第3章 九州の産業別貿易動向 - 経済産業省 九州経済産業局

第3章
九州の産業別貿易動向
1.自動車・自動車の部分品
●2015年の九州の自動車輸出額は1兆1,549億円(前年比9.9%増)で過去最高。2年
連続の増加となり、過去最高を更新した。輸出先は、中国が最も多く、次いで米国、アラブ首
長国連邦等となっている。2015年はメキシコや英国向けなどが好調だった。
図表 3-1-1
九州の自動車輸出額の推移
全国比(%)
(億円)
14,000
14%
12,000
12%
10,000
10%
8,000
8%
6,000
6%
4,000
4%
2,000
2%
0
09
10
11
12
13
14
15年
輸出額
5,277
9,874
9,888
10,196
10,056
10,513
11,549
輸出全国比
7.9%
10.8%
12.1%
11.1%
9.7%
9.6%
9.6%
図表 3-1-2
0%
自動車の主な輸出相手国・地域の推移(2010 年・2015 年)
(単位:億円、%)
2010年
金額
全国
米国
オーストラリア
中国
ロシア
カナダ
その他
計
金額
構成比
全国
28,512
6,882
6,167
4,319
3,238
42,622
91,741
31.1%
7.5%
6.7%
4.7%
3.5%
46.5%
100.0%
九州
米国
中国
アラブ首長国連邦
ロシア
カナダ
その他
計
2015年
構成比
米国
オーストラリア
アラブ首長国連邦
中国
サウジアラビア
その他
計
43,863
7,138
5,468
5,003
4,240
54,751
120,463
36.4%
5.9%
4.5%
4.2%
3.5%
45.5%
100.0%
2,829
2,230
1,063
809
443
4,175
11,549
38.4%
23.4%
4.9%
4.5%
3.5%
25.2%
100.0%
九州
3,790
2,311
485
447
350
2,491
9,874
38.4%
23.4%
4.9%
4.5%
3.5%
25.2%
100.0%
中国
米国
アラブ首長国連邦
メキシコ
台湾
その他
計
図表 3-1-1~2 出所:財務省「貿易統計」より九州経済産業局作成。
107
図表 3-1-3
世界の自動車生産台数
(単位:万台、%)
ヨーロッパ
米 州
アジア大洋州
日 本
九 州
2010年
2011年
2012年
2013年
2014年
2015年
1,979
2,095
1,986
1,992
2,043
2,110
23.2%
3.3%
6.6%
163
1,779
2,009
2,113
2,122
2,096
23.1%
-1.2%
1182.8%
4,093
4,058
4,370
4,582
4,740
4,779
52.6%
0.8%
16.8%
963
840
994
963
977
928
10.2%
-5.1%
-3.6%
構成比
伸び率
10年比
114
119
146
134
130
135
1.5%
3.8%
18.4%
中 国
1,826
1,842
1,927
2,212
2,373
2,450
27.0%
3.3%
34.2%
韓 国
427
466
456
452
452
456
5.0%
0.7%
6.7%
インド
356
393
417
390
384
413
4.5%
7.3%
16.0%
タ イ
164
146
243
246
188
192
2.1%
1.9%
16.5%
その他
356
372
332
319
365
341
3.8%
-6.6%
-4.4%
52
56
59
64
72
84
0.9%
16.2%
62.3%
7,758
7,988
8,424
8,751
8,978
9,078
100.0%
1.1%
17.0%
アフリカ
世界計
図表 3-1-4
世界の自動車生産台数の国・地域別構成比
(単位:万台、%)
カナダ
228
2.5%
その他
1,917
21.1%
ブラジル
243
2.7%
世界の自動車
生産台数
(2015年)
9,078万台
スペイン
273
3.0%
メキシコ
357
3.9%
インド
413
4.5%
中国
2,450
27.0%
米国
1,210
13.3%
韓国
456
5.0%
ドイツ
603
6.6%
日本
928
10.2%
3-1-3~4 出所:国際自動車工業連合会HP、九州経済産業局資料より九州経済産業局作成。
108
●2015年の九州の自動車の部分品の貿易額は、輸出が457億円(前年比1.1%増)、輸入
が1,531億円(前年比9.8%増)で、輸出入ともに前年を上回り過去最高となった。輸出
先は米国が最も多く、次いで中国、タイ等となっている。輸入元については、中国が最も多く、
次いで韓国、タイ等となっている。
●輸出については、タイや米国、台湾向けなどが好調だった一方、ロシア向けは大きく減少。輸
入については、中国やメキシコ等からが増加した。
図表 3-1-5
九州の自動車の部分品貿易額の推移
(億円)
1,800
全国比(%)
18%
1,600
16%
1,400
14%
1,200
12%
1,000
10%
800
8%
600
6%
400
4%
200
2%
0
輸出額
09
266
10
372
11
353
12
438
13
450
14
452
15年
457
輸入額
470
693
701
903
1,139
1,395
1,531
輸出全国比
1.2%
1.2%
1.2%
1.4%
1.3%
1.3%
1.3%
輸入全国比 12.7%
14.2%
14.9%
16.3%
16.3%
