7月22日号 先物上場で流動性向上が期待されるマザーズ

7/22
2016/
グローバル・マーケット・
トピックス
投資情報部
半杭 亮一郎
岩瀬 卓也
先物上場で流動性向上が期待されるマザーズ市場
 7/19にマザーズ先物が上場、マザーズ市場は個人が主力で値動きが大きいのが特徴
 先物売りによるヘッジや裁定取引が可能に、投資家層の拡大につながるとの期待がある
 東証マザーズ指数構成の時価総額上位銘柄をスクリーニング
マザーズ市場は個人
の売買シェアが約7
割、値動きも大きい
7/19に東証マザーズ指数先物(以下、マザーズ先物)が大阪取引所に上場。新興
企業向け株式市場を対象とする上場先物商品は国内で初めてとなる。マザーズ市
場は、高い成長可能性を有する新興企業に資金調達の機会を与えるとともに、投
資家に成長企業への新たな投資機会を提供することを目的に、1999年11月に開
設。7/20時点で235社(うち外国会社1社)が上場し、時価総額は約3.4兆円となって
いる。マザーズ市場の特徴としては、東証1部市場と比べて中小型株の比率が高
く、個人投資家の短期もしくは投機的な売買が入りやすいことから、株価指数の振
れが相対的に大きいことが挙げられる。マザーズ市場の総売買代金の約7割は個人
投資家が占めており、海外投資家が同6割ほどの東証1部市場と大きく異なる。ま
た、各株価指数について、昨年1月以降の日中値幅の変動率の平均をみると、日経
平均株価が1.44%なのに対し、マザーズ指数は2.34%と大きい(今年1月以降では日
経平均株価が1.92%、マザーズ指数が3.52%:いずれも7/20時点)。大型株が全般に
こう着している局面では、値動きの軽いマザーズ市場の銘柄等が個人投資家の関
心を集めやすい傾向にある。
各株価指数の日中値幅の変動率の推移
(%)
(日次:2015/1/5~2016/7/20)
20
この期間にマザーズ指数の変動
率の方が大きかったのは全379
営業日のうち300営業日(79%)
東証マザーズ指数
15
日経平均株価
10
5
0
15/1
15/3
15/5
15/7
15/9
15/11
16/1
16/3
(注)日中値幅の変動率は「(当日高値-当日安値)÷前日終値×100」で算出
出所:QUICK Astra Managerのデータよりみずほ証券作成
この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する
最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全
性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随
時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。
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(年/月)
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グローバル・マーケット・トピックス
東証マザーズ 指数先物の概要
対象指数
取引時間
限月取引
東証マザーズ指数(東証マザーズ市場に上場する内国普通株式の時価総額をもとに算出)
8時45分~15時15分、16時30分~翌5時30分
3月、6月、9月、12月を対象とする5限月取引
取引最終日
取引単位
呼値の刻み
最終決済
各限月の第2金曜日(SQ日)の前営業日
東証マザーズ指数×1,000円
0.5ポイント(1ティックの金額は500円)
SQによる差金決済
出所:日本取引所グループの資料よりみずほ証券作成
時価総額上位銘柄
ほど先物の影響を受
けやすいとみられる
マザーズ先物の登場により、先物売りを活用したリスクヘッジや裁定取引が可能とな
ることで、マザーズ市場の流動性向上と投資家層の拡大につながるとの期待が高
い。東証マザーズ上場銘柄には空売りできる貸借銘柄が少ないが、先物を売って
現物の価格変動リスクを軽減できれば、機関投資家等の大口投資家も市場に参入
しやすくなり、取引量が増えるとの見方がある。また、マザーズ先物の取引に厚みが
増して流動性が高まれば、裁定業者の現物と先物を組み合わせた売買が増加する
可能性もあろう。一方、マザーズ先物で短期もしくは投機的な売買が活発となれ
ば、マザーズ市場の相場変動が一段と大きくなり、思わぬ損失拡大となってしまうリ
スクを指摘する声もある。
個別銘柄では、裁定取引にともなう売買が増える可能性等から、指数の構成ウエー
トの高い銘柄ほどマザーズ先物の影響を受けやすいとみられる。マザーズ指数構
成銘柄の時価総額上位には、CYBERDYNE(7779)、ミクシィ(2121)、そーせいグ
ループ(4565)等があり、上位3銘柄だけで時価総額シェアの約3割を占める。
東証マザーズ上場の時価総額上位銘柄
No.
