膠原病リウマチ内科研修プログラム(研修指導責任者:鈴木暁岳) プログラム責任者から 膠原病・リウマチ性疾患は診断、治療において進歩の著しい分野であり、地域における専 門医のニーズが非常に高まっております。多くのありふれた疾患の中に少なからず存在す る膠原病・リウマチ性疾患を確実に鑑別し診断に導く能力、そして免疫を抑える薬を多用 することで起こしやすい、感染症をはじめとした様々な合併症に対する適切な判断力など が求められるため、当該疾患は当然のこと、内科疾患全般に対して幅広い臨床経験を積み、 全人的に患者を診ることを目標とする志の高い医師を求めております。 我々と共にたくさん議論をして、まじめに、楽しんで医療を行っていきましょう。 概要 【プログラムの特徴】 レベルの高い診療と科同士の垣根の低さ、症例の豊富さが特徴。 ・当院は各科に専門医を多く揃っていること、さらに各科同士の垣根が低いことで、症例 の共有やコンサルテーションが非常に容易で、診断から治療、合併症の対応まで一貫し て高いレベルの対応が可能です。 ・特に総合内科とは合同で症例カンファレンスや回診を行っており密接な関係にある。腎 臓内科や呼吸器内科との関係も良好です。 ・関節リウマチについては関節超音波を毎日オーダーできる恵まれた状況で、関節炎診療 のレベルが非常に高いものとなっております。 ・当院は千代田区の東端にあるものの、交通の便が良く、東京都東部から千葉、埼玉、茨 城まで広い範囲から患者さんが集まってくることもあり、症例が非常に豊富です。従っ て様々な疾患を経験することが可能です。 【学術活動に対する病院の姿勢】 当院は学会発表、論文執筆などの学術活動が盛んです。病院としても学会活動費の援助を 積極的に行っております。当科でもスタッフ全員が、年に 1-2 度の学会発表を行うことを 目標としております。 【募集人数】 若干名 【研修期間】 2-5 年間 (日本リウマチ学会専門医を取得するまで) 朝 午前 午後 夕方/夜間 月 病棟回診 病棟業務 関節超音波 火 膠原病科抄読会 病棟業務 膠原病科外来 当直 水 病棟回診 病棟業務 病棟業務 内科症例検討会 木 病棟回診 膠原病科外来 総合内科外来 金 内科抄読会 病棟業務 土 病棟業務 膠原病・総合内科 カンファレンス 関節超音波カンフ ァレンス (週間予定表) 行動目標 (Structural Behavior Objectives: SBOs) 1. 内科疾患全般において系統的な診察、適切な鑑別疾患を挙げることができる。 2. 膠原病・リウマチ性疾患の病歴聴取および身体診察を行うことができる。 3. 筋骨格系の診察を行うことができる。 4. 膠原病・リウマチ性疾患の入院患者の受け持ちとなり、退院するまでの管理を行うこと ができる。 5. 関節穿刺を行い、関節液の所見を解釈することができる。 6. 関節レントゲンを読影することができる。 7. 関節超音波を学び、日常診察に頻用し、日本リウマチ学会認定ソノグラファーの資格を 取得する。 8. 関節 MRI, 胸部 CT の所見を読影し、適切な鑑別疾患を挙げることができる。 9. 生物学的製剤の適応・禁忌を理解し、患者に説明し導入、その後の管理も行う。 10. 積極的に国内・国際学会での発表、論文作成を行う。臨床研究においては、臨床研究計 画書を立案することから開始する。 11. 初期研修医に対して指導を行う。 12. 地域の病診医療連携会、患者勉強会に中心となって取り組む。 研修方法 【Learning strategies (LS) 1: on the job training】 <病棟> 1. 病棟において、一人あるいは初期研修医とペアとなり、入院患者を受け持つ。入院患者 は膠原病・リウマチ性疾患中心ではあるが、それだけではなく、内科全体の広い分野に わたって担当する。 2. すべての病棟コンサルテーション症例について、初期対応とその後のフォローを行う。 3. 腎・皮膚・筋・神経・肺生検については他科医師の指導のもとで参加、病理医の指導の もと病理診断にもかかわる。 <外来> 1. 総合診療外来を週一度担当し、指導医の監修のもと内科疾患全般の診察を行う。 2. 膠原病・リウマチ外来を担当し、紹介患者および退院後患者の外来管理を担当する。(後 期研修2年目以降) <検査・治療> 1. 外来・入院患者の関節超音波を週1回、定期的に行い、所見を自ら記載する。 2. すべての侵襲的手技については普遍的予防策を意識して行う。 【LS2 カンファレンス・勉強会】 1. 内科全体症例検討会 毎週水曜日 2. 内科全体抄読会 毎週金曜日 3. 膠原病・総合診療科症例検討会 毎週金曜日 4. 膠原病科抄読会 毎週水曜日 5. 城東 RA カンファレンス 年1回 【LS3 学術活動】 1. 学会指導: 指導医のもと症例発表あるいは臨床研究を中心に発表する。研修期間中に一 度の国際学会発表を目標とする。 2. 論文執筆:症例報告、臨床研究を執筆、研修期間中に最低一編は英語での論文提出を目 標とする。 評価 (Evaluation: EV) 1. 適宜 OJT、カンファレンス、抄読会などで指導医および同僚から評価を受ける。 2. 新・内科専門医制度 技術・技能評価手帳を活用して自己評価を行い、その後指導医から の評価をフィードバックし、再評価する。 3. メディカルスタッフによる 360 度評価を行う。
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