Page 1 果樹類の樹幹や主枝などで越冬する病害虫は、樹木の休眠期に

果樹 類病害虫冬季防除 の徹底 を !!
果樹類 の樹幹 や主枝な どで越冬す る病害虫 は,樹 木 の休 眠期に防除す ることが最 も大事 な防除手段で
す。今回は, ナ シ, ク リおよびウメに発生する主要な病害虫 の防除法 についてお知 らせ します。
【ナ シ】
1)輪 紋病 :
伝染経路 :病 原菌は主として枝などに形成された病斑 (いぼ皮)で 越冬 して,翌 年,5月 頃に
降雨があるこ病斑から胞子がでてきて幼果に侵入して感染します。
防除方法 :① いぽ皮病斑の発生した枝は剪定時に除去します。
② 幹のいぼ皮病斑は周囲を含めて削り取 ります。なお,削 り取 つた傷あ こに
トツプジンMペ ー ス トの原液を (使用 回数 :3回 以内)塗 布 して傷□のゆ合を促
進 します。
2)黒 星病
伝染経路 :病原菌は芽の りん片部で胞子の形で越冬し,翌 年萌芽期に芽基部に病斑を形成する
ものと,被 害葉 とともに越冬じ翌年春先に子のう殻を形成して伝染するものがあ ります。
防除方法 :① 洛某 は園外に持ち出します。
② 病枝や芽基部病斑は剪定時に除去します。
③ 発芽前に石灰硫黄合剤 7倍 液または休眠期にホ ーマイコー ト50倍液 (1回 以内)
を散布して下 さい。
【ク リ】
1)胴 枯病
伝染経 路 :病 原菌 は樹幹や枝で越冬 します。 病斑部に形成 され た分生子 は雨水などによ つて
伝搬 し,傷 のある部分か ら侵入 して発病 します。
防除方法 :① 剪定時や病患部削り取 り直後の傷あとには トツプジンMベ ース トの原液 (3回
以内)ま たはベ フラン塗布剤 3の 原液 (2回 以内)を 塗布 して下さい。
② 寒凍害や害虫の食害をできるだけ防止 します。
【ウ メ】
1)か いよ う病
伝染経路 :病枝で越冬します。 病斑部に形成された病原菌が雨などによ つて,葉 .枝 や果実の
開□部や傷□から侵入して伝染します。
防除方法 :① 冬期剪定時に病枝を徹底的に除去します。
② 葉芽の発芽前 までにZボ ル ドー 500倍液 (使用 回数 :一)を 散布します。
2)縮 葉病
伝染経路 :病原菌は,発 病 した枝の芽部に胞子の形で付着 して越冬します。翌年,発 芽 ことも
に芽に侵 入して発病 します。
防除方法 :① 冬期剪定時に病枝を徹底的に除去します。
② 発芽前に石灰硫黄合剤 8倍 液 (使用回数 :―)を 散布して下さい。
【カイガラム シ類 】
果樹全般 に寄生します。発生すると生育期の防除は極めて困難 となりますので,冬 期防除を
重点的に行 つて下さい。
防除方法 :① 冬期剪定時 に病枝を徹底的に除去して処分 します。
② 落葉果樹 (ナシ,リ ンゴ,カ キ,モ モ)で は12月下旬か発芽前にマシン油乳 剤
95(機 械油乳剤95)の 16∼24倍 (使用 回数 :― )を ,ナ シでは発芽前にスプ レー
し (マシン油享t剤)の 30倍液 (使用回数 :一 )を ,ウ メでは発芽 前にマシン
オイリ
油乳剤95(機 械油軍L剤95)の 12∼14倍液 (使用 回数 :一)を ,ま たは,石 灰硫黄
合剤の 7∼10倍液 (使用回数 :―)を ,ナ シでは発芽前にスプレーオイル (マシ
し (マシ
ン油7し
剤)の 30倍液 (使用 回数 :一)を ,あ るいは12月にスプレーオイリ
ン油乳剤)の 30倍液 (使用 回数 :一)を 散布 して下さい。
薬剤散布 に 当た っての注意 事項
1)
薬剤の散布にあた つては使用基準を守 り,こ くに使用時期に注意することもに,他 作物 ヘ
の飛散には十分注意 して散布 して下さい。
2)
石灰硫黄合剤の散布に使用 した防除器具は腐食 しますのでよく洗浄 して下 さい。