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農村計画研究部会
平成 28 年度
平成 28 年度
農業農村工学会
討論集会
農村計画研究部会企画セッション
1.テーマ
水田大規模経営と農村の未来
2.企画セッションの概要
TPP 合意等厳しい環境下で将来にわたった水田農業の基盤を形成するために,農地中間管理事業の
開始や巨大区画水田の整備が行われている。これら農地の規模拡大や集約化の進展は,出し手農家の
農業との関わりを大きく変化させることにより,農村の社会構造や景観に大きな影響を及ぼすと考え
られる。そこで,本企画セッションでは,研究者,行政に現場の実践者も交え,水田大規模経営が確
立された農村地域の将来像を検討する。
3.日時
平成 28 年 8 月 31 日(水)
13:40∼15:20(大会 2 日目)
4.場所
ホテル法華倶楽部仙台(仙台市青葉区本町 2-11-30)
第 1 会場(2 階 ピア)
5.内容
(1)開会挨拶・部会報告:藤 浩幸(弘前大学)
(2)話題提供
①石井敦(筑波大学)
「真の低コスト稲作実現のための巨大区画水田整備」
日本の平野部で,国際市場価格に匹敵する真の低コスト稲作農業を実現するための必要条件と
その実現可能性を論じる。国内外の事例調査分析を踏まえ,大規模経営体の専従者 1 名あたりの
経営規模を 60 80ha/人に拡大する必要があり,そのためには水田区画は 1 枚 5ha 以上の巨大区
画水田として超大型の農業機械を効率よく使う必要があること,区画規模拡大とあわせて末端水
利施設を極力削減すべきこと等を論じる。
②鴇田豊,廣野修,三上浩二,八巻智(宮城県)
「宮城県における「新たな標準区画(2ha 区画)」の取組について」
宮城県では,東日本大震災による津波で特に甚大な被害を受けた 10 市町 1 9 地区約 5,100ha で
東日本大震災復興交付金を活用した「農山漁村地域復 興基盤総合整備事業」を実施している。実
施に際し,県では「新たな標準 区画(2ha 区画)」を平成 25 年度に策定し,名取市,岩沼市を中心と
した 約 1,300ha で整備を実施している。本報では「新たな標準区画(2ha 区画 )」の導入目的や効
果検証の取組等について報告する。
③田村善洋(農事組合法人林ライス)
「「農事組合法人 林ライス」の設立と今後の展望について」
宮城県岩沼市林地区は,平成 23 年 3 月 11 日東日本大震災の津波により,農地はもとより農業
用機械や施設,住家まで生活基盤全てが流失した。離農を希望する人も多かったなかで,今後の営
農について,地域で話し合いを行い,地域の受け皿として法人化を進めた。本報では,「農事組合
法人 林ライス」の設立の経緯や今後の展望について報告する。
(3)総合討論
コーディネータ:山路永司(東京大学)
(4)閉会挨拶