こうした再開発需要に合わせ、 み、現場にマッチするより良い らも大きな期待が寄せられてい の搭載は、全国のオペレータか 場へメンバーが直接訪問し、作 プロジェクトが始動したのは 年。まずは全国各地の稼働現 気を機械内部に取り込んで、温 はサクション型︵吸気冷却︶ 。外 りも大きくしなければなりませ ゼロからスタートした開発で は、開発、製造・生産技術部門 ﹁たとえば、組み立て時におけ 発試作グループの和田達也だ。 Y Z 4,660 4,530 4,530 4,380 4,370 (mm) 最大掘削高さ 5,400 5,190 5,180 4,930 5,160 (mm) 最大掘削深さ 2,880 2,880 2,960 2,900 2,860 SK30UR-6 SK30UR-5 C社 B社 A社 ブーム位置を工夫することにより、他社モデルを含めてクラス トップレベルのワイドな作業範囲を実現した お客様の声を開発に反映させたチームリーダー きめ細かな配管設計でiNDr搭載を実現 載は困難を極めた。 ンパクトなURシリーズへの搭 載実績があるものの、さらにコ 回のSRシリーズではすでに搭 担当の久留島暁だ。後方超小旋 オプションで用意し、枯れ木問 方から排気する﹁+E仕様﹂を フラーにすることで、機械の下 そこで、新URシリーズでは 下方排風を採用。さらに拡散マ 多数寄せられていた。 め、この問題の解決を望む声が 題を解決した。 するユーザは、必要部品数を最 するかが勝負でした﹂︵久留島︶ 低限に抑えられる。 ﹁レイアウ さらに、クラストップレベル の作業範囲の実現と、管工事に 時に手や工具が無理なく入るか トの共通化により、メンテナン 排風についても、今までとは 異なる方式を採用している。従 といったことが、3Dモデル上 ス作業の負荷も従来機より軽減 は欠かせないつり能力も格段に で事前に検証・評価できるよう できます。これもお客様のメリ 来機では、機械側面から排風を になり、実際の試作機の組み立 ットになると思います﹂︵原田︶ アップ。周囲を気にせず作業に て時間の短縮、不具合の減少に お客様のニーズにこだわり、 これからのミニショベルが目指 行っていたが、その熱で周辺の つながりました﹂︵和田︶ すべき方向性を見出したSK 集中できるようになった。 製造技術チームの原田健太郎 は、開発部門と製造部門が連携 UR。まもなく、日本全国の再 垣根や植木を枯らしてしまうた した効用をこう語る。 るべく、設計モデル上で仮想検 ﹁開発段階から製造工程を視野 開発現場でその勇姿が見られる め、ミニショベルを複数台所有 に入れていたので、生産ライン ことだろう。今回の開発プロジ 今回共通化した部品には、消 耗部品も含まれている。そのた の無駄が省かれ、作業の効率が ェクトを皮切りに、 開発と製造・ 証ができるシステムも導入した。 格段に上がりました。レイアウ ﹁組み立ての手順や、組み立て ドスペースを見つけて有効活用 GEC ショベル開発部 小型ショベル開発グループ ﹁限られた空間で、いかにデッ 久留島 暁 2001年入社。 「お客様の使い 方にきめ細かく対応した開発 ができたと自負しています。 今後は稼働現場に足を運び、 新モデルの評価を伺いたいと 思っています」 需要が急増するインフラ改修工事の切り札に! 狭小地での作業性を 格段にアップした 超小旋回ショベルが誕生 の開発を目指した。 ﹁なかでもiNDrの搭載は、 ズ tクラスが、 年ぶりにフ ルモデルチェンジを果たした。 密集した宅地や都市部の管工 事といった、日本特有の狭所な プロジェクト始動時からの最も 作業現場の声から生まれた超小 コベルコの独自技術である極 低騒音のエンジン冷却システム 重要な要件でした﹂︵中田︶ 発背景をこう振り返る。 ﹁老朽 都市開発や、老朽化に伴う建て 機械をお客様に届けたい。そん たという。