栄養ドリンク VS エナジードリンク

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Press Release
2016 年 7 月 21 日
栄養ドリンク VS エナジードリンク
働く男女の支持率を調査!
それぞれの違いは何? 夏の疲れに効くのは?
栄養ドリンク&エナジードリンクの<ウソ・ホント>を徹底検証!
働く男女の「夏の疲れ」対策、注目の成分は「ビタミン B1」「フルスルチアミン」
生活者の意識・実態に関する調査をおこなうトレンド総研(東京都渋谷区)は、このたび、夏場の「栄養ドリンク」および
「エナジードリンク」の飲用に注目し、レポートいたします。
暑い日が続き、夏バテをしたり、疲れやすくなったりと、体調を崩し
やすい今の時期。
そんな時に活用したいのが「栄養ドリンク」や「エナジードリンク」で
す。夏の疲れを吹き飛ばしたい時や、仕事でここ一番という時に、お
世話になっている方も多いのではないでしょうか。
しかし一方で、「栄養ドリンク」も「エナジードリンク」も、さまざまな商
品の中から目的にあったものを選ぶのは、なかなか難しいものです。
また、「栄養ドリンク」と「エナジードリンク」の違いを明確に理解してい
なかったり、誤った認識を持っていたりするケースも見受けられます。
そこで今回、トレンド総研では、夏場の「栄養ドリンク」や「エナジードリンク」の摂取をテーマに、20~50代の男女500名を
対象とした意識・実態調査を実施。さらに、調査回答者たちから寄せられた「栄養ドリンク」や「エナジードリンク」に関する疑
問をもとに、医薬品ビジネスに精通する日本経済大学大学院の赤瀬 朋秀先生へのインタビュー取材をおこないました。
1:【生活者調査】 「栄養ドリンクとエナジードリンク」に関する意識・実態調査
はじめに、20~50 代の働く男女 500 名を対象に、夏場の「栄養ドリンク」および「エナジードリンク」の飲用実態について
調査をおこないました。
[調査概要]
・調査対象:20~50 代 有職者男女 500 名
・調査方法:インターネット調査
・調査期間:2016 年 6 月 9 日~6 月 13 日
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◆ 夏の疲れ対策に「栄養ドリンク」や「エナジードリンク」は有効、働く男女の約 6 割が回答
まず、「夏は、他の季節に比べて、疲れを感じやすいと思います
[グラフ 1]
か?」と質問したところ、働く男女の83%が「そう思う」と回答。ま
た、夏バテ、体力減退といった「夏の疲れ」が原因で「仕事に影
響が及んだことがある」という人も、57%と半数以上にのぼりまし
た。
そこで、仕事がある日の「夏の疲れ」対策として、「栄養ドリン
ク」や「エナジードリンク」は有効だと思うかを聞くと、57%と約6
割が「そう思う」と回答。[グラフ1] 実際に、疲れを感じた時に、
これらのドリンクを飲んだことがあるという人も74%にのぼっていま
す。
ちなみに、「栄養ドリンク」と「エナジードリンク」では、どちらを飲む
ことが多いかを質問したところ、67%が「栄養ドリンク」、22%が「エナジードリンク」、11%が「どちらも同じくらい」という結
果に。働く男女の支持率が高いのは「栄養ドリンク」であることがわかりました。ただし、20代男性では「エナジードリンク」
(48%)と回答した割合が「栄養ドリンク」(35%)を上回るなど、年代や性別によっても傾向に差があるようです。
◆ 「栄養ドリンク」と「エナジードリンク」、明確な違いがわかる人は、わずか 1 割台!?
しかし一方で、「栄養ドリンクやエナジードリンクをどのように選んでい
[グラフ 2]
るか」を質問したところ、
●「パッケージを見て効きそうなものを選ぶ」(38 歳・男性)
●「疲れがたまっているときは高いものを飲む」(27 歳・女性)
●「目についたものの中で、名前に聞き覚えがある商品を選ぶ」
(47 歳・男性)
などの回答が目立ち、曖昧な理由や個人的なイメージで購入して
いる人も多いようです。
さらに、「栄養ドリンク」と「エナジードリンク」の違いが明確にわか
るかを聞くと、「わかる」と回答した人は12%とわずか1割台にとどま
りました。残り大多数は「わからない」(68%)と答えたほか、「明
確な違いはないと思う」(20%)という回答も目立っています。[グラフ2]
また、栄養ドリンクとエナジードリンク、それぞれの具体的なイメージを聞いた質問でも、
●「栄養ドリンクは栄養補給、エナジードリンクは活力増進、のような気がする」(51歳・男性)
●「栄養ドリンクは持続性があるが、エナジードリンクは単発効果しかない」(46 歳・男性)
●「疲れた時には栄養ドリンク、やる気を出す時にはエナジードリンク」(28 歳・女性)
など、感覚的に認識をしている人も多いようです。
実際に、「栄養ドリンクやエナジードリンクを選ぶ際の知識に十分な自信がありますか?」という質問で、「ある」と答えた人は、
全体のわずか10%にとどまっています。
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2:【専門家コメント】 生活者の「栄養ドリンク」&「エナジードリンク」の疑問に回答!
