《第104回景況アンケート調査(平成28年6月調査)》 とよしん景況天気図 調査時期 業 種 現 状 見通し 28/4~28/6 総 28/7~28/9 合 製 造 業 卸 売 業 小 売 業 サービス業 建 設 業 《記号の意味》 DI数値 30 以上 良 10 以上 ~ 30 未満 やや良い DI数値 ▲10 未満 ~ 10 未満 普 DI数値 い 通 DI数値 ▲10 以下 ~ ▲30 未満 やや悪い DI数値 悪 ▲30 以下 い 《DIの意味》 DIとは、ディフュージョン・インデックス(拡散指数)の略で、増加(良い)企業 の割合から減少(悪い)企業の割合を差し引いた値を指数化したものをいいます。 1 要 旨 『当地区の景況は、一部に弱い動きがみられており、改善の足取りはより緩やかなものに なっている。』 当期(4~6 月)のDI は、業況+7.5(前期比▲3.4 ポイント)、売上+7.0(同▲7.1 ポイント)、収益+2.4(同▲8.1 ポイント)と、全てのDIが前期比低下し、1 桁の プラスとなっている。 一方、来期(7~9 月)については、業況+5.4(当期比▲2.1 ポイント)、売上+6.6 (同▲0.4 ポイント)、収益+4.4(同+2.0 ポイント)と、業況DI、売上DIにおいて 当期比低下が見込まれており、収益DIについては改善する見通しである。 業況DI 最近 3 ヵ月の業況DIは、総合+7.5 と前期比▲3.4 ポイント低下した(前年同期比 +4.5 ポイント)。業種別では、製造業+12.0(前期比▲1.1 ポイント)、卸売業+8.6(同 +7.0 ポイント)、小売業+5.5(同▲5.6 ポイント)、サービス業+1.0(同▲11.0 ポイント)、建設業+10.8(同▲3.5 ポイント)と、卸売業を除き前期比低下している。 先行き(7~9 月)について、総合では+5.4 と当期比▲2.1 ポイントの低下が見込まれ ている。業種別では製造業+9.2(当期比▲2.8 ポイント)、卸売業+3.4(同▲5.2 ポイント)、小売業+1.8(同▲3.7 ポイント)、サービス業+5.8(同+4.8 ポイント)、 建設業+2.2(同▲8.6 ポイント)とサービス業を除き当期比低下が見込まれている。 売上DI 最近 3 ヵ月の売上DIは、総合+7.0 と前期比▲7.1 ポイント低下した。業種別では、 製造業+9.9(前期比▲8.7 ポイント)、卸売業 0.0(同±0.0 ポイント)、小売業+1.8(同 ▲11.2 ポイント)、サービス業+2.9(同▲16.1 ポイント)、建設業+16.1(同▲2.6 ポイント)と、卸売業を除き前期比低下している。 先行き( 7 ~9 月)について 、総合では+ 6.6 と 当期比 ▲0.4 ポイントの低下が 見込まれている。業種別では、製造業+11.3(当期比+1.4 ポイント)、卸売業 5.2 (同+5.2 ポイント)、小売業 0.0(同▲1.8 ポイント)、サービス業+6.7(同+3.8 ポイント)、建設業+7.5(同▲8.6 ポイント)と、小売業、建設業で当期比低下が見込 まれている。 収益DI 最近 3 ヵ月の収益DIは、総合+2.4 と前期比▲8.1 ポイント低下した。業種別では、 製造業+1.4(前期比▲13.8 ポイント)、卸売業 0.0(同±0.0 ポイント)、小売業 0.0(同 ▲13.0 ポイント)、サービス業+ 6.7(同▲8.3 ポイント)、建設業 0.0(同▲9.9 ポイント)と、卸売業を除き前期比低下している。 先行き(7~9 月)について、総合では+ 4.4 と当期比+2.0 ポイントの改善が 見込まれている。業種別では、製造業+9.2(当期比+7.8 ポイント)、卸売業+6.9(同 +6.9 ポイント)、小売業▲7.3(同▲7.3 ポイント)、サービス業+5.8(同▲0.9 ポイント)、建設業 0.0(同±0.0 ポイント)と、製造業、卸売業で当期比改善が見込 まれている。 