17.1%
17.5%
図表 3-1-6
0%
自動車の部分品の主な輸出入相手国・地域(2015 年)
(単位:億円、%)
輸出
金額
全国
米国
中国
タイ
メキシコ
カナダ
その他
計
金額
構成比
全国
8,844
6,413
2,859
1,945
1,822
12,947
34,830
25.4%
18.4%
8.2%
5.6%
5.2%
37.2%
100.0%
145
59
52
37
27
137
457
31.7%
12.9%
11.3%
8.2%
5.8%
30.0%
100.0%
九州
米国
中国
タイ
ロシア
台湾
その他
計
輸入
構成比
中国
韓国
タイ
ドイツ
米国
その他
計
3,233
830
803
719
590
2,595
8,770
36.9%
9.5%
9.2%
8.2%
6.7%
29.6%
100.0%
672
235
189
84
67
284
1,531
43.9%
15.3%
12.4%
5.5%
4.4%
18.5%
100.0%
九州
中国
韓国
タイ
メキシコ
フィリピン
その他
計
図表 3-1-5~6 出所:財務省「貿易統計」より九州経済産業局作成。
109
図表 3-1-7
0%
10%
11
12
20%
12.8%
10.7%
14
10.2%
40%
14.2%
60%
中国
12.9%
26.6%
ASEAN
20.5%
12.9%
23.1%
ロシア
8.2%
その他
26.7%
九州の自動車の部分品の輸入相手国・地域の推移
20%
30%
40%
50%
60%
70%
16.7%
34.0%
12
30.0%
18.4%
32.7%
15年
17.0%
24.6%
アメリカ
31.7%
100%
22.9%
40.5%
30.9%
14
90%
5.8%
11
13
80%
34.7%
26.4%
15.5%
70%
26.3%
21.3%
9.4%
10%
50%
15.1%
図表 3-1-8
0%
30%
30.0%
13
15年
九州の自動車の部分品の輸出相手国・地域の推移
40.7%
15.2%
43.7%
15.9%
中国
43.9%
韓国
15.3%
80%
6.7%
5.1%
29.6%
26.0%
ASEAN
23.9%
図表 3-1-7~8 出所:財務省「貿易統計」、門司税関提供のデータより九州経済産業局作成。
110
90%
100%
6.8%
5.0%
9.7%
4.2%
4.8%
5.7%
3.7% 5.7%
4.0%
5.0%
EU
5.7%
米国
3.9%
その他
7.3%
2.半導体等電子部品
●2015年の九州の半導体等電子部品貿易額は、輸出が7,039億円(前年比17.5%増)、
輸入が3,000億円(前年比6.4%増)で、輸出入ともに前年より伸長。輸出先は韓国が最
も多く、次いで香港、中国等となっている。輸入元については、台湾が最も多く、次いで中国、
韓国等となっている。
●輸出については、香港向けが大きく伸びたほか、ベトナムや韓国向けも好調だった。輸入につ
いては、台湾からが大幅に伸びたものの、中国からは大きく減少した。
図表 3-2-1
九州の半導体等電子部品貿易額の推移
全国比(%)
(億円)
8,000
24%
7,000
21%
6,000
18%
5,000
15%
4,000
12%
3,000
9%
2,000
6%
1,000
3%
0
輸出額
09
3,756
10
3,600
11
3,898
12
4,730
13
5,030
14
5,989
15年
7,039
輸入額
1,533
1,454
1,277
1,628
2,066
2,820
3,000
輸出全国比 11.0%
8.7%
10.9%
14.2%
14.2%
16.2%
18.0%
輸入全国比
6.8%
7.2%
9.2%
8.4%
9.8%
10.0%
図表 3-2-2
8.7%
0%
半導体等電子部品の主な輸出入相手国・地域(2015 年)
(単位:億円、%)
輸出
金額
全国
中国
台湾
香港
米国
韓国
その他
計
金額
構成比
全国
9,939
6,344
6,153
3,033
2,836
10,841
39,145
25.4%
16.2%
15.7%
7.7%
7.2%
27.7%
100.0%
1,499
1,400
1,123
707
578
1,732
7,039
21.3%
19.9%
16.0%
10.0%
8.2%
24.6%
100.0%
九州
韓国
香港
中国
ベトナム
台湾
その他
計
輸入
構成比
台湾
中国
米国
韓国
マレーシア
その他
計
10,715
6,878
3,100
2,805
1,510
4,953
29,962
35.8%
23.0%
10.3%
9.4%
5.0%
16.5%
100.0%
1,524
993
176
102
58
148
3,000
50.8%
33.1%
5.9%
3.4%
1.9%
4.9%
100.0%
九州
台湾
中国
韓国
フィリピン
マレーシア
その他
計
図表 3-2-1~2 出所:財務省「貿易統計」、門司税関提供のデータより九州経済産業局作成。
111
図表 3-2-3
0%
10%
九州の半導体等電子部品の輸出相手国・地域の推移
20%
11
30%
34.5%
12
29.4%
13
8.9%
10.6%
9.9%
9.9%
11.4%
10%
香港
19.9%
70%
80%
90%
20.3%
100%
9.6%
23.1%
9.8%
17.2%
韓国
21.3%
図表 3-2-4
11
11.5%
22.8%
中国
16.0%
0%
60%
25.2%
17.4%
15年
50%
