1 背景 2 目的 3 基本方針

1 背景
現行のシステムは、今日まで逐次システムの機能改修及び機器のメンテナンスを行い運用しているが、今年度丸
5年が経過する。今後、機器の老朽化による不具合が予想される。また、ソフトウェアにおいては、番号制度及び各種
保健事業の運用形態等の変化にも柔軟に対応できるシステムを導入し、経費の削減や事務の効率化を図ることが
必要であり、現在の保健事業支援システムを全体を見直す時期にきており、新システムの導入を行うこととなった。
2 目的
保健事業支援システムは、苅田町が実施する保健事業業務を効率的におこない、町民の健康情報をもとに充実した
保健サービスをおこなう為のものである。今回、保健事業支援システムのパッケージシステムを導入することで、各種保健
事業における内部事務の標準化及び軽減を図るとともに、各種保健事業の様々なデータを一元管理し、有効的な
保健指導を実現し、更なる町民サービスを目指すものである。また、高性能・高機能で安定性・拡張性の高いシステ
ムを構築し、今後発生する新たな事業や制度・法改正へにも柔軟に対応しうるシステムを目指す。
3 基本方針
保健事業支援システムは、短期での確実なデータ移行を実現すると同時に、安定稼動を前提条件とする。特に、安定
性と確実性が重要であり、システムのトラブル等による業務停止は許されない。また、個人情報保護をはじめとする
セキュリティ対策やEUC(エンドユーザコンピューティング)に十分考慮し、下記の要件を満たすシステムであること。
(1) 業務の標準化、効率化とあわせてコスト削減等を実現するため、パッケージソフトウェアを採用
するとともにカスタマイズを最小限に抑えたものとする。
(2) 職員が使い易く、操作性に優れ、汎用性があること。
(3) 平成29年3月1日から本稼働が可能であること。
(4) 苅田町基幹系システムで管理している住基情報と柔軟で容易なデータ連携が可能であること。
苅田町基幹系システムで管理している文字(外字)データとデータ連携が可能であること。
(5) 様々なデータ抽出・流用の要望などに容易に対応可能なシステムであること。
(6) ウィルス・不正侵入・盗難・情報漏えい・各種の事故など、内外部からの脅威に対するセキュリティ対策が
万全であること。
(7) 印刷、加工など内部処理を検討し、トータルコストの低減、処理時間の短縮等職員の作業負荷を考慮した
内容であること。
(8) 機器故障やシステムなどの障害においても業務に支障のないように万全な対策を講じること。
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4 システム対象業務
(1) 共通管理に関する業務
① 住基管理
② 対象者管理
③ 予約管理
(2) 成人健診に関する業務
① 特定健康診査
② 特定保健指導
③ 各種がん検診
(3) 母子保健に関する業務
① 母子手帳
② 妊産婦健診
③ 乳幼児健診
(4) 予防接種に関する業務
① 各種定期接種
② 任意接種
(5) 保健指導に関する業務
① 訪問指導管理
② 健康相談管理
③ 健康教育管理
5 運用開始までのスケジュール
システムの運用開始は平成29年3月1日とする。
運用開始までにテスト及び旧システムとの並行稼動を十分に行い、新システムを安定稼動させること。
運用開始までのスケジュールは以下の予定とする。
・ 平成28年 9月 システム決定
・ 平成28年 10月 契約
・ 平成28年 10月 システム構築開始
・ 平成29年 1月 システム仮稼動(旧システムとの並行期間開始)
・ 平成29年 3月 新システム運用開始
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6 システムの納入・設置場所
(1) サーバについては、苅田町役場 本庁舎4階 情報政策担当執務室に設置する予定である。
(2) クライアントパソコンについては、総合保健福祉センター(パンジープラザ)健康づくり担当事務所内に設
置すること。
(3) 備品やマニュアルなどは、製品や用途別に整理整頓し、コンパクトにまとめ、いつでも容易に取り出しが
可能であるよう提出すること。
(4) ユーザ登録が必要な製品については、その登録処理を一括して代行すること。
(5) 製品ごとにシリアル番号や設置場所、添付品や添付マニュアルなどの一覧を作成し、表にして提出する
こと。
7 新システムの要件
(1) システム全般に関する要件
① 導入方法は自己導入方式とすること。
② 処理方式についてはWeb方式であることが望ましい。
③ 個人情報の保護のため必要なパスワード等の認証技術や、端末制御、操作履歴、媒体管理など内外
部からの脅威に対して、万全なセキュリティ対策を講じること。
④ システム開発及びカスタマイズ(修正・追加)については、他の自治体において豊富な開発経験を持ち
業務に精通したSEと、当方の職員で十分な協議を行い対応すること。
