2016 年 7 月 19 日版 inrevium 杯 第 16 回レスキューロボットコンテスト ~未来の救命救助につながるロボット競技会~ 競技会本選 開催要項 会期: 会場: 2016 年 8 月 6 日(土)・7 日(日) 10:00~17:00 神戸サンボーホール (〒651-0083 神戸市中央区浜辺通 5-1-32) 併催行事: 講演「ヘビ型ロボットの多様な移動形態に関する研究」 (亀川哲志氏(岡山大学大学院講師、第 11 回竸基弘賞学術業績賞受賞)) あそぼう!まなぼう!ロボットランド (レスキューロボットの試作機の展示、企業や消防関係団体の展示、操縦体験、工作教室など) 入場料: 無料 規模: 参加チーム数:14、入場者:6,500 名(目標値) 主催: レスキューロボットコンテスト実行委員会、神戸市、神戸サンボーホール 特別共催: 消防庁、日本消防検定協会 共催: (公社)計測自動制御学会システムインテグレーション部門、 (一社)日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス部門、(一社)日本ロボット学会、 消防防災ロボット技術ネットワーク、東京都立産業技術高等専門学校 荒川キャンパス、 レスキューロボットコンテストシーズ実行委員会 本選大会パートナーシップ: ゴールドスポンサー: 東京エレクトロン デバイス(株) オフィシャルサプライヤー: サンリツオートメイション(株) 協賛A:富士通(株) 協賛B:コマツ 協賛C:(株)アイ・エス・ディ、(株)アサンテ、エポックサイエンス(株)、 (一社)神戸市機械金属工業会、神戸信用金庫、(株)神戸製鋼所、日本電気(株)、 富士機械製造(株)、富士テクノ工業(株)、(株)みなと銀行、(株)ラインズオカヤマ 商品提供:アールエスコンポーネンツ(株)、オリエンタルモーター(株)、コマツ、ニッタ(株)、 ヒロボー(株)、マクソンジャパン(株) チームサポーター: チームサポーターA:ヤンマー(株)、(株)フジタ チームサポーターB:サンリツオートメイション(株)、伊東電機(株) チームサポーターC:(株)ウィングス、トヨタ自動車(株)、川崎重工業(株)、(株)ジェイテクト チームサポーターD:富士機械製造(株) 協力: バンドー神戸青少年科学館、 (一社)神戸市機械金属工業会、 神戸信用金庫、 (特非)国際レスキューシステム研究機構、 埼玉大学ロボット研究会、 近畿地区7高専、 神戸市立工業高等専門学校 後援: 兵庫県、大阪府、近畿経済産業局、兵庫県教育委員会、神戸市教育委員会、 荒川区教育委員会、神戸商工会議所、(公社)関西経済連合会、(公財)新産業創造研究機構 事業運営: (一社)アール・アンド・アールコミュニティー 問合せ先: 〒572-8572 大阪府寝屋川市幸町26-12 大阪府立大学工業高等専門学校 総合工学システム学科 准教授 土井 智晴 気付 「レスキューロボットコンテスト」事務局 電話: 080-6126-6197 E-mail: [email protected]、 Web: http://www.rescue-robot-contest.org/ Facebook: http://www.facebook.com/rescon、Twitter: http://twitter.com/rescon12 ※inrevium(インレビアム)は、ゴールドスポンサーの東京エレクトロン デバイス(株)の自社ブランド名です。 ※この事業は、「公益財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構」と「ひょうご安全の日推進県民会議」の助成を 受けて実施しています。 inrevium 杯 第 16 回レスキューロボットコンテストの概要 この度の熊本地震により被災されました皆様に心よりお見舞い申し上げます。 皆様の安全と一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。 東日本大震災からの復興を引き続き心より応援しております。 日本は自然災害大国と呼ばれておりますが、自然災害は避けることができないものです。その被害を最 小限に抑える科学技術を生み出し、実用化するためには、世代を超えて長期に渡り研究開発と評価試験を継 続させていくことが必要です。 阪神・淡路大震災を機に本格的に始まった日本のレスキューロボットの研究は確実に進んでおり、東日本 大震災や熊本地震の被災地においても様々なロボット技術が投入されました。しかし、これらの災害でも過 去の災害の教訓が十分に生かされなかったことも事実です。私たちは、レスコンを通じて次世代の科学技術 を担う人材が育っていくことを願っていますが、それと同時にレスコンが世代を超えた防災・減災の啓発に も貢献できると考えています。 「レスコンを見たり、参加したりした子ども達が大きくなった時代には、もっ と災害に強い世の中になっていなければならない」という思いを込め、私たちは今後も活動を続けていきま す。 1.レスキューロボットコンテストとは レスキューロボットコンテスト(レスコン)は、阪神・淡路大震災をきっかけとして始まったレスキューを題材としたユ ニークなロボットコンテストです。 