全国労働衛生週間実施要領 - 建設業労働災害防止協会 新潟県支部

昭和 43 年 8 月 16 日第三種郵便物認可・月刊(1 日発行)・平成 28 年 8 月 1 日発行「建設の安全」号外
平成 28 年度
建設の安全 ●号 外●
全国労働衛生週間実施要領
平成 28 年
ー全国労働衛生週間スローガンー
◉本 週 間:10 月 1日~7 日 健康職場 つくる まもるは みんなが主役
◉準備期間: 9 月 1日 ~ 30 日
会長メッセージ
平成 28 年度の全国労働衛生週間を迎えるに当たりご挨拶申し上げます。
建設業における業務上疾病による被災者数は、会員の皆様をはじめ関係者の方々の積極的
な労働衛生教育や快適な職場環境づくりの推進等、労働衛生対策への取り組みにより長期的
には減少傾向にあり平成 27 年は過去最少の 641 人(前年比-64 人)となりました。
業務上疾病のなかでも特に負傷による腰痛が、全体の 31.4%を占め、また、石綿の労災認
定件数も全産業の中で 52.6%と高い比率を占めております。今後も石綿含有建材を使用した
建築物等の解体・改修工事の増加が予想されることから、これらの工事に従事する作業者の健
康確保対策が重要となっています。
さらに、改正労働安全衛生法により昨年 12 月1日から、事業者に対し心理的な負担の程
度を把握するための検査(ストレスチェック)
、その結果に基づく医師等による面接指導と事
後措置の実施が施行されたことから、職業生活等における強い不安、ストレス等からくる精
神障害を予防するメンタルヘルス対策を速やかに推進する必要があります。
また、一定の危険・有害な化学物質を取り扱う場合のリスクアセスメントの実施が事業者の
義務となり、管理の強化を図ることが重要です。
当協会では、
「平成 28 年度建設業労働災害防止対策実施事項」において、具体的な労働衛
生対策として、腰痛、石綿障害、粉じん障害、有機溶剤中毒等による業務上疾病予防対策を
はじめ、過重労働による脳・心臓疾患等の健康障害防止対策を掲げるとともに、建設現場に
おける具体的なメンタルヘルス対策を掲げております。
これから迎える全国労働衛生週間は、作業者の心とから
だの健康と快適な職場環境づくりの重要性を再認識する良
い機会です。当協会の作成した本年度の「全国労働衛生週
間実施要領」を参考に、経営トップの明確な方針のもと、
企業の実態に応じた効果的な労働衛生管理活動を実践さ
れ、職場の労働衛生水準の一層の向上に努められますよう
お願い申し上げます。
なお、当協会では、9月 29 日、30 日の両日、名古屋市
において開催する第 53 回全国建設業労働災害防止大会の
2日目には参加費無料の建設業のメンタルヘルス対策のシ
ンポジウムおよび講演を行うこととしておりますので、
奮ってご参加いただきますよう併せてお願いいたします。
平成 28 年9月 建設業労働災害防止協会
会長 錢 高 一 善
さがら いつき
全国労働衛生週間ポスター №2 相楽 樹
コード№ 760202
JCOSHA
建設業労働災害防止協会
Ⅰ 趣 旨 本年度の全国労働衛生週間は、厚生労働省等の主唱および当協会等の協賛により、平成 28 年度全国
労働衛生週間実施要綱に基づき、9 月 1 日から 30 日までを準備期間、10 月 1 日から 7 日までを本週間
として、次のスローガンのもとに展開される。
「健康職場 つくる まもるは みんなが主役」
この全国労働衛生週間を契機に経営トップをはじめ関係者は、作業者の健康保持・増進等の重要性
についてさらに認識を深め、心身ともに健康で、誰もが安心して働ける快適な職場づくりを目指し、
効果的な労働衛生管理活動を実施する。
※「平成 28 年度全国労働衛生週間実施要綱」については、
厚生労働省ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000130517.html)で紹介しています。
Ⅱ 会員が実施する事項 会員は、次の事項から企業の実態に即して必要な項目を盛り込んだ実施計画を作成し、積極的に推
進する。
なお、この計画の作成に当たっては、
「平成 28 年度建設業労働災害防止対策実施事項」(以下、
「実
施事項」という。)に定める「業務上疾病予防対策および健康の保持増進のための具体的対策」
(P26
~ 36)等を活用する。
