2016.7月号 287 腹腔鏡/鉗子分 セミナー(産婦人科、シミュレーションセンター) 海外同窓生の活躍 クリニカルラダー集合研修(看護部、シミュレーションセンター) 提供:富士通 写真:フォートキシモト 森岡紘一朗選手(50km競歩) 佐倉順天堂、 日本遺産に インディアナ大学との交流(浦安キャンパス) 熊本県知事に義援金目録をお渡ししました 加藤凌平選手 (体操) 短期留学生のための日本入門講座(JUIC) 7 2016 目次 法人だより 287 1 ■【巻頭言】Medical Technology & Simulation Center の現状と今後/学長 新井 一 1 ■2016 リオデジャネイロ・オリンピック・パラリンピックに向けて/スポーツ健康科学研究科教授 佐久間 和彦 3 ■2020 年東京オリンピック競技大会における米国陸上チームの事前キャンプ誘致について/ スポーツ健康科学部教授 青木 和浩 5 ■新体操競技場(OGAWA GYMNASTICS ARENA)地鎮祭/ 大学キャンパス・ホスピタル再編事業事務局長 小林 忠彦 6 ■順天堂の発展に携わって/元 病院事務部長 黒田 稔 7 ■小川秀興先生と私との交誼/四川大学華西医院皮膚科 冉 玉平 10 ■【熊本地震関連】被災地への支援活動報告/総務部長事務取扱者 帯金 克巳 13 ■G7伊勢志摩サミット救護・災害班派遣報告書/浦安病院 19 救急診療科 助教 福本 祐一 医学部救急・災害医学研究室 非常勤講師 角 由佳 ■箱根駅伝に向けて(使途指定寄付金にご協力を!)/箱根駅伝強化担当理事 宮野 武 20 ■瑞宝双光章を受章して/順天堂医院看護部長補佐 照沼 則子 21 ■平成28年度 文部科学省『若手科学者賞』の表彰を受けて/老人性疾患病態・治療研究センター 特任准教授 竹田 真己 22 ■教授就任にあたって 23 ■国際交流センター(JUIC)の近況と教育文化活動/国際交流センター特任教授 大北 葉子 24 ■永年勤続者表彰/人事部長補佐 岩﨑 幸雄 24 永年勤続者表彰にあたって/静岡病院看護部長 堀江 みどり 26 ■主なる人事異動 28 ■訃 報 30 ■主要行事予定 31 大学だより 32 同窓会だより 50 保護者会だより 54 後援会だより 57 ひろば 58 ■佐倉・成田・香取・銚子の北総4都市が『日本遺産』 に選ばれました!/佐倉順天堂医院院長 佐藤 仁 58 ■第 38 回都民公開講座『女性アスリートの可能性』開催報告 59 ■本学学生対象セミナー『イマドキ“ 妊活 ”と明日へのキャリアデザイン』開催報告 60 ■第 69 回啓心寮寮祭を終えて/第 69 回啓心寮寮祭実行委員長 竪谷 凌 61 【連載】順天堂人のためのメンタルヘルス講座 第34回 獨協医科大学越谷病院こころの診療科教授 井原 裕 法人だより 巻 頭 言 Medical Technology & Simulation Center の現状と今後 学長 新井 一 昨年 10 月 7 日、医療スキルや多職種間でのチーム医療能力をトレーニングすることで、 医療の質と患者安全を向上させることを目的として Medical Technology & Simulation Center が 開所されました。現在、成人用患者シミュレータ(ALS simulator Advanced®; Laerdal 社製) 2 台、乳児用患者シミュレータ(SimBaby®; Laerdal 社製)1 台以外に、血管治療シミュレータ 2 台、 腹腔鏡シミュレータ 2 台、子宮鏡シミュレータ 1 台を 常設していますが、本年中に、上部消化管内視鏡 シミュレータ、下部消化管内視鏡シミュレータ、集中 治療用高機能患者シミュレータ等の計 7 台のシミュ レータ機器が新たに導⼊される予定です。これらの 手術シミュレータは、順天堂⼤学−理化学研究所− カザン連邦⼤学間で取り交わされた包括協定に 基づき順天堂に導入されたものです。三者が協力して (写真 1)腹腔鏡/鉗子分娩セミナー シミュレーション機器ソフトや教育プログラムの 共同開発を進め、順天堂⼤学医学部附属 6 病院の 医療スタッフおよび順天堂⼤学の学⽣に対して 恒常的にシミュレーショントレーニングの場を 提供し、さらに国内だけでなくアジアをはじめとする 諸外国の医療機関に対してもシミュレーション トレーニングの機会を積極的に提供することを 目指します。 (写真 2)クリニカルラダー集合研修 昨年の開所以降、本年 6 月末日までに延べ 1,000 名を超す多くの人々(医師・看護師 893 名、 学生 341 名、合計 1,234 名)が、本 center を利用しました。その内容は、順天堂医院に勤務する 医師および看護師を対象とする一次/二次救命処置講習、産婦人科主催の腹腔鏡/鉗子分娩 セミナー(写真 1)、放射線科主催のアナフィラキシー対応講習、看護部主催のクリニカルラダー(※) 集合研修(写真 2)をはじめ、医学部学生 BSL 実習やスポーツ健康科学部学生を対象とする 養護教諭のための救急蘇生法実習(写真 3)など多岐に亘っています。 (写真 3)養護教諭のための救急蘇生法実習 Ju n te n d o (写真 4)ハワイ大学ファシリテーター育成講習 1 No.2 8 7 法人だより また、臨床実習のみならずハワイ大学医学部シミュレーションセンター Ben Berg 教授による シミュレーションファシリテーター育成講習(写真 4)や STARBUCKS Japan® とのコラボレー ションによるホスピタリティセミナー(写真 5)、麻酔科との共同による気管挿管スキルの 調査研究(写真 6)など、教育・研究における活動も積極的に実施されています。 (写真 5)ホスピタリティセミナー (写真 6)気管挿管スキルの調査研究 今後は、腹腔鏡手術を実施するすべての診療科に配属された学生及び研修医を対象とする 共通シミュレーション実習プログラムの開発導入や、他の附属病院との合同シミュレーション実習、 医療看護学部学生に対する集中治療看護実習、近隣の救急隊との救護活動スキルアップ講習、 理研ならびに MedVision 社との血管治療シミュレータソフト共同開発などの事業を進め、 当センター設立目的である「リアリティを追及したシミュレーションソフトや将来を見据えた 教育プログラムを開発し、医療スキルや多職種間でのチーム医療能力をトレーニングすることで、 医療の質と患者安全を向上する」ことに邁進したいと考えています。 尚、当センターのご利用を希望される場合や、シミュレーション教育プログラム開発を ご検討される際には、遠慮なく内線 2813 までご相談下さい。 Medical Technology & Simulation Center センター長 新井 一(学長) 副センター長 代田 浩之(医学部長) 副センター長 福永 哲(消化器・低侵襲外科 教授) センター長補佐 山田 京志(救急科 助教) ※クリニカルラダーとは、看護師としての専門知識や技術を段階的に身につけられるよう計画された、キャリア 開発プランのことである。看護実践能力開発プログラムなどとも呼ばれ、病院ごとに設けられる。ラダーとは 梯子(はしご)のことである。 出典:看護 roo! クリニカルラダー〔www.kango-roo.com/word/5049〕 Ju n te n d o 2 No.2 8 7 法人だより スポーツ健康科学研究科 2016 リオデジャネイロ・オリンピック・パラリンピックに向けて 教授 佐久間 和彦 4 年に一度のスポーツの祭典、南米初の開催となる『第 31 回夏季リオデジャネイロ・オリン ピック大会』が 8 月 5 日に、パラリンピックは 9 月 7 日に開幕となります。今大会は IOC より 過去最悪と酷評された競技施設建設の遅れ、高犯罪率、ジカ熱、テロなど問題点は山積ですが、 平穏無事な大会運営が期待されます。 世界トップレベルに位置する日本の体操競技は、伝統の美しい技で 2004 アテネ五輪以来の 総合優勝を狙える位置に来ています。5 月初旬の NHK 杯最終日、別次元 8 連覇の内村航平 選手に大差を許しながらも、OB の田中佑典選手と加藤凌平選手のどちらか上位になった者が 代表権を得る熾烈な 2 位争いは、見るに値するデッドヒートでありました。加藤に「今までで 一番しびれる着地だった」と言わしめた最終種目の鉄棒は、先に演技が終わった田中が加藤に 大きなプレッシャーをかけた好演技でしたが、加藤は強心臓ぶりを発揮し、総合 0.1 差で田中を 振り切って連続五輪の切符を手中に収めました。 さらに、残り 3 つの代表枠をめぐって 6 月初旬に個人選手権が行われ、田中選手が見事に 代表の座を勝ち取りました。なお、萱 和磨選手(2 年)は補欠選手として選考され、正選手が 怪我や調子が上がらない場合において交代出場の可能性があります。 ・本学関係代表選手(2 名):加藤 凌平(H28 卒、コナミスポーツクラブ) 田中 佑典(H24 卒、コナミスポーツクラブ) ・ア デ ィ シ ョ ナ ル コ ー チ:原田 睦巳(H12 院卒、スポ健、先任准教授) ・技術員(国際体操競技連盟派遣) :冨田 洋之(H12 院卒、スポ健、助教) 写真:フォートキシモト 写真:フォートキシモト 加藤凌平選手 田中佑典選手 さて大会の華、陸上競技は、6 月末に開催された日本選手権が終了し代表選手が決定しました (森岡選手は既に内定済み)。前回のロンドン五輪、そして過去 3 回の世界選手権に出場経験のある 髙瀬選手が 200 mで 2 位、また大学時代は King of Athlete と称される十種競技のチャンピオンで あった松下選手が 400 m H で 2 位に入り代表の座を見事に射止めました。今回史上最強と 特に注目される 4 × 100 mリレーは北京大会以来のメダル圏内にあり髙瀬の力走が期待されます。 Ju n te n d o 3 No.2 8 7 法人だより ・本学関係代表選手(3 名):髙瀬 慧(H23 卒、富士通、200 m) 松下 祐樹(H26 卒、ミズノ、400 m H) 森岡紘一朗(H20 卒、富士通、50km 競歩) 7/14 現在未決定:北川 貴理(2 年、4 × 400 mリレー) ・競歩コーチ:小坂 忠広(S57 卒、鶴来高校) 今村 文男(H16 院卒、富士通) ・混成コーチ:松田 克彦(S63 卒、名古屋学院大学) ・女子長距離コーチ:野口 英盛(H14 卒、積水化学) 提供:月刊陸上 高瀬 慧選手 提供:月刊陸上 提供:富士通 松下祐樹選手 森岡紘一朗選手 誰もが憧れるオリンピック大会でありますが、その出場方法は選手だけの特権ではありません。 過去にも本学からは医学部よりドクターとして、スポーツ健康科学部からは大会役員(含む コーチ)やトレーナーとして参加しています。 ・本 部 役 員 鈴木 大地(H 1 卒、スポーツ庁長官) ・日本選手団同行スタッフ 競泳コーチ 奥野 景介(H 2 院卒、早稲田大学スポーツ科学学術院) 女子バレーコーチ 川北 元(H10 卒、日本バレーボール協会) 本部役員(医務担当) 中嶋 耕平(H 3 医卒、国立スポーツ科学センター) 本部員 大越 光介(H24 卒、日本オリンピック委員会) 本部員(輸送担当) 加村真理子(H20 卒、近畿日本ツーリスト) ・パラリンピック 陸上ガイドランナー 木之下 仁(H13 卒、日本盲人マラソン協会) ボッチャコーチ 村上 光輝(H10 卒、日本ボッチャ協会) 2020 に巡ってくる東京五輪は我が大学にとっては絶好のチャンスであり、過去最高のス タッフ・選手の布陣をもってアピールしていきたいものです。 また、2020 東京五輪には世界最強のアメリカ陸上チームが事前合宿地として千葉県で行う ことが決定いたしました。これも偏に 2015 世界陸上北京大会の事前合宿で「施設設備面・ 安全面・アクセス面そして All Juntendo のおもてなし」が高く評価されたことの証明であります。 日本にとって地球の真裏でのリオ五輪に順天堂関係である勇士たちの活躍を心から祈念いたして 結びとします。 Ju n te n d o 4 No.2 8 7 法人だより 2020 年東京オリンピック競技大会における 米国陸上チームの事前キャンプ誘致について スポーツ健康科学部 教授 青木 和浩 米国陸上競技連盟と千葉県及び本学は、2020 年に行われる東京オリンピック競技大会に 参加する米国陸上チームの事前キャンプを、千葉県において行うことで合意しました。米国 チームの事前キャンプは、昨年 8 月に行われた世界陸上競技選手権大会北京大会(世界陸上) 事前キャンプに続く誘致となります。2020 年においても、スポーツ健康科学部や国際教養 学部を中心とした学生たちが国際化を学ぶ機会を持つことができることを大変うれしく思って おります。 今回の誘致活動も昨年の世界陸上と同様に、千葉県主導のもと、本学及び印西市、佐倉市、 成田市がコンソーシアムを組み進めてきました。2020 年の事前キャンプ決定にあたっては、 昨年の実績から、施設・設備面、安全面に関して同チームの信頼を得られたことに加え、 キャンプ期間中にトレーニング補助、運営や通訳ボランティアを務めた学生たちと教職員の 「オール順天堂による『仁の精神』でのおもてなし」も高く評価されました。事前キャンプ 終了時には、米国の選手やスタッフから「過去の諸外国を含めた事前キャンプの中でベストで あった」「自身のホームグラウンドでトレーニングを積んでいる気分になった」「スタッフの 対応が素晴らしかった」などの感想を頂き、信頼関係を築くことが出来ました。 現在、多くの県・市町村では、2020 年の事前キャンプに向け、熾烈な誘致活動が展開されています。 2016 リオデジャネイロ・オリンピック後には、更に誘致合戦が加速すると言われております。 そのような中、現時点で誘致が成功したことは、極めて異例の早さであります。この最大の 要因は、先見性を見据えた陸上競技場の改修に尽きます。この改修を契機として、世界陸上の事前 キャンプの誘致が決定し、さらにキャンプの成功により、2020 年の事前キャンプを導くことが 出来ました。ここに改めて小川秀興理事長のご指導とお力添えに深く感謝を申し上げます。また、 世界陸上事前キャンプ誘致と運営にご支援をいただきました宮野 武さくらキャンパス担当理事、 木南英紀国際教養学部長、加納 實前学部長、澤木啓祐特任教授、そしてご協力を頂いた 順天堂の教職員・学生の皆様へ御礼を申し上げます。 事前キャンプの具体的な内容については、リオデジャネイロ・オリンピック終了後に米国陸上 競技連盟と協議されます。2020 年の事前キャンプでも、本学の学生と教職員が地元自治体と 連携しながら「オール順天堂」で選手たちを全力でサポートをしたいと思います。今回の誘致 成功をステップとして「順天堂スポーツのグローバル化」を目指して、2020 年に向けた取り組みを 展開したいと考えております。 Ju n te n d o 5 No.2 8 7 法人だより 新体操競技場(OGAWA GYMNASTICS ARENA)地鎮祭 大学キャンパス・ホスピタル再編事業事務局 事務局長 小林 忠彦 長い間の悲願となっていたさくらキャンパスの 新しい体操競技場建設がいよいよ実現の運びとなり、 5 月 27 日( 金 )、 建 設 予 定 地 に お い て 地 鎮 祭 が 執り行われました。 地鎮祭には、小川秀興理事長をはじめ、 (株) INA 新建築研究所片桐浩明社長(設計担当)、JFE シビル(株)藤井善英社長(施工担当)など学外、 学内の多くの関係者が参集し、工事の安全を祈願 小川理事長による鍬入の儀 いたしました。 神事の後、啓友会館 2 階において直会が開催されました。直会では、小川秀興理事長が、 新体操競技場建設に至るこれまでの経緯を詳しくご紹介され、順天堂の数多くのオリンピアン、 トップアスリートが示した競技に対するひたむきな姿勢と努力が今日の礎を築いてきたこと、 今回建設する新体操競技場は世界のトップレベルの選手の育成と海外チームのキャンプが可能な 施設となり、国際交流の拠点として世界のメディアから注目を浴びるような誇れる施設になる ことを期待していること、そのための努力をして欲しいこと、などのご挨拶がありました。 片桐裕明社長からは、設計者、施工者が協力し合い、学生の競技力向上と海外のトップ アスリートを誘致できる立派な施設の完成を目指すことを力強く約束されました。 藤井善英社長からは、得意の技術と経験を十二分に発揮して世界の体操界で活躍ができる 選手育成のための最新鋭の施設を建設し満足していただけるよう努力をしていくことを約束され ました。閉会にあたり、新体操競技場の実現に一方ならぬ努力をされた島内憲夫 元スポーツ 健康科学部学部長から新体操競技場建設実現にあたった関係者の苦労談が披露され、和やかな 中に会が閉じられました。 完成予想図 Ju n te n d o 6 No.2 8 7 法人だより 元 病院事務部長 順天堂の発展に携わって 黒田 稔 私は、1962 年に順天堂大学医学部附属順天堂医院(文京区本郷)に 入職しました。医史学の酒井シヅ特任教授によると「病院は欧州の 言葉の直訳で『病人の館』、医院は中国語で『いやす場』の意味」だ そうです。 2 年後、東京オリンピックが開催され日本中が興奮のるつぼと 化した 1964 年に竣工した 3 号館(佐藤達次郎記念病棟)には、日本で 初めての ICU が設置され、東京都が「施設基準に適用するか検討し たい」と訪れたほどの最新設備でした。翌年には病院組織の改革が始まり、従来の講座ごとの 診療科から 1968 年には内科、外科の専門外来、続いて臓器別の専門講座が誕生しました。 このような改革が進み順天堂医院は大学附属病院として十分な機能を持つ病院となりました。 