PSIのnEDM実験について 高エネルギー加速器研究機構 三島賢二 2011/02/23 京都大学原子炉実験所 PSIのnEDM実験の現状 2010年7~9月と12月にPSIでnEDM実験に参加してきまし た。 主にnEDM装置のコミッショニング。 2010年7月 Fluxgate磁束計を用いた磁場一様性の測定 2010年8月 外部磁場保障コイルのテスト 2010年9月 Cs磁束計のテスト 2010年10月 Hg磁束計のテスト実験 2010年12月 UCN受け入れ準備 2010年12月22日 UCNの発生を確認!! PSI-UCN源 PSI-WestのSNSに行く途中。 実験室 (Thermohaus) 磁性体を避けるため、基本的に木製。 室内は22.00.1℃に設定されている。 実験装置は2階部分にある。 sD2 UCN源 UCN shutter DLC coated UCN shutter。 圧空式。ただし開閉に4秒かかる。 nEDM装置 4重磁気シールド&真空容器 蓋についている配線がB0用Cosθコイル。 安定化電源 B0磁場用の安定化電源。ILL実験のものを 使用。中身はBlack Box。 電流の安定性は100secで0.7 ppm/ 1μT 安定化電源が現在の安定性を決めている(あるいは主要成分)。 Demagnetization 接続を切る操作が問題になるので、 トランスを使って操作している。 µがとても大きいのでこれだけ大きなトランスが必要になるとのこと。 nEDM真空容器内部 真空容器内のCs磁束計。 テーブルを回転させて磁場を 測定している。 (Philipp Schmidt-Wellenburg) Cs磁束計。 回転方向による周波数(磁場の測定値)の 変動が観測されている。 Cs magnetmeter Cs Readout Martin Fertl 開発はFriboug Atomic Institute。 Cs Rotation nEDM的にはB0方向のGradientが重要。 Surround Compensation Coils X、Y、Zの3対のHelmholtz like coilsで外場を キャンセルする。 Beatrice Franke 磁場勾配をキャンセルするのはとても 大変!! Number of freedom Bi = 3 dBi/dxi = 9 Requirement for nEDM experiment Hg insert 下から真鍮の丸棒で開け閉めして 199Hgを導入する。 このふたは磁化を疑われている。 Hg Magnetometerの精度は20~40fT@100sec。 Marlon Horras nEDM cell DPS Cell DLC coated Electrode Hg window UCN shutter 外から回転するアームで開閉する。先っぽは付いていない。 High Volgate Johannes Zenner Reinhold Henneck nEDM setup Trim Coils 磁場調整用にB0コイルの他 33個の補正コイルを用いている。 UCN Switch EDM cell to detector Straight guide UCN Source to EDM Cell 非磁性のピエゾモーターで回転させてスイッチングする(Mainz group)。 UCN detectors 9chのLi-glass(GS10) 検出器からなる (LPC CAEN group) 。 UCNモニター用検出器 UCN蓄積容器内(sD2から2mの場所) にUCN検出器を設置。 検出器とLeonard Goeltl Φ2mm-100m Li-glass scintillator(GS10 natural Li)をクォーツガラスで4m後ろの MPPCで読みだす。 1mA運転でも動いていた模様。 UCN guide tube DLC coatingされたガラス管。内径300mm。接着部分はトールシールを使っている。 First UCN production Bernhald Lauss Klaus Kirch 500,000 UCN/pulseを確認。 固体の状態が悪く、液体の状態が現状で最高。 問題点 10m先に5T超伝導磁石の装置がある。このon/offが 50T程度の磁場変化を装置付近に及ぼす。現在の ConfigurationではCompensateできない。 EDM装置に磁化がみられる。1nT程度。電極、Hgシャッ ター等に金属を使っており、そこがやはり磁化している模 様。これがSystematicの原因になる。 CellへUCNを入れてみたが700UCN程度。 予想の4ケタ下。。。
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