他の人々のために祈る セッション1 どのように他の人々のために祈るか 友だち同士で集まるとき、自分の抱えている問題について話すことがあります。 時には、仕事や家族に関する困難な状況について分かち合うことがあります。 また肉体的、あるいは感情的な問題を話すことがあります。さらに、その人の 家族のだれかや友人が抱えている問題について話すことがあります。このよう な問題について聞くとき、どのように応じるべきでしょうか。おそらくあなた は、問題を分かち合ってくれた相手の人に、自分もそのことを心配しているこ とを伝え、できるならその人を助けようとしてみることでしょう。ある状況に おいては、その人にただ耳を傾けること以外に、他にできることはほとんどな いと感じるかもしれません。他の人が痛みや悲しみを分かち合うときにその人 に耳を傾けることは、あなたがその人のことを心配していることを示す大切な 行いです。しかし、単に耳を傾けるだけで終わらせるべきではありません。そ の人に対する思いのゆえに、あなたはその人に代わって何らかの行動を起こす ように動機づけられることでしょう。他の人に代わってなされる行いのことを、 クリスチャンは「奉仕」と呼びます。どのような行いをするかは、相手の必要 とあなたのその人を助ける能力によって決まります。しかし、他の人のために あなたがいつでもできる一つのことがあります。それは、祈りです。 小グループでの分かち合い 他の人々のためにどのようなことを祈ることができますか。 他の人々のために祈ることは、あなたのクリスチャン生活の一つの大切な習慣 1 となるべきです。他の人のために祈るとき、あなたはその人に対する自分の心 を言い表すことになります。また、神がその人を愛し、その人の必要を満たす ことがおできになるとあなたが信じていることを言い表すことになります。こ のような、他の人々のために祈る祈りは、「とりなしの祈り」と呼ばれます。 あなたは人々の救い、罪の赦し、いやし、また死からの守りを神に祈り求める ことができます。神はあなたが祈っている人を愛しておられるので、その人の 生活のすべての領域について心に留めておられます。ですから、あなたはその 人の霊的な必要だけでなく、精神的、肉体的な必要のためにも祈ることができ ます。祈るとき、とりなしの祈りの基礎となる以下の6つの原則に留意してく ださい。 1.とりなしの祈りは、あなたの神との個人的な関係に基づく。 イエス様を信じたことによって、あなたは神の子とされました(ヨハネ1:1 2)。神の子となったので、あなたのうちには聖霊がおられ、聖霊によってあ なたは神を「父」と呼ぶことができます(ローマ8:14-15)。ですから、 あなたがだれかに代わって神に語るとき、あなたは「お父さん、私の友だちが 大変なの。彼女を助けてあげて」と父親に助けを求める娘のようになります。 神はあなたを愛し、あなたの友だちのことを心に留めておられ、あらゆる仕方 であなたの友だちを助けてくださいます。神はすべての人の父親となり得るお 方です。言い換えれば、すべての人が今すでに神の子であるか、あるいはいつ か神の子となる可能性があります。神の子となるために必要な唯一のことは、 イエス様を信じることです。ですから、あなたの友だちが問題を抱えているの をご覧になるとき、神はその人があなたの友だちであるからというだけでその 人のことを心に留められるのではありません。神はその人をご自身の子どもの 一人として愛しておられるのです。ですから、神があなたの祈りに答えられる とき、神はご自身の愛と、その人と関係を持ちたいというご自身の心のうちに ある願いとを示されるのです。 2 2.とりなしの祈りは、祈りに答えたいという神の願いと神の力に基づく。 神はあなたとあなたがとりなす人を愛しておられるので、あなたの祈りに答え たいと願っておられます。「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほど に、世を愛された。」(ヨハネ3:16)神はひとり子をお与えになるほどの 愛を持っておられるので、私たちの祈りにも答えてくださいます。また、神は 全宇宙を統べ治める力強いお方であり、私たちの祈りに答える力を持っておら れます。イエス様は言われました。「わたしには天においても、地においても、 いっさいの権威が与えられています。」