2013年4月25日 標準偏差が±1個分前後であれば それは月並みのデータ 標準偏差が±2個分の外側であれば それは特殊なデータ 平均から標準偏差±1個以内の範囲に 約70% 平均から標準偏差±2個以内の範囲に 約95% (平均から標準偏差±2個より外にあるのは 約5%でしたよね!) 配当をもらってそれを収益とする (インカムゲイン) 安いときに買って高い時に売ってその差額を 儲ける (キャピタルゲイン) このキャピタルゲインを目当てとした取引の際 重要なのは 平均収益率 という指標。 その中で今回勉強するのは 月次平均収益率 です。 ある銘柄の株が一か月の間に何パーセント値 上がりしたかを、年12か月にわたってデータ 収集し、その平均をとったもの。 ※値下がりした場合は、 マイナスの値上がりとみなす ☆月次平均収益率10% ⇒平均として一か月に10%値上がり 月次平均収益率は約2.5% ⇒この株、ぼろもうけ?? 12か月×2.5%=30%!!!!! おいしすぎ!?!?!? よく考えてみましょう。 これ、あくまで『平均』の値です。 ⇒毎月2.5%ぴったりの収益は得られない! データの実態をもうちょっと詳しく知りたい… 標準偏差だ!!!!! 良ければ 約11.5%(2.46+9.11)の利益 悪ければ 約6.5%(2.46-9.11)の損失 ⇒この株を買うとき、 平均では2.5%の収益を得られるが、 6.5%の損失があるかもしれない! 平均からどの程度の幅のズレが生じるかを ボラティリティ(volatility)といいます。 ※日本語に直すと 予想収益率 この指標は リスクの指標であると同時に チャンスの指標でもある! ボラティリティが9.1%ということは 平均値から18.2%(標準偏差×2個分)以上 下回ること(上回ること)はほぼ想定しなくてよい Aと同じリターンを持っているが、Aよりリスク が小さい ⇒金融商品Pは金融商品Aより優れた金融商 品である 他のどの金融商品よりも優れている! 直線ABCDより上部にあるような金融商品は 直線上のどの金融商品よりも優れた金融商 品である。 直線ABCDより下部にあるような金融商品は 直線上のどの金融商品よりも劣った金融商 品である。 さっきのグラフをひとつの数値で表したものを シャープレシオという。 シャープレシオが大きければ大きいほど 優良な金融商品と評価される。 (Xのシャープレシオ)= {(Xのリターン)-(国債の利回り)}÷(Xのリスク) 分子→リターンの評価 分母→リスクの評価 国債は最も安全で最もリスクの小さい 金融資産であり、その利子率を上回る分こそ が一般の金融資産の価値だと考えられる。 分子(リターン) 大=シャープレシオ 大 分母(リスク) 小=シャープレシオ 大 金融商品ABCDはどれも優劣がない ⇒シャープレシオが一致する 自然や社会で観測されるデータセットたちに 非常に頻繁に現れるものであり、しかもその 分布の姿が数学的にきちっと記述されるもの が正規分布 【例】人間や生物の身長のデータ 株の収益率のデータ -∞から+∞までのすべての数値データからなる。 相対度数は数値によって異なる 多く現れるデータもあまり出てこないデータもある。 データの数は無限大にあるから、一つ一つの 数値を考えるのは無理。ざっくり考える!!! 「0.1~0.2の間のデータは全体の何パーセン トをしめるか」といったように、「幅を持った区 間」という粗さを持って理解しましょう。 0の近辺にデータが集中する。(ヒストグラム が盛り上がる) +2を上回ったり-2を上回ったりするとデー タ数が急激に少なくなる(ヒストグラムの高さ が急激に低くなる) 平均値が0、標準偏差が1になる。 (+1~-1)の範囲のデータ(平均からS.D.一個 以内の範囲のデータ)の相対度数は0.6826(= 70%弱) (+2~-2)の範囲のデータ(平均からS.D.二個 以内の範囲のデータ)の相対度数は0.9544(= 95%強) 標準正規分布では、 S.D.二個の範囲内に ほとんどのデータが入ってしまう! 標準正規分布のすべてのデータに一定数を 掛けて、そのあと一定数を加えることで得ら れる。 掛ける一定数をσ(シグマ) 加える一定数をμ(ミュー)とすると、 (一般の正規分布のデータ) =σ×(標準正規分布のデータ)+μ 標準正規分布において、平均値は0、S.D.は1である。 ・全データにσを掛ける 平均値は(0×σ)=0 S.D.は(1×σ)=σ ・さらに全データにμを加える 平均値は(0+μ)=μ S.D.は変わらずσのまま σ×(標準正規分布のデータ)+μで作 られるデータについて 平均値=μ S.D.=σ σ=3 μ=4 とする。 標準正規分布のデータは、+1と-1の間の相対度数は だいたい68%でした。 したがって、この標準正規分布のデータに3をかけると 『+3と-3の間のデータの相対度数はだいたい68%』 そしてさらに4を加えれば 『+7と+1の間のデータの相対度数はだいたい68%』 となる。 (μ+1×σ)~(μ-1×σ)の範囲のデータ(平 均からS.D.一個以内の範囲のデータ)の相対 度数は0.6826(=70%弱) (μ+2×σ)~(μ-2×σ)の範囲のデータ(平 均からS.D.二個以内の範囲のデータの相対 度数)は0.9544(=95%強) データXが平均値がμ S.D.がσの一般正規分布の データであるとき、 Z=(X-μ)÷σ {(データ-平均)÷(標準偏差)} 正規分布は平均値μと標準偏差σを与え ると一種類に決まる。 わたしたちが注目している不確実現象が標準 正規分布だとわかっているとします。そして次 に出てくるデータを予言したいとしましょう。 どうする??? 「-2以上+2以下の数値」の相対度数は約 95.44%でした。ですが統計学では、的中率 をできるだけ95%ぴったりにとろうとするので、 よけいな0.44の分を取り除くため、 『-1.96以上+1.96以下』という範囲 を95%的中の予言区間とするのがお約束。 平均値がμで標準偏差がσの正規分布の95% 予言的中区間は、 (μ-1.96σ)以上(μ+1.96σ)以下 【他のやり方】 Z=(X-μ)÷σ という式を利用し、 -1.96≦(X-μ)÷σ≦+1.96を解いて得られ る範囲も95%予言的中区間となる。
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