高校、高専、大学、一般の人たちがチームを組織し、各チームがアイデアを盛り込 んだレスキューロボットを製作して、被災した街の模型から要救助者に見立てた人形を救助します。コンテストでは、 レスキュー工学の観点から、コンセプト、技術力、組織力を総合的に競います。 レスコンの目的は、コンテストの開催を通して、コンテストに参加していただいたチームの皆さんのみならず、コン テストをご覧になられた皆様にも防災・減災について広く啓発し、そして、将来レスキューロボットを作るなど様々な 形で防災・減災のために人の役に立ちたいという子ども達を応援し、そのような子ども達が次世代に活躍できるよう に、科学技術の裾野を広げ育むことです。 この度、第 16 回の競技会本選を 8 月 6 日(土)・7 日(日)に兵庫県神戸市中央区の神戸サンボーホールにおい て実施します。 2.経緯 阪神・淡路大震災の後、ロボットやメカトロニクスの研究者が集まり、救命救助機器の技術的な課題を調査・研究 しました。その際に救命救助の活動や機器に関する啓発や広報も重要であることを痛感しました。そこで、レス キューシステムを拡充し災害に強い世の中を作るという大きな目標に向けて技術の継続と次世代人材育成のための 一つの手段として、1999 年にレスキューロボットコンテストの原形を提案しました。その後、ロボフェスタの公認競技と して認可され、実行委員会を設立し、プレ大会を 2000 年に、第 1 回競技会を 2001 年にロボフェスタ関西の中で 実施しました。第 2 回以降はロボフェスタから独立し、第 2 回、第 3 回(2002, 2003 年)は大阪で、第 4 回~第 15 回(2004~2015 年)は神戸で開催してきました(第 13 回から東京でも予選を実施)。また、第 15 回からチームサポー ターになっていただいた企業様の協力を得て、チームのロボットの開発費用をサポートする制度を開始しましたが、 今回も継続してチームサポートを行っています。 3.特徴 レスキューロボットの実現には、解決しなければならない多くの技術課題があり、研究者や技術者が様々な研究 開発に取り組んでいます。レスコンの参加チームの多くは大学生や高専生、高校生であり、競技は現実の 1/6 の大 きさのフィールドで行われます。しかし、これは単なる「レスキューごっこ」ではありません。このコンテストの中にもレス キューロボットを実現するための要素技術がいくつも詰まっています。その主なものは次のとおりです。 ・ 対象・環境認識技術と遠隔操縦技術 ・ 対象物をやさしく扱う技術 ・ 複数のロボットの連携・協調技術 ここで言う「技術」には、ロボットのハードウェアやソフトウェアだけではなく、人間の操縦技能やチームワークも含まれ ています。このようなコンテストを開催することによって、従来のロボットコンテストと同じように、創造性を育む場や機 会を提供することができます。また、競技に参加することを通じて、災害救助や防災・減災について深く考えてもらう ことができ、競技を見る人に対しても、防災・減災に関する意識向上を図ることができます。さらに、参加チームから、 専門の研究者や技術者が思いもつかなかったような新しいレスキューのアイデアが生まれることも期待しています。 ロボットコンテストのようなイベントは、「科学技術」、「教育」、「社会性」の三つの軸で評価することができます。レス コンはそれら全ての軸の要素を兼ね備えており、各要素が、「やさしさ」というコアコンセプトで結ばれています。 4.競技概要 以下のイラストでは 1 チーム分を描いていますが、実際には 2 チームが同時に競技を行います。 ロボットの操縦はコントロールルーム 内で行われ、カメラの映像だけが頼り レスキュー活動開始 コントロールルームで作戦会議 ヘリテレカメラの映像 実験フィールド 無線 LAN (震災にあった街の 1/6 の模型) ロボットカメラ の映像 ダミヤンを優しく救出 カメラ 壁 カ ダミヤン コントロールルーム ロボットベース (ロボットを操縦する場所) 救出したらロボットベースへ搬送 ストーリー ここは「国際レスキュー工学研究所※」だ。この研究所では、レスキューに関する技術の評価と訓 練のために、 競技形式で機材や運転の技術の高度化が行われている。 研究所内には、大地震で倒壊 した市街地を模擬した1/6スケールの実験フィールドが構築されており、 いままさにレスキュー訓 練が開始されようとしている。状況設定は次のとおりである。 状況1)ガレキの中には被災者を模擬したレスキューダミーが数体設置されている。 状況2)幸いレスキューダミーの設置場所はおおよそわかっている。 ただ、もしかしたら他の場 所にも埋没していないとも限らない。 状況3)二次災害のおそれがあり、人間が立ち入ることができない。 そこで、遠隔操縦のレスキューロボットの出動だ!ロボットから送られてくる映像をもとに、一刻も 早く、ガレキや障害物を取り除きレスキューダミーを探し、優しく助け出し、安全な場所まで運ぶこ とが今回の任務である。 ※現在は、架空の研究所 実験フィールド 市街地の 50m×50m 程度の範囲を模擬した 1/6 スケールの実験フィールドの中に、要救助者を模擬したレス キューダミーが配置されています。参加チームは、コントロールルームから複数のロボットを操縦して、ガレキや障害 物を取り除き、レスキューダミーを救出しロボットベースまで搬送します。 