しかし、その実現は 業内容や課題をヒアリング。そ まった空気を外へ排風する構造 が初期段階からチームとなって る工具の干渉や作業性は、製造 設計者にアイデアを提案、それ X 最大掘削半径(mm) さらに、効率的に開発を進め SK30URの作業範囲比較 コベルコの超小旋回URシリー な思いが出発点です﹂ 容易なことではなかった。 ﹁iNDrを入れるには、エン の結果を集約し、狭小地での利 なので、空気がスムーズに流れ ジンルームのスペースを従来よ 便性を追求することを決定。ゼ る通り道を確保する必要があり ん。また、iNDrの冷却方式 ロベースから、国内インフラの ました﹂ 。こう語るのは、設計 設計では起こりえない不都合も たり、設計部門と製造部門の橋 生じた。これらの課題解決にあ 連携する初の試みを行った。U 担当なら予測ができても、設計 渡し役として活躍したのが、開 RとSR、各シリーズの開発を 担当には見えにくい部分。こう お客様とコベルコの双方の視点 まで以上に開発と連携しまし らの検証を一緒に行うなど、今 生産本部 大垣事業所 製造室 製造技術チーム た﹂︵和田︶ で共通メリットを探った。 GEC ものづくり推進部 開発試作グループ 製造分野の確かな知見で量産化への道筋を推進 原田健太郎 コベルコ コベルコ 設計と製造の橋渡し役として開発をサポート しかし、レイアウトと部品の 共通化を目指したことで、通常 ウト構成や部品の共通化など、 した場面で、製造側の立場から 同時進行し、機械内部のレイア 新たな挑戦、 SRシリーズ との﹁共通思想﹂ 改修工事に最適なミニショベル 11 住宅密集地でも 安心かつさらにパワフルに 替え事業、防災対策事業︱︱。 部の再開発工事の増加を見込 ﹁iNDr﹂のURシリーズへ 化した水道管の改修工事や都市 開発プロジェクトを率いたチ ームリーダーの中田信也は、開 中田信也 旋回シリーズ。2020 年の 15 東京オリンピック開催に向けた 3 2003年入社。 「私の仕事は量 産化における不具合をなくし ていくこと。今後は開発試作 者としてのセンスをさらに磨 き、開発への適切なアドバイ スの実践を目指します」 2008年入社。 「ミニショベル のSR・UR、2シリ ー ズ(9 機種)の開発に携わった5年 間は貴重な体験。培ったノウ ハウはデータベース化し、次 の開発に役立てていきます」 AFTER BEFORE 作業者の負荷も軽減され、品質 継がれている。 に新たなプロジェクトへも引き トと部品を共通化したことで、 生産技術者の連携体制は、すで 向上にもつながっています﹂ 16 text by Takahiro Yamada / photographs by Katsuaki Tanaka 山田高弘 = 取材・文 田中勝明= 撮影 17 開発ストーリー iNDr搭 載 による 極 低 騒 音 や、ハイリーチクレーンの つり能力アップ(従来比22 %増)を実現し、さらなる 進化を遂げた超小旋回ミニ ショベル iNDr搭載による低騒音で住宅密集地での作業も安心。さら に、排風口を機械下方に設置して、熱風による垣根や植木な どの被害対策にも万全を期した 和田達也 30 SK30URの開発では、従来と異なり、設計段階か ら製造部門のスタッフが参加。製造の視点からさま ざまな意見を伝え、設計図の精度アップに貢献した SK30UR SK30UR 2005年入社。 「本開発を通し て、製造時の効率性を意識し て 設 計 するようになりまし た。今後のマイナーチェンジ の際にも、中心となって関わ りたいと思っています」 TOPICS 今回のストーリーは ♪♪♪ うるさい!! 設計部 配管設計グループ KOBELCO 住宅密集地での作業に配慮した低騒音と下方排風
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