※「実施事項」については、当協会ホームページ(http://www.kensaibou.or.jp/activity/)で紹介しています。
準備期間(9/1 ~ 9/30)の実施事項 実施事項
重 点 対 策
重点事項
(1) 職場におけるメンタルヘルス対策の推進およびストレスチェック制度に係る取組
(2) ストレスチェックおよび面接指導の実施並びに面接指導結果に基づき事業主が講ずべ
き適切な措置の実施
メンタルヘルス対策の
(3) 建設現場における安全施工サイクル(安全朝礼、KYミーティングおよび巡視等)を
推進
活用して心身の健康状態や体調についての確実な把握(P6「資料2」参照)
(4) 建災防に設置されたメンタルヘルス対策の相談窓口の活用(P6「資料2」参照)
(5) 産業保健総合支援センターにおけるメンタルヘルス対策に関する支援の活用
(1) ラベル(絵表示)、SDS(安全データシート)等により把握した危険有害情報に基づく
化学物質に関するリス
化学物質(交付義務 640 物質)取扱い作業のリスクアセスメントの実施およびその結果
クアセスメントの推進
に基づく低減措置の実践(「ラベルでアクション」の取組の推進)
(1) 店社、作業所等を通じての一貫した労働衛生管理体制の整備、充実
労働衛生管理体制の確(2) 店社および作業所の安全衛生計画に基づく労働衛生管理活動の一層の推進
1 立とその効果的な活動(3) 工法、機械、設備、作業手順、作業方法等について労働衛生面からの見直し、改善
の推進
(4) 建設業労働安全衛生マネジメントシステム(コスモス)の導入、実施
(5) 健康づくり、快適職場形成の推進
2
2 作業環境管理の充実
(1) 石綿等を使用した建築物等の解体等工事における適正な隔離、隔離空間の負圧化等に
よる飛散防止対策の徹底
(2) ダイオキシンに汚染された建築物等の解体工事における湿潤化等による飛散防止対策
の徹底
(3) トンネル掘削・ずり積み作業、コンクリート研磨作業等の粉じん作業における粉じん
発散低減対策および換気 ・ 排気等措置の徹底
(4) 屋内・坑内等での内燃機関使用場所、ピット内等の酸素欠乏危険場所等における作業
環境測定およびその結果に基づく換気・排気等措置の徹底
3 作業管理の充実
(1) 有機溶剤等の危険性・有害性が高い化学物質等を取り扱う作業においては、適切な保
護具の選定と着用
(2) 石綿等の除去作業、ずい道建設工事における坑内作業、および屋外におけるアーク溶
接作業、岩石、鉱物の研磨、ばり取り作業等において有効な呼吸用保護具使用の徹底と
特殊健康診断の実施
(3) 機械化・省力化へ向けた設備の検討による作業負担の軽減の促進
(4) 腰痛 ・ 振動障害・騒音障害等の職業性疾病予防のための作業時間、作業量、作業姿勢
等の検討および作業方法の改善の推進
建設の安全 ●号外●
4 健康管理の充実
(1) 過重労働(時間外・休日労働等)による健康障害防止対策の推進と面接指導の実施
(2) 一般健康診断および特殊健康診断の確実な実施とその結果による有所見者への適切な
健康管理の実施
(3) 上記健康診断結果に基づき医師等による面接等の保健指導、意見を勘案した適正配置、
作業時間短縮および食生活の改善等への指導
5 労働衛生教育の充実
(1) 粉じん作業等の危険有害業務における特別教育または特別教育に準じた教育実施の徹
底
(2) 呼吸用保護具等の適切な使用方法等に関する労働衛生教育の徹底
(3) 建設業に不慣れな者(新規参入者や新規雇入れ者)への安全衛生教育の推進
(4) 労働衛生面に配慮した建設従事者教育の実施
(1) 寄宿舎設置の届出、避難・警報・消火設備等の点検、整備と各種訓練の実施
(2) 高年齢作業者や女性にも配慮した休憩室、事務所や現場の緑化等で作業者に安らぎを
寄宿舎、食堂等の安全
6
与える快適な職場環境の形成の促進
衛生管理の徹底
(3) 職場における受動喫煙防止対策(屋内全面禁煙、喫煙可能区域の設備等)の実施と禁
煙の促進
本週間(10/1 ~ 10/7)の実施事項 (週間行事計画表 ( 例 ) は P8「資料 3」に掲載)
実施事項
1 労働衛生意識の高揚
重 点 対 策
(1) 作業所長から作業者全員に対する会社、協会等のメッセージ等の伝達
(2) 店社または作業所単位の安全衛生大会の開催
(3) 労働衛生に関する標語、作文等の募集と表彰
