第 16 回癌治療増感研究シンポジウム 16th Symposium on Sensitization of Cancer Treatment at NARA 新たな癌治療増感に向けた融合研究 抄 録 集 平成 26 年 2 月 7 日(金)~8 日(土) 奈良県文化会館 名誉大会長: 大西 武雄 (奈良県立医科大学) 大 会 長: 平岡 眞寛(京都大学) 実行委員長: 長谷川 正俊(奈良県立医科大学) プログラム委員長: 原田 浩 (京都大学) 国 際 癌 治 療 増 感 研 究 協 会 International Association for the Sensitization of Cancer Treatment (IASCT) <事務局>〒633-0091 奈良県桜井市桜井 52-1 Tel, 0744-43-2927; Fax, 0744-43-2927; E-mail, [email protected] ホームページ, http://www.iasct.jp/ 第 16 回癌治療増感研究シンポジウム 16th Symposium on Sensitization of Cancer Treatment at NARA 新たな癌治療増感に向けた融合研究 奈良県文化会館 〒630-8213 奈良県奈良市登大路町 6-2 TEL:0742-23-8921 ホームページ:http://www.pref.nara.jp/1717.htm ■シンポジウム 2 階「小ホール」 2 月 7 日(金)13:00-18:15, 2 月 8 日(土)9:00-15:00 ■情報交換会 2 階「集会室 A・B」 2 月 7 日(金)18:30-20:30 主催:国際癌治療増感研究協会 大会長挨拶 春寒の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し 上げます。 毎年二月に奈良で開催される本シンポジウムも、今回で16回目を迎えました。奈良にはさまざまな見 どころがありますが、とりわけ名高いのが東大寺二月堂の修二会(いわゆるお水取り)ではないでしょ うか。お水取りが終わると奈良に春が来るといわれています。お水取りにはまだひと月ほどありますが、 毎年このシンポジウムのころになると、春の足音が聞こえてくるように思います。 さて、今回のシンポジウムでは、 「新たな癌治療増感に向けた融合研究」をテーマと致しました。癌 治療における融合研究の重要性は明らかであり、本シンポジウムでは長年にわたって討議を続けてきま した。その中でも特にこれまで癌治療とは関連・連携が少なかった分野から新たな増感治療の種が生み 出されることを期待しつつ、四つのセッション 「1.新規治療法と癌治療の接点、2.放射線影響学 と癌治療増感の接点、3.治療抵抗性に関わる細胞内外の諸因子と癌治療増感の接点、4.基礎生物学 と癌治療増感の接点」を設け、それぞれの分野の第一人者の先生方にご講演をお願い致しました。また、 特別講演としてお二人の先生方をお招きしました。近年社会的にも非常に注目され進捗著しいiPS細胞 研究について京都大学iPS細胞研究所の戸口田淳也先生に、そして最新の医療において忘れてはならな い医療被ばくとその防護について大分県立看護科学大学の甲斐倫明先生に、それぞれご講演いただくこ とになっております。ランチョンセミナーでは、国立がん研究センター東病院の秋元哲夫先生に生物学 的アプローチからの放射線治療の臨床についてお話しいただきます。 来年はICRR2015(第15回国際放射線研究会議)が開催される予定であり、本シンポジウム名誉大会長 の大西武雄先生をはじめ、放射線科学のあらゆる分野の先生方にご指導・ご協力をいただいております。 国内外からおよそ1,500名の参加が見込まれており、放射線研究の最先端かつ総合的な学会になるよう 鋭意準備を進めておりますが、本シンポジウムからもICRR2015につながる基礎・臨床の分野を超えた活 発な議論が行われることを期待しております。 最後になりましたが、ご講演を快諾いただいた先生方、追加発言にご応募いただいた先生方、座長の 先生方、シンポジウム名誉大会長の大西武雄先生、実行委員長の長谷川正俊先生、さまざまなアドバイ スを下さった高橋昭久先生、スタッフの皆様、そして賛助・協賛いただいた各位に厚く御礼申し上げま す。 第16回癌治療増感研究シンポジウム 大会長 平岡 眞寛 (京都大学大学院医学研究科・教授) 1 平成26年2月7日(金) 開会の挨拶 シンポジウム大会長挨拶 13:00-13:05 セッション1 セッション1-1 平岡 眞寛(京都大学) 新規治療法と癌治療増感の接点 指定演題 13:05-14:35 (発表25分+質疑応答5分) 座長:小野 公二(京大原子炉実験所) 、中野 隆史(群馬大学) 13:05-13:35 下川 卓志(放医研)重粒子線治療ための併用薬剤・療法の開発 13:35-14:05 鈴木 実(京大原子炉実験所)ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)と癌治療増感の接点 14:05-14:35 荒川 芳輝(京大・脳外)膠芽腫に対する治療の現状と生物学 セッション1-2 追加発言 14:35-15:35(発表8分+質疑応答3分) 座長:西村 恭昌(近畿大学) 、小泉 雅彦(大阪大学) 宇都 義浩(徳島大学)超音波による癌治療に対する5-aminolevulinic acidの増感作用の検討 笈田 将皇(岡山大学)細胞間放射線感受性の違いを考慮した治療計画技術応用に関する基礎的検 討 馬 岩田 