レスキューダミー「ダミヤン」 要救助者を模擬した身長 20~30cm の人形で「ダミヤン」という名前で呼ばれています。圧力センサや加速度セン サを内蔵しており、体を無理に曲げたり押さえたりした力や、転落等の衝撃、搬送中の振動を検出することができま す。これらのデータは電波でフィールド外のコンピュータに送信されて常に記録されており、過大な力や衝撃が加え られると、減点の対象となります。ダミヤンの大きさは大小 2 種類で、各チームが救出すべきダミヤンの数は、1 競技 2 ~3 体です。また、各ダミヤンには、体重、音、光、胸のマークが個体情報として設定されており、これに基づくダミヤ ンの識別がチームに課せられています。 ガレキ フィールド内には様々なガレキが配置され、ロボットの行く手を阻んでいます。また、倒壊した家屋を模擬した 「特殊ガレキ」もあり、一部のダミヤンがこの中に配置されています。 チーム チームを統括するキャプテン、チームのアピールを行うスピーカー、ロボットを操縦するオペレータなど 8 名以内で 構成されます。 ロボット ロボットにはカメラを搭載できますが、オペレータはロボットを目視できず、カメラ映像だけを頼りに無 線遠隔操縦を行います。ロボットは、レスキュー活動開始前にコントロールルームに待機しており、活動開 始の合図とともにベースゲートをくぐってフィールド内の現場へ向かいます。ロボットには、無線を利用す るために指定機器である「レスコンボード」を使うこと、作戦会議開始時点までに全機がロボットベースの 枠内に収まること、ベースゲートを通過することが求められています。しかし、台数、重量などには原則と して制限は設けられていません。できるだけ自由な発想を促すという方針です。 ヘリテレカメラ ヘリコプターを利用した上空からの映像を想定したカメラです。第 14 回から、コントロールルーム内の チームが撮影方向やズーム倍率の変更を遠隔操作することができなくなりました。これにより、ロボット搭 載カメラの映像やセンサの情報の重要性が高まります。 点数評価(競技会本選) 1 日目のファーストミッションでは、 全 14 チームの中からファイナルミッションへ進出するうちの 6 チー ムを選びます。2 日目の午前のセカンドミッションでは、残った 8 チームからさらに 2 チームを選びます。 2 日目午後には、選抜された 8 チームによるファイナルミッションを実施し、以下で点数評価します。 競技ポイント(900 点満点)= ファーストミッション確定ポイント(450 点満点) + ファイナルミッション確定ポイント(450 点満点) 総合ポイント(1500 点満点)= 競技ポイント(900 点満点)+ 審査員ポイント(600 点満点) 各ミッションの確定ポイントは、以下の二つのポイントを足したものです。 ・ フィジカルポイント: ダミヤンの体力を表しています。時間の経過と共に値が徐々に減っていき、ダミヤンに内 蔵されたセンサが力や衝撃を検出する度に値がさらに減ります。これらは、ダミヤンごとに評価され、最初の 値は 100 点です。 ・ ミッションポイント: 救助作業の達成度を評価します。「救出完了」「搬送完了」および「個体識別」の達成につ いてそれぞれ所定のポイントが加えられ、満点はダミヤンごとに 50 点です。「個体識別」はダミヤンの服の マーク、発する音や光、重量などの情報を識別して救出完了より前に報告する課題です。 表彰 優秀な成績を収めたチーム、ロボット、メンバーを様々な賞で表彰しますが、本コンテストで最も意義深いのは「レ スキュー工学大賞」です。この賞は、本選の総合ポイントだけではなく、応募書類の内容や予選の成績、本選中に 実施するヒアリングも含む総合的な評価で決まります。 5.第 16 回の参加チーム 2016 年 1 月末の締切までに 24 チームから応募があり、書類選考により、主催者枠1チームを含む 24 チームを採 択しました。その中で機器貸与を受けるのは 20 チーム、チームサポートを受けるのは 6 チームです。6 月 26 日の神 戸予選と 7 月 3 日の東京予選では、本選よりも簡易なルールで全 24 チーム(神戸 17 チーム、東京 7 チーム)が競 い、主催者枠チームに加えて、評価の高いチーム(ポイント獲得枠)、アイデアに優れたチーム(チャレンジ枠)の計 14 チームを本選参加チームとして以下のとおり決定しました(各枠、五十音順)。 主催者枠: なだよりあいをこめて(神戸市立科学技術高校 科学技術研究会) ポイント獲得枠: IPL0x15(会津大学 コンピュータ理工学部)、MS-R(金沢工業大学 夢考房)、MCT(松江 高専 機械工学科)、大工大エンジュニア(大阪工業大学 モノラボロボットプロジェクト)、長湫 ボーダーズ(愛知工業大学)、都工機械電気(大阪市立都島工業高校 機械電気科)、メヒャ! (岡山県立大学 ロボット研究サークル)、レスキューHOT君(近畿大学 ロボット工作研究会)、 六甲おろしシニア(神戸大学) チャレンジ枠: RMF rescue(電気通信大学 ロボメカ工房)、がんばろうKOBE(神戸市立高専)、とくふぁ い!(徳島大学 ロボコンプロジェクト)、六甲おろし(神戸大学) 以上
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