16.4%
21.1%
14
40%
4.6%
5.7%
22.0%
7.8%
24.2%
台湾
8.2%
ASEAN
23.0%
5.5%
6.2%
4.3%
6.9%
3.6%
EU
5.8%
その他
5.9%
九州の半導体等電子部品の輸入相手国・地域の推移
20%
12.1%
30%
40%
50%
29.3%
60%
70%
80%
90%
33.1%
100%
アメリカ
1.2%
24.2%
0.2%
1.0%
12
13
20.5%
28.2%
27.7%
18.9%
3.7%
1.7%
38.8%
17.6%
22.6%
9.9%
9.6%
14
15年
51.3%
中国
33.1%
10.0%
韓国
5.9%
28.0%
台湾
50.8%
図表 3-2-3~4 出所:財務省「貿易統計」、門司税関提供のデータより九州経済産業局作成。
112
8.6% 0.8%
1.4%
1.1%
ASEAN
8.9%
その他
0.3%
3.鉄鋼
●2015年の九州の鉄鋼貿易額は、輸出が5,701億円(前年比1.5%減)、輸入が926
億円(前年比5.4%減)で、輸出入ともに前年より減少。輸出先は中国が最も多く、次いで
韓国、タイ等の順、輸入元は韓国が最も多く、次いで中国、カザフスタン等となっている。
●輸出については、メキシコ向け等が好調だったものの、タイや韓国向けは減少。輸入について
は、南アフリカ共和国や中国からが減少した。
図表 3-3-1
九州の鉄鋼貿易額の推移
全国比(%)
(億円)
8,000
16%
14%
6,000
12%
10%
4,000
8%
6%
2,000
4%
2%
0
輸出額
10
5,311
11
5,682
12
5,267
13
5,745
14
5,787
15年
5,701
輸入額
780
790
786
800
979
926
輸出全国比
14.4%
15.3%
15.1%
15.1%
14.6%
15.5%
輸入全国比
10.2%
8.4%
9.8%
10.0%
9.9%
11.0%
図表 3-3-2
0%
鉄鋼の主な輸出入相手国・地域(2015 年)
(単位:億円、%)
輸出
金額
全国
中国
韓国
タイ
米国
台湾
その他
計
金額
構成比
全国
5,521
5,126
4,611
2,847
2,156
16,422
36,683
15.1%
14.0%
12.6%
7.8%
5.9%
44.8%
100.0%
827
768
744
397
317
2,648
5,701
14.5%
13.5%
13.1%
7.0%
5.6%
46.4%
100.0%
九州
中国
韓国
タイ
メキシコ
米国
その他
計
輸入
構成比
韓国
中国
台湾
カザフスタン
南アフリカ共和国
その他
計
2,718
1,847
778
604
402
2,087
8,436
32.2%
21.9%
9.2%
7.2%
4.8%
24.7%
100.0%
357
127
86
82
67
207
926
38.6%
13.7%
9.3%
8.9%
7.2%
22.3%
100.0%
九州
韓国
中国
カザフスタン
南アフリカ共和国
ブラジル
その他
計
図表 3-3-1~2 出所:財務省「貿易統計」、門司税関提供のデータより九州経済産業局作成。
113
図表 3-3-3
主要国の粗鋼生産量
(単位:百万トン、%)
2012年
EU
ロシア
アメリカ
日 本
うち九 州
中 国
韓 国
台 湾
ブラジル
その他
世界計
169
70
89
107
16
724
69
21
35
276
1,560
2013年
166
69
87
111
17
815
66
22
34
280
1,650
2014年
169
71
88
111
16
823
72
23
34
256
1,647
備考:EUはクロアチアを除く 27 カ国の計
出所:(一社)日本鉄鋼連盟資料より九州経済産業局作成。
114
2015年
166
71
88
105
16
801
70
21
33
243
1,598
構成比
10.4%
4.4%
5.5%
6.6%
1.0%
50.1%
4.4%
1.3%
2.1%
15.2%
100.0%
4.船舶類
●2015年の九州の船舶類輸出額は3,894億円(前年比4.6%減)で、5年連続の減少。
輸出先はパナマが最も多く、次いでマーシャル、リベリア等となっている。
●船舶類については、九州の輸出額が全国の 3 割弱を占めており、また、竣工量においても世界
全体の 6.5%(2014 年値)を占めるなど、九州の主力輸出品目の一つとなっている。
図表 3-4-1
九州の船舶類の輸出額推移
(億円)
全国比(%)
8,000
35%
30%
6,000
25%
20%
4,000
15%
10%
2,000
5%
0
輸出額
10
6,393
11
5,731
12
4,335
13
4,085
14
4,081
15年
3,894
輸出全国比
28.0%
27.6%
24.4%
27.2%
29.8%
28.2%
図表 3-4-2
九州の船舶類の輸出相手国・地域
(単位:億円、%)
ケイマン諸島
(英)
117
3.0%
香港
249
6.4%
シンガポール
429
11.0%
その他
411
10.5%
パナマ
922
23.7%
九州から世界への
船舶類輸出総額
(2015年)
3,894億円
マーシャル
811
20.8%
バハマ
445
11.4%
リベリア
510
13.1%
図表 3-4-1~2 出所:財務省「貿易統計」、門司税関提供のデータより九州経済産業局作成。
115
0%
図表 3-4-3
2010年
千総トン
日 本
世界の主要造船国の竣工量の推移