(4) 健康確保、快適な職場づくりへ向けた優良協力会社、作業グループ等の取組に対する
表彰の実施
(5) 家庭における健康保持に関する知識の普及
2
安全衛生パトロール等(1) 経営トップ等による作業所、寄宿舎等の安全衛生パトロールの実施
安全衛生活動の実施 (2) 作業所一斉の整理整頓、清掃等による環境整備の徹底
3
(1) 労働衛生に関する勉強会、講演会等の実施
安全衛生教育 ・ 訓練等
(2) 経営トップ等による職場安全衛生懇談会の開催
の実施
(3) 緊急時の措置についての必要な訓練の実施
4 その他、本週間にふさわしい行事および期間中の行事に係る反省会の実施
Ⅲ 協会が実施する事項
本部および支部等は、地域の状況を踏まえ、準備期間および本週間中に次の事項を実施する。
1 メンタルヘルス対策の推進
(1)
労働安全衛生法に基づく職場におけるストレスチェック制度への取組の促進
(2)
建災防方式健康 KY と無記名ストレスチェックの周知啓発
(3)
建設業におけるメンタルヘルス対策についての相談窓口の設置 ・ 運用(P6「資料2」参照)
2 建設業における化学物質取扱い作業のリスクアセスメントの推進
3 労働衛生に関する広報資料および最新情報等の作成・提供
4 会報「建設の安全」
、ホームページ等による広報の実施
5 会員企業の要請に対応した安全衛生パトロールの実施
6 健康確保等に関する安全衛生講習会等の実施
7 会員事業場が実施するパトロール(職場巡視)・安全衛生大会等への支援
8 のぼり、ポスター、ワッペン、実施要領等の作成・頒布
9 そのほか全国労働衛生週間にふさわしい事項を実施
建設の安全 ●号外●
3
資料1
建 設 業 に お け る 業 務 上 疾 病 の 発 生 状 況
1 業務上疾病者数・年千人率の推移(平成 23 年~ 27 年)
● 全産業の疾病者数
7,368 人のうち、建設業は 641 人で 8.7%(前年 9.5%)を占めている。
業種
建設業
全産業
年 項目
疾病者数(人)
疾病者数千人率
疾病者数(人)
疾病者数千人率
平成 23 年
平成 24 年
平成 25 年
平成 26 年
平成 27 年
800
745
733
705
641
0.3
0.2
0.2
0.2
0.2
7,779
7,743
7,310
7,415
7,368
0.2
0.1
0.1
0.1
0.1
資料:厚生労働省「業務上疾病調」
(注)1.表は休業4日以上のものである。
2.疾病者数年千人率=
疾病者数
労働基準法適用労働者数
×1,000
2 年次別業務上疾病発生状況(平成 23 年~ 27 年)
● 平成
27 年の建設業の計 641 人を疾病別にみると、負傷による腰痛が 201 人(31.4%)と最も高い割合を占め、次い
で異常温度が 122 人(19.0%)
(うち熱中症 113 人 17.6%)を占めている。
(単位:人)
5
149
11
631
10
26
6
3
2
6
3
87
56
4
161
73
8
3
1
(13)酸素欠乏症
52
(14)化学物質による疾病(がんを除く)
(15)じん肺症及びじん肺合併症(休業のみ) 151
3
(16)病原体による疾病
起因する疾病
作業態様に
がん
2
9
1
2
156
2
4
21
724
4
27
3
146
2
3
4
6
2
6
9
86
50
2
140
68
6
2
4
7
90
43
9
139
91
10
257
439
160
3
37
118
3
12
204
361
186
2
37
111
11
5
2
1
3
3
4
3
1
13
619
6
23
1
5
2
122
4
4
15
642
7
26
6
8
124
41
3
168
84
10
4
1
7
1
125
29
5
182
78
16
205
334
182
40
93
2
4
201
263
202
2
40
92
6
9
247
251
201
6
3
6
2
3
19
222
30
232
15
183
19
209
17
204
800
7,779
745
7,743
733
7,310
705
7,415
641
7,368
資料:厚生労働省「業務上疾病調」
(注)1.表は休業4日以上のものである。
2.疾病分類は労働基準法施行規則第 35 条によるものを整理したものである。
3.
