平成23年度「拡大医療改革委員会」兼 「産婦人科医療改革 公開フォーラム」 2012.1.29 秋田の現状 離れられない、学べない 秋田大学医学部附属病院 周産期センター 准教授 医局長 熊谷 仁 県北～大館・鹿角地 域 県南～湯沢・雄勝・仙北地域 Ｎ 秋田県； 1,097,626人 夏：2時間30分 冬：3時間 11,636.25㎢ 同じ縮尺の東京都の地図 夏：1時間30分 冬：2時間 東京都； 13,222,019人 2563.61㎢ 分娩が散在：離れられない、学べない実態 Ｎ 鹿 角 426 639 300 大 館 157 能 代 秋田大学産婦人科医局 医局員数 82名（産休2名） うち58名が勤務医 うち8名が夜勤免除 2時間 2333 秋田 113 1時間 由 454 利 本 荘 243 300 大 仙 横手 414 湯 沢 大学病院 16名 うち2名が夜勤免除 141 154 5248 ・・・ 病院；分娩件数（2010) 分娩が散在：離れられない、学べない実態 Ｎ 鹿 角 426 639 157 能 代 300 大 館 秋田市までの各病院からの距離 妊婦のたらい回し件数 0件 2時間 2333 秋田 113 全て 秋田大学と秋田赤十字 病院で受け入れている 1時間 由 454 利 本 荘 243 300 大 仙 横手 414 湯 沢 141 154 ・・・ 病院；分娩件数（2010) 分娩が散在：離れられない、学べない実態 秋田市までの各医療圏からの 距離 Ｎ 鹿 角 300 大 館 635 639 能 代 距離の問題があり、 簡単に集約化できない 3213 2時間 113 秋田 646 1時間 797 個々の医師の集約化に関する 考え方の違い 由 利 本 荘 大 仙 1084 横手 7722 湯 沢 295 ・・・ 病院；分娩件数（2010) 秋田県の年次別出生数 （出生数 人） 45000 40000 35000 30000 25000 20000 15000 10000 5000 0 1940 1950 1960 1970 1980 1990 2000 2010 2020 全国平均と秋田県の分娩施設数・出生/医師数の比較 139人 ●広い地域に散在する施設で 少数の分娩を扱う 140 103人 120 100 ●産婦人科医として成就するために 必要な分娩数： 80 分娩数150～170件／年 60 65 秋田県 全 国 34 40 十分な産科研修 （分娩研修）ができない 20 0 分娩施設数 出生/医師数 分娩数が減少する中で、今後、益々この傾向は強くなり、 将来的に、良質な産婦人科医が育成されない可能性が高い。 広い圏域に、少数の分娩を取り扱う施設が散在していると・・・ ・ 技術を磨けない ・ 他施設との連携が困難 ・ 学習機会が少ない ・ 単身赴任の負担 ・ 短期間での 研修医の減少 地域産婦人科医療の質の低下 各種統計指標の悪化 地域産婦人科の崩壊 秋田県における現状打開への取り組み 人材確保 新規入局者の増加 講義・実習を通して、学問としてのすばらしさを伝える 分娩・腹腔鏡・子宮鏡シミュレーター導入 医局員との交流 医局説明会（年1-2回 焼肉） BSL実習打ち上げ（2週間毎 寿司） 卒業試験・国家試験打ち上げ 医局員のやる気の維持 待遇改善 時間外分娩手当 宅直制の導入 僻地手当 子育て医師の活用 当直免除 専門医 症例数確保のための国内留学、人材交流 奨学金制度 県、病院の取り組み 周産期医療の安全 周辺大学との連携 県境地域の安全確保 ドクターヘリ 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 人数 秋田大学産婦人科入局者数推移 5 4 3 2 1 男性医師 女性医師 0 年度 今後予想される問題 過疎化・高齢化に伴う分娩数減少 集約化移動距離による周産期医療リスクの上昇 専門医制度改革 研修指定施設の要項が厳しいと地域病院の維持が困難 当直医の確保 子育て医師問題 高齢医師、介護の問題 考慮していただきたいこと 人口増加、産業振興 症例数増加、研修医増加 分娩手当 永続的な継続 県境地域の行政のボーダー 産科婦人科学会はボーダレスである
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