(メニュー、帳票の細部についてもお互いに十分協議し、議事録を作成し、確認すること)
⑤ 新システムは仮稼働の平成29年1月に移行も含め導入を完了し、システム説明及び操作説明などの
教育研修を十分におこなうものとする。
⑥ 利用者の誤操作などによりシステムに致命的な障害がおきないような仕組みを講じること。
(2) バッチ処理
① 定例的なバッチ処理は極力、短時間で業務時間内に通常業務と並行して行えること。
また、処理の状態や結果が容易に確認、管理が可能であること。
② 各端末から処理起動ができ、動作状況の管理ができること。
③ 処理起動により、その他処理の速度低下や機能制限など、影響を与えないこと。
④ 処理の起動数に制限のないこと。
(3) 情報セキュリティ
① 情報の漏洩防止を強化するため、アクセス制御を実施できること。
② アクセス制御は、組織、係及び個人単位でIDとパスワードを設定し、制御できること。
③ アクセス権限は、システム管理者が設定できること。
(4) バックアップ処理
① バックアップ処理は自動スケジュール運転などにより可能で、職員の手作業を軽減すること。
② 処理の状態や結果が容易に確認、管理が可能であること。
(5) ウイルス対策
① 業務で使用する機器には、ウイルス対策を施すこと。
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(6) ハードウェアに関する要件
① 新システムの安定的な稼動のため、機能性および経済性に優れ、信頼性の高い機器を採用すること。
② 業務の追加や法改正などを考慮し、導入後5年は増設の必要のない最適な機器で提案すること。
③ 導入後5年間出張修理保守サービスが受けられる機器を提案し、合計金額に5年間の保守費用を含め
ること。
④ サーバ環境
オペレーティングシステム Microsoft Windows Server 2012 R2 Standard、
CPU:Xeon E5-2603v4(1.7GHz)以上、増設CPUボード登載、メモリ容量8GB以上
ハードディスク容量900GB以上(300GB以上×3個、RAID5構成)、DVD-ROMドライブ、電源二重化、
無停電電源装置、Microsoft Windows Server 2012 CALはクライアント台数分含めること。
数量:1台
⑤ クライアント環境
<ノートパソコン>
オペレーティングシステム Microsoft Windows7(32bit)※将来的にはWindows10でも動作保証すること
CPU:Core i5-4210Mプロセッサー(2.6GHz)以上、メモリ容量4GB以上、ハードディスク容量500GB以上
DVD-ROMドライブ搭載、液晶:15.6型ワイドHD液晶、LAN:1000BASE-T対応、Office2013Personal、
テンキー付きキーボード、USBレーザーマウス付属
数量:2台
<デスクトップパソコン>
オペレーティングシステム Microsoft Windows7(32bit)※将来的にはWindows10でも動作保証すること
CPU:Core i5-4590プロセッサー (3.30GHz)以上 、メモリ容量4GB以上、ハードディスク容量500GB以上
DVD-ROMドライブ搭載、17型SXGA液晶ディスプレイ、LAN:1000BASE-T対応、Office2013Personal、
USBキーボード&USBレーザーマウス付属
数量:1台
⑥ プリンタ
A3対応モノクロプリンタ、レーザビーム乾式電子写真方式、LAN:100BASE-TX/10BASE-T対応
プリント速度:片面 A4ヨコ 35.1頁以上/分、A3 19.6頁以上/分
数量:1台
(7) パッケージシステムに関する機能要件
① 常に安定した動作が保証されたシステムであり、十分な導入実績と豊富な業務ノウハウを反映したシス
テムであること。
② 画面構成及び操作性が各業務システム共通していること。
③ 社会保障・税番号制度への対応ができること。
④ 詳細については別紙「詳細機能要求項目一覧表」の機能を実現できること。
(8) 出力帳票
① 出力帳票は、A版化を基本とし、可能な限りA4版化を図ること。
② 各種認証印は、可能な限り電子公印採用すること。
③ 通知や報告書などの様式および仕様は十分に協議し、極力統一すること。
(9) ペーパーレスの推進
① 今後の行政においては、ますます電子化が進むものと考えられる。ついては、ペーパーレス
推進及びPDF化など、データ保存方法を考慮すること。
(10) 外部機関とのデータ交換
① 外部機関(すこやか健康事業団、京都医師会、協同医学研究所)とのデータ交換を容易に行えること。
② データ交換の形式としては、外部機関側の既存システムで対応可能なCSV等の汎用的なデータを用
いること。
