行政説明 - 国立障害者リハビリテーションセンター

平成28年度 相談支援従事者指導者養成研修
行政説明資料
制度の概要と相談支援の課題
平成28年5月25日
厚生労働省 社会・援護局障害保健福祉部
障害福祉課 地域生活支援推進室
1
1.人口動態と地域の課題
2.制度の変遷と予算
3.制度の主な概要
4.平成27年度障害福祉サービス等の報酬改定
5.その他関連施策
6.参考資料
2
1.人口動態等と地域の課題
3
日本の人口ピラミッドの変化
○団塊の世代が全て75歳となる2025年には、75歳以上が全人口の18%となる。
○2060年には、人口は8,674万人にまで減少するが、一方で、65歳以上は全人口の約40%となる。
1990年(実績)
歳
総人口
1億2,361万人
2012年
2025年
2060年
総人口
1億2,752万人
総人口
1億2,066万人
総人口
8,674万人
75歳~
597( 5%)
75歳~
1,519(12%)
65~74歳
892( 7%)
65~74歳
1,560(12%)
65~74歳
1,479(12%)
65~74歳
1,128(13%)
20~64歳
7,590(61%)
20~64歳
7,412(58%)
20~64歳
6,559(54%)
20~64歳
4,105(47%)
~19歳
1,849(15%)
~19歳
1,104(13%)
75
65
75歳~
2,336(27%)
75歳~
2,179(18%)
団塊世代
(1947~49年
生まれ)
団塊ジュニア世代
(1971~74年
生まれ)
20
~19歳
3,249(26%)
0
50
100
~19歳
2,260(18%)
150
200
250
万人
0
50
100
150
200
250
万人
0
50
100
150
200
250
0
50
100
万人
(出所) 総務省「国勢調査」及び「人口推計」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計):出生中位・死亡中位推計」(各年10月1日現在人口)
150
200
250
万人
4
4
地域で課題となっていること ①
<孤立死>
・死亡後長期間発見されない孤立死が各地で発生、社会問題化している。
・単身高齢者や高齢者夫婦のみの世帯の増加、支援を望まない単身者の増加等の様々な要因。
⇒ 単身者・高齢者世帯等の地域からの孤立の防止
<徘徊・行方不明>
・認知症高齢者等が徘徊し、行方不明や死亡に至るケースがみられる。
・地域の理解不足などもあり、発見・保護に時間がかかることが原因の一つと考えられる。
⇒ 地域の人々による認知症の理解と早期発見
<高齢者虐待>
・市町村等が対応する高齢者虐待相談・通報件数(平成25年度26,911件、対前年度639件)
・被虐待者自ら訴えることは少なく、また、虐待されている自覚がない者も少なくない。
⇒ 孤立している介護世帯等の早期発見と支援
<児童虐待、所在不明児童>
・児童相談所の児童虐待に関する相談対応件数(平成26年度 88,931件〔速報値〕)
・平成25 年度発生・表面化した児童虐待による死亡事例(69人/63例)のうち、心中以外の虐待死
(36人/36例)では、0歳が16人と最も多い。(3歳未満児が24人と全体の6割強を占める)
・ 18歳未満の所在不明児童が2,908人(H26.5.1時点)。10月20日時点でも141人。虐待リスクも。
⇒ 子育てへの心理的負担感軽減のための支援
<障害者の地域移行等>
・福祉施設から地域への移行は3.9万人(26年度末実績)。第4次障害福祉計画(27~29年度)では平成25年度
末時点の施設入所者(12.0万人)の12%以上を地域生活に移行する目標を設定。
・地域生活支援拠点等について、平成29年度末までに各市町村又は各圏域に少なくとも1つを整備
・地域相談支援(地域移行支援・地域定着支援)の個別給付化(平成24年4月より)
・障害者虐待防止法が平成23年6月17日に成立、平成24年10月1日施行
⇒ 地域の受け皿づくり
5
地域で課題となっていること ②
<消費者被害>
・ 平成26年度の消費生活相談に占める60歳代以上の割合は全体の約35%を占め、平成17年度の
割合(約23%)の約1.5倍となっている。 (2014年度消費生活相談情報 [国民生活センターまとめ])
・ 高齢者・障害者の消費者被害が増加。特に、一人暮らしの高齢者が標的になりがちである。
・ 被害の自覚のない人も多く、消費生活相談センター等に相談しない高齢者層の存在が考えられる。
⇒ 身近な相談者、生活変化を察知できる関係の構築
<災害時要援護者>
・ 大規模災害(地震・風水害等)では高齢者等が多く犠牲となる可能性が懸念される。
・ 高齢者、障害者、外国人等の災害時要援護者の避難支援等が課題である。
⇒ 災害時に力を発揮する日常的なつながりや支えあい
<「時々」「ちょっとしたこと」の手助けに困る人々 >
・ ゴミ出しや電球の交換のように、日常生活のなかで、「時々」発生する「ちょっとしたこと」の手伝い
を頼める相手がなく困っている人々がいる。
⇒ 制度の外にあるニーズへの対応
<制度の対象にならない人々のニーズ>
・ 要支援、要介護と認定されない軽度の状態や、病気や怪我による一時的な要支援状態等で制度
の対象にならない場合、買物や外出支援などのニーズ充足が困難である。
⇒ 制度の谷間にある人々への対応
<課題の重層化と制度・サービスの縦割り>
・ 要介護の親と障害のある子の世帯など、ひとつの世帯に課題が重なる場合に、必要なサービスを
組み合わせるなど総合的に関われていない状況がある。
⇒ 重層化した課題への総合的な対応と支援
6
孤立死事案の検証
対応策
孤立死事案
札幌市
○ 平成24年1月、マンション管理会社から警察に対し、昨年12
月から連絡がつかない入居者がいる旨の通報があり、入居
者2人(姉42歳、妹40歳(知的障害))の死亡を発見。
○ 姉が病死後、妹が凍死
○ ガス23年11月末、電気24年1月中旬供給停止
○ 生活保護相談歴あり
さいたま市
○ さいたま市内で平成24年2月、餓死が疑われる状態で3人
(60歳代男性、60歳代女性、30歳代男性)の遺体が発見。
○ ガス、電気供給停止
○ 住民登録なし
立川市
○ 立川市内のマンションで平成24年2月、45歳母と4歳男児
(知的障害)の遺体が発見。司法解剖の結果、母の死因はく
も膜下出血、男児の死因は特定できない。いずれも死後1~
2ヶ月程度経過。
○ ガスがずっと使われていないことを知ったマンション管理会
社から連絡を受けた親族が警視庁立川署に通報し、署員が
施錠された室内で死亡している2人を発見。
(平成24年1~2月発生事案)
○
○
○
○
ライフライン関係事業所との連携
区保護課面接時の注意喚起
知的障がい者への現況調査
障がい者相談支援事業所と区保健福祉部
との情報共有の再確認
等
○ 住民登録の必要制・励行
○ 水道・電気・ガス事業者等との連絡・連携
○ 地域住民相互のつながりの促進
等
○ 障害児を抱える一人親家庭の検索と
近況聴取
○ 緊急連絡先の把握
○ 情報の共有化と継続的な点検、緊急事態
対処のための体制づくり
等
 「孤立死」定義づけの難しさ
 一方で、ライフラインの停止等の共通要素も → 対応策のカギ
7
2.制度の変遷と予算
8
障害福祉施策の歴史
「ノーマライゼーション(※)」理念の浸透
※ 障害者などが地域で普通の生活を営むことを当然とする
福祉の基本的考え
知的障害者福祉法
(精神薄弱者福祉法
として昭和35年制定)
精神保健福祉法
(精神衛生法として
昭和25年制定)


【H23】
心身障害者対策基本法
から障害者基本法へ
障害者基本法
の一部改正
【H15】
国
際
障
害
者
年
利用者が
サービスを選択で
きる仕組み
”

身体障害者福祉法
(昭和24年制定)
【H5】
【S56】

障害者基本法
(心身障害者対策基本法
として昭和45年制定)
共生社会の
実現
完
全
参
加
と
平
等
“
【S62】
精神衛生法から
精神保健法へ
【H10】
精神薄弱者福祉法から
知的障害者福祉法へ
【H7】
精神保健法から
精神保健福祉法へ
支
援
費
制
度
の
施
行
3障害
共通の
制度
地域生活
を支援
【H18】
障
害
者
自
立
支
援
法
施
行
【H25】
地域社会に
おける共生の
実現
難病等を
対象に
障
害
施者
総
行合
支
援
法
9
措置制度から支援費制度へ(H15)
支援費制度の意義
多様化・増大化する障害福祉ニーズへの対応
利用者の立場に立った制度構築
措置制度(~H15)
事業者を特定
行政
事業者
行政からの受託者と
してのサービス提供
サービス内容
を決定
障害者
<措置制度>
行政がサービス内容を決定
行政が事業者を特定
事業者が行政からの受託者
と してサービス提供
支援費制度(H15~H18)
事業者を選択
事業者
報酬支払
契約による
サービス提供
障害者
支給申請
支給決定
行政
<支援費制度>
障害者の自己決定を尊重
(サービス利用意向)
事業者と利用者が対等
契約によるサービス利用
10
「平成18年障害者自立支援法」のポイント
障害者施策を3障害一元化
制定前
・ 3障害ばらばらの制度体系
(精神障害者は支援費制度の対象外)
・実施主体は都道府県、市町村に二分化
利用者本位のサービス体系に再編
制定前
・ 障害種別ごとに複雑な施設・事業体系
・ 入所期間の長期化などにより、本来の施設目的と
利用者の実態とが乖離
法律による改革
○3障害の制度格差を解消し、精神障害者を対象に
○市町村に実施主体を一元化し、都道府県はこれをバック
アップ
○33種類に分かれた施設体系を再編し、日中活動支援と
夜間の居住支援を分離
あわせて、「地域生活支援」「就労支援」のための事業や
重度の障害者を対象としたサービスを創設
○規制緩和を進め既存の社会資源を活用
就労支援の抜本的強化
制定前
・養護学校卒業者の55%は福祉施設に入所
・就労を理由とする施設退所者はわずか1%
○新たな就労支援事業を創設
○雇用施策との連携を強化
支給決定の透明化、明確化
制定前
・全国共通の利用ルール(支援の必要度を判定
する客観的基準)がない
・支給決定のプロセスが不透明
○支援の必要度に関する客観的な尺度(障害程度区分)を
導入
○審査会の意見聴取など支給決定プロセスを透明化
安定的な財源の確保
制定前
・新規利用者は急増する見込み
・不確実な国の費用負担の仕組み
障
害
者
が
地
域
で
暮
ら
せ
る
社
会
に
自
立
と
共
生
の
社
会
を
実
現
○国の費用負担の責任を強化(費用の1/2を負担)
○利用者も応分の費用を負担し、皆で支える仕組みに
11
地域社会における共生の実現に向けて
新たな障害保健福祉施策を講ずるための関係法律の整備に関する法律の概要
1.趣旨
(平成24年6月20日 成立・同年6月27日 公布)
障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて、地域社会における共生の実現に向けて、障害福祉サービスの充実等障害者の日
常生活及び社会生活を総合的に支援するため、新たな障害保健福祉施策を講ずるものとする。
2.概要
1.題名
「障害者自立支援法」を「障害者の日常生活及び社会生活を総合的
に支援するための法律(障害者総合支援法)」とする。
2.基本理念
法に基づく日常生活・社会生活の支援が、共生社会を実現するため、
社会参加の機会の確保及び地域社会における共生、社会的障壁の
除去に資するよう、総合的かつ計画的に行われることを法律の基本
理念として新たに掲げる。
3.障害者の範囲(障害児の範囲も同様に対応。)
「制度の谷間」を埋めるべく、障害者の範囲に難病等を加える。
4.障害支援区分の創設
「障害程度区分」について、障害の多様な特性その他の心身の状態
に応じて必要とされる標準的な支援の度合いを総合的に示す「障害
支援区分」に改める。
※ 障害支援区分の認定が知的障害者・精神障害者の特性に応じて
行われるよう、区分の制定に当たっては適切な配慮等を行う。
5.障害者に対する支援
① 重度訪問介護の対象拡大
② 共同生活介護(ケアホーム)の共同生活援助(グループホーム)へ
の一元化
③ 地域移行支援の対象拡大
④ 地域生活支援事業の追加(障害者に対する理解を深めるための
研修や啓発を行う事業、意思疎通支援を行う者を養成する事業等)
6.サービス基盤の計画的整備
① 障害福祉サービス等の提供体制の確保に係る目標に関する事項
及び地域生活支援事業の実施に関する事項についての障害福祉
計画の策定
② 基本指針・障害福祉計画に関する定期的な検証と見直しを法定化
③ 市町村は障害福祉計画を作成するに当たって、障害者等のニーズ
把握等を行うことを努力義務化
④ 自立支援協議会の名称について、地域の実情に応じて定められる
よう弾力化するとともに、当事者や家族の参画を明確化
3.施行期日
平成25年4月1日(ただし、4.及び5.①~③については、平成26年4月1日)
4.検討規定(障害者施策を段階的に講じるため、法の施行後3年を目途として、以下について検討)
① 常時介護を要する障害者等に対する支援、障害者等の移動の支援、障害者の就労の支援その他の障害福祉サービスの在り方
② 障害支援区分の認定を含めた支給決定の在り方
③ 障害者の意思決定支援の在り方、障害福祉サービスの利用の観点からの成年後見制度の利用促進の在り方
④ 手話通訳等を行う者の派遣その他の聴覚、言語機能、音声機能その他の障害のため意思疎通を図ることに支障がある障害者等に対する
支援の在り方
⑤ 精神障害者及び高齢の障害者に対する支援の在り方
12
障害者の数
○障害者の総数は787.9万人であり、人口の約6.2%に相当。
○そのうち身体障害者は393.7万人、知的障害者は74.1万人、精神
障害者は320.1万人。
障害福祉サービスの利用者数は76.3万人
(H27.12月)
身体:20.9万人、知的:35.9万人、精神:17.7万人、
児:1.7万人、難病0.2万人
(在宅・施設別)
(年齢別)
障害者総数 787.9万人(人口の約6.2%)
うち在宅
736.4万人(93.5%)
うち施設入所 51.5万人( 6.5%)
知的障害者(児)
74.1万人
身体障害者(児)
393.7万人
精神障害者
320.1万人
在宅知的障害者(児)
62.2万人(83.9%)
障害者総数 787.9万人(人口の約6.2%)
うち65歳未満
50%
約394万人
うち65歳以上
50%
サービス利用率は17.8%
身体障害者(児)
393.7万人
知的障害者(児)
74.1万人
精神障害者
320.1万人
65歳未満の者
31%
65歳未満の者
64%
在宅身体障害者(児)
386.4万人(98.1%)
在宅精神障害者
287.8万人(89.9%)
65歳未満
の者 91%
65歳以上の者
69%
施設入所知的障害者(児)
11.9万人(16.1%)
施設入所身体障害者(児)
7.3万人(1.9%)
65歳以上
の者 9%
65歳以上の者
36%
入院精神障害者
32.3万人(10.1%)
※身体障害者(児)数は平成23年(在宅)、平成21年(施設)の調査等、知的障害者(児)数は平成23年の調査、精神障害者数は平成23年の調査による推計。なお、身体障害者(児)に
は高齢者施設に入所している身体障害者は含まれていない。
※平成23年の調査における身体障害者(児)数(在宅)及び知的障害者(児)数(在宅)は岩手県、宮城県、福島県、仙台市、盛岡市、郡山市、いわき市及び大阪市を除いた数値である。知
的障害者(児)数(施設)は宮城県、福島県の一部市町村を除いた数値である。
※平成23年の調査における精神障害者数は宮城県石巻医療圏及び気仙沼医療圏並びに福島県を除いた数値である。
※在宅身体障害者(児)、在宅知的障害者(児)は、障害者手帳所持者数の推計。障害者手帳非所持で、自立支援給付等(精神通院医療を除く。)を受けている者は19.5万人と推計され
るが、障害種別が不明のため、上記には含まれていない。
13
※複数の障害種別に該当する者の重複があることから、障害者の総数は粗い推計である。
平成28年度障害保健福祉関係予算の概要(復興特会含む)
(27年度予算額)
1兆5,495億円
(28年度予算案)
【一般会計】 1兆5,469億円
【復興特会】
26億円
1兆6,375億円
【一般会計】 1兆6,344億円
【復興特会】
30億円
(対前年度 +880億円、 +5.7%)
経費種別
義務的経費(年金・医療等)
1兆4,731億円 → 1兆5,536億円
医療以外:1兆2,088億円 → 1兆2,847億円
医療
: 2,643億円 →
2,688億円
対前年度
義務的経費
裁量的経費
公共事業関係
(年金・医療等以外)
620億円 → 644億円
42億円 → 93億円
102億円 →103億円
+805億円( + 5.5%)
うち医療以外:
うち医療
:
+760億円( +6.3%)
+ 45億円( +1.7%)
+0.7億円( +0.7%)
【一般会計】 600億円 → 627億円
【復興特会】 20億円 → 17億円
【一般会計】36億円→ 79億円
【復興特会】 6億円 → 14億円
【一般会計】 + 26億円( + 4.4%)
【一般会計】
+ 44億円(+122.6%)
【復興特会】 ▲ 3億円( ▲15.4%)
【復興特会】
+7.2億円( +14.5%)
■ 地域生活支援事業
464億円(± 0億円)
■ 社会福祉施設等施設整備費
(拡充) 70億円(+44億円)
主な内容
■ 自立支援給付(福祉サービス)
9,701億円(+371億円)
■ 障害児施設措置費・給付費(福祉分)
1,395億円(+340億円)
■ 自立支援医療(公費負担医療)
2,301億円( + 66億円)
■ 特別児童扶養手当等
1,603億円( + 46億円)
■ 医療観察法実施費(医療費)
173億円( ▲ 3億円)
■ 国立更生援護機関
66億円 (▲1.7億円)
■ 医療観察法指定入院
医療機関運営費負担金
5.3億円 (▲0.2億円)
■ 医療観察法指定入院
医療機関設備整備費負担金
0.3億円 (±0億円)
■ 身体障害者保護費負担金
17.8億円 (+2.3億円)
■ 障害者自立支援機器等開発促
進事業(一部新規)
1.6億円(+0.6億円)
■農福連携による障害者の就農促
進(新規)
1.1億円
■「地域自殺対策推進センター(仮
称)運営事業費」(一部新規)
1.6億円(+ 1億円)
■精神科救急医療体制整備事
業費(拡充) 14億円(+0.8億円)
※内閣府からの地域自殺対策強化交
付金等の移し替え 26億円
■ 医療観察法指定入院医療
機関施設整備費負担金
5.5億円(▲ 0.2億円)
■ 国立更生援護機関施設
整備費
4億円(+0.2億円)
■ 社会福祉施設等災害復旧
費補助金【復興特会】
13.5億円(+7.2億円)
14
障害福祉サービス等予算の推移
障害福祉サービス関係予算額は10年間で2倍以上に増加している。
(億円)
10,373億円
(+11.4%)
11,000
障害児措置費・給付費(義務的経費)
10,000
自立支援給付(義務的経費)
8,406億円
(+14.4%)
地域生活支援事業(裁量的経費)
9,000
8,000
6,716億円
(+12.1%)
7,000
6,000
5,380億円
507億円
5,840億円
(+8.6%)
5,989億円
(+2.5%)
495億円
478億円
7,346億円
(+9.4%)
840億円
11,560億円
(+6.5%)
1,395億円
1,055億円
625億円
522億円
560億円
9,701億円
557億円
9,330億円
9,071億円
8,229億円
5,000
7,434億円
4,000
6,341億円
5,719億円
3,000
2,000
9,314億円
(+10.8%)
10,849億円
(+4.6%)
5,071億円
4,473億円
4,945億円
1,000
400億円
400億円
440億円
440億円
445億円
450億円
460億円
平成21年度
平成22年度
平成23年度
平成24年度
平成25年度
462億円
464億円
464億円
平成27年度
平成28年度
0
平成19年度
平成20年度
平成26年度
(注1)平成20年度の自立支援給付費予算額は補正後予算額である。
(注2)平成21年度の障害児措置費・給付費予算額は補正後予算額である。
15
3.制度の主な概要
16
①相談支援
17
相談支援に関する平成20年当時の議論
(平成20年12月16日社会保障審議会障害者部会(報告)資料より一部編集)
障害者の自立した生活を支えていくためには・・・・
○ 契約制度の下で障害福祉サービスを組み合わせて利用することを継続的に支援していくこと。
○ 個々の障害者の支援を通じて明らかになった地域の課題への対応について、地域全体で連携して検討し、支援体制を整えていくこと。
① 地域における相談体制
→ 総合的な相談支援を行う拠点的な機関の設置(基幹相談支援センター)
研修事業の充実
② ケアマネジメントの在り方
・ 定期的にケアマネジメントを行い、本人及び本人を取り巻く状況の変化に応じて、継続して課題の解決や適切なサービス利用を支援していく
必要がある。
・ 専門的な者からのアドバイスを活用してサービスを幅広く組み合わせて利用することは、障害者にとって選択肢の拡大につながる。
・ 施設入所者についても日中活動を適切に組み合わせていくことが重要。
→ サービス利用計画作成費の対象を拡大することが必要 (従来の計画作成が普及しなかった反省を踏まえて)
○ 従来の市町村が支給決定した後に計画を作成するのではなく、支給決定に先立ち計画を作成することが適切なサービスの提供につなが
