全線開通半年後の交通状況及び整備効果について~県南地域の生活

記者発表資料
平成 28年 7月 28日
国土交通省郡山国道事務所
一般国道4号「白河拡幅」
全線開通半年後の交通状況及び整備効果について
~県南地域の生活向上に大きく寄与~
国土交通省が事業を進めて参りました、一般国道4号「白河拡幅」事業は平成27年12月17
日に白河市字六反山地内~白河市字薄葉地内(延長0.3km)が4車線で開通し、これをもっ
て全線開通(延長5.2km)となりました。
この度、開通半年後の交通状況と整備効果について取りまとめたのでお知らせします。
<交通状況>
○開通半年後の国道4号の交通量は開通前より約2,800台/日増加
(交通量 【開通前】:24,700台/日 → 【開通後】:27,500台/日)
○下り方向の朝7時台の走行速度が、約35km/h向上
(走行速度 【開通前】:7km/h → 【開通後】:41km/h)
<整備効果>
○渋滞が解消したことで卸売市場から泉崎・矢吹方面のスーパーマーケ
ット等へ生鮮品を出荷する際、工程に余裕ができたため、出荷準備中
の作業ミス防止につながり、出荷品の信頼性が向上しました。
(渋滞長 【開通前】:1,300m → 【開通後】:0m)
○救急車両の追い越し時の事故危険性のリスクが減少し走行がスムーズ
になりました。
渋滞が緩和したことで一般車両の急ブレーキ機会が減少し、より安定
した救急搬送が可能となりました。
○白河厚生総合病院に通院している約9割の方が「通院移動時間の短縮」、
「通院のストレス改善」の通院負担の軽減を実感しています。
<発表記者会:郡山記者クラブ・白河記者クラブ>
【
国土交通省
問 い 合 わ せ 先
】
東北地方整備局 郡山国道事務所
TEL 024-946-0333
技術副所長
中村 幹男(内線:204)
調査課長
板垣 浩美(内線:451)
⽩河拡幅の全線開通前後の交通状況
◆⽩河拡幅は平成27年12⽉17⽇に全線開通し、国道4号の開通後の交通量は27,500台/⽇。
◆国道294号から国道4号に交通の⼀部が転換。
◆下り⽅向の朝7時台の⾛⾏速度が約35km/h向上。
▼⽩河拡幅および並⾏路線の交通量の推移(地点A、地点B)
⽩河拡幅 L=5.2km
(台/⽇)
294
開通区間
L=0.3km
⽩河病院前
⾦勝寺
①
294
地点B
⽶村道北
②
30,000
9,200 10,000
薄葉
289
33,900
0
⾄ 東京
【凡例】
294
⽩河IC
開通前の交通状況
①⾦勝寺交差点付近
国道294号
約2,200台
減少
24,700
国道4号
約2,800台
増加
開通前
【凡例】
■地点A(国道4号)
7,000 開通前渋滞箇所
その他交差点
4⾞線
2⾞線
開通後の交通状況
②⾦勝寺交差点付近
27,500
開通後
■地点B(国道294号)
【出典:交通量調査結果】
開通前 H22道路交通センサス
⽩河市役所
4
34,500
20,000
⽩河中央
スマートIC
地点A
⻄郷村役場
40,000
開通後 H28.6.2 (⽊)
▼朝7時台の⾛⾏速度の変化(下り⽅向:⽶村道北→薄葉)
(km/h)
60
50
約35km/h
速度増加
41
40
30
⾄ 郡⼭
⾄ 東京
20
10
7
0
⾄ 東京
H27.12.1 7時台
⾄ 郡⼭
H28.7.21 7時台
開通前
【出典:⾛⾏速度調査結果】
開通前 H27.11.12 (⽊)(7時台)
開通後
開通後 H28.6.2 (⽊)(7時台)
整備効果①
配送の速達性確保により出荷品の信頼性向上
◆国道4号の朝7時台の渋滞が解消(薄葉交差点の渋滞⻑が1,300m→0m)したことで、卸売市場からスーパー
マーケット等へ速達性が確保されました。
◆⽣鮮品の出荷⼯程に余裕ができたため、出荷準備中の作業ミス防⽌につながり、出荷品の信頼性が向上しました。
▼⽣鮮品の出荷に関する⼯程の変化イメージ
▼国道4号⽩河拡幅を利⽤した⽣鮮品配送ルート
⽩河拡幅 L=5.2km
⻄郷村役場
薄葉
4
294
⾄ 東京
4
⽩河IC
【凡例】
⻄郷村
スーパー
マーケット等
開通前渋滞箇所
4⾞線
2⾞線
⽩河市中⼼部
294
スーパー
マーケット等
⾄ 郡⼭
開通区間
L=0.3km
⽩河市公設
地⽅卸売市場
289
準備時間が短く、検品や
荷積み作業等に焦りが⽣じる
⽩河中央
スマートIC
渋滞を考慮し
て⻑めの輸送
時間設定
到着時間
開通前
出荷準備
配送
泉崎・⽮吹
スーパー
マーケット等
⽩河市役所
薄葉交差点の渋滞⻑
(朝7時台下り)
開通前
開通後
1,300m → 0m
開通後
出荷準備
余裕が出来たことで、慌て
て作業を⾏うような状況が
減った(作業ミス防⽌)