2011年
シェア
千総トン
2012年
シェア
千総トン
2013年
シェア
千総トン
2014年
シェア
千総トン
2015年
シェア
千総トン
21.0%
19,367
19.0%
17,426
18.2%
14,588
20.7%
13,421
20.8%
5,237
5.4%
5,500
5.4%
4,536
4.7%
4,604
6.5%
4,200
6.5%
韓 国
31,698
32.9%
35,850
35.2%
31,583
33.0%
24,504
34.8%
22,595
35.0%
23,272
34.4%
中 国
36,437
37.8%
39,609
38.9%
39,003
40.8%
25,903
36.8%
22,707
35.1%
25,160
37.2%
1,161
1.2%
1,661
1.6%
2,506
2.6%
1,331
1.9%
1,878
2.9%
1,865
2.8%
1.1%
うち九州
フィリピン
13,005
シェア
20,218
-
19.2%
-
台 湾
580
0.6%
767
0.8%
790
0.8%
483
0.7%
600
0.9%
749
ベトナム
560
0.6%
659
0.6%
884
0.9%
542
0.8%
378
0.6%
591
0.9%
その他
5,779
6.0%
3,932
3.9%
3,383
3.5%
3,129
4.4%
3,039
4.7%
2,924
4.3%
世界計
96,433
100.0%
101,845
100.0%
95,575
100.0%
70,480
100.0%
64,618
100.0%
67,566
100.0%
備考:九州の数値は、年度の鋼船船舶造船実績。
出所:(一社)日本造船工業会資料、九州運輸局資料より九州経済産業局作成。
116
5.食料品
●2015年の九州の食料品貿易額は、輸出が540億円(前年比41.2%増)、輸入が
4,262億円(前年比4.4%増)で、輸出は前年を大きく上回った。貿易収支については、
大幅な輸入超過が続いている。
●輸出はアジアや北米向けが多く、品目としては魚介類が過半を占めている。輸入は北米やアジ
アのほか、中南米や大洋州などより多様な国々との取引となっており、品目としては穀物類と
魚介類が多い。
図表 3-5-1
九州の食料品貿易額の推移
(億円)
全国比(%)
5,000
10.0
4,000
8.0
3,000
6.0
2,000
4.0
1,000
2.0
0
09
10
11
12
13
14
15年
輸出額
236
254
275
280
331
383
540
輸入額
3,142
3,350
3,860
3,872
4,299
4,084
4,262
輸出全国比
7.0
6.7
8.3
8.5
8.0
8.3
9.4
輸入全国比
7.2
7.3
7.5
7.5
7.5
6.8
6.8
0.0
備考:
「食料品」とは、
「食料品及び動物(大分類)」、
「飲料(中分類)」、
「動植物性油脂(大分類)」を足したも
のから、「生きた動物(中分類)」、「飼料(中分類)」、「加工油脂及びろう(中分類)」を差し引いたもの
とする。
出所:財務省「貿易統計」、門司税関提供のデータより九州経済産業局作成。
117
図表 3-5-2
九州の食料品の国・地域別輸出額
(単位:億円、%)
オーストラリア
19
3.6%
その他
66
12.2%
タイ
20
3.7%
台湾
33
6.1%
米国
131
24.2%
九州から世界への
食料品輸出総額
(2015年)
540億円
中国
38
7.1%
韓国
92
17.1%
ベトナム
58
10.7%
図表 3-5-3
香港
83
15.4%
九州の食料品の品目別輸出額
(単位:億円、%)
穀物及び
同調製品
34
6.3%
果実及び
野菜
25
4.7%
その他
13
2.5%
その他の
調製食料品
42
7.8%
九州から世界への
食料品の品目別の
輸出総額
(2015年)
540億円
肉類及び
同調製品
46
8.6%
飲料
79
14.7%
図表 3-5-2~3 出所:財務省「貿易統計」より九州経済産業局作成。
118
魚介類及び
同調製品
300
55.4%
図表 3-5-4
九州の食料品の国・地域別輸入額
(単位:億円、%)
その他
945
22.2%
カナダ
101
2.4%
米国
1,134
26.6%
九州の世界からの
食料品輸入総額
(2015年)
4,262億円
アルゼンチン
105
2.5%
フィリピン
125
2.9%
韓国
135
3.2%
中国
744
17.5%
ロシア
146
3.4% オーストラリア
169
4.0%
図表 3-5-5
タイ
276
6.5%
ブラジル
382
9.0%
九州の食料品の品目別輸入額
その他の調製食
料品
96
コーヒー・茶・コ
2.3%
コア・香辛料類
116
その他
2.7%
214
5.0%
肉類及び
同調製品
409
9.6%
果実及び野菜
699
16.4%
九州の世界からの
食料品の品目別の
輸入総額
(2015年)
4,262億円
魚介類及び同調
製品
1,130
26.5%
図表 3-5-4~5 出所:財務省「貿易統計」より九州経済産業局作成。
119
(単位:億円、%)
穀物及び
同調製品
1,598
37.5%
6.農林水産物及び加工品
●近年、各種農林水産物の輸出額及び輸出数量が伸びており、さまざまな国に輸出されている。
主要な農林水産物について、輸出動向は以下のとおり。
図表 3-6-1
九州の主要な農林水産物の輸出額・数量推移
1,000
0 九州輸出額
1…
1…
① 野菜・果物等