その後、新館(後の 2 号館)建設構想が上がり、私は新館建設事務局に配属され、1970 年には 新館の建設が始まりました。 新館は 1 ~ 2 階を消化器・神経系の内科と外科、3 階を中央臨床検査室、4 階を ICU・IOU、 5 階~ 12 階を 400 床の病棟とするセンター的建物で、1972 年に竣工しました。外来・入院受付・ 薬剤部の待合いをロビー形式にしたことから「ホテルのようだ」と当時話題になりました。 また、新館の竣工により本郷通りを挟んで病院が二分されたため、患者の利便性を考慮した 「歩道橋構想」が持ち上がりました。職員が昼夜、雨風、暑さ寒さを問わず歩行者数を調査し、 そのデータを基に文京区や警視庁等と交渉した結果、歩道橋を造ることが出来ました。更に順天堂 創立 150 周年記念事業として本館(後の 1 号館)の建設が決まり、1986 年に本館建設本部を結成、 1990 年には本病棟が取り壊され 1 号館の建設に着手し、1993 年 9 月、地下 4 階、地上 14 階、 屋上にヘリポートを備えた新病院(1 号館)が竣工しました。1 号館には診療の事務処理、 カルテの管理、処方箋の発行、投薬、薬剤の管理は全てコンピューターによる最新のシステムが 取り入れられました。 その後、1997 年・98 年の 2 年間、私は病院から離れ理事会事務室(現 企画調査室)へ 配属され法人業務に携わりました。1999 年、浦安病院へ異動となり、再び病院業務を行って いたところ、2000 年に順天堂医院へ異動の命を受けました。 3 月 31 日の業務を終え、「明日から本郷」と思いきや、深夜、当時の内閣総理大臣が入院 されるので即、 病院まで来るようにとの指示がありました。その後、1 ヶ月半病院に常駐し報道、 警察、消防関係との対応を行い、院内においては小川学長(現 理事長)の陣頭指揮のもと 庶務的事項の対応を行いました。3 月 31 日まで医学部長、4 月 1 日からは学長職に就かれた 小川先生の指示は明確で、医の倫理、ヒポクラテスの医の誓いを説かれ、 「医療業務上得られた 患者情報の漏洩防止の徹底」を厳命されました。各種メディアを含む各方面、友人・知己に 至るまで、これは順天堂に於いて見事に守られました。小川先生は、個人情報保護法など話題に Ju n te n d o 7 No.2 8 7 法人だより ならなかった時からその重要性を持論として説かれ、「国家枢要(元首)の職にある方は 特別中の特別である」と厳命されました。後日、内閣官房の方にのみ病状をお伝えになって いたことを知りました。とにかく、激動の日々でした。 その他の業務としては、2 年毎の診療報酬改正時の諸官庁との交渉や、病院・診療所との 医療連携、外来・入院患者への対応等様々な業務を行っていましたが 2007・2008 年総務局 (総務局長、事務部長、栄養部長兼務)へ異動となり、曲りなりに法人業務と病院業務を 遂行してきました。 ところが 2003 年頃、小川学長から「今まで数年、数人にしか伝えていなかったが、1号館建設 当時の借入金が多く、1996 年頃には借入金負債が 450 億円、1 日の利息が 700 万円だった」と 聞かされ、言葉にもならず愕然としました。しかし小川先生は順天堂を放っておくわけにはいかないと 強い決意で改革に望まれ「学長室委員会・20 のプロジェクト(現 大学運営連絡協議会) 」 (下表)を 発足させ、職種を問わず全学をあげて知力を尽くしてこの問題に取り組むよう説かれました。 第 16 代順天堂医院長に就任した宮野 武先生は、小川先生の意を強く重視し、このプロジェクトの 意義を病院木曜部会、診療委員会、医局長会他において、教職員へ熱く説得、実行されました。 また、この時期、医療に関する患者・家族への対応に時間を多くとられたことを重くみて、 危機管理を周知徹底させ、接遇の改善と、安心・安全な医療を十分に行き渡らせる基盤を 作られました。このことが今日の順天堂の発展の要因の一つとなったと思われますが、この間、 事務部長として鋭意尽力させていただきました。 学長室委員会「20 のプロジェクト」 (発足:平成 12 年 12 月 15 日) ○医療の質向上 ○マネジメントのパワーアップ 1. 手術室の有効利用 2. 内視鏡室の有効利用 3. ICDによるコーディングシステムの確立 4. 外来診療問題の検討 5. 看護部現状分析と将来への対応 6. 薬剤部の現状と将来への対応 7. インターネット網の整備 8. 経営情報インフラの早期確立 9. 薬剤・医療材料等の共同購入 10. 消耗品購入形態の見直し 11. 設備投資評価基準の設定 12. 高額医療機器の効率的運用 15. 廃棄物の削減 13. 資金コストの削減 14. 光熱水費の削減 16. 業務委託費の削減 17. 栄養部の現状分析と将来への対応 18. 広報のあり方検討 19. 医療業務の改善 20. ボランティア 定年退職した 2009 年、小川理事長、宮野名誉院長のご厚意により練馬病院へ嘱託で勤務させて いただき、2010 年に東京都認定がん病院、2011 年に東京都地域医療支援病院、2012 年に練馬区 西北部地域救急医療幹事病院、病院機能評価 3rdG・ver1.0 施設認定等の申請業務や新病棟 建設に伴う東京都、練馬区や地権者との交渉を行ってきました。 以上、私が主に病院事務業務に携わっていた時代の歩みをご紹介いたしました。これからも 小川理事長の卓越したリーダーシップの下、順天堂の更なる発展を願っております。誠に 有難うございました。深く感謝申し上げます。 Ju n te n d o 8 No.2 8 7 法人だより 順天堂大学医学部附属病院 病床数の推移 年 1962 S37 1963 S38 1964 S39 1965 S40 1966 S41 1967 S42 1968 S43 1969 S44 1970 S45 1971 S46 1972 S47 1973 S48 1974 S49 1975 S50 1976 S51 1977 S52 1978 S53 1979 S54 1980 S55 1981 S56 1982 S57 1983 S58 1984 S59 1985 S60 1986 S61 1987 S62 1988 S63 1989 H1 1990 H2 1991 H3 1992 H4 1993 H5 1994 H6 1995 H7 1996 H8 1997 H9 1998 H10 1999 H11 2000 H12 2001 H13 2002 H14 2003 H15 2004 H16 2005 H17 2006 H18 2007 H19 2008 H20 2009 H21 2010 H22 2011 H23 2012 H24 2013 H25 2014 H26 2015 H27 順天堂の歩み 理事長 第 2 代 有山 登 創立 125 年 達次郎記念病棟 竣工 静岡病院 開院 新館(2 号館)竣工 (小川秀興 教授) 浦安病院 開院 第 3 代 東 武彦 第 4 代 懸田克躬 創立 150 年 越谷病院 開院 第 5 代 石井昌三 本館(1 号館)竣工 (小川秀興 院長補佐) (小川秀興 医学部長) (小川秀興 学長~ 2007) 高齢者センター 運営受託 高齢者センター 開院 第 6 代 小川秀興 練馬病院 開院 創立 175 年 医院 静岡 浦安 越谷 高齢 練馬 合計 黒田職歴 525 525 入職 517 517 601 601 585 585 600 600 608 80 688 606 137 743 604 137 741 607 137 744 新館建設 581 137 718 事務局出向 717 210 927 937 210 1,147 935 210 1,145 933 210 1,143 937 159 1,096 937 187 1,124 937 187 1,124 966 187 1,153 936 214 1,150 934 270 1,204 901 270 1,171 940 270 1,210 940 270 283 1,493 940 355 402 1,697 940 355 402 1,697 940 355 402 1,697 915 355 402 1,672 869 355 469 221 1,914 869 355 469 226 1,919 869 355 469 226 1,919 869 355 469 226 1,919 874 355 469 226 1,924 985 355 469 226 2,035 1,020 355 469 226 2,070 1,020 355 469 226 2,070 1,020 355 500 226 2,101 理事会事務室 1,020 447 500 226 2,193 (部長) 1,020 479 500 226 2,225 浦安病院(事務部長) 1,020 479 500 226 2,225 1,020 479 500 226 2,225 1,020 512 500 226 180 2,438 順天堂医院 1,020 512 500 226 348 2,606 (事務部長) 1,020 512 653 226 348 2,759 1,020 512 653 226 348 253 3,012 1,020 552 653 226 348 400 3,199 1,020 552 653 226 348 400 3,199 総務局(総務局長、兼 1,020 552 653 226 348 400 3,199 事務部長、栄養部長) 1,020 552 653 226 348 400 3,199 1,020 552 653 226 348 400 3,199 練馬病院 1,020 552 653 226 348 400 3,199 (事務部長) 1,020 552 653 226 348 400 3,199 〔嘱託〕 1,020 552 653 226 348 400 3,199 1,020 552 656 226 348 400 3,202 1,020 562 656 226 348 400 3,212 内部監事 Ju n te n d o 9 No.2 8 7 法人だより ~ 海外同窓生の思い出と近況報告 ~ 四川大学華西医院皮膚科 小川秀興先生と私との交誼 教授 冉 玉平 1989 年、私は幸運にも第 4 期日本・笹川医学奨学金の選抜試験を通過し、当時私の修士課程 指導教授であった羅 漢超先生の推薦により、小川秀興先生が教授として勤務されていた 順天堂大学医学部皮膚科学教室に協力研究員として来日しました。それ以来、27 年間、 小川先生からいろいろとご指導とご鞭撻を頂き、深く脳に刻まれましたので、ここで私の感想を 皆さんと分かち合いたいと思います。 【 「脳図(マインドマップ)方式」の研究計画設計方法】 初めて小川先生にお目にかかったのは 1989 年 4 月初旬でした。韓国料理店にご招待くださり、 桜の美しさと壮麗さの話の後で、手持ちの紙に書きながら私の研究課題について、研究計画の 設計方法を教えてくださいました。当時、私が研究していた「癜風」は、皮膚の損傷が背部と 胸部のような皮質腺が多い場所なので、その病原菌である「マラセジア」菌には脂質を分解する 酵素が含まれているはずだ、と小川先生は指摘されました。小川先生のご指導通りに、私は 「マラセジア」菌の細胞壁に「酵素の存在」を初めて証明し、国際学会で発表いたしました。 順天堂大学での留学を終えて帰国した後、 「マラセジア」菌がプロテイナーゼ(proteinase)を 分泌することを証明し、更にこの菌の菌種鑑別および各疾病での分布についてシリーズ論文の 発表ができました。私にとって一番の宝物は、先生から教えていただいたこの「マインド マップ方式」の研究計画の設計方法で、今では私が学生指導に良く使う「秘訣」となっています。 【教授室の名前ボード】 順天堂大学医学部皮膚科学教室を訪れた人は皆さんご存知だと思いますが、教授室の入口に ボードがあり、海外からの皮膚科研修医の名前が羅列されています。そこには、靳 培英、 陳 集舟、庄 文康、宋 玉如、陳 德利、雷 鵬程、冉 玉平、白 艶萍、劉 強、石 重明、陳 学軍、 鄭 焱、樊 平申等、中国からの先生が数十名入っています。このボートを見てもわかるように、 小川先生は日中の国交が回復して以来、両国の皮膚科学交流の先駆者であり、提唱者でも あります。小川先生は、わが華西病院の名誉教授であると同時に、北京大学などの有名校の 名誉教授であり、中国の皮膚科医の人材養成に素晴らしい貢献をなさっています。 【新年の「SUKIYAKI」】 小川先生は、自国を離れた留学生の生活にとても関心を寄せておられ、お正月には留学生を ご自宅に招き、一家団欒の雰囲気を体験させてくださいました。この時に必ず出てくるメニューは Ju n te n d o 10 No.2 8 7 法人だより 「すき焼き」で、材料の準備を始めテーブルに並べるまで、全て先生ご自身がなさいます。牛肉、白菜、 豆腐、キノコ、春菊等々、調理されながら作り方の要点をご説明されます。そして、中国の 他に、タイ、ベトナム、韓国、パキスタンなど各国からの留学生に、勉強の状況、家族の安否、 留学生活の感想など一人ひとりに聞きます。留学生たちは、美味たる料理で口の満足だけでは なく、和やかな家庭的な雰囲気に心が温まり、留学生活における共通の素晴らしい記憶として 覚えています。そして、この体験を通じて留学生同士がお互いを励ますきっかけとなり、 共に学問を深めるための精神的な財産となりました。 【3 秒以内で病気の弁別診断】 皮膚病疾患の種類は 2,000 を超えるため、病名を覚えるだけでも難しく、特に若い医師にとっては その弁別は一苦労です。小川先生は私に《皮膚病疾患名専門用語集》をくださり、小川先生の 外来に同席させ、新しい患者が来ると 3 秒以内に病名を診断する練習をさせてくださいました。 正しく診断ができた場合は、患者の病気をよく把握したことを示す一方、3 秒以内に診断が できない、または正しく診断できない場合は、まだこの病気についての知識が足りないことが判り、 素早い診断と治療原則が言えるようにもっと勉強する必要があることが解ります。この方法で 練習した結果、私の臨床診断能力がますます高くなり、今ではこの方法で私の教え子達を よく指導しています。 【研究棟(9 号館)の光】 地下鉄の御茶ノ水駅を出ると順天堂大学の研究棟(9 号館)が遠くから見え、夜になると 各フロアーの窓から光が見えています。小川先生は、ほとんど毎日大学近くの食堂で夕飯を 食べた後、遅くまで研究室でお仕事をなさり、実験室で研究し、研究者同士の議論を行いました。 夜遅い時間帯に大学へ来て、9 号館で電気がついているのはだいたい皮膚科学教室でした。 小川先生はとても強い研究意識を持っておられ、私も影響されて週末や祭日を使って研究に 没頭するようになりました。中国に帰った後でも環境が変わったときでも、患者のために、 科学のためにという初心を忘れず、どんなに困難な条件下でも研究を続けてきました。このような 臨床観察に励んだ結果、 『乳幼児血管瘤の新しい治療法』という研究は中国の国家自然基金の 助成金を得られました。また、 《Journal of Dermatology》で First report in the world となった 病例シリーズの発表、及び世界皮膚科学大会、国際医学真菌学会、ヨーロッパ皮膚病性病学会、 日本研究皮膚科学会、アメリカ皮膚科病年会などで Late Breaking Research として報告できた だけではなく、優秀な研究チームの養成もできました。 Ju n te n d o 11 No.2 8 7 法人だより ウェンチュアン 【中国四川省の「汶川大地震」への関心】 小川先生は四川料理がとてもお好きです。麻婆豆腐や、ザーサイなどは好物のようですし、 三国時代の歴史にも大変興味をお持ちのようです。2008 年に「汶川大地震」が発生した後、 私は災害状況及び所属している病院の現地での救済活動について小川先生にメールで報告い たしました。小川先生は非常に心配してくださり、学校法人順天堂の理事長として全教職員と 学生に呼びかけられ、また先生ご自身の支援金寄付も含めて、中国大使館へ 100 万円以上の ご寄付をなさいました。中国大使館からは感謝状を授与され、寄付金は四川省の災害救助に 使用されました。皆様方からの「愛の心」が良く伝わりました。有難うございました。 【学術交流で共に進歩】 2009 年、小川先生が会長を務められた 第17回 国際医真菌学会(ISHAM2009)が 東京で開催されました。東京での学会終了後、 す ぐ に 北 京 で の「Satellite Symposium」 が 開催されることとなり、私は北京の学会 秘書長として、日中両国共同開催を皆さんと 共に成功させました。そして私は 2012 年の 日本医真菌学会総会(東京)と 2012 年の 第 28 回日本臨床皮膚科医会総会(福岡)に 日本研究皮膚科学会(岡山)にて 参加し、2013 年中国の成都で開催された第 4 回アジア太平洋医真菌学会では会長として 300 名 あまりの海外学者を招請し、学会の成功に貢献できました。また 2015 年、岡山での日本研究 皮膚科学会第 40 回学術大会総会の際には、最近発見された『イトラコナゾールによる乳幼児 血管瘤の治療経験とメカニズム研究』を発表し、小川先生から高く評価していただきました。 このような、日中間の皮膚科医専門家同士の交流を通して、医学の進歩を促進し、両国国民の 健康に寄与しています。 <和訳:国際交流センター 李 梨> 冉 玉平(ラン ユーピン)先生 1989 年 4 月 1 日~ 1990 年 4 月 30 日 順天堂大学医学部皮膚科 協力研究員 1993 年 11 月 1 日~ 1995 年 11 月 30 日 順天堂大学医学部皮膚科 協力研究員 1995 年 10 月 20 日 医学博士(順天堂大学 乙 1235 号) Ju n te n d o 12 No.2 8 7 法人だより 【熊本地震関連】被災地への支援活動報告 総務部長事務取扱者 帯金 克巳 順天堂からのメッセージ 「平成 28 年熊本地震」において地震災害で亡くなられた方、そのご遺族に衷心からお悔 やみを申し上げます。また被災され避難生活を送られている皆様に深くお見舞い申し上げ ます。被災された地域の一日も早い復興をお祈りいたしております。 順天堂 6 附属病院の被災地救援活動 震災直後より、被災地に医療支援隊の派遣、患者の治療、搬送等について本学の附属 6 病院 全体で積極的に対応しております。熊本地方を支えるべく、特に難病、重症、手術、高度専門 医療を要する方々については診療・入院を受け入れ、また後方支援を積極的に行っております。 医師・看護師などの各被災地域への派遣、医薬品・医療材料等の被災地への支援も引き続き 力一杯、続けていきます。 ◆これまでの医療支援活動(ホームページでも公開中です。) ■練馬病院(東京都)DMAT チーム(4/17 ~ 21) 東京都と連携し、活動拠点である熊本赤十字病院 ER において外来支援。 【スタッフ】医 師:野村智久、看護師:中村麻衣子、坂本良子、事務員:安部 健 日本各地からの DMAT チームが集結 被災された方々の診療に当たりました。 ■練馬病院(東京都) 救急・集中治療科(4/27 ~ 5/3) 日本集団災害医学会と連携し、熊本県医療救護調整本部および被災地域の保健所等にお いて、救護班の派遣調整や亜急性期以降の地域保健医療体制を構築・維持するため、災害 医療コーディネーターおよび被災地域の保健所等を支援。 【スタッフ】医 師:近藤彰彦 Ju n te n d o 13 No.2 8 7 法人だより ■静岡病院(静岡県) 救急診療科(5/5 ~ 5/9) 静岡県と連携し、阿蘇医療センターに設置された阿蘇災害復興団体〔ADRO 事務局〕にて 本部運営活動および救護所における避難住民の一般・慢性期医療の提供、活動拠点周辺の 避難所等の巡回視察。 【スタッフ】医 師:大坂裕通、看護師:野澤陽子、森島克明 薬剤師:川口 亮、事務員:石橋基弘 ■練馬病院(東京都) 救急・集中治療科(5/9 ~ 15) 日本集団災害医学会と連携し、熊本県医療救護調整本部および被災地域の保健所等にお いて、救護班の派遣調整や亜急性期以降の地域保健医療体制を構築・維持するため、災害 医療コーディネーターおよび被災地域の保健所等を支援。 【スタッフ】医 師:高見浩樹 「平成 28 年熊本地震」への義援金を熊本県に贈呈しました 順天堂大学では震災直後より医療支援隊の派遣をはじめとした被災地救援活動を附属 6 病院 全体で積極的に行っています。このたび、こうした医療支援に加え、大学で義援金の募集を 行ったところ、合計 1,100 万円の義援金が本学関係者より寄せられ、7 月 6 日に、木南英紀学長 特別補佐が熊本県庁を訪れて、蒲島郁夫知事に義援金目録を贈呈しました。 木南学長特別補佐は、 「熊本県民の皆さまに少しでもお力添えできれば幸いです。順天堂大学の 関係者一同、被災された地域の一日も早い復旧と復興を 願 っ て お り ま す。」 と お 見 舞 い の 言 葉 を お 伝 え し、 蒲島知事から「順天堂大学の皆様に心から感謝します。 県では被災者の痛みの最小化と創造的復興を進め、 熊本の更なる発展を目指しており、被災者の支 援など 今後の取り組みに有効に活用させていただきます。」と 謝辞が述べられました。 左から佐久間先生、蒲島知事、木南先生 Ju n te n d o 14 No.2 8 7 法人だより なお、知事との面談には、益城町在のご親戚が被災されたスポーツ健康科学部の佐久間和彦 学部長補佐も同席されました。 順天堂大学では、引き続き被災地の皆さまの力になれるよう、支援活動を続けてまいります。 平成 28 年 熊本地震義援金へのお礼とご報告 本学では、全順天堂人が一丸となって学是である「仁」の心、「共生・共助」の心を被災者・ 被災地に届けるために、一致協力して最大限の支援を行うべく義援金を募り、多くの皆様から あたたかい善意とご協力をお寄せいただきました。 皆さまからのご厚志の義援金 1,100 万円を 7 月 6 日、熊本県庁にて木南英紀学長特別補佐より 蒲島郁夫県知事に贈呈いたしました。残額については今後の救援医療団の活動資金等に充当 させていただく予定です。 格別のご理解とご支援を賜りました皆様お一人おひとりに厚くお礼を申し上げますと共に、 被災地の皆様のご健康と一日も早い復旧・復興をお祈り申し上げます。 義援金総額:11,327,540 円 ※義援金にご協力いただいた方々のご芳名は下記よりご紹介いたします。 芳名帳の掲載基準について ①平成 28 年熊本地震義援金についてご協力いただいた団体及び個人の方々を掲載いたします。 ②芳名帳へは氏名、義援金額(希望されない方を除く)を掲載いたします。 ③ご芳名の掲載を希望されない方については、匿名として掲載しております。 義援金ご協力者ご芳名(地区別、団体・個人別、順不同、敬称略) 本郷キャンパス ■団 体 順天堂大学医学部保護者会 1,000,000 円 順天堂大学医学部同窓会 500,000 円 順天堂大学医学部後援会 500,000 円 小児科学講座 267,777 円 順天堂大学国際教養学部保護者会 100,000 円 膠原病内科学講座 100,000 円 循環器内科学講座 100,000 円 Ju n te n d o 15 消化器画像診断・治療研究室 100,000 円 神経学講座 100,000 円 腎臓内科学講座 100,000 円 代謝内分泌学講座 100,000 円 内科学血液学講座 100,000 円 企画調査室 60,000 円 総務部 大学キャンパス・ホスピタル 再編事業事務局 57,000 円 No.2 8 7 35,000 円 法人だより 本郷地区情報センター 29,000 円 人事部 20,000 円 臨床研修センター 20,000 円 公衆衛生学講座 10,000 円 雪 下 岳 彦 渡 辺 浩 介 ▶匿名を希望された方(8 名) 総額:111,000 円 ▶金額掲載を希望されなかった団体(19件)、五十音順 医学教育研究室 医史学研究室 学術メディアセンター 下部消化管外科学 救急・災害医学研究室 呼吸器内科学講座 財務部 施設部 消化器内科学講座 心臓血管外科学講座 人体病理病態学講座 認知症診断・予防・治療学講座 脳神経外科学講座 微生物学・感染制御科学 プロバイオティクス研究講座 放射線診断学講座 放射線治療学講座 免疫学講座 臨床検査医学講座 吉 武 正 和 さくらキャンパス ■団 体 順天堂大学啓友会 500,000 円 スポーツ健康科学部 257,000 円 スポーツ科学科 スポーツ健康科学部 85,000 円 健康学科 スポーツ健康科学部 80,000 円 スポーツマネジメント学科 スポーツ健康科学部 水泳部 2,341 円 ▶匿名を希望された団体(1 件) 総額:1,000 円 ▶匿名を希望された団体(3 件) 総額:142,000 円 ■個 人 小 川 秀 興 250,000 円 鵜 田 正 博 50,000 円 佐 藤 信 紘 30,000 円 小 橋 丹 青 10,000 円 鶴 井 博 理 10,000 円 ▶金額掲載を希望されなかった方(27名)、五十音順 阿 部 雅 明 新 井 一 稲 冨 誠 大 江 進 小 川 靖 男 落 合 公 子 折 茂 彰 金 光 陽 子 木 南 英 紀 齊 藤 麻 子 齋 藤 貴 幸 笹 井 啓 資 佐 藤 潔 清 水 和 敏 菅 原 剛 彦 代 田 浩 之 馬 場 理 樋 野 興 夫 弘 田 博 子 深 井 達 夫 北條麻理子 枡 岡 セツ子 山 本 宗 孝 楊 印 杰 Ju n te n d o ■個 人 山 崎 一 彦 50,000 円 ▶金額掲載を希望されなかった方(11 名)、五十音順 小那木真恵 加 納 實 北 川 翔 也 齋 藤 文 乃 齊 藤 早 苗 鈴 木 裕 美 早 川 明 子 濱 野 光 之 藤 本 幸 雄 松 本 清 美 松 本 健 志 ▶匿名を希望された方(4 名) 総額:45,000 円 浦安キャンパス ■団 体 医療看護学部保護者会 200,000 円 浦安キャンパス事務室一同 28,000 円 ▶金額掲載を希望されなかった団体(1 件) 順天堂大学看護学部同窓会 16 No.2 8 7 法人だより ■個 人 ▶金額掲載を希望されなかった方(1 名) ■団 体 朱 銀 妹 ▶匿名を希望された方(1 名) 総額:3,000 円 ■団 体 保健看護学部保護者会 120,000 円 保健看護学部 学生教職員一同 17,831 円 ■個 人 (3名) 、五十音順 ▶金額掲載を希望されなかった方 稲 冨 惠 子 小 川 薫 100,000 円 脳神経外科医局 100,000 円 メンタルクリニック医局 30,000 円 栄養科 看護部 検査室 事務部 薬剤科 リハビリテーション室 臨床工学室 ■個 人 山 本 拓 史 50,000 円 大 熊 泰 之 30,000 円 (4名) 、五十音順 ▶金額掲載を希望されなかった方 順天堂医院 ■団 体 総合診療科 100,000 円 放射線部 76,000 円 地域医療連携室 5,800 円 ▶金額掲載を希望されなかった団体(14件)、五十音順 医事課 麻酔科医局 ▶金額掲載を希望されなかった団体(7件)、五十音順 三島キャンパス 阿 部 弘 明 静岡病院 岩 尾 憲 明 岩神真一郎 三 橋 直 樹 和 田 了 ■個 人 ▶匿名を希望された方(1 名) 総額:5,000 円 浦安病院 医療安全推進部 医療福祉相談室 栄養部 ■団 体 看護部 がん治療センター 産婦人科 50,000 円 管理課 健康スポーツ室 病理診断科 20,000 円 サービス課 順天堂大学教職員会議 糖尿病実務者会議 10,000 円 診療録管理室 病院機能管理室 臨床検査部 臨床工学室 ▶金額掲載を希望されなかった団体(32件)、五十音順 ▶匿名を希望された団体(2 件) 総額:71,000 円 ■個 人 佐 藤 旭 10,000 円 ▶金額掲載を希望されなかった方(1 名) 竹本諭有樹 Ju n te n d o 17 医事課 医療安全推進センター 医療福祉相談室 会計課 眼科(視能訓練士) 看護部 管財課 患者・看護相談室 救急診療科 外科 膠原病・ リウマチ内科 耳鼻咽喉科 循環器内科 消化器・低侵襲外科 小児科 小児外科 情報管理室 職員課 No.2 8 7 法人だより 心臓血管外科 診療録管理室 看護部 経理課 整形外科 総務課 電算機室 放射線科 地域医療連携室 脳神経外科 脳神経内科 放射線科 麻酔科 メンタルクリニック 薬剤科 臨床検査医学科(技師) ▶匿名を希望された団体(5 件) リハビリテーション科(技師) 臨床検査医学科医局 総額:47,100 円 ■個 人 梁 広 石 20,000 円 ▶匿名を希望された団体(3 件) 総額:8,000 円 (6名) 、五十音順 ▶金額掲載を希望されなかった方 ■個 人 (3名) 、五十音順 ▶金額掲載を希望されなかった方 髙 森 建 二 森 本 真 司 吉 田 幸 洋 石 川 早 苗 石 田 英 俊 一 宮 洋 介 屋 田 修 船 曳 和 彦 古 川 芳 明 ▶匿名を希望された方(2 名) 総額:150,000 円 ▶匿名を希望された方(1 名) 練馬病院 総額:1,000 円 ■団 体 順天堂越谷病院 ▶金額掲載を希望されなかった団体(8件)、五十音順 ■団 体 ▶金額掲載を希望されなかった団体(6件)、五十音順 看護部 検査科 総務課 内科・皮膚科 メンタルクリニック 薬剤科 看護部 総合外科 総合診療科 事務部 循環器内科 消化器内科 放射線科 臨床検査科 ▶匿名を希望された団体(2 件) 総額:30,000 円 ▶匿名を希望された団体(1 件) 総額:5,000 円 ■個 人 ■個 人 (4名) 、五十音順 ▶金額掲載を希望されなかった方 (4名) 、五十音順 ▶金額掲載を希望されなかった方 小 林 茂 人 鈴 木 利 人 髙 崎 芳 成 山 方 進 尾 﨑 裕 小 澤 淳 子 児 島 邦 明 野 沢 雅 彦 ▶匿名を希望された方(2 名) 総額:20,000 円 順天堂東京江東高齢者医療センター ■団 体 ▶金額掲載を希望されなかった団体(6件)、五十音順 医局 医事課 Ju n te n d o 18 No.2 8 7 法人だより G7伊勢志摩サミット救護・災害班派遣報告書 浦安病院 救急診療科 助教 福本 祐一 医学部救急・災害医学研究室 非常勤講師 角 由佳 平成 28 年 5 月 26 日(木)~ 27 日(金)に伊勢志摩で行われた G7 伊勢志摩サミットに、 救護・災害班として、順天堂大学浦安病院より派遣されましたので、活動内容について 報告いたします。 【期 間】平成 28 年 5 月 25 日から 28 日 【場 所】三重県営サンアリーナ(伊勢市朝熊町)に設けられた国際メディアセンター(IMC) 【活動内容】 ●要人および要人関係者の急病時の救急医療体制の構築 ●メディア等関係者の救護対応 ●テロ・多数傷病者事案発生時の災害対応体制の構築 ●医療過疎地域の救急医療ニーズの増加への医療支援 【派遣人員】 角 由佳 (救急診療科医師) 福本 祐一 (救急診療科医師・日本 DMAT) 黒澤 由紀子(放射線科看護師・日本 DMAT) 関根 佳祐 (薬剤科薬剤師・日本 DMAT) 【活動実績】 左から角先生、福本先生 順天堂大学医学部附属浦安病院チームは、厚生労働省・救急医療財団・日本救急医学会の 要請で、全国 17 チームと共に派遣され、IMC 担当となった(その他首脳対応班・近隣病院 救急災害班など)。 事前に救急医療体制と災害対応体制を構築し、期間中は IMC 内に診療所(保険診療対応、 ただし無償)を開設し、24 時間態勢(12 時間シフト勤務)で診療を行った。期間中、数十名の 患者の診療を行ったが、幸い災害対応は不要であり、いずれも軽症から中等症であった。 皆さんと協力して対応しました Ju n te n d o 国際メディアセンター(IMC)前で 19 No.2 8 7 法人だより 箱根駅伝へのご支援 ~使途指定寄付金のお願い~ 箱根駅伝強化担当理事 宮野 武 ご承知の通り、本年は往路 7 位、復路 8 位の総合 6 位で 3 年振りにシード権を獲得、来年の箱根 路への出場権を得るとともに出雲駅伝(10 月)への出場権を獲得することが出来ました。此れ偏に 順天堂人の熱いご支援、特に使途指定寄付金を頂いた皆様のお蔭様と深く感謝致しております。 本年度は、指導陣として近年の超高速化近代駅伝に対応すべく昨年より指揮をとっている、 箱根出場チーム中、最も若い 32 才の長門俊介ヘッドを監督に起用し、黒田政夫ヘッド、 仲村 明コーチが支える体制でスタートしました。 近況としては昨年入学し 2 区を快走した大物新人:塩尻和也(2 年)が新年早々世界学生 クロスカントリー・イタリア大会の代表として日本人トップの 5 位、さらに関東インカレ 3000 m SC で優勝する活躍をしております。また、6 月末に開催される日本選手権でリオ五輪への 代表獲得を目指しております。 なお、チームとしては、現在は一般入試で入学し、本年 10 区で予想をはるかに上回る区間 2 位の驚異的活躍を示した主力の作田直也(4年)を筆頭に、全体の底上げを図っているところです。 また、元気のよい新入生が入学してきたことで、選手間の競争意識がこれまでになく高まって おり、聞谷賢人主将(4 年)を中心に来年の箱根路ではさらなる躍進が期待されます。 つきましては今後の選手の強化合宿費や新人獲得のスカウト費用等、諸費用の補助を目的に 本年も使途指定寄付金を募金させて頂きますので、諸事御多端の折、誠に恐縮ですが何卒 よろしくお願い申し上げる次第であります。 想えば 10 年前、箱根山登りの王者 今井正人や現監督の長門俊介をコアとする順天堂連が総合 優勝を果たしました。その夢の再現を賭けたロマンの挑戦を続けます。皆様の応援をお願い 申し上げます。 なお個人の寄付のみならず、法人の方からの利便性を考慮し「受配者指定寄付金」制度を 導入しております。これを利用されますと法人組織や企業では寄付金を全額損金に算入する ことが可能になりますので皆様には個人のみならず法人としてのご寄付を何卒よろしく お願い申し上げます。 (詳細は順天堂のホームページ「順天堂大学へご支援をお考えの皆様へ」 http://www.juntendo.ac.jp/kifu/kifu_seido.html をご覧ください。 塩尻 和也(2 年) 作田 直也(4 年) Ju n te n d o 20 No.2 8 7 聞谷 賢人(4 年) 法人だより (順天堂医院 元看護部長) 瑞宝双光章を受章して 内部監事 照沼 則子 このたび、平成 28 年度春の叙勲に際しまして、 は か ら ず も 瑞 宝 双 光 章 を 受 章 い た し ま し た。 学校法人順天堂理事長 小川秀興先生をはじめ、 大学及び病院関係者の皆様に深謝申し上げます。 5 月 12 日(木)の伝達式当日は晴天に恵まれ、 国立劇場において叙勲を受け、引き続き皇居に 参内し、天皇陛下に拝謁の栄誉とともにお言葉を 小川理事長に受章のご報告 賜り感激の極みでございました。 受章者は、935 人でうち女性は 68 人の方々が参列されました。琴の伴奏による国歌斉唱に 続き、馳文部科学大臣から代表者が勲記と勲章を戴きました。