る。
○ サービスの利用が、利用者のニーズや課題の解消に適合しているか確認するため、一定期間ごとにモニタリングを実施。
○ 可能な限り中立的な者が、専門的な視点で一貫して行うことや、ノウハウの蓄積、専門的・専属的に対応できる人材の確保により質の向
上を図る。
③ 自立支援協議会の活性化
・ 設置状況が低調
→ 法律上の位置づけの明確化
・ 運営の取り組み状況について市町村ごとに差が大きい
→ 好事例の周知、国・都道府県における設置・運営の支援
18
支給決定プロセスの見直し等
法
市町村は、必要と認められる場合として省令で定める場合には、指定を受けた特定相談支援事業者が作成
するサービス等利用計画案の提出を求め、これを勘案して支給決定を行う。
* 上記の計画案に代えて、指定特定相談支援事業者以外の者が作成する計画案(セルフプラン)を提出可。
* サービス等利用計画作成対象者を拡大する。
法 支給決定時のサービス等利用計画の作成、及び支給決定後のサービス等利用計画の見直し(モニタリング)に
法
ついて、計画相談支援給付費を支給する。
法 障害児についても、新たに児童福祉法に基づき、市町村が指定する指定障害児相談支援事業者が、通所サー
法
ビスの利用に係る障害児支援利用計画(障害者のサービス等利用計画に相当)を作成する。
* 障害児の居宅介護等の居宅サービスについては、障害者自立支援法に基づき、「指定特定相談支援事業者」がサービス等
利用計画を作成。(障害児に係る計画は、同一事業者が一体的(通所・居宅)に作成)
法
とあるものは法律に規定されている事項。以下同じ。
サ
受
付
・
申
請
障
害
程
度
区
分
の
認
定
ー
サ
ー計
ビ画
ス案
等の
利作
用成
支給決定時から
ケアマネジメント
を実施
ビ
ス
支
給
決
定
担
当
者
会
議
支サ
給ー
決ビ
定ス
時等
の利
用
計
画
サ
ー
ビ
ス
利
用
支サ
給ー
決ビ
定ス
後等
の利
用
計
画
一定期間ごとのモニ
19
タリング
指定特定相談支援事業者(計画作成担当)及び障害児相談支援事業者と
障害福祉サービス事業者の関係
相
談
支
援
事
業
者
サ
ー
ビ
ス
事
業
者
ア
セ
ス
メ
ン
ト
二
次
ア
セ
ス
メ
ン
ト
資
源
ア
セ
ス
メ
ン
ト
サ
ー
ビ
ス
等
利
用
計
画
案
等
サ
ー
支
給
決
定
(
市
町
村
)
必要に応じて、医療の必
要性や職業能力の程度な
どについて、外部の専門
機関等に状況照会。
ビ
ス
サ
ー
ビ
ス
等
利
用
計
画
等
担
者
会
議
サ
ー
ビ
ス
サ
ー
ビ
ス
等
利
用
計
画
等
の
変
更
担
当
障害者就業・生活支援センター
かかりつけ医 等
※点線枠部分は、必要により実施
継
(続
モサ
ニー
タビ
リス
ン利
グ用
)支
援
等
利
用
契
約
(
利
用
開
始
)
ア
セ
ス
メ
ン
ト
個
別
支
援
計
画
の
原
案
支
援
会
議
個
別
支
援
計
画
当
(個
サ別
ー支
ビ援
ス計
の画
提の
供実
)施
モ
ニ
タ
リ
ン
グ
者
会
議
個
別
支
援
計
画
の
変
更
20
きめ細かいモニタリングの実施について
○ モニタリングの実施については、標準期間として、対象者の状況等に応じて、1月、6月、12月ごとに行うことを目安として示して
おり、それらを市町村が対象者の状況等を勘案して個別に定める仕組みとしているところであるが、利用している障害福祉サー
ビスや障害児通所支援をもって、一律に設定されているとの指摘がある。
○ 利用者への適切なマネジメントを継続的・効果的に行うため、きめ細かいモニタリングを実施できるよう対応
(現行の標準期間)
① 新規又は変更によりサービスの種類、内容、量に著しく変更があった者 → 利用開始から3ヶ月間、毎月
② 在宅の障害福祉サービス利用者(障害児通所支援を含む)又は地域相談支援利用者 ※①を除く → 6ヶ月ごと
ただし、以下の者(従前の制度の対象者)を除く。 →
毎月
・ 障害者支援施設からの退所等に伴い、一定期間、集中的に支援を行うことが必要である者
・ 単身の世帯に属するため連絡調整を行うことが困難である者
・ 常時介護を要する障害者等であって、意思疎通を図ることに著しい支障があるもののうち、四肢の麻痺及び寝た
きりの状態にあるもの並びに知的障害又は精神障害により行動上著しい困難を有する者
③ 障害者支援施設、のぞみの園、療養介護入所者、重度障害者等包括支援 → 1年ごと
きめ細かいモニタリングの実施が必要な対象者
例えば次のような利用者については、標準期間よりきめ細かに2、3月ごとに実施する取扱いとする。
(計画相談支援)
a 就労や社会参加のために能力の向上等必要な訓練を行っている者
b 生活習慣等を改善するための集中的な支援の提供後、引き続き一定の支援が必要である者
c 障害福祉サービスのみ利用している65歳以上の者
d 利用する指定障害福祉サービス事業者の頻繁な変更やそのおそれのある者
(障害児相談支援)
a 学齢期の長期休暇等により、心身の状態が変化するおそれのある者
b 就学前の児童の状態や支援方法に関して、不安の軽減・解消を図る必要のある保護者
21
モニタリングの標準期間のイメージ
※ 当該期間は、「標準」であり、対象者の状況に応じ「2、3ヶ月」とすることや、在宅サービスの利
用者を「1年に1回」とすること、入所サービスの利用者を「1年に1回以上」とすることなどが想定
されることに留意。
11月1日
5月1日に新規に利用開始する場合の例
4月 5月
6月
7月
支給決定の有効期間が
1年の場合
8月
地域相談支援
の利用者
障害児通所
支援の利用者
支給決定の有効期間が
6か月の場合
2月
3月
4月
在宅サービスの利用者
4月目
障害福祉サー
ビスの利用者
9月 10月 11月 12月 1月
5月目
6月目
7月目
8月目
9月目
10月目
11月目
12月目
支
給
6月目
1月目
決
定
(
新
規
等
)
2月目
3月目
6月に1回
実施
毎月実施
12月目
入所サービスの利用者
(障害児を除く)
1年に1回実施
6月目
12月目
支給決定の有効期間の終期月に、
モニタリングを実施。
その結果、支給決定の更新等が必
要な場合は、サービス等利用計画案
の作成等を併せて実施。
この場合、計画作成費のみ支給す
る。
22
計画相談支援 関連データ(都道府県別:実績)
○ 都道府県別 計画相談支援実績 (H27.12:厚生労働省調べ)
87.1
98.6 95.9
98.4 99.4
98.8 99.6
94.5
93.5
92.6 94.5
94.7
89.9
84.7
90.9
94.0
99.0
99.1
94.7 97.4
98.4
89.4
99.1
90.2
99.4 98.1 96.2
95.3 92.7 96.9
94.7 94.4 95.0
75.5
99.3 99.3 98.6
92.5
84.3
79.4 81.3
83.0
83.7
99.8
87.7
76.3
67.3
0.0
北 青 岩 宮 秋 山 福 茨 栃 群 埼 千 東 神 新 富 石 福 山 長 岐 静 愛 三 滋 京 大 兵 奈 和 鳥 島 岡 広 山 徳 香 愛 高 福 佐 長 熊 大 宮 鹿 沖
海 森 手 城 田 形 島 城 木 馬 玉 葉 京 奈 潟 山 川 井 梨 野 阜 岡 知 重 賀 都 阪 庫 良 歌 取 根 山 島 口 島 川 媛 知 岡 賀 崎 本 分 崎 児 縄
道 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 都 川 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 府 府 県 県 山 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 島 県
県
県
県
38 12 19 25 14 3 31 26 10 2 29 35 41 39 22 33 28 9 23 16 7 36 13 34 42 47 44 43 46 8 37 1 20 30 17 4 15 18 45 40 24 27 21 5
6 11 32
単位:% 【都道府県名の下の数字は順位、グラフ中の線は全国平均89.7%)】
↑ 同月の障害福祉サービス・地域相談支援の利用者のうち既にサービス等利用計画を作成しているものの割合
○ 都道府県別 障害児相談支援実績 (H27.12:厚生労働省調べ)
93.9
99.9 97.2
99.9
97.6 99.8 99.9 97.2
94.9 99.4
95.9
92.7
97.7
91.4 97.0 99.7
93.7
95.6
99.8 95.6 99.0
93.1 94.0
99.9 96.7 100.098.1 97.5 97.6 100.0 99.7 99.0
88.2
87.5
98.2 99.7 98.6 99.3 99.4 97.3 96.1
88.5
84.3
84.8
79.9
74.0
69.1
0.0
北 青 岩 宮 秋 山 福 茨 栃 群 埼 千 東 神 新 富 石 福 山 長 岐 静 愛 三 滋 京 大 兵 奈 和 鳥 島 岡 広 山 徳 香 愛 高 福 佐 長 熊 大 宮 鹿 沖
海 森 手 城 田 形 島 城 木 馬 玉 葉 京 奈 潟 山 川 井 梨 野 阜 岡 知 重 賀 都 阪 庫 良 歌 取 根 山 島 口 島 川 媛 知 岡 賀 崎 本 分 崎 児 縄
道 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 都 川 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 府 府 県 県 山 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 島 県
県
県
県
35 3 25 33 13 4 30 22 7
6 26 38 43 46 20 39 27 11 36 32 8 31 16 37 34 47 42 41 44 5 28 1 19 23 21 2
9 15 45 40 18 10 17 14 12 24 29
単位:% 【都道府県名の下の数字は順位、グラフ中の線は全国平均(92.0%)】
↑ 同月の障害児通所支援の利用者のうち既に障害児支援利用計画を作成しているものの割合
23
計画相談支援等を進める上での市区町村・都道府県・国の役割分担
* 「計画相談支援・障害児相談支援の体制整備を進めるに当たっての基本的考え方等について」(平成26年2月27日付地域生活支援推進室事務連絡)より抜粋
<市区町村の役割> 支給決定を行う立場、体制整備に関して一義的な責任
・ 障害福祉計画の策定に当たってサービス利用者数等について見込み(*従来からの業務)→それに応じて
サービス等利用計画の作成やモニタリング等の件数を見込む(障害児通所支援の利用者数についても合わせ
て考慮)
・ 管内又は近隣の事業所に対して特定相談支援事業所等の開設の働きかけ
・ 事業所側として将来的な業務計画等を立てることができる環境づくり(例:半年後・1年後にどの程度の件数
が見込まれるのか等の情報を事業所側に提供)
・ 基幹相談支援センターの設置等を通じて、研修の実施による人材育成や特定相談支援事業所等からの困
難事例等に関する相談、当該事例等について地域の関係機関へのフィードバック等の体制を作ることが望ま
れる
・ 協議会を活用し、障害福祉サービス事業者とのサービス等利用計画の作成の必要性の共有、計画的な
サービス等利用計画等の対象者の選定等の取組
<都道府県の役割> 管内市区町村の支援、特に相談支援専門員の養成確保
・ 管内市区町村における計画相談支援等の進捗の見込みを集約→当該都道府県内における相談支援専門
員の必要数の見極め→その確保のために十分な規模の養成研修の実施
・ 計画相談支援等の進捗率を定期的に把握して市区町村に還元、進捗率の低い市区町村の課題の把握や
適切な支援
24
計画相談支援等の完全実施に向けた体制整備の加速化策(ポイント)
* 「計画相談支援・障害児相談支援の体制整備を進めるに当たっての基本的考え方等について」(平成26年2月27日付地域生活支援推進室事務連絡)より抜粋
(市区町村に求められる配慮の例)
○ 基幹相談支援センターや委託相談支援事業所と連携し、各相談支援事業所の繁忙状況を確認の上、特定の相談支援事業所
に業務が集中しないよう配慮
○ 支給決定・受給者証発行に当たって、
・利用者の同意の上、受給者証や支給決定の変更通知の写しを、直接市町村から相談支援事業所等に送付
・支給決定の予定月よりも早期に相談支援事業所に情報提供し、十分な時間的余裕を確保
・支給決定に当たって、期限を利用者の次の誕生月等までとして計画相談支援の業務量を分散
○特定相談支援事業所等における柔軟な対応の工夫例
①初回相談
②サービス等利用計画案
の作成・提出
③サービス担当者
会議開催
④サービス等利用計画の
作成・提出
⑤モニタリング
(計画の変更なし(軽微な変更))
結果の記録
居宅等への訪問は必須。ただし、再度利用者へ確認する事項が生じた場合
は、内容が軽微であれば電話やメール等による確認でも可能。
・心身の状況の把握
・利用者宅へ訪問し、面接の実施
(十分な説明と理解)
居宅訪問は要件としていない。利用者等の意向が正確に確認できることを前
提として、郵送や補助職員の代行等により同意を得ることも可能。状況に応じ
相談支援専門員が電話・メール等でやりとりを行う。
・利用計画案の説明、文書による同意
・障害福祉サービス等の担当者を招集の上、開
催
・利用計画の説明、文書による同意
・計画の変更、事業者等との連絡調整、
利用者に支給決定の申請勧奨
・利用者の居宅等を訪問し、面接の実施
(計画の変更あり)
原則は関係者全員が参加の上で開催。サービス担当者の都合で会議への
参加が得られなかった場合は、会議を開き直す必要は無く、出席できなかっ
た担当者には別途意見を求めて必要に応じて計画に反映することで対応可。
内容は文書記録が必要。
居宅訪問は要件としていない。利用者等の意向が正確に確認できることを前
提として、郵送や補助職員の代行等により同意を得ることも可能。状況に応じ
相談支援専門員が電話・メール等でやりとりを行う。
居宅等への訪問は必須。ただし、再度利用者へ確認する事項が生じた場合
は、内容が軽微であれば電話やメール等による確認でも可能。
②へ
軽微な変更の場合や変更が無い場合は、利用者の同意や
サービス担当者会議の開催は不要。
再度居宅等への訪問は必須ではなく、電話やメール等による確認でも可能。
25
「セルフプラン」を受け付けるに当たっての留意事項(ポイント)
* 「計画相談支援・障害児相談支援の体制整備を進めるに当たっての基本的考え方等について」(平成26年2月27日付地域生活支援推進室事務連絡)より抜粋
<基本的考え方>
○ 「セルフプラン」自体は、障害者本人(又は保護者)のエンパワメントの観点からは望
ましいもの。一方、市区町村が計画相談支援等の体制整備に十分に力を入れないま
ま安易に「セルフプラン」の提出を誘導しているとの指摘もある。一定の原則が必要。
<留意事項(ポイント)>
○ 「セルフプラン」を・・・
① 「申請者が希望する場合」:申請者の自由な意思決定が担保されていることが前提
② 「身近な地域に指定特定相談支援事業者等がない場合」:市区町村(都道府県)が必要な事業
者の誘致に向けた努力を行ってもなお体制が確保されない場合が前提
→ 各市区町村は、平成27年度に向けた体制整備を各市区町村・都道府県が進めている中で、体
制整備に向けた努力をしないまま安易に申請者を「セルフプラン」に誘導することは厳に慎むべ
き。
○上記(②)の場合には、市区町村は・・・
・ 日頃から、相談支援事業者等の充足に向けた支援を図るべき。
・ 管内の障害福祉サービス事業所の状況に関する情報提供や記載方法に関する説明や相談等
十分な支援を行うとともに、モニタリングに代わるものとして、市区町村が本人の状況を定期的に
把握すべき。
・ 支給決定の更新時には、相談支援事業者等がサービス等利用計画を作成すべき。
26
計画相談支援・障害児相談支援にかかる特定事業所加算の創設について
○ 相談支援専門員の数が少ない特定相談支援事業所では、スキルを向上するための研修や事例検討等を事業所内で実施することは体制上困難。
一方で、整った人員体制や関係機関との連携等により、質の高い計画相談支援が提供されている事業所もあり、事業所によって、提供体制に差が
生じている
○ 平成27年度以降障害福祉サービスや地域相談支援の支給決定に当たって、市町村はサービス等利用計画案の提出を求めるものとされており、
サービス等利用計画案の作成も含めた計画相談支援の提供に当たって、事業所の質の担保や相談支援専門員のスキルの向上が、今後重要になる
と考えられる
指定特定・指定障害児相談支援事業所における
常勤・専従の相談支援専門員配置状況
指定特定・指定障害児相談支援事業所の
対応日・対応時間
①74
1%
常勤専従
配置無し
2,683
34%
4人以上 3人
266 431
3%
5%
②496
6% ③66
1%
1人
3,477
44%
②365日対応+24時間(夜間
は携帯)対応
④99
1%
⑤1,346
17%
➅5,846
74%
2人
1,070
13%
①365日対応+24時間(夜間
は夜勤又は宿直)対応
③365日対応+24時間対応
なし
④365日対応していない+24
時間(夜間は夜勤又は宿直)
対応
⑤365日対応していない+24
時間(夜間は携帯
⑥365日対応していない+24
時間対応なし
事業所数:7,927
事業所数:7,927
○基幹相談支援セン
ター設置市町村数
25’ 314箇所(18%)
26’ 367箇所(21%)
27’ 429箇所(25%)
○委託相談支援事業
所設置市町村数
25’ 1,528箇所(88%)
26’ 1,552箇所(89%)
27’ 1,554箇所(89%)
質の高い計画相談支援を提供するための体制整備や関係機関との連携の必要性
○特定事業所加算を新たに創設 (単位数:300単位)
以下の要件すべてに満たしている場合に算定
① 常勤・専従の相談支援専門員を三名以上配置
② ①のうち、相談支援従事者現任研修を修了した相談支援専門員を一名以上配置
③ 利用者に関する情報又はサービス提供に当たっての留意事項に係る伝達等を目的とした会議を定期的に開催
④ 二十四時間連絡体制を確保し、かつ、必要に応じて利用者等の相談に対応する体制を確保
⑤ 新たに採用する全ての相談支援専門員に対し、現任研修を受けた相談支援専門員の同行による研修を実施
⑥ 基幹相談支援センター、委託相談支援事業所又は協議会から支援が困難な事例を紹介された場合においても、当該事例に係る者に相談支援を
提供
⑦ 基幹相談支援センター等が実施する事例検討会等に参加
27
初回加算の創設について
○ 障害児相談支援の利用に係る初期段階においては、保護者の障害受容ができない等により利用者の生活状
況や保護者の意向等を把握するに当たって、特にアセスメントに時間や労力を要するとの指摘がある。
○ このアセスメントを含めた、相談業務を行うに当たっては、平成26年7月にとりまとめられた「障害児支援の在
り方に関する検討会」において、「相談支援専門員は、保護者の「気づき」の段階からの丁寧に配慮された発
達支援、家族を含めたトータルな支援、関係者をつなぐことによる継続的・総合的なつなぎの支援を行い、ま
た、(中略)。特に、サービスを利用する障害児を支え、気持ちが揺れ動く保護者にも寄り添うことができる専門
家としての役割を求められている。」として、障害児相談支援を実施する上での初期段階等の重要性が報告さ
れたところ。
○ このため、こうした部分について必要な業務負担として、新たに初回加算を創設する。
○初回加算 単位数:500単位
以下のいずれかを満たす場合は、特にアセスメントに係る業務負担として、評価する。
① 新規に障害児支援利用計画を作成する場合
② 前六月間において、障害児通所支援・障害福祉サービスを利用していない場合
28
○ 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定計画相談支援の
事業の人員及び運営に関する基準(平成24年3月13日 厚生労働省令第28号)抜粋
(基本方針)
第二条 指定計画相談支援の事業は、利用者又は障害児の保護者(以下「利用者等」と いう。)の意思及び人格を尊重し、
常に当該利用者等の立場に立って行われるものでなければならない。
2 指定計画相談支援の事業は、利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるように配慮して行われるもの
でなければならない。
3 指定計画相談支援の事業は、利用者の心身の状況、その置かれている環境等に応じて、利用者等の選択に基づき、適切
な保健、医療、福祉、就労支援、教育等のサービス(以下「福祉サービス等」という。)が、多様な事業者から、総合的かつ効
率的に提供されるよう配慮して行われるものでなければならない。
4 指定計画相談支援の事業は、利用者等に提供される福祉サービス等が特定の種類又は特定の障害福祉サービス事業を
行う者に不当に偏ることのないよう、公正中立に行われるものでなければならない。
5 指定特定相談支援事業者は、市町村、障害福祉サービス事業を行う者等との連携を図り、地域において必要な社会資源
の改善及び開発に努めなければならない。
6 指定特定相談支援事業者は、自らその提供する指定計画相談支援の評価を行い、常にその改善を図らなければならな
い。
29
現行の相談支援体制の概略
相談支援事業名等
基幹相談支援センター
