トラブルシューティング S300 シリーズ CDS Ver. 3.68 以降 Rev.01 ****************** はじめに ****************** ●本説明書は、セーフティ・レーザ・スキャナ S300 シリーズのトラブルシューティング手順に ついて記載したものです。 製品についての説明や機能の詳細は「S300 オペレーティング・インストラクション」を参照 ください。 ●本装置のトラブルシューティングは機械・装置の管理責任者が行ってください。 ***************************************** 目次 1 トラブルシューティング フロー ............................................................................................................... - 1 - 2 LED 表示でのステータス確認と通常状態への復旧方法 ......................................................................... - 2 - 3 4 5 6 7 8 2.1 LED 表示ステータス内容 ................................................................................................................ - 2 - 2.2 通常状態への復旧方法リスト.......................................................................................................... - 3 - 7-セグ・ディスプレイのステータス表示とエラーコード.............................................................................. - 4 3.1 ステータス表示 ............................................................................................................................... - 4 - 3.2 エラーコード(ロックアウトなし 電源再投入「不要」 対処後自動復旧) ............................................. - 5 - 3.3 エラーコード(ロックアウト 電源再投入「要」 対処後電源再投入で復旧) ......................................... - 6 - 「n.x」エラーの原因と対策 (S300 Advanced/Professional/Expert) ....................................................... - 9 4.1 「n.x」エラー発生原因 .................................................................................................................... - 9 - 4.2 対策 ............................................................................................................................................... - 9 - 誤検知の事例と対策 ........................................................................................................................... - 12 5.1 誤検知に関連する S300 の光学的特徴と測定誤差 ....................................................................... - 12 - 5.2 受光エラー(測定エラー)による誤検知 .......................................................................................... - 14 - 5.3 物体の検出 .................................................................................................................................. - 