「化学物質」は労働基準法施行規則別表1の2第7号に掲げる名称の化学物質である。
4.本統計の数字はその年内中に発生した疾病で翌年3月末日までに把握したものである。
建設の安全 ●号外●
全産業計
12
606
8
22
4
建 設 業
3
143
1
4
合 計
全産業計
6
による疾病
物理的因子
1
(20)
(21)
(22)過重な業務による脳血管疾患心臓疾患等々
平成 27 年
401 5,654
371
5,688
363
5,253
371
5,445
326
5,339
(241)
(4,766)(237)(4,789)(223)(4,388)(212)(4,583)(201)(4,521)
3
(17)電離放射線によるがん
(18)化学物質によるがん
(19)(17)、
(18)以外の原因によるがん
平成 26 年
建 設 業
(8)重激業務による運動器疾患と内臓脱
(9)負傷によらない業務上の腰痛
(10)振動障害
(11)手指前腕の障害及び頸肩腕症候群
(12)(8)~(11)以外の原因による疾病
全産業計
(2)有害光線による疾病
(3)電離放射線による疾病
(4)異常気圧下による疾病
(5)異常温度条件による疾病
(6)騒音による耳の疾病
(7)(2)~(6)以外の原因による疾病
平成 25 年
建 設 業
(1)負傷に起因する疾病
( )内は災害性腰痛
全産業計
疾病分類
平成 24 年
建 設 業
業 種
全産業計
平成 23 年
建 設 業
年
3 酸素欠乏症発生状況(平成 23 年~ 27 年)
●
4 硫化水素中毒発生状況(平成 23 年~ 27 年)
平成 27 年の全産業の被災者数は 9 人、うち建設業は
2 人であった。
年
業種
建設業
全産業
平成
23 年
0
2(2)
● 平成
27 年の全産業の被災者数は 5 人、うち建設業
は 1 人であった。
(単位:人)
平成
平成
平成
24 年 25 年 26 年
1(1)
0
0
7(5) 7(3) 1(0)
平成
27 年
2(1)
9(6)
年
業種
建設業
全産業
資料:厚生労働省「酸素欠乏症等の労働災害発生状況調」
(注)
:
( )は死亡者数で、二次災害での被災者数も含む。
5 振動障害労災新規認定状況
(平成 22 年度~ 26 年度)
平成
平成
23 年 24 年
0
0
3(1) 4(2)
平成
25 年
1(1)
10(6)
(単位:人)
平成
26 年
3(2)
6(2)
平成
27 年
1(0)
5(1)
資料:厚生労働省「酸素欠乏症等の労働災害発生状況調」
(注)
:
( )は死亡者数で、二次災害での被災者数も含む。
6 熱中症による業種別の死傷者数発生状況
(単位:人)
(平成 23 年~ 27 年)
● 平成
26 年度の全産業の振動障害労災新規認定数は
年 平成 平成 平成 平成 平成
合 計
281 人、うち建設業は 159 人
(56.6%)と高い割合となっ 業種
23 年 24 年 25 年 26 年 27 年
ている。
(単位:人)
建設業 139(7) 143(11) 151(9) 144(6) 113(11) 690(44)
年度 平成
平成
平成
平成
平成
業種
22 年度 23 年度 24 年度 25 年度 26 年度
警備業 17(3) 27(2) 53(2) 20(0) 40(7) 157(14)
建 設 業 160
170
189
185
159
製造業 70(0) 87(4) 96(7) 84(1) 85(4) 422(16)
林 業
36
41
48
53
44
鉱 業
12
6
14
9
23
