アトピー性皮膚炎講演会

アトピー性皮膚炎講演会
2016/5/15
皮膚炎患者サークルカランコロン代表 二木洸行
1.カランコロン紹介
①団体概要と経緯
皮膚炎患者サークルカランコロンは 2016 年 7 月から活動を開始予定の市民サークルで
ある。
「薬害被害者支援サークル balloons+」がアトピー性皮膚炎(以下、アトピー)治療に
おける問題点、とりわけ「ステロイド皮膚症」と呼ばれる薬剤使用による症状悪化と離脱症
状に着目して実態調査を開始した。症状悪化により離職せざるを得ないといった当事者の
実態が明らかになる一方、当事者同士の結びつきができ、2016 年 3 月から市民サークルづ
くりの準備に着手している。
②サークルの趣旨と理念
活動コンセプト 「お互いに支え、問題を普及し、みんなで今後を考える」
活動理念 ①相手の立場に立つ。
②患者の負担を緩和し、健全で安定した生活を目指す。
③社会的差別や偏見に反対し、患者の尊厳を確立する。
④医師や患者と結びつき、皮膚炎に対する適切な医療と環境を考える。
サークルのメンバーは、アトピー患者本人やその親族を中心に、医療従事者やその他一般
市民を想定している。アトピー患者やその親族は症状に対する悩みや生活上の不安も大き
い上、孤立化していることが多い。サークルでは、こうしたメンタル面のケアを中心に、当
事者が抱える問題を解消することを第一とし、アトピー患者や薬剤使用の実態を普及して
いくことを予定している。また、将来的には「ステロイド皮膚症」の背景調査やアトピーが
発生しにくい生活環境の提案など、当事者全体の問題解決に向けた活動を展望する。
③活動予定
本企画をサークルのキックオフ企画として、月に 2 回ほどの継続的な活動やイベントの
開催を予定している。
(活動例)
A.座談会やレクリエーション活動
お互いの症状や悩みを話し合い、相互理解を深めたり、交流を生み出す中で当事者の居場
所づくりを行う。
B.勉強会
成功した成功した治療例を、講師を交えてお互いに学び合う。
C.普及企画
アトピーの症状や治療の現状について、講演会や展示等で普及する。
2.本企画の趣旨
ステロイド外用薬(以下、ステロイド)はアトピーの治療薬として標準的に使用されてい
るが、ステロイドの使用を続けてもアトピーが完治せず、むしろ症状が悪化したり深刻な離
脱症状が現れるケース(ステロイド皮膚症)がある。深刻な身体症状に加え、外見を過度に
気にして人間関係に不安を抱えたり、治療のために休職や離職を余儀なくされるケースも
あり、社会生活全般に渡って大きな困難を抱える。
このような実態は社会的に認識されておらず、東北地方ではアトピー患者の交流やステ
ロイド問題を扱った団体は存在しない。この中で当事者は、治療を続けても一向に回復しな
い中で不安や悩みを抱え込んでしまったり、周囲から理解されずに孤立する現状があり、本
企画を通じて社会的な理解を形成していく。
また、本企画はカランコロンのキックオフイベントでもあり、サークルで活動するメンバ
ーの募集も同時に行う。
3、企画概要
・企画名:アトピー性皮膚炎を考える~お肌のこと悩んでいませんか?~
・主催:皮膚炎患者サークルカランコロン
・協力:薬害被害者支援サークル balloons+(ばるーんず・とす)
・後援:(株)宮城テレビ放送・仙台放送・KHB 東日本放送・河北新報社
・日時:2016 年 7 月 3 日(日) 14:00~17:30
・場所:仙台市市民活動サポートセンター 6F セミナーホール
・参加費:無料
・集客見込:40~50 名程度
・内容(予定)
14:00~14:10 始めの挨拶
14:10~15:00 講演~皮膚科医療現場の実際~(仮題)
講師 阪南中央病院皮膚科 佐藤健二 先生
15:00~15:20 質疑応答
15:20~15:30 休憩
15:30~16:00 患者の声~ステロイド皮膚症について~
講師 坂本久美子 氏(皮膚炎患者)
16:00~16:15 質疑応答
16:15~16:55 交流タイム
16:55~17:10 皮膚炎患者サークルカランコロン紹介
17:10~17:15 終わりの挨拶
4、企画の内容について
①講演~皮膚科医療現場の実際~(仮題)
講師: 阪南中央病院 佐藤健二 先生
1947 年大阪に生まれる。
大阪大学医学部卒業。大阪大学医学部附属病院、名古屋市立大学病院、公立学校共済組
合近畿中央病院を経て、現在大阪府松原市の阪南中央病院に在職。
成人アトピー性皮膚炎の治療にもかかわり、一般的な治療法とは異なる脱ステロイド・
脱保湿治療に取り組んでいる。
本企画では、佐藤先生から
(1)ステロイド外用薬を使用した皮膚炎治療について
(2)皮膚科医療を取り巻く環境
(3)佐藤先生自身がどのような経緯で今の治療法を目指してきたか
を中心としてご講演して頂く予定です。
②患者の声~ステロイド皮膚症について~
講師: 坂本久美子 氏
皮膚科で標準的に使用されているステロイド外用薬の危険性を、実際にステロイド
皮膚症を経験した患者の一人である、坂本久美子さんからお話いただく。坂本さんは大
学生のころに、幼いころから 10 年以上続けてきたステロイド外用薬の使用を止め、深
刻な離脱症状を受けることとなった。本企画では、坂本さんから
(1)ステロイド皮膚症の実態
(2)現在の皮膚科医療に対する思い
を中心にご報告して頂く予定です。
③交流会
講師も交えたワークショップ形式での交流タイムを設ける。講演に対する感想の共
有や、参加者からの疑問点に応えること等を想定している。