小標本に関する平均の推定と検定 標本が小さい場合,標本分散から母分散を推定するときの不 確実さを加味したt分布を用いて,推定や検定を行う t分布の形は標本分散の自由度f(ふつうf=n-1,nは標本数)に よって,分布の形が決まる 0.4 自由度が無限大のt分布は 正規分布と一致する 0.3 f=1 f=3 f=5 f=100 正規分布 0.2 0.1 0 -5 -3 -1 1 3 5 t分布の特徴 1) 正規分布と同じように左右対称である.したがって,平均より 大きい値あるいは小さい値を取る確率はそれぞれ0.5,0.5である. 2) 標本数nが大きくなればなるほど,t分布は正規分布に近づく. nが無限大のときには正規分布とt分布は一致する. t分布による母平均の区間推定 点推定:母平均 区間推定: x x は標本平均 下の測定値にデータ(100個以内)を入れるとt分布に基づく信頼率p%の区間 推定,あるいは有意水準p%のときに帰無仮説:母平均μを指定した値の場 合の有意確率p-値を自動的に計算する.ただし測定値に値を誤入力したとき はDelキーで削除すること.セルを移動させると式が変わってしまう. 標本番号 測定値 1 2 3 4 5 6 7 8 9 t分布に基づく区間推定 信頼率% 95 上限 下限 #DIV/0! #DIV/0! 母平均の点推定 ± #DIV/0! #DIV/0! 例:t分布による母平均の区間推定 A公園の桜から6本を無作為に選び,木に着く花の数を数えた. 下の測定値にデータ(100個以内)を入れるとt分布に基づく信頼率p%の区間 123, 156, 168, 190, 211, 234の6つのデータを得た.A公園の桜 推定,あるいは有意水準p%のときに帰無仮説:母平均μを指定した値の場 合の有意確率p-値を自動的に計算する.ただし測定値に値を誤入力したとき の花の数(の平均)を95%信頼区間および99%信頼区間をつ はDelキーで削除すること.セルを移動させると式が変わってしまう. けて推定せよ. 標本番号 測定値 1 2 3 4 5 6 7 8 9 t分布に基づく区間推定 信頼率% 上限 下限 #DIV/0! #DIV/0! 母平均の点推定 ± #DIV/0! #DIV/0! エクセルによる実際の計算 標本番号 測定値 1 123 2 156 3 168 4 190 5 211 6 234 7 8 9 t分布に基づく区間推定 信頼率% 95 上限 下限 222.1671 138.4996 母平均の点推定 ± 180.3333 41.83376 95%信頼区間をつけた区間推定値 138.5 222.2 あるいは 180.3 41.8 エクセルによる実際の計算 標本番号 測定値 1 123 2 156 3 168 4 190 5 211 6 234 7 8 9 t分布に基づく区間推定 信頼率% 99 上限 下限 245.9526 114.7141 母平均の点推定 ± 180.3333 65.61926 99%信頼区間をつけた区間推定値 114.7 246.0 あるいは 180.3 65.6 エクセルの分析ツールを使う方法 基本統計量を選ぶ エクセルの分析ツールを使う方法 データの範囲を 入力 信頼率を入れる エクセルの分析ツールを使う方法 4.信頼区間の大きさが下の表の一番下に出力される.必要に応じて, 平均からこの値を加えたり,引いたりすると,信頼区間が出る. 正規分布とt分布での区間推定の比較 95%信頼区間をつけた区間推定値 1.960 39.9 180.3 2.571 6 138.4 222.2 99%信頼区間をつけた区間推定値 148.4 212.2 2.576 39.9 180.3 4.032 6 114.6 246.0 138.3 222.3 予習問題 番号 M大学の学生から20人を無作為に選び, 立ち幅跳びをした結果,右のデータを得た. 95%信頼区間をつけて,母平均を区間推 定せよ. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 距離m 1.25 1.41 1.21 1.34 1.43 1.27 1.29 1.16 1.33 1.3 1.12 1.17 1.15 1.25 1.26 1.13 1.19 1.28 1.28 1.37
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