17 - 5.4 光学カバーの汚れや傷の検知 ...................................................................................................... - 19 - 光学カバーの清掃と交換 ..................................................................................................................... - 20 6.1 光学カバーの清掃方法 ................................................................................................................. - 20 - 6.3 光学カバーの校正 ........................................................................................................................ - 22 - データレコーダによるスキャン(検出)状態の確認 ................................................................................. - 24 7.1 データレコーダの起動 ................................................................................................................... - 24 - 7.2 データレコーダで確認できる検知状態例........................................................................................ - 25 - CDS(設定用ソフトウェア)の立上げ...................................................................................................... - 27 - 1 トラブルシューティング フロー 7-セグ エラーコード表示? 表示なし 表示あり 誤検知 エラーコード確認 (原因不明の出力OFF) 4ページ「3 7-セグ・ディスプレイのステータス表示と エラーコード」を参照ください。 電源再投入 誤検知原因の特定 12ページ「5 誤検知の事例と対策」を参照ください。 正常状態に復帰 対処・対策の実施 復帰しない 復帰 現象再現 原因が特定できない 復旧できない 現象再現 現象再現 再現なし 現象再現 ジックへご連絡 ください 再現なし エラーコード表より 原因確認・対処 4ページ「3 7-セグ・ディスプレイのステータス表示と エラーコード」を参照ください。 LED 現象再現 (一時的なエラー) ジックへご連絡 ください 7-セグ -1- 2 LED 表示でのステータス確認と通常状態への復旧方法 2.1 LED 表示ステータス内容 LED LED 状態 内容 復旧方法 防護エリア内での物体検知 A エラー発生(エラーコード表示あり) F 点灯 警告エリア内での物体検知 A 点灯 防護エリア内での物体検知なし - 点滅(1Hz) リセット信号の入力待ち B 点滅(1Hz) 光学カバーの汚れ(軽度) C 点灯 光学カバーの汚れ(重度) C 全ての LED が消灯 電源が入っていない D 全ての LED が点滅 電源電圧が低い、または電流容量が足りない E 点灯 次ページ「通常状態への復旧方法リスト」を参照ください。 -2- 2.2 通常状態への復旧方法リスト 復旧方法 A ・検出物体を取り除いてください。 ・再起動インターロック信号を入力してください。 B ・オートリセット(防護出力 OSSD の自動復帰)でご使用になる場合は、S300 の設定を 「再起動インターロックなし」に設定してください。 ・光学カバーを清掃してください。 C ⇒汚れが取れない、もしくは傷がある場合は、光学カバーを交換してくだい。 参考)光学カバーの清掃と交換方法については、20 ページ「6 光学カバーの清掃と交換」 を参照ください。 ・電源を入れてください。 D ・配線・電圧を確認し、電源が正常に供給されているかを確認してください。 ⇒正常に機器へ電源を供給しているが作動しない場合、機器の故障が考えられます。 機器の交換・修理をお願いします。 ・電源電圧及び電流容量が十分か確認してください。 E ⇒不十分であれば、電圧・電流が十分に供給されるよう、電源ユニットを追加、もしくは 交換してください。 F ・7-セグ・ディスプレイのステータス表示とエラーコード(4ページ)を参照して対処してください 参考)S300 電源仕様 電圧:DC24V (許容範囲:16.8~30V) 消費電力(出力負荷なし):6W -3- 3 7-セグ・ディスプレイのステータス表示とエラーコード 7-セグ 3.1 ステータス表示 表示 内容 ・7-セグ点灯確認 ⇒電源投入後のスタートアップテスト中の表示 ・「ホスト」として設定されている。 ⇒電源投入後のスタートアップテスト中の表示 ・「ゲスト」として設定されている。 ⇒電源投入後のスタートアップテスト中の表示 ・初期化中 ⇒電源投入後のスタートアップテスト中の表示 ・EFI で接続されているパートナー装置の初期化待ち ・エリア切替信号の入力待ち(電源立ち上げ直後) ・パークモード、もしくはスタンバイモード ・初期状態(工場出荷状態) ・設定送信中 ・設定送信失敗 または 途中終了 ⇒設定を再送信してください。 ・装置の再起動待ち (点滅) ⇒表示が消えない場合、電源再投入してください。 (2秒以上電源を OFF にして再投入してください。) ・防護エリアで物体検知 ・警告エリア1で物体検知 ・警告エリア2で物体検知 ・光学カバー校正中 (点滅) -4- 3.2 エラーコード(ロックアウトなし 電源再投入「不要」 対処後自動復旧) 表示 内容 対処 ・外部装置モニタリング(EDM)の エラー ・EDM 回路(24V→リレーb 接点→S300 間) の確認をしてください。 ⇒電源投入直後、EDM に入力 がない。 ⇒OSSD に接続されているリレー/コンタ クタが接点溶着や故障を起こしていな いか(b 接点に導通があるか) ⇒EDM 回路間で断線が起きていないか ・再起動インターロック入力エラー ⇒入力信号が入りっぱなしにな ・リセットスイッチの故障や溶着、配線が 24V と短絡していないか確認をしてください。 っている ・EFI で接続されているパートナー ・パートナー装置の確認をしてください。 装置の異常 ・測定範囲エラー ・測定範囲半径 29.9m 以内で何かしら検出 ⇒90°以上の測定できない範 できるように取付けを行ってください。 囲がある ・ダズリング(眩惑)の発生 ⇒強い光源での干渉(太陽光、 ハロゲン灯、ストロボ゙光、光電 センサ、近距離で設置されたレ ・干渉光源を取除いてください。 ・設置高さ、角度を調整してください。 ・光源とレーザスキャナ間に遮光板設置してく ださい。 ーザスキャナとの干渉 等) ・温度エラー ・仕様範囲の周囲温度でご使用ください。 ⇒周囲温度が低すぎる、 参考)使用周囲温度:-10°~+50° もしくは高すぎる ・光学カバーの汚れ ・光学カバーを清掃してください。 ・光学カバーの傷 ・光学カバーを交換してください。 -5- 3.3 エラーコード(ロックアウト 電源再投入「要」 対処後電源再投入で復旧) 表示 内容 対処 ・外部装置モニタリング(EDM)の エラー の確認をしてください。 ⇒EDM に入力がない (点滅) ・EDM 回路(24V→リレーb 接点→S300 間) ⇒OSSD に接続されているリレー/コンタクタ ⇒EDM が入りっぱなし が接点溶着を起こしていないか(b 接点に 導通があるか)、正常に動作しているか ⇒EDM 回路間の断線・短絡 ・エンコーダ入力の異常 ・エンコーダを取付けている機器の速度確認を してください。 ⇒速度制限の超過 ⇒二つのエンコーダの速度差が ・S300 の速度設定を確認してください。 大きすぎる ・電源投入後すぐに発生する場合 ・装置の交換、もしくは修理が必要です。 ⇒装置の故障 ・不定期で発生する場合 ・電源を再投入してください。 ⇒ノイズ等外部要因による一時 的なエラー ⇒頻発する場合は装置の交換、もしくは修理 が必要です。 ⇒装置の故障 ・システムプラグの故障 ・システムプラグを交換してください。 ・EFI で接続されているパートナー装 ・パートナー装置の確認をしてください。 置の故障 ・OSSD1 の過電流 ・リレー/コンタクタに仕様以上の電流が流れて いないか確認をしてください。 ⇒出力電流:最大 250mA ・0V と短絡がないか確認をしてください。 ・他接続線と短絡がないか確認をしてください。 ・OSSD1 の 24V への短絡 ・24V と短絡がないかを確認してください。 ・他接続線と短絡がないか確認をしてください。 ・OSSD1 の 0V への短絡 ・0V と短絡がないかを確認してください。 ・他接続線と短絡がないか確認をしてください。 ・OSSD2 の過電流 ・リレー/コンタクタに仕様以上の電流が流れて いないか確認をしてください。 ⇒出力電流:最大 250mA ・0V と短絡がないか確認をしてください。 ・他接続線と短絡がないか確認をしてください。 -6- 表示 内容 対処 ・OSSD2 の 24V への短絡 ・24V と短絡がないかを確認してください。 ・他接続線と短絡がないか確認をしてください。 ・OSSD2 の 0V への短絡 ・0V と短絡がないかを確認をしてください。 ・他接続線と短絡がないか確認してください。 ・OSSD1 と OSSD2 の短絡 ・OSSD1 と OSSD2が短絡していないか配線の 確認をしてください。 ・その他 OSSD1/2 の配線異常 ・OSSD が他接続線等と短絡していないか確認 をしてください。 ・EDM の不適切な設定 ・装置の EDM(外部デバイスモニタリング)設 定を「有効」にしてください。 ・ホスト装置とゲスト装置ともに 「ホスト」もしくは「ゲスト」設定に なっている ・「ホスト」/「ゲスト」設定が正しくされているか配 線の確認をしてください。 参考)ゲスト装置は、システムプラグ内基板 ・EFI で接続されているパートナー 7 番と 13 番をジャンパしてください。 装置の エラー ・パートナー装置の確認をしてください。 ・EFI 接続の異常 ・EFI 接続・配線の確認をしてください。 ・供給電圧不足 ・電源電圧の確認をしてください。 ・再起動インターロック信号の他の ・配線の確認をしてください。 入・出力線との短絡 ・未定義のモニタリングケースに対 するエリア切替信号の入力 ・エリア切替信号の条件が設定内容と合ってい るか確認をしてください。 ・モニタリングケースの切替順番の 不正 ・モニタリングケースの切替信号の 入力エラー ・エリア切替信号が同時に切替わっているか確 認をしてください。 ⇒エリア切替用のトリガセンサのタイミングの ずれ ⇒入力信号のチャタリングや接点のバウン シングによる不安定な信号入力 参考)9 ページ 「4 「n.x」エラーの原因」を 参照ください。 -7- 表示 内容 対処 ・モニタリングケースの切替信号 A1/A2 の入力エラー ・エリア切替信号の各ペアが同時に切替わって いるか 確認をしてください。 ・モニタリングケースの切替信号 ⇒トリガセンサのタイミングのずれ ⇒入力信号のチャタリングや接点のバウン B1/B2 の入力エラー ・モニタリングケースの切替信号 シングによる不安定な信号入力 参考)9 ページ 「4 「n.x」エラーの原因」を C1/C2 の入力エラー ・モニタリングケースの切替信号 参照ください。 D1/D2 の入力エラー ・モニタリングケースの切替信号 E1/E2 の入力エラー ・汚れ測定センサの測定エラー ⇒光学カバーが取り付けられてい ・光学カバーを取り付けてください。 ・干渉光源を取除いてください。 ・設置高さ、角度を変更してください。 ない ⇒汚れ測定センサへの外乱光の 入光 -8- ・遮光板等設置してください 4 「n.x」エラーの原因と対策 (S300 Advanced/Professional/Expert) 4.1 「n.x」エラー発生原因 エリア切替用信号(A1/A2~E1/E2)のそれぞれのペア(例:A1/A2)間での入力タイミ ングのずれや不安定な信号が設定されている「入力ディレイ」の設定時間(デフォルト 設定は 40ms)以上になった場合にエラーが発生します。 例:入力 A1/A2 4.2 対策 ① エリア切替のトリガとなるセンサ等が同時に動作するように調整してください。 ② S300 の設定項目の「入力ディレイ」の時間を大きくしてください。 -9- ③ EFI 経由で Flexi Soft をご使用の場合、「同期切替」FB(ファンクションブロック)の 設定で、「出力保持時間」の時間を大きくしてください。(上記②と同様の効果があ ります。) - 10 - ④ さらに、Flexi Soft の「エラー出力コンビネーション」FB を使用すると、万が一 エリア切替信号のエラーが発生しても「同期切替」FB のエラーとなり、 S300 でのエラーは発生しません。 エラー発生時、チェックを入れた Output 信号が「H」になり、S300 はその入力が 割り当てられたエリアが選択されます。 L H L H S300 へのエリア切替信号 - 11 - 5 誤検知の事例と対策 誤検知の解決に役立つ事例と対策例を紹介します。 また、S300 のスキャン状態を確認していただくと、より原因の特定がしやすくなります。 参考)24 ページ「7 データレコーダによるスキャン(検出)状態の確認」 5.1 誤検知に関連する S300 の光学的特徴と測定誤差 ① 受光エラー(測定エラー) 下記の状況により受光エラー(測定エラー)が発生することがあります。 ・光学的干渉 ・照射されたレーザ光が物体の端での光軸割れによる、手前の物体と奥の物体 での複数の反射レーザの受光 ・透明物体での反射レーザと透過して奥の物体で戻ってきた反射レーザの受光 これらの場合受光エラーとなり、その光軸での測定距離を「0cm」と処理します。 