2016年8月 本の上の映画館チラシ

特集
明日のあと
会場:プレゼンテーションスタジオ 定員:100 名 入場:無料 主催:川口市立中央図書館 運営:NPO Community Design Council
●申し込みは不要ですので、上映当日に会場までお越しください。開場は各日上映時間の30 分前です。
●定員以上の入場はできませんので、ご了承ください。
●音の聞こえづらい方をサポートする磁気ループシステムを導入しています。Tモードつき補聴器をお持ちでない方には、専用受信機を貸し出します。
8 月 9 日(火)19:00∼ (上映時間 95分)
『河』
聖なるガンジス川のほとりに育った仲良し3人は、
アメリカ人青年に心を
奪われる。戦場で負傷した彼は自分を見失っていた…。愛の喜びと哀し
みをインドの大自然と舞踏のリズムに調和させた、インド生まれの女流
作家ルーマー・ゴッデンの半自伝的小説の映像化。
監督・脚本:ジャン・ルノワール/出演:パトリシア・ウォルターズ、ノラ・
スウィンバーンほか/ 1951年/アメリカ/ DVD /字幕
8 月 14 日(日)14:00∼ (上映時間 91分)
『二十四時間の情事』
広島へ反戦映画のロケのために来日したフランス人女優が、建築家と名
乗る日本人男性と知り合い、一夜をともにする。2人はともに第二次世
界大戦による悲劇的な体験をしていた。やがて夜が明け、女はフランス
への帰途につく。
監督:アラン・レネ/脚本・台詞:マルグリット・デュラス/出演:エマニュ
エル・リヴァ、岡田英次ほか/1959年/フランス = 日本/ DVD /字幕
8 月 27 日(土)14:00∼ (上映時間 140分)
『太陽の子』
小学6年生のふうちゃんの両親は沖縄出身で、
神戸で食堂を開いている。
店にはさまざまな沖縄出身者が集まるが、ふうちゃんは時々ノイローゼ
で発作を起こす父親が心配。ある日食堂で、不良少年が原因でケンカが
起こり…。
監督・脚本:浦山桐郎/出演:原田晴美、
大空真弓、大竹しのぶほか/
1980年/日本/ DVD
8 月 29 日(月)19:00∼ (上映時間 106分)
『TOMORROW 明日』
1945年8月8日の長崎、一組の結婚式が行われようとしていた。花嫁
は看護師のヤエ。式はつつましやかに執り行われた。写真を撮り終えた
ところで姉のツル子が陣痛を訴え、産まれるのは夜になるだろうと言わ
れる。誰もが明日に向かって精一杯生きていた。
監督:黒木和雄/原作:井上光晴/出演:桃井かおり、南果歩、原田
芳雄ほか/ 1988年/日本/ DVD
いつかの<明日>からつづく今
今月の本の上の映画館では、戦争の痕跡を描いた
作品を特集します。
はじめに、インドに暮らす若いイギリス人女性たち
が主人公の
『河』では、戦場で片足を失い苦悩する青
年が描かれます。戦争が終わったあとにも続く不安や
思想をこの作品で示しました。悠久の流れを続ける大
河ガンジスが、女心と青年の心の移り変わりを見つめ
ます。ルノワール初のカラー作品です。
『二十四時間の情事』
では、登場人物が直接悲劇
に巻き込まれなくとも、回想や追体験によって、観客
自身がその悲劇を経験する映画が可能なのではと考
えられ構想されました。名前をもたない男女の発する
言葉が、幻想と現実のあいだのようなモノクロ映像を
交差します。
『太陽の子』は灰谷健次郎の小説が原作、『キュー
ポラのある街』の監督作品で、沖縄での戦争を体験し
た父親の背後にある傷あとが描かれます。この映画が
制作された1980年代、世の中は過去の暗さを忘れは
じめた時代でした。沖縄戦を実際に体験した ロクさ
ん の言葉が強く印象に残ります。
最後に『TOMORROW 明日』
。戦場を描くのでは
なく、日常生活の中で戦争の姿が見えてくるほうが、
恐ろしさと本質を伝えられるのではないかという監督
の思いからつくられ、いつもと変わらない暑い夏の一
日を通して、生き続けることの意味を訴えかけてきま
す。
過去の<明日>を生きられなかった人たちと、私た
ちが生きる未来の<明日>。過去からつづく今につい
て考えをめぐらせながら、ぜひご覧ください。
9月の上映予定
(金)19:00∼『第三の男』
9日
(日)14:00∼『モーツァルト 歌劇
《魔笛》映画版』
11日
(土)14:00∼『赤と黒』
17日
(水)19:00∼『カサブランカ』
28日
〒332-0015
埼玉県川口市川口 1-1-1 キュポ・ラ 7F
◎開館時間 月 - 金 10:00-21:00 / 土日祝日 9:00 -18:00 ◎休館日 毎月 第3 金曜日(機器調整日)
、
12月29日 -1月4日
◎お問い合わせ Tel. 048-227-7622 Fax.048-226-7724
◎URL http://www.mediaseven.jp