運送業 56(0) 43(0) 68(1) 56(2) 62(1) 285(4)
採石業
7
7
4
6
1
その他 140(8) 140(4) 162(11) 119(3) 164(6) 725(32)
製造業
29
34
31
35
38
その他
19
14
10
18
16
全産業 422(18)440(21)530(30)423(12)464(29)2,279(110)
全産業 263
272
296
306
281
資料:厚生労働省「業種別・年度別振動障害の労災新規認定者数調」 資料:厚生労働省「熱中症による死傷者数の業種別の状況調」
(注)
:
( )は死亡者数。
※各年度中に新規に支給決定を行った者の業種別人数。
7 石綿による肺がんおよび中皮腫の労災新規認定状況(平成 23 年度~ 27 年度)
年度
平成 23 年度
分類
業種
建設業
全産業
肺がん
中皮腫
平成 24 年度
肺がん
中皮腫
平成 25 年度
肺がん
中皮腫
平成 26 年度
肺がん
中皮腫
(単位:人)
平成 27 年度
肺がん
中皮腫
201(50.1%)291(53.6%)236(58.7%)273(52.3%)209(54.7%)273(51.7%)215(55.0%)280(53.0%)177(49.2%)293(54.4%)
401
543
402
522
382
528
391
529
360
539
資料:厚生労働省「労災保険法に基づく保険給付の石綿による疾病別請求・決定状況調」
(注)1.
( )は、全産業に占める建設業の割合である。
2.
「石綿による健康被害の救済に関する法律」に基づく特別遺族給付金の新規支給決定者数は除く。
3.平成 27 年度は速報値。
8 脳・心臓疾患の請求および支給決定件数(平成 23 年度~ 27 年度)
年度
業種 区分
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
(単位:人)
平成 26 年度
平成 27 年度
請求件数 支給決定件数 請求件数 支給決定件数 請求件数 支給決定件数 請求件数 支給決定件数 請求件数 支給決定件数
建設業
108
37
123
38
122
27
97
28
111
28
全産業
898
310
842
338
784
306
763
277
795
251
資料:厚生労働省「過労死等の労災補償状況調」
9 精神障害等の請求および支給決定件数(平成 23 年度~ 27 年度)
年度
業種 区分
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
(単位:人)
平成 26 年度
平成 27 年度
請求件数 支給決定件数 請求件数 支給決定件数 請求件数 支給決定件数 請求件数 支給決定件数 請求件数 支給決定件数
建設業
81
35
45
22
87
34
74
37
95
36
全産業
1,272
325
1,257
475
1,409
436
1,456
497
1,515
472
資料:厚生労働省「過労死等の労災補償状況調」
建設の安全 ●号外●
5
資料2
建設業におけるメンタルヘルス対策 -「建災防方式健康KYと無記名ストレスチェック」の紹介-
労働安全衛生法に基づくストレス
チェック制度が施行される中、建災防
では、建設業におけるメンタルヘルス
対策の推進を目的とした検討委員会を
設置して、建設業の特性に留意したメ
ンタルヘルス対策のあり方を検討して
きました。
その結果、建設業では、国が想定す
る原則的な事業場向けのメンタルヘル
ス対策と併せて建設現場で実際に行う
ことのできる簡便で効果の上がる手法
