CANalyzer.Car2x

CANalyzer.Car2x
プロダクトインフォメーション
CANalyzer.Car2x
目 次
1
概要 ..................................................................................................................................................................................................3
1.1
製品の優位性....................................................................................................................................................................................4
1.2
応用分野 ...........................................................................................................................................................................................4
1.3
詳細情報 ...........................................................................................................................................................................................5
2
機能 ..................................................................................................................................................................................................6
3
ハードウェア ......................................................................................................................................................................................9
4
トレーニング.......................................................................................................................................................................................9
V1.4 05/2016
CANalyzer.Car2x のバージョン 9.0 以降を対象としています。
この資料では、CANalyzer オプション Car2x の応用分野とそれぞれの機能について説明します。
CANalyzer.Car2x は、CANalyzer のオプション機能です。CANalyzer の基本機能については、別途「プロダクトインフォメーション」を
ご用意しております。
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CANalyzer.Car2x
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概要
次世代の車両では、他車両との直接通信 (ITS Vehicle Station) を実現する一方、他方ではインフラストラクチャーとの通信 (ITS Roadside
Station) も可能にする、包括的なデータインフラストラクチャーへの統合が進んでいます。ここでの通信は、無線 LAN の標準規格である IEEE
802.11p (ETSI ITS-G5 および IEEE 1609 WAVE) に準拠して行われます。
CANalyzer.Car2x は、IEEE 802.11p に準拠した無線 LAN チャンネル対応を CANalyzer に追加します。これによって、Car2x 固有のネット
ワークおよびトランスポートプロトコルと、それらに関連したアプリケーションメッセージの両方を直接解析できるようになります。Car2x 環境では、
これらのアプリケーションメッセージとしてヨーロッパの Cooperative Awareness Message (CAM) と Decentralized Environmental
Notification Message (DENM)、アメリカの Basic Safety Message (BSM) などが用いられます。ここでは署名付きパケット (セキュアパケッ
ト) もサポートされます。
図 1: CANalyzer.Car2x は、車両間または車両と路側機間の通信を可視化します。トレース Window では、無線 LAN のフレームを表示します
Car2x 専用のマップ Window に加えて、トレース Window やデータ Window、グラフィック Window といった CANalyzer の一般的な解析機
能が利用できます。
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CANalyzer.Car2x
1.1
製品の優位性
> ETSI ITS-G5 および IEEE 1609-WAVE に適合した標準規格、IEEE 802.11p に準拠する無線 LAN パケットに直接アクセスし、通信を
表示および解析可能
> EU および米国で使用される Car2x 固有の通信プロトコルを解釈
> 「セキュアパケット」のシグネチャーのチェック (認証および整合性チェック)
> 動的な ASN.1 インタープリターを統合し、ASN.1 で定義されているあらゆるアプリケーションメッセージをサポート
> 正しい無線 LAN パケットや不正な無線 LAN パケットを簡単に作成および送信し、ECU をスティミュレーション可能
> セキュアパケットの妥当性検証に必要な証明書の管理
> マップ上の複数のオブジェクトの場所と進行方向を視覚化
> マップ Window と他の測定 Window を同期させ、オフラインで解析可能
> 測定時刻として GPS 時刻を利用可能
> 無線ネットワークと CAN や Ethernet などの車載ネットワークとの間で測定を行うためのゲートウェイ機能
> 無線 LAN パケットを他のバスシステムの通信と一緒にロギング
> 記録した無線 LAN パケットの再生
> 受信した証明書の記録および解釈
1.2
応用分野
CANalyzer.Car2x は、以下の標準規格経由で通信を行う車両内の ECU 間通信を測定や解析、ログに記録する場合に最適です。
> IEEE 802.11p (物理レイヤー)
> ETSI の ITS 標準規格
> GeoNetworking
(ETSI TS 102 636-4-1 および ETSI EN 302 636-4-1)
> Security Header
(ETSI TS 103 097)
> Basic Transport Protocol (BTP)
(ETSI TS 102 636-5-1 および ETSI EN 302 636-5-1)
> 以下をはじめとする ETSI ITS アプリケーションメッセージ:
> Cooperative Awareness Message (CAM)
> Decentralized Environmental Notification Message (DENM)
> IEEE 1609 – WAVE
> WAVE Short Message Protocol (WSMP)
(IEEE 1609.3)
> WAVE Service Announcement (WSA)
(IEEE 1609.3)
> WAVE Security Services (WSS)
(IEEE 1609.2)
> WAVE ピアツーピアプロトコル
