鴨川版CCRC構想等策定支援業務 基本仕様書 1 目 的 国では、平成26年12月に閣議決定したまち・ひと・しごと創生総合戦略に「『日本 版CCRC』の検討」を掲げ、有識者や関係省庁が参画する「日本版CCRC 構想 有識者会議」において、平成27年12月に「『生涯活躍のまち』構想(最終報告)」を 取りまとめた。また、同月に全部変更した総合戦略では、「『生涯活躍のまち』構想 について、必要な法制を含め制度化などの施策展開につなげていく」とし、平成28 年4月改正地域再生法に生涯活躍のまちの制度化のための措置が盛り込まれたとこ ろである。 本市では、平成28年1月に策定したまち・ひと・しごと創生総合戦略に「高齢者の 移住促進(鴨川版CCRC構想の推進)」を重点施策の一つとして位置付け、東京圏 を始めとする地域の高齢者が、自らの希望に応じて本市に移り住み、地域社会におい て健康でアクティブな生活を送るとともに、医療介護が必要な時には継続的なケアを 受けることができるような環境づくりを進めることとしている。 また、市内外の健康長寿を志向する高齢者等のニーズに応えるため、豊かな自然と 充実した医療・福祉など、本市の特色と強みを活かし、誰もが快適で過ごしやすい住 環境と新たな社会システムを創出するとともに、高齢者福祉・介護事業を含む健康福 祉産業の振興を図り、ひいては雇用の創出と若年者の流入、地域経済の振興にも資す るため、官民一体となって「高いQOLを実現する社会」、すなわちプラチナ・コミ ュニティの構築を目指すこととしている。 本業務は、国等の動向及び本市総合戦略を踏まえつつ、「鴨川版CCRC構想」等 を策定することを目的とする。 2 業務内容 「『生涯活躍のまち』構想(最終報告)」(日本版CCRC構想有識者会議)及び 「『生涯活躍のまち』構想に関する手引き(第3版)」(内閣官房まち・ひと・しご と創生本部事務局)を踏まえ、同構想等における地方自治体の構想及び基本計画に相 当するものとして、本市における「鴨川版CCRC構想」等を策定するため、次の業 務を実施するものとする。 (1)調査・分析 ① 本市の現状と課題の把握 ・本市の現状及び課題について、医療・介護施設及び大学等の立地状況を含め、 各種行政計画及び統計データを基に分析し、整理する。 ・上記整理を基に、「鴨川版CCRC構想」等策定の背景と必要性を整理する。 1 ② 日本版CCRCの動向把握 ・我が国における「生涯活躍のまち(日本版CCRC)」に係る動向を整理する。 ・国内外の先駆的事例について情報収集し、整理する。 ・上記整理をもとに本市についてのSWOT分析を行う。 ③ 首都圏居住者の移住意向等の把握 ・本市に対する移住ニーズを把握するとともに、本市における暮らし方の志向な ど、移住希望者に訴求するCCRCのマーケティング調査の一環としても、首 都圏に居住する50~60代を中心とした移住意向等を把握する。なお、サンプル 数は1,000件程度とする。 ④ 市内事業所等における高齢者等の雇用意向の把握 ・市内事業所等において、高齢者等(主に移住者)を雇用する意向の有無及び対 象者の属性等を把握する。 (2)「鴨川版CCRC構想」等の検討・作成 (1)を踏まえ、鴨川版CCRCの実現に向けて、以下に記す事項について検討 し、「鴨川版CCRC構想」等を作成する。 検討に当たっては、想定される事業主体や関係主体へのヒアリングを実施するも のとする。 (検討事項) 鴨川版CCRCの基本コンセプト ・対象区域及び計画期間、計画を通じた目標 ・構想等の具体像(入居者、立地・居住環境、サービスの提供、事業運営) 本市の役割 実現に向けた課題 構想等策定後の実施事項(地域再生計画に必要となる事項、事業主体(運営推 進法人)の選定や事業計画の作成など) ・その他 (3) CCRCの効果・影響分析 ・鴨川版CCRCを通じて、高齢者等が本市に移住、定住することに伴う多様な 効果・影響を体系化し、整理する。 ・整理した効果・影響の中で、定量的な試算が可能な「医療・介護保険財政への 影響」及び「経済効果」の試算に必要となる移住シナリオとこれを表す各種パ ラメータ値(試算期間、年間移住者数、住所地特例対象施設への移住者割合、 移住者の夫婦・単身割合、男女比、年齢分布、年間消費額、医療・介護コスト など)を設定する。 2 ・以上をもとに、高齢者等の移住、定住に伴う中長期的な医療・介護費負担額を 推計する。さらに、移住者の消費等による経済的な効果を産業連関分析によっ て推計するとともに、市財政への影響を試算する。 (4)鴨川版CCRC推進会議の運営支援 「鴨川版CCRC構想」等の策定に当たり、市が設置する「鴨川版CCRC推進 会議」(以下「推進会議」という。)に諮り、その内容について精査する。本業務 では、推進会議の運営について以下に記す支援業務を実施する。 (推進会議) 開催回数(平成28年度):5回程度予定 ・メンバー構成:鴨川市、医療機関、介護保険事業者、高齢者雇用団体、 社会福祉団体、移住・交流推進団体、商工・観光団体、大学等教育機関、金融機 関等より、15名程度で構成予定 (実施する支援業務) 会議資料の準備 委員への連絡調整 ・会議録の作成 その他 (5)合意形成に係る支援 市が実施する合意形成の取組(パブリックコメント等)の実施に際し、必要とな る資料を作成する。 (6)報告書の作成 (1)~(5)の業務内容を取りまとめ、報告書を作成する。 3 成果品 本業務の成果品は以下のとおりとする。 ・構想等 A4版簡易製本 80部 ・報告書 A4版簡易製本 5部 ・構想等及び報告書の電子データ 一式 ・その他参考資料電子データ 4 一式 打合せ協議 本業務を進めるに当たり、業務着手時、中間(3回)、業務完了時の計5回程度、 3 打合せ協議を本市で行うものとする。 5 履行期間 契約日の翌日から平成29年2月17日(金)までとする。 6 その他 (1)業務の遂行に当たって必要となる本市の図書等は、事前に協議の上、本市が貸与 する。 (2)本業務には、専門技術者等、十分な業務遂行能力を有する者が管理者として従事 するものとする。 (3)本仕様書に疑義が生じた場合は、本市と受託者の協議の上決定する。 (4)本仕様書に定めがない事項に関しては、本市と受託者の協議の上決定する。 以上 4
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