馳大臣は 「国家として、教育・ 科学技術・学術・スポーツ・文化の役割はきわめて重要であり、皆様のご功績はこれらの発展に 大いに貢献するものと存じます」 と挨拶されました。 旭日章は「功労の内容に着目し、顕著な 功績を挙げた者」、瑞宝章は「公務などに長年にわたり従事して功績を重ね、成績を挙げた者」 として、各 6 段階に区分されており、私は「看護業務功労」の対象となりました。 私は昭和 47 年に順天堂医院に就職し、定年退職までの 44 年間、順天堂に勤務して参りました。 その間、厚生省看護研究研修センター教員養成コースの研修を受講し、順天堂看護専門学校で 6 年間専任教員として勤務しました。その後、看護短大として本郷から浦安への移転が決まった為、 病院に戻りました。特別病棟や内科病棟での患者さんとの出会いや看護実践から、 「糖尿病患者の 合併症予防が健康寿命を高める上で重要であり、看護の役割は大きい」ことに関心を持ちました。 そこで、合併症の予防に関する患者教育や経済効果について学ぶため、専修大学経済学部で 学び、大学院で研究テーマとして纏めました。看護部長としては 7 年 10 か月務めました。 組織づくりや人員配置、病院体制づくりなど、経済学で学んだことは、看護マネジメントを する上で役立ちました。その間の歴代の院長でありました新井先生、髙崎先生、代田先生のリー ダーシップの下、病院運営にも関わり、示唆をいただきました。外部活動では、日本看護協会の データベース構築事業の委員、東京都看護協会の財政担当理事の依頼を受け活動を続けて おります。これもひとえに、先輩諸氏の皆様の長年に亘る温かいご指導、ご支援の賜物と思って おります。家庭では、2 人の息子の母となり、子育て中は職場の上司の理解はもとより、とりわけ義母、 母、夫の協力のおかげで、育児休暇のない時代、産前・産後休暇以外は休まず勤務いたしました。 家族にも感謝しております。今後は健康に留意し、僅かなりともご芳情に報いたいと存じます。 何卒今後ともご指導ご鞭撻を賜りたく、お願い申し上げます。 Ju n te n d o 21 No.2 8 7 法人だより 平成28年度 文部科学省 『若手科学者賞』 の 表彰を受けて 老人性疾患病態治療研究センター 特任准教授 竹田 真己 この度、平成 28 年度科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞いたしました。 これまで研究に対し真摯にご指導下さいました宮下保司先生をはじめ、共同研究などでサポートして 下さいました諸先生方に厚く御礼申し上げます。今回の受賞は、サルを用いた長期記憶の脳内 メカニズムの研究成果が評価されてのことですが、サルを用いた神経科学研究は日本が世界を リードしている研究分野の一つと言えます。先人たちが積み重ねてきた経験・知見が無ければ、 我々若手の研究が進むことはないことを改めて噛み締めています。 記憶の脳内メカニズムは、古くから脳損傷患者を対象とした神経心理学により研究が進められて きました。神経心理学がもたらすマクロスコピックな知見に対して、個々の記憶関連細胞の はたらきといったミクロスコピックな知見は、主に電気生理学や分子細胞生物学を用いた 研究により蓄積されてきました。私自身も、大学院に入った当初は脳機能イメージング法を 用いたマクロスコピックな記憶回路の研究に携わり、その後に電気生理学的手法を用いた ミクロスコピックな記憶回路の研究に携わりました。しかし、スケールの異なる脳のはたらきが どのように関連しているのかは、ほとんど明らかにされていませんでした(これは記憶だけで なく他の脳機能でも同様だと思います)。そこで、記憶課題遂行中のサルの複数の記憶関連 領域から同時に神経活動を計測し、領域間を伝達する神経活動が長期記憶の想起にどのように 関与しているかを調べることにしました。また、神経活動を皮質層レベルで計測・解析する 手法を開発しました。その結果、高次記憶関連領域からのトップダウン信号が低次記憶関連 領域に皮質層特異的に伝達することが、記憶想起成功に必要であることを見出しました。 こうした研究成果は、メゾスコピックな記憶 回路の解明に向けた小さな一歩に過ぎません。 どのような種類の神経細胞が関与しているのか、 この回路が障害されるとどうなるのか、また治療は 可能なのか、研究すべきことはまだまだあります。 今後も諸先生方と連携しながら、記憶神経回路の 全容解明に向けて邁進していきたいと思って 賞状授与の瞬間 います。 Ju n te n d o 22 No.2 8 7 法人だより 教授就任 教授就任にあたって 大学院医学研究科産婦人科学教授 医学部産婦人科学講座教授(併任) 北出 真理 この度、平成 28 年 5 月 1 日付けで順天堂大学医学部産婦人科学の 講座内教授を拝命いたしました。臨床や教育では主に婦人科分野を 担当しておりますが、この重責には本当に身の引き締まる思いです。 北出 真理 教授 小川秀興理事長、新井 一学長、代田浩之医学部長、天野 篤院長を はじめ、理事会、教授会、同窓会の諸先生方には多大なるご支援、 ご尽力を賜り、心より深謝申し上げます。特に産婦人科学講座主任教授の竹田 省先生、 名誉教授の高田道夫先生にはこの度の就任に際して様々なご支援を頂きました。この場を お借りして御礼申し上げます。 私は平成 3 年に順天堂大学医学部を卒業し、その後 25 年間に渡り産婦人科医として本学を 中心に勤務して参りました。入局当初は新しい手技である腹腔鏡が検査から手術へと変遷する 時期であり、腹腔鏡手術の第一人者である故武内裕之教授に師事しながらその分野に深く傾 倒致しました。腹腔鏡が時代と共に目覚ましく発展する過程を目の当たりにしながら多くの 症例数を経験できた事が、現在の自分の礎になっていると感じております。当科における腹腔鏡 手術件数や内視鏡技術認定医数は現在でも国内トップクラスを維持し、2015 年には竹田 省教授の 指揮の下、日本産科婦人科内視鏡学会学術講演会の主幹校責任者も務めさせて頂き、皆様の ご支援のお蔭で大盛況の内に終えることができました。今後は世界に通用する安全で確実な 手術手技を後進に広く伝承し、腹腔鏡手術のさらなる普及や発展に努めたいと考えております。 また 2014 年には、院内に女性アスリート外来を開設するに至りました。これは女性スポーツ 研究センターが関与する私立大学戦略的研究基盤形成支援事業の一つですが、学部や診療科を 超えた連携のもとに、女性アスリートが長期的に高い競技力を継続できるよう総合的に支援 する事がコンセプトです。2020 年東京オリンピックに向けて、この分野にもさらに力を入れて いきたいと考えております。 産婦人科分野では女性医師の割合が年々増加 きた で ま り 北出 真理 傾向にありますが、妊娠・出産に伴う離職率の 【学歴及び職歴】 増加が全国的な医師不足に拍車をかけているのも 平成 3 年 3 月 順天堂大学医学部卒業 平成 3 年 6 月 順天堂大学医学部産婦人科学講座入局(専攻生) 事実です。今後は、出産後の女性医師が無理なく 平成 5 年 5 月 国際親善総合病院産婦人科医員(産科研修) 復職できるシステムの整備や人材育成にも、尽力 平成 6 年 7 月 順天堂大学医学部産婦人科学講座 助手 平成12年 4 月 医学博士取得(順天堂大学) させて頂ければ幸いです。 平成15年 1 月 順天堂大学医学部産婦人科学講座 臨床講師 浅学菲才の身ではございますが、微力ながら 平成19年 4 月 順天堂大学医学部産婦人科学講座 准教授 順天堂大学のさらなる発展に少しでも貢献できるよう、 平成26年 9 月 順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科 女性スポーツ研究センター 副センター長(併任) 誠心誠意努力してまいります。皆様には今後とも 平成28年5月1日より現職 ご指導の程、何卒よろしくお願い申し上げます。 Ju n te n d o 23 No.2 8 7 法人だより 国際交流センター(JUIC) 国際交流センター(JUIC)の近況と教育文化活動 特任教授 大北 葉子 順天堂大学では海外から臨床見学の医学部短期研修生を受け入れており、2015 年度は 196 名を受け入れました。研修期間は1週間から 6 ヶ月に及びます。 JUIC では 2016 年 3 月から、大北葉子特任教授が月曜日の午前中に短期研修生に対して、 英語で「日本入門(Introduction to Japan)」と「日本語(Japanese Language)」の授業を 始めました。3 月からの 7 週間で、のべ 74 人が受講しています。 「日本入門」では、地理、気候、動植物、宗教、人口、 地方自治体、教育制度、社会保障、歴史など日本に ついての基礎的な知識の他に地震についてそのメカニズム (海溝型と内陸型、津波など)、緊急地震速報、地震への 対処方法などを説明しています。夏にかけては梅雨や 台風などの情報も加える予定です。 「日本語」の授業は簡単な挨拶から始まり、婉曲的な 2016 年 3 月の学生 表現など社会言語的な知識も教えています。基本的に 来日直後の第 1 週に授業を行っていますが、第 2 週以降も 授業を希望する学生には学生の希望に応じて、授業を 行っています。短期研修生の日本に対する知識を深め、 また日本での生活がより安全で円滑になるように支援 していきたいと思っています。 今後とも皆様のご支援とご指導を賜りますようお願い 2016 年 5 月の学生 申し上げます。 人事部長補佐 永年勤続者表彰 岩﨑 幸雄 5 月 31 日(火)、16 時から本郷・お茶の水キャンパス センチュリータワー地下ホールにおいて、本法人所属の 永年勤続者 305 名の表彰式が執り行われました。表彰は、 創立記念日の 5 月 15 日現在で満 10 年、20 年、30 年、 40 年勤続の教職員を対象にして行われました。 陽光の降り注ぐ地下ホール Ju n te n d o 24 No.2 8 7 法人だより 当日は小川秀興理事長より永年勤続者に向けて各年のトピックスを交えて労いの言葉が 述べられ、表彰状並びに記念品の贈呈が行われました。 そして永年勤続者を代表して、静岡病院看護部の堀江みどり部長より本学の躍進的な発展を 遂げた 40 年を振り返って謝辞が述べられました。 【永年勤続者】 (順不同、敬称略) 勤続 40 年 松沢 久子、金木 茂、松本 清美、堀江みどり、稲村 義男、山田 邦光、 増田 稔、柴田昭三郎、安部 勝美 勤続 30 年 桒原 京子、佐藤 裕之、廣瀬 伸良、小川 薫、三宅 一德、一宮 洋介、 横山 利幸、新島 新一、山口 良子、松田 浩則、山﨑 淳子、宮永 弥、 横山 晶子、馬場 喜弓、堀口 園子、園上 浩司、福地みどり、臼井 典子、 今田 春子、阿部 幸雄、大木美枝子、黒崎 郁子、横山由香利、北林 浩光、 平池 康子、池田 理香、小林 弘美、石田 利江 勤続 20 年 松岡 周二、鈴木 勉、冨木 裕一、生木 光代、永原 章仁、大林 治、 最上 敦彦、須賀 康、卜部 貴夫、丸山祐一郎、石井 尚登、岩沼 佳見、 植木 理恵、田邉 豊、手塚さつき、神山美千代、植松 由紀、岡 美穂、 篠崎 暁子、伊藤 忍、坂井由紀江、廣田 則子、佐藤 旭、近嵐 昌子、 中本 淳一、宮原 克、村田 直美、羽田 容子、村山 哲史、今井 和子、 板垣 嘉弘、高橋 佐江、加藤和歌子、鈴木 美佐、佐川 幸子、樋口とも子、 勝又 博司、藤原 昌子、今田 綾子、堀内 奈美、佐藤 真希、島守 洋子、 斉藤 健司、大山 実、新井 苗子、河野留美湖、林 英範、肥田 徹、 金澤 好江、松林 澄人、宗 村盛、塚田 直樹、大橋久美子、海老名 幸 勤続 10 年 佐瀬 一洋、齊藤 光江、石島 旨章、中野 信浩、谷田 以誠、橋本 良太、 坂本 直人、松本 健史、浅岡 大介、今 一義、合田 朋仁、野澤 和久、 松下 雅和、小笠原倫大、池田 富貴、髙橋 健、久田 研、國安 哲史、 五藤 倫敏、松永 健志、近藤 聡英、髙木 辰哉、川崎 隆之、大熊 慶湖、 林 礼人、古川 正幸、川越いづみ、原 厚子、田村 好史、奥澤 淳司、 廣津 信義、寺岡三左子、仁科 聖子、片桐 彰、佐藤 文彦、岩崎 友弘、 湯浅 崇仁、横山 健、小谷野 肇、志村 秀樹、小笠原有紀、野中 宣秀、 大沢 亜紀、木下 綾子、鈴木千賀子、神山 具也、前嶋 仁、齋藤 朝子、 木戸 健治、平間未知大、有髙奈々絵、林 健太郎、前田 公一、蒲谷 尚子、 吉田 舞子、笹野 幸春、渡辺千恵子、横山麻友美、齋藤 身和、中澤 杏那、 Ju n te n d o 25 No.2 8 7 法人だより 望月 祥子、森下 典子、田中 亮子、佐藤 靖子、佐藤妃芙未、成瀬明日華、 傳 梨真、濱﨑 奈里、實政 美希、遠藤 亮子、木村 沙織、内田 由紀、 稲垣 妙子、島 香織、柴 実咲、石山あすか、西山 綾香、和田 桂、 菊地 綾子、山口 裕美、小岩芽依子、上村 千紗、片山 萌子、飯塚 順彦、 稲葉 陽子、林 彰吾、吉野 修治、木村 吉伸、吉田 剛、澤田 実、 髙妻 裕樹、平田 將善、近藤さくら、小田原玲香、稲毛 秀一、大場 真希、 白武 美紀、田中 悠理、永吉ひとみ、野口 佳美、近藤 泰礼、並木 裕美、 川上 剛明、河野 千晶、高原 拓也、瓜田 拓也、谷本 彩、石塚 智崇、 久住 亘、脇田 永吉、西原 麻貴、小針麻友美、植木 勝実、菊地あやか、 渡邊 和信、山﨑 綾、森島 克明、荻島 真弓、渡辺ひとみ、松石 淳子、 山下明香里、足立 美加、鈴木由利香、山下 安奈、新谷千佳子、佐藤千香子、 野中明日香、松本 里枝、相磯 昭子、小島 智英、山村 美紀、長谷 一美、 杉山 巧也、野口 伸弘、佐藤 聡、松浦 亨、青木 直美、浜野 克弥、 大塚亜由美、小野 梓、西村あずさ、栗山 彩、岩永 知佳、川松 恵子、 庄司 幸世、岩田 真由、林 麻美、鈴木 陽子、溝部 智美、金井 千恵、 木我 泉、笠原 秋代、須藤亜也子、宮井 菜月、永山 泰江、毛利 繭子、 上村佳代子、佐藤 幸恵、河本 明未、八崎 文子、小坂 敬裕、大橋 一登、 大島 卓也、太田恵美子、佐伯 浩美、柴田起代子、中澤 純一、西村 恭子、 吉武由美子、三芳 理恵、大久保由衣、池田真理子、菅原 優子、西山祐美子、 保坂八千代、児之原 萌、高橋 陽太、丸山 奈美、後藤 祐咲、任田 由布、 渡邊 龍一、田山未也子、吉田 晴子、島田 侯陛、渡部 幸司、鈴木 朋美、 柴田 礼子、名取 由貴、柴田 明子、瀬戸明日香、西方 絵梨、坂本 良子、 高橋 光子、落合 美奈、戸倉 敬子、坂本 由佳、笠井 範子、石田 裕美、 大下真貴子、川添 恵、吉光 秀治、高橋 圭子、幡野亜希子、宮下 領、 奥秋 充弘、細川 瑞紀、稲毛 由佳、太田 優子、桐 洋介、大久保淳史、 栗田 亜実、芝宮かおり、荒 理子、志村欣之介 永年勤続者表彰にあたって ―40年の来し方を振り返る― 静岡病院 看護部長 堀江 みどり 雨にぬれる紫陽花の青がひときわ美しい今日このごろ。私たち永年勤続対象者 305 名のために、 小川理事長はじめ多くの皆様のご臨席を賜り、このような盛大な表彰式を催して頂きました Ju n te n d o 26 No.2 8 7 法人だより ことを大変光栄に存じます。私たちにとりまして 今日という日はそれぞれの歴史を振り返る一日でも あります。 40 年前の昭和 51 年、 順天堂高等看護学校を卒業し、 地元の伊豆長岡病院(現静岡病院)に入職しました。 当時は、病床数 234 床、教職員数 170 名の小さな 病院で、看護は付き添いの方が行っており、看護師の 仕事は、点滴や検査介助など診療の補助業務が主でした。看護学校では、 「仁」の精神で心を いやす看護を実践することを教育されていました。戸惑いながらも無我夢中で与えられた仕事を 覚え技術を磨きました。昭和 56 年救命救急センター、翌年新生児センターが開設され近代的な 病院へと変貌しました。師長として病棟を任され、人をどう活用するのか悩み失敗を糧に看護 管理を学びました。平成 6 年には附属 4 病院看護責任者会が発足し、FD、看護マネジメントの 向上に繋がっています。平成 16 年には静岡県東部ドクターヘリ基地病院、総合周産期母子医療 センター開設と 10 回以上の増改築を重ね、現在の 31 診療科、577 床、職員数 1500 名を抱える 静岡県東部地域の基幹病院として地域医療に貢献し発展を遂げて参りました。 法人全体を顧みますと、40 年前の昭和 51 年、順天堂高等看護学校が順天堂看護専門学校へ 改称。そして、20 年前の平成 8 年に小川理事長が医学部長に就任され、現在の大学運営連絡 協議会が発足し、学部及び附属病院の躍進が始まりました。同年、順天堂看護教育 100 周年 記念式典が執り行われました。平成 16 年には順天堂大学第 3 の学部として 4 年制の大学へ、 平成 19 年には大学院を開設し、 平成 22 年には静岡病院の念願であった保健看護学部を三島に開設。 平成 26 年 4 月順天堂創立 175 周年記念式典の際は、天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、 全教職員が共に歩む順天堂の一員として祝う事ができたことに誇りを感じました。 同年 4 月博士後期課程の開設と順天堂の看護学教育に実践者の教育とともに看護界を牽引する 高度実践者、教育者、研究者を育成する大学院大学として不断前進を続けております。そして、 平成 27 年 4 月には 5 番目の学部、国際教養学部を開設。平成 28 年 4 月順天堂医院の B 棟Ⅱ 期工事が完成し、お茶の水の景観が一変しました。 このような時間を一緒に歩ませていただいたこと深く感謝しております。 本日の表彰を受けましたことを胸に、私たち 1 人ひとりは微力ではございますが、順天堂の 更なる前進と発展に尽くして行く所存であります。