市長会等との意見交換について

市長会等との意見交換について
この度の市長会等から届けられた「検証」への対応については、お互いの認識の差を
埋めることが重要と考え、まずは直接お会いして話し合うことを求めてまいりました。
本来、本件が重要であるならば、「意見交換を」との呼びかけに対し、文書をまとめら
れた最高責任者である森市長会長自らが積極的に対応いただくべきと思いますが、未だ
に実現できていないことは極めて残念です。
首長は、本来、住民の生命・安全・財産を守ることを第一に考える必要があります。
また、市長会は、地方自治の推進のため、自己決定力を高める方向でこれまで活動され
てきたものと認識しています。
しかるに、今回の市長会の主張には、原子力防災など国が現在問題点を把握して対応
を始めているものに反するものが含まれていたり、むしろ、市町村の自由度を低下させ
ることを求める要望もあるように思われます。その真意を確認するためにも十分な意見
交換が必要と考えています。
また、県と市町村の協議の場についても、これまで開催を呼びかけてきたものの、議
題の同意が得られなかったり、市長会の場での説明の機会の設定も直前で中止されたり
してきました。一方で、市長会側からの議題提示もいただけませんでした。選挙戦術に
市長会等の場を活用しているのならば、極めて遺憾であると考えています。改めて、市
長会長との直接の意見交換を求めたいと思います。意見交換なしでは、相互理解は難し
いものと考えています。
以下に、いただいた指摘等に関して確認をお願いしたい点をお示しします。
●原発事故に伴う放射性物質の処理(二重基準)
原発内で発生した放射性物質の処理基準と比較して一般環境中の処理基準がはるかに
緩いことをどう受け止めていますか。
国は、専門家が扱うときは厳格な基準を適用し、専門知識を持たない自治体には緩い
基準を適用する二重基準の説明をしていません。このため、各地で問題が生じています。
こうした問題点を克服すべく原子力関係閣僚会議を開催して努力している中、住民への
説明をどのように考えていますか。
●原子力防災
本件についても現在の国の制度に不備があるため、原子力関係閣僚会議で対応を検討
しているところです。屋内退避指示が出た後、(現行法制下では従業員等の安全確保義務
がある中)誰が、安定ヨウ素剤を配布するのか、また、食料、水などの物資をどうやっ
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て配布するのかなど、国でなければ解決できない法制度等の課題もあり、こうした点の
解決なくして実効性ある避難計画を策定することは不可能です。
この点をどう受け止めているのか、また、現実の対応として配布への協力についてど
う考えているのかお聞かせ下さい。
●子供医療費
本件については、本年度当初予算において、決算ベースで昨年度より2割増額するよ
う設定した上で、交付金化して使途制限の緩和も行っています。これは、市長会の要望
に沿ったものであり、評価の声も聞いています。以前の補助金制度に戻した方が良いと
いう趣旨でしょうか。
●国との関係
行政は、法の目的に従って国民、県民のためにその事務が行われなければなりません。
国が法の目的と異なる理由を根拠として、恣意的な行政を行うことはないと考えていま
す。もしそのような事実があるのであれば、具体的に提示をお願いします。
●北陸新幹線関連
整備新幹線は、地方の振興に資するという理由で地方負担が求めらることとなりまし
たが、一方で、国が地方の意見を反映させるため聴聞手続きが法定されました。本件に
ついて、国がこの聴聞手続きを行わずに事業を進めたことをどう評価しているのかお聞
かせ下さい。
また、同盟会でも、並行在来線の地方負担が大幅に改善されたとの評価がされている
ことをどう受け止めているのかお聞かせください。
●今後の県と市町村との意見交換のあり方について
県と市町村の協議の場は、制度としてあっても、首長同士のみの会合のため、これま
での経過からも明らかなように、今後も政治的な理由などから、お互いのコミュニケー
ションをはかる場として有効に機能しないことが懸念されます。
そのため、率直な意見交換を行う場として、例えば首長ではなく副市町村長や部局長
のレベルで話し合う場を分野を分けて制度化する等の工夫が必要ではないかと考えます。
市長会としてはどのように考えるのか、お聞かせください。
●指摘いただいた事項以外の県行政への評価について
私としては、就任以来、様々な課題に取り組んできました。
12 年前の選挙では、県財政に非常事態宣言が出されるかが一つの論点になりましたが、
財政運営計画を策定し、中長期的に安定した財政状況にあります。
佐渡汽船の黒字化、ドクヘリ2機の導入や新大センター・魚沼病院を核とする地域医
療体制の強化、懸案だった県立大学の設置、看護大の評価向上、設計労務単価の引上げ
(平成 16 年全国 46 位→平成 28 年 26 位)等による地域の雇用を支える産業である建設
業の振興、マイナス金利制度の創設による設備投資の促進と雇用の創出、工業団地の利
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用率の大幅な上昇(南部、中部、東部産業団地利用率 平成 16 年度 16 %→平成 27 年度 72
%)、一人当たり実質県民可処分所得の 12 %向上、児童の学力向上(全国学力調査の公
立小学校平均正答率の全国比(国語+算数) 平成 20 年度+ 1.0 →平成 27 年度+ 7.1)・
生徒の体力の向上(中 2 女子 平成 20 年度全国 10 位→平成 27 年度 6 位)、電気事業会
計における大幅な収益の増加など、着実に成果に結びついています。その結果、県民ア
ンケート調査では、全項目で満足層が増加し、不満足層が減少しました。
また、私の知事としての職務は、中越大震災から30時間後にスタートすることにな
りましたが、地方の意向を県の段階で最終意思決定できる復興基金制度の導入により、
その後の復旧・復興に現場の意見が反映できることとなり、その後国策になったものも
あります。
これらの点についての評価も併せてお聞きしたいと思います。
なお、指摘されている事項には財政支援等の要望に近い項目も多く含まれていると考
えています。それらに対しては、県行政も市町村行政も県民の皆様の安全安心を確保し、
地域の発展を目指していることに変わりはないことから、ご要望を踏まえて対応してま
いりたいと思います。
最後に、列挙した私からの確認事項は、本県の発展に向けて県と市町村が協力して取
り組んでいくため、お互いの理解が深まる真摯な意見交換が実現することを期待しての
ものであることを申し添えます。
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