農地転用許可前の工事着工について

記者会見資料
平成28年7月4日
□産業部農林課(農政係)
■農業委員会事務局
担当:□農林課
三 浦 ( 内 線 540)
■農業委員会事務局
高 舘 ( 内 線 380)
農地転用許可前の工事着工について
□
市 が 発 注 し て い る 小 泉 穀 物 乾 燥 調 製 施 設 新 築 工 事 に お い て ,県 知 事 か ら の 農
地転用許可前に工事に着手する事案が発生しました。
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農 業 委 員 会 に お い て も ,本 来 ,工 事 の 一 時 中 断 ,是 正 の 指 導 を す る べ き と こ
ろ,事務局としてその事務を怠りました。
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工事の概要について
・工
事
名
小泉穀物乾燥調製施設新築工事
・施設の概要
軽量鉄骨造平屋建て
・工 事 場 所
本吉町新北明戸
・工 事 発 注 者
気仙沼市
( 建 設 地 は 農 地 で あ り ,当 該 農 地 の 所 有 者 か ら 南 三 陸 農 協 が 土
地を借り受け,市へ転貸,市が施設を建設)
・契 約 期 間
平成28年5月16日から平成28年9月30日まで
※今秋の収穫期に合わせて10月稼働・運営を予定していたもの
・工事着工日
平成28年6月3日
・工事を一時中断させた日
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平成28年6月29日
経緯について(産業部農林課)
(1 ) 5 月 1 3 日 ( 金 ) 工 事 請 負 契 約 締 結
市が工事請負者と契約締結。
(2 ) 6 月 3 日 ( 金 ) 工 事 着 工
市 が 農 地 転 用 申 請 者 と な る 場 合 で ,災 害 復 旧 事 業 と し て 市 が 事 業 を 行 う
ときは農地法施行規則第53条第15号により転用申請は不要とされて
おり,この条文が適用されると考え転用申請を行わなかった。
し か し ,本 件 の 場 合 は ,農 地 所 有 者 か ら 農 地 を 転 用 目 的 で 直 接 借 り 受 け
た 南 三 陸 農 協 が 申 請 者 と な る べ き 案 件 で あ り ,転 用 申 請 が 必 要 だ っ た こ と
に 加 え て ,復 旧 す べ き 被 災 施 設( 被 災 前 別 の 場 所 に 存 在 )の 所 有 は 南 三 陸
農協であり,市の災害復旧事業にあたらない点も誤認していた。
(3 ) 6 月 7 日 ( 火 ) 農 地 転 用 申 請 が 必 要 で あ る こ と が 判 明
上 記 (2 ) に 記 載 の 法 令 解 釈 等 の 誤 り に 気 づ い た も の の , 市 農 林 課 と し て
工事中断の指示を躊躇。
(4 ) 6 月 1 0 日 ( 金 ) 農 業 委 員 会 へ 農 地 転 用 申 請 書 の 提 出
市農林課から南三陸農協へ状況を説明,事業計画者である南三陸農協
から市農業委員会に,小泉地区の穀物乾燥調製施設建設に係る農地転用
の許可申請書(第5条)を提出。
(5 ) 6 月 2 9 日 ( 水 ) 工 事 請 負 者 に 工 事 中 断 を 指 示
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同日より工事を一時中断するよう工事請負者に指示
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経緯について(農業委員会)
(1 ) 6 月 2 0 日 ( 月 ) 県 地 方 振 興 事 務 所 ( 転 用 担 当 ) 及 び 市 農 業 委 員 会 に よ
る現地調査
農業委員会が工事着工の事実を把握
工事中断による影響を考慮し,農業委員会事務局として工事の一時
中断・是正の指導をしなかった。
(2 ) 6 月 2 7 日 ( 月 ) 農 業 委 員 会 総 会 ( 月 例 )
農業委員会総会において「既に着工している。適切なことではない。
し か し ,事 業 が 遅 れ る と 影 響 が 大 き い こ と か ら ,許 可 相 当 と す る こ と に
つ い て は や む を 得 な い が ,始 末 書 な り 顛 末 書 を 提 出 さ せ な け れ ば な ら な
い 。ま た ,油 水 分 離 槽 等 を 設 置 し ,用 水 路 へ の 流 出 防 止 対 策 を 講 じ る べ
き」との意見があり,その意見を付けて県に送付することで承認。
た だ し ,工 事 の 継 続 を 承 認 し た も の で は な い た め ,事 務 局 と し て こ の
時点でも工事の一時中断を指導すべきであった。
(3 ) 6 月 2 8 日 ( 火 ) 県 地 方 振 興 事 務 所 に 許 可 申 請 書 の 送 付