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8 既存システムとの連携
(1) 苅田町基幹系システムとデータ連携し、保健事業支援システム用に加工された各種データの日々の異動分を
取得し、住所情報等の自動更新及び異動入力時に参照できること。
(2) データ連携に必要な情報は、住基情報(外国人含む)・国保情報・税情報、個人番号情報とする。
データ連携のファイルレイアウトは受託者が示すこと。
(3) マルチマーカの提供する標準様式に従いデータ出力ができること。マルチマーカがバージョンアップした
場合は無償で対応できること。
(4) あなみツールと自動でデータ連携できること。あなみツールがバージョンアップした場合は無償で対応でき
ること。
9 データ移行
現在の保健事業支援システムにおけるデータ等の移行処理については、すべてのデータを移行範囲とする。
なお、移行後にデータチェックを行い移行報告書を提出すること。また、職員が行なわなければならない作業内容を
明確にし提示すること。受取方法は現行ベンダーの提示するフォーマットとする。
10 ネットワークについて
苅田町既存のネットワークを使用することとするが、業務運用及びセキュリティ上必要な機器及び設置工事等に
ついては提示し、その経費を含めること。
11 職員研修
(1) 操作方法・事務に精通し、担当職員の業務内容を十分に理解できる要員による研修期間・体制・内容を整
えていること。
(2) 研修では解説資料や操作手順書などを分りやすく作成し、提出するものとする。また、内容などに変更が
生じた場合は、随時更新・修正を施し、再提出すること。
12 維持管理保守
(1) 運用開始後、システムエンジニアによる稼動本番の立会いを実施すること。
(2) システムの定期保守点検は、システムエンジニアにより最低年2回以上実施し、保守実施後は作業結果
報告書を提出すること。
(3) バージョンアップ(システム・機器機能)等の対応
① バージョンアップの際、業務に影響のない対応を取ること。
② システムのインストール作業は、すべて受託者が責任を持って対応すること。
③ 苅田町が必要とするデータ(CSV)は指定する条件、順番、並びで数に限りなく提供すること。
④ 帳票の様式変更にも対応すること。
(4) システムダウン・操作不明時のバックアップ体制について
① 障害発生の際、迅速な対応が図られること。
② システムの操作方法に関する問合せに回答できること。
③ 各種システムトラブルに関する問合せに回答できること。もしくは障害の切り分けを行い、
迅速に対応部署に連絡できること。
(5) 法改正の対応
既存の制度に、全国統一的な改正が行われる法改正については、保守の範囲でソフトウェアの改修を行い
対応すること。(例:予防接種の定期接種化、クーポン事業、すこやか親子21、地域保健事業報告書等)
(6) 対応時間
本システムに関する各種お問合せへの対応時間は、平日午前9時から午後5時までとする。
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13 社会保障・税番号制度に関する要件
(1) 現行のデータ連携に加え、番号制度に対応するために新たな連携を構築し、健康管理システムにおける
成人健診、予防接種及び母子保健の対象者情報についてのみ、個人番号も連携できるようにすること。
(2) ユーザIDによって個人番号利用事務へのアクセスを制限できるようにすること。
(3) 番号法に沿った情報連携ができること。
(4) 基幹システム、団体内統合宛名システム、中間サーバとの疎通・連携テスト及び総合運用テストの費用
(H29年7月の情報連携開始に関する費用)を見積もりに含むこと。
14 特定個人情報等の保護
業務の実施における特定個人情報等の取扱いについては、本町のセキュリティポリシーを遵守すること。また、
特定個人情報等の保護の重要性を十分認識し、個人の権利利益を侵害することのないよう必要な措置を講じること。
15 その他の留意事項
その他の留意事項は、次に掲げるとおりとする。
(1) 関係法令及び守秘義務の遵守
関係法令、本町条例規則等を遵守するほか、本業務において知り得た情報(周知の情報を除く)は、本業務
の目的以外に使用又は第三者に開示もしくは漏えいしてはならないものとし、そのために必要な措置を講ず
るものとする。
(2) 瑕疵担保責任の履行
システム再構築において、不具合が発見された場合は、受託者は無償で是正措置を行うこと。なお、瑕疵
担保責任はシステム検収後3年以内とする。
(3) 一括再委託等の禁止
業務の全部を一括して、又は仕様書の主たる部分を第三者に委任し、又は請け負わせてはならない。
(4) その他
本仕様書やプロポーザル実施要領に記載されていない事項については、両者が別途協議することとする。
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