主体的に学ぶ力を伸ばす「課題解決型授業」を実施

<報道資料>
2016年7月6日
< アパレルメーカー株式会社三陽商会との産学連携授業 >
主体的に学ぶ力を伸ばす「課題解決型授業」を実施
~ 女子大生が企業の問題点を聞いて、環境と広報課題の一挙解決に挑戦 ~
授業開始日:2016年7月11日(月)10:40~
場所:跡見学園女子大学 文京キャンパス M2707教室
跡見学園女子大学(文京キャンパス:東京都文京区大塚1-5-2/新座キャンパス:埼玉県新座市
中野1-9-6)は、株式会社三陽商会と連携し、マネジメント学部生活環境マネジメント学科の学生23名
(3年生12名、4年生11名、担当教員:横井由利准教授)が、企業が抱える課題について、主体的に学び、
解決策を自ら考え発表する「課題解決型授業(Problem-Based Learning、以下 PBL)」を、2016年7月
11日(月)より開始します。
近年、変化の速い社会において課題解決力や実践力を有する人材ニーズは高く、大学教育では学生の
主体的な学びを促進することがより求められています。その中で大学と企業や政府・地方公共団体などが
連携した PBL が注目を集めています。
実践的な教養を備え自律し自立した女性を育成することを目指す本学も、2014年度より課題解決型授業を
開始。昨年度春学期には雪印メグミルク株式会社と、秋学期には株式会社明治、そしてパタゴニア日本支社と
課題に取り組みました。アンケート調査やディスカッションを通して自ら課題を発見し、その解決策を企業
担当者へプレゼンテーションしました。
今年度は、アパレルメーカーである株式会社三陽商会と初めて連携。授業を担当する横井准教授は
自然環境を守り、働く人たちが健全な職場で仕事ができるというエシカル(倫理的)なファッションを研究しており、
モード誌のエディター時代から三陽商会へ取材をしてきた縁で今回、授業の実施に至りました。学生たちは
関心の高いファッションに関する PBL を通して明確な問題意識をもち、主体的に学習に取り組む意欲と、
そのための基礎的能力・習慣を身に付けることを目指します。
初回授業の7月11日(月)は、まず企業担当者から株式会社三陽商会の事業において中核をなす「コート」に
ついて、歴史や背景、製造方法などの講義を受けた後、製品を製作する際に余る布の活用法の検討と、
周年事業製品について学生視点からの新たな魅力の発信という2つの課題が提示されます。約3ヶ月の
期間中に学生は文献調査、グループ討議、アンケート調査、リサーチなどを実施。そして10月17日(月)には、
最終発表として課題解決策や成果をプレゼンテーションし、企業担当者による講評を予定しています。
また、本学では課題解決型授業に留まらず、多分野に渡って産官学連携の活動を行っております(3ページ目の事
例説明をご覧ください)。学生が真剣に自分の将来について考えるための最適な学びの場や環境を提供
し、学生生活や夢の実現への更なるサポートを展開して参ります。
◆大学に関するお問合せ先◆
跡見学園女子大学広報
TEL:048-478-3333 FAX:048-478-3111
【株式会社三陽商会との産学連携「課題解決型授業」 概要】
■実施場所:
跡見学園女子大学
文京キャンパス M2707教室
■授業公開日程: 開講・企業担当者による講義:2016年7月11日(月)/最終発表:2016年10月17日(月)
■時間:
10:40~12:10(90分)
■対象:
マネジメント学部生活環境マネジメント学科横井ゼミ所属3・4年生23名
■担当講師:
マネジメント学部生活環境マネジメント学科准教授 横井由利
20世紀ファッションの歴史と「環境と人に優しいファッション」を専門とする。
ファッションヘッドラインで、「日本モード誌クロニクル」を連載。
「カレ物語―エルメス・スカーフをとりまく人々 (中公文庫) 」を出版。
■協力企業:
株式会社三陽商会
ご担当者:小出大二朗氏
経営統轄本部 マーケティング開発室 室長
ブランド事業部 DIV 長、ポール・スチュアート事業部 事業部長を歴任し現在に至る
■課題:
①コートの型を取る際できる残布の3R(リデュース、リユース、リサイクル)を研究し提案。
②三陽商会の「世代を超えて永く愛される。」ことをテーマにした「100年コート※」の
魅力を若者に伝え、興味を持ってもらう情報発信に挑戦する。
ファッションジャーナリストとしても活躍する横井由利准教授は、20世紀のファッションと「環境と人に優しい