コード
銘柄名
1
2
7779
2121
CYBERDYNE
ミクシィ
3
4
5
6
7
4565
4593
4592
3679
1435
8
9
10
11
12
13
14
15
業種
株価
(円)
マザーズで
年初来
の時価総額 株価変化率
シェア(%)
(%)
4,512
12.5
2.6
3,157
8.8
▲ 17.7
時価総額
(億円)
精密機器
サービス業
2,100
3,745
そーせいグループ
ヘリオス
サンバイオ
じげん
インベスターズクラウド
医薬品
医薬品
医薬品
情報・通信業
建設業
16,880
2,190
1,518
1,189
3,150
2,847
890
679
615
482
7.9
2.5
1.9
1.7
1.3
69.6
95.0
46.7
78.8
▲ 31.5
3914
7172
3932
4564
6094
JIG-SAW
ジャパンインベストメントアドバイザー
アカツキ
オンコセラピー・サイエンス
フリークアウト
情報・通信業
証券・商品
情報・通信業
医薬品
サービス業
6,370
3,175
2,850
256
5,710
413
387
386
376
369
1.1
1.1
1.1
1.0
1.0
▲ 3.3
73.4
▲ 16.3
96.9
4571
6049
6176
ナノキャリア
イトクロ
ブランジスタ
医薬品
サービス業
サービス業
841
3,070
2,314
363
348
327
1.0
1.0
0.9
▲ 19.6
32.6
53.9
(注)マザーズ時価総額上位15社。データは7/19時点。アカツキは16/3/17上場のため年初来株価変化率は算出せず
出所:QUICK Astra Managerのデータよりみずほ証券作成
この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する
最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全
性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随
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2016/7/22
グローバル・マーケット・トピックス
金融商品取引法に係る重要事項
■国内株式のリスク
リスク要因として株価変動リスクと発行者の信用リスクがあります。株価の下落や発行者の信用状況の悪化
等により、投資元本を割り込むことがあり、損失を被ることがあります。
■国内株式の手数料等諸費用について
○国内株式の売買取引には、約定代金に対して最大 1.134%(税込み)、最低 2,700 円(税込み)の委託手数料
をご負担いただきます。ただし、売却時に限り、約定代金が 2,700 円未満の場合には、約定代金に 97.2%(税
込み)を乗じた金額を委託手数料としてご負担いただきます。
○株式を募集等により購入する場合は、購入対価のみをお支払いいただきます。
○保護預かり口座管理料は無料です。
■外国株式のリスク
○外国株式投資にあたっては、株価変動リスク、発行者の信用リスク、為替変動リスク(平価切り下げ等も含
む)、国や地域の経済情勢等のカントリーリスクがあります。それぞれの状況悪化等により投資元本を割り込
むことがあり、損失を被ることがあります。
○現地の税法、会計基準、証券取引に関連する法令諸規則の変更により、当該証券の価格に大きな影響を与
えることがあります。
○各国の取引ルールの違いにより、取引開始前にご注文されても、始値で約定されない場合や、ご注文内容が
当該証券の高値、安値の範囲であっても約定されない場合があります。
○外国株式において有償増資等が行われた場合は、外国証券取引口座約款の内容に基づき、原則権利を売
却してお客さまの口座に売却代金を支払うことになります。ただし、権利売却市場が存在しない場合や売却市
場があっても当該証券の流動性が低い場合等は、権利売却ができないことがあります。また、権利が発生し
ても本邦投資家が取り扱いできないことがあります。
○外国株式の銘柄(国内取引所上場銘柄および国内非上場公募銘柄等を除く)については、わが国の金融商
品取引法に基づいた発行者開示は行われていません。
■外国株式の手数料等諸費用について
○外国委託取引
国内取次手数料と現地でかかる手数料および諸費用の両方が必要となります。現地でかかる手数料および
諸費用の額は金融商品取引所によって異なりますので、その金額をあらかじめ記載することはできません。詳
細は当社の担当者までお問い合わせください。国内取次手数料は、約定代金 30 万円超の場合、約定代金に
対して最大 1.08%+2,700 円(税込み)、約定代金 55,000 円超 30 万円以下の場合、一律 5,940 円(税込み)、
約定代金 55,000 円以下の場合、約定代金に対して一律 10.8%(税込み)の手数料をご負担いただきます。
○国内店頭(仕切り)取引
お客さまの購入単価および売却単価を当社が提示します。単価には手数料相当額が含まれていますので別
途手数料および諸費用はかかりません。
○国内委託取引
当社の国内株式手数料に準じます。約定代金に対して最大 1.134%(税込み)、最低 2,700 円(税込み)の委託
手数料をご負担いただきます。ただし、売却時に限り、約定代金が 2,700 円未満の場合には、約定代金に
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○外国証券取引口座
外国証券取引口座を開設されていないお客さまは、外国証券取引口座の開設が必要となります。外国証券取
引口座管理料は無料です。
外貨建商品等の売買等にあたり、円貨と外貨を交換する際には、外国為替市場の動向をふまえて当社が決
定した為替レートによるものとします。
商品ごとに手数料等およびリスクは異なりますので、当該商品等の契約締結前交付書面や目論見書または
お客さま向け資料等をよくお読みください。
商 号 等 : みずほ証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 94 号
加入協会 : 日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、
一般社団法人第二種金融商品取引業協会
広告審査番号 : MG5690-160722-05
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