栖本保育所移管条件

栖本保育所の民営化に係る移管条件
1.栖本保育所施設の移管方法について
(1)市所有の土地については無償貸与とし、一部の借地については、移管先として決
定された法人(以下「移管先法人」という。
)が、賃貸借契約について所有者と直接、
協議すること。
(2)建物及び備品については、無償譲渡とする。
2.設置手続きについて
保育所設置認可に関する手続き及び届出書類等は、すべて移管先として決定された
法人(以下「移管先法人」という。
)が行う。
3.保育所の運営に関する基本的事項について
栖本保育所の運営に当っては、児童福祉法その他の関係法令、通達等に定めるもの
によるほか、次の条件を満たさなければならない。
(1)移管先法人が自ら運営しなければならない。
(2)栖本保育所の名称を変更する場合は、保護者会及び市と協議すること。
(3)移管先法人は、栖本保育所を移管後少なくとも10年間継続して運営しなければ
ならない。
(4)譲渡を受けた施設等は、保育園以外の目的に使用してはならない。
(5)保育園に係る土地及び建物の維持管理に要する費用は、移管先法人の負担とする。
(6)保育所の定員については、移管前に市と協議し決定すること。
(7)通常の保育園の開所時間は、午前7時30分から午後6時30分までとすること。
また、開所時間の前・後において、延長保育を実施すること。
(8)休園日は、日曜日、国民の祝日に関する法律に定める祝日及び12月29日から
翌年1月3日までとすること。
(9)移管先法人は、栖本保育所の運営開始に伴い、現在運営している保育園を休止又
は廃止しないこと。
(10)移管先法人は、栖本保育所の運営を円滑に行うため、常に保護者会及び地域住民
との連携協力関係を築き、地域に根ざした保育園づくりをしなければならない。
(11)移管先法人は、保育サービスについて、移管後3年以内に第三者機関による評価
を受け、その結果を公表すること。
(12)市は、移管先法人が移管に関する協定及び移管条件に反した場合その他の事由に
より、保育の実施に重大な支障をきたしたときは、協定を解除し、市に返還を命ずる
ことができる。この場合、市は、いかなる損害も補償しない。
(13)移管先法人は、栖本保育所の運営に関し、市及び県の指導監督に従うこと。
(14)移管に関する協定及び移管条件に定めのない事項について疑義が生じたときは、
保護者会、移管先法人及び市の三者による協議の上定める。
4.保育内容等について
(1)移管先法人は、移管前の保育内容(事業・年間行事等)を継承すること。変更し
ようとするときは、あらかじめ保護者会と協議すること。
(2)移管先法人は、移管後の保育内容をさらに充実させるよう努めること。
(3)施設長は、子どもの保育園での生活や行動など、保護者に対し常に情報を発信す
ること。また、家庭での生活状況を把握し、子ども一人ひとりに配慮した保育に努め
なければならない。
5.特別保育事業等の実施について
移管先法人は、下記の事業を実施すること。
(1)延長保育事業
(2)障害児・軽度障害児保育事業
(3)一時預かり事業
(4)病後児保育事業(移管後速やかに事業開始)
6.職員配置、勤務条件等について
(1)職員の配置は、児童福祉施設備運営基準の配置基準を遵守すること。
(2)施設長及び主任保育士は、栖本保育所の専任としなければならない。
ただし、分園又は小規模保育事業を実施する場合はその限りではない。
(3)施設長は、健全な心身を有し、児童福祉事業に熱意のある者であって、児童福祉
事業に2年以上従事した者またはこれと同等以上の能力を有すると認められる者で
あること。
(4)主任保育士は、保育士の資格を有し、勤務経験10年以上を有している者で、児
童福祉に熱意がある者であること。
(5)移管先法人は、移管決定後速やかに施設長(予定者)の住所、氏名、経歴等を市
長に報告しなければならない。