配置メンバー
定めなし(地活要綱例示)
相談支援専門員
社会福祉士
精神保健福祉士
保健師
等
業務内容
備考
・総合的・専門的な相談の実施
・地域の相談支援体制強化の取組
・地域の相談事業者への専門的な指導
助言、・人材育成
・地域の相談機関との連携強化
・地域移行・地域定着の促進の取組
・権利擁護・虐待の防止
左記業務内容実施に向けた人員配置と研
修の実施
■1,741市町村中
367市町村(H26.4)21%
→429市町村(H27.4)25%
■309カ所(H27.4)
障害者相談支援事業
実施主体:市町村→指定特定
相談支援事業者、指定一般相
談支援事業者への委託可
定めなし
・福祉サービスの利用援助(情報提供、
相談等)
・社会資源を活用するための支援(各種
支援施策に関する助言・指導)
・社会生活力を高めるための支援
・ピアカウンセリング
・権利擁護のために必要な援助
・専門機関の紹介
等
地域の実情に応じた役割・機能分化による。
委託と基幹は一体化、一体的運営も考えら
れるが、業務及び業務量の整理等市町村
の体制整備を検討の上実施
■全部又は一部を委託89%
市町村で直営実施11%
■単独市町村で実施55%
※H27.4時点
指定特定相談支援事業所
指定障害児相談支援事業所
専従の相談支援専門員(業
務に支障なければ兼務可)、
管理者
計画相談支援等
・サービス利用支援、
・継続サービス利用支援
※特定事業所加算を受けている場合は
24時間対応及び困難事例にも対応する
場合あり
■5,942ヶ所(H26.4)
→7,927ヶ所(H27.4)
指定一般相談支援事業所
専従の指定地域移行支援
従事者(兼務可)、うち1以上
は相談支援専門員、管理者
地域相談支援等
・地域移行支援
・地域定着支援
■2,887ヶ所(H26.4)
→3,299ヶ所(H27.4)
等
※ 相談支援窓口としては上記の他、障害者就業・生活支援センターや発達障害者支援センターなどがあり、地域生活支援事業による補助等で
運営。
30
基幹相談支援センターの役割のイメージ
基幹相談支援センターは、地域の相談支援の拠点として総合的な相談業務(身体障害・知的障害・精神障
害)及び成年後見制度利用支援事業を実施し、地域の実情に応じて以下の業務を行う。
※ 平成24年度予算において、地域生活支援事業費補助金により、基幹相談支援センターの機能強化を図るための、①専門的職員の配置、②地域 移行・地域
定着の取組、③地域の相談支援体制の強化の取組に係る事業費について、国庫補助対象とした。
また、社会福祉施設等施設整備費補助金等により、施設整備費について国庫補助対象とした。
【平成27年度設置市町村数:429】
基幹相談支援センター
(一部共同設置)
総合相談・専門相談
相談支援
事業者
相談支援
事業者
障害の種別や各種ニーズに対応する
・ 総合的な相談支援(3障害対応)の実施
・ 専門的な相談支援の実施
権利擁護・虐待防止
・成年後見制度利用支援事業
・虐待防止
地域移行・地域定着
相談支援専門員、社会福祉士、
精神保健福祉士、保健師等
※ 市町村障害者虐待防止センター(通報受理、
相談等)を兼ねることができる。
・入所施設や精神科病院への働きかけ
・地域の体制整備に係るコーディネート
地域の相談支援体制の強化の取組
・相談支援事業者への専門的指導、助言
相談支援
事業者
・相談支援事業者の人材育成
・相談機関との連携強化の取組
運営委託等
協
議
会
児童発達
支援センター
(相談支援事業者)
31
基幹相談支援センターについて(27年4月1日現在)
窓口の設置場所
基幹相談支援センターの設置状況
設置箇所数:309
市町村数:1,741
②182
10%
①243
14%
③4
0%
④28
2%
④10
3%
①市町村単独で設置
⑤32
10%
①市町村役所
②公共施設
①107
35%
②複数市町村共同で設置
③市町村単独+複数市町村共
同で設置
③障害福祉サービス事業所内
③73
24%
④障害者支援施設
④平成27年度中に設置予定
⑤1,284
74%
⑤その他
②87
28%
⑤平成27年度においては設置
予定はない
基幹相談支援センターの設置方法
委託により設置する場合の委託先の
相談支援に係る指定状況
設置箇所数:309
委託により設置する場合の
障害者相談支援事業の委託状況
委託により設置している箇所数:229
委託により設置している箇所数:229
①15
7%
①80
26%
②229
74%
①直営で設置
②52
23%
②指定相談支援
事業所に委託
③162
70%
①一般相談支援事業
所の指定あり
②49
21%
①委託あり
②特定相談支援事業
所の指定あり
①180
79%
③一般+特定相談支援
事業所の指定あり
②委託なし
32
基幹相談支援センター等機能強化事業について
基幹相談支援センター等機能強化事業の実施
状況
基幹相談支援センター等機能強化事業の専門職員の資格
実施市町村数:784
700
市町村数:1,741
①598
600
③539
①社会
福祉士
500
②957
55%
①784
45%
①実施
②未実施
②保健師
400
④341
③精神保健
福祉士
300
200
④その他
②132
100
0
33
②地域移行と地域定着支援
34
地域相談支援(地域移行支援・地域定着支援)の概要
地域移行支援・・・障害者支援施設、精神科病院、救護施設・更生施設、矯正施設等に入所又は入院している障害者を対象に住居の
確保その他の地域生活へ移行するための支援を行う。
地域定着支援・・・居宅において単身で生活している障害者等を対象に常時の連絡体制を確保し、緊急時には必要な支援を行う。
(参考) 地域生活への移行に向けた支援の流れ(イメージ)
報酬単価
退院・退所
・事業の対象者
への周知
・意向の聴取等
・対象者選定
相談支援
事業者へ
つなげる
地域定着支援
地域移行支援
【初期】
○計画作成
○訪問相談、
情報提供
【終期】
【中期】
○訪問相談
○同行支援
○日中活動の
体験利用
○住居の確保等
○居宅で 単身等で 生活する者と の
常時の連絡体制
○同行支援
○緊急訪問、緊急対応
日中活動の体験利用
【障害福祉サービ ス事業所】
連携
住ま いの場の支援
連携
自立支援協議会によるネットワーク化
市町村 ・ 保健所 ・ 精神保健福祉センター ・ 福祉事務所 ・ 障害福祉サービス事業所 ・
障害者就業・生活支援センター
等
2,700単位/月
地域定着支援
事業所数
290事業所
434事業所
利用者数
496人
2,313人
国保連平成27年12月実績
500単位/月
(月6日以上面接・同行による支援
を行った場合に加算)
・障害福祉サービス事業の
体験利用加算
300単位/日
・体験宿泊加算(Ⅰ)
300単位/日
・体験宿泊加算(Ⅱ)
700単位/日
・特別地域加算
※ 精神障害者の退院促進支援事業の手引き(平成19年3月日本精神保健福祉士協会)を参考に作成
地域移行支援
500単位/月
(利用を開始した月に加算)
・集中支援加算
通院、デイ ケア 、訪問看護
日中活動、居宅サービ ス利用
外泊・宿泊体験
【自宅・アパート・グループホーム等】
2,323単位/月
(退院・退所月に加算)
○関係機関調整
相談支援事業者と 連携による地域
移行に向けた支援の実施
・初回加算
・退院・退所月加算
○外泊・体験宿泊
【精神科病院・入所施設】
(地域移行支援)
・地域移行支援サービス費
(地域定着支援)
・地域定着支援サービス費
〔体制確保分〕
〔緊急時支援分〕
・特別地域加算
+15/100
302単位/月
705単位/日
+15/100
35
地域相談支援(地域移行支援・地域定着支援)の利用者数実績等
◆ 第4期障害福祉計画における見込量
◆ 都道府県別利用者数(H27.12)
(単位:人)
地域移行支援
地域定着支援
0
50
21
北海道
H27.12月
サービス実績
2,313人
H27.12月
サービス実績
496人
単位:人
青森県
岩手県
単位:人
宮城県
4,375
3,736
3,146
5,418
4,309
秋田県
6,648
山形県
福島県
茨城県
H27
H28
H27
H29
H28
栃木県
H29
群馬県
◆ 障害別利用者数の推移(H24.4~H27.12)
埼玉県
千葉県
地域移行支援
地域定着支援
身体障害者
H27.12月
H27.8月
H27.10月
H27.6月
H27.4月
H27.2月
H26.12月
H26.8月
H26.10月
21
H26.6月
41 38 34 30 26
40
H26.4月
H26.8月
34
H26.2月
393 410
66 62 56 65
65 69
46
41 57
33 36
H26.6月
H26.4月
H26.2月
H25.12月
H25.8月
H25.10月
H25.6月
H25.4月
H25.2月
32 35 29
21 27 26 25 28 29 31
H24.12月
H24.8月
H24.6月
H24.4月
18 26
H24.10月
16
0 12
357 374
H25.12月
70 83 56
68 7147
49 57 52
51
40 42 55
100
H26.10月
200 216 277
188
379 384 364
H25.8月
404 387 404
335
496
H25.10月
448
475
457 466
H25.6月
495 484 494
H25.4月
464
H25.2月
427 432 427 427
407
397 382
389
386 391
488
H24.8月
458
H24.10月
503
H27.12月
525
H27.8月
504 518 511
H27.10月
471
H27.6月
335
300
516
H27.4月
403
400
488
H27.2月
462
H26.12月
500
2,313
2,232
2,212
2,196
合計(障害児及び難病等対象者を含む) 2,138
2,143
2,044 2,068
1,951
1,886
1,785
2000
1,730
1,635
1,567
1,488
1,416
1,102
1,291
1,245
1500
1,228
1,215
1,206
1,204
1,173
1,095 1,157
1,065
1,031
999
918
847893 917
1000
753
722752 806
624
702
612
542
510
430
642635653668667
341
612
283
627
500
560592583
207
468476 499512522551
335331336335346
364434
120
362
279338
236
286302309334 335
218
264
282
206
247
199
181
95
158
132
149
0 68 97
H24.6月
合計(障害児及び難病等対象者を含む)
600
富山県
石川県
福井県
山梨県
長野県
岐阜県
静岡県
1
24
3
16
岡山県
10
徳島県
鹿児島県
68
0
1
1
0
30
沖縄県
62
4
5
佐賀県
宮崎県
58
35
4
7
4
7
1
8
4
14
1
24
1
1
3
3
大分県
181
9
16
23
熊本県
144
90
福岡県
長崎県
555
38
1
愛媛県
高知県
150
0
1
11
香川県
93
7
0
10
島根県
山口県
55
5
5
7
11
26
36
0
3
21
33
広島県
19
8
兵庫県
鳥取県
138
7
10
8
100
大阪府
和歌山県
186
50
29
41
奈良県
20
28
13
愛知県
三重県
滋賀県
京都府
58
新潟県
精神障害者
0
110
25
10
15
6
5
2
34
4
6
5
31
1
29
5
17
3
14
13
35
25
神奈川県
知的障害者
利用者数
(人)
2500
精神障害者
H24.12月
知的障害者
150
2
東京都
身体障害者
H24.4月
利用者数
(人)
100
45
地域移行支援
地域定着支援
36
グループホームの概要
☆ グループホームは、障害のある方が地域の中で家庭的な雰囲気の下、共同生活を行う住まいの場。
☆ 1つの住居の利用者数の平均は5名程度
必要な設備等
具体的な支援内容
具体的な利用者像
☆ 単身での生活は不安があるため、一定の支援
を受けながら地域の中で暮らしたい方
☆ 共同生活住居ごとに1以上のユニットが必要
☆ ユニットの入居定員は2人以上10人以下
☆ 居室及び居室に近接して設けられる相互に
交流を図ることができる設備を設ける
☆ 居室の定員:原則1人
☆ 居室面積:収納設備を除き7.43㎡
☆ 障害者の方に対し、共同生活住居において、
☆ 一定の介護が必要であるが、施設ではなく、
地域の中で暮らしたい方
☆ 施設を退所して、地域生活へ移行したいがい
きなりの単身生活には不安がある方 など
相談、入浴、排せつ又は食事の介護、家事等の
日常生活上の支援を併せて提供。
グループホーム(共同生活援助)
★
★
住宅地に立地
入居定員は原則10名以下
(既存建物を活用する場合は、
最大30名以下)
H27.12月実績
100,787人
利用者数の推移
121,599人
112,782人
104,342人
96,012人
88,897人
48,394人
81,729人
71,866人
63,323人
55,983人
計画値
実績
H20
H21
H22
H23
出典:国保連データ(各年3月)
H24
H25
H26
H27
H28
H29
(介護サービス包括型)
(外部サービス利用型)
利用対象者
障害支援区分にかかわらず利用可能
サービス内容
食事や入浴等の介護や相談等の日常生活上の援助
介護が必要な者
への対応
報酬単位
当該事業所の従業者により
介護サービスを提供
世話人の配置及び支援区分に応じて
668単位~182単位
外部の居宅介護事業所に委託
世話人の配置に応じて (基本サービス)
259単位~121単位
サービスに要する標準的な時間に応じて
(受託居宅介護サービス) 95単位~
事業所数
5,418事業所
1,493事業所
利用者数
84,514人
16,273人
事業所数・利用者数については、国保連平成27年12月サービス提供分実績37
グループホームの障害種類別利用者の状況
介護サービス包括型については、知的障害者の利用が約7割を占めている。外部サービス利用型については、知的障
害者が約4割、精神障害者が約6割利用を占めている。平成21年10月から利用が認められた身体障害者はいずれの種
別も1割未満。
介護サービス包括型
外部サービス利用型
(参考)障害者数
身体障害
者
4%
身体障害
者
8%
精神障害
者
19%
精神障害
者
60%
知的障害
者
73%
身体障
害者
(児)
50%
精神障
害者
41%
知的障害
者
36%
知的障
害者
(児)
9%
(内訳)
利用者数
共同生活援助
(介護サービス包括型)
(構成割合)
外部サービス利用型
共同生活援助
(構成割合)
身体障害者
知的障害者
精神障害者
難病等対象者
障害児
84,514人
6,649人
61,751人
16,075人
21人
18人
-
7.87%
73.07%
19.02%
0.02%
0.02%
16,273人
610人
5,912人
9,740人
2人
9人
-
3.75%
36.33%
59.85%
0.01%
0.06%
出典:グループホームの利用者数についてはH27.12サービス提供分(国保連データ)
障害者数については、身体障害者(児)(H23(在宅)、H21(施設)の調査等)、知的障害者(児)(H23調査)、精神障害者(H23調査による推計)
38
施設入所者等の地域生活の体験に関する仕組み
施設入所者等の地域生活への移行を円滑に進めるためには、地域での生活に徐々に慣れていくことが重要であると考えられることから、入所・入院中
の段階から宿泊等の地域生活の体験ができるようグループホーム等の体験入居や体験宿泊、障害福祉サービスの体験利用を促進。また、グループホーム
の体験入居については、家族と同居しながら自宅で生活する障害者も利用可能。
グループホーム
の体験入居
体験入居
共同生活住居への入居を希望している
者が体験的な入居を行う場合
精神科病院等
体験入居・体験宿
泊中は入院・外泊
時加算(Ⅰ)(320
~247単位)が算
定可能
入所施設
体験利用時は体験利
用時支援加算(300
単位)が算定可能
相談支援事業所
地域移行支援
(体験利用)
・介護サービス包括型:699単位~289単位
(障害支援区分別)
・外部サービス利用型:289単位
(受託介護サービスを行った場合は、サー
ビスに要する標準的な時間に応じて受託
介護サービス費を算定 [95単位~])
連続30日以内かつ年50日以内
グループホーム
急な生活の変化によって、不安定にならな
いように体験を積み重ねることができま
す。
地域移行支援、グループホームの体験利
用などを活用してください。
地域生活へ移行
地域移行支援
(体験宿泊)
常時の連絡・支援体制を確保した上
で、1人暮らしに向けた体験宿泊を実
施する場合
(体験宿泊加算)
・300単位
・700単位(夜間支援を行う場合)
15日が上限
体験宿泊の場
体験入居・体験宿泊・体験利用の利用実績の推移(国保連)
(単位:人)
H24.12
共同生活援助
H25.12
H26.12
H27.12
644
815
977
1,080
外部サービス利用
型共同生活援助
207
249
134
110
障害福祉サービス
の体験利用
41
43
33
46
体験宿泊
35
26
20
26
体験宿泊(夜間支
援を行う場合)
28
28
25
22
(介護サービス包括型)
※H25以前は旧CH
体験入居
障害福祉サービス事業者への委託に
より障害福祉サービスの体験利用を実
施した場合
(障害福祉サービス事業の体験利用加
算)300単位
15日が上限
自宅
※H25以前は旧GH
地域移行支援
障害福祉サービス事業所
39
サテライト型住居の概要
○ 地域生活への移行を目指している障害者や現にグループホームを利用している障害者の中には、共同住居よりも単身での生活を望
む
人がいる
○ 少人数の事業所が経営安定化の観点から、定員を増やそうとしても近隣に入居人数など条件にあった物件がなく、また、物件が見
つかっても界壁の設置など大規模改修が必要となるケースも少なくないとの声がある。
共同生活を営むというグループホームの趣旨を踏まえつつ、1人で暮らしたいというニーズにも応え、地域における多様な住まいの場を増やしていく観点か
ら、グループホームの新たな支援形態の1つとして本体住居との密接な連携(入居者間の交流が可能)を前提として
ユニットなど一定の設備基準を緩和した1人暮らしに近い形態のサテライト型住居の仕組みを創設
(サテライト型住居を設置する場合の設備基準)
世話人による
巡回支援
サテライト型住居の入
居者が概ね20分以内
で移動可能な距離
食事や余暇活動
への参加
)))
【サテライト型住居】
民間アパート等
の一室
共同生活住 原則、2人以上10人
居の入居定 以下 ※
員
1人
ユニット(居 居間、食堂等の利用
室を除く)の 者が相互に交流を図
設備
ることができる設備
本体住居の設備を利
用
ユニットの入 2人以上10人以下
居定員
-
設備
基幹となる共同生活住居
【本体住居】
(本体住居の居間等を利用)
居間や食堂などの
交流スペース
サテライト型住居
本体住居
・日常生活を営む上で必要な設備
・サテライト型住居の利用者から適切に通報を
受けることができる通信機器(携帯電話可)
居室の面積 収納設備を除き7.43㎡
食事や余暇活動
への参加
)))
【サテライト型住居】
単身等での生活が可
能と認められる者が
基本
(※)サテライト型住居の入居定員は本体住居の入居定員には含まない
ものとする(事業所の利用定員には含む)。
本体住居、サテライト型住居(※)のいずれも事業者が確保
※ 本体住居につき、2か所(本体住居の入居者が4人以下の場合は1か所))が上限
40
地域移行支援の対象拡大について
地域生活への移行のために支援を必要とする者を広く地域移行支援の対象とする観点から、現行の障害者支援施設等に入所
している障害者又は精神科病院に入院している精神障害者に加えて、その他の地域における生活に移行するために重点的な支
援を必要とする者であって厚生労働省令で定めるものを追加。
【平成26年4月1日施行】
保護施設、矯正施設等を退所する障害者などに対象拡大
1.基本的な考え方に関すること
○ 重点的な支援を行うことで地域生活に円滑に移行できることが期待される者として、
① 入所期間の長期化や高齢化が進んでいる保護施設に入所している障害者、
② 退所後の住居を確保し、円滑に福祉サービス等につなげることで再犯防止が期待される矯正施設等に入所している
障
害者
を新たに地域移行支援の対象とする。
2.保護施設に入所している障害者に関すること
○ 保護施設のうち、「身体上又は精神上の理由」が入所の要件となっている「救護施設」及び「更生施設」に入所している障
害者を地域移行支援の対象とする。
3.矯正施設等に入所している障害者に関すること
○ 対象とする矯正施設の種類は、刑事施設(刑務所、少年刑務所及び拘置所)及び少年院とする。
○ 対象とする障害者は、矯正施設の長が施設外で処遇を行うことを認め、地域相談支援事業者によって障害福祉サービス
の体験利用や体験宿泊などを実施することが可能な者に限定する。
※ 「矯正施設内で行う支援」(入所している障害者に対する面談、支援計画の作成、住居の確保等)は、現在も保護観察所、地域生活定
着支援センターとの連携により実施。
※ 具体的には、「刑事施設又は少年院の職員の同行が可能である障害者」や、「刑事施設、少年院の長が刑事施設、少年院の職員の同
