購買意欲向上を目的としたカロリーメイトの新パッケージの提案

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伊加 和馬
就職活動を行う中で、私はよく昼食をカロリーメイトだけで済ます事があった。
その話を友人などにすると、「ソイジョイの方が栄養しっかりとれそうやのに」な
ど言われたことがある。
これらの商品は栄養調整食品と呼ばれ、手軽に不足しがちな栄養素を補うことを
目的とした物である.その先駆けとなったカロリーメイトは、栄養調整食品としての
認知が低いのかもしれない、という疑問を感じた。
そこで実際にカロリーメイトがどれくらい栄養調整食品として認知され、また他
の商品よりどの点が優れているか、その上でカロリーメイトの良さが伝わる新パッ
ケージを作成する事で購買意欲が向上するのではないかと仮定し、調査していこう
と考えた。
作成したパッケージと既存のパッケージを比較し、アンケート調
査、考察を行った結果、パッケージ①と③は購買意欲の向上はしな
かった。しかしパッケージ②は購買意欲の向上が見られた。
既存のパッケージと比べて、パッケージを見てどのくらいの栄養
が補えるのか、しっかり栄養を取ることが出来ると認識すること出
来たから選んだ、という理由が多く挙げられた。
見た目でバランス栄養食品と認知するのが難しいと考
えるので、パッケージを見てしっかり栄養が取れる、と
認識出来るパッケージを作成したい。
また、グッドデザイン賞を受賞したカロリーメイトの
パッケージ。そのパッケージよりも購買意欲を向上させ
るのは難しいと考えるが、自分なりに工夫して購買意欲
向上を目指した良いパッケージを作成したい。
1.
2.
3.
4.
5.
どの様な場面で、どの様な理由でバランス栄養食品を食べるか聞き
出す。
カロリーメイトと比較する商品はソイジョイとして、カロリーメ
イトとの違いやもっているイメージを聞き出す。
1.2の結果から自分なりに仮説を立てて、数種類の比較するパッ
ケージを作成する。
出来上がった数種類のパッケージを現在のパッケージと比較し評
価してもらう、また仮説の検証を行うために、アンケート調査を行
う。
アンケート調査の結果を分析、考察を行い、仮説が実証されたの
か、購買意欲が向上したのか明らかにする。
カロリーメイトの発売元は、大塚製薬。オロナミンCやポカリス
エットで知られる同社ですが、オロナミンCは赤、ポカリスエット
が青、カロリーメイトは黄色と、どの商品も明確なカラーで打ち出
されている。
そして特徴的なパッケージの黄色。この黄色は視認性の高い色で、
特に黒との組み合わせは非常に目立つコントラストとなる。黄色と
黒という組み合わせは前後の差が大きく黄色をより強く認識、感じ
させる事が出来るのである。
まずパッケージの作成にあたって、ヒアリング調査を行った。
ヒアリングを行う対象は、サークル、バイト先、友人の大学生(男
子27:女子15)42人に行った。
項目は、
①どのような状況で、どのような理由でバランス栄養食品を食べる
か?
②カロリーメイトやソイジョイの特徴、また、違いなどを教えてく
ださい。
①
時間が無い時
とりあえず何か食べておきたい。がっつり食べる程では無い時
おやつ感覚でお腹を満たしたい時などが、主に挙げられた。
②
カロリーメイト
クッキーのような食感が良い
お腹が膨れる、満足感全体的に栄養が取れるイメージ、黄色のパッケージ
が印象に残っている、CMが特徴的だった
ソイジョイ
味を楽しめる
種類も豊富、一点特化型(バナナ→Ca オレンジ→葉酸)、どの栄養素が
取れるか分かりやすい、大豆を使っているので体に良さそう
など、大きくまとめるとこのような意見が挙げられた。
 (1)アンケートの調査詳細
対象:サークル、バイト先、友人の大学生(男27:女15)42人
場所:学校、バイト先、フットサルコート、SNS
期間:2015 10/23〜2015 11/15
アンケートは自分の身近な大学生42人にアンケートを行った。しかし、実際に期日までに返
答無しが4人居て、実際の数は38人(男子24人:女子14人)となった。
アンケートの内容は
Q1 1〜3のパッケージのうち新パッケージがどれなら買ってみようと思いますか?(思わない、
既存のパッケージがいい、は④を選択してください)
 ①
 ②
 ③
 ④
Q2 Q1のパッケージを選んだ理由を教えてください。
10
9
8
7
6
5
男子
女子
4
3
2
1
0
①
②
③
④
パッケージ②を選んだ理由
パッケージ①を選んだ理由
色使い
情報
図
色
その他
情報
0%
図
9%
25%
14%
75%
56%
パッケージ③を選んだ理由
色
その他
0%
17%
図
14%
情報
69%
その他
21%
 製品において、内容や品質が最も重要だということはもちろん、
パッケージも同じほど力を注ぐべき重要なポイントであること
が、再確認できた結果であった。
 また、ヒアリング調査やアンケート調査を実施した時、中身が具
体的にイメージ出来る表示があると買ってみようかなと思える、
といった意見が多く出た。このことは、中身の品質を証明する役
割「+α」をパッケージに工夫することによって、より多くの消
費者の購買意欲を獲得できるという事が本研究の結果・結論であ
る。