(IEEE 1609.2)
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CANalyzer.Car2x
> 以下をはじめとする SAE J2735 – DSRC アプリケーションメッセージ:
> Basic Safety Message (BSM)
> Signal Phase and Time (SPaT)
> Map Data Message (MAP)
このため、CANalyzer.Car2x は CAN、LIN、FlexRay、Ethernet などの自身の車載ネットワークと同様に、周辺の車両 (ITS Vehicle
Station) やインフラ (ITS Roadside Station) との両方の通信を取得します (他のバスの通信を取得するには、バス固有 CANalyzer オプショ
ンを使用する必要があります)。受信パケットを解釈すれば、そのパケットのデータ内容にすぐアクセスでき、それらをトレース Window で手軽に
評価できます。移動する車両や路側機の位置がマップ Window 内にグラフィカルに表示されるため、シナリオの概要を即座に把握できます。
無線 LAN の受信の際、CANalyzer.Car2x は専用無線アダプターか、他のアプリケーション用としてすでに車両に設置されている無線アダプ
ターを利用します。特に、テスト車両にあらかじめ無線アダプターが設置されている場合は、電源やアンテナ用の配線を追加するコストが不要とな
るため有利です。データパケットの解釈やパケットプロパティー (無線チャンネル、受信強度など) の表示により、通信を簡単に評価できます。無線
LAN パケットをログに記録して、後から解析または文書化したり、それらのパケットを再生して ECU をスティミュレーションしたりできます。記録し
た無線 LAN パケットを解析する際は、マップ Window と他の Window との同期機能が非常に役立ちます。これにより、地図上で特定の交通場
面が発生した際の通信状況を素早く確認できます。
図 2: マップ Window には、ITS オブジェクトの場所と進行方向が視覚化されます
1.3
詳細情報
> ダウンロードセンター
CANalyzer に関する各種ドキュメントをインターネットから入手できます。デモバージョンでは、各種応用分野のサンプルコンフィギュレーショ
ンおよび CANalyzer のすべての機能についてのオンラインヘルプをご利用いただけます。さらに、テクニカルアーティクルやアプリケーショ
ンノートなどの形で、貴重なノウハウを利用できます。
> CANalyzer の機能マトリクス
バリアント、チャンネルのサポート、バスシステムへの対応についての詳細は、機能マトリクスに記載されています。
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CANalyzer.Car2x
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機能
CANalyzer.Car2x は、無線 LAN 固有の機能や IEEE 802.11p 準拠の無線 LAN チャンネルを追加することにより CANalyzer を拡張します。
> 同時に 8 チャンネルまでのコントロールチャンネルまたはサービスチャンネルの解析およびスティミュレーションが可能
> 署名付きパケット (セキュアパケット) の妥当性検証およびアプリケーションメッセージ (ASN.1 で定義) のデコード結果を含むプロトコルヘッ
ダー情報を解釈し、トレース Window に表示可能
図 3: トレース Window には、プロトコルエラーのほか、無効なシグネチャーが含まれた各種のパケットが表示されます。個々のプロトコルフィールドが解釈され、詳しい情報が
詳細ビューに出力されます
> グラフィックス Window およびデータ Window でのアプリケーションメッセージ (ASN.1 で定義) のシグナル解析
> オフライン解析での他 Window との同期表示も含め、車両や路側機などの複数の Car2x オブジェクトを地図上に表示可能。現在、以下の
地図をサポート:
> OpenStreetMap
> Microsoft MapPoint
> MappleG
> MappleX
> 個々のグラフィックファイル (JPG、BMP または GIF)
> マップ Window からのドラッグ&ドロップにより、トレース Window 内で ITS オブジェクトに対する解析フィルターの設定が可能
> 正しい無線 LAN パケットや不正な無線 LAN パケットを作成し、インタラクティブに送信できる WLAN Packet Builder
> Car2x データベース用ユーザーインターフェイスの Car2x Network Explorer では、以下の操作が可能:
> ノードの名前とアドレスの設定
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CANalyzer.Car2x
> アプリケーションメッセージの設定 (エンコーディング、プロトコル、ID/ポート)
> アプリケーションメッセージの複雑な構造内から特定の要素を検索可能
図 4: Car2x Network Explorer には Car2x データベース用の多彩な機能が用意されており、ノードやメッセージの基本的な設定から、アプリケーションメッセージの特定の
シグナルの検索に至る、幅広い操作が可能です
> Car2x Certificate Manager での証明書の提供により、受信パケットのシグネチャーチェックを支援
> 証明書の追加、インポート、エクスポート、削除
> 証明書の信用性を示すマーキング (通常はルート証明書)
> 証明書に名前を割り当てることにより、解析を省力化
図 5: Car2x Certificate Manager での証明書の提供
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CANalyzer.Car2x
> 既知の証明書 (Car2x Certificate Manager 内に格納) および受信した証明書を Car2x Certificate Explorer で表示
> 認証パスに対応するシグネチャーのチェック
> シグネチャー階層の表示
> 解釈した証明書の内容の表示
> 他のコンフィギュレーションでの使用などを目的とした、証明書のエクスポート
図 6: 受信した証明書の Car2x Certificate Explorer への記録。シグネチャー階層と証明書の内容も表示されています
> 無線 LAN デバイスの GPS 時刻が存在する場合、それを無線 LAN パケットとともに表示および記録。そのため、各車両の測定データを同
期した時系列データとして扱うことが可能
> 無線 LAN パケットを記録するだけでなく、記録した測定データを再生およびオフライン解析可能
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CANalyzer.Car2x
図 7: WLAN Packet Builder では、無線 LAN パケットをプログラミングなしで簡単に作成および送信できます。これにより、正しいパケットと不正なパケットを作成できます
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ハードウェア
CANalyzer.Car2x は現在、以下の IEEE 802.11p 無線アダプターをサポートしています。
> Cohda Wireless MKx
> Continental CCU
> Delphi CRPU
> デンソーWSU
> NEC Linkbird
記録した無線 LAN パケットを解析するだけの場合、無線 LAN デバイスは不要です。
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トレーニング
ベクターでは、CANalyzer に関するトレーニングの一環として、各種のトレーニングコースとワークショップをベクターまたはお客様の施設で実施し
ています。
各コースの詳細とスケジュールに関する情報は、次の Web サイトにてご覧ください。http://www.vector.com/vj_training_jp.html
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www.vector-japan.co.jp