(マタイ28:18)また、イエス様 はこう約束されました。「あなたがたが信じて祈り求めるものなら、何でも与 えられます。」(マタイ21:22)イエス様はこの約束を守りたいと願って おられ、また守ることのできるお方です。 3.とりなしの祈りは、私たちの生活のすべての領域に対する神の愛に基づく。 神は人々の肉体的な健康と、霊的な健康の両方に心を留めておられます。神は 私たちの罪を赦し、私たちに永遠のいのちを与えることだけではなく、私たち がこの地上において良い人生を送ることも願っておられます。神は真実なお方 であり、神に信頼する者たちの必要を確かに満たしてくださるのです。しかし、 あなたの知っている人たちの多くは、自分の必要について神に祈ることを望ま ないか、そうすることができないでいます。あなたの家族や友人の中で、神を 知らない人たちのことを考えてみてください。彼らは罪のゆえに神との関係を 持つことができずにいます。しばしば彼らは、神が存在していないかのように 生きています。神の大いなる恵み、あわれみ、真実のゆえに、あなたはこのよ うな人々に代わって、神に叫び求める機会を得ているのです。ですからあなた は、彼らのすべての必要を満たしてくださるように神に祈り求めるべきなので す。 4.とりなしの祈りは、神のみこころにゆだねるあなたの態度に基づく。 イエス様は十字架にかかる前夜、十字架で死ぬのではなく、いのちを守ってく 3 ださいと神に祈り求められました。イエス様はこう祈られました。「父よ。み こころならば、この杯をわたしから取りのけてください。」それから次のよう に祈りを締めくくりました。「しかし、わたしの願いではなく、みこころのと おりにしてください。」(ルカ22:42)あなたも祈るとき、このイエス様 の模範に従うべきです。あなたの願いを神に打ち明けた後、その願いを神のみ こころにゆだねるべきです。イエス様が模範の祈りの中で教えておられるよう に祈るべきなのです。「御国が来ますように。みこころが天で行われるように 地でも行われますように。」(マタイ6:10) あなたには、ガンにかかり、死を迎えようとしている友人がいるかもしれませ ん。他のどんなことよりもあなたが願うことは、その人がいやされることです。 このような場合、友だちをいやしてくださるように神に願い求めるべきですが、 それと共に、「父よ。あなたのみこころがなりますように」という言葉で祈り を締めくくるべきです。この言葉の奥には、神が最善を知っておられるという ことへの信仰があります。あなたの友人が生きるにしても、死ぬにしても、神 はこの状況を用いて、ご自身の良いご計画を成し遂げることができるのです。 それは、あなたの友人の死が良いものであるという意味ではありません。死そ のものは、ひどい病気の結果であり、あなたの友人に大変な苦しみをもたらし ます。しかしその苦しみの中でさえ、神は良いご計画を成し遂げることができ るのです。例えば、あなたの友人がクリスチャンであるなら、彼の死は、彼を 天国の神のもとへと導きます。それはすばらしいことです!また、あなたの友 人がクリスチャンでないとしても、神は彼の死を用いて、だれにでもいずれ死 が訪れることを他の人々に気づかせ、彼らがイエス様を救い主、主として信じ るように導かれるかもしれません。 5.とりなしの祈りは、他の人々に対するあなたの心に基づく。 あなたが祈る人たちのことを神が心に留めておられるだけでなく、あなたもそ の人たちのことを心に留めています。あなたは神と同じ思いを抱いているので 4 す。そして神が愛しておられる人たちを愛しているのです。ですから、あなた が他の人々のために祈るとき、あなたを通して神ご自身が神の愛を示しておら れるのです。「いまだかつて、だれも神を見た者はありません。もし私たちが 互いに愛し合うなら、神は私たちのうちにおられ、神の愛が私たちのうちに全 うされるのです。」(I ヨハネ4:12)この心が、あなたを動機づけ、他の 人々のために祈るという思いを起こさせるのです。人々のどのような必要も、 私たちがその人たちに心を留め、祈るように導いてくれます。ある人の霊的な 救い、いやし、旅行の安全、困難な状況からの解放、励まし、幸せなど、あな たはその人のどのような必要のためにも祈ることができます。