ファッション」の必然性を専門としています。特に 20 世紀の終わり頃から注目されてきた自然環境を守り、
働く人たちが健全な職場で仕事ができるというエシカル(倫理的)なファッションについて研究を深めています。
2年生のゼミナールでは、学生たちが企画・運営、当日のモデルを行う、環境に配慮したリユースファッション
ショー「跡見ガールズコレクション」を指導。ゼミの学生は、ショーを通して、ファッションと環境について
実践的な学びを深めます。ノウハウはゼミの中で3年生から2年生へと代々受け継がれています。そのショーを
経験してきた3・4年生たちが今回、その経験を活かして本授業に臨みます。
※100年コート:「世代を超えて永く愛される。」ことをテーマに誕生したコート。2013年に同社設立70周年を機に
「TIMELESS WORK.ほんとうにいいものをつくろう。」を体現するため開始したプロジェクトで開発される。いつの時代も変
わらぬ価値のある、時代に流されないものづくりを目指す三陽商会の思いを具現化したコート。
<今後の「課題解決型授業」スケジュール>
7月11日(月)
7月下旬
8月
9月
10月
10月17日(月)
:株式会社三陽商会 小出大二朗氏からの講義および課題の提示
:グループ討議
:学生による文献調査・グループ討議・アンケートの企画
:アンケート調査の実施(対象:本学マネジメント学部生)
:アンケート結果の分析および成果のとりまとめ
:最終成果発表(株式会社 三陽商会小出氏からの講評)
2016年度
企業や組織との協力事例
株式会社明治と意見交換会
マネジメント学部 生活環境マネジメント学科 宮崎ゼミ
昨年の株式会社明治との連携授業の様子
学生が事前に株式会社明治の CSR レポートなどを読んで課題を
見つけ出し、同社社員とのディスカッションを11月10日(木)の授業で
実施する予定。
株式会社明治にとっては「ステークホルダー・エンゲージメント」
(企業が社会的責任を果たすために様々な利害関係者(今回は
消費者である学生)と意見交換を行うプロセス)の機会となり、学生に
とっては企業の CSR マネジメントの事例を学ぶとともに実際の担当者の
本音を聞く機会となります。学生は「20年、30年後にどのような会社に
なってほしいかという視点で課題発見に取り組みたい」と、意気込みを
語っています。
<担当教員コメント>
マネジメント学部 生活環境マネジメント学科教授 宮崎 正浩
株式会社明治との課題解決型授業は今年が3年目。今年は前年までと異なり学生
自身が課題を見つけ、企業のご担当の方と討議する。どんな討議ができるか
楽しみだ。
各国観光局のスタッフから、観光産業現場の実態をヒアリング
観光コミュニティ学部 観光デザイン学科 磯貝ゼミ
香港政府およびカリフォルニア州観光局のスタッフを授業にお招きし、各国観光産業や観光局のマーケティングの
実態をヒアリング。学生たちは「香港やカリフォルニアの観光の魅力を知ることができた。」「観光客を誘致するために
マーケティングがいかに重要かということがわかった。」などと感想を語り、観光業界への志を新たにしました。
一方、観光局スタッフは学生の旅行に関する志向や観光資源の認知状況を知る絶好の機会となるなど、
相互にメリットがあります。
今後は秋学期の早い時期に、文京キャンパスにて、ドイツかスイスといったヨーロッパの観光局から
マーケティング担当スタッフを招き、授業を実施予定。
<担当教員コメント>
観光コミュニティ学部 観光デザイン学科教授 磯貝 政弘
各国の在日観光局で活躍するマーケッターの実践的な講義を聴くことで、学生に
とって大きな刺激になることを期待し、今後もこうした授業を続けたい。
越生パンフレット制作プロジェクト
観光コミュニティ学部 観光デザイン学科 村上ゼミ
本学、淑徳大学、埼玉県越生町、東武鉄道株式会社が連携して
企画する、ローカル鉄道活性化のための産官学連携のプロジェクト。
越生町に新たな観光客を誘致するため、学生目線でグルメスポット
などを選定し観光パンフレットを制作します。淑徳大学とは2013~
2014年度も川越市の若者誘客事業で連携し、その実績から今回の
企画が生まれました。
すでにプロジェクトは始まっており、パンフレットの完成は9月を予定
しています。
<担当教員コメント>
観光コミュニティ学部 観光デザイン学科准教授 村上 雅巳
今回の産官学プロジェクトは実践的な課題解決型授業(ゼミ活動)である。
特に他大学ゼミとの連携は教養実践力を向上させる上で非常に効果的であると
考えている。