東近江敬愛病院 発行日:平成28年8月1日 第194号 電子カルテ導入プロジェクト キックオフ 7月13日に当院とJBCC(株)間で、来年2月稼働を目指した電子カ ルテ導入プロジェクトの「キックオフ」が執り行われました。 当日は、院長をはじめ導入検討を行ってきた委員会のメンバーや各 目次 ワーキンググループの代表が一同に会し、JBCCからも本社営業本部 長をはじめ担当SEや関連システム会社社員が出席し、総勢40名余りの 電子カルテプロジェクト 顔合わせとなりました。 キックオフ 1 冒頭、間嶋院長から当日に至るまでの苦労話や導入に向けた期待のお 話があり、サッカーボールを蹴る「キックオフ」のパフォーマンスもあ りました。JBCC側からは、今後のスケジュールの進め方や導入にあ 見知らぬ観客 Strangers in a movie theater たっての注意事項の説明があり、出席した職員は、緊張の中にもプロ ジェクトの始まりに安堵の表情もあり、来年2月稼働に向けての意気込 2 by 田中 健 第56回 ワイラー 大いなる構図 みも感じられました。 当院にとりましては、1年以上も掛けて検討に検討を重ねて参ったプ ロジェクトがやっと動き出すことになります。来年2月稼働と言う長丁 場ではありますが、長年の夢であった電子カルテ導入に向けて、職員一 同、気持ちを新たに取り組んで参りたいと考えております。 ボランティアグループ 二胡っ子 3 演奏会 4 夏バテ防止 おすすめ夏メニュー 市町村の助成券 無料クーポン で 乳がん検診受診の方へ 5 私のペット 6 居宅介護支援事業所所長 藤井 恵美 編集後記 7 救急指定病院 特定医療法人 電 話 0748(22)2222 FAX 0748(22)2221 http://www.keiaikai.or.jp/ 発行責任者 : 広報委員会 見知らぬ観客 Strangers in a movie theater by 田中 第56回 ワイラー 大いなる構図(パン・フォーカス) 健 日本人が大好きな「ローマの休日」(53年)や「大いなる西部」(58年)、「ベン ハー」(59)で知られるウィリアム・ワイラー監督は少なくとも70年代の初めぐらいまで 欧米の巨匠の中でも「巨匠の中の巨匠」と称された。当時の映画事典の類では、ひとき わ大きく取り上げられていた。欧州の場合はもちろん、ハリウッドにあっても巨匠監督 というのは、一般的に1本の映画に集中して企画を練り時間をかけるものだから寡作の 人が多い。ところが、ワイラーは多作である。おまけにジャンルにこだわらない。ジャ ンルにこだわらない監督はほかにもいるが、どのジャンルをも巧みにこなし、水準以上 の作品に仕上げてしまう腕をもつ監督はワイラーを置いてほかにいないだろう。巨匠の 中の巨匠といわれる所以である。 W・ワイラー ところで、フランスの高名な映画評論家アンドレ・バザンがまだ20代だったころ、 オーソン・ウェルズの「市民ケーン」(41年)が第二次世界大戦後にフランスで公開され、映画好きの哲学者 サルトルをはじめベテランの映画評論家ジョルジュ・サドールなどがこぞって「稚拙な映画だ」と批判した とき、バザンはひとりこれに反論し、傑作だと賞賛したのである。理由はグレッグ・トーランドのパン・ フォーカス撮影(広角レンズを使用することによって手前と奥の被写体を同一画面に収め、立体的な構図を 生み出す撮影手法)にあった。これまでの一般的な映画表現では、手前の人物と奥の人物が会話するとき、 それぞれの人物に焦点を合わせて撮ったカットを編集でつなぐしかなかった。ところが、ウェルズとトーラ ンドのコンビはカット割りという手法を用いず、手前と奥の人物を縦の構図でひとつのフレーム内に収める という斬新な表現手法を編み出したのである。バザンは映画とは現実の限りない再現だと喝破したが、パン・ フォーカスによって映画は現実の再現にこれまで以上に近づくことが可能になったというのだ。 のちに、バザンはジャン・ルノワールやワイラーが戦前から同じ手法を好んで使っていたことを知る。かく して、このふたりを至上の巨匠として高く持ち上げたのだ。ベティ・デイヴィスとハーバート・マーシャルが 共演した舞台劇の映画化「偽りの花園」(41年)は、そのトーランドが撮影を担当しており、舞台劇はどちら かというと平面的な構図になりがちだが、ワイラーは映画化するにあたって逆に立体的な構図を用意したの で あ る。そ こ が ワ イ ラ ー の 才 覚 と い え ば よ い か。 (紙 面 の 都 合 に よ り、続 き は 当 病 院 ホ ー ム ペ ー ジ http://www.keiaikai.or.jp/の職員投稿ページ「見知らぬ観客」をご覧ください。過去掲載文を含めて全文 を掲載しています。) ボランティアグループ 二胡っ子 演奏会 ボランティアグループ 「二胡っ子」 さんによる二胡の演奏会が“デイケアセンターけいあい”で行われまし た。 夏は来ぬ・海・浜辺の歌・やしの実・蘇州夜曲・・・・、昔懐かしい昭和の名曲を二胡の音色に乗せて演奏し て頂きました。当日はデイケアの利用者様や入院患者様・職員などが、独特で中国情緒溢れる二胡の音色 に聞き入っていました。 日頃は、なかなか二胡の演奏を聴く機 会はありませんが、「二胡っ子」さん達の 心のこもった暖かい演奏に、思わず歌を 口ずさむ方もおられる程でした。