総会での審議結果を基に意見を付けて送付。県において現在審査中。
(4 ) 6 月 2 9 日 ( 水 ) 工 事 の 一 時 中 断 を 指 導
市産業部農林課に対し,工事の一時中断を指導
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同種の案件について(最知農業用機械格納倉庫新築工事)
小泉穀物乾燥調製施設新築工事における農地転用許可の必要性の有無と
同様に解釈を誤った事例がないか確認したところ,以下の案件において農
地転用許可申請が必要であったことが判明いたしました。
・工
事
名
最知農業用機械格納倉庫新築工事
・施設の概要
軽量鉄骨造平屋建て
・工 事 場 所
最知南最知
・工事発注者
気仙沼市
( 市 が 地 権 者 と 土 地 の 使 用 貸 借 契 約 を 締 結 し 施 設 を 建 設 ,最
知機械管理組合に貸付け)
・契約締結日
平成27年7月22日
・契 約 期 間
平成27年7月23日から平成27年12月25日まで
・農地転用の申請を行わなかった理由
農 地 の 所 有 者 自 ら が 転 用 す る 場 合 で ,そ の 目 的 が 農 業 用 施 設 の 建 設
で あ っ た 場 合 か つ ,転 用 面 積 が 2 ア ー ル 未 満 で あ る 場 合 は ,農 地 法 施
行 規 則 第 2 9 条 第 1 号 に 転 用 申 請 が 不 要 の 旨 が 規 定 さ れ て お り ,当 該
農 地 の 所 有 者 が ,最 知 機 械 管 理 組 合 の 組 合 員 で あ り ,か つ 自 ら も 利 用
す る た め に 建 設 す る も の で あ る こ と か ら ,こ の 条 文 が 適 用 さ れ る と 誤
認し,転用申請を行わなかった。
し か し ,本 来 は 土 地 を 借 り 耕 作 以 外 の 目 的 で 利 用 す る 市 が 事 業 計 画
者として農地転用申請をすべきであった。
・今後の対応
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農地転用(第5条)許可申請の提出
今後の対応(産業部農林課)
(1) 現 在 行 っ て い る 工 事 の 一 時 中 断
県知事による農地転用の許可日まで当該工事の一時中断。
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(2) 職 員 へ の 法 令 遵 守 の 徹 底
職 員 に 対 し 、農 地 転 用 関 係 法 令 等 の 遵 守 に 関 し て 指 導 、法 令 等 制 度 の 理 解
徹底を図る。
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今後の対応(農業委員会事務局)
(1) 庁 内 各 事 業 担 当 課 へ 農 地 転 用 制 度 の 周 知 、 法 令 遵 守 に つ い て 要 請
(2) 復 興 事 業 関 連 事 業 者 等 へ の 農 地 関 係 法 令 の 紹 介 と 遵 守 の 要 請
(3) 農 業 委 員 会 職 員 と し て の 法 令 遵 守 の 徹 底
こ の 度 の 不 手 際 に よ っ て ,施 設 の 完 成 が 遅 れ ,10 月 か ら の 収 穫 シ ー ズ
ンまでの完成が間に合わない恐れが出てきております。
このことにつきまして,施設の供用開始と利用を心待ちにしておられ
る,地元の農家の方々に多大なる御迷惑と御心配をおかけしており,心
よりお詫び申し上げます。
併せて,施設の管理をお願いすることとしております南三陸農業協同
組 合 様 ,ま た ,施 設 の 建 設 を お 願 い し て お り ま す 工 事 関 係 者 の 皆 様 に も ,
多大なる御迷惑と御心配をおかけしておりますことに対して,深くお詫
び申し上げます。
更に,精査の結果判明した最知農業用機械格納倉庫の件について,施
設を御利用い ただ いている最知 営農 組合の皆様に ,御 迷惑と御心配 をお
かけいたしておりますことに対し,深くお詫び申し上げます。
農地法の制度を正確に理解し,適切な運用を行い,法令遵守の模範と
なるべき市職員が,不十分な制度解釈に加え,農地法関係法令の遵守を
怠ってしまいましたことを心よりお詫び申し上げます。
農業委員会事務局職員においても市から委員会事務局へ出向し農業委
員会事務局職員としての職責を果たすよう命じた職員であり,今回の事
例 が 発 生 し た こ と は 同 様 に 誠 に 遺 憾 で あ り ,重 ね て お 詫 び 申 し 上 げ ま す 。
今 後 ,詳 細 に 調 査 を 行 い ,職 員 の 処 分 等 も 含 め 厳 正 な 対 応 を し て ま い
りますとともに,再発の防止に努めてまいります。
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