平成 28 年 7 月 29 日 各位 社会福祉法人 長崎県障害者福祉事業団

平成 28 年 7 月 29 日
各位
社会福祉法人
理事長
長崎県障害者福祉事業団
村
勝
彦
神奈川県立津久井やまゆり園での事件について(声明)
平成28年7月26日に発生した標記事件は、障害者に対する間違った認識の下で、多く
の貴重な命が奪われ、多くの方が傷つけられるという凄惨な事件でした。お亡くなりになっ
た方々のご冥福をお祈りし、負傷された方々に心よりお見舞いを申しあげます。
私たちは、この残忍な犯行に対して憤りを覚えるとともに、被害にあわれた方々やそのご
家族の無念を思うとき、やるせなく、心が震えます。このような思いは、全国の障害当事者、
障害者支援関係者ばかりでなく、全国民が等しく抱いてほしいと思っています。
障害者のみならず全ての国民が個人として尊重されるべきことは憲法に謳われ、障害者基
本法にも同様に規定されており、当事業団の定款においても同趣旨の目的を定めています。
これら規程以前に、このことは、人が人として生きていく上での根幹をなすものです。
本年4月から障害者差別解消法が施行されていますが、障害者に対する国民の正しい理解
が得られていない実態が厳然として存在することが、事件で浮き彫りになりました。
当事業団としては、これまでも、事業を通じて地域社会に働きかけ、障害者に対する正し
い理解が広がるよう取り組んできましたが、今後は、これまで以上に、当事業団職員が一致
団結して地域社会への働きかけを進め、障害者の個人としての尊厳が保たれる社会への変革
を求めていかなければなりません。
なお、これを機会に当事業団の各施設における防犯対策を洗い直し、できる限りの対策を
施していきますが、何より、利用者の皆様の不安をできる限り解消する事が肝要です。その
意味で別紙の「全国手をつなぐ育成会連合会による声明文」は、時宜を得た的確な呼びかけ
になっています。同声明文にもありますように、障害の有る無しで特別視されることなく、
お互いに人格と個性を尊重しながら共生する社会づくりに向けて、当事業団内部から発信し
ていきますので、関係皆様のご理解とご協力をよろしくお願いします。
記
1
障害者基本法の目的
第一条
この法律は、全ての国民が、障害の有無にかかわらず、等しく基本的人権を享有
するかけがえのない個人として尊重されるものであるとの理念にのっとり、全ての国民
が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いなが
ら共生する社会を実現するため、
(以下略)
2
当事業団の定款の目的
第一条
この社会福祉法人は、多様な福祉サービスがその利用者の意向を尊重して総合的
に提供されるよう創意工夫することにより、利用者が、個人の尊厳を保持しつつ、健康
で自立した日常生活を送り、さまざまな活動に参加できるよう支援する事を目的として、
次の社会福祉事業を行う。
(以下略)
以
上