今後も私たちになお一層のご指導・ご鞭撻を お願いし、御礼の言葉とさせていただきます。 本日は誠にありがとうございました。 Ju n te n d o 27 No.2 8 7 法人だより (順天堂ニュース 5,6 月号掲載分より) ※任期更新人事を除く 主なる人事異動 平成 28 年 3 月 31 日付 退 任 木南 英紀 学校法人順天堂 コンプライアンス推進最高管理責任者 新井 一 学校法人順天堂 コンプライアンス推進統括管理責任者 新井 一大学院医学研究科 コンプライアンス推進責任者 新井 一 医学部 コンプライアンス推進責任者 加納 實 スポーツ健康科学部 コンプライアンス推進責任者 代田 浩之 医学部附属順天堂医院 コンプライアンス推進責任者 新井 平伊 医学部附属順天堂越谷病院 コンプライアンス推進責任者 鹿倉 二郎大学院スポーツ健康科学研究科 コンプライアンス推進副責任者 大坂 顯通 医学部附属順天堂医院 コンプライアンス推進副責任者 天野 篤 医学部附属順天堂医院 コンプライアンス推進副責任者 天野 篤 医学部附属順天堂医院 医療機器安全管理責任者 髙橋 和久 医学部附属順天堂医院がん治療センター 副センター長 髙橋 和久 医学部附属順天堂医院医療情報センター診療録管理室 室長 天野 篤 医学部附属順天堂医院臨床工学室 室長 代田 浩之 医学部附属順天堂医院健康スポーツ室 室長 代田 浩之 医学部附属順天堂医院救急プライマリケアセンター センター長 新井 一 医学部附属順天堂医院オーダーメイド医療プロジェクト室 室長 天野 篤 医学部附属順天堂医院ハートセンター センター長 島田 和典 医学部附属順天堂医院ハートセンター 副センター長 竹田 省 医学部附属順天堂医院母子医育支援センター 副センター長 代田 浩之 医学部附属順天堂医院医療情報センター病院機能管理室 室長 小川 薫 保健看護学部 副学部長 木南 英紀 社会連携推進委員会 委員長 内藤 久士 社会連携推進室さくらキャンパス分室 分室長 平成 28 年 4 月 1 日付 就 任 新井 一 学校法人順天堂 コンプライアンス推進最高管理責任者 代田 浩之 学校法人順天堂 コンプライアンス推進統括管理責任者 代田 浩之大学院医学研究科 コンプライアンス推進責任者 代田 浩之 コンプライアンス推進責任者 医学部 Ju n te n d o 28 No.2 8 7 法人だより 内藤 久士 スポーツ健康科学部 コンプライアンス推進責任者 天野 篤 医学部附属順天堂医院 コンプライアンス推進責任者 髙崎 芳成 医学部附属順天堂越谷病院 コンプライアンス推進責任者 長登 健大学院スポーツ健康科学研究科 コンプライアンス推進副責任者 川崎 誠治 医学部附属順天堂医院 コンプライアンス推進副責任者 村上 晶 医学部附属順天堂医院 コンプライアンス推進副責任者 稲田 英一 医学部附属順天堂医院 医療機器安全管理責任者 島田 和典 医学部附属順天堂医院ハートセンター センター長 山本 平 医学部附属順天堂医院ハートセンター 副センター長 板倉 敦夫 医学部附属順天堂医院母子医育支援センター 副センター長 坂本 一博 医学部附属順天堂医院がん治療センター 天野 篤 医学部附属順天堂医院救急プライマリケアセンター センター長 内藤 俊夫 医学部附属順天堂医院救急プライマリケアセンター 副センター長 橋口 尚幸 医学部附属順天堂医院救急プライマリケアセンター 副センター長 村上 晶 医学部附属順天堂医院健康スポーツ室 室長 稲田 英一 医学部附属順天堂医院臨床工学室 室長 堀 賢 医学部附属順天堂医院医療情報センター診療録管理室 室長 天野 篤 医学部附属順天堂医院医療情報センター病院機能管理室 室長 橋口 尚幸 医学部附属順天堂医院医療安全推進部 代田 浩之 医学部附属順天堂医院オーダーメイド医療プロジェクト室 室長 新井 一 社会連携推進委員会 委員長 青木 和浩 社会連携推進室さくらキャンパス分室 分室長 配置換え 手塚さつき 医学部附属順天堂医院看護部看護総務課 課長補佐 医学部附属順天堂医院看護部外来業務課 課長 井上富士子 副センター長 部長補佐 平成 28 年 4 月 18 日付 退 職 沼端 政司 医学部附属順天堂医院事務部警備課 課長 平成 28 年 4 月 30 日付 退 任 落合美智子 医学部附属静岡病院診療録管理室 室長 萩原 賛泰 医学部附属静岡病院臨床研修センター 課長補佐 萩原 賛泰 医学部附属静岡病院ドクターヘリ運航対策室 課長補佐 退 職 小久保文正 医学部附属浦安病院事務部総務課 Ju n te n d o 29 No.2 8 7 法人調査役 法人だより 平成 28 年 5 月 1 日付 就 任大熊 泰之 保健看護学部 副学部長 島内 憲夫 国際教養学部 副学部長 北出 真理大学院医学研究科産婦人科学 教授 北出 真理 医学部産婦人科学講座 教授(併任) 小川 典子 保健看護学部 先任准教授 岩清水伴美 保健看護学部 先任准教授 望月 英夫 医学部附属静岡病院臨床研修センター 課長(併任) 望月 英夫 医学部附属静岡病院ドクターヘリ運航対策室 課長(併任) 平成 28 年 5 月 2 日付 退 職 森 秀生大学院医学研究科神経学 教授 平成 28 年 6 月 1 日付 就 任 津田 誠大学院医学研究科環境医学研究所 客員教授 富永 真琴大学院医学研究科環境医学研究所 客員教授 松本 顕 医学部一般教育研究室 先任准教授 飯塚 順彦 総務局財務部管財課 課長(併任) 訃 報 ご冥福を祈り、謹んでお知らせします。 佐藤 弥生 殿 看護専門学校Ⅰ科卒(23回生)S61 年卒 平成 28 年 3 月 7 日逝去 新 正光 殿 体育学部 S45 年卒 平成 28 年 5 月 3 日逝去 石川 達也 殿 スポーツ健康科学部 H20 年卒 平成 28 年 5 月 4 日逝去 中村 (池畑) 亜由美 殿 スポーツ健康科学部 H 9 年卒 平成 28 年 5 月 12 日逝去 中西 昌之 殿 医学部(整) S34 年卒 平成 28 年 5 月 22 日逝去 山本 正孝 殿 医学部(産) S48 年卒 平成 28 年 5 月 28 日逝去 竹内 敏康 殿 体育学部 S43 年卒 平成 28 年 5 月 28 日逝去 千葉 裕典 殿 名誉教授(体育学部) (公衛) 平成 28 年 6 月 29 日逝去 片桐 金清 殿 医学部(産・内) S26 年卒 平成 28 年 7 月 6 日逝去 Ju n te n d o 30 No.2 8 7 法人だより 主要行事予定 月 平成28年 9月 (平成 28 年 9 月~ 10 月) 日 内 容 4日 (日) 保健看護学部第 3 回オープンキャンパス(三島キャンパス) 15日 (木) 大学院医学研究科入学試験(前期)・大学院医学研究科定期語学試験(第3回)(本郷・お茶の水キャンパス) 24日 (土) 学内進学相談会(浦安キャンパス) 24日 (土) 臨床研修医・指導医のための研修会(クロスウェーブ府中研修所)~ 25 日(日) 27日 (火) 保健看護学部 3 年生実習オリエンテーション(三島キャンパス)~ 30 日(金) 未 定 教職員学内ボウリング大会(東京ドームボウリングセンター) 未 定 大学院医学研究科修士課程中間報告会(本郷・お茶の水キャンパス) 未 定 スポーツ健康科学部保護者懇談会(さくらキャンパス) 未 定 スポーツ健康科学部 AO 入学試験(面接)(さくらキャンパス) 未 定 大学院スポーツ健康科学研究科(博士前期課程・博士後期課程A日程)入学試験(本郷・お茶の水キャンパス) 未 定 センター運営協議会・地域連携協議会(高齢者医療センター) 未 定 病院運営連絡協議会(練馬病院) 10月 5日 (水) 動物慰霊法要(本郷・お茶の水キャンパス 10 号館1階カンファレンスルーム) 6日 (木) 系統解剖遺骨返還式(駒込吉祥寺) 14日 (金) スポーツ健康科学部体格体力累加測定(さくらキャンパス) 15日 (土) 順華祭(浦安キャンパス)~ 16 日(日) 22日 (土) 医療看護学部臨地実習(6 病院)指導者研修会(浦安キャンパス) 29日 (土) 解剖慰霊祭(本郷・お茶の水キャンパス センチュリータワー 19 階) 29日 (土) スポーツ健康科学部第 7 回オープンキャンパス(さくらキャンパス) 29日 (土) 順風祭(さくらキャンパス)~ 30 日(日) 29日 (土) 順咲祭(三島キャンパス)~ 30 日(日) 未 定 医学部入学試験(本郷・お茶の水キャンパス) 未 定 国際教養学部入学試験(AO 入試)(本郷・お茶の水キャンパス) Ju n te n d o 31 No.2 8 7 大学だより 本郷・お茶の水キャンパス(医学部・国際教養学部)近況 1.国際教養学部オープンキャンパス 平成 28 年度国際教養学部オープンキャンパスは、6/5(日)、6/18(土)、7/24(日)、8/20(土) 午前 10 時より本郷・お茶の水キャンパス センチュリータワーにて開催されます。 [プログラム] ■国際教養学部の紹介(学部紹介・教育内容・キャリア支援等について) ■個別相談会(個別相談コーナー・学生と話そう!コーナー) ■学内案内ツアー(教室・食堂・グローバルセンター等) ■外国語体験授業(英語・中国語・スペイン語) ■模擬授業 区 分 授業タイトル 教 員 名 模擬授業 A 異文化コミュニケーションにおける 空間の認識 異文化コミュニケーション領域 石黒 武人 模擬授業 B 現代人を悩ませるグローバル感染症 グローバルヘルスサービス領域 ニヨンサバ フランソワ ※詳細は、順天堂大学ホームページ(www.juntendo.ac.jp)をご参照ください。 2.医学部1年生病院見学 6/7(火) 、医学部 1 年生の学事の一環として、順天堂 医院において病院見学が行われました。病院見学に 先立ち、代田浩之医学部長からの訓示の後、天野 篤 順天堂医院長の講演がありました。貴重なご講演を 戴き参加学 生は、病院見学に対するモチベーションが 非常に高まった事と思います。 病院見学は、初めて白衣で医療の現場に身を置く 病院見学の様子 体験を通し、医学部生としての自覚を高め、医療チームの一員としての基本的な態度と マナーを学び、病院内で働く様々な職種の人々、病院内の多様な機能を見学し、チーム医療の 実際を知ることを目的としております。 Ju n te n d o 32 No.2 8 7 大学だより 3.医学教育・卒後教育(成田)ワークショップ開催 平成 28 年度医学教育ワークショップ・卒後教育ワークショップは、7/15(金)、16(土)の両日、 新井 一学長以下、教職員、研修医、大学院生、学生等、約 170 名の参加のもと、成田ビュー ホテルで開催されました。 清水俊明カリキュラム委員長の開会宣言に引き続き、新井学長に基調講演を戴きました。 今年の総合テーマは、『国際認証の受審に基づいたカリキュラムの見直し』であり、各分化 会のテーマは、以下のとおりでありました。 分科会 A1 「基礎分野からの国際認証の受審に基づいたカリキュラムの見直し」 分科会 A2 「臨床分野からの国際認証の受審に基づいたカリキュラムの見直し」 分科会 A3 「一般教養・教育分野の教育手法と評価法の国際化と客観性の伸展」 分科会 B1 「国際交流発展の礎となる組織的な研究指導体制の構築について」 1. 大学院生の受け入れ促進に向けたカリキュラム・学習環境の見直しについて 2. 専門領域を超えた横断的な研究指導の推進について 3. 国際共同研究の推進に向けた大学院研究基盤の整備について 分科会 B2 「臨床研修の立場からの国際認証の受審に基づいたカリキュラムの見直し」 各分科会(15 グループ)で活発な討論が行われ、総括として、新井学長から講評があり、 実り多き医学教育・卒後教育ワークショップとなりました。 (本郷・お茶の水キャンパス 事務長 伊藤 嘉章) Ju n te n d o 33 No.2 8 7 大学だより 順天堂医院近況 1. (仮称)B 棟Ⅱ期1階・休憩コーナーとコンビニエンスストアの新設について 5/9(月)より(仮称)B 棟Ⅱ期 1 階西側に休憩コーナーとコンビニエンスストアが新設されました。 休憩コーナーとコンビニエンスストアは再編計画に伴い縮小していたため、患者さんよりご要望を 多く頂いておりましたが、新緑を望む大きな窓に面した空間は早くも患者さんや付き添いの方の 憩いの場となっています。 患者さん待望のコンビニエンスストア 明るい休憩コーナー 2.路上喫煙禁止キャンペーンと世界禁煙デー 5/10(火)、路上喫煙禁止キャンペーンを文京区 職員、町内会の方と共に行いました。また、世界 禁煙デー【5 月 31 日】にちなんで 5/31(火)~ 6/6(月)の一週間に亘って禁煙推進委員会メン バーを中心に順天堂周辺の禁煙パトロールを実施 致しました。 路上喫煙、減ってきました 今後の主な予定 ■歩行喫煙禁止地区周知啓発キャンペーン(8:00 ~ 8:30) 平成 28 年 7 月 12 日(火)、9 月 13 日(火)、11 月 8 日(火)平成 29 年 3 月 14 日(火) ■禁煙の日パトロール(12:30 ~ 13:00) 平成 28 年 10 月 21 日(金)、平成 29 年 2 月 22 日(水) 3.医療関連事犯担当検事研修 5/23(月)~ 27(金)にかけて医療関連事犯担当検事の研修が行われました。 日本各地の検察庁より 10 名の検事の方々が院内各部署でさまざまな専門的領域の研修を 受け今後の医療関連事犯の審理に活かしていくとのことです。 (順天堂医院 事務部長事務代行 米澤 和彦) Ju n te n d o 34 No.2 8 7 大学だより 静岡病院近況 1.小児病棟(2C)ぬえ左衛門訪問 4/24(日)、同月オープンした小児病棟に伊豆の 国市のご当地キャラ「ぬえ左衛門」を招待し、入院し ている子どもたちと触れ合うイベントを行いました。 ぬえ左衛門と子ども達は握手や記念撮影等の触れ 合いの他、いずのくに親善大使の絵描き歌を見本にぬえ 左衛門の絵を一緒に描くなど、子どもたちの笑顔が 溢れる、楽しいイベントとなりました。 ぬえ左衛門と絵描き歌に挑戦する子供たち 2.平成 27 年度会計監査(期末) 5/18(水) 、 新日本有限責任監査法人による平成 27 年度会計監査(期末)が実施されました。 特に大きな指摘はありませんでした。 3.献血活動 4/26(火) 、 静岡県赤十字血液センターに協力し、院内の時間外玄関前にて献血を行いました。 静岡病院では年に 2 回、献血バスでの献血を実施しています。今後も一人でも多くの方に ご協力して頂けるよう、献血活動に取り組んでいきたいと思います。 4.被災地への支援活動 5/5(木)~ 9(月)、平成 28 年 4 月に発生した熊本 地震の支援のため、当院の医師 2 名、看護師 2 名、 薬剤師 1 名、事務員 1 名の計 6 名が静岡県医療救護班 第 5 陣として、熊本県阿蘇市の阿蘇医療センターに 設置された阿蘇災害復興団体にて本部運営活動を行い ました。 熊本地震支援活動 5.MCLS-CBRNE 第 1 回静岡コース 5/22(日) 、静岡災害医学研究センターが田方中消防署にて、特殊災害への対応能力を身に つける「MCLS-CBRNE コース」の研修会を県内で初めて開催し、県内外の消防職員や医師 24 人にご参加いただきました。 当日は、化学・生物・放射性物質などによる特殊災害を想定した図上訓練、特殊災害に共通する 活動や各災害の特性について研修が行われました。 Ju n te n d o 35 No.2 8 7 大学だより 6.市民公開講座 5/ 24( 火 )、『 放 射 線 治 療 過 去 ・ 現 在 ・ 未 来 』 を テ ー マ に 地 域 住 民 等 を 対 象 と し た 市民公開講座が当院で開催され、当院放射線科 水谷好秀 准教授より、過去から現在に至る 放射線治療の概説や将来について講演されました。 また、 6/20(月)には『夏カゼから家族を守りましょう ~夏のカゼは冬のカゼとは違います~』 というテーマで当院新生児科・小児科 寒竹正人 准教授を講師に市民公開講座が開催され、 家庭内での予防や治療について講演されました。 水谷好秀准教授 市民公開講座の様子 次回は 7/30(土)に『静かなドロボー ~骨粗鬆症~』と『骨粗鬆症の予防・改善に運動を しよう!』をテーマに開催致します。詳細は HP をご覧ください。 (静岡病院 事務部長事務取扱者 落合 美智子) 浦安病院近況 1.ボランティアコンサート「第 11 回和みの会」 5/22(日)に、医事課会計カウンター前にて「第 11 回 和みの会:ピアノ連弾によるコンサート」を開催しま した。教職員ボランティア“ゴールドリボンの会”の うら び メンバーや Pepper の浦 美 ちゃんが案内に立ち、患者 さんやそのご家族が多数参加されました。クラシック 曲を中心とした、2 人のピアニストならではの生演奏は とても迫力があり大変好評でした。今後も、患者さんの 療養生活の中で、少しでも癒しの時間を提供できる 演奏に聞き入る患者さん達 ような楽しい会を企画していきたいと思います。 出 演:小林 喜美子(ピアニスト)・酒井 常子(ピアノ講師) Ju n te n d o 36 No.2 8 7 大学だより 2.3 号館建設工事の進行状況 3 号館建設工事は、来年(平成 29 年)5 月の竣工を 目指し順調に進行中です。5/27(金)~ 28(土)には、 地下 1 階と地上1階の柱の間に免震装置が計 31 個 設 置 さ れ ま し た。 来 院 さ れ る 皆 様 に は 騒 音 な ど で ご迷惑をおかけしておりますが、今後も新棟開設に 向けて安心できる安全な医療とより良い医療環境を 提供できるよう、教職員一丸となって取り組んでいき ます。 