800
80.0%
【かんしょ】
九州数量
輸出額全国比
600
90.0%
【ストロベリー】
単位;百万円、千KG
700
数量全国比
単位;百万円、千KG
80.0%
70.0%
500
70.0%
600
60.0%
500
50.0%
400
40.0%
400
60.0%
50.0%
300
40.0%
300
30.0%
200
200
30.0%
20.0%
20.0%
100
100
10.0%
0
10.0%
0
0.0%
10
11
12
13
14
0.0%
10
15年
11
12
13
14
15年
2,500
10
100.0%
【トマト】
単位;百万円、千KG
9
90.0%
8
80.0%
7
70.0%
6
60.0%
5
50.0%
4
40.0%
3
30.0%
2
20.0%
1
10.0%
0
13
14年
80.0%
1,500
60.0%
1,000
40.0%
500
20.0%
0
35.0%
【メロン(すいか含む)】
0.0%
10
15年
70
単位;百万円、千KG
2,000
0.0%
12
100.0%
【みかん】
11
12
13
20.0%
【米】
450
単位;百万円
10t
30.0%
400
50
25.0%
40
20.0%
30
15.0%
20
10.0%
10
5.0%
15年
500
単位;百万円、千KG
60
14
14.0%
300
12.0%
250
10.0%
200
8.0%
150
6.0%
100
4.0%
50
2.0%
0.0%
11
0.0%
11
12
13
14
15年
120
16.0%
350
0
0
18.0%
12
13
14
15年
300
6.0%
【緑茶】
180
18.0%
【なし】
単位;百万円、千KG
単位;百万円
千KG
160
250
5.0%
200
4.0%
150
3.0%
100
2.0%
50
1.0%
0
12
13
14
140
14.0%
120
12.0%
100
10.0%
80
8.0%
60
6.0%
40
4.0%
20
2.0%
0
0.0%
11
16.0%
0.0%
12
15年
13
14
15年
参考
品目
サツマイモ
野菜等の輸出に際し、最も重要な
貯蔵条件は、品目によりそれぞれ イチゴ
トマト(完熟)
異なっており、水分の多い野菜は
トマト(緑熱)
貯蔵日数が短く、根菜類は長い傾 メロン(ネットメロン)
向にある。
メロン(その他)
貯蔵最適温度(℃)
13~15
0
8~10
10~13
2~5
7~10
貯蔵限界(目安)
4~7月
7~10日
1~3週間
2~5週間
2~3週間
3~4週間
出所:(独)農研機構・野菜茶業研究所「野菜の最適貯蔵条件」を参考に作成。
海外への生鮮食料品等の流通においては、生産段階から消費段階まで低温に保ちながら流通され
るしくみ「コールドチェーン」の整備が進められている。
○輸出額が大きい野菜・果物等はストロベリー、緑茶、みかん等で、輸出額の全国比が高いも
のは、ストロベリー、トマト、みかん、かんしょ等となっている。
○緑茶、ストロベリー、トマト、メロン(すいか含む)等は輸出額が増加傾向にある。
121
1,000
0 九州輸出額
1…
1…
② 肉類
九州数量
250
50.0%
【豚肉】
輸出額全国比
数量全国比
2,500
50.0%
【鶏肉】
単位;百万円、千KG
単位;百万円、千KG
200
40.0%
2,000
40.0%
150
30.0%
1,500
30.0%
100
20.0%
1,000
20.0%
50
10.0%
500
10.0%
0
0.0%
11
12
13
14
4,000
0
0.0%
11
15年
12
13
14
15年
40.0%
【牛肉】
単位;百万円、千KG
3,500
35.0%
3,000
30.0%
2,500
25.0%
2,000
20.0%
1,500
15.0%
1,000
10.0%
500
5.0%
0
0.0%
11
12
13
14
15年
○輸出額が多いのは、牛肉、鶏肉で、輸出額の全国比が高いものは牛肉、豚肉となっている。
122
1,000
0 九州輸出額
九州数量
1…
1…
③ 酒類
500
輸出額全国比
2.5%
【日本酒】日本酒
1,000
【焼酎】
2.0%
300
1.5%
200
1.0%
100
0.5%
0
12
13
14
単位;百万円、千リットル
900
45.0%
800
40.0%
700
35.0%
600
30.0%
500
25.0%
400
20.0%
300
15.0%
200
10.0%
100
5.0%
0
0.0%
11
50.0%
単位;百万円、千リットル
400
10
数量全国比
0.0%
11
15年
12
13
○酒類の輸出については、焼酎の輸出額が大きく、輸出額の全国比も高い。
123
14
15年
10,000
0
④ 林産物
九州輸出額
輸出額全国比
10
3,500
【植木】
45.0%
8,000
40.0%
7,000
3,000
90.0%
【丸太】
単位;百万円
35.0%
単位;百万円
80.0%
70.0%
6,000
2,500
60.0%
30.0%
5,000
2,000
50.0%
25.0%
4,000
40.0%
20.0%
1,500
3,000
30.0%
15.0%
1,000
2,000
10.0%
500
11
12
13
14
50.0%
【加工材】
単位;百万円
800
40.0%
700
35.0%
600
30.0%
500
25.0%
400
20.0%
300
15.0%
200
10.0%
100
5.0%
11