2 とよしん景況調査 《調査要領》 調査対象時期 調 査 方 法 平成28年 4月 ~ 6月 実 績 平成28年 7月 ~ 9月 見通し 聞き取りアンケート調査 調査対象企業の内容 調査対象企業 当金庫取引先 589 社 その他 15% 製造業 25% 分 析 方 法 各質問項目で「増加(上昇)」したと する企業が全体に占める構成比と、 不動産業 8% 卸売業 10% 「減少(下降)」したとする企業の構成 建設業 16% 比との差(DI・判断指数)を中心に 小売業 9% 分析しています。 サービス業 17% D Iの 推 移 <業 況> (数値はDI数値) 時 業 期 種 平成 27 年 4~6 月 7~9 月 10~12 月 平成 28 年 1~3 月 合 3.0 1.7 9.5 10.9 製 造 業 9.7 3.4 9.9 卸 売 業 小 売 総 業 ▲3.7 ▲11.9 ▲5.5 ▲13.6 9.1 5.7 サ ー ビ ス 業 3.2 4.1 12.2 13.1 ▲5.5 1.6 11.1 12.0 建 3.1 7.1 8.2 14.3 設 業 <売 上> 期 種 7.5 12.0 ↓ ↓ 5.4 ↓ 9.2 ↓ 8.6 5.5 ↑ ↓ ↓ 3.4 1.8 1.0 ↓ 5.8 ↑ 10.8 ↓ 2.2 ↓ ↓ 平成 27 年 4~6 月 7~9 月 10~12 月 平成 28 年 1~3 月 4~6 月 7~9 月見通し 製 造 業 14.3 9.6 卸 売 業 小 売 業 ▲9.3 ▲11.9 ▲1.8 ▲18.6 15.4 9.6 22.4 ▲1.8 12.7 9.4 サ ー ビ ス 業 5.4 7.1 18.4 19.0 2.9 ↓ 6.7 ↑ ▲1.0 9.1 13.4 18.7 16.1 ↓ 7.5 ↓ 10~12 月 平成 28 年 1~3 月 総 建 設 合 4.4 4.8 業 14.1 7.0 ↓ 6.6 ↓ 18.6 9.9 ↓ 11.3 ↑ 0.0 13.0 0.0 1.8 → ↑ ↓ 5.2 0.0 <収 益> 種 総 製 造 ↓ (数値はDI数値) 時 業 7~9 月見通し (数値はDI数値) 時 業 4~6 月 期 平成 27 年 4~6 月 7~9 月 4 月~6 月 7~9 月見通し 合 0.8 2.9 9.0 10.5 2.4 ↓ 4.4 ↑ 業 2.6 8.9 13.2 15.2 1.4 ↓ 9.2 ↑ ▲3.6 10.9 0.0 卸 売 業 ▲5.6 業 ▲8.5 ▲11.9 3.8 13.0 ↓ 6.9 ▲7.3 ↑ 売 0.0 0.0 → 小 サ ー ビ ス 業 8.6 7.1 15.3 15.0 6.7 ↓ 5.8 ↓ 建 0.0 3.0 3.1 9.9 0.0 ↓ 0.0 → 設 業 3 ↓ 総 合 当期のDIは、業況+7.5(前期比▲3.4ポイント)、売上+7.0(同▲7.1 ポイント)、収益+2.4(同▲8.1ポイント)と、全てのDIで前期比低下している。 来期は、業況DI、売上DIにおいて当期比低下が見込まれており、収益DIについては 改善する見通しである。 業種別にみると、製造業のうち、自動車部品関連については、製鉄所の事故や熊本地震 の影響等により、一時受注が大幅に落ち込んだ先も見られたが、現在は回復傾向にある。 卸売業のうち、木材卸については、木材需要が伸び悩む中、円高に伴い輸入材の価格は 下がってきているものの、国産材の価格は大きく変動していない。小売業全体については、 夏のボーナス支給により売上増加が期待されているが、小規模業者においては、大手量販 店との競合等により、依然として厳しい状況が続いている。サービス業のうち、飲食業に ついては、全体として売上げ、採算面では厳しい状況が続いているが、知名度や体力の ある一部の先では新規出店による業容拡大を図っている。建設業のうち、住宅建築に ついては、住宅ローン金利は引下げられているものの、消費増税の再延期により駆け込み 需要が期待薄となったこともあり、受注の盛り上がりには至っていない。 業況・ 売上・収益の推移<総合> 20.0 15.0 D I 数 値 業況 10.0 売上 収益 5.0 0.0 6月 9月 12月 3月 26年 6月 9月 12月 3月 27年 6月 9月 28年 (見通し) 18年 19年 20年 21年 22年 23年 4 24年 25年 26年 27年 28年 製 造 業 当期のDIは、業況+12.0(前期比▲1.1ポイント)、売上+9.9(同▲8.7 ポイント)、収益+1.4(同▲13.8ポイント)と、全てのDIで前期比低下している。 