使用上の注意改訂のお知らせ - Nobel park(ノーベルパーク)

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医薬品の適正使用に欠かせない情報です。必ずお読みください。―
使用上の注意改訂のお知らせ
2016 年 8 月
ノーベルファーマ株式会社
リンパ脈管筋腫症治療剤(mTOR阻害剤)
劇薬
処方箋医薬品注)
(シロリムス錠)
注) 注意-医師等の処方箋により使用すること
平素は、弊社製品につきまして格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
このたび、標記製品につきまして、
「使用上の注意」を改訂致しましたのでお知らせ申し
上げます。
今後のご使用に際しましては、下記内容をご参照いただきますようお願い申し上げます。
改訂内容につきましては、医薬品安全対策情報(DSU)No.252(2016 年 8 月発行)に
掲載される予定です。
[改訂部分抜粋]
■改訂内容
改 訂 後(下線部:追加又は変更箇所)
【使用上の注意】
改 訂 前(波線部:削除又は変更箇所)
【使用上の注意】
4.副作用
4.副作用
リンパ脈管筋腫症患者を対象とした国内医師主導治験(MLSTS 試
リンパ脈管筋腫症患者を対象とした国内医師主導治験(MLSTS 試
験)では、本剤が投与された 63 例中 63 例(100%)に副作用(臨
験)では、本剤が投与された 63 例中 63 例(100%)に副作用(臨
床検査値異常を含む)が認められた。主なものは、口内炎 56 例
床検査値異常を含む)が認められた。主なものは、口内炎 56 例
(88.9%)、
鼻咽頭炎 31 例(49.2%)、
上気道の炎症 29 例
(46.0%)
、
(88.9%)
、鼻咽頭炎 26 例(41.3%)、上気道の炎症 22 例
発疹 26 例(41.3%)、下痢 25 例(39.7%)
、頭痛 25 例(39.7%)
、
(34.9%)
、頭痛 21 例(33.3%)、下痢 21 例(33.3%)
、ざ瘡様
ざ瘡様皮膚炎 19 例(30.2%)、不規則月経 18 例(28.6%)
、気管
皮膚炎 18 例(28.6%)、発疹 18 例(28.6%)
、不規則月経 14 例
支炎 16 例(25.4%)
、血中コレステロール増加、高コレステロー
(22.2%)
、血中コレステロール増加、高コレステロール血症、
ル血症、高トリグリセリド血症、脂質異常、脂質異常症及び高脂
高トリグリセリド血症、脂質異常、脂質異常症及び高脂血症合
血症合わせて 14 例(22.2%)、ざ瘡 12 例(19.0%)、口唇炎 11
わせて 12 例(19.0%)、気管支炎 12 例(19.0%)、ざ瘡 11 例
例(17.5%)
、腹痛 11 例(17.5%)、白血球数減少 9 例(14.3%)
、
(17.5%)
、口唇炎 9 例(14.3%)
、悪心 8 例(12.7%)
、白血球
発熱 8 例(12.7%)
、悪心 8 例(12.7%)
、胃腸炎 8 例(12.7%)、
数減少 7 例(11.1%)等であった。(承認時)
高血圧 8 例(12.7%)
、背部痛 7 例(11.1%)、便秘 7 例(11.1%)
、
口腔咽頭痛 7 例(11.1%)等であった。(試験終了時の集計)
省略(変更なし)
省略
(1)重大な副作用
(1)重大な副作用
1)間質性肺疾患(3.7%)
:間質性肺疾患(肺臓炎、薬剤性肺障
1)間質性肺疾患(2.8%):間質性肺疾患(肺臓炎、薬剤性肺
害、器質性肺炎を伴う閉塞性細気管支炎、肺線維症等)の症
障害、器質性肺炎を伴う閉塞性細気管支炎、肺線維症等)の
例が生じており、海外で死亡に至った例が報告されている。
