11~16ページ(PDF形式:360KB)

資料2
電気料金と託送料金の推移
日本と海外の比較
電気料金の国際比較 留意点
●為替の変動
●地理的状況の差異
山地・平野・離島等。
●人口密度の差異
人口密度が高い方が効率的で安価。
●クオリティの差異
たとえば、停電の回数・時間。
●「託送」の定義
どこまでを発電とし、どこから託送とするかの分け方に差異がある。また、「アンシラリーサービスコスト」、「離
島ユニバーサルコスト」、「メータリング・ビリングコスト」等についても差異がある。
●名目上の費目に、実質的にいかなる費用を計上しているか
たとえば、賦課金につき、「公租公課」の費目に計上しているところもある一方、「託送」の費目に計上している
ところもある。「公租公課」の範囲も各国平仄がとれていない可能性が高い。
●政策的観点からの差異
当該国独自に政策的観点からの送配電事業と異なる費用が計上されている可能性。
(例:スペイン・・・送電・配電コスト以外に、再生可能エネルギーやコージェネレーションの促進費用、離島分の
コスト、前年の赤字分等が含まれている)
●税金の差異
付加価値税の税率や、環境税の有無等
等
各国の電気料金については、各国それぞれに差異があるため、単純比較はできない。
12
1.日本の電気料金及び託送料金の推移
(1)電気料金の推移
図表1
1kWhあたりの電気料金の推移(電力10社平均)
(円/kWh)
電灯
電力
30
25
20
15
10
99
00
01
02
03
04
小売の部分自由化(特別高圧)
05
06
07
08
09
10
11
12
13
14 (年度)
東日本大震災
小売の部分自由化(高圧)
※電灯料金は、主に家庭部門における電気料金の平均単価。電力料金は、主に工場、オフィスビル等に対する電気料金の平均単価。
※平均単価は、電灯料収入、電力量収入をそれぞれ電灯販売電力量、電力販売電力量(kWh)で除して算出。
出所:電気事業連合会「電力統計情報」より
図表2
電力10社の月額料金の比較
北海道電力
関西電力
(円/月)
9500
9000
東北電力
中国電力
北陸電力
四国電力
東京電力
九州電力
中部電力
沖縄電力
消費税率
引上げ
東日本大震災
8500
8000
7500
7000
6500
2011年
2012年
2013年
2014年
7月
5月
3月
1月
9月
2015年
11月
7月
5月
3月
1月
9月
11月
7月
5月
3月
1月
9月
11月
7月
5月
3月
1月
11月
9月
7月
5月
3月
1月
11月
9月
7月
5月
3月
1月
6000
2016年
*電力10社の料金単価表より、従量電灯B、30A、使用量290kWhの場合の料金にて計算。
北海道電力
北陸電力
九州電力
(2)託送料金の推移(特別高圧・高圧)
(円/kWh)
2000
01
02
03
04
05
06
07
08
09
10
11
12
13
14
15
16
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
1.0
(年)
東京電力
中国電力
中部電力
四国電力
図表3
高圧
6.0
5.5
5.0
4.5
4.0
3.5
3.0
2000
01
02
03
04
05
06
07
08
09
10
11
12
13
14
15
16
特別高圧
(円/kWh)
東北電力
関西電力
沖縄電力
(年)
*特別高圧は2000年から、高圧は2004年から段階的に自由化範囲を拡大。
*2004年の沖縄電力、及び2016年については、制度変更を伴う変更。
出所:電力10社の託送供給約款の変更届出に関するプレスリリースより、1kWhあたりの平均単価。
図表4
(3)平成27年12月認可の託送料金(平均単価)
低圧
高圧
特別高圧
北海道
電力
8.76
4.17
1.85
東北
電力
9.71
4.50
1.98
東京
電力
8.57
3.77
1.98
中部
電力
9.01
3.53
1.85
北陸
電力
7.81
3.77
1.83
(円/kWh)
関西
電力
7.81
4.01
2.02
中国
電力
8.29
3.99
1.62
四国
電力
8.61
4.04
1.79
九州
電力
8.30
3.84
2.09
沖縄
電力
9.93
5.20
3.01
出所:経済産業省「託送供給等約款認可申請への審査結果のポイント」より。
13
2.諸外国の電気料金及び託送料金の概況
(1)電気料金の比較
各国の電気料金(USドルベース)
Denmark