行なしでの外出又は外泊を許可した障害者」が想定されるが、具体的な対象施設、対象者の範囲等については関係省庁等とも検討中。
○ また、矯正施設を出所した障害者は、出所後の一定期間、更生保護施設等を利用するケースが少なくないことから、更生
41
保護施設等に入所した障害者についても支援の対象とする。
矯正施設を退所する障害者に対する支援イメージ①
① 福祉サービス等のニーズ把握
・ 特別調整対象障害者について、保護観察所からの依頼に基づき、地域生活定着支援センターが中心となって、福祉サー
ビス等のニーズ把握を行う。
② 関係機関の間で支援方法等を共有
・ 地域生活定着支援センターは本人との面接等により、助言その他の退所に向けた支援を行いながら、本人の犯罪歴・非
行歴、心身の状況、過去に受けてきた福祉サービス等の内容、福祉サービス等に係る本人のニーズ、家族の状況等につい
てアセスメントを行う。当該アセスメントの結果、退所までの間に障害福祉サービスの体験利用や体験宿泊など『矯正施設外
で行う支援』の提供が可能であると見込まれるなど指定地域移行支援事業者による効果的な支援が期待されると地域生活
定着支援センターが認めた障害者の支援に関して、指定特定相談支援事業者や指定地域移行支援事業者も含めた関係機
関等からなる会議を開催することにより、支援方法等の共有を進める。
③ 地域移行支援の提供開始
・ 指定地域移行支援事業者は、支援方法等が共有され、また、当該障害者の地域移行支援の利用の意思が明確になった
段階で、地域相談支援給付決定の申請手続の支援を行い、指定特定相談支援事業所によるサービス等利用計画案の作
成、市町村の給付決定を経て、地域移行支援のサービス提供を開始する。指定地域移行支援事業者は矯正施設、保護観
察所、地域生活定着支援センターなど関係機関の担当者等を招集して行う計画作成会議を開催し、地域移行支援の支援の
方針や課題、目標及びその達成時期並びに地域移行支援を提供する上での留意事項等を記載した地域移行支援計画を作
成する。
④ 入所中から退所後まで一貫性のある支援の提供
・ 指定地域移行支援事業者は、保護観察所が開催する連絡協議会や地域生活定着支援センターが実施するケース会議、
合同支援会議等に参加するなど関係機関と連携しながら、それぞれの役割分担を明確にしつつ、関係者間で必要な情報を
共有し、矯正施設入所中から退所後まで③の地域移行支援計画に沿った一貫性のある支援を行う。
42
矯正施設を退所する障害者に対する支援イメージ②
更生保護施設に入所した障害者等に対する支援
矯正施設を退所後に更生保護施設、自立更生促進センター、就業支援センター、自立準備ホームに入所等した障害者
(特別調整対象障害者に限らない。)についても、平成26年4月以降、地域移行支援の給付対象としているところである。こ
れらの施設に入所等した障害者に対して地域移行支援を行う場合は、上記の関係機関に加えて、当該更生保護施設等と
も連携するものとする。
43
改正精神保健福祉法の施行事項 《地域援助事業者≫
平成25年6月に成立した精神保健福祉法の一部改正法により、医療保護入院者の地域生活への移行を促進する観点から、精神科病院の
管理者に対する相談支援事業者等の紹介努力義務規定が設けられ、平成26年4月から施行することとされた
(参考) 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(抄)
第33条の5 医療保護入院者を入院させている精神科病院の管理者は、医療保護入院者又はその家族等から求めがあった場合その
他医療保護入院者の退院による地域生活への移行を促進するために必要があると認められる場合には、これらの者に対して、厚生
労働省令で定めるところにより、一般相談支援事業者若しくは障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第5
条第16項に規定する特定相談支援事業(第49条第1項において「特定相談支援事業」という。)を行う者、介護保険法第8条
第23項に規定する居宅介護支援事業を行う者その他の地域の精神障害者の保健又は福祉に関する各般の問題につき精神障害者又
はその家族等からの相談に応じ必要な情報の提供、助言その他の援助を行う事業を行うことができると認められる者として厚生労
働省令で定めるもの(次条において「地域援助事業者」という。)を紹介するよう努めなければならない。
【地域生活支援事業費補助金】
相談支援事業所等(地域援助事業者)における退院支援体制確保
1. 事業概要
精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第33条の5の規定に基づく地域援助事業者が退院支援体制の確保に要する費用
の一部について、補助を行い、医療保護入院者の地域生活への移行を促進する。
(参考)医療保護入院者数
1ヶ月の新規医療保護入院者数
133,096人(平成23年6月30日現在)
12,484人(平成22年6月実績)
(出典:精神保健福祉資料平成23年度6月30日調査)
2. 補助内容
相談支援事業所等(地域援助事業者)における退院支援体制を確保するため、通常必要となる職員以外の職員の配置に必
要となる賃金や諸経費等について助成
3.創設年度
平成26年度
4.実施主体
市町村
5.補助率(負担割合)
1/2以内(国1/2以内、都道府県1/4以内)
44
③(自立支援)協議会
45
(自立支援)協議会の法定化
○ (自立支援)協議会は、地域の関係者が集まり、地域における課題を共有し、その課題を踏まえ
て、地域のサービス基盤の整備を進めていく重要な役割を担っているが、(自立支援)協議会の法
律上の位置付けが不明確。
○ 障害者自立支援法等の一部改正により、平成24年4月から、自立支援協議会について、設置の
促進や運営の活性化を図るため、法定化。
※ 改正により、都道府県及び市町村は、障害福祉計画を定め、又は変更しようとする場合、あらかじめ、自立支援協議会の意見を
聴くよう努めなければならないとされている。
○ 障害者総合支援法の施行(25年4月)により、自立支援協議会の名称について地域の実情に応
じて定められるよう弾力化するとともに、当事者家族の参画を明確化
【(自立支援)協議会を構成する関係者】
サービス事業者
行政機関
保健・医療
当事者
企業・就労支援
子育て支援
(自立支援)協議会
民生委員
障害者相談員
学校
高齢者介護
相談支援事業者
宅建業者
46
市町村の(自立支援)協議会の役割
○ 自立支援協議会は、地域の関係者が集まり、個別の相談支援の事例を通じて明らかになった地域の課
題を共有し、その課題を踏まえて、地域のサービス基盤の整備を着実に進めていく役割を担っている。
○ 障害者総合支援法の成立等を踏まえ、
・ 委託障害者相談支援事業や基幹相談支援センターの事業実績に関する検証や評価、
・ 指定特定相談支援事業者が作成するサービス等利用計画等の質の向上を図るための体制や、
・ 地域移行支援・定着支援を効果的に実施するための相談支援事業者、精神科病院、入所施設、保健
所や地域の障害福祉サービス事業所等による地域移行のネットワークの強化や、障害福祉サービスの
利用の組み合わせによる施設入所者の状況を踏まえた地域の社会資源の開発の役割強化が必要。
○
○
また、障害者虐待防止法の成立を踏まえ、
・ 地域における障害者虐待防止等のためのネットワークの強化が必要。
このため、自立支援協議会はこれらの役割を担う旨通知により明確化。
併せて、市町村は、地域の実情に応じて当該役割を担うための専門部会の設置を検討。
※ 22年改正により、都道府県及び市町村は、障害福祉計画を定め、又は変更しようとする場合、あらかじめ、自立支援協議会の
意見を聴くよう努めなければならないとされている。
(自立支援)協議会
地域移行部会
サービス等利用計画等
評価部会
こども支援部会
就労支援部会
権利擁護部会
等
47
○協議会における地域資源の開発・利用促進等の支援
予算額:地域生活支援事業の内数
(28年度予算:464億円)
(事業概要)
障害児者の社会参加を進めるためには、地域の課題の解決や社会的資源の開発・活用が必須であり、地域の
理解の促進や関係機関のネットワークが強化される必要があることから、市町村協議会において、先進的に地域
資源の開発・利用促進等に向けた取組の支援を行い、障害児者への総合的な地域生活支援の実現を目指す。
1 事業内容
地域資源を総合的に活用して、障害児者の社会参加に向けた支援の体制を構築するため、市町村協議会
における地域資源の開発・利用促進等に向けた取組に係る事業について助成する。
【事業例】
① 社会的資源の開発に向けて、障害児者のニーズ調査や先進例の情報収集、商工会議所・地域住民等
への啓発の実施、
② 円滑な医療、教育、福祉サービスの提供や様々な地域資源を複合的に提供するため、コーディネーター
を配置の上、相談支援専門員と連携のもと、関係者間の総合的な調整やチームアプローチを実施
③ 児童発達支援センターや保育所等関係機関が連携し、障害児の特性や家族の情報を早期に発見し、一
般施策も含めた支援に繋げるための仕組みの構築
④ 医療機関、教育機関の専門職等も含めた多職種による、サービス等利用計画や個別支援計画の評価
・助言の実施
2 実施主体 市町村
3 補助率 国1/2以内、都道府県1/4以内
(効果)
各市町村において新たな社会的資源が開発され、障害児者の自立した生活や、社会参加が推進されるととも
に、障害児者により適切なサービスを効率的に提供することが可能となる。
48
(自立支援)協議会の活性化に向けて
出典:自立支援協議会の運営マニュアル(財団法人
日本障害者リハビリテーション協会(平成20年3月発行))
地域自立支援協議会はプロセス(個別課題の普遍化)
機能する協議会のイメージ
ポイント5
*全体会において地域全体で確認
全体会
ポイント4
年2~3回
専門部会
毎月開催
定例会
*課題別に具体的議論を深める。社会資
源の改善・開発を全体会に提案
ポイント3
*定例会で地域の情報を共有し、具体的
に協議する場
毎月開催
(参加者は現場レベル)
ポイント2
運営会議(事務局会議)
毎月開催・随時
ポイント1
一般的な協議会のイメージ
ニーズ・課題
・困難ケース等
Aさ んの
個別の
支援会議
B さんの
個別の
支援会議
C さんの
個別の
支援会議
*個別の支援会議で確認した課題の取扱
いについて運営会議で協議・調整
(交通整理役、協議会のエンジン)
D さんの
個別の
支援会議
*個別の支援会議は協議会の命綱
これが開催されないと、協議会の議論が空
回りする場合が多い。
*本人を中心に関係者が支援する支援を
行う上での課題を確認する場
49
市町村(自立支援)協議会は地域づくりの中核
•
•
•
•
自己完結に陥らない(ネットワークで取り組む基盤をつくる)
他人事にとらえない(地域の課題を的確に把握する)
出来ることから進める(成功体験を積み重ねる)
取り組みの成果を確認する(相互に評価する)
市町村(自立支援)協議会は地域が協働する場
地域で障害者を支える
50
(自立支援)協議会について(27年4月1日現在)
(自立支援)協議会の設置状況(経年比較)
1,800
1,600
1,400
実1,200
施
市1,000
町 800
村
数 600
400
200
0
94%
79%
85%
95%
95%
120%
96%
89%
100%
66%
1,188
市町村数:1,741
80%
1,426
1,485
1,444
1,629
1,650
1,651
40%
②72
4%
設置市町
村数
60% 実
1,669
施
率
設置率
H21年4月
H22年4月
H23年4月
H24年4月
H25年4月
H26年4月
②未設置
①936
80%
①
1,669
96%
※平成23年4月1日以前の設置状況は、地域自立支援協議会の設置状況。
※平成23年4月1日の設置状況は、被災3県を除くデータ。
※平成25年4月1日の設置状況は、未提出の自治体を除いた暫定値。
(自立支援)協議会の構成メンバー(所属別)
0
指定一般・指定特定・指定障害児相談支援事業者(障害者相談支援事業の委託あり)
指定一般・指定特定・指定障害児相談支援事業者(障害者相談支援事業の委託なし)
障害者就業・生活支援センター
発達障害者支援センター
障害福祉サービス事業者
医療機関(病院・診療所など)
教育関係機関(特別支援学校など)
民間企業
高齢者介護の関係機関
障害当事者団体・障害当事者(障害者相談員を除く)
権利擁護関係団体(権利擁護関係者)
大学等(学識経験者など)
公共職業安定所(ハローワーク)
保健所・保健センター
保育所
児童相談所
市町村(行政職員)
都道府県(行政職員)
身体障害者相談員
知的障害者相談員
民生委員・児童委員
主任児童委員
地域住民の代表者
その他
各機関に所属している者をメンバーとしている協議会の割合
200
400
協議会数:1,169
600
32%(374)
16%(189)
800
1,000
75%(878)
43%(497)
67%(787)
23%(267)
23%(266)
68%(792)
30%(351)
25%(287 )
22%(260)
10%
20%
59%(686)
23%(263)
30%
76%(890)
52%(607)
56%(649)
14%(158)
19%(218)
0%
89%(1,039)
83%(973)
24%(281)
32%(372)
10%(114)
①直営
で実施
②委託
で実施
③その
他
①設置
0%
H27年4月
協議会数:1,169
③41
4%
②192
16%
20%
H20年4月
(自立支援)協議会の事務局の
運営方法
(自立支援)協議会の
設置状況
61%(708 )
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%51
(自立支援)協議会 専門部会について
(自立支援)協議会専門部会の設置状況
(自立支援)協議会の開催実績※専門部会を除く
(自立支援)協議会の専門部会の種類
協議会数:1,169
0回
121
10%
4回
以上
182
16%
700
②316
27%
1回
3回
227
19%
600
①設置
2回
2回
360
31%
798
800
0回
1回
279
24%
専門部会設置協議会数:853
900
設置市町村:1,169
設
置
数
②未設置
①853
73%
500
①課題別
400
②障害別
3回
300
③地域別
200
④その他
81
100
4回以上
26
69
0
専門部会(課題別)の開催実績
専門部会(課題別)の設置状況
①権利擁護関係
4,000
②地域移行関係
3,500
500
③退院促進関係
3,000
400
④就労関係
600
設
置
数
専門部会(課題別)設置数:798
専門部会(課題別)設置数:798
700
④
580
300
200
100
0
①
207
②
166
③
55
⑤子ども関係
⑤
487
➅
506
⑦
402
⑥相談支援係
⑧
297
開
催
回
数
5.0
5.0
2,500
5.9
5.9
2,000
➃
2,899
1,500
1,000
⑦地域生活・生活
支援関係
①権利擁護関
係
②地域移行関
係
③退院促進関
係
④就労関係
6.7
500
⑧その他
0
4.5
5.0
①
926
➁
842
➄
2,395
➅
3,368
⑤子ども関係
⑥相談支援係
➆
➇
2,364 2,169
7.2
➂
394
※ グラフ上の数値は1部会あたりの年間開催回数
⑦地域生活・
生活支援関係
⑧その他
52
都道府県(自立支援)協議会について
【設置状況】
○設置済:47都道府県
【運営方法】
○直営:46都道府県
○委託:1都道府県
設置都道府県:47
(自立支援)協議会の構成メンバー(所属先別)
0
5
10
15
20
25
30
35
40
64%(30)
指定一般・指定特定・指定障害児相談支援事業者(障害者相談支援事業の委託あり)
19%(9)
指定一般・指定特定・指定障害児相談支援事業者(障害者相談支援事業の委託なし)
38%(18)
障害者就業・生活支援センター
23%(11)
発達障害者支援センター
70%(33)
障害福祉サービス事業者
62%(29)
医療機関(病院・診療所など)
47%(22)
教育関係機関(特別支援学校など)
15%(7)
民間企業
6%(3)
高齢者介護の関係機関
89%(42)
障害当事者団体・障害当事者(障害者相談員を除く)
17%(8)
権利擁護関係団体(権利擁護関係者)
75%(35)
大学等(学識経験者など)
21%(10)
公共職業安定所(ハローワーク)
15%(7)
保健所
保育所
0%(0)
4%(2)
児童相談所
75%(35)
市町村(行政職員)
34%(16)
都道府県(行政職員)
6%(3)
身体障害者相談員
知的障害者相談員
0%(0)
6%(3)
民生委員・児童委員
主任児童委員
地域住民の代表者
0%(0)
2%(1)
11%(5)
管内の地域(自立支援)協議会の代表者
75%(35)
その他
0%
45
10%
20%
30%
40%
50%
60%
各機関に所属している者をメンバーとしている道府県数
70%
80%
90%
100%
53
(自立支援)協議会について
(自立支援)協議会の開催実績
※専門部会を除く
➀
1
2%
⑤
4
9%
④
11
23%
(自立支援)協議会
専門部会の設置状況
設置都道府県:
47
設置都道府県:47
②1回
①課題別
25
②障害別
20
➀36
➂2回
④3回
➂
19
40%
専門部会設置都道
府県:37
30
➁
10
21%
①0回
➁
12
26%
(自立支援)協議会
専門部会の種類
設
置
数
15
➀
37
79%
⑤4回以上
③地域別
10
①設置
➃4
5
②未設置
➁2 ➂1
④その他
0
専門部会(課題別)の設置状況
専門部会(課題別)の開催実績
専門部会設置都道府県:37
25
専門部会設置都道府県:37
120
①権利擁護関係
20
①権利擁護関係
100
②地域移行関係
設
置
数
③退院促進関係
15
10
5
0
➀
11
➅
20
➃
17
➁
15
➂
7
➄
11
④就労関係
➆
23
②地域移行関係
開
催
回
数
80
③退院促進関係
④就労関係
60
➅
103
⑤子ども関係
➇
13
⑥人材養成関係
⑦相談支援関係
40
20
⑧その他
0
➀
33
➁
38
➃
43
➂
17
➄
29
⑤子ども関係
➆
88
⑥人材養成関係
➇
37
⑦相談支援関係
⑧その他
54
都道府県(自立支援)協議会について
(自立支援)協議会の活性化に向けての工夫
(自立支援)協議会での協議項目
設置都道府県:47
45
①地域(自立支援)協議会で抽出された課
題の検討
40
35
②都道府県内の圏域ごとの相談支援体制
の状況を把握・評価し、整備方策を助言
35
30
③相談支援従事者の研修のあり方を協議
40
都
道
府
県
数
25
➄
38
20
15
10
④専門的分野における支援方策について
情報や知見を共有、普及
➀
21
➁
26
➂
23
⑤都道府県障害者福祉計画の作成・具体
化に向けた協議
➃
25
5
⑥相談支援体制整備特別支援事業につい
て
➅4
➆
9
①圏域ごとにアドバイザーを配置
し、相談支援体制の充実に向けた
支援を行う
① 35
30
都
道
府
県
数
②地域(自立支援)協議会の運営状
況を確認する職員を配置(委託可)
25
③ 21
20
15
10
5
⑦その他
設置都道府県:47
45
②9
④9
③圏域ごとに圏域調整会議や協議
会等を設置し、地域の状況把握に
努める
④情報交換、状況把握など
0
0
(自立支援)協議会の運営に関する課題
設置都道府県:
47
25
⑥ 20
20
都
道
府
県
数
➄ 18
15
②都道府県の課題(人材育成、地域移行
等)を把握することができない
③市町村や地域(自立支援)協議会との連
携方法がわからない
➂ 10
④協議会の開催方法(議題など)がわから
ない
10
➃5
5
①障害福祉サービスの実施状況や基盤整
備の状況を把握することができない
⑤予算の確保が困難
➀3 ➁3
⑥その他
0
55
④障害児支援
56
障害児が利用可能な支援の体系
(注)利用者数及び施設・事業所数は平成27年12月現在の国保連データ
サービス名
訪
居宅介護(ホームヘルプ)
自宅で、入浴、排せつ、食事の介護等を行う
同行援護
重度の視覚障害のある人が外出する時、必要な情報提供や介護
を行う
行動援護
自己判断能力が制限されている人が行動するときに、危険を回
避するために必要な支援、外出支援を行う
重度障害者等包括支援
介護の必要性がとても高い人に、居宅介護等複数のサービスを
包括的に行う
問
系
活日
動中
系
障
害
児
通
所
系
障
害
児
入
所
系
相
談
支
援
系
短期入所(ショートステイ)
自宅で介護する人が病気の場合などに、短期間、夜間も含め施
設で、入浴、排せつ、食事の介護等を行う
利用児童数
障
害
者
総
合
支
援
法
施設・事業所数
9,293
19,245
171
6,004
2,674
1,499
0
9
6,938
4,176
80,173
3,709
2,560
100
116,954
7,378
2,400
422
児童発達支援
日常生活における基本的な動作の指導、知識技能の付与、集
団生活への適応訓練などの支援を行う。
医療型児童発達支援
日常生活における基本的な動作の指導、知識技能の付与、 集
団生活への適応訓練などの支援及び治療を行う。
放課後等デイサービス
授業の終了後又は休校日に、児童発達支援センター等の施設に通わせ、生活能