症例が生じており、海外で死亡に至った例が報告されてい
投与開始後は観察を十分に行い、異常が認められた場合に
る。投与開始後は観察を十分に行い、異常が認められた場合
は、症状に応じて休薬又は減量するなど適切な処置を行うこ
には、症状に応じて休薬又は減量するなど適切な処置を行う
と。
こと。
2)感染症(63.3%):細菌、真菌あるいはウイルスによる重篤
:細菌、真菌あるいはウイルスによる重篤
2)感染症(60.6%)
な感染症[肺炎(4.6%)、敗血症(頻度不明)、尿路感染
な感染症[肺炎、敗血症、尿路感染、腎盂腎炎、結核を含む
(0.9%)、腎盂腎炎、結核を含むマイコバクテリア感染、EB
マイコバクテリア感染、EB(エプスタイン・バール)ウイル
-1-
(エプスタイン・バール)ウイルス感染、CMV(サイトメガ
ス感染、CMV(サイトメガロウイルス)感染、単純ヘルペス、
ロウイルス)感染、単純ヘルペス(いずれも頻度不明)、帯
帯状疱疹等]が発現又は悪化することがあるので、これら感
状疱疹(2.8%)等]が発現又は悪化することがあるので、
染症が診断された場合、症状に応じて休薬又は減量するなど
これら感染症が診断された場合、症状に応じて休薬又は減量
適切な処置を行うこと。
するなど適切な処置を行うこと。
、下痢(46.8%)
、悪心(19.3%)
、
3)消化管障害:口内炎(78.0%)
、下痢(43.1%)
、悪心(19.3%)、
3)消化管障害:口内炎(78.0%)
嘔吐(6.4%)等が高頻度で認められている。これらの症状
嘔吐(6.4%)等が高頻度で認められている。これらの症状
があらわれた場合には症状に応じて休薬又は減量するなど
があらわれた場合には症状に応じて休薬又は減量するなど
適切な処置を行うこと。
適切な処置を行うこと。
4)~6)
省略(変更なし)
4)~6)
7)体液貯留:心嚢液貯留(2.8%)、末梢性浮腫(11.9%)、胸
省略
、胸
7)体液貯留:心嚢液貯留(2.8%)、末梢性浮腫(10.1%)
水(3.7%)、腹水(0.9%)等があらわれることがあるので、
水(3.7%)
、腹水(0.9%)等があらわれることがあるので、
頻脈等に注意するなど患者の状態を十分に観察し、異常が認
頻脈等に注意するなど患者の状態を十分に観察し、異常が認
められた場合には、心電図、心エコー、胸部 CT 検査を行う
められた場合には、心電図、心エコー、胸部 CT 検査を行う
とともに、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
とともに、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
8)脂質異常症:高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、
8)脂質異常症:高コレステロール血症、高トリグリセリド血
脂質異常症、脂質異常、高脂血症、血中コレステロール増加
症、脂質異常症、脂質異常、高脂血症、血中コレステロール
等(22.0%)を生じる可能性があるので、異常が認められた
増加等(20.2%)を生じる可能性があるので、異常が認めら
場合には休薬又は減量するなど適切な処置を行うこと。
れた場合には休薬又は減量するなど適切な処置を行うこと。
9)創傷治癒不良:創傷治癒に影響を及ぼす可能性が考えられ、
9)創傷治癒不良:創傷治癒に影響を及ぼす可能性が考えられ、
治癒不良(3.7%)及び移植手術後にリンパ嚢腫及び創し開
治癒不良(1.8%)及び移植手術後にリンパ嚢腫及び創し開
を含む創傷治癒不良、筋膜離開、瘢痕ヘルニア、吻合部離開
を含む創傷治癒不良、筋膜離開、瘢痕ヘルニア、吻合部離開
(いずれも頻度不明)等があらわれることがあるので、創傷