デンマーク
Korea
韓国
France
フランス
Spain
スペイン
Germany
ドイツ
United Kingdom
イギリス
Italy
イタリア
United States
アメリカ
【家庭用】
450
1.4
400
1.2
350
1.0
300
Japan
日本
USセント/円
USセント/円
【産業用】
(USセント/円)
(USD/MWh)
図表5
(USD/MWh)
(USセント/円)
1.4
450
400
1.2
350
1.0
300
250
0.8
250
0.8
200
0.6
200
0.6
150
0.4
100
0.4
100
0.2
50
0
150
0.0
2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 (年)
0.2
50
0
0.0
2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 (年)
*為替(USセント/円)は、OECD為替レートを使用 。
各国の電気料金の推移(2010年=100とした指数)
*2010年=100とした指数(現地通貨における価格)
図表6
デンマーク
フランス
ドイツ
イタリア
日本
スペイン
イギリス
アメリカ
【家庭用】
【産業用】
150
150
140
140
130
130
120
120
110
110
100
100
90
90
80
80
70
70
2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 (年)
2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 (年)
出所:IEA/ENERGY PRICES & TAXES
14
2.諸外国の電気料金及び託送料金の概況
(2)託送料金の比較 (ヨーロッパ)
各国のネットワークコスト(託送料金)(ユーロベース)
図表7
デンマーク
ドイツ
スペイン
フランス
イタリア
イギリス
東京電力(高圧)
ユーロセント/円
【産業用】
【家庭用】
(ユーロセント/円)
(ユーロセント/kWh)
(ユーロセント/kWh)
10.0
10.0
9.0
9.0
8.0
8.0
7.0
7.0
6.0
6.0
5.0
5.0
4.0
4.0
3.0
3.0
2.0
2.0
1.0
1.2
1.0
0.8
0.6
0.4
0.2
1.0
2007 08
09
10
11
12
13
14
15 16 (年)
2007 08
09
10
11
12
13
14
0.0
15 (年)
*為替は、OECD為替レートを使用。
ヨーロッパ各国のネットワークコスト(託送料金)の推移(2012年=100とした指数)
*2012年=100とした指数(現地通貨における価格)
デンマーク
フランス
東京電力(高圧)
【家庭用】
150
140
130
120
110
100
90
80
70
60
50
40
30
2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 (年)
ドイツ
イタリア
図表8
スペイン
イギリス
【産業用】
150
140
130
120
110
100
90
80
70
60
50
40
30
2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
(年)
*ヨーロッパのNetwork costと日本の託送料金については、定義に差がある可能性がある。
*Eurostat掲載のデータ(最終更新2016年5月12日)より作成。家庭用:年間使用量が2500kWhより多く、5000kWh未満の場合、産業用:年間使用量が500MWh
より多く、2000MWh未満の場合のNetwork costを使用。
*東京電力データは、2015年12月に認可された託送供給等約款から、家庭用は低圧を、産業用は高圧にて算出。電源開発促進税(0.375円/kWh)は含まない。
*為替は、2016年5月のOECD為替レート(1USD=0.885ユーロ、1USD=108.85円(1ユーロ=123.0円))を使用。
15
2.諸外国の電気料金及び託送料金の概況
(3)電気料金における託送料金の割合
(USセント/kWh)
家庭用電気料金
30
20
10
7.6 4.0 0
米国(テキサス)
2015年
図表9
*米国の送配電料金と日本の託送料金では、定義に差がある可能性がある。
