(平成23年2月)(PDF:1402KB)

(参考)
生活道路拡幅事業計画
~今後優先的に整備する路線~
平成 23 年 2 月
立川市都市整備部道路課
1. 事業の主旨
立川市は、「立川市道路整備基本計画」(平成12年3月策定)において幹線道路・
地区幹線道路(国道、都道、都市計画道路)を除く道路を生活道路と位置付け、このう
ち、幹線道路と地区幹線道路を結んで地区の軸となる道路を「街区幹線道路」に、ま
た、地区幹線道路に囲まれ、住宅等へのアクセスを主たる機能とする道路を「区画道
路」と定めている。この「街区幹線道路」の整備については、現在までに 3 路線が完了
し、3 路線が事業中となっており、厳しい財政状況の中にあって、交通渋滞の解消や
生活の利便性の向上などに寄与するため計画的な整備が課題となっている。
一方、狭あい道路拡幅事業については昭和 63 年に計画策定した 15 路線(平
成 2 年度に 1 路線を追加して 16 路線)の整備を進めてきており、現在まで 10
路線が完了し、残りの 6 路線においては 4 路線が事業中であり 2 路線は未着手
となっている。この狭あい道路拡幅事業は計画策定後 20 年が経過し、交通量の
増大や人と環境にやさしい交通体系の整備が求められるなど、交通環境の変化
に合わせ、事業手法を含めた抜本的な見直しが必要となっている。
このようなことから、市内の生活道路の既定計画である「道路整備基本計画」に位置
付けている街区幹線道路と区画道路のうち重点的に整備する路線を抽出し、「生活道
路拡幅事業」として計画的に整備を推進することとする。この推進にあたっては、計画
路線等についての見直しや事業の進め方などを定める新たな「生活道路拡幅事業計
画」を第3次基本計画など諸計画との整合を図り策定し、良好な道路環境の形成に向
け事業化を図っていくものである。
なお、「立川市道路整備基本計画」に規定する狭あい道路に関するものなどについ
ては、本事業計画に規定する内容に読み替えるものとする。
・幹線道路(国道、都道、都市計画道路)
・地区幹線道路(国道、都道、都市計画道路)
○道路
・街区幹線道路
・生活道路
狭あい道路拡幅事業
(立川市道路整備基本計画) ・区画道路
・幹線道路(国道、都道、都市計画道路)
・地区幹線道路(国道、都道、都市計画道路)
○道路
・街区幹線道路
・生活道路
生活道路拡幅事業計画
(立川市道路整備基本計画) ・区画道路
~1~
2. 事業目標
本計画の対象となる生活道路は市民の日常生活に密着した道路であることか
ら、住宅地における歩行者の安全性や快適な居住環境の向上を図るとともに、
緊急車両の通行や消防活動困難区域の解消など防災性の向上を図ることを事業
の目標とする。
3. 事業の期間
本計画は、平成 22 年度からの 15 カ年計画とし、5 年ごとに「前期」「中期」
「後期」に計画期間を設定して整備優先路線を定める。
なお、
「中期」
「後期」については、5 年ごとに路線、幅員等を含めて見直しす
る。
4. 整備優先路線
1)整備優先路線の考え方
路線の持つ特徴、性格、位置づけ、さらに地域的な特性などを考慮するとと
もに整備路線を線として捉えるのではなく、周囲を含めた面として捉える必要
があることから、以下の評価項目を設けて各路線ごとに評価する。
(1) 当該路線を整備することによる機能性の向上
① 交通安全対策の向上
② 消防活動困難区域の解消機能
③ 公共施設アクセスなど利便性の向上
(2) 路線の現状による評価
① 現況幅員
② 現況歩道幅員
③ 抜け道・迂回道路の利用程度
④ 通学によく利用される道路
⑤ 一方通行など
(3) 当該路線を整備する緊急性・重要性を考慮した評価
2)整備優先路線の候補
整備優先路線の考え方に基づき評価を行うとともに、現在事業中の路線を優
先的に整備することとした結果、別紙に示す 24 路線を整備優先路線の候補とす
る。
~2~
別紙
整備優先候補路線図
H23.2月
⑨
23
①
21
24
⑲ ⑳
22
⑤
⑫
④
⑭
⑩
⑪
⑤
③
⑧
⑬
⑥
②
⑮
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
⑩
⑪
⑫
2級 20号 線
北 27号 線
北 31号 線
北 21号 線
西 62号 線 ・ 北 24号 線
北 54号 線
東 73号 線
2級 14号 線
⑬