(6)保育士は、保育内容の維持向上を図るため、勤務経験5年以上ある者を3分の2
以上置くこと。また、年齢や経験年数を考慮したバランスのとれた配置に努めること。
(7)保育の継続性を重視し、むやみに保育士の入れ替えをしないこと。また、原則と
して一年間はクラス担任を変えないようにするなど、児童との信頼関係に配慮するこ
と。
(8)保育士が変わることによる入所児童及び保護者への影響を少なくするため、原則
として現在、栖本保育所に勤務する保育士嘱託員等の非常勤職員を採用すること。
(9)調理員は、最低2名を配置し、うち1名は調理師免許を有し、保育園での調理実
績を有する者であること。
ただし、分園又は小規模保育事業を実施する場合はその限りではない
(10)計画的な研修の機会を確保し、職員の資質の向上を図ること。
(11)職員が自由に意見交換でき、情報の共有や問題の共通認識を図るなど、職員の働
きやすい職場環境の整備に努めること。
7.給食について
(1)給食は自園調理方式とすること。
ただし。分園又は小規模保育事業を実施する場合はその限りではない。
(2)アレルギー体質の児童に配慮した給食を実施するほか、離乳食など、年齢や児童
の特性に応じた給食とすること。
(3)国が定める「保育園における食育に関する指針」に基づき、児童の発育、発達段
階に応じた食育に取り組むこと。
(4)調理員その他給食に従事する職員及び調理施設の衛生管理を徹底すること。
8.安全管理、衛生管理について
(1)防火・防災管理体制について、マニュアルの整備とともに緊急時の連絡体制を整
備すること。また、消防署と連携を図り、定期的に消化訓練や避難訓練を行うこと。
(2)不審者等に対応するマニュアルを整備するなど、防犯対策を講じること。
(3)保育室、給食室、トイレその他施設の安全管理、衛生管理を徹底すること。
(4)児童及び職員の健康管理を徹底すること。
(5)保育中の事故に備え、傷害保険、賠償保険等に加入することとし、現行の保障内
容を下回らないこと。
9.引継ぎについて
(1)施設長(予定者)は、移管後の保育を円滑に実施するため、随時栖本保育所を訪
問し、保育内容の確認(年中行事や会議等の参加を含む。
)を行いながら、引継ぎが
効果的に実施できるよう関係者との連携協力に努めること。
(2)移管先法人は、保育内容を引継ぐため、移譲日の3ヶ月前から職員(所長・保育
士・調理員)を栖本保育所に派遣し、市職員と合同での保育を実施するものとする。
ただし、事前に協議の上、3ヶ月以前から派遣することができる。
なお、引継ぎ期間に派遣した職員の費用(市基準に基づき算出した金額)の3ヶ月
分については、市が負担する。
(3)移管先法人は、常に栖本保育所と連携を図り、移管により保育環境が急激に変化
しないように努めなければならない。
10.その他
(1)移管先法人は、天草市保育所連盟に加入すること。
(2)移管先法人は、保育所連盟が開催する研修等に、職員を積極的に参加させるよう
に努めること。
(3)移管先法人は、市が推進する児童福祉に関する施策に協力しなければならない。
(4)移管先法人は、市内の他の保育園、幼稚園、小学校、中学校及び地域住民との交
流を図り、地域に根ざした保育園運営に努めなければならない。
(5)移管先法人は、保育内容、行事等について、保護者会や地域住民から要望があっ
たときは、極力応じるように努めなければならない。
(6)移管先法人は、栖本保育所の運営に当たり、保護者会や地域住民から苦情等があ
ったときは、誠意を持って解決に努めなければならない。
(7)移管先法人は、保護者との協働による保育の実施に努め、保護者が自由に意見を
述べられる環境づくりに努めなければならない。
(8)保育料以外の保護者負担金については、移管前の例を基準として保護者会と協議
すること。新たな負担金を求めるときは、必ず保護者会の同意を得ること。