そこで今回は、調査回答者たちから寄せられた「栄養ドリンク」や「エナジードリンク」に関する疑問をもとに、医薬品ビジネス
に精通する日本経済大学大学院の赤瀬 朋秀先生へのインタビュー取材をおこないました。
赤瀬 朋秀(あかせ・ともひで)
日本経済大学大学院 教授
ファーマシーマネジメント研究所 所長
薬剤師
北里大学病院に11年勤務し、その後大学院に進学し経営学を学ぶ。MBA取得後に9年間にわたっ
て薬剤部門のマネージャーとして病院に勤務、2012年4月より現職。著書に『漢方の医薬品情報と
服薬指導―服薬指導に使える漢方薬のDIの考え方・探し方・伝え方』(薬事新報社)など多数。
日本経済大学 HP
URL:http://shibuya.jue.ac.jp/
Q:「栄養ドリンク」と「エナジードリンク」に明確な違いはないってホント?
「栄養ドリンク」と「エナジードリンク」は何が違うのでしょうか? 瓶に入っているのが栄養ドリンク、缶に入っているのがエ
ナジードリンクというイメージはありますが、正直、中身の違いはないのではという気がします。
A:ウソ
「栄養ドリンク」の多くは医薬部外品、「エナジードリンク」は清涼飲料水。
効能・効果の表示がみとめられているのは「栄養ドリンク」のみです。
両者には明確な違いがあります。「栄養ドリンク」の多くは医薬部外品、「エナジードリンク」は清涼飲料水です。
そのため、医薬部外品である「栄養ドリンク」は、効能・効果がみとめられており、「肉体疲労時の栄養補給」「滋養
強壮」などの具体的な効能や、成分の含有量も明記されています。一方で、清涼飲料水である「エナジードリンク」
は、名前やパッケージの印象から“元気になりそう”というイメージはあるかもしれませんが、他のソフトドリンクなどと同
様で、具体的な効能・効果を標榜することはできません。
また、栄養ドリンクとエナジードリンクでは、配合できる成分が異なります。カフェインやアルギニンなどは、エナジードリ
ンクにも配合することができますが、フルスルチアミン塩酸塩などは、栄養ドリンクのみが配合できる成分です。
Q:「夏の疲れ」対策として選ぶなら「栄養ドリンク」ってホント?
暑さと疲れで夏バテ気味の時に、よく「栄養ドリンク」を飲みますが、これは理にかなっているのでしょうか?
A:ホント
ビタミンB1やフルスルチアミンの入った「栄養ドリンク」を選ぶのがおすすめ。
ただし、夏バテ対策のためには、大前提として、食事もしっかり摂りましょう。
夏バテで食欲がなくなってしまうと、そうめんなどの「あっさりしたもの」、アイスクリームなどの「食べやすいもの」ばかり選
びがちです。しかしながら、これらを食べることで、満足感は得られたとしても、単体で十分な栄養が摂れるわけではあ
りません。夏バテ対策のためには、まず大前提として、バランスの良い食事をしっかりと摂ることが重要です。
その上で、夏の疲れ対策において注目したいのが、スタミナ食材などに多く含まれるビタミン B1 です。ビタミン B1 は、
糖質をエネルギーに変える役割を持っています。体はエネルギーが不足すると疲れを感じるようになります。ビタミン B1
が不足するとエネルギーがうまく作られません。ビタミン B1 が含まれる「栄養ドリンク」であれば、普段の食事にプラス
して活用するのは、夏の疲れ対策として、理にかなっていると言えるでしょう。
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しかしながら、水溶性ビタミンであるビタミン B1 は、1 度に大量に摂取しても、吸収量に限度があり、吸収されなかった
分は体外に排出されてしまいます。そのため、ビタミン B1 を腸管から吸収しやすくしたフルスルチアミンなどの成分が
含まれたものを選ぶとよいでしょう。フルスルチアミンは、一部の「栄養ドリンク」に含まれ、よく吸収されビタミン B1 が筋肉
や神経組織などに到達しやすい形にしたもので、夏の疲れにも効果を発揮します。
なお、「エナジードリンク」と比べても、ビタミン B1 の含有量は「栄養ドリンク」の方が多い傾向にあり、フルスルチアミンは
「栄養ドリンク」のみに含まれるものです。そのため、成分を考えると、夏の疲れ対策には「栄養ドリンク」のほうがおす
すめです。
Q:「栄養ドリンク」や「エナジードリンク」は、飲みすぎてはいけないってホント?
「栄養ドリンク」や「エナジードリンク」の飲みすぎはよくないと聞きますが、実際はどうなのでしょうか?
A:ホント
1日1本程度までを目安に飲みましょう。飲みすぎには注意が必要です!
まず、医薬部外品である「栄養ドリンク」については、レーベルやパッケージの裏などに 1 日の用法・用量が書かれて
いるかと思います。多くの場合は 1 日 1 本かと思いますので、ご自身でも確認して、しっかり用量を遵守してください。
特に、夏の暑い日やお風呂上がりなどは、ゴクゴクとたくさん飲みたくなるかもしれませんが、水分補給と栄養補給は
別々におこないましょう。
一方の「エナジードリンク」は、「栄養ドリンク」や他の清涼飲料水と比べて、カフェインの含有量が非常に多いという
点が特徴です。「エナジードリンク」には、炭酸が入っているものが多いので、喉越しがよく、たくさん飲んでしまいがちです
が、カフェインを過剰に摂取すると、中毒症状につながることがあります。昨年 12 月には、カフェイン中毒による国内
初の死亡者が出ましたが、その方は、カフェインを含む製品やエナジードリンクを頻繁に飲んでいたようです。飲み過ぎ
には注意が必要です。また、眠気防止にカフェインが入っているタブレットやキャンディーなどを併用するのも避けたほうが
よいと言えます。
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トレンド総研
http://www.trendsoken.com/ 担当:山口 真侑(やまぐち まゆ)
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