12
13
14
15年
12
6.0%
【しいたけ】
45.0%
0
0.0%
10
15年
1,000
10.0%
0
0.0%
10
900
1,000
5.0%
0
20.0%
単位;百万円、千KG
10
5.0%
8
4.0%
6
3.0%
4
2.0%
2
1.0%
0.0%
10
11
12
13
14
0
15年
0.0%
11
1…
1…
1,000
0 九州輸出額
12
13
九州数量
14
輸出額全国比
15年
数量全国比
○輸出額が大きい林産物は、丸太や植木である。輸出額の全国比が高いのは丸太である。
○丸太は近年、輸出額が増加傾向にある。
124
1,000
0 九州輸出額
九州数量
1…
1…
⑤ 魚介類
12,000
100.0%
【ぶり】
単位;百万円、MT
90.0%
8,000
80.0%
6,000
70.0%
4,000
60.0%
2,000
50.0%
0
40.0%
11
12
13
14
20.0%
1,800
18.0%
1,600
16.0%
1,400
14.0%
1,200
12.0%
1,000
10.0%
800
8.0%
600
6.0%
400
4.0%
200
2.0%
0.0%
11
5.0%
【さば】
単位;百万円、10MT
0
15年
100
数量全国比
2,000
【まぐろ】
10,000
10
輸出額全国比
単位;百万円、MT
90
4.5%
80
4.0%
70
3.5%
60
3.0%
50
2.5%
40
2.0%
12
13
14
15年
800
14.0%
【かつお】
単位;百万円、10MT
700
12.0%
600
10.0%
500
8.0%
400
6.0%
300
30
1.5%
20
1.0%
200
10
0.5%
100
0
4.0%
2.0%
0.0%
11
12
13
14
0
15年
0.0%
11
3,000
12
13
14
15年
90.0%
【あじ】
単位;百万円、MT
80.0%
2,500
70.0%
2,000
60.0%
50.0%
1,500
40.0%
1,000
30.0%
20.0%
500
10.0%
0
0.0%
12
13
14
15年
○輸出額が大きい魚介類は、ぶり、あじで、輸出額の全国比が高いものも、ぶり、あじである。
○ぶりやまぐろは近年、輸出額が増加傾向にある。
125
図表 3-6-2
① 野菜・果物等
シンガポール
2
1.0%
九州の主要な農林水産物の輸出先
(単位:百万円、%)
タイ
6
1.1%
マレーシア
0.3
0.1%
シンガポール
米国
4
2
0.7%
0.3%
台湾
4
0.8%
マカオ
1
0.3%
台湾
29
13.3%
九州の
ストロベリーの
輸出額
(2015年)
507百万円
九州の
かんしょの輸出額
(2015年)
220百万円
香港
188
85.6%
香港
490
96.8%
シンガポール
4
5.9%
九州の
トマトの輸出額
(2015年)
8百万円
香港
25
33.3%
タイ
1
1.5%
九州の
なしの輸出額
(2015年)
77百万円
香港
8
100%
シンガポール マレーシア オランダ
1
5
0.3
0.2%
1.9%
0.1%
台湾
0.3
0.7%
台湾
13
5.3%
マレーシア
0.2
0.5%
マカオ
2
4.9%
香港
43
17.2%
九州の
みかんの輸出額
(2015年)
250百万円
九州のメロン
(すいか含む)の
輸出額
(2015年)
42百万円
カナダ
188
75.3%
香港
40
93.9%
126
台湾
45
59.3%
(単位:百万円、%)
中国
3
カナダ
2.3%
4
3.3%
マカオ
5
4.0%
フィリピン
その他
2
1
1.1%
0.6%
中国
6
2.3%
台湾
18
12.8%
香港
6
2.1%
その他
33
11.8%
シンガポール
10
3.8%
九州の
米の輸出額
(2015年)
138百万円
シンガポール
72
52.5%
九州の
緑茶の輸出額
(2015年)
277百万円
米国
36
12.9%
香港
32
23.4%
台湾
140
50.5%
ドイツ
46
16.7%
○かんしょ、ストロベリー、トマト、メロン等多くの野菜・果物が香港向けに輸出されている。
○みかんの輸出先はカナダが最も多く、なしと緑茶の輸出先は台湾が最も多い。
127
② 肉類
(単位:百万円、%)
ミクロネシア
0.2
0.1%
マカオ
2
1.0%
カンボジア
33
9.9%
シンガポール
40
20.2%
九州の
豚肉の輸出額
(2015年)
199百万円
台湾
44
22.1%
九州の
鶏肉の輸出額
(2015年)
336百万円
香港
113
56.7%
香港
302
90.0%
タイ
128
オランダ 3.3%
147
3.8%
ドイツ
175
4.5%
カンボジア
186
4.8%
マカオ
226
5.9%
その他
285
7.4%
香港
1,304
33.9%
九州の
牛肉の輸出額
(2015年)
3,843百万円
英国
229
6.0%
シンガポール
239
6.2%
米国
925
24.1%
○豚肉、鶏肉及び牛肉の輸出先で最も多いのは、香港である。
○牛肉については、米国や英国、ドイツ、オランダなど欧米諸国へも多く輸出している。
128
③ 酒類
(単位:百万円、%)
ベトナム
16
5.4%
台湾
38
13.2%
韓国
26
5.3%
その他
21
7.1%
中国
90
31.2%
米国
12
2.4%
台湾
38
7.7%
九州の
日本酒の輸出額
(2015年)
290百万円
タイ
56
11.4%
韓国
40
13.8%
香港
9