*全米の料金単価・送配電費用:米国エネルギー省情報局(EIA)統計より。
*米国(テキサス)料金単価:米国エネルギー省情報局(EIA)の州別料金単価
実績(2015年9月)、送配電単価:Oncor Energy Delivery社のResidential
Delivery Charges Total Monthly Bill Amount per 1000kWh(September1,2015)
より計算。
*日本(東京電力)は、東京電力会社の料金単価表より作成。従量電灯B、30A、
使用量312.5kWh/月(年間3,750kWh)、2016年5月料金にて計算。託送料金は
kWhあたり単価
託送供給等約款より算出。
うち送配電費用 *2016年5月のOECD為替レート(1USD=108.85円)を使用。
日本(東京電力)
2016年5月
図表10
家庭用電気料金
産業用電気料金
(2015年(日本のみ2016年)・2500kWh<消費量<5000kWh)
(2015年(日本のみ2016年)・500MWh<消費量<2000MWh)
単価(ユーロセント/kWh)
(ユーロセント/kWh)
託送料金の占める割合
Network costs(託送)
(託送料金の占める割合)
(ユーロセント/kWh)
(託送料金の占める割合)
35
35%
35
35%
30
30%
30
30%
25
25%
25
25%
20
20%
20
20%
15
15%
15
15%
10
10%
10
10%
5
5%
5
5.58 6.86 5.23 5.09 5.17 5.02 6.21 日本
日
本京
(東
(東
電京
力電
)力)
イギリス
イタリア
フランス
スペイン
0
5%
2.42 3.12 1.91 3.01 1.99 4.07 3.06 ドイツ
0%
デンマーク
日本
本(東京電力)
日
(東京電力)
イギリス
イタリア
フランス
スペイン
ドイツ
デンマーク
0
0%
*ヨーロッパのNetwork costと日本の託送料金については、定義に差がある可能性がある。
*Eurostat掲載のデータ(最終更新2016年5月12日)より作成。欧州は2015年データ。 家庭用:年間使用量が2500kWhより多く、5000kWh未満の場合、
産業用:年間使用量が500MWhより多く、2000MWh未満の場合の比較。
*Energy and supply、Network costs、Taxes and leviesの費目として課された額を合算したものを単価とした。
*日本(東京電力)は、東京電力会社の料金単価表より作成。家庭用は従量電灯B、30A、使用量312.5kWh/月(年間3,750kWh)、2016年5月料金にて
計算。託送料金は託送供給等約款より算出。産業用は高圧電力(契約電力487kW、1250MWh/年)使用として計算。電源開発促進税(0.375円/kWh)
はネットワークコストに含まない。
*2016年5月のOECD為替レート(1USD=0.885ユーロ、1USD=108.85円(1ユーロ=123.0円))を使用。
(4)家庭用と産業用の託送料金
図表11
7
6
2.42
デンマーク
5
3.12
ドイツ
4
1.91
スペイン
3
3.01
フランス
2
1.99
イタリア
3
4
5
6
7
8
(東京電力・高圧)
Transmission(送電)
イギリス
2
イタリア
1
フランス
0
(産業用ネットワークコスト ユーロセント/kWh)
*ヨーロッパのNetwork costと日本の託送料金については定義に差がある可能性がある。
*Eurostat掲載の2015年データ(最終更新2016年5月12日)より作成。家庭用は2500kWh
<消費量<5000kWh、産業用は500MWh<消費量<2000MWhの場合。
*日本(東京電力)は2016年。ネットワークコストは、託送供給等約款より算出。電源開発
促進税(0.375円/kWh)はネットワークコストに含まない。
スペイン
3.06
日本
0
ドイツ
4.07
イギリス
1
ネットワークコストにおける送電と配電の比率
(2012年)
100%
90%
80%
70%
60%
50%
40%
30%
20%
10%
0%
デンマーク
)
(ネットワークコスト(家庭用) ユーロセント /kWh
家庭用と産業用のネットワークコスト(日本:高圧の場合)
8
図表12
Distribution(配電)
European Commission/Energy prices and costs in Europe
16