力向上のための必要な訓練、社会との交流促進などの支援を行う
保育所等訪問支援
保育所等を訪問し、障害児に対して、障害児以外の児童との集
団生活への適応のための専門的な支援などを行う。
福祉型障害児入所施設
施設に入所している障害児に対して、保護、日常生活の指導及
び知識技能の付与を行う。
1,720
192
医療型障害児入所施設
施設に入所又は指定医療機関に入院している障害児に対して、
保護、日常生活の指導及び知識技能の付与並びに治療を行
う。
2,078
185
計画相談支援
【サービス利用支援】
・サービス申請に係る支給決定前にサービス等利用計画案を作成
・支給決定後、事業者等と連絡調整等を行い、サービス等利用計画を作成
【継続利用支援】
・サービス等の利用状況等の検証(モニタリング)
・事業所等と連絡調整、必要に応じて新たな支給決定等に係る申請の勧奨
支
援
法
1,088
6,559
障害児相談支援
【障害児利用援助】
・障害児通所支援の申請に係る給付決定の前に利用計画案を作成
・給付決定後、事業者等と連絡調整等を行うとともに利用計画を作成
【継続障害児支援利用援助】
児
福
法
26,838
3,110
児
童
福
祉
法
平成26年7月16日
障害児支援の在り方に関する検討会
今後の障害児支援の在り方について
(報告書のポイント)
~「発達支援」が必要な子どもの支援はどうあるべきか~
基本理念
○ 地域社会への参加・包容(インクルージョン)の推進と合理的配慮
○ 障害児の地域社会への参加・包容を子育て支援において推進するため
の後方支援としての専門的役割の発揮
障害児本人の最善の利益の保障
家族支援の重視
地 域 に お け る 「縦 横 連 携」 の 推 進
○ ライフステージに応じた切れ目の無い支援(縦の連携)
○ 保健、医療、福祉、保育、教育、就労支援等とも連携した地域支援体制
の確立(横の連携)
相談支援の推進
支援に関する
情報の共有化
児童相談所等との
連携
支援者の専門性
の向上等
障害児支援の在り方に関する検討会報告書 参考資料2
地域における「縦横連携」のイメージ
援
就労
支援
障害福祉
関係者間の共通理解・情報共有
→ 途切れない支援の調整
族
族 本
本
計)
人
) 人
画 (
(
家
相 家
支談
医療
地域保健
職場・地域生活
成年期
卒業
障害児
支 援
社会的
養 護
後方支援
相 障族 本
人
談害
支児
家・
援
医療
学校保健
学校等
学齢期
入学
障害児
支 援
乳幼児期
社会的
養 護
後方支援
相 障族 本
人
談害
支児
家・
援
医療
保育所等
「気づきの段階」からの支援
母子保健
<報告書提言の主な内容(1)>
① 地域における「縦横連携」を進めるための体制づくり
〇 児童発達支援センターを中心とした重層的な支援体制(各センターによる
保育所等訪問支援・障害児相談支援の実施等)
○ 保育所等訪問支援等の充実、入所施設への有期・有目的入所の検討
〇 障害児相談支援の役割の拡充、ワンストップ対応を目指した
子ども・子育て支援新制度の「利用者支援事業」との連携
〇 (自立支援)協議会の活性化、支援に関する情報の共有化を目的とした
「サポートファイル」の活用
〇 障害福祉計画における障害児支援の記載義務の法定化
② 「縦横連携」によるライフステージごとの個別の支援の充実
○ ライフステージごとの支援(乳幼児期、小学校入学前、学齢期、卒業後)
〇 保護者の「気づき」の段階からの支援、保育所等での丁寧なフォローによる
専門的な支援へのつなぎ、障害児等療育支援事業等の活用
〇 教育支援委員会や学校等との連携、卒業後を見据えた就労移行支援事業
所等との連携
児童福祉法等の改正による教育と福祉の連携の一層の推進について(概要)
(平成24年4月18日付厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課、文部科学省初等中等教育局特別支援教育課連名通知)
◆ 趣旨
学校と障害児通所支援を提供する事業所や障害児入所施設、居宅サービスを提供する事業所(以下「障害児通
所支援事業所等」という。)が緊密な連携を図るとともに、学校等で作成する個別の教育支援計画及び個別の指導
計画(以下「個別の教育支援計画等」という。)と障害児相談支援事業所で作成する障害児支援利用計画及び障害
児通所支援事業所等で作成する個別支援計画(以下「障害児支援利用計画等」という。)が、個人情報に留意しつ
つ連携していくことが望ましい。
◆ 留意事項
1 相談支援
障害児支援利用計画等の作成を担当する相談支援事業所と個別の教育支援計画等の作成を担当する学校等
が密接に連絡調整を行い、就学前の福祉サービス利用から就学への移行、学齢期に利用する福祉サービスとの
連携、さらには学校卒業に当たって地域生活に向けた福祉サービス利用への移行が円滑に進むよう、保護者の
了解を得つつ、特段の配慮をお願いする。
2 障害児支援の強化
(1) 保育所等訪問支援の創設
このサービスが効果的に行われるためには、保育所等訪問支援の訪問先施設の理解と協力が不可欠であ
り、該当する障害児の状況の把握や支援方法等について、訪問先施設と保育所等訪問支援事業所、保護者と
の間で情報共有するとともに、十分調整した上で、必要な対応がなされるよう配慮をお願いする。
(2) 個別支援計画の作成
障害児通所支援事業所等の児童発達支援管理責任者と教員等が連携し、障害児通所支援等における個別
支援計画と学校における個別の教育支援計画等との連携を保護者の了解を得つつ確保し、相乗的な効果が
得られるよう、必要な配慮をお願いする。
<報告書提言の主な内容(2)>
③ 特別に配慮された支援が必要な障害児のための医療・福祉の連携
〇 福祉の専門家だけでは適切に対応できないことを念頭に置いた医療・福祉
の連携、医療機関や入所施設の専門性を活用した研修の実施
○ 強度行動障害支援者養成研修の推進、重症心身障害児者の地域支援の
コーディネート機能を持つ中核機関の整備に向けた検討
④ 家族支援の充実
〇 ペアレント・トレーニングの推進、精神面のケア、ケアを一時的に代行する支
援、保護者の就労のための支援、家族の活動、障害児のきょうだい支援
⑤ 個々のサービスの質のさらなる確保
〇 一元化を踏まえた職員配置等の検討、放課後等デイサービス等の障害児支
援に関するガイドラインの策定
○ 児童養護施設等の対応を踏まえた障害児入所施設の環境改善及び措置入
所を含めた障害児入所支援の在り方の検討
→ 子ども・子育て支援及び障害児支援の計画的進展のための関連部門の連携
⑤発達障害者への支援
63
代表的な発達障害
政府広報オンライン「発達障害って、なんだろう?」より
64
関連する各種法制度における発達障害の位置付け
「発達障害」の定義が確立したことにより、障害者に関する
各種法制度に発達障害の位置付けが定着
【H17】
【H23】
障害者基本法
発達障害
を位置付け
【H26】
障害者自立支援法
→障害者総合支援法
児童福祉法
障害者虐待防止法
障害者優先調達推進法
障害者雇用促進法
発
達
障
害
者
支
援
法
施
行
【H22】
発達障害
を位置付け
【H22】
発達障害
を位置付け
【H23】
障害者総合
支援法へ
発達障害
を位置付け
【H24】
【H25】
障害者差別解消法
その他
認定調査項目に
発達障害の特性に関する
項目を追加
発達障害
を位置付け
【H25】
・精神保健福祉手帳
・障害基礎年金
・特別児童扶養手当
の申請診断書様式と認定基準
において発達障害を位置付け
障害支援区分
認定での対応
発達障害
を位置付け
発達障害
を位置付け
【H23】
手帳、年金等
での位置付け
※時点については原則として法案の成立時
65
(法§14関係)
相談支援・発達支援・就労支援全体の推移
厚生労働省
実支援件数
補助
都道府県・指定都市
障害者総合支援法第78条に規定される
都道府県地域生活支援事業のうち、
「専門性の高い相談支援事業」として実施
直接実施又は委託(社会福祉法人等)
30,749
38,023
45,135
51,081
57,236
63,421
67,971
68,438
68,571
H23
H24
H25
H26
15,903
H17
H18
H19
H20
H21
H22
※医療法人,地方独立行政法人も可
発達障害者支援センター
(67都道府県、政令市で設置)
・相談支援(来所、訪問、電話等による相談)
・発達支援(個別支援計画の作成・実施等)
・就労支援(就労に向けての相談等)
発達障害児(者) ・家族
※対象:発達障害児(者)のみ
支援
連携
(体制)
・管理責任者
・相談支援担当職員
・発達支援担当職員
・就労支援担当職員
都道府県が別途配置する
「発達障害者地域支援マネ
ジャー」と緊密に連携する
・調整会議や機関コンサルテーション
・発達障害者支援センター連絡協議会の開催
・障害者総合福祉法第89条協議会への参加
研修(関係機関、民間団体等への研修)
普及啓発(関係機関、民間団体等への研修)
関係機関
児童相談所、知的障害者更生相談所、福祉事務所、
保健所、精神保健福祉センター、医療機関
障害児(者)地域療育等支援事業実施施設、
児童発達支援センター、障害児入所施設、
教育委員会、学校、幼稚園、保育所、
公共職業安定所、地域障害者職業センター、
障害者就業・生活支援センター等
地域住民
66
⑥就労支援
67
特別支援学校高等部卒業者等に係る就労継続支援B型事業の利用の取扱いについて
平成26年度までの取扱(対象者)
① 就労経験がある者であって、年齢や体力の面で一般企業に雇用されることが困難となった者
② 就労移行支援事業を利用(暫定支給決定における利用を含む)した結果、本事業の利用が適当と判断
された者
③ ①及び②に該当しない者であって、50歳に達している者、又は障害基礎年金1級受給者
④ ①から③までのいずれにも該当しない者であって、一般就労や就労継続支援A型事業所による雇用の
場が乏しい又は就労移行支援事業者が少ない地域において、協議会等からの意見を徴すること等により、
一般就労への移行等が困難と市町村が判断した本事業の利用希望者(平成27年3月31日までの間に限
る。)
平成27年度以降の取扱
① 就労経験がある者であって、年齢や体力の面で一般企業に雇用されることが困難となった
者
② 50歳に達している者、又は障害基礎年金1級受給者
③ ➀及び②のいずれにも該当しない者であって、就労移行支援事業者等によるアセスメント
により、就労面に係る課題等の把握が行われている本事業の利用希望者
※ 平成27年3月以前から就労継続支援B型事業を利用している者については、改めて就労移行支援事業所によるアセスメント
を受けなくとも、平成27年4月以降も引き続き利用することが可能であること。
(前回の経過措置では、平成25年4月以降にアセスメントを経ることなくB型事業の利用を開始した者については、支給決定更
新時にアセスメントを受けることとしていたが、これらの者についても同様の取扱いとする。)
就労アセスメント
①
就労アセスメントとは
○ 就労移行支援事業所等(障害者就業・生活支援センター)が、
面談や作業観察によるアセスメントを行い、
支援対象者の就労面の情報(作業能力、就労意欲、集中力等)を把握します。
○ 上記のようなアセスメントを「就労アセスメント」と呼びます。
② 就労アセスメントの実施
○ 支援対象者を長期間にわたって支援している機関(特別支援学校等)がある場合は、
生活面の情報はその機関が把握していますが、就労面に関する客観的な情報は作業場
面における観察によって改めて把握する必要があります。
○ 就労アセスメントを行った就労移行支援事業所等は、アセスメント結果を相談支援事
業所に提供します。また、支援対象者を長期間にわたって支援している機関は、生活面
に関する情報(生活習慣、家庭の状況等)を相談支援事業所に提供します。
※
支援対象者に関する情報の提供・共有を行うに当たっては、本人の同意を得ておく必要があります。
(参考)
各支援機関の連携によ
る障害者就労支援マ
ニュアル
就労移行支援事業所に
よる就労アセスメント実
施マニュアル
就労アセスメントを活用
した障害者の就労支援
マニュアル
(平成27年3月16日各都道府県 指定都市
中核市障害保健福祉主管課あて厚生労
働省社会・援護局障害保健福祉部障害福
祉課事務連絡)
(平成27年4月22日各都道府県 指定都市
中核市障害保健福祉主管課あて厚生労
働省社会・援護局障害保健福祉部障害福
祉課事務連絡)
(平成27年8月3日各都道府県 指定都市
中核市障害保健福祉主管課あて厚生労
働省社会・援護局障害保健福祉部障害
福祉課事務連絡)
(厚労省ホームページに掲載)
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahuku
shi/service/shurou.html
⑦強度行動障害者支援と障害者虐待防止
71
強度行動障害支援者養成研修(実践研修)の位置づけ
強度行動障害支援者養成研修(実践研修)
①アセスメント
行動観察・情報収集
障害特性の理解
支
援
の
結
果
等
の
フ
ィ
ー
ド
バ
ッ
ク
分析
行動の
理解
・本人が困っていること
・本人ができる事、強み
・本人の特性
の把握
②支援の計画
A.本人の困難を軽減したり取り除く
B.本人ができること、強みを活用する
※ 支援計画は場面ごと、工程ごと
に丁寧に作る必要がある。
③支援
・障害特性の理解
・支援の手順書に基づく支援
A,Bを組み合わせた具体的なツー
ルの作成や構造化、環境調整など
の支援計画の立案
支援の方向性は基本に忠実に
具体策やツールは個別化する
・日々の記録等
強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)
72
(参考)強度行動障害を有する者等に対する支援者の人材育成について
強度行動障害を有する者は、自傷、他害行為など、危険を伴う行動を頻回に示すことなどを特徴としており、
このため、現状では事業所の受入が困難であったり、受入れ後の不適切な支援により、利用者に対する虐待
につながる可能性も懸念されている。
一方で、施設等において適切な支援を行うことにより、他害行為などの危険を伴う行動の回数が減少するな
どの支援の有効性も報告されており、強度行動障害に関する体系的な研修が必要とされている
実施体制
支援者養成研修(都道府県)
指導者養成研修(国立のぞみの園)
施設系・居住系(障害者・障害児)
相談支援専門員
入所職員
GH職員
訪問系
通所職員
行動援護
ヘルパー
重度訪問介護
その他の訪問
系ヘルパー
支援現場の職員
平成25年度~ 強度行動障害支援者養成研修(基礎研修) 講義+演習(12時間)
サービス管理責任者クラスの職員
平成26年度~ 強度行動障害支援者養成研修(実践研修) 講義+演習(12時間)
障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律の概要
(平成23年6月17日成立、同6月24日公布、平成24年10月1日施行)
目 的
障害者に対する虐待が障害者の尊厳を害するものであり、障害者の自立及び社会参加にとって障害者に対する虐待を防止することが極めて重要であること等に鑑み、障害者に
対する虐待の禁止、国等の責務、障害者虐待を受けた障害者に対する保護及び自立の支援のための措置、養護者に対する支援のための措置等を定めることにより、障害者虐待
の防止、養護者に対する支援等に関する施策を促進し、もって障害者の権利利益の擁護に資することを目的とする。
定 義
1 「障害者」とは、身体・知的・精神障害その他の心身の機能の障害がある者であって、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活・社会生活に相当な制限を受
ける状態にあるものをいう。
2 「障害者虐待」とは、①養護者による障害者虐待、②障害者福祉施設従事者等による障害者虐待、③使用者による障害者虐待をいう。
3 障害者虐待の類型は、①身体的虐待、②放棄・放置、③心理的虐待、④性的虐待、⑤経済的虐待の5つ。
虐待防止施策
1 何人も障害者を虐待してはならない旨の規定、障害者の虐待の防止に係る国等の責務規定、障害者虐待の早期発見の努力義務規定を置く。
2 「障害者虐待」を受けたと思われる障害者を発見した者に速やかな通報を義務付けるとともに、障害者虐待防止等に係る具体的スキームを定める。
養護者による障害者虐待
[市町村の責務]相談等、居室確保、連携確保
[スキーム]
虐
待
発
見
市町村
通報
①事実確認(立入調査等)
②措置(一時保護、後見審判請求)
障害者福祉施設従事者等による障害者虐待
使用者による障害者虐待
[設置者等の責務] 当該施設等における障害者に対す [事業主の責務] 当該事業所における障害者に対する
る虐待防止等のための措置を実施
虐待防止等のための措置を実施
[スキーム]
[スキーム]
虐 通報
待
発
見
市
町
村
都道府県
報告
①監督権限等の適切な行使
②措置等の公表
虐
待
発
見
通報
市
町
村
都
道
府
県
通知
報告
労働局
①監督権限等の適
切な行使
②措置等の公表
3 就学する障害者、保育所等に通う障害者及び医療機関を利用する障害者に対する虐待への対応について、その防止等のための措置の実施を学校の長、保育所
等の長及び医療機関の管理者に義務付ける。
その他
1 市町村・都道府県の部局又は施設に、障害者虐待対応の窓口等となる「市町村障害者虐待防止センター」・「都道府県障害者権利擁護センター」としての機能を果
たさせる。
2 市町村・都道府県は、障害者虐待の防止等を適切に実施するため、福祉事務所その他の関係機関、民間団体等との連携協力体制を整備しなければならない。
3 国及び地方公共団体は、財産上の不当取引による障害者の被害の防止・救済を図るため、成年後見制度の利用に係る経済的負担の軽減のための措置等を 講
ずる。
4 政府は、障害者虐待の防止等に関する制度について、この法律の施行後3年を目途に検討を加え、必要な措置を講ずるものとする。
※ 虐待防止スキームについては、家庭の障害児には児童虐待防止法を、施設入所等障害者には施設等の種類(障害者施設等、児童養護施設等、養介護施設等)に応じてこの法律、
児童福祉法又は高齢者虐待防止法を、家庭の高齢障害者にはこの法律及び高齢者虐待防止法を、それぞれ適用。
⑧精神障害者の地域移行
75
精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律の概要
(平成25年6月13日成立、同6月19日公布)
精神障害者の地域生活への移行を促進するため、精神障害者の医療に関する指針(大臣告示)の策定、保護者制
度の廃止、医療保護入院における入院手続等の見直し等を行う。
1.概要
(1)精神障害者の医療の提供を確保するための指針の策定
厚生労働大臣が、精神障害者の医療の提供を確保するための指針を定めることとする。
(2)保護者制度の廃止
主に家族がなる保護者には、精神障害者に治療を受けさせる義務等が課されているが、家族の高齢化等に伴い、負担が大きく
なっている等の理由から、保護者に関する規定を削除する。
(3)医療保護入院の見直し
①医療保護入院における保護者の同意要件を外し、家族等(*)のうちのいずれかの者の同意を要件とする。
*配偶者、親権者、扶養義務者、後見人又は保佐人。該当者がいない場合等は、市町村長が同意の判断を行う。
②精神科病院の管理者に、
・医療保護入院者の退院後の生活環境に関する相談及び指導を行う者(精神保健福祉士等)の設置
・地域援助事業者(入院者本人や家族からの相談に応じ必要な情報提供等を行う相談支援事業者等)との連携
・退院促進のための体制整備
を義務付ける。
(4)精神医療審査会に関する見直し
①精神医療審査会の委員として、「精神障害者の保健又は福祉に関し学識経験を有する者」を規定する。
②精神医療審査会に対し、退院等の請求をできる者として、入院者本人とともに、家族等を規定する。
2.施行期日
平成26年4月1日(ただし、1.(4) ①については平成28年4月1日)
3.検討規定
政府は、施行後3年を目途として、施行の状況並びに精神保健及び精神障害者の福祉を取り巻く環境の変化を勘案し、医療保護入
院における移送及び入院の手続の在り方、医療保護入院者の退院を促進するための措置の在り方、入院中の処遇、退院等に関す
る精神障害者の意思決定及び意思の表明の支援の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて
76
所要の措置を講ずる。
良質かつ適切な精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針(概要)
厚生労働省告示第65号(平成26年4月1日適用)
○入院医療中心の精神医療から地域生活を支えるための精神医療の実現に向け、精神障害者に対する保健医療福祉に携わる全ての関係者が目指すべ
き方向性を定める。
1.精神病床の機能分化に関する事項
○機能分化は段階的に行い、人材・財源を効率的に配分するとともに、地域移行を更に進める。その結果として、精神病床は減少する。
○地域の受け皿づくりの在り方や病床を転換することの可否を含む具体的な方策の在り方について精神障害者の意向を踏まえつつ、保健・医療・福祉に
携わる様々な関係者で検討する。
○急性期に手厚い医療を提供するため、医師、看護職員の配置について一般病床と同等を目指す。
○入院期間が1年未満で退院できるよう、多職種のチームによる質の高い医療を提供し、退院支援等の取組を推進する。
○1年以上の長期入院者の地域移行を推進するため、多職種による退院促進に向けた取組を推進する。