それにより、その光軸が設定エリアに設定されていると「0cm での検出」とみなされ、 出力を OFF させます。 - 12 - ② レーザ光の拡がり S300 から照射されたレーザ光は下図のように距離が遠くなるにしたがって拡がっ ていきます。 ③ 測定誤差 S300 は各光軸の最大 100mm で測定誤差が生じることがあります。 黒線:検出物体面 青線:スキャン面 検出物体が平面でも測定誤差によりバラつき(揺らぎ)が発生する。 - 13 - 5.2 受光エラー(測定エラー)による誤検知 ① 光学的干渉による受光エラー ○事例1:S300 同士の相互干渉 2台の S300 が向かい合って設置されており、向かいの S300 から照射された レーザ光を受光し誤検知が発生した。 対策例:スキャン面がもう一方の S300 に当たらないようにずらした。 a:スキャン面高さをずらした。 注)スキャン面は 200mm 以上離してください。 b:スキャン面を傾けた。 注)スキャン面と対する S300 の筐体間を 100mm 以上離してください。 c:遮蔽板を設置した。 参考)スキャン面の確認には、レーザファインダ (トプコン製「LS-80x」)が便利です。 - 14 - ○事例 2:赤外光センサ、照明、太陽光等の他光源との干渉 赤外光センサ 照明(ハロゲン光) 太陽光 対策例: ・他光源からの入光が内容に設置位置やスキャン面の角度を変更した。 ・他光源からの入光がないように遮蔽板を設置した。 ・S300 の設定で「複数サンプリング」(スキャン回数)を増した。 ・S300 の設定で「分解能」(最少検出物体)を大きくした。 注)「複数サンプリング」を増やすと応答時間が増加します。 「分解能」を大きくすると検出可能な物体の大きさが増加します。 停止性能と検出対象物の仕様や安全防護性能を十分考慮したうえで設定変更 を行ってください。 - 15 - ② 複数レーザの入光による受光エラー ○事例1:安全柵(金網部分)での光軸割れによる複数レーザの受光 対策例:金網上のレーザが当たる位置に鉄板を取付けた。 ○事例2:角パイプのエッジ部分での光軸割れによる複数レーザの受光 対策例:角パイプのレーザが当たる位置に黒ゴムシートを巻きつけた。 - 16 - ○事例3:透明樹脂板での反射と透過したレーザの複数レーザの受光 対策例:透明樹脂板上のレーザが当たる位置に紙を貼付けた。 透明樹脂板 紙 参考)S300 と対象物体との距離が近いと受光エラーは起こりやすくなります。 ある程度の距離(諸条件によりますが 2m 程)を離すとエラー発生を抑える事ができ ます。 5.3 物体の検出 ① レーザ光の拡がりによる誤検知 ○事例:S300 が傾いて設置されていたため、遠方で床を検知した。 床面 ○対策:S300 の設置角度を調整した。 - 17 - 床面検知 ② 測定誤差による誤検知 ○事例:防護エリアを壁ぎりぎりに設定した為、測定誤差により検知した。 ○対策:防護エリア設定を変更し、80mm の隙間をあけた。 ③ 目視で確認しづらい物体の検知 ○事例1:虫を検出した。 ○事例2:水蒸気を検出した。 - 18 - ○対策例:S300 の設定で「複数サンプリング」(スキャン回数)を増やした。 注)「複数サンプリング」を増やすと応答時間が増加します。 5.4 光学カバーの汚れや傷の検知 ○事例:光学カバー上に付着した油汚れを検出した。 参考)油汚れは目視で確認しづらく、多数発生している事例です。 ○対策:消毒用エタノールでふき取った。 注)光学カバーの清掃方法は次ページ「6.1 光学カバーの清掃方法」を参照くだ さい。 - 19 - 6 光学カバーの清掃と交換 6.1 光学カバーの清掃方法 ① ゴミやほこりをエアで吹くか柔らかい布で軽くはたいて落としてください。 ② 柔らかい布に消毒用エタノール染み込ませたものや、OA クリーナーを使用して汚 れをふき取ってください。 注)この際、決して強くこすらないでください。光学カバー表面に傷がつきます。 ③ 拭き跡が残らないよう、柔らかい布で乾拭きしてください。 注)光学カバーに傷がある場合は光学カバーを交換してください。 6.2 光学カバーの交換方法 参考)スペアパーツとして光学カバーをご用意しております。(別売) ・商品名:光学カバー (パッキン・ネジ付) ・製品番号:2039248 注)交換作業の際は、センサ内部の光学部品に触れないよう注意してください。 ① 光学カバーに付着しているゴミやほこりをよく落としてください。 ② 3 ヵ所のネジを外します。 裏側 ③ カバーを外します。 - 20 - ④ 光学カバーが接する面(下写真赤◎部)のゴミやほこりを取り除いてください。 この時、センサ内部にゴミ・ほこりが入らないように注意してください。 ⑤ パッキンを交換します。 パッキン(白) ⑥ 光学カバーを交換します。 ▼マークが前に来るように取付けてください。 ▼マークが前面 ⑦ ネジを締めます。(締付トルク 1.2Nm) ⑧ 交換は以上で終了です。 続いて次ページ「6.3 光学カバーの校正」に進んでください。 注)光学カバー交換後は必ず校正作業が必要です。 - 21 - 6.3 光学カバーの校正 ① 設定用ソフトウェア CDS を立上げ、S300 と接続します。 「管理責任者」でログオンしてください。 (立上げ・接続方法は 27 ページ「8 CDS の立上げ」を参照ください。) ② デバイスウィンドウを開きます。 右クリックでメニューオープン ③ 「サービス」-「フロントスクリーン校正」をクリックします。 ④ 「OK」をクリックします。 - 22 - ⑤ メッセージが表示されます。「はい」をクリックします。 校正が開始され、10 秒程で終了します。 ① 「続行」をクリックします。 以上で光学カバーの校正は終了です。 - 23 - 7 データレコーダによるスキャン(検出)状態の確認 データレコーダにより、現在のスキャン(検出)状態が確認できます。 誤検知が発生した際にこの機能を使えば、誤検知の発生個所や原因を特定するのに役立て ることができます。 7.1 データレコーダの起動 ① 設定用ソフトウェア CDS を立上げ、S300 と接続します。 (立上げ・接続方法は 27 ページ「8 CDS の立上げ」を参照ください。) EFI 経由で Flexi Soft に接続の場合、Flexi Soft Designer からでも確認できます。 ② デバイスウィンドウを開きます。 右クリックでメニューオープン ③ 「データレコーダ」をクリックします。 スキャン状態が表示されます。 - 24 - 7.2 データレコーダで確認できる検知状態例 ① 物体検知 ② 他光源との干渉(太陽光等の強い光) - 25 - ③ 他光源との干渉(相互干渉・赤外光センサ等比較的弱い光) ④ 光学カバーの汚れ ⑤ 虫・ほこり ⑥ 水蒸気・ほこり - 26 - 8 CDS(設定用ソフトウェア)の立上げ 設定用ソフトウェア CDS をインストールされていない場合、別紙「S300_設定方法」を参照し、 ソフトウェアをインストールしてください。 参考)ソフトウェアは製品に添付されています。また、弊社ホームページ(下記)からのダウ ンロードも可能です。(無償 要会員登録) URL:http://www.sick.jp S300 と PC との接続は専用の設定用ケーブル(サービス用ケーブル)を使用します。 設定用ケーブル 参考)設定用ケーブル(サービス用ケーブル)は4種類ご用意しております。(別売) ・型式:DSL8D04G02M-025KM1 (製品番号:6021195) PC 側コネクタ:D-sub 9P(メス) / 長さ:2m ・型式:DSL8D04G10M-025KM1 (製品番号:2027649) PC 側コネクタ:D-sub 9P(メス) / 長さ:10m ・型式:DSL8U04G02M-025KM1 (製品番号:6034574) PC 側コネクタ:USB-A / 長さ:2m ・型式:DSL8U04G10M-025KM1 (製品番号:6034575) PC 側コネクタ:USB-A / 長さ:10m 8.1 CDS の立上げ ① S300 と PC を設定ケーブルで接続します。 通信ポート - 27 - ② CDS を開きます。 CDS のショートカットをダブルクリック、または Windows 「スタート」からプログラム を開いてください。 注)CDS を開く前に必ず設定用ケーブルを PC に接続しておいてください。 接続用ケーブルが使用する COM ポートを認識することができません。 ③ 設定ケーブルを接続している COM ポートをクリックします。 注)この説明書では「COM 10」を使用 ④ 「プロジェクト確定」をクリックします。 ⑤ 「続行」をクリックします。 - 28 - ⑥ 「はい」をクリックします。 ここまでで、「作業者」レベルのユーザグループで立ち上がります。 データレコーダはこのユーザグループレベルで確認可能です。 注)設定の変更や光学カバーの校正は「管理責任者」へ変更する必要があります。 「管理責任者」へ変更する場合は次⑦へ進んでください。 ⑦ 「ユーザグループ変更」をクリックします。 ⑧ パスワード:「SICKSAFE」(大文字・半角)を入力します。 以上で、CDS の立上げは終了です。 その他ご不明点がございましたら、下記へご連絡ください。 ジック株式会社 技術サービス部 TEL:03-5309-2114(直通) FAX:03-5309-2113 - 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