1.8%
その他
26
5.3%
九州の
焼酎の輸出額
(2015年)
489百万円
香港
85
29.3%
○日本酒、焼酎とも、最大の輸出先は中国。アジア向けの輸出が多い。
129
中国
322
66.0%
④ 林産物
(単位:百万円、%)
ベトナム
12
0.2%
その他
67
2.5%
台湾
833
12.1%
台湾
179
6.6%
ベトナム
379
14.1%
九州の
植木の輸出額
(2015年)
2,695百万円
香港
539
20.0%
ベトナム
24
台湾
4.0%
25
4.2%
中国
93
15.5%
インドネシア
22
3.6%
韓国
1,279
18.6%
中国
1,531
56.8%
九州の
丸太の輸出額
(2015年)
6,881百万円
中国
4,757
69.1%
キリバス
0.3
0.05%
九州の
加工材の輸出額
(2015年)
599百万円
香港
シンガポール 0.3
3.8%
1
10.1%
フィリピン
236
39.4%
米国
2
21.8%
九州の
しいたけの輸出額
(2015年)
8百万円
台湾
5
64.3%
韓国
199
33.2%
○これらの林産物の輸出はアジア向けが大半を占めており、丸太及び植木は中国、加工材はフィ
リピンが最大の輸出先となっている。
130
⑤ 魚介類
(単位:百万円、%)
カナダ
184
1.6%
英国
118
1.0%
マレーシア
62
3.9%
その他
708
6.3%
フィリピン
83
5.3%
ベトナム
86
5.5%
九州の
ぶりの輸出額
(2015年)
11,304百万円
米国
117
7.5%
台湾
49
3.1%
その他
111
7.0%
九州の
まぐろの輸出額
(2015年)
1,569百万円
中国
394
25.1%
米国
10,294
91.1%
中国
カナダ
1
2
米国 1.5% 1.0%
6
3.9%
九州の
さばの輸出額
(2015年)
0.5百万円
香港
0.6
0.4%
九州の
かつおの輸出額
(2015年)
143百万円
米国
0.5
100%
モザンビーク
1
0.4%
タイ
667
42.5%
タイ
133
93.1%
シンガポール
0.4
0.2%
米国
14
4.9%
タイ
50
18.2%
九州の
あじの輸出額
(2015年)
277百万円
ベトナム
123
44.3%
○まぐろ及びかつおの最大の輸出先はタイで、ぶり
及びさばについては米国。
○あじはベトナム、中国、タイ向け等が多い。
中国
89
32.1%
図表 3-6-1~2 出所:財務省「貿易統計」より九州経済産業局作成。
131
図表 3-6-3
九州の魚介類及び同調製品輸出額の推移
(億円)
魚介類及び
同調製品
300
350
300
250
204
202
200
182
176
魚介類(生鮮)
286
150
100
173
194
192
168
魚介類の
調整品
14
50
9
10
10
8
0
11
12
図表 3-6-4
0%
11
10%
13
14
15年
九州の魚介類及び同調製品の輸出相手国・地域の推移
20%
41.9%
30%
40%
50%
11.3%
60%
10.1%
70%
5.6%
80%
11.6%
90%
5.5%
100%
3.4%
8.9%
1.6%
12
41.2%
16.8%
7.9%
3.3%
11.5%
5.2%
3.4%
8.4%
2.2%
2.0%
13
37.7%
13.6%
10.7%
7.6%
6.9%
6.3%
13.3%
2.0%
14
42.2%
10.6%
12.8%
8.6%
5.3%
6.1%
3.8%
8.7%
1.9%
15年
米国
39.0%
ベトナム
17.5%
韓国
13.3%
タイ
5.3%
中国
8.3%
香港
5.1%
その他
6.9%
台湾 カナダ
2.9% 1.6%
図表 3-6-3~4 出所:財務省「貿易統計」より九州経済産業局作成。
132
図表 3-6-5
九州の魚介類(生鮮)の輸出相手国・地域
(単位:億円、%)
その他
38
13.2%
タイ
16
5.5%
魚介類(生鮮)の
輸出額
(2015年)
286億円
中国
25
8.7%
米国
116
40.6%
韓国
39
13.6%
ベトナム
52
18.4%
図表 3-6-6
九州の魚介類の調整品の輸出相手国・地域
(単位:億円、%)
米国
0.8
5.6%
台湾
0.6
4.6%
その他
0.7
5.2%
韓国
0.9
6.2%
シンガポール
1.2
8.8%
魚介類の調整品
輸出額
(2015年)
13.9億円
カナダ
1.3
9.2%
図表 3-6-5~6 出所:財務省「貿易統計」より九州経済産業局作成。
133
香港
8.4
60.4%
図表 3-6-7
九州の港別魚介類の輸出額
(単位:億円、%)
<魚介類(生鮮)>
枕崎
7
門司 2.4%
10
3.6%
三角
伊万里 4
1.4%
5
1.7%
福岡空港
54
19.0%
長崎
その他
4
8
1.2%
2.7%
2015年
魚介類(生鮮)の
港別輸出額
286億円
博多
194
68.0%
<魚介類の調整品>
門司
0.6
4.6%
博多
6.0
43.1%
志布志 その他
0.1
0.4
0.7%
2.9%
2015年
魚介類(調整品)の
港別輸出額
13.9億円
出所:財務省「貿易統計」より九州経済産業局作成。
134
福岡空港
6.8
48.7%
図表 3-6-8 九州の漁業の生産動向
<九州の海面漁業・養殖業の生産額と全国比(2014 年)>
2014年 海面漁業・養殖業生産額(九州)
単位:億円、%
4,500
4,000
45.0%
40.0%
全国比、41.2%
3,500