お忙しい 中をやりくりして、病院や施設などを、お年 寄りの為に訪問し演奏して下さる皆さんの 優しさが、音色とともに心に伝わってくる 気がいたしました。 これからも、このような機会を益々あた えて頂けるようにお願いしたいと思いま す。 おすすめ夏メニュー 「牛肉と夏野菜のカレー炒め」 【食材(3人分)】 牛肉100g、玉葱1/4個、パプリカ1/2、 ピーマン2個、オクラ4本、にんにく1/2片 (調味料)大さじでカレー粉、料理酒、ケチャップ、 ウスターソース各1/2、濃口醤油 小さじ1 ①玉葱は薄切り、パプリカ・ピーマンは1cm幅の 一口大に切り、オクラはゆでて斜めに切る。 ②油をひいて、にんにくと野菜を炒め、しんなり したら牛肉と調味料を炒め合わせ、完成。 《栄養価(1人分)》 エネルギー たんぱく質 塩分相当量 472.2kcal 15.9g 3.8g 【材料(2人分)】 「しば漬けとみょうがのさっぱり素麺」 ①素麺は茹でて、冷蔵庫で冷やしておく。 ②しば漬け、みょうが、青じそをせん切りする。 ③ボウルにそうめん、みょうが、しば漬け、●を入れ 混ぜ合わせる。 ④器に③を盛り、ボウルに残ったつゆを上からかけ 仕上げに青じそとゴマをふりかけたら完成。 (参考:cookpad magazine) 市町村の助成券 ・そうめん 3束 (1束50gのものを使用) ・しば漬け 30g ・みょうが 2個 ・青じそ 4枚 ●めんつゆ(3倍希釈)40ml ●水80ml ●ごま油小さじ1/2 ・すりごま小さじ2 (参考:主婦の友 365日のおかず革命) さっぱりとした素麺 と力の源になる牛肉 を組み合わせた献立 です。素麺 だ けでは 不足しがちなたんぱ く質も摂ることがで きます。 ぜひお試し下さい。 栄養管理科 乳がん検診受診の皆様へ 無料クーポン券 今年度より乳がん検診での視触診検査がなくなり、マンモグラフィー(X線)のみとなりました。 医師と直接話す機会がなくなることで不安に感じられる方もいらっしゃると思いますので、毎週土曜日 の午前中、乳がん検診を当院で受けられた方に限り、希望者に無料で女性医師による面談をさせて頂きま す。 (基本的には触診等はありません) 面談内容 * マンモグラフィー結果説明 (正式には後日郵送させていただきます) * * 自己触診の方法の説明 自分にあった検診の方法 (乳房には乳腺の量など個人差があり、病変によってはマンモグラフィーではっきりしないがエコーでよく分かる 場合があります。受診者が今後どちらの検査法で検診を受けていけば良いかがわかります) * その他・質問など * 費用: 無料 ※診察を希望される方は土曜日の午前診療9:00~11:30に窓口にて問診票をお出しになり受付をして下さい。 居宅介護支援事業所 所長 藤井 恵美 私の家には雑種の親子猫が2匹います。 私の実家で飼っていた猫なのですが、3年前に実家で世話をすることができなくなり宮崎から 12時間かけて滋賀に連れてきました。 黒猫が母親の「もも」。とら柄が「寅之助」通称『ちび』です。遠い土地からやってきた猫 ですがたくましく生きています。でも、取ってきた獲物を家に持ち込み報告してくれるのが困 りものです。今までの獲物は、「ねずみ」「すずめ」「へび」「つばめ」などです。 寅之助は3歳でまだまだ、幼稚さが残っています。時折、えさの袋やおやつの袋を持ち歩き、 怒られています。宮崎生まれの滋賀育ちです。 2匹とも、今では我が家に欠かせない家族の一員です。事情で宮崎から滋賀にやって来た、 ちょっと変わった経歴を持つ猫達ですが、いつまでも元気で滋賀の地を走り回っていて欲しい です。 編集後記 人間万事塞翁が馬 (じんかんばんじさいおうがうま) 中国の北の方に占い上手な老人が住んでいました。さらに北には胡(こ)という異民族が住んでおり、国境には 城塞がありました。ある時、その老人の馬が北の胡の国の方角に逃げていってしまいました。この辺の北の地方の 馬は良い馬が多く、高く売れるので近所の人々は気の毒がって老人をなぐさめに行きました。ところが老人は残念 がっている様子もなく言いました。 「このことが幸福にならないとも限らないよ。」 そしてしばらく経ったある日、逃げ出した馬が胡の良い馬をたくさんつれて帰ってきました。そこで近所の人た ちがお祝いを言いに行くと、老人は首を振って言いました。 「このことが災いにならないとも限らないよ。」 しばらくすると、老人の息子がその馬から落ちて足の骨を折ってしまいました。近所の人たちがかわいそうに 思ってなぐさめに行くと、老人は平然と言いました。 「このことが幸福にならないとも限らないよ。」 1年が経ったころ胡の異民族たちが城塞に襲撃してきました。城塞近くの若者はすべて戦いに行きました。そし て、何とか胡人から守ることができましたが、その多くはその戦争で死んでしまいました。しかし、老人の息子は 足を負傷していたので、戦いに行かずに済み、無事でした。 (参考資料:http://www.mizz.jp/) 「城塞に住む老人の馬がもたらした運命は、福から禍(わざわい)へ、また禍(わざわい)から福へと人生に変化 をもたらした。まったく禍福というのは予測できないものである。」という事です。 人間は誰しも、その時点で「一喜一憂」してしまいますが、禍福はしばらく時間が経ってみないとわからないも のなのかもしれません。 (文章:H)
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