として、多くの現場に定着している安
全施工サイクルを活用した「建災防方
式健康KYと無記名ストレスチェック」を実施することが提案されました。
1. 建設現場におけるメンタルヘルス対策の必要性
(1)
建設労働者の多くがストレスを受けるのは、建設現場
法律上、メンタルヘルス対策はあくまで事業者の責任において直接雇用している労働者に対して行わ
れるべきものですが、建設労働者がストレスを受ける場は現に就労している建設現場であることが多い
と思います。また、精神障害の労災認定を受けた労働者の多くが現場従事者であることを踏まえると、
建設業の場合、一般的な事業者責任によって行われる事業場向けの取組みと併せて、建設現場における
対策も展開する必要があると考えられます。
(2)
不安全行動の防止
労働災害防止の観点からみると、労災事故の原因となる「不安全行動」の背景には、集中力、注意力
の低下等が認められ、そこには睡眠不足等によるメンタルヘルス不調が潜んでいるのではないかと指摘
されています。
この点、現場で「建災防方式健康KYと無記名ストレスチェック」を実施することによって、
「いつ
もと違う」変化を早めにキャッチし対応することができるため「不安全行動」の防止にも繋がると考え
られます。
2. 現場での取組みが目指すもの
「建災防方式健康KYと無記名ストレスチェック」は、そもそも労働安全衛生法改正によって新設さ
れたストレスチェック制度の趣旨を踏まえて、建設現場用に作られた取組みです。
ストレスチェック制度は個人と組織双方の一次予防を目的とするものですが、現場用の取組みでは、
この目的を2つに分け、健康KYでは個人を、無記名ストレスチェックでは組織の「一次予防(未然防
止)」を目的としています。
6
建設の安全 ●号外●
(1)
健康KY
健康KYでは、毎日実施することによって作業員個人が自分の状態に気づき、対処できるようになる
とともに、職長等のラインやともに働く作業員同士が相互に小さな変化に気づき合える関係性が構築で
きることを狙っています。こうした活動を進めることによって、早めの不調サインを見過ごさず、早期
に対応できるようになるという「二次予防(早期発見・早期対応)」の効果も期待できます。
そして、こうした早期発見・早期対応ができるようになると、
「不安全行動」防止にも大いに役立つ
と考えられます。
(2)
無記名ストレスチェック(無記名 SC)
一方、無記名ストレスチェックでは、
現場に出入り業者ごとの業務負荷(過
重性)やソーシャルサポートの状況を
調査票によって把握することで現場全
体のストレス状況を確認することがで
きます。この結果を基に、現場でのよ
•
•
りよい職場環境を形成するためにどの
•
ような対策が必要なのかを考える材料
として利用することができます。
また、無記名ストレスチェックは、
現場に出入りする専門工事業者や人員
に変動があっても、工期内に複数回実
施することで、その都度、職場環境を
確認し改善活動へと繋げることができます。
相談窓口のご案内
建設業労働災害防止協会では、建設業におけるメンタルヘルス対策を促進するため、平成 28 年 7 月より
建設事業者、現場所長および現場担当者等を対象としたメンタルヘルス対策の相談窓口を設置しました。
【相談日】毎週月曜日 13:00 ~ 16:00(祝日・年末年始を除く) 【相談料】無料(但し、通話料については各自ご負担願います)
【相談対象者】建設事業者、建設現場所長および担当者等
【相談内容】 ・事業場でメンタルヘルス対策を導入したい。
・建設現場でのメンタルヘルス対策をどのように進めればよいか?