宏満(名古屋市立西部医療センター)陽子線の酸素効果比-in vitro study- 藤森 浩彰(国立がん研究センター)shRNA library による放射線増感標的のスクリーニングと増感 洪玉(群馬大学)ヒト肺がん細胞の炭素線治療における標的としての細胞周期調節 標的候補 DNMT3b の解析 15:35-15:45 休憩(10分) セッション2 セッション2-1 放射線影響学と癌治療増感の接点 指定演題 15:45-16:45(発表25分+質疑応答5分) 座長:福本 学(東北大学)、髙橋 健夫(埼玉医科大学) 15:45-16:15 岡嶋 馨(近大奈良)放射線治療の高精度化と二次誘発癌 16:15-16:45 島田 義也(放医研)発達期の被ばくによる発がんリスク セッション 2-2 追加発言 16:45-17:20(発表 8 分+質疑応答 3 分) 座長:岡安 隆一(放医研)、坪井 康次(筑波大学) 李 鵬(富山大学)Isofraxidin, a hydroxyl radical scavenger, protects human leukemia cells from radiation-induced apoptosis via ROS/mitochondria pathway 趙 飯塚 大輔(広島大学)乳腺幹細胞における放射線影響検出系の構築と放射線・抗がん剤評価系へ 慶利(富山大学)BU-4664L enhances hyperthermia-induced apoptosis in U937 cells の応用の可能性 2 17:20-17:25 特別講演1 休憩(5分) CT診断の普及に伴う医療被ばくとその防護 17:25-18:15 (発表45分+質疑応答5分) 甲斐 倫明(大分県立看護科学大学) 座長:芝本 雄太(名古屋市立大学) 18:30-20:30 情報交換会(集会室A・B) 平成26年2月8日(土) セッション3 治療抵抗性に関わる細胞内外の諸因子と癌治療増感の接点 セッション 3-1 指定演題 9:00-10:00(発表 25 分+質疑応答 5 分) 座長:笹井 啓資(順天堂大学)、小川 和彦(大阪大学) 9:00-9:30 三浦 雅彦(東京医科歯科大学)放射線照射後の腫瘍細胞動態の可視化から見える腫瘍微 小環境が生み出す新たな放射線抵抗性機序の可能性 9:30-10:00 中本 裕士(京大・画像診断)がん治療に向けた代謝画像の臨床応用 セッション 3-2 追加発言 10:00-11:20(発表 8 分+質疑応答 3 分) 座長:稲波 修(北海道大学)、石川 仁(筑波大学) 奥田 健介(岐阜薬科大学)がん微小環境における低酸素・低栄養ストレス応答を標的とする創薬 化学研究 田邉 一仁(京都大学)ニトロイミダゾール基を導入した金属錯体による低酸素イメージング 安井 博宣(北海道大学)がん代謝標的薬剤ジクロロ酢酸処理後の腫瘍内酸素環境の経時的解析と 放射線併用プロトコールの最適化 戒田 篤志(東京医科歯科大学)細胞周期動態解析から考える腫瘍内微小環境が腫瘍細胞に及ぼす 影響 土田 絵梨(東京医科歯科大学)Fucci を利用した放射線照射後の詳細な細胞周期動態解析とその 意義 大西 健(茨城県立医療大学)スフェロイドに出現する CD133 陽性細胞の放射線感受性 建部 仁志(近畿大学医学部附属病院)p53 野生型および変異型培養腫瘍細胞における酸素濃度が 及ぼす B-10 取り込み能への影響 3 ランチョンセミナー 生物学的アプローチと放射線治療の臨床 —医学物理学的な進歩に負けない臨床への寄与— 11:30-12:15 (発表 40 分+質疑応答 5 分) 秋元 哲夫(国立がん研究センター東病院) 座長:茂松 直之(慶應義塾大学) 12:15-12:20 休憩(5分) セッション4 基礎生物学と癌治療増感の接点 セッション 4-1 指定演題 12:20-12:50(発表 25 分+質疑応答 5 分) 座長:宮川 清(東京大学) 、松本 義久(東京工業大学) 12:20-12:50 小松 賢志(放生研)放射線/制がん剤の細胞感受性における NBS1 の役割と阻害剤スク リーニング セッション4-2 追加発言 12:50-14:00(発表8分+質疑応答3分) 座長:宮川 清(東京大学)、松本 義久(東京工業大学) 小町 麻由美(群馬大学)ヒト膵臓癌細胞における LPA 受容体を介した遊走・浸潤と放射線治療戦 略 後藤 容子(京都大学)UCH-L1 provides a therapeutic opportunity to suppress cancer metastasis as a deubiquitinating enzyme for HIF-1α 榎本 敦(東京大学)放射線細胞応答における S TK38 の多面的な役割と増感への応用 久保 誠(群馬大学)炭素線治療における放射線増感剤の標的候補としての HR および NHEJ 平田 秀成(九州大学病院別府病院)肝細胞癌における PRRX1 の発現異常とがん幹細胞性・治療 耐性の獲得に関する検討 柚木 達也(富山大学)ヒト網膜芽細胞腫においてPLK1の機能阻害によるHSF1の活性化抑制はハ イパーサーミアの増殖抑制および殺細胞効果を増強する 14:00-14:10 特別講演2 14:10-15:00 休憩(10 分) iPS細胞研究の現況と展望 (発表45分+質疑応答5分) 戸口田 淳也(京都大学iPS細胞研究所) 座長:平岡 眞寛(京都大学) 閉会の挨拶 15:00-15:05 シンポジウム名誉大会長挨拶 大西 武雄 4
© Copyright 2024 ExpyDoc