免震装置を設置する様子 3.第 50 回医療連携フォーラム 6/9(木)に、浦安ブライトンホテルにて第 50 回医療 連携フォーラムを開催いたしました。今回は歯科との 連携強化を図るため、浦安市歯科医師会と浦安市・ 市川市医師会の先生方をお招きし、当院教職員との 連携と懇親を深めました。 6/9(木)開催、参加者:90 名 ・ 『造血幹細胞移植』 講演会の様子 血液内科 教授 野口 雅章 ・ 『周術期口腔機能管理による術後合併症の予防と抗血栓療法患者の対応』 心臓血管外科 教授 稲葉 博隆 4.初期臨床研修医のための医療安全研修会 6/11(土)に、新人臨床研修医 35 名を対象とした 医療安全研修会を、神奈川県足柄にあるテルモメディカル プラネックスにて開催しました。今年で 8 年目となる 研修会では、シミュレーターを用いた安全な基礎的技術、 救急蘇生や CV 挿入等の技術講習が行われ、新人臨床 研修医は素晴らしい設備・環境のもと真剣に取り組み、 医療安全に対する意識をより一層高めていました。 真剣に取り組む研修医 5.春季防火訓練 6/30(木) 、呼吸器外科、形成外科・美容形成外来で春季防火訓練を行いました。訓練は 「土曜日午後に使用している電気器具の漏電により出火した」との想定で行われ、時間外に Ju n te n d o 37 No.2 8 7 大学だより おける指揮・命令系統の確認を目的とした訓練を行いました。火災等の災害発生時に、 迅速且つ適切に活動できるよう、防火意識の向上のため今後も引き続き訓練を実施していきます。 6.リスクマネジメント講演会 7/4(月) 、13(水)、19(火)の 3 日間、3 部構成で、 「各部署からの発表・報告 2015 年度」を テーマに開催します。医療安全管理室からは平成 27 年度の統計報告、各部署のリスクマネ ジャーからはインシデントの事例発表が行われます。他職種間で医療安全の現状や情報を 共有することで各自が事故防止に努め、患者さんに安心・安全な医療を提供できるよう取り 組んでいきます。 7.平成 28 年度順天堂大学浦安病院納涼会 7/21(木)に浦安ブライトンホテルにて、医局長会・病棟委員会主催の納涼会が開催されます。 小川理事長をはじめ諸先生方をお招きし、暑い夏の夜をビール片手に語らい、楽しくお過ごし いただけるような会を企画しております。 (浦安病院 事務部長 川島 徹) 順天堂越谷病院近況 1.期末会計監査 5/17(火) 、新日本有限監査法人による平成 27 年度の期末会計監査が実施されました。 監査では資産・負債及び教研・管理経費の関係書類、年度末未収金の確認等が行われ、 一部に改善指導を受けましたが、概ね適正な会計処理であるとの評価を以って終了いたしました。 2.春季健康診断の実施 5/24(火)~ 26(木)まで春季健康診断を実施しました。 医師、看護師をはじめコ・メディカル、事務職員を含め、受診率 100%を維持するべく院内に 周知を図りました。 3.防火訓練の実施 6/6(月) 、越谷市消防署大袋分署にご協力頂き 1 号館 2 階病棟において夜間出火を想定した総合訓練を実施 しました。 訓練では初期消火、通報連絡、避難誘導等の諸活動を 行い、初動体制の強化と共に、担送を要する入院患者の Ju n te n d o 38 No.2 8 7 避難訓練の患者搬送 大学だより 割合の増加を鑑み、患者搬送時の実態を考慮して避難訓練に重点を置き実施いたしました。 当日は消火器及び消火栓の操作訓練を行い、防火設備の操作の実際を体験してもらいました。 訓練講評では課題が指摘、報告され、防火・防災意識の高揚を図る契機となり、予定の成果が 得られた訓練になりました。 4.埼玉県精神保健福祉協会長表彰 6/19(日)、公益社団法人 埼玉県精神保健福祉協会による協会長表彰が行われました。 当院からは、金澤恭子看護部師長、清水喜代美薬剤科主任の 2 名が表彰されました。2 名の 一層の活躍を期待しています。 この表彰は、埼玉県内で精神科病院等へ 20 年以上の従事年数を有し且つ精神保健福祉向上に 献身的な努力をしている方を表彰し、その労を謝することを目的としています。 5.教職員研修会 ①心の健康づくりに関する教育研修 5/25(水)、衛生委員会の主催で『ストレスチェックの 実施について』の研修会を開催しました。 当日は、健康管理室 北林浩光主任より改正労働安 全衛生法に基づくストレスチェック制度について講 演が行われ、事業者(事業所)としての取組みが報 告されました。 健康診断同様、教職員には受検率 100%への協力が 要請されました。 研修会の様子 ②医療安全管理、行動制限最小化対策 6/16(木) 、医療安全管理員会及び行動制限最小化 委員会の共催による講演会を開催しました。 当日は看護部で包括的暴力防止プログラムトレーナー 養成研修を受講したトレーナー(看護師)より CVPPP を 用いた暴力対策への講演・実技が行われました。 閉鎖的な療養環境の下で発生する患者による暴力への 対応策が、事例に基づき具体的に報告され、会の後、 護身術を指導、披露 参加者全員で、暴力対策の実技を行い、重要な技術習得の場となりました。 (順天堂越谷病院 事務長事務取扱者 山方 進) Ju n te n d o 39 No.2 8 7 大学だより 順天堂東京江東高齢者医療センター近況 1.研修会 ①感染対策研修会 5/18(水) 、 感染対策室による『標準予防策』の講演が開催され、計 213 名が参加しました。 ②行動制限最小化委員会講習会 6/7(火) 、行動制限最小化委員会による講習会が開催されました。 2.区民健康講座 区民を対象に公開講座が開催されました。 ①第 2 回 5 月 21 日(土) 参加者:163 名 『健康長寿のために心臓病から身を守る』 ~自分のコレストロール、血圧、 血糖を知って、さあ、どうする~ 演 者:循環器内科 先任准教授 宮内 克己 区民健康講座の様子 ②第 3 回 6 月 18 日(土) 参加者:78 名 『水虫のお話』 演 者:皮膚科 先任准教授 植木 理恵 3.防火訓練実施(4B 病棟) 6/30(木) 、4B 病棟 468 号室からの出火を想定した 防火訓練を実施、初期消火・通報連絡・避難誘導・ 救護活動・消火器等の訓練を行いました。 訓練の様子 4.第 11 回 医療連携懇親会開催 6/3(金)、ホテルイースト 21 東京において、第 11 回 医療連携懇親会が開催され、のべ 158 名の皆様にご出席 戴きました。津田院長の挨拶で始まり、江東区医師会 岡本克朗会長、江戸川区医師会玉城 繁会長、山﨑孝明 江東区長より挨拶を賜り、山﨑一輝東京都議会議員の ご発声で乾杯し、盛況のうちに終了いたしました。 Ju n te n d o 40 No.2 8 7 医療連携懇親会の様子 大学だより 5.ボランティアイベント ①ボランティアコンサート 毎 月 1 回、1 階 の 多 目 的 ホ ー ル に て 入 院 患 者、 外来患者、近隣施設入所者の方を対象にボラン ティアコンサートを開催しております。さまざまな ジャンルの演奏が行われ、毎回楽しいひとときを 過ごしています。5 月・6 月は以下のコンサートを 開催いたしました。 ・5/11(水)民謡、6/15(水)歌とギター コンサートの様子 ② 2 階外来展示コーナー 患者さんの癒しの空間作りを目的とした 2 階外来展示コーナーには、さまざまな絵や 写真が展示されています。 ・6 月 風景写真展 (順天堂東京江東高齢者医療センター 事務部長 浪越 隆) 練馬病院近況 1.熊本地震被災地へ DMAT チーム及び医師を派遣 熊本県、大分県を中心に発生した大規模地震による 災 害 に 対 し、 厚 生 労 働 省 か ら の 要 請 で 本 震 直 後 に DMAT チームを派遣し(4/18 ~ 20)、引き続き日本 集団災害医学会からの要請で救急・集中治療科の医師を 1 名ずつ派遣(4/27 ~ 5/3、5/9 ~ 15)しました。 DMAT チームは、発災より 5 日を経過して災害の 急性期は過ぎていたものの、変わっていくフェーズに 応じた活動をし、急性期に尽力した現地医療従事者の 負担軽減の一助となることができました。続いて現地に 熊本赤十字病院に集結した各都道府県からのDMATチーム 派遣した救急・集中治療科の医師は、現地にて災害 コーディネーター業務を担当しました。 被災地の 1 日も早い復興を願うと共に、予測の出来ない 災害に備え、すぐに対応できる体制を更に整える必要が あると実感しました。また、首都圏直下型地震等、 万一首都圏で災害が起きた場合に備え、DMAT 支援を 受け入れる体制をも整える必要があると感じました。 Ju n te n d o 41 No.2 8 7 ER 診療支援の様子 大学だより 2.公認会計士事務所による決算会計監査を実施 5/16(月)に新日本監査法人による決算会計監査がありました。平成 27 年度の決裁に ついての確認が行われ、特段の指摘事項もなく無事に終了しました。 3.病院機能評価の期中の確認を受審 病院機能評価 3rdG:Ver1.0 を取得して 3 年が経過し、5/18(水)に日本医療機能評価機構による 「期中の確認」を受けました。前回受審の際に B 評価であった項目に改善を加え、それに対し 評価機構のサーベイヤーよりアドバイスをいただきました。 2 年後に控える病院機能評価の更新受審の際に、これらの項目に加えて S 評価をより多く 取得できるよう、更なる改善をしていきたいと思います。 4.医療連携フォーラム 5/25(水)18:50 から、連携している医療機関向けのフォーラムが練馬病院で開催されました。 座 長:放射線科 教授 尾﨑 裕 講 師:日本医科大学武蔵小杉病院 放射線科 一色 彩子 演 題: 『急性腹症の CT 画像診断』 次回は 7/21(木)に開催を予定しております。 5.区民健康医学講座 6/25(土)14:00 から、練馬区との共催の区民健康医学講座が開催されました。 座 長:総合小児科 教授 新島 新一 講 師:耳鼻咽喉・頭頸科 准教授 金 隆澤 演 題: 『いびきと睡眠時無呼吸』 次回は 10/22(土)に開催を予定しております。 (練馬病院 事務部長事務取扱者 堀越 正之) さくらキャンパス(スポーツ健康科学部)近況 1.就職に関する特別合同ゼミナール開催 スポーツ健康科学部では、年に 2 回、学部 3・4 年生を 対象(大学院生の参加も可)に、進路選択や就職活動に 関する就職支援対策講座「特別合同ゼミナール」を 開催しています。今年度前期は 5/11(水)に通常の ゼミナールの時間を利用して開催しました。 Ju n te n d o 利渉洋一さん 42 No.2 8 7 大学だより 3 年生の講座では『社会人の先輩から学ぼう』 をテーマに、本学卒業生の利渉洋一さん(平 成 2 年卒:現 ジェフユナイテッド株式会社 計 画・総務マネージャー)と折目宇和さん(昭 和 59 年卒:現 冨里中学校副校長)にご講演い ただきました。国際的なスポーツの現場、教 育現場で活躍されている先輩からいただいた 折目宇和さん お言葉は、多くの学生の胸に強く響いたことと 思います。 教員採用試験や公務員試験を間近に控えた 4 年生に対しては、希望進路別に今年度の試験で 出題の可能性の高いと思われる分野を中心とした直前対策講座を実施しました。 2.卒業生 加藤凌平選手リオ五輪日本代表決定! 5/5(木)に開催された「第 55 回 NHK 杯体操」において、平成 28 年卒業の加藤凌平選手 (コナミスポーツクラブ)は第 2 位に入り、リオデジャネイロオリンピック代表に決定しました。 加藤選手は、2012 年のロンドンオリンピックで団体総合銀メダルを獲得しており、2 回目の 出場で更なる活躍が期待されます。あたたかいご声援を宜しくお願いいたします。 3.新体操競技場 地鎮祭 5/27( 金 ) 小 川 理 事 長 に ご 列 席 い た だ き、 「 さ く ら キ ャ ン パ ス 体 操 競 技 場 (O G A W A GYMNASTICS ARENA)」 の 地 鎮 祭 が 執 り 行われました。 これまで、多くのオリンピック選手、メダ リストを輩出してきた体操競技部の新たな拠点 となり、2020 年に開催される東京オリンピック・ パラリンピックに備え、海外からの施設利用 地鎮祭の様子 を視野に入れた国際的な競技場として整備さ れます。 (さくらキャンパス 事務部長 久保 昌也) Ju n te n d o 43 No.2 8 7 大学だより 運動部の主なる戦績 (平成 28 年 5 月 31 日現在) 1.陸上競技部 ①第95回関東学生陸上競技対校選手権大会 (5/19~22:日産スタジアム) ≪男子1部≫ 総合 3位 3000mSC 1位 塩尻和也(2年) 8′37″84 棒高跳 1位 来間弘樹(3年) 5m40 ※大会新 順大記録タイ 走幅跳 1位 毛呂泰紘(4年) 7m96(+2.5) 三段跳 2位 山本凌雅(3年) 16m68(+1.1) ※大会新 順大記録 ≪女子1部≫ 総合 10位 円盤投 1位 藤森夏美(3年) 51m45 萱 和磨・谷川 航(2年) ・千葉健太(2年) ・個人総合 1位 早坂尚人 89.500 3位 谷川 航 88.550 ≪女子≫ ・団体 5位 240.600 4.自転車競技部 ①第18回全日本学生選手権クリテリウム大会 (4/29:滋賀県東近江ふれあい運動公園特設コース) 男子決勝40km3位 重田兼吾(4年) 5.柔道部 ①東京学生柔道優勝大会 5/29:日本武道館 団体ベスト8 全日本学生柔道優勝大会 出場権獲得 優秀選手賞 渡部達也 2.バレーボール部 ≪男子≫ 春季関東大学1部バレーボールリーグ戦(4/9~5/21) 6.硬式野球部 7位(5勝6敗) ①東都大学野球連盟 春季リーグ戦 3部(4/9~5/24) ≪女子≫ 勝点 4 で大正大学と並びプレーオフを 6 対 春季関東大学女子1部バレーボールリーグ戦 4 で勝利し、優勝 (4/17~5/22) (入替戦の結果:3部残留) 3位(7勝2敗) 7.ハンドボール部 (4年) ・個人賞 ベストスコアラー賞 堀口あやか 《男子》 3.体操競技部 ①関東学生ハンドボール連盟春季リーグ戦 2部 ①第70回全日本体操競技選手権大会 (4/16~5/21) (4/1~3:代々木第一体育館) 最終順位:2位(8勝1敗) 男子個人総合 8位 萱 和磨(2年) 87.550 ②春季リーグ入替え戦(5/29:日体大キャンパス) ② NHK杯体操 VS 立教大学(1部9位) 25−23 勝利 (5/3~5:代々木第一体育館) ※来期1部昇格が決まりました。 男子個人総合 6位 萱 和磨 176.800 8.スカッシュ部 (個人総合の得点は、全日本体操競技選手権 ①アジア選手権団体戦(5/11~15:台湾) との合計点です。) 日本男子チーム3位 海道泰喜(2年)、机 龍之介(1年) ③第49回東日本学生体操競技選手権大会 日本女子チーム3位 杉本梨沙(4年)、酒井真美(1年) (5/20~22:酒田市国体記念体育館) ※本学から、上記の男女4名が出場し活躍し ≪男子≫ ました。 ・団体 1位 442.000 日本男子チームの3位は史上最高順位です。 ・川本稜馬(4年)、早坂尚人(3年)、 鈴木大介(4年) Ju n te n d o 44 No.2 8 7 大学だより 浦安キャンパス(医療看護学部)近況 1.医療看護学研究科研究発表会 5/21(土)9:30 から浦安キャンパス 23 教室にて、医療看護学研究科博士後期課程研究経過 発表会が開催され、後期課程 2 年次の 10 名の大学院生から、これまでの研究の進捗と今後の 計画について発表がありました。 また、同日 13:30 からは同会場にて、医療看護学研究科博士前期課程研究計画発表会が 開催され、前期課程 2 年次の 19 名の大学院生から研究計画について発表がありました。 どちらも多くの教職員、大学院生が参加し、熱心な質疑応答が行われました。 研究経過発表会の様子 計画発表会の様子 2.保護者会総会・懇談会 今年度保護者会総会が 6/4(土)に浦安キャンパスにおいて開催されました。総会に先立ち、 植木 純学部長、岩渕和久教務委員長、髙谷真由美学生部副委員長から挨拶があり、総会は、 各役員の紹介、決算報告、予算審議、保護者会行事の確認など滞りなく進行しました。 総会終了後の学年別懇談会には教務委員と学生部委員の教員が参加し、各学年の学習状況、 生活状況等について、保護者の皆様からのご質問にお答えいたしました。 柴田会長のご挨拶 学年別懇談会の様子 3.インディアナ大学学生交流プログラム 6/8(水)、インディアナ大学の学生 11 名が浦安キャンパスを訪問しました。櫻井しのぶ 国際交流委員長によるオリエンテーションの後、講義、キャンパス施設の見学が行われました。 昼食時には医療看護学部学生が参加し、英語で互いの大学についてプレゼンテーションを行い、 親睦を深めました。 Ju n te n d o 45 No.2 8 7 大学だより 翌 9 日(木)には医学部附属浦安病院の見学が行われました。 1 年生の授業に参加 実習室を見学 大学紹介プレゼンテーション 最後に記念撮影をしました 4.TOEFL 表彰 6/8 (水) 、 TOEFL 成績優秀者の表彰式が挙行されました。 「High Score 賞」 (高スコア取得者) 4 名、「Highly Developed 賞」(スコアアップ者)4 名に小川理事長から表彰状および副賞を授 与いただきました。 High Score 賞 有田真奈さん Highly Developed 賞 山﨑綾子さん 5.Open Campus 開催 夏期の Open Campus を 7/9(土)~ 10(日)に開催します。