・建災防方式健康KYと無記名ストレスチェックとは? 等
【専用ダイヤル】電話:03 - 3453 - 0974 【担当】建設業労働災害防止協会 建設業メンタルヘルス対策アドバイザー
※ おひとりあたりの相談時間の上限を 30 分とさせていただきます。
※ 労働者個人の相談については、対応しておりません。
個人の方は、働く人のメンタルヘルス不調および過重労働による健康障害に関する電話相談
「こころほっとライン」
電話:0120 - 565 - 455(月・火 17:00 ~ 22:00、土・日 10:00 ~ 16:00)
※祝日 ・ 年末年始を除く
建設の安全 ●号外●
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「建設の安全」号外 昭和 43 年 8 月 16 日第三種郵便物認可・月刊(1 日発行)/平成 28 年 8 月1日発行/定価 21 円・送料 62 円
発行所建設業労働災害防止協会東京都港区芝 5 - 35 - 2(郵便番号108-0014)電話03(3453)8201 発行責任者 松村 幹彦
資料3
平 成 28 年 度 全 国 労 働 衛 生 週 間 行 事 計 画 表(例)
この週間行事計画表を参考にして、現場独自の「週間行事計画表」を作成しましょう。
項目
行事項目
月日
項目
行 事 内 容
月日
10 月
1.家族みんなで健康について考える
1 日 家族健康の日
2.心とからだの健康チェック
(土)
2日
休 養 の 日
(日)
● ゆっくりと休養
行事項目
行 事 内 容
労 働 衛 生 に 1.総点検の結果についての検討会、
安全衛生協議会等の開催
5 日 関する研修会
2.職 業 性 疾 病 の 防 止 に つ い て の
(水)・ 講 習 会 等
研修会、災害事例等についての
の日
勉強会等の実施
1.社長メッセージの伝達
1.火災・酸欠等の緊急事態を想定
2.全国労働衛生週間の意義と重要性
した避難、救護訓練の実施
3日
および行事予定を朝礼、安全衛 6 日 避 難・ 救 護
趣旨徹底の日
訓 練 の 日 2.巡 回 検 診 車 等 を 利 用 し た 健 康
生協議会等で説明
(月)
(木)
3.視 聴 覚 教 材 を 用 い た 労 働 衛 生
診断の実施
健康診断日
意識の高揚
3.健康相談、健康測定の実施
1.機械器具・設備、作業方法等を
衛生面から点検
1.全国労働衛生週間をとおしての
2.安全衛生保護具の使用状況の確認
反省、今後の衛生管理の取り組
4日
7日
総 点 検 の 日 3.危険、有害物の保管状況の点検
反 省 の 日
み方等について討議、検討
(火)
4.作業場所、作業所事務所、休憩所、 (金)
2.優良な協力会社、グループ、個
寄宿舎、食堂等の衛生管理状況
人等の表彰
の点検
平成 28 年度 全国労働衛生週間用品等のご案内
ポスター
№ 1 平 祐奈 コード№ 760201
№ 2 相楽 樹(表紙) コード№ 760202
B2判(73 × 52㎝)各¥200
※社名印刷 50 枚以上
―建設作業員のための―
健康づくりポケットブック
ワッペン
コード№ 780230
ビニール製(7.5 × 6cm)
10 枚 1 組 ¥840
※社名印刷 50 組以上
コード№ 142900
¥100
A6 判 8 頁
コードNo.142900
のぼり
ポリエステル製
(240 × 70cm)各 ¥1,570
※社名印刷 5 枚以上
コード№
880200
コード№
880210
(スローガン)
私たちは、一日のおおくの時間を職場で過ごして
います。仕事による疲労やストレスの少ない、健康
で快適な職場作りに参加しましょう。
会 社 名
氏 名
緊急連絡先
生年月日 年 月 日 血液型
建設業労働災害防止協会 JCOSHA
横 幕
ポリエステル製
(70 × 220cm)各 ¥1,570
コード№ 880220
コード№ 880221(スローガン)
※他に、労働衛生旗、タオル
等 を ご 用 意 し て お り ま す。
お申し込みは、「建災防 本部 教材管理課」、「最寄りの支部
(東京以外の方)
」へお願いいたします。
TEL 03 - 3453 - 3391 FAX 03 - 3453 - 5735 http://whk.kensaibou.or.jp/asp/index.asp
広報企画委員会委員名簿
委員長
委 員
〃
〃
8
土 屋 良 直 (株)熊谷組 執行役員 安全本部長
阿 部 美 行 前田建設工業(株)安全部長
石 沢 正 弘 (一社)日本建設軀体工事業団体連合会 副会長
井 上 聖
(株)大林組 労務安全部長
建設の安全 ●号外●
委 員
〃
〃
〃
(敬称略・五十音順)
神 田 道 宏 清水建設(株)安全環境本部 安全部長
佐々木 洋 幸 (株)竹中工務店 安全環境本部長
佐 藤 恭 二 飛島建設(株)安全環境部長
竹 尾 透
大成建設(株)安全本部 労務・安全部長