来期は、当期比で業況DIが低下する一方、売上DI、収益DIは改善が見込まれている。 自動車部品関連については、製鉄所の事故や熊本地震の影響等により、一時受注が大幅 に落ち込んだ先もみられたが、現在は回復傾向にある。 電器機器関連については、企業の設備投資は、年度当初の4~6月は例年動きが乏しい が、電気工事、機材の受注が徐々に増加してきている。 製造業全体としては、今後の為替相場や燃料価格の動向 を注視 したいとする先が 少なからずみられている。 業況・売上・収益の推移<製造業> 25.0 20.0 D I 数 値 15.0 業況 売上 10.0 収益 5.0 0.0 6月 9月 12月 3月 26年 18年 19年 6月 9月 12月 3月 27年 20年 21年 22年 6月 28年 23年 5 24年 25年 26年 9月 (見通し) 27年 28年 卸 売 業 当期のDIは、業況+8.6(前期比+7.0ポイント)、売上0.0(同±0.0 ポイント)、収益0.0(同±0.0ポイント)と前期比では業況DIのみ改善している。 来期は、当期比で業況DIが低下する一方、売上DI、収益DIは改善することが見込 まれている。 青果卸については、当地区の主要青果物であるキャベツは、年末から春先にかけて 生産量も多く、価格は低水準で推移を続けていたが、4月に入り価格は平年並みにまで 回復している。今夏は猛暑予想もあり、先行きの天候の影響が一部懸念されている。 木材卸については、木材需要が伸び悩む中、円高に伴い輸入材の価格は下がってきて いるものの、国産材の価格は大きく変動していない。 機械等卸については、東京オリンピック関連と思われる受注が大幅に増加している先が 一部にみられている。 業況・売上・収益の推移<卸売業> 20.0 10.0 D I 数 値 業況 売上 収益 0.0 -10.0 -20.0 6月 9月 12月 3月 6月 26年 18年 19年 9月 12月 3月 21年 22年 23年 6 9月 28年 (見通し) 27年 20年 6月 24年 25年 26年 27年 28年 小 売 業 当期のDIは、業況+5.5(前期比▲5.6ポイント)、売上+1.8(同▲11.2 ポイント)、収益0.0(同▲13.0ポイント)と、全てのDIで前期比低下し、1桁の プラスとなっている。来期も、全てのDIが当期比低下し、収益DIはマイナスに転じる ことが見込まれている。 小売業全体については、夏のボーナス支給により売上増加が期待されているが、小規模 業者においては、大手量販店との競合等により、依然として厳しい状況が続いている。 自動車販売については、燃費データ不正の公表を受け、一部メーカーでの軽自動車の 販売台数が大きく落ち込む中、ハイブリッド車を中心とした普通自動車の販売は前年並み となっている。また、中古車市場については、新型ハイブリッド車等の流通に伴う代替 需要から、一部の車種の取引量は前年以上の伸びをみせている。 石油小売業については、夏の行楽シーズンを迎えるが、価格の安いセルフスタンドとの 競合等から売上げの好転を期待しにくい状況にある。 業況・売上・収益の推移<小売業> 20.0 10.0 D I 数 値 0.0 業況 売上 -10.0 収益 -20.0 -30.0 6月 9月 1 2月 3月 6月 2 6年 18年 19年 9月 1 2月 3月 2 7年 20年 21年 22年 23年 7 6月 2 8年 24年 25年 26年 27年 9月 (見通し) 28年 サービス業 当期のDIは、業況+1.0(前期比▲11.0ポイント) 、売上+2.9(同▲16.1 ポイント)、収益+6.7(同▲8.3ポイント)と全てのDIで前期比大きく低下し、 1桁のプラスとなっている。来期は、当期比で収益DIが低下する一方、業況DI、売上 DIは改善が見込まれている。 飲食業については、全体として売上げ、採算面では厳しい状況が続いているが、知名度 や体力のある一部の先では新規出店による業容拡大を図っている。 