荷積みの状況
(⽩河市公設地⽅卸売市場)
卸売市場の出荷担当の声
・周辺地域のスーパーマーケット等に野菜や⽔産物を出荷します。⽩河
拡幅の開通で、泉崎・⽮吹⽅⾯への配送の出発を遅くすることが出
来、配送⾞両の出発に向けて⼗分な準備時間を確保できるようにな
りました。
・出荷品の検品や荷積み作業の時間に余裕ができ、作業ミスの防⽌、
不良品の発⽣防⽌につながっています。
⽩河市公設地⽅卸売市場ヒアリング調査より
配送
⾛⾏速度
約35km/h向上により
準備時間の余裕確保
渋滞を考慮する
必要が無くなり
輸送時間が短縮
出荷先イメージ
(⽮吹町内スーパーマーケット)
周辺地域の
スーパー
マーケット等へ
出荷
整備効果②
救急搬送における⾛⾏性・安全性の向上
◆⽩河拡幅の4⾞線化によって、救急⾞両の追い越し時の事故危険性のリスクが減少し⾛⾏がスムーズになりました。
◆開通後に渋滞が緩和したことで⼀般⾞両の急ブレーキ機会が減少し、より安定した救急搬送が可能となりました。
▼国道4号⽩河拡幅を利⽤した救急搬送ルート事例
▼4⾞線化による救急⾞両の⾛⾏性・安全性の向上
⽩河拡幅 L=5.2km
開通後
開通前
開通区間
⽩河厚⽣総合病院 L=0.3km
⼆次救急医療施設
地域中核病院
⽩河病院
⻄郷村役場
⽩河中央
スマートIC
⼆次救急
医療施設
開通前渋滞箇所
その他交差点
4⾞線
2⾞線
4
⾄ 郡⼭
⽩河病院前
①
薄葉
⽶村道北
【凡例】
⾦勝寺
289
追い越しが困難。
正⾯衝突のリスクが⾼い。
⾛⾏がスムーズ。
正⾯衝突のリスクの⼼配がない。
▼急ブレーキ発⽣頻度の変化
(下り⽅向:⽶村道北交差点→⽩河病院前交差点)
294
⾄ 東京
開通後の⽩河拡幅間を⾛⾏する救急⾞
【地点①】
(回/100台)
⾄ 郡⼭
4 4
1
4 4
2
開通前
開通後
⽩河病院前
⽩河地⽅広域市町村圏消防本部ヒアリング調査より
⾞線絞り込みによる
ブレーキ発⽣
⾦勝寺
・開通前は⽩河橋付近まで渋滞が発⽣していましたが、4⾞線
化となり渋滞が緩和され⾛⾏性も良くなったと実感しています。
3
⽩河橋
救急隊員の声
1
⽶村道北
⾄ 東京
20
16
12
8
開通前 4
0
開通後 4
8
12
16
20
渋滞末尾のため
ブレーキ発⽣
18
10 9
出典:ETC2.0挙動履歴データ
開通前:平成27年11⽉平⽇、開通後:平成28年3⽉平⽇
※急ブレーキ発⽣頻度:通過100台のうち0.25G以上の減速が発⽣した回数
整備効果③
通院者の負担軽減
◆⽩河拡幅の4⾞線化によって、薄葉交差点の渋滞が緩和し、病院へのアクセスが向上しました。
◆通院者の約9割の⽅が「通院移動時間の短縮」、「通院のストレス改善」の通院負担の軽減を実感しています。
開通前の交通状況
①病院⼊⼝付近
⽩河拡幅 L=5.2km
294
⽩河厚⽣総合病院
<朝の受付待ちの状況>
開通区間
L=0.3km
⽩河厚⽣総合病院
⼆次救急医療施設
地域中核病院
⻄郷村役場
①
⼆次救急
医療施設
⾄ 東京
⽩河中央
スマートIC
薄葉
289
⾄ 東京
⾄ 郡⼭
⽩河病院
⾄ 郡⼭
⽶村道北
⾄ 東京
【凡例】
294
⽩河IC
▼⽩河拡幅の開通で
通院移動時間は短縮しましたか?
約9割が
時間短縮を実感
約9割が
負担軽減を実感
(2%)
(12%)
(46%)
⽩河拡幅を
通過する
通院者
(50⼈)
少しは短縮した
(42%)
開通前渋滞箇所
その他交差点
4⾞線
2⾞線
▼⽩河拡幅の開通で
通院のストレスは改善しましたか?
悪化した
とても
以前と
短縮した
変わらない
⾄ 郡⼭
H26.3.25 7時台
H28.7.21 7時台
通院者:60代男性
⽩河市役所
4
開通後の交通状況
①病院⼊⼝付近
あまり
変わらない
(10%)
⼤きく
改善した
⽩河拡幅を
通過する
通院者
(50⼈)
(40%)
⽩河厚⽣総合病院通院者アンケート調査より
通院者:40代⼥性
・開通前は、渋滞中に裏道から合流する⾞の割り込
みがあるなど、イライラの溜まることが多くありまし
た。4⾞線化により渋滞が無くなり、私だけでなく
同乗する⼦供のストレスも少なくなりました。
⽩河厚⽣総合病院通院者アンケート調査より
病院関係者の声
少しは改善した
(48%)
・以前は⽩河橋〜病院の間が渋滞のため20分か
かることもありました。今では20分遅く家を出るよ
うになり、家での余裕時間が増えました。
出典:⽩河厚⽣総合病院通院者アンケート調査
⽩河拡幅区間を通過した⽅の回答のみ集計
・通院の⽅は、通院の移動時間の他に、病院内で
の受付待ち時間があり、受診までに⻑い時間を費
やします。開通によって通院患者さんの負担が減っ
たと思われます。
⽩河厚⽣総合病院ヒアリング調査より