神はその人の生 活のすべてのことに心を留めておられるので、あなたも同じ心を持つべきです。 6.しばしば、としなしの祈りは、さらなる神への奉仕と、人々に対する良い 行いへとあなたを導く。 他の人々の必要のために祈るとき、神があなたを彼らの問題に対する答えの一 部となるように導かれることがあることに心を留めておきましょう。例えば、 あなたの家族や友人の救いのために祈るとき、その人たちにイエス様について 話すように神があなたを導かれるかもしれません。食べ物のない人たちのため に祈るとき、その人たちに食物やお金を渡すように導かれるかもしれません。 病気をわずらっている人たちのために祈るとき、その人たちを訪問して励ます ように導かれるかもしれません。孤独な人たちのために祈るとき、その人たち の友だちになるようにと神があなたに語られるかもしれません。この世の失わ れた人たちのために祈るとき、宣教師となるように導かれるかもしれません。 祈りは行動を促します。神は祈りを用いて、神の民がみこころを知り、行うよ うに導かれます。ですから、他の人々の必要のために祈るとき、「父よ、みこ ころがなりますように」とだけ祈るのではなく、「父よ、私があなたのみここ ろを行うことができるように助けてください」と祈るようにしましょう。 5 小グループでの適用 1.二人か三人ずつのグループに分かれてください。あなたが他の人々のために祈る ことを妨げる事柄について話し合ってください。それには以下のものが含まれるかも しれません。 (1) 罪のゆえに、あなたの神との関係が弱くなっている。 (2) 神には祈りに答える力があることを信じていない。 (3) 神があなたや他の人々を愛していることを信じていない。 (4) 神のみこころにゆだねようとしていない。 (5) 他の人々のことを心にかけていない。 (6) 他の人々に仕えたいと思っていない。 2.祈りのときを持ってください。あなたが他の人々のために祈ることを妨げている事 柄について、神の御前にあなたの罪を告白してください。そして、それらを克服するこ とができるように神の助けを祈り求めてください。心の中で静かに祈るのでも、声に出 して祈るのでも、どちらでも構いません。 3.一人一人、自分の必要を一つずつ分かち合ってください。そして、このセッションを 終えるにあたり、互いのために祈ってください。 個人的な適用 祈りのリストを作ってください。少なくとも5人の人たちの名前を書き、一人一人の名 前の横に一つ、またはそれ以上の必要を記してください。今週、この人たちの必要の ために毎日祈ってください。 6 セッション2 とりなしの祈りの模範:イエス様の祈り パート1 聖書には他の人々のために祈ることについて多くの模範が記されていますが、 最も良い模範はイエス様ご自身の祈りです。ヨハネ17章でイエス様は、弟子 たちのためだけでなく、その後の時代のすべてのクリスチャンのためにも祈ら れました。イエス様は、あなたのためにも祈られたのです。この祈りは、とり なしの祈りがどうあるべきかを示す最善の模範です。このイエス様の模範に従 うことを学ぶことによって、あなたは他の人々のために祈ることにおいて、さ らに成長することでしょう。このイエス様の祈りは、他の人々のために祈るこ とについて重要な教えを示しているので、これから二つのセッションに分けて 学んでいくことにします。 小グループでの分かち合い 1.ヨハネ17:1-5を読んでください。 2.イエス様は、ご自身のために何を祈られましたか。 イエス様は十字架につけられる前夜、弟子たちと共に食事をされました。食事 の後、イエス様は彼らを慰め、彼らにイエス様との関係の大切さを教え、イエ ス様が天に戻られた後に彼らに聖霊を遣わされることを約束されました。そし て、イエス様はこの教えの時間を祈りをもって締めくくられました。その祈り がヨハネ17章に記されています。 イエス様の祈りは父なる神とのユニークな関係に基づいています。イエス様は 神を「父」と呼んでおられます(ヨハネ17:1)。そして、父なる神がイエ ス様に与えられたすべての人に永遠のいのちを与えるために、すべての人を支 配する権威をお与えになったと述べておられます(ヨハネ17:2)。 7 ヨハネ17章でイエス様は、神の御子としての権威あるユニークな立場が、神 の栄光を現すために用いられるようにと祈っています。