ホテル・旅館業については、中国のほか東南アジア等海外からの観光客が増えている。 夏休みシーズンを迎え、家族連れや学生等の観光客の増加も期待されている。 美容業については、集客力を図るために本業以外の付加価値を高め、競合店との差別化 を図っている先もみられる。 業況・売上・収益の推移<サービス業> 20.0 15.0 D I 数 値 業況 10.0 売上 収益 5.0 0.0 6月 9月 1 2月 3月 6月 2 6年 18年 19年 9月 1 2月 3月 2 7年 20年 21年 22年 23年 8 6月 2 8年 24年 25年 26年 27年 9月 (見通し) 28年 建 設 業 当期のDIは、業況+10.8(前期比▲3.5ポイント)、売上+16.1(同 ▲2.6ポイント)、収益0.0(同▲9.9ポイント)と全てのDIが前期比低下して いる。来期は、当期比で業況DI,売上DIは低下する一方、収益DIは横ばいと見込 まれている。 住宅建築については、住宅ローン金利は引下げられているものの、消費増税の再延期 により駆け込み需要が期待薄となったこともあり、受注の盛り上がりには至っていない。 大手ハウスメーカーや営業力のある先は受注が確保できている一方、中小工務店 は 芳しくない状況にある。 公共工事については、概ね前年並みの発注状況ながら、仕事の確保を優先した入札や 地域外の事業者の入札参加もあって、採算面では厳しい状況が続いている。 (見通し) 業況・ 売上・収益の推移<建設業> 40.0 30.0 D I 数 値 20.0 業況 売上 10.0 収益 0.0 -10.0 6月 9月 12月 3月 6月 26年 9月 12月 3月 27年 6月 9月 28年 (見通し) 18年 19年 20年 21年 22年 23年 9 24年 25年 26年 27年 28年 農 業 野 菜 キャベツの卸売市場価格の推移(月別平均 価格) (10kg/円) 2500円 キャベツは、出荷の最盛期である 年末から春先にかけ価格は低水準で 推移していたが、4月に入り価格は 2000円 1500円 平年並みにまで回復している。 青果物の中心はメロンやスイカと なるが、出荷量、価格とも概ね例年 1000円 500円 5月 6月 7月 8月 並みとなると見込まれている。 9月 10 月 11 月 1 2月 1月 2月 2 7年 3月 4月 28 年 ※名古屋中央卸売市場の卸売価格を参考 菊 キャベツの卸売市場価格の推移(月別平均価格) 輪菊の卸売市場価格の推移(月別平均価格)(1 本/円) 2000円 8 0円 菊については、例年4~6月は需要 70円 が少ない時期であり、生産調整を 6 0円 行っている。7~9月はお盆やお彼岸 5 0円 で需要が高まる時期であり、加温等に 40円 よる抑制栽培の経費負担もほとんど 3 0円 ないため、採算好転が見込まれて 2 0円 1500円 1000円 500円 8月 5月 9月 6月 10月 25年 7月 11月 8月 12月 9月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 10月 11 月 12月 26年 1月 2月 3月 4月 27年 いる。 28年 ※(社)日本花き卸売市場協会の調査価格を参考 水 産 業 シラスうなぎは絶滅危惧種に指定され、国際的な保護、管理がなされていることもあり、 漁獲量の減少が見込まれている。 浜名湖のり、浜名湖牡蠣の生産量も減少傾向にあるが、大河ドラマ関連での地元産品と して、知名度向上が図られている。 運 輸 業 運輸業については、輸送量は概ね前年並みながら、ドライバー不足の状況は当面続くと みられている。また、高い人件費に加え、低価格で推移していた原油価格が徐々に上昇して きており、今後の収益への影響が懸念されている。 不動産業 マイナス金利政策に伴い、住宅ローン金利の水準が低下していることから、不動産業者 や購入を検討している先の関心は高まっている。立地条件の良い物件の成約率は比較的 高いものの、消費増税が再延期となった為、駆け込み需要は期待薄となっている。 10
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