看護体験や在校生に質問する コーナーなど、 いろいろな角度から順天堂の看護の魅力をお伝えするイベントを企画しており、 本学医療看護学部に興味をお持ちの多くの受験生、保護者の方の参加が予定されています。 なお、9 日(土)午後には大学院医療看護学研究科説明会を同時開催します。 (浦安キャンパス 事務長事務取扱者 玉木 誠) Ju n te n d o 46 No.2 8 7 大学だより 三島キャンパス(保健看護学部)近況 1.新入生キャンプ 4/22(金)~ 23(土) 、御殿場市国立中央青少年 交流の家で新入生キャンプが行われました。 1 日目はレクリエーション及びグループごとに 分かれてのバーベキュー、2 日目はグループワークと 発表に取り組み、楽しくそして充実した内容の 2 日間に渡るプログラムです。天候にも恵まれ、時折、 雲の合間から富士山の雪の頂が顔を出し、1年生の 頑張っている姿を応援しているようでした。参加した 上級生からは、学生生活についてのアドバイスを レクリエーション開始 いただくとともにこれから始まる大学生活に大きな期待と夢を膨らませるキャンプになり ました。 富士山を背に記念写真 2.避難訓練実施 4/6(水)、1 年生を対象に避難訓練を実施しました。新たにスタートを切った大学生活。 施設内の配置を認識するとともに、万が一の災害の際にはいち早く避難することが重要です。 日頃慣れ親しんだ建物も、災害時、その表情は豹変します。防火シャッターが下りて至る所に 防火壁ができると、非常口をいち早く通り抜けて逃げ出さなくてはなりません。今回の訓練で、 Ju n te n d o 47 No.2 8 7 大学だより 避難経路や初期消火に必要な消火器の設置場所等を確認し、防火防災に対する意識が高まり ました。 火災発生、どこに逃げますか? 防火シャッターを下ろして避難を体験 3.地元高校生による大学見学会 4/15(金)、地元静岡県立伊豆総合高等学校の看護師を志望する生徒が、見学の為、バ スで来学されました。ICT 設備の整ったマルチメディア教室で説明を受け、高等学校とは違っ た雰囲気に大きな刺激を受けて、大学の施設や実習の設備の充実に興味津々の様子でした。 本学の魅力を伝えるには、見て聞いて肌で感じてもらうのが一番です。歓迎の気持ちを伝え、 そして優秀な高校生達が本学へ入学してくれることを願ってやみません。 説明を聞く高校生 病棟用ベッドが並ぶ実習室 4.生活援助技術演習 1 年生は 4 月から「生活援助技術」の授業が始まり、日常生活行動に規制のある患者さんの 生活をどのように援助するかという演習をしています。 5/18(水)には、車椅子やストレッチャーに乗った患者役と、それを操作する看護者役とに 分かれ、大学の校舎全体を使用した演習を実施しました。路面にある僅かな段差を越える 際も、患者さんには大きな衝撃として感じられることを身を持って体験することできました。 エレベーターや今年初めて廊下に作成したスロープを移送しながら、患者さんの気持ちに Ju n te n d o 48 No.2 8 7 大学だより 配慮することと、衝撃が少なくかつ迅速に移動する技術の根拠を学ぶことができました。 これから4年間、多くのことを学んでください。 ストレッチャーで段差を体験 車椅子で校舎を一周 5.1 年生の学外実習 ①順天堂大学医学部附属静岡病院の活動見学実習(看護学概論) 5/25(水)、学部開設当初より毎年恒例の静岡病院活動見学実習を行い、医師、看護師、 その他コメディカルの方々が働く姿を見学しました。静岡病院の多くの職員の温かい指導のもと、 医療の現場では、医療・保健・福祉に関わる多くの職種と役割があることを学ぶと同時に、 緊張感溢れる医療現場を肌で感じることができました。4 年後は現場で患者さんに頼りにされる 素晴らしい看護師になれるよう、大学時代にたくさん学び、経験を積んでください。 真剣な表情で説明を聞く1 年生 現場でお話しを伺いました ②組織学顕微鏡実習・解剖見学実習(形態機能学) 5/31(火)、組織学顕微鏡実習・解剖見学実習で 本郷・お茶の水キャンパスを訪問しました。 「形態 機能学」で学んだ解剖・組織に関する知識を深め ると共に、人体の解剖を通して生命の尊さを学び、 テキスト・教科書だけでは得ることができない 貴重な体験により、医療人としての意識を高めて いくことができました。 医学部解剖学 酒井建雄教授から、見学の意義、心掛 けについてのお話を伺う 1 年生 (三島キャンパス 事務長事務取扱者 阿部 弘明) Ju n te n d o 49 No.2 8 7 同 窓 会だ より ●順天堂大学同窓会の規約改正 医学部、スポーツ健康科学部(啓友会) 、看護学部のそれぞれの同窓会は、平成 5 年に 作られた規約に基づいて年 1 回の連絡会を通じて、相互の連絡、親睦を図って参りました。 今後、新しい学部同窓会が参加することを想定し、また、熊本地震の義援金募集活動など 各同窓会が連携して対応する事案に適切に対応すること、その他の連携を一層強化する ために規約改正を計画しています。このための準備会が、医学部、啓友会、看護学部の 代表が出席して平成 28 年 6 月 23 日に開催されました。 医学部同窓会 医学部同窓会の最近の活動状況について御紹介申し上げます。 1.総務 順天堂大学医学部同窓会代議員会・総会が 5 月 21 日に開催され、平成 27 年度会務ならびに 事業報告、および平成 27 年度決算、平成 28 年度事業計画案、予算案の説明があり、承認され ました。次いで同窓会会長の改選が行われ、森近 浩君(昭和 34 年卒)が再選されました。 副会長には黒田博之君(昭和 40 年卒)が再任、もう一人の副会長に長岡正範君(昭和 49 年卒)が 新任されました。監事には森島 昭君(昭和 42 年卒)、宮崎招久君(昭和 54 年卒)が就任され ました。これに伴い各役員にも交代がありますので、本部理事の人事につきましては本誌、 次号でご紹介いたします。また同席上におきまして、長年にわたり同窓会活動に寄与された方々 (5. でご紹介いたします。)に会長より同窓会功労賞が授与されました。 2.広報 広報委員会では主に、『茶崖』と『順天堂だより』を通じて同窓会活動についてお知らせ しています。7 月発行の『茶崖』163 号では、 「高齢化社会を支える医療・介護体制を考える」とい うテーマで、急性期病棟から、回復期リハビリ病棟、包括ケア病棟、老健・特養施設まで総合 的に経営されている同窓の先生方にお集まりいただき座談会を開催いたしました。興味ある内 容となっておりますので、ご一読ください。 3.学術 5 月 21 日、代議員会・総会に先立ち順天堂医学会学術集会が開催されました。海外留学時 助成金受領者:順天堂大学医学部眼科学講座・猪俣武範先生(平成 18 年卒)の帰国報告、 同窓会学術奨励賞受賞者の精神医学講座・大沼 徹先生(平成 2 年卒)、神経学講座・志村秀樹 先生(平成 6 年卒)による講演、特別講演として、医療法人社団清永会矢吹病院院長・矢吹清隆 先生(昭和 55 年卒)による講演が行われました。なお、今年度の学術奨励賞・海外留学時助成の 応募は 7 月 15 日で締め切らせていただきました。 Ju n te n d o 50 No.2 8 7 同窓会だより 4.診療連携 今年度診療報酬改訂で基幹病院での長期処方制限の方向性が示されたため、今後逆紹介の 流れが全国で加速すると思われます。順天堂医院で構築中の「連携医療機関登録システム」では 同窓会員のご協力により約 1,000 件の会員施設が登録されました。これは総登録件数約 2,000 施設の半数にあたるとのことです。会員の皆様には引き続きご協力をお願いいたします。 5.同窓会功労賞 13 名の先生方が受賞されました。同窓会へのご協力に感謝いたします。(敬称略) 吉池 章夫(昭和 45 年卒) 十河 章(昭和 46 年卒) 石井 純(昭和 47 年卒) 金光 俊尚(昭和 47 年卒) 坂野 信(昭和 47 年卒) 奥山 英二(昭和 48 年卒) 小松 郁俊(昭和 49 年卒) 林 正作(昭和 49 年卒) 小豆島知恵子(昭和 50 年卒) 関 健(昭和 50 年卒) 玉城 繁(昭和 50 年卒) 吉田 博(昭和 50 年卒) 中澤 真逸(啓友会 前会長) (医学部同窓会 広報担当理事 大久保 剛) スポーツ健康科学部同窓会(啓友会) ◆第 36 回 順天堂大学卒後研修会[千葉大会]のお知らせ 期日:平成 28 年 10 月 29 日(土)~ 30 日(日) 会場:さくらキャンパス・成田スカイタウン・メルキュールホテル成田 順天堂大学では、医学・看護・スポーツ・健康科学等の各分野で活躍している卒業生が 全国各地から集い、相互の親睦と研鑽を深める研修会を全国持ち回りで行っています。 今回の卒後研修会は、懐かしい千葉の地で開催する運びとなりました。第1日目には、学校法人 順天堂 小川秀興理事長にお越し頂き、躍進目覚ましい順天堂大学の「近況と未来」について ご講話を頂きます。折角の機会ですので、多くの会員の方々に集まっていただきたくご案内 いたします。 小川 秀興 理事長【略歴】 1966 年 順天堂大学 医学部卒業 1981 年 皮膚科学・アレルギー学講座 主任教授 1996 年 順天堂大学 医学部長 2000 年 順天堂大学 学長 2004 年 学校法人 順天堂 理事長 2007 年 社団法人 日本私立医科大学協会 会長 2013 年 公益財団法人 医学教育振興財団 理事長 2015 年 公益財団法人 日中医学協会 理事長 Ju n te n d o 51 No.2 8 7 同窓会だより 講演Ⅰ 『運動の大切さを知ろう』~介護・寝たきりにならないために~ まち だ しゅういち 町田 修一 順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科先任准教授 【講師略歴】 1968 年生まれ。千葉県市川市出身。1987 年千葉県立八千代高等学校卒業、 1991 年東京学芸大学教育学部卒業、1993 年東京学芸大学大学院教育学研究 科修士課程修了、2000 年博士(医学)の学位を取得。運動生理学・体力医学・ 基礎老化学を研究分野としている。順天堂大学が国からの依頼を受けて、さくらキャン パス周辺で実施している「ロコモ予防・改善の取り組み」について紹介していただく 予定です。健康寿命や超高齢化社会における運動の重要性についてのお話をいただ きます。 講演Ⅱ 『順天堂で学んだこと』 ~世界をリードする小児外科の道~ やまたか あつゆき 山髙 篤行 順天堂大学医学部小児外科・小児泌尿生殖器外科 主任教授 母子医育支援(周産期)センター長 【講師略歴】 1958 年生まれ。 神奈川県横浜市出身。 1985 年順天堂大学医学部卒業、 順天堂医院小児外科医。 奇形で生まれた赤ちゃんを、積極的に救おうとしなかった 日本の医療、今や助かるようになったのは小児外科医の努力と執念の結果といえます。 徹底的な検証で「不可能を可能に」してきた山髙篤行先生、大学時代ラグビーで 鍛えた体は 58 歳とは思えないほど。順天堂で学んだことやご自身の手がけてきたことに ついてお話をいただきます。 日 程 1日目 10月29日 (土) 2日目 10月30日 (日) 大学にて受付 オープンキャンパス見学 (さくらキャンパス) 10:00~ 13:00~14:00 講演会場にて受付 (成田スカイタウン) 9:00 学部長挨拶 大学プレゼンテーション 9:20~10:40 研修会場へ移動します 14:10に貸切バスが出発します 15:00 開会行事 16:00~17:00 理事長講話 17:30~ 18:00~21:00 休 憩 研修会場にて受付 (成田スカイタウン) 15:30 講演Ⅰ :町田修一先生 10:50~12:10 講演Ⅱ :山髙篤行先生 12:10~ 閉会行事 懇親会場にて受付 (メルキュールホテル成田) 全順天堂懇親会 Ju n te n d o 52 No.2 8 7 同窓会だより 看護学部同窓会 2016 年度順天堂看護学部同窓会講演会開催 平成 28 年 5 月 28 日(土)、看護学部同窓会総会の開催に合わせて『東京城東地区における 小児の訪問看護〜現状と課題〜』というテーマで、本学卒の西村あおい先生にご講演いただき、 142 名の同窓生が拝聴しました。 講演では、先生の小児外科病棟での看護経験や順天堂大学医療看護学部での教員経験を生かし、 訪問看護リハビリステーションを開設した経緯や小児訪問看護のニーズ・役割などについて お話いただき大変興味深く拝聴いたしました。 周産期および小児医療の進歩により、以前は助からなかった超極小出生体重児や障害を持つ 新生児の貴重な命が育まれている現状を改めて確認し、その中で医療処置を必要とする患者さんや ご家族への支援のニーズは極めて高いことが理解できました。 ケアの実際では、子供は身体の成長に伴い病態やケアの内容も変化していくということで、 ケアを修正していくのも大切な看護の役割であると感じました。また母親のケアのスキルが 上がったり、兄弟姉妹がケアを手伝えるようになったり、患児はもちろん、ご両親もその兄弟 姉妹も日々成長していく、そのような家族に寄り添ってケアしている様子を伺うことが出来 ました。 今後は地域の小児ケアの充実のために教育的な活動も進めているということで、ますますの ご活躍に期待したいと思います。 大変興味深い講演でした 西村あおい先生 (看護学部同窓会 学術推進担当・練馬病院 森 美由紀) Ju n te n d o 53 No.2 8 7 保 護 者 会だよ り 医学部保護者会 1.熊本地震義援金の寄付について 4 月に発生いたしました熊本地震において、災害で亡くなられた方、そのご遺族に衷心より お悔やみを申し上げます。また、被災されて避難生活を送られている皆様に深くお見舞い申し 上げます。 医学部保護者会としましては、法人が募集しております「熊本地震義援金」の趣旨に賛同し、 役員で検討のうえ寄付をすることといたしました。この支援を通して、被災された地域の方々が 一日も早く復興されることを祈念いたしております。 2.平成 28 年度定例総会について 平成 28 年度定例総会を、10 月 1 日(土)14 時より本郷・お茶の水キャンパスにて開催予定です。 開催案内は 8 月上旬頃に送付予定となっております。来賓の先生方を招いての講演や学年別 懇談会が実施されますので、ご都合をあわせてご出席くださいますようお願いいたします。 (医学部保護者会 会長 江本 秀斗) スポーツ健康科学部保護者会【さくら会】 5/21 (土) 、 新たに 5 名の役員に加わっていただき、 2016 年度の初回の役員会を開催しました。議題は、 ①さくら会会報の内容の企画、②今年度から事前 チケットの販売を始めた朝食推進事業の様子の確認、 ③保護者懇談会の開催企画、④就学援助金の給付、 などでした。 保護者懇談会は、8 月下旬から 9 月中旬にかけて、 地方会場 6 か所と、さくらキャンパス 2 回の開催を 寮祭に来賓として出席された清水会長 予定しています。なるべく多くの地方会場で開催したいのですが、学生の出身校でみると、 1都 3 県が全体の半数を超え、山梨県を加えた関東圏で約 2/3 になりますので、現在の 6 会場 開催が妥当との結論になりました。昨年度は過去最高の申込者があったとのことですが、それでも 参加率は 15%程度です。多くの方にご参加いただけますよう、お願いいたします。また、就学 援助金の支給者には、みなさまを代表して私が直接お会いして近況など伺わせていただきました。 引き続き、さくら会の運営に対して、さくら会 HP のお問い合わせページを通じて、ご意見、 ご提案をいただけますとありがたく存じます。 (さくら会 会長 清水 憲吾) Ju n te n d o 54 No.2 8 7 保護者会だより 医療看護学部保護者会 1.平成 28 年度第 1 回役員会 4/23(土) 、新旧役員の引継ぎを兼ねて平成 28 年度 第 1 回役員会を開催し、新年度の役職・年間活動 計画および日程の確認を行いました。昨年度の 活動のふりかえりをもとに、順華祭学生実行委員会 主催の講演会への補助や、新校舎防犯カメラ設置の ための補助などが提案され、28 年度予算に組み込む 検討をいたしました。6 月の保護者会総会において 承認を得て、新年度の活動を展開してまいります。 保護者会役員会の様子 新旧役員の引継ぎ懇親会には、植木 純学部長、岩渕和久教務委員長、村中陽子学生部長に ご参席いただきました。卒業学年の役員の皆様への感謝をお伝えし、意欲に溢れる 1 年生 新役員の方々を迎えての有意義な交流の会となりました。 2.平成 27 年度会計監査・予算案検討会 5/28(土)、平成 27 年度の会計監査と平成 28 年度予算案の確認を行いました。以前より 雨天時の路線バス利用の窮状について学生から要望が上がっていたので、28 年度は梅雨の 時期(6 月のみ)に貸切バスを試験的に運行することを決定しました。また、新たに図書購入の ための補助費を予算に組み込むことにいたしました。 今年度も、引き続き医療看護学部の教育と学生生活の充実のため保護者会活動を進めて まいります。保護者の皆様のご協力をよろしくお願いいたします。 (医療看護学部保護者会 会長 柴田 加寿子) 保健看護学部保護者会 新学期を迎え、新入生は新しく学ぶことへの好奇心、在校生はこれまで学んだことと新たに 学ぶことを繋ぎながら活き活きと授業に臨んでいることと思います。先生方には本年度もご指導 賜りたく何卒よろしくお願い申し上げます。 1.