排出実績が増加していないものとみなし、削減率0%と して評価する。 【条件】 原単位(使用延べ面積当たりの特定温室効果ガス排出量)が、対基準年度比で同 等以下である場合 9 『特定テナント等事業者における省エネ対策の取組を評価・公表する仕組み』について 6 総合評価(評価区分) ● 評価区分 ◆ 点検表と削減実績の合計点(=総合評価点)に応じて、6つの評価 区分を設ける。 S :省エネ対策の体制・取組が極めて優れたテナント 総合評価点:90点以上 AAA :省エネ対策の体制・取組が優れたテナント 総合評価点:80点以上 AA :省エネ対策の体制・取組が良好なテナント 総合評価点:70点以上 A :省エネ対策の体制・取組が進んでいるテナント 総合評価点:60点以上 B :省エネ対策の体制・取組が今一歩なテナント 総合評価点:40点以上 C :省エネ対策の体制・取組が不十分なテナント 総合評価点:40点未満 10 『特定テナント等事業者における省エネ対策の取組を評価・公表する仕組み』について 7-1 評価結果の公表・通知 ● 評価結果の公表 【対象】 S AAA AA A 【主な公表内容】 ◆ 業種・評価区分ごとに、テナント等事業者の氏名(法人にあっては代表者の氏 名)及び事業所の名称並びに、指定地球温暖化対策事業所の名称及び指定番号 ※個別の点数公表は行いません。 【公表方法】 ◆ 東京都環境局ホームページで公表 11 『特定テナント等事業者における省エネ対策の取組を評価・公表する仕組み』について 7-2 評価結果の公表・通知 ● 評価結果の通知(特定テナント省エネ評価 通知書) 【対象】 S AAA AA A B C 【通知内容】 ◆ 指定地球温暖化対策事業者宛に2部、個別に郵送 12 『特定テナント等事業者における省エネ対策の取組を評価・公表する仕組み』について 8-1 特定テナント省エネ評価通知書の評価方法 ● 総合評価 ◆排出実績評価及び点検表評価により算出された総合評価(評価区 分は、SからCまで)に応じて、達成度の★を表示する。 S AA AAA :★★★★★ :★★★★ A :★★★ B :★★ C :★ 13 『特定テナント等事業者における省エネ対策の取組を評価・公表する仕組み』について 8-2 特定テナント省エネ評価通知書の評価方法 ● 排出実績評価 ● 点検表評価 ◆ 排出実績評価及び点検表評価は、算出された得点に応じて、達成 度の★を表示する。 30点 :★★★★★ 57点~70点 :★★★★★ 20点 25点 :★★★★ 43点~56点 :★★★★ 15点 :★★★ 29点~42点 :★★★ :★★ 15点~28点 :★★ 5点 0点 10点 :★ 0点~14点 :★ 14 『特定テナント等事業者における省エネ対策の取組を評価・公表する仕組み』について 9 評価・公表の効果 ●自らの事業所の省エネ対策の度合いを知る ●どの対策から取り組んだら良いかが分かる ●自らの事業所の省エネ対策の度合いを相対的に比較する ことによって、位置付けを把握できるとともに、他の事業所 の取組を参考にできる ● 省エネ対策を進めている事業者が社会的に評価を受け られる 15
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