日本学術振興会ワシントン研究連絡センター 学生が大学に支払う手数料、景気後退以降は授業料以上に早いペースで高騰 (6 月 16 日) 米 国 学 資 援 助 管 理 者 協 会 ( National Association of Student Financial Aid Administrators:NASFAA)は、シートンホール大学(Seton Hall University、ニュー ジャージー州)教育リーダーシップ・管理・政策助教のロバート・ケルチェン氏(Robert Kelchen)による研究「学生手数料の分析 ~州政府と大学の役割~(An Analysis of Student Fees: The Roles of States and Institutions)」の結果、2008 年の景気後退以降、 学生が大学に支払う手数料が授業料及び物価上昇率以上に早いペースで高騰しているこ とが判明したと紹介した。 これによると、2009-10 学年度には、授業料が物価上昇率を 5%上回るペースで高騰し たのに対し、手数料は物価上昇率を 7%上回るペースで高騰したという。 また、授業料高騰の要因に関する研究は幅広く行われている一方で、手数料が非常に急 激に高騰した理由や背景に関してはほとんど認識されていないことから、ケルチェン氏は 手数料高騰に関連する州レベル及び大学レベルでの要因の調査を実施した。その結果、授 業料引き上げには上限があるため、一部の大学では、州政府から大学への助成金が減少し た代替収入として手数料が引き上げられていることが明らかにされた。また、失業率の高 い州に所在する大学では、手数料を低く設定する傾向があることも判明した。 なお、本論文の要約は、<http://muse.jhu.edu/article/620854>から閲覧可能。 National Association of Student Financial Aid Administrators, Report: When Colleges Can't Increase Tuition, Many Turn to Student Fees https://www.nasfaa.org/news-item/8874/Report_When_Colleges_Can_t_Increase_Tuiti on_Many_Turn_to_Student_Fees
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