2.精神障害者の居宅等における保健医療サービス及び福祉サービスの提供に関する事項
○外来・デイケア等で適切な医療を受けながら地域で生活できるよう、外来医療の提供体制の整備・充実及び地域における医療機関間の連携を推進す
る。
○アウトリーチ(多職種のチームによる訪問支援)を行うことのできる体制を整備し、受療中断者等の地域生活に必要な医療へのアクセスを確保する。
○在宅の精神障害者の急性増悪等に対応できるよう、精神科救急医療体制を整備する。
○精神科外来等で身体疾患の治療が必要となった場合、精神科と他の診療科の医療機関の連携が円滑に行われるよう協議会の開催等の取組を推進す
る。
○医療機関及び障害福祉サービス事業を行う者等との連携を推進するとともに、居住支援に関する施策を推進する。
3.医療従事者と精神障害者の保健福祉に関する専門的知識を有する者との連携に関する事項
○精神科医療の質の向上、退院支援、生活支援のため、多職種との適切な連携を確保する。
○チームで保健医療福祉を担う専門職種その他の精神障害者を支援する人材の育成と質の向上を推進する。
4.その他良質かつ適切な精神障害者に対する医療の提供の確保に関する重要事項
○保健所の有する機能を最大限有効に活用するための方策を、市町村等の他の関係機関の在り方も含めて様々な関係者で検討し、当該検討に基づく方
策を推進する。
○非自発的入院の場合においても行動の制限は最小の範囲とし、併せて、インフォームドコンセントに努める等精神障害者の人権に最大限配慮して、その
心身の状態に応じた医療を確保する。
○自殺対策(うつ病等)、依存症等多様な精神疾患・患者像に対応した医療を提供する。
77
○精神疾患の予防を図るため、国民の健康の保持増進等の健康づくりの一環として、心の健康づくりのための取組を推進する。
長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策の今後の方向性(概要)
1.長期入院精神障害者の地域移行及び精神医療の将来像
※長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会
(平成26年7月14日取りまとめ公表)
○長期入院精神障害者の地域移行を進めるため、本人に対する支援として、「退院に向けた意欲の喚起(退院支援意欲の喚起を含む)」
「本人の意向に沿った移行支援」「地域生活の支援」を徹底して実施。
○精神医療の質を一般医療と同等に良質かつ適切なものとするため、精神病床を適正化し、将来的に不必要となる病床を削減すると
いった病院の構造改革が必要。
2.長期入院精神障害者本人に対する支援
〔ア〕退院に向けた支援
〔ア-1〕退院に向けた意欲の喚起
・病院スタッフからの働きかけの促進
・外部の支援者等との関わりの確保 等
〔ア-2〕本人の意向に沿った移行支援
・地域移行後の生活準備に向けた支援
・地域移行に向けたステップとしての支援(退院意欲が
喚起されない精神障害者への地域生活に向けた段階
的な支援) 等
〔イ〕地域生活の支援
・居住の場の確保(公営住宅の活用促進等)
・地域生活を支えるサービスの確保(地域生活を支える
医療・福祉サービスの充実) 等
〔ウ〕関係行政機関の役割
都道府県等は、医療機関の地域移行に関する取組が効
果的なものとなるよう助言・支援に努める。
3.病院の構造改革
○病院は医療を提供する場であり、生活の場であるべきではない。
○入院医療については、精神科救急等地域生活を支えるための医
療等に人員・治療機能を集約することが原則であり、これに向け
た構造改革が必要。(財政的な方策も併せて必要)
○2.に掲げる支援を徹底して実施し、これまで以上に地域移行を進
めることにより、病床は適正化され、将来的に削減。
○急性期等と比べ入院医療の必要性が低い精神障害者が利用す
る病床においては、地域移行支援機能を強化する。
○将来的に不必要となった建物設備や医療法人等として保有する
敷地等の病院資源は、地域移行した精神障害者が退院後の地域
生活を維持・継続するための医療の充実等地域生活支援や段階
的な地域移行のために活用することも可能とする。
<病院資源のグループホームとしての活用について>
○地域移行する際には、地域生活に直接移行することが原則
○退院に向けた支援を徹底して実施してもなお退院意欲が固まらない人に対しては、本人の権利擁護の観点、精神医療の適正化の観点から、段階的
な移行も含めて、入院医療の場から生活の場に居住の場を移すことが必要。
○その選択肢の一つとして、病院資源をグループホームとして活用することを可能とするために、障害者権利条約に基づく権利擁護の観点も踏まえ、
一定の条件付け(※)を行った上で、病床削減を行った場合に敷地内への設置を認めることとし、必要な現行制度の見直しを行うべきこと、また、見直
し後の事業を試行的に実施し、運用状況を検証するべきことが多くの構成員の一致した考え方(※※)。
※「本人の自由意思に基づく選択の自由を担保する」、「外部との自由な交流等を確保しつつ、病院とは明確に区別された環境とする」、「地域移行に向けたステップとして
の支援とし、基本的な利用期間を設ける」等
78
※※あくまでも居住の場としての活用は否との強い意見があった。
⑨訪問による生活訓練
79
訪問による自立訓練(機能訓練・生活訓練)の見直し
○
見直し前は、生活訓練又は機能訓練を利用する場合、原則、利用者が自立訓練事業所に通所し、そこ
で訓練を受けることとなっていた。また、通所による訓練の利用者については、通所による訓練に併せ
て、事業所の支援員が利用者の居宅を訪問して訓練を行うことも可能となっていた。
○
しかし、引きこもり等の場合や精神科病院に長期間入院していた患者が退院した直後の時期には、そ
の特性を踏まえると通所による訓練が困難な場合もある。また、自らの居宅における環境や設備等を用
いて訓練を行うことが自立した生活を送る上で効果的な面もある。このため、通所の利用を前提とせず
に、訪問による訓練のみを利用できるようにした。
見直し前
(~平成26年度)
○
○
通所による自立訓練を利用している利用者
は、訪問による自立訓練を利用することがで
きる。
訪問による生活訓練は、180日間ごとに5
0回かつ月14回を限度。
見直し後
(平成27年度~)
○
通所による自立訓練を利用していない利用者
であっても、訪問による自立訓練を利用する
ことができる。
○
訪問による生活訓練は、180日間ごとに5
0回を限度。
80
地域移行支援における初回加算の創設
○
地域移行支援は、病院に入院している者や施設に入所している者等を対象に、退院・退所
して地域移行できるように住居の確保や障害福祉サービスの体験利用などの支援を行うも
のである。このため、地域移行支援事業所の従事者が病院や施設を訪問して、直接利用者
と対面しながら支援を行うことが基本となる。
○
しかし、サービスの利用に係る初期段階においては、事業所は病院等を訪問し、利用者の
生活状況の把握等を行うなど、特にアセスメント等に時間や労力を要する。
○
このため、こうした部分について必要な業務負担として報酬上評価するものとして、新た
に初回加算を創設した。
見直し後
(平成27年度~)
見直し前
(~平成26年度)
(なし)
初回加算
※
500単位
地域移行支援の利用開始月にのみ算定。
81
障害福祉サービスの体験利用・体験宿泊の利用期間の緩和
○
地域移行支援では、病院に入院している者や施設に入所している者に対し、入院中に退
院・退所後の地域における生活・サービスを体験するために、日中活動系の障害福祉サー
ビスの体験利用や、病院等の外で行う体験宿泊の支援を行っていた。
○
見直し前は、あくまでも「体験」であるため、利用は1回の支給決定で15日(支援の提
供開始日から90日以内に限る。)を限度としていた。
○
しかし、利用者の病状や意向、状態に応じて体験したいサービスの内容や頻度は異なって
くることも考えられるため、柔軟に体験利用等を活用できるようにする観点から、利用期
間の制限を緩和した。
見直し前
(~平成26年度)
1回の支給決定につき15日(利用
開始日から起算して90日以内に限
る。)
見直し後
(平成27年度~)
1回の支給決定につき15日
82
4.平成27年度障害福祉サービス等の報酬改定
83
平成27年度障害福祉サービス等の報酬改定の基本的考え方
1 福祉・介護職員の処遇改善
○ 福祉・介護職員処遇改善加算について、現行の加算の仕組みは維持しつつ、更なる上乗せ評価(福祉・介
護職員の賃金月額1.2万円相当分)を行うための新たな区分を創設。
○ 良質な人材の確保と障害福祉サービスの質の向上を促す観点から、福祉専門職員の配置割合が高い事
業所をより評価できるよう、福祉専門職員配置等加算の新たな区分を創設。
2 障害児・者の地域移行・地域生活の支援
○ 重度の障害児・者が可能な限り、身近な場所において日常生活又は社会生活を営むことができるよう、施
設・病院からの地域移行支援、計画相談支援、生活の場としてのグループホーム等を充実。
○ 個々の障害特性への配慮や夜間・緊急時の対応等、地域生活の支援に係る必要な見直しを行うとともに、
障害者の就労に向けた取組等を一層推進。
○ 障害児支援については、特に支援の質を確保しつつ、家族等に対する相談援助や関係機関との連携の強
化、重症心身障害児に対する支援の充実等。
3 サービスの適正な実施等
○ 「経済財政運営と改革の基本方針2014」において、「平成27年度報酬改定においては、サービス事業者
の経営状況等を勘案して見直す」とされていること等を踏まえた、サービスの適正実施等の観点からの所要
の見直し。
84
【参考】
大臣折衝事項(平成27年1月11日)【抄】
平成27年度障害福祉サービス等料金(障害福祉サービス等報酬)の改定率は±0%とすること。
サービス毎の障害福祉サービス等料金(障害福祉サービス等報酬)の設定においては、月額+1.2万円相当の
福祉・介護職員処遇改善加算の拡充(+1.78%)を行うとともに、各サービスの収支状況や事業所の規模等に応
じ、メリハリをつけて対応する。また、福祉・介護職員処遇改善加算の拡充が確実に職員の処遇改善につながる
よう、処遇改善加算の執行の厳格化を行う。
なお、次回の障害福祉サービス等料金改定(障害福祉サービス等報酬改定)に向けては、「障害福祉サービス
等経営実態調査」の客体数を十分に確保するとともに、サービス毎の収支差その他経営実態について、より客観
性・透明性の高い手法により、地域・規模別の状況も含め網羅的に把握できるよう速やかに所要の改善措置を講
じ、平成29年度に実施する「障害福祉サービス等経営実態調査」において確実に反映させる。また、地方自治体
の協力を得ること等を通じ、より具体的な現場の経営実態を把握する。その上で、次回の改定においては、これら
により把握された経営実態等を踏まえ、きめ細かい改定を適切に行う。
【障害福祉サービス等の収支差率】
H26年度
全体
9.6%
障害者サービス
9.7%
障害児サービス
9.1%
【賃金・物価の動向】
H23年度
9.7%
H26年度
H24年度
H25年度
賃金
▲0.3%
▲0.2%
0.4%
▲0.1%
物価
▲0.3%
0.9%
3.4%*
4.0%
(4月~10月の平均)
累積
新体系 12.2%
旧体系
7.6%
5.0%
*消費税率引上げ(5%→8%)に伴う影響分については、H26年4月の報酬改定で
反映済み(改定率0.69%相当)。
85
過去の障害福祉サービス等報酬改定の経緯
改定時期
改定にあたっての主な視点
改定率
○良質な人材の確保
人材確保に積極的に取り組む事業所の評価(特定事業所加算等の創設)
○事業者の経営基盤の安定
児童デイなど収支差率がマイナスの事業について基本報酬単価の見直し
平成21年改定
○サービスの質の向上
医療機関との連携による看護の提供、重複障害など障害特性への配慮
5.1%
○地域生活基盤の充実
グループホーム等における手厚い世話人配置の評価、夜間支援の充実
○中山間地域等への配慮
○新体系への移行促進
○福祉・介護職員の処遇改善の確保
基金事業として行われてきた福祉・介護職員の処遇改善に向けた取組につ
いて、処遇改善加算の創設により、引き続き処遇改善が図られる水準を担保
○物価の動向等の反映
平成24年改定
前回改定以降の物価の下落傾向を反映(▲0.8%)
○障害児・者の地域移行・地域生活の支援
2.0%
・夜間支援の強化、家族のレスパイトのためのサービスの拡充等
・相談支援や障害児支援について適切な報酬設定(H24.4施行分)
○経営実態等を踏まえた効率化・重点化
平成26年改定
○消費税対応(基本報酬+加算)
0.69%
86
平成26年障害福祉サービス等経営実態調査結果の概要
各サービスの収支差率
サービスの種類
平成26年
平成23年
全体
9.6%
9.7%
居宅介護
9.4%
16.1%
12.8%
13.7%
同行援護
9.5%
-
行動援護
12.1%
療養介護
サービスの種類
平成23年
16.8%
13.1%
就労継続支援A型
9.4%
12.4%
就労継続支援B型
10.1%
14.4%
計画相談支援
2.4%
(-1.0%)
6.8%
地域移行支援
2.2%
-
12.9%
-
地域定着支援
1.0%
-
生活介護
13.4%
12.2%
福祉型障害児入所支援
9.7%
-
短期入所
8.7%
7.5%
医療型障害児入所支援
4.4%
-
共同生活介護
6.5%
14.6%
児童発達支援
4.7%
-
共同生活援助
3.2%
3.5%
医療型児童発達支援
1.1%
-
施設入所支援
4.6%
(11.5%)
放課後等デイサービス
14.5%
-
自立訓練(機能訓練)
5.6%
9.6%
保育所等訪問支援
0.9%
-
自立訓練(生活訓練)
9.6%
9.9%
障害児相談支援
3.3%
-
重度訪問介護
就労移行支援
平成26年
・施設入所支援のH23については障害者支援施設として集計、計画相談支援のH23については相談支援の数値であるため参考数値。
・H23の療養介護については、有効回答数が極めて少ないため公表の対象外。
・同行援護、地域移行支援及び地域定着支援については、H23調査時点でサービスが存在しない。
・障害児サービスについては、H24.4に現行のサービス体系に移行したため、比較可能なH23のデータはない。
87
(参考)財政制度等審議会財政制度分科会(平成26年10月27日)財務省作成資料より抜粋
今後取り組むべき課題
※下線は加工
【視点】
○
毎年+10%程度のサービス量の拡充が継続している中で、真に支援を必要とする障害者の方に対し必
要な支援を確実に行き届かせるとともに、サービス提供を効率的なものとすることにより、制度を持続
可能なものとすることが重要。
【27年度に向けた課題】
○
障害福祉サービス等については、平成27年度に報酬の改定が予定されているが、利用者数が急増す
る中、サービス内容や事業所の運営主体が介護保険と類似する点があることも踏まえれば、介護保険と
同様の考え方に立って、更なる処遇改善等を進めつつ、経営状況等に基づき報酬水準の適正化を図る必
要があるのではないか。
【更なる今後の検討課題】
○
自立や就労を支援するための効率的なサービス提供の在り方
○
必要な支援の度合いに応じたサービス提供の在り方
○
制度を支える財源・負担の在り方
88
5.その他
89
生活困窮者自立支援法(平成25年法律第105号)について
生活保護に至る前の段階の自立支援策の強化を図るため、生活困窮者に対し、自立相談支援事業の実
施、住居確保給付金の支給その他の支援を行うための所要の措置を講ずる。
法律の概要
1.自立相談支援事業の実施及び住居確保給付金の支給(必須事業)
○ 福祉事務所設置自治体は、「自立相談支援事業」(就労その他の自立に関する相談支援、事業利用のためのプラン作成
等)を実施する。
※ 自治体直営のほか、社会福祉協議会や社会福祉法人、NPO等への委託も可能(他の事業も同様)。
○ 福祉事務所設置自治体は、離職により住宅を失った生活困窮者等に対し家賃相当の「住居確保給付金」(有期)を支給する。
2.就労準備支援事業、一時生活支援事業及び家計相談支援事業等の実施(任意事業)
○
・
・
・
・
福祉事務所設置自治体は、以下の事業を行うことができる。
就労に必要な訓練を日常生活自立、社会生活自立段階から有期で実施する「就労準備支援事業」
住居のない生活困窮者に対して一定期間宿泊場所や衣食の提供等を行う「一時生活支援事業」
家計に関する相談、家計管理に関する指導、貸付のあっせん等を行う「家計相談支援事業」
生活困窮家庭の子どもへの「学習支援事業」その他生活困窮者の自立の促進に必要な事業
3.都道府県知事等による就労訓練事業(いわゆる「中間的就労」)の認定
○ 都道府県知事、政令市長、中核市長は、事業者が、生活困窮者に対し、就労の機会の提供を行うとともに、就労に必要な知
識及び能力の向上のために必要な訓練等を行う事業を実施する場合、その申請に基づき一定の基準に該当する事業である
ことを認定する。
4.費用
○ 自立相談支援事業、住居確保給付金:国庫負担3/4
○ 就労準備支援事業、一時生活支援事業:国庫補助2/3
○ 家計相談支援事業、学習支援事業その他生活困窮者の自立の促進に必要な事業:国庫補助1/2
施行期日
平成27年4月1日
90
生活困窮者自立支援制度の理念
1.制度の意義
※以下に掲げた制度の意義、めざす目標、具体的な支援のかたちは、いずれも本制度の「理念」とされている。
本制度は、生活保護に至っていない生活困窮者に対する「第2のセーフティネット」を全国的に拡充し、包括的な支援体系を
創設するもの。
2.制度のめざす目標
(1)生活困窮者の自立と尊厳の確保
・本制度では、本人の内面からわき起こる意欲や想いが主役となり、支援員がこれに寄り添って支援する。
・本人の自己選択、自己決定を基本に、経済的自立のみならず日常生活自立や社会生活自立など本人の状態に応じた自立
を支援する。
・生活困窮者の多くが自己肯定感、自尊感情を失っていることに留意し、尊厳の確保に特に配慮する。
(2)生活困窮者支援を通じた地域づくり
・生活困窮者の早期把握や見守りのための地域ネットワークを構築し、包括的な支援策を用意するとともに、働く場や参加する
場を広げていく。(既存の社会資源を活用し、不足すれば開発・創造していく。)
・生活困窮者が社会とのつながりを実感しなければ主体的な参加に向かうことは難しい。「支える、支えられる」という一方的な
関係ではなく、「相互に支え合う」地域を構築する。
3.新しい生活困窮者支援のかたち
(1)包括的な支援…生活困窮者の課題は多様で複合的である。「制度の狭間」に陥らないよう、広く受け止め、就労の課題、
心身の不調、家計の問題、家族問題などの多様な問題に対応する。
(2)個別的な支援…生活困窮者に対する適切なアセスメントを通じて、個々人の状況に応じた適切な支援を実施する。
(3)早期的な支援…真に困窮している人ほどSOSを発することが難しい。「待ちの姿勢」ではなく早期に生活困窮者を把握し、
課題がより深刻になる前に問題解決を図る。
(4)継続的な支援…自立を無理に急がせるのではなく、本人の段階に合わせて、切れ目なく継続的に支援を提供する。
(5)分権的・創造的な支援…主役は地域であり、国と自治体、官と民、民と民が協働し、地域の支援体制を創造する。
91
新たな生活困窮者自立支援制度
居住確保支援
包括的な相談支援
再就職のために
居住の確保が
必要な者
◆自立相談支援事業
就労支援
・訪問支援(アウトリーチ)も含め、
生活保護に至る前の段階から
早期に支援
・生活と就労に関する支援員を配
置し、ワンストップ型の相談窓口
により、情報とサービスの拠点と
して機能
・一人ひとりの状況に応じ自立に
向けた支援計画を作成
・地域ネットワークの強化など地
域づくりも担う
就労に一定
期間を要する者
※
本
人
の
状
況
に
応
じ
た
支
援
(
)
基本は現金給付ではなく自立に向けた
人的支援を、有期により提供
※ 右記は、法に規定する支援(◆)を中
心に記載しているが、これ以外に様々な
支援(◇)があることに留意
◆「住居確保給付金」の支給
・就職活動を支えるため家賃費用を有期で給付
◆就労準備支援事業
・就労に向けた日常・社会的自立のための訓練
なお一般就労が困難な者
◆「中間的就労」の推進
・直ちに一般就労が困難な者に対する支援付きの就労の場の育成
早期就労が
見込まれる者
◇ハローワークとの一体的支援
・自治体とハローワークによる一体的な就労支援体制の全国整備等
により早期支援を推進
緊急的な支援
緊急に衣食住の
確保が必要な者
家計再建支援
家計から生活
再建を考える者
子ども・若者支援
貧困の連鎖
の防止
◆一時生活支援事業
・住居喪失者に対し支援方針決定までの間衣食住を提供
◆家計相談支援事業
・家計再建に向けたきめ細かな相談・支援
・家計再建資金貸付のあっせん
◆学習等支援
・生活困窮家庭のこどもに対する学習支援や保護者への進学助言を実施
その他の支援
◇関係機関・他制度による支援
◇民生委員・自治会・ボランティアなどインフォーマルな支援
92
生活困窮者自立支援制度と障害保健福祉施策との連携
(平成27年3月27日 社会・援護局 地域福祉課長、障害保健福祉部 企画課長、障害福祉課長、精神・障害保健課長 連名通知)
生活困窮に陥る背景や要因
失業など就労に関する課題のほか、障害・疾病、DV・虐待を受けた経験、家族の保育や介護など、本人の心身の状
況、生活歴、ライフステージにより様々であり、生活困窮者(世帯)は複合的な課題を抱えており、それぞれの施策では対
応できない、制度の狭間の問題などが顕在化
生活困窮者自立支援制度では、世帯の抱える課題を包括的に支援
たとえば・・・・
