中遠地域の特徴を活かした6次産業化の推進 中遠農林事務所 活動期間:平成26年~27年度 ○ 背景・課題 ~中遠地域は県内一の農業地帯~ ・直接販売や加工の取組への関心が低い ・経営規模の拡大には6次産業化が有効 ○ 目標 県が運営する6次産業化サポートセンターの中遠支部として、6次産業化の相談から商品開 発、販路の開拓までを総合的に支援し、6次産業化による農業経営の安定や拡大を図る地域の モデルとなる経営を育成する。 普及指導員の活動 推進項目 27年度実行策 1 サポートセンターを核とし た支援の推進 ・相談窓口の設置 ・試作品評価 ・6次産業化連絡会の設置 商工会議所、農協、市等との連携と情報交換 ・相談窓口の設置 相談35経営体 中小企業診断士を相談員とし設置、普及員とともに相談 ・試作品相談会の開催 2回9経営体 食品開発、販路開拓等の専門家による相談会開催 消費者モニターアンケートによる需要調査実施 2 6次産業化による農ビジ ネスの多角化支援 ・各種講座の開催 ・個別支援 ・講座の開催 4回 マーケティング講座、食品期限表示講座 等 ・個別支援 6経営体 デザイナー等の専門家派遣、補助金活用支援、総合化計画認定 支援 ・専門家アドバイス ・商工業と連携模索 ・補助制度活用検討 ・講座の開催 販路の開拓 ・商品の強みを把握 ・開発の方向性確認 商品の改良 相談 ・課題や方針 の明確化 試作品評価 ○支援の流れ ・商談会出展 ・特産品認定に よるブランド化 普及指導員の成果 新商品開発 試作品相談会 1 新商品開発 6品 茶業組合 とうもろこし農家 米ブランド協議会 根深ねぎ農家 柿生産組合 体験農園 地域資源を活用した緑茶ブランド とうもろこしキャンディー 米新品種を原料にしたみりん 根深ねぎをつかった餃子 次郎柿を練りこんだパン さつまいもチップ 農業者が開発した加工品に対し、販売や経 営に関して総合的に相談する場として試作 品相談会を2回開催した。 ○助言者 ・マーケティング アドバイザー ・料理・食品開発講師 次郎柿のパン ・中小企業診断士 2 補助事業 活用支援 2件 稲作農家 米粉100%麺と地場野菜を練り こんだ米粉麺の開発と販路拡大 葉物野菜農家 農業経営の効率化のための多層式 水耕システムの研究開発 米新品種が原料のみりん 普及指導活動の具体的な事例(根深ねぎ生産法人への支援) 推進方向1 根深ねぎ加工品の開発 1 売れる商品づくり研修会開催 2 消費者による評価 マーケティングや百貨店バイヤー等を助言 者とした相談会を開催。ターゲットや商品コ ンセプトに関する助言を行った。 県が開催する女性30名をモニターとす る評価会に出品し、味や価格等について 評価を行った。 4 食品開発セミナーの開催 3 食品開発専門家の派遣 餃子やコロッケの水分量が季節により異なり 味が一定にならない課題に対し、専門家を派遣 して製法の改良を助言した。 推進方向2 加工施設の整備 1 総合化計画(6次産業化法)認定 関係機関と連携して計画づくり・ 法認定を支援し、国庫補助事業や制 度資金の利用を支援した。 (独)日本食品分析センター職員を講師に、 消費期限や賞味期限を設定の方法を学ぶ研修 会を開催した。 2 食品衛生に関する支援 加工場の設計段階において、食 品衛生の専門家を派遣し助言した。 人・モノの動線を見直し、汚染へ の防御を高める設計へ変更した。 推進方向3 根深ねぎ加工品の販路促進 1 販売計画の作成支援 マーケティングプランナーを派遣し、販売方 針について助言した。根深ねぎ青果のおいしさ を消費者にPRしていく必要を認識した。 2 デザイナーの派遣 デザイナーを派遣して根深ねぎ加工品のパッ ケージ作成を支援した。 3 商談会への出展 県や全国で開催される商談会を紹介し、積極 的に出展し商談を得た。また、マーケティング プランナーを派遣し、魅力的なブースの設置や 商談の獲得方法について助言した。 推進方向4 根深ねぎの知名度向上 1 消費者へのPR 特産品の根深ねぎの知名度向上のため、 地域の飲食店や食育関係者を集め、根深ね ぎや加工品を紹介するイベントを開催した。 2 「しずおか食セレクション」 全国に誇る農林水産 物を県が認定する「しず おか食セレクション」へ の応募を支援した。 成果 1 根深ねぎ餃子・コロッケ等の開発 ○根深ねぎの食感、甘みを生かした餃子やコロッケ、 しゅうまいを開発した。 ○加工品は、市のふるさと納税返礼品に採用されると ともに、新東名高速パーキングエリアで販売する など地域の特産品として認知されるようになった。 ○加工品の売上が1,000万円を越え、全売上の1割を 占め、経営の安定に寄与している。 2 経営の規模拡大 新東名高速パーキングエリアでの販売 根深ねぎ餃子 根深ねぎコロッケ ○加工品開発とともに、青果のスーパーや加工業者との直接取 引を進め、栽培面積が15haに 15ha 拡大した。 ○加工品開発や消費者への直接 10ha 販売に魅力を感じる若者が入 社し、正社員の雇用が12名 5ha (25年度3名)に拡大し、農 業に情熱をもつ若者の受け皿 H24年 H25年 H26年 H27年 となった。 拡大する栽培面積
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