⑭
⑮
⑯
⑰
⑱
⑲
⑳
東 99号 線 延 伸
2級 16号 線 ・ 2級 12号 線
東 26号 線
2級 6号 線
南 119号 線
21
南 北 街 区 幹 線 2号 ※
東西街区幹線 ※
東 西 道 路 2号 ※
2級 17号 線 ※
西 1号 線
北 85号 線
1級 12号 線
22
都 道 59号 ( 移 管 予 定 )
24
23
⑯
⑦
南 473号 線
北 7号 線
南 北 街 区 幹 線 1号 ※
※武蔵砂川駅北側地区関連事業
立川市都市整備部道路課
⑰
⑱
~ 3~
3)整備優先路線の抽出と順位付け
過去の実績より 1 路線約 1kmを整備するにあたり、測量・設計・用地買収・
築造等に 5 年程度を要することから見ても、より現実的な計画を構築する必要
がある。よって、道路用地の確保や築造工事などによる財政負担及び整備期間
等を考慮することにより、2)における 24 路線の中からさらに 13 路線を抽出し、
整備優先路線とした。
この 13 路線を整備目標に照らし最も優先されるべき路線(前期)、次に優先
する必要のある路線(中期)、整備優先路線の中で比較的優先性が低い路線(後
期)の 3 ランクに区分する。
なお、武蔵砂川駅北側地区関連事業の 5 路線については、当地区におけるま
ちづくりを推進する観点から別途対応を図ることとする。
① 前期整備路線
計画から概ね5年以内・・・5路線
① 2級20号線の一部(幅員7m)
② 北27号線の一部(幅員7m)
③ 北31号線の一部(幅員6.5m)
④ 北21号線(幅員7.5m)
⑤ 西62号線・北24号線の一部(幅員7.5m)
② 中期整備路線
計画から概ね10年以内・・・4路線
⑥ 北54号線の一部(幅員7.5m)
⑦ 東73号線(幅員8.0m)
⑧ 2級14号線の一部(幅員12.0m)
⑨ 西1号線(幅員7.0m)
③ 後期整備路線
計画から概ね15年以内・・・4路線
⑩ 北85号線(幅員6.5m)
⑪ 1級12号線の一部(幅員8.0m)
⑫ 都道59号線(幅員8.0m)
⑬ 東99号線延伸(幅員12.0m)
~4~
約285m
約127m
約200m
約95m
約840m
約580m
約330m
約460m
約500m
約553m
約430m
約750m
約140m
5. 事業の進め方
1)住民参加
各路線整備の際には、地区ごとに住民参加の説明会や懇談会等を開催し、住
民の理解を得たうえで事業を推進する。
2)整備幅員
計画的に整備を進めるには財源の確保が重要となる。このため、東京都市町
村土木補助事業を最大限活用して事業化を図ることとする。東京都市町村土木
補助事業における採択基準は、計画幅員 7.5m以上(車道 5.5m、片側歩道 2m
以上)とされていることから新たに着手する路線については、7.5m以上にて計
画する。
なお、既に事業中の路線で 7.5m未満の路線については、整備済みの幅員と同
様に整備することとする。
3)用地買収方法
道路中心より振り分けを基本として買収する。
(図 1)また、建築基準法第 42
条 2 項における道路(2 項道路)において片側に拡幅する場合、拡幅しない側の
後退用地については、寄付または無償使用承諾とし、了解が得られない場合は L
型側溝等の整備は行わないこととする。(図 2)
なお、本計画における用地買収価格については、これまでの狭あい道路の用
地買収の際に設定していた買収価格の方法を廃止し、立川市土地評価事務処理
要項(平成 15 年 12 月 26 日付決裁)に基づく適正な用地買収価格を算出し、立
川市財産価格審査会の審査により定めることとする。
道路 中心線
計画 幅員
L =□ m
買収 用地
買収 用地
L =△ m
L =△ m
現況幅員
L =○ m
図 1( 道 路 中 心 よ り 振 り 分 け る 場 合 )
~5~
道路中心線
後退用地
(寄付又は無償使用)
後退用地
計画幅員
L=□ m
買収用地
L=△ m
4m 未 満 の 道 路
図 2( 片 側 拡 幅 の 場 合 )
4)事業の効果測定について
多大な財源を要する道路整備を進めるにあたっては、その便益が投じた費用
を超えるなど一定の効果が見込まれるものでなければならない。整備計画立案
の段階で前述の評価の視点(P2)に立って事前評価を行い、事業完了後、少な
くとも1年以内に事後評価を行うことを基本とする。
~6~