○生活に困窮している障害のある可能性が疑われる子供を持つ母子世帯の場合には、生活困窮者自立支援制度の自立
相談支援機関と障害保健福祉施策の相談支援機関が相互に連携し、それぞれが必要な支援につなげることが重要。
・子供には、障害保健福祉施策の利用支援
・母親には、ハローワークとの一体的支援又は、就労準備支援事業、家計相談支援事業の活用 など
(生活困窮者自立支援制度)
(障害保健福祉施策)
自立相談支援機関(※)
支援調整会議
相互間の連携
(生活困窮者の具体的な支援内容の検討
等を行うための会議)
(※)福祉事務所設置自治体が直営
又は委託で設置
相談支援機関
・個別支援会議
既存の体制や枠組みを活用することが効率的
加えて、障害者の就労支援を担ってきた法人が、その人材や利用者の特性を理解した就労支援
のノウハウを活かして、生活困窮者の就労支援に積極的に参画(認定就労訓練事業)していくことが
求められている。
93
(参考資料)
94
平成27年度障害福祉サービス等の報酬改定の概要
共通事項
※ 単位数の記載は例示。
※ 新設の加算は仮称。
福祉・介護職員処遇改善加算の拡充
○ 福祉・介護職員処遇改善加算について、現行の加算の仕組みは維持しつつ、更なる資質向上の取組、雇
用管理の改善、労働環境改善の取組を進める事業所を対象に、更なる上乗せ評価(福祉・介護職員の賃金
月額1.2万円相当分)を行うための新たな区分を創設。
【新設する加算の算定要件】
加算額に相当する福祉・介護職員の賃金改善を行っていること等のほか、次の要件を満たすこと。
<キャリアパス要件>
以下の要件をいずれも満たすこと。
① 職位・職責・職務内容に応じた任用要件と賃金体系を整備すること
② 資質向上のための計画を策定して研修の実施又は研修の機会を確保すること
<定量的要件>
賃金改善以外の処遇改善の取組について、平成27年4月以降新たな取組を実施すること
※ 現行の福祉・介護職員処遇改善加算ⅠからⅢに係る算定要件はこれまでと同様。
福祉専門職員配置等加算の見直し
○ 良質な人材の確保と障害福祉サービスの質の向上を促す観点から、福祉専門職員の配置割合が高い事
業所をより評価できるよう、新たな区分を創設。
<生活介護、自立訓練、就労移行支援等の場合>
常勤の生活支援員等のうち、
社会福祉士等の割合が25%以上: 10単位/日
社会福祉士等の割合が35%以上: 15単位/日(新設)
社会福祉士等の割合が25%以上: 10単位/日
95
食事提供体制加算の適用期限の延長等
○ 平成27年3月31日までとなっている時限措置について、平成30年3月31日まで延長。
○ 食事の提供に要する費用の実態を踏まえ、食事提供体制加算の加算単位について見直し。
<生活介護、自立訓練、就労移行支援等の場合>
食事提供体制加算 42単位/日 → 30単位/日
栄養マネジメント加算の見直し
○ 平成27年3月31日までとなっている管理栄養士の配置要件の経過措置を廃止。
○ 施設入所者に対して栄養ケア・マネジメントが適切に行われるよう、現行の加算単位を引上げ。
<施設入所支援、福祉型障害児入所施設>
栄養マネジメント加算 10単位/日 →
12単位/日
視覚・聴覚言語障害者支援体制加算の対象拡大
○ 算定対象となるサービスについて、日中活動系サービスのみから、施設入所支援、宿泊型自立訓練及び
共同生活援助にも拡大。
送迎加算の見直し
○ 地域による算定基準の格差解消のため、都道府県の独自基準による取扱いを廃止。
○ 日中活動系サービスについて、送迎人数や送迎頻度等の要件を緩和した新たな区分を創設。
【現行】
送迎加算 27単位/回
①1回平均10人以上が利用
②週3回以上の送迎
③都道府県知事が必要と認めていた基準
【見直し後】
送迎加算Ⅰ 27単位/回
現行要件の①かつ②を満たすこと
送迎加算Ⅱ 13単位/回(新設)
現行要件の①又は②のどちらかを満たすこと
○ 事業所と居宅間以外に、事業所の最寄り駅や集合場所までの送迎について加算の対象に追加。
96
基準該当サービスの対象拡大
○ 介護保険制度の看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)について、新たに基準該当サービスの
対象に追加。(報酬単位については、小規模多機能型居宅介護の場合と同一。)
※ 該当サービス:基準該当生活介護、基準該当短期入所、基準該当児童発達支援及び基準該当放課後等デイサービス
サービス管理責任者等の配置に係る研修修了の猶予措置の見直し
○ サービス管理責任者
・ 平成27年3月31日までとなっている「平成24年4月1日前までに事業を開始した多機能型事業所等に配置される際
の経過措置」を廃止。
・ 指定障害福祉サービス事業所等の開始日を起点とした1年間の猶予措置は、3年間の経過措置を設けた上で廃止。
○ 児童発達支援管理責任者
・ 平成27年4月1日から3年間に限り、障害児通所支援事業所等の開始日を起点として1年間の猶予措置を設定。
※ 平成27年4月1日前から事業を行っている場合は、平成28年3月31日までとする。
・ やむを得ない事由により児童発達支援管理責任者が欠けた場合は、発生日から起算して1年間の猶予措置を設定。
物価動向の反映
○ 前回改定以降の物価の上昇傾向を踏まえ、原則として一律に障害福祉サービス等の基本報酬を見直し。
地域区分の見直し
○ 国家公務員の地域手当の区分が見直されることを受けた社会福祉施設等の措置費対象施設の地域手当
の見直しに合わせ、障害児サービスに係る地域区分を見直し。
※ 上乗せ割合については、平成27年度から29年度にかけて段階的に引き上げ(下げ)を行い、30年度から完全施行。
97
※ 単位数の記載は例示。
※ 新設の加算は仮称。
個別サービスの主な改定事項
1.訪問系サービス
訪問系サービスにおける共通的事項(居宅介護、同行援護及び行動援護)
○ 特定事業所加算(Ⅳ)【新設】
→ 所定単位数の5%を加算
中重度の利用者を重点的に受け入れるとともに、人員基準を上回る常勤のサービス提供責任者を配置する事業所を
評価。
○ サービス提供責任者の配置基準の見直し
利用者の情報の共有などサービス提供責任者が行う業務について効率化が図られている場合に、配置基準を利用者
50人に対して1人以上に緩和。
居宅介護
○ 基本報酬の見直し
介護報酬改定の動向を踏まえ、基本報酬を見直し。
○ 福祉専門職員等連携加算【新設】
→
564単位/回(サービス初日から起算して90日間で3回を限度)
精神障害者等の特性に精通する専門職と連携し、利用者の心身の状況等の評価を共同して行った場合を評価。
重度訪問介護
○ 重度障害者への支援の充実
重度障害者に対する支援を強化するため、現行の障害支援区分6の利用者に対する評価を充実。
【現行】
障害支援区分6の場合
100分の7.5に相当する単位数を
所定単位数に加算
【見直し後】
障害支援区分6の場合
100分の8.5に相当する単位数を
所定単位数に加算
98
○ 行動障害支援連携加算【新設】
→
584単位/回(サービス初日から起算して30日間で1回を限度)
サービス提供責任者が「支援計画シート」及び「支援手順書 兼 記録用紙」の作成者と連携し、利用者の心身の状況等
の評価を共同で行った場合を評価。
○ 特定事業所加算の算定要件の経過措置の見直し
平成27年3月31日までとなっている特定事業所加算のサービス提供責任者に係る算定要件の経過措置を廃止し、
新たに実務経験(重度訪問介護従業者として6,000時間以上)規定を設定。
行動援護
○ 行動障害支援指導連携加算【新設】
→ 273単位/回(重度訪問介護移行日が属する月に1回を限度)
支援計画シート等の作成者が重度訪問介護事業所のサービス提供責任者と連携し、利用者の心身の状況等の評価を
共同して行った場合を評価。
○ 支援計画シート等が未作成の場合の減算【新設】
→
所定単位数の5%を減算
支援計画シート等の作成を必須化するとともに、未作成の場合の減算を創設。なお、必須化に当たっては、平成30年
3月31日までの間、経過措置を設定。
○ 行動援護ヘルパー及びサービス提供責任者の要件の見直し
行動援護従業者養成研修の受講を必須化した上で、実務経験の短縮を図りつつ、ヘルパーについては現行の30%
減算の規定を廃止。なお、行動援護従業者養成研修の必須化に当たっては、平成30年3月31日までの間、経過措置を
設定。
○ 特定事業所加算の算定要件の経過措置の見直し
平成27年3月31日までとなっている特定事業所加算のサービス提供責任者に係る算定要件の経過措置を廃止。
2.療養介護・生活介護・施設入所支援・短期入所
療養介護
○ 基本報酬の見直し
経営の実態等を踏まえ、基本報酬を見直し。(見直しに際しては、小規模事業所に配慮)
99
生活介護
○ 基本報酬の見直し
支援内容に応じた評価を行うため、看護職員の配置について一部を加算で評価するとともに、経営の実態等を踏まえ、
基本報酬を見直し。(見直しに際しては、事業所規模等に配慮)
○ 開所時間減算の見直し
現行の開所時間減算について、4時間未満の区分の減算率を見直すとともに、4時間以上6時間未満の区分を新たに
設定。
【現行】
開所時間が4時間未満の場合、所定単位数の20%を減算
○ 常勤看護職員等配置加算【新設】
【見直し後】
開所時間が4時間未満の場合、所定単位数の30%を減算
開所時間が4時間以上6時間未満の場合、所定単位数の15%を減算
→ 利用定員が20人以下の場合
28単位/日
看護職員を常勤換算で1以上配置している事業所を評価。
施設入所支援
○ 重度障害者支援加算の見直し
夜間における強度行動障害を有する者への支援を適切に行うため、生活介護の人員配置体制加算や障害支援区分と
の関係を見直すとともに、強度行動障害支援者養成研修修了者による支援を評価。
【現行】
重度障害者支援加算(Ⅱ) 10単位/日~735単位/日
人員配置体制加算の算定状況や支援区分等を踏まえ算定
※ 加算算定開始から90日以内の期間について
700単位/日を加算
【見直し後】
重度障害者支援加算(Ⅱ)
① 強度行動障害支援者養成研修(実践研修)修了者を配置した場合(体
制加算)
7単位/日
② 強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)修了者が、実践研修
修了者の作成した支援計画シート等に基づき、強度行動障害を有する
者に対して夜間に個別の支援を行った場合(個人加算) 180単位/日
※ 加算算定開始から90日以内の期間で、個別の支援を行った日に
ついて700単位/日を加算
※ 従来の重度障害者支援加算(Ⅱ)を算定していた事業所は、経過措置
として、平成30年3月31日までの間は研修受講計画の作成をすること
100
で、研修を受けた職員以外の配置でも算定を可能とする。
短期入所
○ 緊急短期入所体制確保加算及び緊急短期入所受入加算の見直し
加算の算定要件を緩和するとともに、緊急時の初期のアセスメントを手厚く評価する観点から、受入れ初日に対する評価
に重点化。
【現行】
緊急短期入所体制確保加算
(算定要件)
・利用定員の5/100に相当する空床の確保・提供体制の整備
・過去3か月の利用率が90/100以上
・連続する3月間算定がなかった場合は、続く3か月は算定しない
【見直し後】
緊急短期入所体制確保加算
(算定要件)
・利用定員の5/100に相当する空床の確保・提供体制の整備
・過去3か月の利用率が90/100以上
【現行】
緊急短期入所受入加算(Ⅰ) 60単位/日
緊急短期入所受入加算(Ⅱ) 90単位/日
(算定要件)
・緊急短期入所体制確保加算を算定
・介護者が急病等の場合(7日又は14日を限度として算定)
・連続する3月間算定がなかった場合は、続く3か月は算定しない
【見直し後】
緊急短期入所受入加算(Ⅰ) 120単位/日
緊急短期入所受入加算(Ⅱ) 180単位/日
(算定要件)
居宅においてその介護を行う者の急病等の理由により、指定短
期入所を緊急に行った場合に、利用を開始した日に限り、当該緊
急利用者のみに対して算定。
○ 医療連携体制加算の見直し
医療連携体制加算(Ⅰ)及び(Ⅱ)について、短期入所における支援時間が日中活動系サービスと比較して長いこと等を
勘案し、現行の加算単位を引上げ。
【現行】
医療連携体制加算(Ⅰ)
医療連携体制加算(Ⅱ)
500単位/日
250単位/日
【見直し後】
医療連携体制加算(Ⅰ)
医療連携体制加算(Ⅱ)
600単位/日
300単位/日
101
○ 重度障害者支援加算の見直し
強度行動障害を有する者への支援を強化するため、現行の重度障害者支援加算に追加して加算。
【現行】
重度障害者支援加算
50単位/日
(算定要件)
重度障害者等包括支援の対象者に相当する状態にある者に
サービスを提供
【見直し後】
重度障害者支援加算
50単位/日
(算定要件)
重度障害者等包括支援の対象者に相当する状態にある者に
サービスを提供
※ 強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)修了者による支
援の場合、強度行動障害を有する者に対して10単位を加算
○ 単独型加算の見直し
単独型事業所について、利用者が日中活動を利用した日(入所日及び退所日を除く。)で、短期入所事業所による支援
が18時間を超える場合に、現行の単独型加算(320単位/日)に追加して加算(100単位/日)。
3.共同生活援助・自立訓練
共同生活援助
○ 基本報酬の充実
重度障害者の支援を強化するため、障害支援区分の高い利用者に係る報酬を充実。
○ 夜間支援等体制加算の見直し
夜間における少人数の利用者に対する支援を適切に評価するため、夜間支援等体制加算(Ⅰ)において1人の支援者が
3人以下の利用者を支援した場合の新たな区分を創設。
【現行】
夜間支援等体制加算(Ⅰ)
夜間支援対象利用者が4人以下
※ 月単位で算定
336単位/日
【見直し後】
夜間支援等体制加算(Ⅰ)
夜間支援対象利用者が2人以下
夜間支援対象利用者が3人
夜間支援対象利用者が4人
※ 日単位で算定
672単位/日
448単位/日
336単位/日
102
○ 重度障害者支援加算の見直し
重度障害者に対する支援を強化し、かつ、より適切に評価するため、算定要件等を見直し。
【現行】
重度障害者支援加算
45単位/日
(算定要件)
・重度の障害者が2人以上いる事業所であること
・生活支援員を加配していること
・事業所の全ての利用者について算定する
○ 日中支援加算の見直し
【見直し後】
重度障害者支援加算
360単位/日
(算定要件)
・重度の障害者が1人以上いる事業所であること
・生活支援員を加配していること
・サービス管理責任者等のうち1人以上が強度行動障害支援者
養成研修(実践)等を受講していること等。ただし経過措置期
間を設け、当該期間中は要件を緩和する
・事業所の重度障害者についてのみ算定する
日中活動を休んで日中を共同生活住居で過ごす利用者への支援の評価について、算定対象となる日中活動を拡大。
現行において算定対象となっている、生活介護、自立訓練等の日中活動に加え、新たに介護保険サービスの(介護予防)通所介護、(介護予
防)通所リハビリテーション、精神科医療の精神科デイ・ケア、精神科ショート・ケア、精神科デイ・ナイト・ケアについても算定対象に追加。
○ 個人単位で居宅介護等を利用する場合の経過措置の延長
平成27年3月31日までとなっている重度の障害者に係る利用者ごとの個人単位での居宅介護等の利用について、
当該経過措置を平成30年3月31日まで延長。
自立訓練(機能訓練・生活訓練)
○ 基本報酬の見直し
介護報酬改定の動向を踏まえ、機能訓練サービス費(Ⅱ)、生活訓練サービス費(Ⅱ)の基本報酬を見直し。
○ 機能訓練サービス費(Ⅱ)及び生活訓練サービス費(Ⅱ)の算定要件の見直し
通所による自立訓練の利用者だけでなく、訪問による訓練のみの利用者についても、自立訓練の利用が可能となるよう、
算定要件を見直し。
103
○ 生活訓練サービス費(Ⅱ)の利用期間の緩和
【現行】
(算定要件)
訪問開始日から起算して180日間ごとに50回かつ月14回を上限と
して算定することができる
【見直し後】
(算定要件)
訪問開始日から起算して180日間ごとに50回を上限として算定す
ることができる
宿泊型自立訓練
○ 夜間防災・緊急時支援体制加算の見直し
利用者の状況に応じて夜間に職員の配置が必要な場合も考えられることを踏まえ、共同生活援助の夜間支援等体制
加算の例を参考に見直しを実施。(名称を「夜間防災・緊急時支援体制加算」から「夜間支援等体制加算」に変更)
【現行】 ※同一日の併算定が可
夜間防災・緊急時支援体制加算(Ⅰ) 12単位/日
夜間に防災体制を確保した場合に算定
夜間防災・緊急時支援体制加算(Ⅱ) 10単位/日
夜間に常時連絡体制を確保した場合に算定
【見直し後】 ※同一日の併算定は不可
夜間支援等体制加算(Ⅰ)
46~448単位/日
夜間に夜勤を配置した場合に利用者数に応じて算定
夜間支援等体制加算(Ⅱ)
15~149単位/日
夜間に宿直を配置した場合に利用者数に応じて算定
夜間支援等体制加算(Ⅲ)
10単位/日
夜間に防災体制又は常時連絡体制を確保した場合に算定
○ 日中支援加算の見直し → 「共同生活援助」を参照
4.就労系サービス
就労移行支援
○ 就労定着支援体制加算【新設】
一般就労への定着支援を充実・強化するため、基本報酬の見直しを行った上で、現行の就労移行支援体制加算を廃止
し、利用者の就労定着期間に着目した加算を新たに創設。
104
※就労継続支援A型に移行した利用者は、就労定着実績には含まない。
・就労継続期間が6月以上12月未満の利用者の場合
・就労継続期間が12月以上24月未満の利用者の場合
・就労継続期間が24月以上36月未満の利用者の場合
利用定員に占める割合に応じて、29~146単位/日を算定
利用定員に占める割合に応じて、25~125単位/日を算定
利用定員に占める割合に応じて、21~105単位/日を算定
○ 一般就労への移行実績がない事業所の評価の見直し
一般就労移行後の就労定着実績がない事業所の減算を強化するとともに、一般就労への移行実績がない事業所に対
する減算を新たに創設。
※就労継続支援A型に移行した利用者は、就労移行実績及び就労定着実績には含まない。
【現行】
・過去3年間就労定着者が0の場合
・過去4年間就労定着者が0の場合
所定単位数の85%を算定
所定単位数の70%を算定
【見直し後】
・過去2年間就労移行者が0の場合
・過去3年間就労定着者が0の場合
所定単位数の85%を算定
所定単位数の70%を算定
・過去4年間就労定着者が0の場合
所定単位数の50%を算定
○ 移行準備支援体制加算(Ⅱ)の算定要件の見直し
多様な施設外就労が可能となるよう、就労支援単位として1ユニット当たりの最低定員が3人以上とされている算定要件
を緩和。
【現行】
移行準備支援体制加算(Ⅱ)
(算定要件)
就労支援単位(就労移行支援事業の訓練が3人以上の者に対し
て一体的に行われるものをいう。)ごとに実施すること。
【見直し後】
移行準備支援体制加算(Ⅱ)
(算定要件)
就労支援単位ごとに実施すること。
※ 1ユニット当たりの最低定員の要件を緩和し、1人でも加算
の算定を可能とする。
就労継続支援A型
○ 短時間利用者の状況を踏まえた評価の見直し
短時間利用に係る減算の仕組みについて、個々の利用者の利用実態を踏まえたものとなるよう見直し(平成27年10月
施行)。また、経営の実態等を踏まえ、基本報酬を見直し。
105
事業所における雇用契約を締結している利用者の平均利用時間(1日当たり)に応じて、所定単位数の30%~90%を算定する。
○ 重度者支援体制加算(Ⅲ)の廃止
平成27年3月31日までの経過措置とされている重度者支援体制加算(Ⅲ)を廃止。
○ 施設外就労加算の算定要件の見直し →
就労移行支援の「移行準備支援体制加算(Ⅱ)の算定要件の
見直し」を参照。
就労継続支援B型
○ 目標工賃達成加算の見直し
工賃向上に向けた取組を推進するため、基本報酬の見直しを行った上で、工賃が一定の水準に達している事業所を
評価するための新たな加算区分を創設するとともに、現行の目標工賃達成加算の算定要件等を見直し。
【現行】
目標工賃達成加算
・目標工賃達成加算(Ⅰ)
49単位/日
(算定要件)
①前年度の工賃実績が、地域の最低賃金の1/3以上
②前年度の工賃実績が、都道府県等に届け出た工賃の目標額以上
③工賃向上計画を作成していること
・目標工賃達成加算(Ⅱ)
22単位/日
(算定要件)
①前年度の工賃実績が、各都道府県の施設種別平均の80/100以上
②工賃向上計画を作成していること
【見直し後】
目標工賃達成加算
・目標工賃達成加算(Ⅰ)
69単位/日(新設)
(算定要件)
①前年度の工賃実績が、原則、前々年度の工賃実績以上
②前年度の工賃実績が、地域の最低賃金の1/2以上
③前年度の工賃実績が、都道府県等に届け出た工賃の目標額以上
④工賃向上計画を作成していること
・目標工賃達成加算(Ⅱ)
・目標工賃達成加算(Ⅲ)
59単位/日
32単位/日
(算定要件)
現行の算定要件に、上記の➀の要件を追加
106
○ 目標工賃達成指導員配置加算の見直し
工賃向上に向けた体制の整備に積極的に取り組む事業所を評価するため、目標工賃達成指導員配置加算の算定要件
等を見直し。
【現行】
目標工賃達成指導員配置加算
・利用定員20人以下の場合
81単位/日
(算定要件)
就労継続支援B型サービス費(Ⅰ)を算定する事業所で、目標工
賃達成指導員等の総数が、常勤換算方法で、利用者の数を6で
除した数以上であること
【見直し後】
目標工賃達成指導員配置加算
・利用定員20人以下の場合
89単位/日
(算定要件)
就労継続支援B型サービス費(Ⅰ)を算定する事業所で、目標工