御子は、父なる神とイ エス・キリストとを信じる人たちに永遠のいのちを与えることによって、父の 栄光を現します(ヨハネ17:2-3)。3節に書かれている「知る」という 言葉は、理論的、あるいは学術的な知識を意味しているのではありません。数 学や科学や歴史についての知識を得るように神についての知識を得る、という ことではないのです。ここでイエス様は、個人的な関係を通してもたらされる 個人的な理解について語っておられます。私たちが親、兄弟、友人たちを個人 的に知るのと同じように、イエス様と父なる神を個人的に知ることを求めてお られるのです。このことは他の聖書箇所を見ることによって、より明確に理解 できます。ヨハネ1:12にはこう書かれています。「しかし、この方を受け 入れた人々、すなわち、その名を信じた人々には、神の子どもとされる特権を お与えになった。」また、ヨハネ15:14でイエス様はご自身についてこう 語っておられます。「わたしがあなたがたに命じることをあなたがたが行うな ら、あなたがたはわたしの友です。」イエス様は、私たちがイエス様の友とな り、神の子となることができるように、神のすべての権威をもってこの地に来 られました。 イエス様のように、あなたも神の子として神の御前に近づくべきです。あなた の心のうちに働かれる聖霊を通して、あなたは神に「アバ、父」と呼び求める ことができます(ローマ8:15)。また、あなたの父はあなたを愛しておら れるので、あなたは神の子として確信をもって父の御前に近づくことができま す。あなたの父は、あなたを通してみこころを成し遂げることによって、ご自 身の栄光を現したいと願っておられるのです。 祈るとき、だれが責任を持っておられるのか、思い起こしましょう。神があな たのために存在しているのではありません。あなたが神のために存在している のです。神はあなたを通してご自身の栄光を現すために、あなたを造られまし 8 た。あなたが神の子として、他の人々も神の子どもとなることを求めて祈ると き、あなたの他の人々のための祈りは、最も力あるものとなるのです。 小グループでの分かち合い 1.ヨハネ17:6-8を読んでください。 2.人々はどのようにしてイエス様を知るようになりますか。 イエス様は弟子たちが神の言葉を受け入れ、イエス様を信じたと言われました。 これはとても重要なことです。人々がイエス様を知るようになるには、福音を 聞き、信じることが必要です。 小グループでの適用 あなたの家族、友人、同僚、またあなたの知らない人たちが、福音を聞く機会を得、 そのメッセージに心を開き、彼らの主、救い主として信じるように祈ってください。 小グループでの分かち合い 1.ヨハネ17:9-15を読んでください。 2.人々はどのようにして悪い者から守られますか。 イエス様は彼に従う者たちが「悪い者」、つまりサタンから守られるように、 神に祈られました(ヨハネ17:15)。私たちクリスチャンにとって、サタ ンの攻撃を受けやすいいくつかのポイントがあります。それらが何であるかを 知ることによって、私たちはサタンがどのように攻撃してくるか、より気づく ことができます。イエス様の祈りには、サタンがクリスチャンたちを攻撃して いくる三つのポイントが示されています。 第一に、イエス様は「わたしたちと同様に、彼らが一つとなる」ことを祈られ ました。(ヨハネ17:11)。イエス様は、クリスチャンたちの間にも一致 9 があるようにと祈られたのです。ここでイエス様が一致のために祈られたのは、 サタンがクリスチャンたちの間に、仲たがい、不調和、分裂などを起こそうと するからです。サタンがそのようにする理由は、クリスチャンが伝えようとす るメッセージは愛のメッセージだからです。イエス様はこう言われました。 「わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合うこと、こ れがわたしの戒めです。」(ヨハネ15:12)クリスチャンたちが互いに愛 し合っているなら、彼らの愛のゆえに、他の人々はキリストのもとへと引き寄 せられていきます。しかしクリスチャンたちが互いを嫌ったり、憎んだりする なら、他の人々はキリストから背を向けてしまいます。 