Wing interference patterns (WIPs)

2014.11.18. 論文紹介
Sexual selection
on wing interference patterns
in Drosophila melanogaster
N. Katayama, J. K Abbott, J. Kjærandsen, Y. Takahashi and E. I Svensson. (2014)
Proceedings of the National Academy of Sciences. 111: 15144-15148
Wing interference patterns (WIPs)
 膜翅目や双翅目に属する小
さな昆虫の翅は、二層膜干
渉による構造色をもつ。
 明るい背景では見えないが、
背景が暗いと明確な色が認
識できる。
 種 間 や 雌 雄 間 で WIPsに 違 い
がみられる。
Fig.1. Wing interference patterns in D.
melanogaster. Three representative WIPs
found among the 34 DGRP lines and a WIP
of LHM outbred line.
疑問:WIPsの生物学的意義は?
キイロショウジョウバエにおいて、
WIPsが性選択を受けているか検証する
 メ ス は オ ス の 翅 の WIPs に 対 し て 好 み を も つ か 。
 暗い背景において、その好みはより明確になるか。
メ ス の WIPsに 対 す る 好 み を 調
べ る た め 、 DGRP近 交 系 統 の オ
スを用い、白背景と黒背景で
メスの交尾行動を観察した。
黒背景
白背景
交配実験
1. LHMメスとDGRP系統のオスのペアをバイアルに入れる。
2. 交尾までの時間を計測する。
3. 交尾までの時間を補正して、各系統のオスの魅力
の 指 標 で あ る 変 数 “attractiveness” を 得 る 。
4 . 黒 背 景 で の att を 白 背 景 で の att の 残 差 を 用 い て 、
WIPsの 色 と att 残 差 の 関 係 を 検 定 す る 。
メスはオスの翅のWIPsに好みをもつ
残差 attractiveness に対する彩度・色相・明度の効果を調べた。
 より彩度が高い鮮やかな翅をもつ系統がモテた。
 黄色や青よりもマゼンダに近い翅の魅力が高かった。
キイロ ショウ ジョウ バエに おいて 、
WIPsは配偶者選択におけるオスのシグナル
として機能する。
 彩度は高くなるほど魅力が高くなる方向性選択が働く。
 色相に対しては、特定の色が好まれる安定化選択が働く。
➡それぞれ異なる選択が検出された。
 WIPs は 翅 の 厚 さ に よ っ て 決 定 さ れ て い る 。
 マゼンダは用いた近交系統の翅の中で中間的な形質である。
➡飛翔能力など他の要因に対する自然選択も考えられる。
WIPs は ハ エ 類 に お い て 選 択 を 受 け る 形 質 で あ り 、
他の形質とも関連した進化的研究が期待される。