(いずれも頻度不明)等があらわれることがあるので、創傷
治癒不良が認められた場合には創傷が治癒するまで投与を
治癒不良が認められた場合には創傷が治癒するまで投与を
中止し、適切な処置を行うこと。
中止し、適切な処置を行うこと。
10)腎障害:ネフローゼ症候群、巣状分節性糸球体硬化症(いず
10)腎障害:ネフローゼ症候群、巣状分節性糸球体硬化症(いず
れも頻度不明)
、蛋白尿(8.3%)、血中クレアチニン増加(頻
れも頻度不明)
、蛋白尿(4.6%)
、血中クレアチニン増加(頻
度不明)等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、
度不明)等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、
異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う
異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う
こと。
こと。
11)皮膚障害:ざ瘡(29.4%)、ざ瘡様皮膚炎(17.4%)、発疹
、発疹
11)皮膚障害:ざ瘡(28.4%)、ざ瘡様皮膚炎(16.5%)
(23.9%)、剥脱性発疹(4.6%)、そう痒症(3.7%)等があ
(16.5%)
、剥脱性発疹(4.6%)
、そう痒症(3.7%)等があ
らわれることがあるので、異常が認められた場合には症状に
らわれることがあるので、異常が認められた場合には症状に
応じて休薬又は減量するなど適切な処置を行うこと。
応じて休薬又は減量するなど適切な処置を行うこと。
(2)その他の副作用
(2)その他の副作用
次のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切
次のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切
な処置を行うこと。
な処置を行うこと。
頻度
5%以上
1~5%未満
1%未満
鼻咽頭炎、気
歯周炎、咽頭
インフルエン
管支炎、胃腸
炎、口腔ヘル
ザ、感染性腸
炎
分類
感染症
頻度
5%以上
1~5%未満
1%未満
気管支炎、鼻
胃腸炎、咽頭
インフルエン
咽頭炎
炎、外陰部腟
ザ、感染性腸
ペス、歯肉炎、 炎、憩室炎、
カンジダ症、
炎、憩室炎、
皮膚感染、副
歯槽骨炎、歯
外耳炎、口腔
歯槽骨炎、歯
鼻腔炎、膀胱
肉膿瘍、爪囲
ヘルペス、歯
肉膿瘍、唾液
炎、外陰部腟
炎、唾液腺炎、
周炎、歯肉炎、 腺炎、爪囲炎、
カンジダ症、
腟感染、白癬
麦粒腫、皮膚
白癬感染、蜂
外耳炎、細菌
感染、蜂巣炎、
感染、副鼻腔
巣炎、毛包炎、
尿、麦粒腫、
毛包炎
炎、細菌尿
分類
感染症
扁桃炎
血液・リンパ
白血球減少
貧血
血液・リンパ
リンパ球減少
症、リンパ球
食欲減退
低カリウム血
少症
高尿酸血症
代謝・栄養
食欲減退、低
高尿酸血症
カリウム血症
症
精神・神経
貧血
症、白血球減
減少症
代謝・栄養
扁桃炎、膀胱
炎、腟感染
頭痛、浮動性
不眠症、気分
感覚障害、感
めまい
変化、味覚異
覚鈍麻、記憶
常
障害、傾眠、
精神・神経
-2-
頭痛、浮動性
気分変化、不
感覚障害、感
めまい
眠症、味覚異
覚鈍麻、記憶
常
障害、傾眠、
末梢性感覚ニ
末梢性感覚ニ
ューロパチー
眼
結膜炎、眼乾
ューロパチー
霰粒腫
眼
燥、眼瞼浮腫、
眼痛
耳
中耳の炎症
耳
高血圧
腫、結膜炎
腫
中耳の炎症
耳出血、耳痛、
耳不快感
心・血管
高血圧
動悸、不整脈、
呼吸器
咳嗽、上気道
気胸、口腔咽
の炎症
頭痛、肺出血、 急性呼吸不
出血、動悸、
出血
不整脈
呼吸器
眼乾燥、霰粒
耳出血、耳痛、
