仕様書 - 量子科学技術研究開発機構

ガラス吸着材のマイクロ PIXE 及び PIXE-CT の
分析試料作製及びデータ解析作業
仕様書
平成 28 年 6 月
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
量子ビーム科学研究部門
高崎量子応用研究所
放射線高度利用施設部
ビーム技術開発課
1.件 名
ガラス吸着材のマイクロ PIXE 及び PIXE-CT 分析の分析試料作製及びデータ解析作業
2.概 要
資源エネルギー庁の「平成 28 年度次世代再処理ガラス固化技術基盤研究事業」に係る再
委託契約「吸着ガラスの放射線劣化等に係る安全性評価」において、マイナーアクチノイ
ド(MA)回収用ガラス吸着材内の元素の分布の分析を行う。本仕様書は、マイクロ PIXE
(Particle Induced X-ray Emission)及び PIXE-CT(Computed Tomography)による元
素分布分析の試料作成、およびデータ解析作業について、仕様を定めたものである
3.契約範囲
本業務の実施範囲は以下のとおりとする。
(1) MA 回収用ガラス吸着材のマイクロ PIXE 分析試料作製・・・・・・・・・
一式
(2) MA 回収用ガラス吸着材のマイクロ PIXE 分析のデータ解析・・・・・・・
一式
(3) MA 回収用ガラス吸着材の PIXE-CT 分析試料作製・・・・・・・・・・・
一式
(4) MA 回収用ガラス吸着材の PIXE-CT 分析のデータ解析・・・・・・・・・
一式
(5) 報告書作成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一式
4.納 期
平成 28 年 9 月 30 日
5.納入場所
(1) 納入場所
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(以下、量研機構)
量子ビーム科学研究部門 高崎量子応用研究所
放射線高度利用施設部 ビーム技術開発課
(2) 納入条件:分析試料、データ解析結果、報告書。データ解析結果及び報告書について
は、それらの電子データも、編集可能なフォーマット(Microsoft Word 形式等)で納
品すること。
6. 作業内容
(1) MA 回収用ガラス吸着材のマイクロ PIXE 分析試料作成
粒径 50 μm、細孔径 500 nm の多孔質シリカにスチレンジビニルベンゼン共重合体を被
覆し、抽出剤を含浸させたガラス吸着材に、Nd、Eu、Mo、Zr、Fe を吸着させたものにつ
いて、量研機構の大気マイクロ PIXE 分析システムで測定可能な試料を作製する。分析試
料は 5 μm 厚さのポリカーボネート膜に固定し、直径 2 cm 厚さ 2 mm の円形の透明なア
クリルホルダに接着したものとする。10-4 Pa 以下の真空度が保持できること。Nd、Eu、
Mo、Zr、Fe を吸着させた MA 回収用ガラス吸着材について、3 個以上の試料を作製し、そ
れぞれについて光学顕微鏡を用い形状を記録する。吸着材の種類は 2 種類とする。
(2) MA 回収用ガラス吸着材のマイクロ PIXE 分析のデータ解析
大気マイクロ PIXE 分析によって得られた X 線のエネルギースペクトルデータから、
Eu,、
Nd,、Mo、Zr、Fe のガラス吸着材内部における 2 次元分布を解析する。作製したそれぞれ
の試料について、吸着した元素の 2 次元分布が分かるような画像を作成すること。
(3) MA 回収用ガラス吸着材の PIXE-CT 分析試料作成
粒径 50 μm、細孔径 500 nm の多孔質シリカにスチレンジビニルベンゼン共重合体を被
覆し、抽出剤を含浸させたガラス吸着材に、Nd、Eu、Mo、Zr、Fe を吸着させたものにつ
いて、量研機構の PIXE-CT 分析システムで測定可能な試料を作製する。分析試料は太さ
100 μm 以下のカーボンファイバに接着したものとする。カーボンファイバの端を直径 1
mm 以下の金属製針に固定すること。10-4 Pa 以下の真空チェンバーに封入可能であること。
Nd、Eu、Mo、Zr、Fe を吸着させた MA 回収用ガラス吸着材について、3 個以上の試料を
作製し、それぞれについて光学顕微鏡を用い形状を記録する。吸着材の種類は 2 種類とす
る。
(4) MA 回収用ガラス吸着材のマイクロ PIXE 分析のデータ解析
PIXE-CT 分析によって得られた X 線のエネルギースペクトルデータから、Eu,、Nd,、
Mo、Zr、Fe のガラス吸着材内部における 3 次元分布を解析する。作製したそれぞれの試料
について、吸着した元素の 3 次元分布が分かるような画像を作成すること。
(5) 報告書作成
上記(1)〜(5)の作業内容及び結果についての報告書を作成する。報告書は A4 サイズ横書
きとし、ファイル・バインダーに綴じる。報告書の電子データは、編集可能なフォーマッ
ト(Microsoft Word 形式)で CD-R 等に記録する。
7.貸与・支給物件
(1) MA 回収用吸着材
数量:2 種類(それぞれ 0.5g 程度)
支給時期:契約後、速やかに
(2) ポリカーボネート膜(5 μm 厚)
数量:A4 サイズ 5 枚
支給時期:契約後、速やかに
(3) アクリルホルダ
数量:50 個
支給時期:契約後、速やかに
(4) カーボンファイバ
数量:10 本
支給時期:契約後、速やかに
(5) 金属針
数量:10 本
支給時期:契約後、速やかに
8.提出図書
受注者が量研機構に提出する図書類は表 1 の通りとする。なお,下記の提出図書以外に
図書が必要な場合には,協議の上,決定するものとする。
表 1 提出図書
図
書 名
部数
提出期限
確認
備
考
試料作製条件、データ解析条
1.実施計画書
2
契約後 1 週間以内
要
件、実施体制及びスケジュー
ルを含む。
2.打合せ議事録
2
打合せ後速やかに
3.報告書
2
納期
要
検収
報告書の電子データは
CD-R 等にて提出する。
9.検 収
8 項に定める提出図書の承認・完納をもって検収とする。
10.グリーン購入法の推進
(1) 本契約において、グリーン購入法に適用する環境物品が発生する場合は、それを採用す
ることとする。
(2) 本仕様書に定める提出図書(納入印刷物)においては、グリーン購入法に該当するため、
その基準を満たしたものであること。
11.機密保持
受注者は、本業務の実施にあたり知り得た情報を厳重に管理し、受注者及び協力会社の
作業担当者以外の第三者への開示、提供を厳禁とするとともに、本業務の遂行以外の目的
でこれを使用することは厳禁とする。
12. 協
議
本仕様書に記載されている事項あるいは記載のない事項、及び本仕様書の記載の内容に
ついて疑義が生じた場合は,量研機構と協議の上、その決定に従うこと。なお、上記決定
事項については、議事録に明記するものとし、議事録は本仕様書と同等の効力を有するも
のとする。
13. 特記事項
(1) 受注者が協力会社を用いる場合には、協力関係を明確にし、量研機構の確認を得るこ
と。その場合においても、量研機構に対する責任は受注者にあるものとする。
(2) 本契約の成果は量研機構に帰属するものとし、量研機構はこれを自由に使用できるも
のとする。
(3) 受注者は、予め量研機構により文書によって確認を得た場合を除き、本契約の内容及
び成果を公表または他の目的に使用することは厳禁とする。
以上