平成 28 年第 2 回保護者会役員会 新入生保護者から 5 名の役員が就任し、6/4(土)、本年第 2 回目の役員会を開催いたしました。 近年、役員の人数も増え、学生レクリエーション大会の参加や大学祭での出店など保護者 会役員会の活動範囲も広がり、キャンパス周辺の地域の皆様との交流の機会も増えました。 Ju n te n d o 55 No.2 8 7 保護者会だより またこの度は、役員の皆様から学生支援のみならず奉仕活動実施の声があがり、役員会 開催前にキャンパス周辺の清掃活動を行いました。爽やかな季節にふさわしく、参加した役員も 清々しくリフレッシュすることができました。 今後も大学との話し合いの機会を多く持ち、さらなる学生支援をしていきたいと考えております。 保護者のみなさまの益々のご協力、ご支援をお願いいたします。 清掃活動の様子 キャンパスがきれいになりました! (保健看護学部保護者会 会長 金谷 範) 国際教養学部保護者会 ◆国際教養学部保護者会より、5 月以降の活動報告をいたします。 1.1 年生役員紹介 4 月 5 日(火)に開催された新入生保護者歓迎会において、保護者会役員を担っていただける 方を募ったところ、以下 9 名の方にお引き受けいただけることになりました。 安藤 佳文 安藤美紀子 落合 正英 落合 広美 関塚 政行 西村 健一 本多 崇 本多智合貴 松下ゆりか 2 年生役員と合わせて役員 16 名が一致団結し、より良い活動が出来るよう邁進して参りますので、 皆様のご協力をお願いいたします。 2.平成 28 年度第 1 回役員会 5 月 21 日(土)に本郷・お茶の水キャンパスにて、本年度第 1 回役員会を開催いたしました。 1 年生役員の紹介、会長より委嘱状の手交の後、今年度の活動予定や定例総会次第等の議案を 審議いたしました。各議案では活発な意見交換がなされ、充実した役員会となりました。 保護者会も新 1 年生を迎えやっと2学年(他の学部の半分)が揃いました。伝統も人数も 少ないですが、皆、順天堂大学国際教養学部の発展に寄与したいという真摯な気持ちを抱く 有志達です。まだ国際教養学部保護者会は“2 歳”ですが、今後とも微力ながら大学・学生の ためをモットーに活動して参る所存です。 (国際教養学部保護者会 会長 佐藤 登) Ju n te n d o 56 No.2 8 7 後 援 会だよ り 医学部後援会 「順天堂だより」5 月号でご案内しました総会に 61 名が出席し、下記の通り開催されました。 1.定時総会 日 時:平成 28 年 6 月 25 日(土)15 時~ 16 時 30 分 場 所:順天堂大学センチュリータワー 地下1階北ホール 審議事項: (1)事業報告及び事業計画に関する事項…原案通り承認されました。 (2)予算及び決算に関する事項…原案通り承認されました。 なお、古川会長より、大学から熊本地震への義援金供出依頼があり、東日本大震災の 際と同額の 50 万円を供出することを三役会で諮って実行したことを報告したところ、 異議無く承認されました。 (3)会費未納者の取扱いについて…卒後 4 年以降の会費未納者に対しては、平成 26 年 6 月の 総会において、総会通知を発送しないことを基本とする、とされているが、その趣旨を明確に するため決議を求めたところ、総会通知を発送しないことが異議無く承認されました。 (4)現役の学生支援金取扱について…従来は箱根駅伝チーム及び東医体幹事校になった場合に 支援金を交付してきたが、今年は同窓会、保護者会との兼合いもあり、更に検討して実行 することで具体策は三役会に一任されました。 (5)平成 28 年 3 月卒業生父母から前田有二氏、生玉史郎氏、石井啓之氏、岩瀨弘明氏の 4 名が後援会の役員に推挙され承認されました。 報告事項: (1)古川会長より、副会長として中村 出氏(平成 25 年 3 月卒)宮原保之氏(平成 27 年 3 月卒)の 2 名が会則の定数内で増員されたことが報告されました。 (2)三井生命から「後援会団体扱い生命保険」の案内書の告知活動の承認と協力の依頼が あるが、個人情報の問題もあり引続き検討することになりました。 <総会終了後> 2.褒賞 4 名の応募者の内から、大峽慎一先生(耳鼻咽喉科学講座 准教授、平成 15 年 3 月卒)1 名が 選ばれ、古川会長から「地域医療・学術奨励賞」の賞状と副賞の 20 万円が授与されました。 3.講演 檀原 高先生(順天堂大学医学部名誉教授・客員教授)による『順天堂における医学教育の足跡~ 未来への展望と課題』として、順天堂の医学教育への熱意が伝わる有意義な講演をして頂きました。 4.懇親会 順天堂大学センチュリータワー地下 1 階食堂にて開催され、ホームカミングデー招待者 12 名に 保護者会からも 2 名が加わり、檀原先生と大峽先生を交えて親睦を深めることができました。 (医学部後援会 副会長 平野 喜和) Ju n te n d o 57 No.2 8 7 ひ ろ ば 佐倉・成田・香取・銚子の北総4都市が 『日本遺産』に選ばれました! 佐倉順天堂医院 院長 佐藤 仁 (昭和 62 年医学部卒) 皆さん、こんにちは。佐倉から ちょっと嬉しい報告です。 昨年度創設された文化庁の『日本 遺産』に、佐倉・成田・香取・銚子の 4市からなる『北総四都市江戸紀行・ 江戸を感じる北総の町並み』が認定 されました。千葉県としても初の 認定になります。 かつて百万都市・江戸の繁栄を 支え今も江戸情緒が残る北総4市は、 ①佐倉;城下町と近代医学発祥の地、 ②成田;門前町(成田山新勝寺)、③香取(佐原);水郷・水運の町、④銚子;漁と港町、 からなるパッケージでなかなか魅力的です。 また、このニュースについては旧佐倉順天堂(記念館)の写真が県下随一の地方紙である 千葉日報の第一面を飾り、他の新聞各紙地方版にも使用されたのでご覧になった方もいらっしゃる かと思います。 『 日 本 遺 産 』 認 定 を 足 掛 か り に、 地 元 は こ れ か ら 五 輪 と も 連 動 し た 観 光 PR へ と 力 を 注いで行くことになります。また、米陸上チームが 2020 年東京五輪・パラリンピックの事前 キャンプを千葉県(佐倉市・成田市・印西市)で行うとのニュースも先ごろ飛び込んで来ました。 順天堂関係者も地元自治体と連携しながら選手たちのサポートをするということで益々 忙しくなりそうですが、五輪キャンプを通じて素晴らしい交流体験が得られることと思い ます。 さて、佐倉は「歴史と文化のまち」として今も落ち着いた佇まいの城下町です。江戸時代 11 万石、現在人口 17.7 万人。東京から江戸の昔は歩いて 1、2 日、今は鉄道でも車でも小一時間。 窓の外に田圃の風景が広がったら佐倉です。佐倉順天堂記念館はもちろんですが、旧堀田邸や 武家屋敷・城址には国立歴史民俗博物館・印旛沼と本格的なオランダ式風車・素敵な美術館も いくつかあります。さくらキャンパスには車で 15 分足らず。週末のドライブ・有休を取った 天気の良い日にぜひ、足を運んでみてください。記念館の隣で診療所を開業していますので、 ご来佐の折には遠慮なくお声かけください。 Ju n te n d o 58 No.2 8 7 ひろば 第38回都民公開講座 「女性アスリートの可能性」開催報告 スポーツ健康科学研究科 教授、女性スポーツ研究センター長 小笠原 悦子 医学研究科産婦人科学 教授、女性スポーツ研究センター副センター長 北出 真理 平成 28 年 6 月 25 日(土)、 「女性アスリートの可能性」をテーマに「第 38 回都民公開講座」が 開催されました。会場の文京区シビックセンター小ホールには、10 代から 80 代の幅広い年齢層、 200 名の聴講者にお集まりいただきました。 「基調講演」では「女性アスリートの可能性の引き出し方」と題して、井原慶子さんに お話いただきました。レースクイーンからカーレーサーに転身した異色の経歴の持ち主である 井原さんは、女性アスリートのパイオニアとして世界 50 か国を転戦、2013 年に世界最速女性 ドライバーとなり、現在は、レースチームの監督をする傍ら、女性のモータースポーツ参加の ための環境作りにも尽力しています。様々な経験・立場から、井原さん流の女性アスリートの 可能性の引き出し方を語られました。 続いて、日本スポーツ栄養学会の前会長であり、神奈川県立保健福祉大学の鈴木志保子教授が 「スポーツ栄養から見た女性アスリートの可能性」というテーマで講演されました。女性アスリートの 身体の基礎を作る成長期の栄養摂取は、将来の競技成績を左右する可能性もあり非常に重要だと いうことを、図を用いてわかりやすく説明されました。巧みな話術に大きな笑いも沸き起こりました。 さらに、女性スポーツ研究センター副センター長でスポーツ健康科学部の鯉川なつえ先任 准教授が「女性コーチから見た女性アスリートの可能性」というテーマで、女性アスリートの コンディションやスポーツ指導の現場で起きている問題や課題を、ご自身の研究結果や女性 スポーツ研究センターで行っている取組みを踏まえてお話されました。 最後に、「自律神経コントロールから見た女性アスリートの可能性」というテーマで、 大学院医学研究科病院管理学の小林弘幸教授が講演されました。ある姉妹プロアスリートの 自律神経データを示し、国内トップレベルのアスリートは常に副交感神経優位にありトータル パワーも高く、あまり活躍できないアスリートは常に交感神経優位傾向であったとし、自律 神経系の仕組みとその働きの重要性を解説しました。 聴講者は、 「楽しかった」 、 「勉強になった」と笑顔で会場を後にし、最先端で有用な女性スポーツ 研究情報を皆様に還元できた都民公開講座となりました。 小笠原教授、北出教授 井原特任准教授 Ju n te n d o 鈴木教授 59 No.2 8 7 鯉川先任准教授 小林教授 ひろば 男女共同参画推進室主催 本学学生対象セミナー 『イマドキ “ 妊活 ” と明日へのキャリアデザイン』開催報告 男女共同参画推進室 5/21(土) 、本郷・お茶の水キャンパス第 2 教育棟に おいて、本学学生を対象とした『イマドキ“妊活”と 明日へのキャリアデザイン』セミナーを開催しました。 キャリア教育や少子化対策、男女共同参画の一環として、 高齢出産のリスクや、妊娠・出産を想定した人生設計を 考える「妊活」への関心は高まっており、大学生を はじめとした若い世代への啓発・啓蒙が昨今、必要と されています。 今回のセミナーでは、大学生が理解しておくべきテーマとして『妊娠環境を整えるために 知っておきたい知識と準備 ~子宮筋腫・内膜症と卵子の老化~』と題して医学部産婦人科学 講座の北出真理教授に、また、 『未来のパパ・ママのためのキャリア&ヘルスリテラシー講座』と 題して医学部小児科学講座の本田由佳非常勤助教にご講演いただき、司会進行を国際教養学部 2 年生の小澤舞里子さんに務めていただきました。 当日は、医学研究科、スポーツ健康科学部、医療看護学部、国際教養学部から学生・大学院生 23 名が参加し、参加者一人ひとりが講師の話に熱心に耳を傾けていました。 セミナーの中では、妊婦体験ジャケットを着用して実際に妊婦さんのお腹の重みを体験してみる 時間や、新生児の人形を抱いたり、オムツ替えに挑戦してみる時間を設けたことから、初めての 体験を通して将来の妊娠・出産を自身のライフイベントとして身近に捉えることができた 学生も多かったようです。 参加学生からは「妊活は不妊に悩む人のためだと考えていたが、妊娠を考えている人すべてが 対象だと知ることができてよかった」「キャリアと子育てに対し、より前向きに捉えることが できた」 「 (妊婦体験ジャケットを着用し)妊娠 8 か月はこんなにも動きづらいのだと実感した」 「男性なので関係ないと考えていたが、このような知識が少しでも女性を支える手立てに なるのだと思った」という声も上がり、好評のうちに終了しました。 Ju n te n d o 60 No.2 8 7 ひろば 第 69 回啓心寮寮祭を終えて えい し さっそう 栄姿祭奏 ~煌めけ!今こそお前が主人公~ 第 69 回寮祭実行委員長 竪谷 凌 第 69 回啓心寮寮祭が 6 月 3 日(金)~ 5 日(日)に開催されました。天候にも恵まれ、 笑顔と感動が生まれた 3 日間で、寮生が“栄える姿”を見ることができました。 2 月に寮祭委員会が決まった時から、男女三役・室長 37 人は 6 月の本番に向けて着々と 準備を進めてきました。2 年生である室長にとっては 2 回目の寮祭で、昨年とは違った立場で 参加する寮祭には、それぞれの想いがあったと思います。寮祭委員会は「寮生にどうやって 楽しんでもらうか」 「どうすればより良い寮祭になるだろうか」そんなことをずっと考えなが ら準備に励んできました。 4/14(木)に団長・副団長が決まり、寮生も寮祭準備に積極的になってきた頃、「寮祭が すごく楽しみ!」「早く寮祭やりたい!」という声が聞こえてきて、寮生がこんなに楽しみに してくれている行事をもっと頑張って盛り上げなければ!と強く感じました。そして、ダンス等を 練習している寮生の輝いた顔を見ると、私自身も寮祭が待ち遠しくなりました。 そしていよいよ本番の日を迎えました。あっという間に寮祭当日になってしまい、実感が 湧かずに不安に思いましたが、寮祭に関わった皆の笑顔を見た時、そんな不安はすぐに消え ました。この時、啓心寮寮祭は何か特別な大きな力を持っていると感じました。夢のような寮祭が 終わり、 「また寮祭がやりたい」という多くの学生の声を聞き、寮祭のパワーを実感しました。 三役・室長 37 人の団結、寮生の団結。今回のテーマ通り、“栄える姿を祭りで奏でる” ことができたと思います。寮祭という 1 つのイベントが 終了し、普段の生活に戻りましたが、寮祭という素晴 らしい思い出は皆の記憶から消えることはないと思い ます。三役・室長 37 人、皆が同じ意思を持ち、全員で 1 つの目的に向かっていたその姿を私は一生忘れません。 三役・室長の強い力を感じることができ、寮祭を通じて 三役・室長陣がかけがえの無い友になりました。寮祭、 地元のケーブルネットの取材を受けました 最高でした。 お知らせ ●医学部同窓生の方の送付先住所変更等に つきましては右記に記載の文書・広報課まで ご連絡ください。 ●啓友会・看護学部同窓会の同窓生の方は 各同窓会事務局あてにご連絡ください。 ●在学生保護者の皆様には保護者会会員宛て としてお送りしております。複数冊届いて お困りの場合は右記の文書・広報課まで ご連絡ください。 ●本誌掲載記事の無断転載を禁じます。 Ju n te n d o 学校法人順天堂 広報誌 「順天堂だより」287 号(2016.7) ●発 行 学校法人順天堂 http://www.juntendo.ac.jp ●編 集 総務局総務部文書・広報課 〒113-8421 東京都文京区本郷 2-1-1 TEL:03-5802-1006(直通)FAX:03-3814-9100 E-mail:[email protected] ●発 行 日 平成 28 年 7 月 30 日発行 ●印刷・製本 ダイト印刷株式会社 ●発 行 部 数 8,500 部 61 No.2 8 7 【順天堂人のためのメンタルヘルス講座 第34回】 獨協医科大学越谷病院こころの診療科教授 井原 裕 こころの健康法としての勉強 「たいていの学生は、教科書について考えている。宇宙において、 これほどにも乾燥 無味の書物はないと。 けれどもまた、必ずしもそうでないと言う日がくるであろう。彼らにして 学校をやめ、今一度、試験の心配なしに読んだならば!」 (萩原朔太郎『虚妄の正義』 より) 朔太郎のこの言葉は、教科書だけではなく、 そもそも勉強一般にいえるのではないで しょうか。誰にとっても学校時代の試験の思い出はトラウマばかり。 でも、 学校を出て、 試験の 心配がなくなってみると、勉強も結構楽しいものです。 他の仕事のことはわかりませんが、医者の仕事というものは、 ひとつ間違えばルーチン ワークを十年一日のごとく繰り返すことになりかねません。マンネリ化は精神的にも危 機ですが、これを乗り越えるには勉強が一番です。 私は、 現在、 プラダー・ウィリー症候群という希少疾患を多数例診ています。私が関わって いるのはこの症候群の行動症状だけですが、 これを機会に勉強を始めました。すると、 この症候群が「ゲノム刷り込み」 という現象に由来し、 この現象を含めて、DNA配列の 変化なしに形質が細胞に引き継がれる現象(エピジェネティクス)があって、 これが今日の 遺伝学のホットな話題であることも知りました。 私にとって遺伝学はチンプンカンプンです。難しい教科書は理解できないので、 一般向けに書かれた新書版の解説を読んでいる始末です。 それでも知らなかったことが わかるのは、楽しいものがあります。 「仕事に必要な勉強だ」などと理屈をつけて、ひそかに楽しい時間をすごすことがで きるのは、幸せなことです。 わからないことだらけですが、幸い、試験はないので、気難しい 先生に「赤点」をつけられる心配もいりません。楽しさばかりで、失うものがないのが 勉強という娯楽です。 「勉強が趣味」と言うと、 「なんて暗い奴だ」と言う人もいるでしょう。でも、言わせて おけばいいのです。生涯を知的な娯楽にかけることができるのは幸せであり、誰に何と 言われようと楽しんでしまったほうが勝ちです。 何より、 こういう知的な幸福を享受していると、 毎日の生活にも張り合いが出てきます。勉強は、実はこころの健康法でもあるのです。 <執筆者紹介> ▼東北大学(医)卒。順天堂大学講師、准教授を経て、2008年から現職。 日本の大学病院で唯一の薬に頼らない精神科を主宰。
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