平成28年 7月26日発行 有害プランクトン情報 (平成28年度 - No. 4) 千葉県水産総合研究センタ- 東京湾漁業研究所 千葉県農林水産技術会議 水産総合研究センターは東京湾でプランクトンの調査を行っています。プランクトンの種類や密度によっては,魚類や二枚貝な どに影響を与えることがありますので,毎月1回「有害プランクトン情報」を発行して出現状況をお知らせします。 【 プランクトンの出現状況 】 ○ ○ ○ ○ ○ 調査日 7月 第1回 : 内湾 (8地点) 7/4 内房 (7地点) 7/4 7月 第2回 : 内湾 (8地点) 7/19 内房 (7地点) 7/20 シャットネラ属及びシュードシャットネラ属の有害プランクトンは,すべての調査点で確認されませんでした。 ヘテロシグマ属の有害プランクトンは,すべての調査点で確認されませんでした。 カレニア属の有害プランクトンは,すべての調査点で確認されませんでした。 赤潮は7月4日,19日にほぼ内湾全域で確認されました。優占種は4日が渦鞭毛藻のケラチウム,19日はケイ 藻のスケレトネマでした。 ※ シャットネラ属プランクトンは1細胞/1ml,ヘテロシグマ属プランクトンは1000細胞/1ml,カレニア属プランクトンは100細胞/1mlの密度を 超えた場合に注意報を発行します。 ○ 各海域で見られたプランクトンの優占種 7/4 内 湾~ 内房北部 調査地点 渦鞭毛藻 Ceratium furca ▲ (図1) 船 橋 検見川沖 st.15 ○ 浦安 ○ ○ 羽田沖 アクア北 (ケラチウム フルカ 幅:0.03~0.05mm) 内湾南部 渦鞭毛藻 Ceratium fusus (図2) (ケラチウム フスス 幅:0.02~0.03mm) 7/19-20 内 湾~ 内房北部 Skeletonema sp. 盤洲南 (図3) (スケレトネマの一種 直径:0.01mm) 内房南部 渦鞭毛藻 Ceratium fusus (図2) (ケラチウム フスス 幅:0.02~0.03mm) st.2 盤洲北 アクア南 ケイ藻 千葉灯標 ○ ▲ 富 津 ▲ 富津南 大 貫 浦賀水道 保 田 勝山沖 岩 井 図1 図2 図3 ● プランクトン調査点 ○ 臨時調査点 ▲ 貝類漁場内 富 浦 【 貝毒プランクトンの状況 】 ○ 調査日 沖 合 : 内湾 (8地点) 7/4, 19 内房(7地点) 7/4, 20 貝類漁場内 : 船橋 6/28, 7/4, 11, 20 牛込 6/29, 7/5, 13, 19 富津 6/27, 7/5, 14, 19 (銚子海域:銚子7/4) 金田 6/28, 7/5, 11, 20 江川 6/29, 7/4, 14 中里 6/29, 7/5, 14, 20 (九十九里海域:野栄 7/6) ○ 麻痺性貝毒が発生する原因となるプランクトンは,すべての調査点で確認されませんでした。 ○ 下痢性貝毒が発生する原因となる可能性があるディノフィシス属プランクトン(Dinophysis acuminata )は7月4 日に内湾中央部から内房海域の9地点(盤洲北,盤洲南,アクア南,富津,富津南,保田,勝山沖,岩井, 富浦)で確認され(0.008~0.45細胞/ml),19、20日調査では内湾から内房北部海域のすべての調査点で確 認されました(0.03~2.4細胞/ml)が,密度は6月下旬(0.12~5.4細胞/ml)より低下しました。 (貝毒に関する情報は,千葉県農林水産部水産局漁業資源課のホームページに掲載されています。) 連絡先 : 千葉県水産総合研究センタ- 東京湾漁業研究所 〒 293-0042 富津市小久保3091 TEL 0439-65-3071 E-mail [email protected]
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