ご参考資料 Vol. 134 (対象期間:2016年7月18日~2016年7月29日) インドの金融市場では、物品・サービス税(GST)関連法案の成立期待などで海外からの資金流入が続き、代表的株価指数の SENSEX指数はおよそ1年ぶりに終値で28,000ポイントを超え、ボンベイ中型株指数と同小型株指数は史上最高値を更新しまし た。10年国債利回りはおよそ3年ぶりの水準となる7.2%割れに低下(価格は上昇)しました。為替市場では、円高が進む中で対 円でインドルピー安となり、対米ドルではルピー高となりました。GSTとインド金融市場への資金流入についてはニュース欄、中 小型株の動向については2ページ目の基礎講座をご参照ください。 [株式市場]SENSEX指数の推移 [株式市場] (2002年12月31日~2016年7月29日) 週間騰落率 日付 終値 (ポイント) (前週末比) 7月15日 27,836.50 40,000 7月22日 27,803.24 -0.1% 7月29日 28,051.86 0.9% 30,000 個別銘柄では、4-6月期の業績発表で明暗が分かれました。塗料 メーカーのアジアン・ペインツは増収増益で、株価は対象期間中に 8.8%上昇してSENSEX指数構成30銘柄の中で値上がり率トップと なりました。一方、医薬品メーカーのドクター・レディーズ・ラボラト リーズは減収減益で、純利益は前年同期比80%の大幅減となり、 株価は対象期間中に18.0%下落してSENSEX指数構成銘柄の中 で最大の値下がり率となりました。 20,000 [債券市場] インド10年国債利回りは、2013年6月以来の7.2%割れの水準まで 低下(価格は上昇)しました。平年を上回ると予想されるモンスーン 期(雨季)の降雨量がインフレ抑制につながるとの見方や、インド 準備銀行(RBI、中央銀行)の次期総裁に、金融緩和に積極的な人 物が選ばれるとの観測などが相場を支えています 物が選ばれるとの観測などが相場を支えています。 10,000 0 2002年12月 2005年12月 2008年12月 2011年12月 2014年12月 [債券市場]インド自国通貨建て10年国債利回りの推移 (2002年12月31日~2016年7月29日) 10% 日付 利回り 7月15日 7月22日 7月29日 7.27% 7.25% 7.17% [為替市場] 変化幅 (前週末比) -0.02% -0.08% 為替市場では、海外からインド金融市場への資金流入を背景に、 インドルピーは対米ドルで対象期間中に0.1%高となりました。対円 では、日本銀行の追加金融緩和の内容が小規模に留まったことな どから円高が進む中、2.2%のルピー安となりました。 [ニュース] 9% GST関連法案 今国会での成立を目指す GST関連法案、今国会での成立を目指す 8% 7% 6% 政治 5% 4% 2002年12月 2005年12月 2008年12月 2011年12月 2014年12月 [為替市場]インドルピーの対円レートの推移 (2002年12月31日~2016年7月29日) (円) 3.5 円安インドルピー高 3.0 日付 為替レート 7月15日 7月22日 7月29日 1.577 1.582 1.542 週間騰落率 (前週末比) 0.3% -2.5% 外国投資家による株式、債券の買越し続く 2.5 金融 2.0 1.5 インド政府は、ジャイトリー財務相による各州政府との協 議を経て、7月27日にGST関連法案の修正を閣議決定し ました。野党・国民会議派の要求を一部取り入れて、夏 季国会(モンスーン国会)の開会中(7月18日~8月12日) に法案を成立させる狙いです。GSTは国と各州で異なる 複雑な間接税を一本化しようというもので、世界銀行に よれば「インドの製造業における競争力改善への最重要 改革」であり、成立すればインドの経済成長率を最大2% 押 押し上げる効果があると見られています。 げ 効 があ れ す 円高インドルピー安 1.0 2002年12月 2005年12月 2008年12月 2011年12月 2014年12月 出所:上記のグラフはいずれもBloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベ ストメンツ作成。 外国ポートフォリオ投資家(FPI)によるインド株式の売買 動向を見ると、英国の国民投票で欧州連合(EU)離脱派 の勝利が確定した6月24日から3取引日連続で売越しと なりましたが、その後は7月28日まで19取引日(21取引 日中)で買越しとなっています。月間では、今年3月から 買越しが続いており、7月も28日までで16.6億米ドル(約 1 00億円)の買越しとなりました 1,700億円)の買越しとなりました。一方、FPIによるインド 方 によるインド 債券の売買動向を見ると、6月24日は売越しでしたが、 27日から7月28日まで18取引日(23取引日中)で買越し となっています。月間では、6月が9.6億米ドル(約980億 円)の売越しでしたが、7月は28日までで11.0億米ドル (約1,100億円)の買越しに転じています。 英国プルーデンシャル社はイーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社です。最終親会社およびそのグループ会社は主に米国で事業を展開 しているプルデンシャル・ファイナンシャル社とは関係がありません。 1/2 ご参考資料 Vol.134(対象期間:2016年7月18日~2016年7月29日) [インド基礎講座] インドの中小型株:SENSEX指数を超える上昇率で、史上最高値を更新 インドの株式市場は、海外からの資金流入が続く中で上昇を続けています。SENSEX指数は2月11日に付けた年初来安値から7月29日まで の上昇率が「強気相場」とされる20%を超えて22.2%となりましたが、同期間の中小型株はさらに大きく上昇し、ボンベイ中型株指数が 30 6%、同小型株指数が25 6%となっています(図表1)。