3,000
35.0%
30.0%
23.9%
2,500
25.0%
2,000
20.0%
3,372
15.9%
1,500
15.0%
1,000
1,828
1,543
500
10.0%
5.0%
0
0.0%
生産額計
うち海面漁生産額
うち海面養殖業
<九州の県別の海面漁業・養殖業の生産額(2014 年)>
九州の県別の海面漁業・養殖業の生産高(2014年)
(単位:億円)
1,200
1,000
800
海面養殖業
326
海面漁業
600
544
400
638
200
130
125
0
福岡
281
78
269
200
71
49
佐賀
長崎
熊本
大分
出所:農林水産省「平成26年漁業生産額」より九州経済産業局作成。
135
256
255
宮崎
鹿児島
149
7.鉱物性燃料
●2011年の東日本大震災以降、我が国では火力発電用燃料として鉱物性燃料の需要が増加。九州に
おいても鉱物性燃料の輸入額が増加し、それにともなって貿易収支が赤字となる状況が続いていた。
●2015年の九州の鉱物性燃料の輸入額は2兆1,541億円(前年比34.3%減)と、前年に比べ
図表 3-7-1 九州における鉱物性燃料の品目別輸入額の推移
て大幅に減少。結果、貿易収支の5年ぶりの黒字化につながった。品目別では、石炭・コークス及び
れん炭、石油及び同製品、天然ガス及び製造ガスのいずれも輸入額が前年を下回った。
図表 3-7-1 九州における鉱物性燃料の品目別輸入額の推移
(億円)
0
09
5,000
10,000
3,270
15,000
13,584
20,000
25,000
30,000
35,000
2,505
2015年は、鉱物性燃料は
全般的に減少傾向
10
11
4,091
4,785
12
4,307
13
4,389
14
15,867
3,032
17,899
4,660
17,124
5,932
22,122
3,925
6,990
7,559
21,292
2015年
石炭・コークス及び
れん炭
石油及び同製品
天然ガス及び製造ガス
13,435
4,530
3,577
図表 3-7-2 九州における鉱物性燃料輸入額と貿易収支の推移
(兆円)
4.0
3.4
2.7
3.0
3.3
2.7
2.3
2.2
1.9
2.0
1.0
0.0
0.3
0.3
0.0
-0.4
-1.0
-0.5
-1.0
貿易収支
-1.0
鉱物性燃料輸入額
-2.0
09
10
11
12
13
136
14
15年
2010年(震災前)→2015年の
鉱物性燃料輸入額の増加
0.2兆円
2015年は輸入額が減少し、
5年ぶりの貿易黒字
●鉱物性燃料の輸入単価については、石炭はほぼ横ばい傾向。一方、原油及び粗油とLNGについては20
14年までは上昇を続けていたが、2015年は大きく下落。世界的な資源相場の下落が輸入単価の引き
下げにつながったことがうかがえる。
●原油及び粗油については、2015年は輸入数量はやや増加したにもかかわらず、輸入額は1兆1,865
億円(前年比36.8%減)と前年を大きく下回った。また、LNGについても、2015年の輸入額が3,
596億円(前年比40.2%減)と、前年より大幅に減少した。
図表 3-7-3 九州の主な鉱物性燃料の輸入単価
(円)
100,000
石炭(円/MT)
原油及び粗油(円/KL)
LNG(円/MT)
92,059
90,000
84,615
80,000
71,729
70,000
64,612
50,000
46,479
30,000
20,000
57,111
54,435
40,388
40,000
63,248
69,323
66,968
60,000
2010年と比べた2015年の輸入単価
石炭
0.87倍
原油及び粗油 0.96倍
LNG
1.36倍
43,588
35,503
41,669
13,836
11,926
11,771
09
10
12,412
11,897
10,945
10,283
12
13
14
2015年
10,000
0
11
備考:それぞれの輸入単価は各年の輸入金額を輸入数量で割った値。
図表 3-7-4 九州の主な鉱物性燃料の輸入数量の推移
石炭(千MT)
原油及び粗油(千KL)
図表 3-7-5 九州と全国の輸入総額に
占める鉱物性燃料の割合
LNG(千MT)
60%
40,000
前年に比べて石炭とLNGは
減少。原油及び粗油は増加。
35,000
50%
47.4% 46.7% 48.5% 48.5%
50.6%
48.1%
30,000
37.9%
40%
25,000
30%
20,000
34.1% 33.8%
32.2%
32.0%
27.6% 28.6%
23.2%
20%
15,000
10,000
10%
九州
5,000
全国
0%
0
09 10 11 12 13 14 15年
09 10 11 12 13 14 15年
09 10 11 12 13 14 15年
図表 3-7-1~5 出所:財務省「貿易統計」より九州経済産業局作成。
137
09
10
11
12
13
14
2015年
図表 3-7-6 原油相場における原油価格の推移
120
2014年
北海ブレンド 98.94
WTI
93.00
ドバイ
96.66
(単位:ドル/バレル)
100
80
14年から15年に
かけて急落
60
2015年
北海ブレンド 52.37
WTI
48.80
ドバイ
51.18
40
20
北海ブレンド
0
04
05
06
07
08
09
10
11
出所:内閣府「月刊海外経済データ」より九州経済産業局作成。
138
ドバイ
WTI
12
13
14
15年