第二に、イエス様は「彼らの中でわたしの喜びが全うされる」ことを祈られま した(ヨハネ17:13)。サタンはあらゆることを通して、恐れ、不安、失 望をもたらそうとするので、イエス様はクリスチャンが喜びを持つことができ るようにと祈られたのです。 第三に、「この世」がイエス様を信じる者たちを憎むゆえに、イエス様は祈ら れました(ヨハネ17:13-14)。聖書は、今のこの世はサタンによって 支配されていると教えています。サタンは「この世を支配する者」です(ヨハ ネ12:31)。イエス様を拒む人たちは、イエス様を拒むサタンのリーダー シップに従っています。多くの場合、そのような人々はクリスチャンたちのイ エス様に対する献身のゆえに、クリスチャンたちをも拒みます。ですからイエ ス様はこう言われたのです。「兄弟は兄弟を死に渡し、父は子を死に渡し、子 は両親に逆らって立ち、彼らを死に至らせます。また、わたしの名のために、 あなたがたはみなの者に憎まれます。しかし、最後まで耐え忍ぶ人は救われま す。」(マルコ13:12-13) あなたはキリストを信じるがゆえに、家族や友人から拒絶されたことがあるか もしれません。それによって心が痛んだかもしれませんが、そのことに驚くべ 10 きではありません。イエス様は、彼に従う者たちはこの世の人々から憎まれる と言われました。そのようなことがあったとき、彼らが「なぜ」あなたを拒ん だのかを思い起こしましょう。それは彼らの目がサタンによって覆われ、福音 の真理を知ることができないからです。彼らは神の愛を体験すること、また罪 の赦しを得ることが、どれほどすばらしいことなのかを知らないのです。彼ら はイエス様を信じることによって、「新しく造られた者」(IIコリント5:1 7)となるとはどういうことかを知らないのです。彼らは今なお、自己中心、 罪、死のとりことなっているのです。 小グループでの分かち合いと適用 1.サタンは上記の三つのうち、どのようにしてあなたやあなたの知っている人たちを 攻撃してきましたか。 2.あなたの知っている人たちが悪い者から神によって守られるように祈ってください。 クリスチャンたちの間に、ねたみ、怒り、分裂ではなく、愛、一致、交わりがあるように 祈りましょう。あなたの知っている人たちがイエス様を信じることによってもたらされる 喜びを体験できるように祈りましょう。そして、この世の支配者であるサタンの支配の もとにあるあなたの家族や友人が、福音の力によって解放されるように祈りましょう。 個人的な適用 あなたの知っている、失われた人々の名前を5人書き出してください。今週、彼らのた めに毎日祈りましょう。神がサタンから彼らを守り、彼らが福音を聞く機会を得、あな たが彼らにイエス様について語る機会が与えられるように祈りましょう。 11 セッション3 とりなしの祈りの模範:イエス様の祈り パート2 小グループでの分かち合い 1.先週、個人的な適用を通して、神はあなたに何を教えてくださいましたか。 2.ヨハネ17:16-19を読んでください。 3.神は私たちをどのようにして聖別されますか。 聖別とは、きよくなることです。あなたが聖別されていくのは、あなた自身の 努力、つまり神のためにあなたができることをした結果であると考えるべきで はありません。みことばを学んでそれを生活に適用するという、あなたのなす べきことをする必要はありますが、実際のところ、聖別とはあなたのうちにな される神の働きの結果として起こることなのです。神はあなたに罪の赦しと永 遠のいのちを与えるために、御子を遣わされました。神はあなたに福音を与え、 またあなたが福音を聞いて信じることができるように、あなたのもとへ福音を 分かち合う人を送られました。神はあなたの心に聖霊を遣わされ、あなたがそ のメッセージを聞いて、信仰によって応答することができるようにされました。 そして今、聖霊はあなたの心のうちに働き続け、あなたがみことばを理解し、 生活に適用するのを助けておられます。イエス様は彼に従う者たちが神の言葉 によって「聖別」されるようにと祈られました(ヨハネ17:17)。聖別は、 人々がみことばに従うときに起こります。それは、人々がイエス様を信じる前 の生活から背を向け、イエス様の模範に従うときに起こります。 小グループでの適用と分かち合い 1.あなたの知っている人たちが聖別されるように祈ってください。