SENSEX指数の7月29日の終値は昨年1月に付けた最高値(終値ベース、以下同じ) 30.6%、同小型株指数が25.6%となっています(図表1)。SENSEX指数の7月29日の終値は昨年1月に付けた最高値(終値ベ ス、以下同じ) をまだ5.5%下回る水準ですが、ボンベイ中型株指数は6月30日、同小型株指数は7月25日に従来の最高値を塗り替え、両指数とも7月29日 にも最高値を更新しました。長期的に見ても、株式市場の上昇局面で中小型株は大型株よりも上昇しており、SENSEX指数がリーマンショッ ク後の大底を付けた2009年3月9日から2016年7月29日までのおよそ7年半に約3.4倍となっているのに対して、ボンベイ中型株指数は約5.0 倍、同小型株指数は約4.5倍となっています(図表2)。 (図表1)インドのSENSEX指数と中小型株指数*の推移 (2016年2月11日~2016年7月29日) 140 (図表2)インドのSENSEX指数と中小型株指数*の推移 (2009年3月9日~2016年7月29日) 500 (2016年2月11日=100) 130 400 120 300 110 200 100 100 90 2月11日 SENSEX指数 4月11日 0 2009年3月 6月11日 中型株指数 (2009年3月9日=100) 小型株指数 2011年3月 SENSEX指数 2013年3月 中型株指数 2015年3月 小型株指数 * 中型株指数:ボンベイ中型株指数、小型株指数:ボンベイ小型株指数 出所:上記の図表はいずれも、Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社について 165年以上の歴史を有する英国の金融サービスグループの一員です。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社は、1999年の設立以来、日本の投資家のみなさまに資産 運用サービスを提供しています。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社は、英国、米国、アジアをはじめとした世界 各国で業務を展開しています。 ●最終親会社グループはいち早くアジアの成長性に着目し、アジアでは14の国や地域で生命保険および 資産運用を中心に金融サ ビスを提供しています 最終親会社グル プの運用資産総額は 2015年 資産運用を中心に金融サービスを提供しています。最終親会社グループの運用資産総額は、2015年 12月末現在、約5,090億ポンド(約90兆円、1ポンド=178.78円)に上ります。 イーストスプリング・インベストメンツ(シンガポール)リミテッドについて ■アジア地域を幅広くカバーする資産運用会社で、インドを含むアジア株式・債券に関する専門知識と豊富な経験を最大限活用した 運用を行います。 イーストスプリング・インベストメンツの属するグループのインドの運用会社(ICICIAM)について ■1993年にインド大手の民間銀行ICICI銀行の資産運用会社として設立され、1998年からはイーストスプリング・インベストメンツの属 するグループとの合弁で事業を展開しています。ICICI銀行は、1955年に設立され、2015年3月末現在、総資産は約6兆4,612億ル す 弁 展 す 銀 、 設 、 月 、 資産 約 , ピー(約12兆3,798億円、1ルピー=1.916円で換算)となっています。 ■設立以来、インドで資産運用事業に注力している、インド大手の運用会社です。運用資産総額は約1兆7,588億ルピー(インドにおけ るシェア約13.0%、2016年1-3月平均)となっています(出所:Association of Mutual Funds in India)。 [当資料に関しご留意いただきたい事項] 当資料は、インドの証券市場と政治、経済、文化等にかかる情報提供のみを目的として、イーストスプリング・インベストメンツ株式会社(「当社」)が株式 会社DZHフィナンシャルリサーチに情報提供を依頼し作成したもので、特定の金融商品等の勧誘・販売を目的とするものではありません。また、金融商品 取引法に基づく開示資料でもありません。当資料には、現在の見解および予想に基づく将来の見通しが含まれることがありますが、事前の通知なくこれら を変更したり修正したりすることがあります。また、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。当資料で使用しているグラフ、パフォーマン を変更したり修 したりする あります。また、将来 市場環境 変動等を保証するも はありま 。当資料 使用し るグラ 、 ォ ン ス等は参考データをご提供する目的で作成したものです。数値等の内容は過去の実績や将来の予測を示したものであり、将来を保証するものではあり ません。当資料は信頼できると判断された材料を使い、十分な注意を払って作成していますが、当社および株式会社DZHフィナンシャルリサーチは、必ず しもその正確性、完全性をお約束するものではありません。また、掲載された企業につきましては、あくまで直近のトピックとしてご紹介させていただいた ものであり、個別銘柄の売買の推奨を意図したものではなく、当社が運用を行う投資信託への組入れを示唆するものでもありません。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第379号 加入協会 一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会 2/2 160802(02)
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