家 ○ 西宮市立大社小学校 大 社 だ よ り ― 誇り高き大社の子どもを育てる ― 平成28年(2016 年)7月1日 № 5 幸せとは、命とは、平和とは 6 月 28 日(火)29 日(水)の 2 日間、6 年生と一緒に広島・宮島へ修学旅行に行ってきました。週間天気 予報では、いつ見ても 2 日間とも雨の予報でしたが、28 日は曇り、29 日は雨。予定していた活動はすべ て行うことができました。梅雨の真っ最中だったからか、小・中学生の修学旅行の団体とは全く出会い ませんでした。アメリカのオバマ大統領が来られたからでしょうか。外国人の団体がたくさん来られて いました。 今年の被爆体験講話の講師は、鳥越不二夫さんでした。1945 年(昭和 20 年)、鳥越さんが中学校 3 年 生になった途端、学校での授業はできなくなり、工場で働いていたそうです。鳥越さんは、8 月 4 日(土) に受けた健康診断で「脚気」という病気だと診断されたので、 6 日(月)に病院へ行くことになっていました。 朝食を終えて家の前の畑で空を見上げていたときに被爆、気がついたときには顔や腕が真っ赤に焼けた だれていたそうです。トラックに乗せられて病院へ行き、小麦粉に酢を混ぜたものを塗って包帯で巻く という応急手当てを受けてから数日間、意識不明の状態が続きます。遠くで子守唄のようなものが聞こ えて来て、それがだんだん近くなって意識が戻ったそうです。その声は、医者から「この子は助からな い」と言われたお母さんが、せめて子守歌でも歌って天国に送ってやろうと歌う声だったのです。 講話の最後に「みんなに考えてほしいことが 3 つあります。1 つめは、幸せってなんだろうか。2 つめ は命とは何だろうか。3 つめは平和とはどんなことだろうか。僕の考える『幸せ』は『息ができること』 。 『命』とは、宝―お金では買えないもの。 『平和』は誰が作るんだろうか。一人一人が作らないといけな い。自分たちでよく考えて作っていくこと。そのためには、友達と仲良くし、相手を思いやる優しい気 持ちを持つこと。それが平和につながると思います」と言われました。 被爆して 70 年たった今も後遺症に悩まされる鳥越さんが考え る「幸せ、命、平和」と、私たちが考える「幸せ、命、平和」と は違うかもしれません。今の私たちにとって幸せも、命も、平和 も、どれも当たり前にあって、考えてみることがほとんどありま せん。でもときどき立ち止まって考えてみることは大事なことだ なあと思いました。 1 学期もあと一カ月を残すだけとなりました。 1 学期の成長の足あとをしっかりと残す 7 月にして オバマ大統領が折って いきたいです。今月もご支援ご協力をよろしくお願 広島に贈られた折りヅ いいたします。 ルが、資料館に展示さ 校長 中畑 尚子 れていました。
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