その人たちが神の 御霊の支配にゆだねて、聖別されるように祈りましょう。彼らがみことばを読み、理解 し、その真理を生活に適用していけるように祈りましょう。 2.ヨハネ17:24を読んでください。 12 3.クリスチャンたちがイエス様のいるところに一緒にいるようになり、イエス様の栄光 を見るようになることを言われたとき、イエス様は「どこ」を意味しておられたのでしょう か。 イエス様は天国と呼ばれるところに、いつかクリスチャンたちがイエス様と共 にいるようになることを示されました。天国においてあなたの聖別の過程は完 了し、あなたはイエス様の栄光を完全に見ることができます。イエス様はあな たがクリスチャンとしての生涯を全うすることを祈られました。それは簡単な ことではありません。これまで見てきたように、サタンはあなたに攻撃してき ます。あなたの家族や友人はあなたを拒むでしょう。人生を歩む中で、失望さ せられることや失敗が起こるでしょう。簡単には乗り越えることのできない困 難にも直面するでしょう。この旅路を自分の力だけで全うしなければならない としたら、それは不可能です。しかし良い知らせは、あなたは自分の力だけに 頼る必要はない、ということです。聖霊があなたと共におられ、あなたを強め、 励まし、導かれます。あなたがクリスチャンとしての人生を全うすることがで きるように、次のようなみことばが与えられています。「もし私たちが御霊に よって生きるのなら、御霊に導かれて、進もうではありませんか。」(ガラテ ヤ5:25)「主にあって、その大能の力によって強められなさい。」(エペ ソ6:10) 小グループでの分かち合いと適用 1.クリスチャンとしての人生を全うすることができるように励ましを必要としている人 たちのために祈ってください。特に人々からの反対に会ったり、失望していたり、また、 霊的に弱く、キリストを信じる信仰が強められる必要のある人たちのために祈りましょ う。 2.ヨハネ17:25-26を読んでください。 3.なぜイエス様は私たちを神のもとへ導きたいと願っておられるのでしょうか。 13 イエス様の祈りは、伝道という目的をもって、最初の祈りと同じところへと戻 っています。イエス様は人々が神の愛とキリストの臨在を体験することができ るように、彼らが神を「知る」ことを願っておられます。福音には、人生に変 革を起こす力があります。それは、人々を神との関係へと導き、彼らに新しい いのちを与えます。彼らの罪は赦され、彼らは永遠のいのちを得ます。聖霊は 彼らがこの地上において、また永遠に神と共にいる天国において、彼らを力を 与えられます。 小グループでの適用 あなたの友人や家族に神のことを知らせる機会が与えられるように祈ってください。 福音を受け入れ、イエス様を信じる準備のできている人たちのもとへ導いてくださるよ うに神に祈り求めましょう。そして、その人たちと会うときに語るべき言葉が与えられ るように祈りましょう(他の人々にイエス様について語ることに関しては、「あかしの基 本」、「人間関係を通しての伝道」の学びを参照してください)。 個人的な適用 1. 以下の項目に沿って祈りのリストを作ってください。それぞれの項目に当てはま る人たちの名前を書き出してください。 (1)福音を聞き、イエス様を信じる必要のある人々 (2)サタンの攻撃からの守りを必要としている人々 (3)交わりを必要としている人々 (4)喜びを必要としている人々 (5)聖別される必要がある人々 (6)クリスチャン生活において励ましを必要としている人々 (7)神との関係において確信を持つ必要がある人々 2. 一日ごとに一つの項目に関して祈ってください。そして、一日ごとに、それぞれの 項目に名前が挙げられている人たちのために祈ってください。そうすることによって、 毎週、このリストに挙げられている人たち全員のために祈ることができます。 14 考察 1.他の人々のために祈ることに関して、何を学びましたか。 2.他の人々のために祈ることに関して、質問はありますか。 3.他の人々のために祈ることに関してあなたが学んだことを他の人たちと分かち合 うために、どのような計画を立てますか。 15
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