耳不快感
心・血管
眼痛、眼瞼浮
鼻出血、気胸、 気管支痙攣、
症、咳嗽、口
発声障害、肺
急性呼吸不
発声障害、鼻
全、低酸素症、
腔咽頭痛
出血
全、低酸素症、
出血
鼻粘膜障害、
鼻粘膜障害、
鼻閉
鼻閉
消化器
気管支痙攣、
上気道の炎
消化器
口唇炎、便秘
胃炎、下腹部
顎下腺腫大、
口唇炎、腹痛、 歯痛、消化不
顎下腺腫大、
痛、鼓腸、口
口の錯感覚、
便秘、胃炎、
良、腹部不快
口の錯感覚、
内乾燥、歯周
歯痛、歯肉痛、
下腹部痛、上
感、口内乾燥、 歯肉痛、腹部
病、消化不良、 小腸閉塞、腹
腹部痛
鼓腸、歯周病、 膨満
上腹部痛、腸
小腸閉塞、腸
炎、腹痛、腹
炎
部膨満
部不快感
肝
肝機能異常
胆嚢炎
肝
肝機能異常
胆嚢炎
皮膚・皮下組
色素沈着障
貨幣状湿疹、
皮膚・皮下組
紅斑、湿疹、
そう痒性皮
織
害、湿疹、爪
手掌・足底発
織
色素沈着障
疹、貨幣状湿
破損、紅斑、
赤知覚不全症
害、爪線状隆
疹、手掌・足
蕁麻疹、爪線
候群、爪甲脱
起、爪破損
底発赤知覚不
状隆起、毛細
落症、そう痒
全症候群、手
血管拡張症
性皮疹、多汗
皮膚炎、多汗
症、脱毛症、
症、脱毛症、
手皮膚炎、点
爪甲脱落症、
状出血、皮下
点状出血、皮
血腫、皮下出
下血腫、皮下
血、皮膚炎、
出血、皮膚び
皮膚腫瘤、皮
らん、皮膚炎、
膚びらん
皮膚腫瘤、毛
細血管拡張
筋骨格
背部痛
関節痛、筋痙
顎痛、関節腫
縮、鼡径部痛
脹、筋骨格硬
症、蕁麻疹
直、筋力低下、
筋骨格
四肢痛
腎・尿路
生殖器
脹、筋骨格硬
直、筋力低下、
不規則月経
月経障害、無
外陰腟乾燥、
月経、月経困
不正子宮出
四肢痛、鼡径
部痛
腎・尿路
血、閉経期症
物、卵巣嚢胞、 状
疼痛、発熱、
月経過多、月
外陰腟乾燥、
経障害、卵巣
月経困難症、
器出血
嚢胞、無月経、 性器出血、不
粘膜の炎症
生殖器
不規則月経
腟分泌物
圧痛、異常感、
疲労、胸痛、
胸部不快感、
倦怠感
限局性浮腫、
障害・処置
尿生殖器出血
月経過多、性
胸痛、発熱、
倦怠感、粘膜
圧痛、異常感、
疲労、疼痛
の炎症
胸部不快感、
限局性浮腫、
挫傷
白血球数減
ALT(GPT)増
少、AST(GOT) 加、好中球数
正子宮出血、
閉経期症状
一般・全身
口渇
臨床検査
顎痛、関節腫
縮、背部痛
尿生殖器出血
難症、腟分泌
一般・全身
関節痛、筋痙
口渇
血小板数増
加、体重増加、
障害・処置
臨床検査
挫傷
瘢痕
増加、体重減
減少、尿蛋白、 白血球百分率
AST(GOT)増
ALT(GPT)増
ヘモグロビン
少
Al-P 増加、血
数異常、ヘモ
加、白血球数
加、Al-P 増
減少、血小板
中ビリルビン
グロビン減少
減少
加、好中球数
数増加、血中
減少、体重減
ビリルビン増
少、尿蛋白
加、体重増加、
増加
白血球百分率
数異常
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■改訂理由(自主改訂)
リンパ脈管筋腫症患者を対象とした国内医師主導治験(MLSTS 試験)の 24 ヵ月試験終了時
の結果に基づき、副作用発現頻度の再集計を行いました。
「4.副作用」の項
「副作用の発生状況の概要」には、MLSTS 試験における主な副作用(臨床検査値異常を含む)
として、発現頻度 10%以上の事象について頻度修正又は追記を行いました。
「重大な副作用」、
「その他の副作用」の項には、MLSTS 試験終了時と MILES 試験の合算結果
を反映致しました。
改訂後の添付文書につきましては、独立行政法人医薬品医療機器総合機構ホームページ
(http://www.pmda.go.jp/)及び弊社医療関係者向け WEB サイト(http://nobelpark.jp/)
に掲載されます。
-4-