コミュニティカレッジに在籍する学生約 100 万人、連邦学資ローン

日本学術振興会ワシントン研究連絡センター
コミュニティカレッジに在籍する学生約 100 万人、連邦学資ローン
利用できず(6 月 29 日)
大学アクセス・成功研究所(The Institute for College Access & Success:TICAS)は
6 月 29 日、コミュニティカレッジの学生による連邦学資ローン利用可能性に関する報告
書「拒否の実態 ~コミュニティカレッジの学生による連邦学費ローンへのアクセスの欠
如~(States of Denial: Where Community College Students Lack Access to Federal
Student Loans)」を発表した。
これによると、米国の 32 州において、コミュニティカレッジに在籍する学生の約 9%
に相当する約 100 万人の学生が、連邦学資ローンを利用できないことが明らかになった。
理由は、大学が連邦学資ローンを学生に提供しないことを選択しているためである。
その他の主要な調査結果は以下の通り。
 連邦学資ローンを利用できない約100万人の学生のうち、46%はカリフォルニア
州及びノースカロライナ州の大学に在籍。
 アラスカ、アラバマ、ジョージア、ルイジアナ、モンタナ、ノースカロライナ、
テネシー、ユタの8州では、コミュニティカレッジに在籍する学生の20%以上が、
連邦学資ローンプログラムに参加しない大学に在籍。一方、18州では、全てのコ
ミュニティカレッジが同プログラムに参加。
 人種別では、米国のコミュニティカレッジ学生全体の中で、連邦学資ローンへの
アクセスが欠如している学生の割合は、ラテン系学生10.5%、アフリカ系学生
12.7%、米国先住民学生22.2%であるのに対し、白人学生は8.3%でアジア系学生
では4.5%。
 都市圏と非都市圏のコミュニティカレッジ学生を比較すると、連邦学資ローンを
利用できない学生は、都市圏では6.9%であるのに対し、非都市圏では16.9%。
 連邦学資ローンを提供しない大学のうち、少なくとも十数校は、リスクと返済金
額の高い民間ローンの利用を奨励。
なお、本報告書は、<http://ticas.org/sites/default/files/pub_files/states_of_denial.pdf>
からダウンロード可能。
The Institute for College Access & Success, Nearly 1 in 10 Community College
Students Can’t Get a Federal Student Loan
http://ticas.org/sites/default/files/pub_files/states_of_denial_nr.pdf