労働災害防止への一層の取組みについて(要請) 労働災害の発生件数は、労使の皆さまのご尽力もあり、長期的には着実に減少して きました。しかしながら、渋谷労働基準監督署管内においては、本年に入り増加傾向 に転じ、建設業における休業4日以上の災害は、10月末日現在で前年同期に比べ1 0%の増加となっています。特に、死亡者数が6名と近年になく増加しており、極め て憂慮すべき状況にあります。 特に、建設業における休業4日以上の労働災害の30%が「墜落・転落」災害、同 じく30%が休業3箇月以上を見込まれる重篤な災害となっており、6名の死亡災害 も発生しているところです。これらのなかには、足場や脚立から墜落した、クレーン の荷が落下した、解体工事でブロック塀が倒壊し下敷きとなった、内燃機関を使用し て一酸化炭素中毒となったなど、十分な安全対策を実施していれば防げたのではない かと思われるものも少なくありません。また、先に実施した不安全行動に関するアン ケート結果によると、不安全行動を防ぐための対策としては「危険予知訓練の実施」 や「安全衛生教育の実施」が有効との意見が多く寄せられているところです。 つきましては、何かと気忙しく災害の危険が高まる年末・年始を迎えるに当たり、 安全パトロールの実施等労働災害防止活動の一層の取り組みをお願い申し上げます。 また、貴分会会員各社の皆様に東京労働局として取り組んでいる 運動とともに、本要請の趣旨を周知していただき、以下の事項について再度点検して いただくようお願いいたします。 1 墜落災害を防止するために、高所作業では、 作業床を設けているか。 作業床には手すり、中さん・下さん等を設けているか。 安全帯を装着し、かつ、使用しているか。2丁掛けにしているか。 2 荷の飛来落下災害を防止するために、 荷の下への立入禁止措置を実施しているか。 3 解体工事における倒壊災害を防止するために、 作業計画を定め関係者に周知し、作業主任者に直接作業指揮させているか。 4 一酸化炭素中毒を防止するために、 内燃機関を屋内で使用させていないか。 5 労働者等に 危険予知訓練や安全衛生教育を実施しているか、その内容は理解されているか。
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