賃達成指導員を常勤換算方法で1人以上配置し、当該指導員等
の総数が、常勤換算方法で、利用者の数を6で除した数以上であ
ること
○ 重度者支援体制加算(Ⅲ)の廃止 → 就労継続支援A型の「重度者支援体制加算(Ⅲ)の廃止」を参照。
○ 施設外就労加算の算定要件の見直し → 就労移行支援の「移行準備支援体制加算(Ⅱ)の算定要件の
見直し」を参照。
5.相談支援・地域相談支援
計画相談支援・障害児相談支援
○ 特定事業所加算【新設】
→
300単位/月
手厚い人員体制や関係機関との連携等により、質の高い計画相談支援・障害児相談支援が提供されている事業所を評
価。
○ 初回加算【新設】
→
500単位/月(障害児相談支援のみ)
保護者の障害受容ができないこと等により、特にアセスメントに係る事業所の業務負担を評価。
○ モニタリングの実施頻度について、よりきめ細かな支援を図る観点から、利用している障害福祉サービスや
障害児通所支援をもって一律に設定することとせず、利用者の状態等に応じて柔軟に設定の上実施。
107
地域移行支援
○ 初回加算【新設】
→
500単位/月
サービス利用の初期段階におけるアセスメント等に係る業務負担を評価。
○ 障害福祉サービスの体験利用加算の見直し
利用者の病状や意向、状態に応じて柔軟に障害福祉サービスの体験利用が行えるよう、利用期間の制限を廃止。 (支
援の提供開始日から90日以内に限るという制限を廃止)
○ 体験宿泊加算(Ⅰ)及び(Ⅱ)の見直し
利用者の病状や意向、状態に応じて柔軟に体験宿泊が行えるよう、利用期間の制限を廃止。(支援の提供開始日から
90日以内に限るという制限を廃止)
6.障害児支援
障害児通所支援
○ 基本報酬の見直し(児童発達支援(センター及び主として重症心身障害児を通わせる事業所を除く)及び放
課後等デイサービス(主として重症心身障害児を通わせる事業所を除く) )
経営の実態等を踏まえ、基本報酬を見直し。
○ 児童指導員等配置加算(有資格者を配置した場合)【新設】 (児童発達支援及び放課後等デイサービス)
支援の質の確保を図る観点から、児童指導員等の一定の要件を満たす職員を配置している場合を評価。
◆児童発達支援(センター及び主に重症児を通わせる事業所を除く)
◆放課後等デイサービス(主に重症児を通わせる事業所を除く)で授業終了後に行う場合
◆放課後等デイサービス(主に重症児を通わせる事業所を除く)で休業日に行う場合
定員区分に応じて、6~12単位/日を算定
定員区分に応じて、4~ 9単位/日を算定
定員区分に応じて、6~12単位/日を算定
108
○ 指導員加配加算の見直し(児童発達支援及び放課後等デイサービス)
経営の実態等を踏まえ、指導員加配加算を見直し。
【現行】
定員10人以下
定員11人以上20人以下
定員21人以上
193単位/日
129単位/日
77単位/日
【見直し後】
*児童指導員等を配置している場合
定員10人以下
定員11人以上20人以下
定員21人以上
*指導員を配置している場合
定員10人以下
定員11人以上20人以下
定員21人以上
195単位/日
130単位/日
78単位/日
183単位/日
122単位/日
73単位/日
○ 家庭連携加算の見直し (児童発達支援、医療型児童発達支援及び放課後等デイサービス)
障害児を育てる家族等への支援を強化するため、家庭連携加算の算定要件を見直し。
【現行】
障害児通所支援を利用した日は加算の算定は不可
算定可能回数 4回/月
【見直し後】
障害児通所支援を利用した日も加算の算定が可能
算定可能回数 2回/月
○ 事業所内相談支援加算【新設】(児童発達支援、医療型児童発達支援及び放課後等デイサービス)
障害児通所支援事業所等において、障害児と家族等に相談援助を行った場合に月1回を限度として、35単位/回を算定。
○ 関係機関連携加算【新設】 (児童発達支援、医療型児童発達支援及び放課後等デイサービス)
保育所等と連携して個別支援計画の作成等を行った場合や、就学前の児童等について、就学等に関する相談援助及び
学校等との連絡調整を行った場合を評価。
109
・関係機関連携加算(Ⅰ)
200単位/回
(算定要件)
障害児が通う保育所や学校等と連携して個別支援計画の作成等を行った場合に、1年につき1回を限度として算定
・関係機関連携加算(Ⅱ)
200単位/回
(算定要件)
就学前又は就職前の障害児について、就学先の学校又は就職先の企業等と連絡調整等を行った場合に、各1回を限度として算定
○ 延長支援加算の拡充(児童発達支援、医療型児童発達支援及び放課後等デイサービス)
重症心身障害児に対する延長支援を行った場合の加算を拡充。
【現行】
延長支援加算
・時間区分に応じて、61~123単位/日を算定
【見直し後】
延長支援加算
障害児(重症児以外)の場合
・時間区分に応じて、 61~123単位/日を算定
障害児(重症児)の場合
・時間区分に応じて、128~256単位/日を算定
○ 送迎加算の拡充(児童発達支援、医療型児童発達支援及び放課後等デイサービス)
重症心身障害児に対する手厚い人員配置体制での送迎を行った場合を評価。
【現行】
送迎加算
片道54単位/回(障害種別に関わらず。た
だし、児童発達支援センター及び重症心身障
害児を除く。)
【見直し後】
送迎加算
障害児(重症児以外)の場合
障害児(重症児)の場合
片道54単位/回
片道37単位/回
○ 基本報酬等の定員区分の見直し(児童発達支援(センターを除く)及び放課後等デイサービス)
小規模な事業所が重症心身障害児を受け入れた場合、定員設定により収入に大きな乖離を生じる場合があることから、
基本報酬の定員区分「6人以上10人以下」を細分化。(児童発達支援管理責任者専任加算についても同様)
【現行】
基本報酬(児童発達支援管理責任者専任加算)の定員区分
「5人」、「6人以上10人以下」、「11人以上」で報酬単位を設定
【見直し後】
基本報酬(児童発達支援管理責任者専任加算)の定員区分
「5人」、「6人」、「7人」、「8人」、「9人」、「10人」、「11人以上」
に細分化して報酬単位を設定
110
○ 保育職員加配加算【新設】(医療型児童発達支援)
→ 50単位/日
定員21人以上の医療型児童発達支援事業所において、児童指導員又は保育士を加配した場合を評価。
※指定発達支援医療機関で実施する場合を除く。
○ 訪問支援員特別加算(専門職員が支援を行う場合)【新設】(保育所等訪問支援)
→
375単位/日
作業療法士や理学療法士等の専門性の高い職員を配置して訪問支援を行った場合を評価。
○ 保育所等訪問支援の算定要件の見直し
他の障害児通所支援を利用した日も保育所等訪問支援の算定を可能とする。
○ 特別地域加算【新設】(保育所等訪問支援)
→ (1日につき) +15/100
過疎地等の離島・山間地域への訪問支援を行った場合を評価。
○ 開所時間減算の見直し(児童発達支援、医療型児童発達支援及び放課後等デイサービス)
現行の開所時間減算について、4時間未満の区分の減算率を見直すとともに、4時間以上6時間未満の区分を新たに
設定。
【現行】
開所時間が4時間未満の場合、所定単位数の20%を
減算
【見直し後】
開所時間が4時間未満の場合、所定単位数の30%を減算
開所時間が4時間以上6時間未満の場合、所定単位数の15%を減算
障害児入所支援
○ 基本報酬の見直し(福祉型障害児入所施設)
経営の実態等を踏まえ、基本報酬を見直し。
○ 強度行動障害児支援の強化(福祉型障害児入所施設及び医療型障害児入所施設)
強度行動障害を有する障害児への適切な支援を推進するため、重度障害児支援加算において、強度行動障害支援者
養成研修を修了した職員を配置した場合の加算を拡充。
また、福祉型障害児入所施設の強度行動障害児特別支援加算の算定要件に、強度行動障害支援者養成研修を修了
した職員の配置を追加する。(従来の強度行動障害児特別支援加算を算定していた事業所は、経過措置として、平成30年3月31日までの
間は研修受講計画の作成をもって算定可能とする。)
111
重度障害児支援加算
福祉型障害児入所施設
重度障害児支援加算(Ⅰ)~(Ⅵ)の報酬単位に、+11単位/日を算定
医療型障害児入所施設
重度障害児支援加算(Ⅰ) 、(Ⅱ)の報酬単位に、+11単位/日を算定
○ 有期有目的入所の評価(医療型障害児入所施設)
有期有目的入所に係る基本報酬の区分を新たに設定。
指定医療型障害児入所施設の場合
障害種別(自閉症児、肢体不自由児、重症児)、利用期間(~90日、91~180日、181日以降)に応じて、133~968単位/日を算定
指定発達支援医療機関の場合
障害種別(自閉症児、肢体不自由児、重症児) 、利用期間(~90日、91~180日、181日以降)に応じて、112~968単位/日を算定
○ 心理担当職員配置加算【新設】(医療型障害児入所施設)
→
26単位/日
現行、心理担当職員配置加算がない医療型障害児入所施設(主として重症心身障害児を入所させる施設及び指定
発達支援医療機関を除く。)においても、心理的援助を支援する観点から、心理担当職員を配置した場合を評価。
その他
○ 国庫負担基準の見直し
・ 重度障害者の利用実態を考慮した水準を設定。(訪問系サービス全体の利用者数に占める重度訪問介護及び重度障害
者等包括支援利用者数の割合が5%以上の市町村の国庫負担基準総額の5%嵩上げ)
・ 基本報酬の見直しや加算の創設等の影響についても考慮。
国庫負担基準の平均額
11.9万円→12.5万円(+5.0%)
○ 補足給付の見直し
食費・光熱水費の実態を踏まえ、基準費用額を見直し。
【現行】
基準費用額
58,000円
→
【見直し後】 基準費用額
53,500円
112
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の
一部を改正する法律案(概要)
趣 旨
障害者が自らの望む地域生活を営むことができるよう、「生活」と「就労」に対する支援の一層の充実や高齢障害者による介護保険サービ
スの円滑な利用を促進するための見直しを行うとともに、障害児支援のニーズの多様化にきめ細かく対応するための支援の拡充を図るほか、
サービスの質の確保・向上を図るための環境整備等を行う。
概 要
1.障害者の望む地域生活の支援
(1) 施設入所支援や共同生活援助を利用していた者等を対象として、定期的な巡回訪問や随時の対応により、円滑な地域生活に向けた相
談・助言等を行うサービスを新設する(自立生活援助)
(2) 就業に伴う生活面の課題に対応できるよう、事業所・家族との連絡調整等の支援を行うサービスを新設する(就労定着支援)
(3) 重度訪問介護について、医療機関への入院時も一定の支援を可能とする
(4) 65歳に至るまで相当の長期間にわたり障害福祉サービスを利用してきた低所得の高齢障害者が引き続き障害福祉サービスに相当する介
護保険サービスを利用する場合に、障害者の所得の状況や障害の程度等の事情を勘案し、当該介護保険サービスの利用者負担を障害
福祉制度により軽減(償還)できる仕組みを設ける
2.障害児支援のニーズの多様化へのきめ細かな対応
(1)
(2)
(3)
(4)
重度の障害等により外出が著しく困難な障害児に対し、居宅を訪問して発達支援を提供するサービスを新設する
保育所等の障害児に発達支援を提供する保育所等訪問支援について、乳児院・児童養護施設の障害児に対象を拡大する
医療的ケアを要する障害児が適切な支援を受けられるよう、自治体において保健・医療・福祉等の連携促進に努めるものとする
障害児のサービスに係る提供体制の計画的な構築を推進するため、自治体において障害児福祉計画を策定するものとする
3.サービスの質の確保・向上に向けた環境整備
(1) 補装具費について、成長に伴い短期間で取り替える必要のある障害児の場合等に貸与の活用も可能とする
(2) 都道府県がサービス事業所の事業内容等の情報を公表する制度を設けるとともに、自治体の事務の効率化を図るため、所要の規定を整
備する
施行期日
平成30年4月1日(2.(3)については公布の日)
1
地域生活を支援する新たなサービス(自立生活援助)の創設
○ 障害者が安心して地域で生活することができるよう、グループホーム等地域生活を支援する仕組みの見直しが求めら
れているが、集団生活ではなく賃貸住宅等における一人暮らしを希望する障害者の中には、知的障害や精神障害により
理解力や生活力等が十分ではないために一人暮らしを選択できない者がいる。
○ このため、障害者支援施設やグループホーム等から一人暮らしへの移行を希望する知的障害者や精神障害者などにつ
いて、本人の意思を尊重した地域生活を支援するため、一定の期間にわたり、定期的な巡回訪問や随時の対応により、
障害者の理解力、生活力等を補う観点から、適時のタイミングで適切な支援を行うサービスを新たに創設する(「自立
生活援助」)。
対象者
○ 障害者支援施設やグループホーム等を利用
していた障害者で一人暮らしを希望する者等
GH
施設
病院
等
一人暮らしを希望
する障害者が移行
支援内容
○ 定期的に利用者の居宅を訪問し、
・ 食事、洗濯、掃除などに課題はないか
・ 公共料金や家賃に滞納はないか
・ 体調に変化はないか、通院しているか
・ 地域住民との関係は良好か
などについて確認を行い、必要な助言や医療
機関等との連絡調整を行う。
○ 定期的な訪問だけではなく、利用者からの
相談・要請があった際は、訪問、電話、メー
ル等による随時の対応も行う。
居宅
居宅
定期的な巡回訪問
(例:週1~2回)
居宅
相談
要請
居宅
居宅
随時対応
(訪問、電話、
メール等)
自立生活援助
事業所
2
就労定着に向けた支援を行う新たなサービス(就労定着支援)の創設
○ 就労移行支援等を利用し、一般就労に移行する障害者が増加している中で、今後、在職障害者の就労に伴う生活上の
支援ニーズはより一層多様化かつ増大するものと考えられる。
○ このため、就労に伴う生活面の課題に対応できるよう、事業所・家族との連絡調整等の支援を一定の期間にわたり行
うサービスを新たに創設する(「就労定着支援」)。
対象者
支援内容
○ 就労移行支援等の利用を経て一般
就労へ移行した障害者で、就労に
伴う環境変化により生活面の課題
が生じている者
○ 障害者との相談を通じて生活面の課題を把握するとともに、企業や関係機関
等との連絡調整やそれに伴う課題解決に向けて必要となる支援を実施。
○ 具体的には、企業・自宅等への訪問や障害者の来所により、生活リズム、家
計や体調の管理などに関する課題解決に向けて、必要な連絡調整や指導・助
言等の支援を実施。
・遅刻や欠勤の増加
・業務中の居眠り
・身だしなみの乱れ
・薬の飲み忘れ
関係機関
就労に伴い生じている生活面の課題
⇒生活リズム、体調の管理、給料の浪費等
働く障害者
就労移行支援事業所等
企業等
一般就労へ移行
③
必
要
な
支
援
・ 障害者就業・生活支援センター
・ 医療機関
・ 社会福祉協議会 等
②連絡調整
①
課相
題談
把に
握よ
る
就労定着支援
事業所
②
連
絡
調
整
3
重度訪問介護の訪問先の拡大
○ 四肢の麻痺及び寝たきりの状態にある者等の最重度の障害者が医療機関に入院した時には、重度訪問介護の支援が受
けられなくなることから以下のような事例があるとの指摘がある。
・体位交換などについて特殊な介護が必要な者に適切な方法が取られにくくなることにより苦痛が生じてしまう
・行動上著しい困難を有する者について、本人の障害特性に応じた支援が行われないことにより、強い不安や恐怖等による混乱(パニッ
ク)を起こし、自傷行為等に至ってしまう
○ このため、最重度の障害者であって重度訪問介護を利用している者に対し、入院中の医療機関においても、利用者の
状態などを熟知しているヘルパーを引き続き利用し、そのニーズを的確に医療従事者に伝達する等の支援を行うことが
できることとする。
訪問先拡大の対象者
○ 日常的に重度訪問介護を利用している最重度の障害者で
あって、医療機関に入院した者
現行の訪問先
重度訪問介護事
業所
居宅
※障害支援区分6の者を対象とする予定
※通院については現行制度の移動中の支援として、既に対応
利用者にあった
体位交換等が取
られなくなる
医療機関における重度訪問
介護の利用を可能へ
訪問先での支援内容
○ 利用者ごとに異なる特殊な介護方法(例:体位交換)に
ついて、医療従事者などに的確に伝達し、適切な対応につ
なげる。
○ 強い不安や恐怖等による混乱(パニック)を防ぐための
本人に合った環境や生活習慣を医療従事者に伝達し、病室
等の環境調整や対応の改善につなげる。
医療機関
(入院)
改正後の訪問先
居宅
重度訪問介護事
業所
⇒体調の悪化
医療機関
(入院)
4
高齢障害者の介護保険サービスの円滑な利用
○ 障害福祉サ―ビスに相当するサービスが介護保険法にある場合は、介護保険サービスの利用が優先されることになっ
ている。高齢障害者が介護保険サービスを利用する場合、障害福祉制度と介護保険制度の利用者負担上限が異なるため
に利用者負担(1割)が新たに生じることや、これまで利用していた障害福祉サービス事業所とは別の介護保険事業所
を利用することになる場合があることといった課題が指摘されている。
○ このため、65歳に至るまで相当の長期間にわたり障害福祉サービスを利用していた一定の高齢障害者に対し、介護保
険サービスの利用者負担が軽減されるよう障害福祉制度により利用者負担を軽減(償還)する仕組みを設け、障害福祉
サービス事業所が介護保険事業所になりやすくする等の見直しを行い、介護保険サービスの円滑な利用を促進する。
具体的内容
65歳未満
65歳以上 ※介護保険が優先
○ 一定の高齢障害者に対し、一般高齢者との公
平性を踏まえ、介護保険サービスの利用者負担
を軽減(償還)できる仕組みを設ける。
【対象者】
・ 65歳に至るまで相当の長期間にわたり障害
福祉
サービスを受けていた障害者
・ 障害福祉サービスに相当する介護保険サー
ビス
を利用する場合
・ 一定程度以上の障害支援区分
・ 低所得者
介護保険事業所
[利用者負担]
1割
障害福祉サービス事業所
[利用者負担]
ゼロ (低所得者)
介護保険事業所になり
やすくする等の仕組み
障害福祉サービス事業所
介護保険サービスの
円滑な利用を促進
かつ
介護保険事業所
(具体的な要件は、今後政令で定める。)
※ この他、障害福祉サービス事業所が介護保
一定の高齢障害者に対し
利用者負担を軽減(償還)
[利用者負担]
1割
5
居宅訪問により児童発達支援を提供するサービスの創設
○ 障害児支援については、一般的には複数の児童が集まる通所による支援が成長にとって望ましいと考えられるため、
これまで通所支援の充実を図ってきたが、現状では、重度の障害等のために外出が著しく困難な障害児に発達支援を受
ける機会が提供されていない。
○ このため、重度の障害等の状態にある障害児であって、障害児通所支援を利用するために外出することが著しく困難
な障害児に発達支援が提供できるよう、障害児の居宅を訪問して発達支援を行うサービスを新たに創設する(「居宅訪
問型児童発達支援」)。
対象者
訪問教育
○ 重症心身障害児などの重度の障害児等であって、
児童発達支援等の障害児通所支援を受けるために外
出することが著しく困難な障害児
支援内容
児童発達支援センター 等
居宅訪問型
児童発達支援(新
設)
居宅訪問型保育
訪問診療・訪問看護
○ 障害児の居宅を訪問し、日常生活における基本的
な動作の指導、知識技能の付与等の支援を実施
【具体的な支援内容の例】
・手先の感覚と脳の認識のずれを埋めるための活動
・絵カードや写真を利用した言葉の理解のための活動
居宅
・在宅の障害児の発達支援の機会の確保
・訪問支援から通所支援への社会生活の移行を推進
6
保育所等訪問支援の支援対象の拡大
○ 乳児院や児童養護施設の入所者に占める障害児の割合は3割程度となっており、職員による支援に加えて、発達支援
に関する専門的な支援が求められている。(乳児院:28.2%、児童養護施設:28.5%/平成24年度)
○ このため、保育所等訪問支援の対象を乳児院や児童養護施設に入所している障害児に拡大し、障害児本人に対して他
の児童との集団生活への適応のための専門的な支援を行うとともに、当該施設の職員に対して障害児の特性に応じた支
援内容や関わり方についての助言等を行うことができることとする。
訪問先
対象者の拡大
○ 乳児院、児童養護施設に入所している障害児を対象者として
追加
※現在の対象者は、以下の施設に通う障害児
・保育所、幼稚園、小学校 等
・その他児童が集団生活を営む施設として、地方自治体が認めるもの
(例:放課後児童クラブ)
保育所・幼稚園
保育所等訪問支援
放課後児童クラブ
小学校
支援内容
○ 児童が集団生活を営む施設を訪問し、他の児童との集団生活
への適応のための専門的な支援等を行う。
①障害児本人に対する支援(集団生活適応のための訓練等)
②訪問先施設のスタッフに対する支援(支援方法等の指導
等)
児童発達支援
センター等
集団生活への
適応のための
支援
等
訪問対象の
拡大
改正後
乳児院
児童養護施設
7
医療的ケアを要する障害児に対する支援
○ 医療技術の進歩等を背景として、NICU等に長期間入院した後、引き続き人工呼吸器や胃ろう等を使用し、たんの
吸引や経管栄養などの医療的ケアが必要な障害児(医療的ケア児)が増加している。
○ このため、医療的ケア児が、地域において必要な支援を円滑に受けることができるよう、地方公共団体は保健、医
療、福祉その他の各関連分野の支援を行う機関との連絡調整を行うための体制の整備について必要な措置を講ずるよう
努めることとする。
※ 施策例: 都道府県や市町村による関係機関の連携の場の設置、技術・知識の共有等を通じた医療・福祉等の連携体制の構築
◆ 在宅人工呼吸指導管理料算定件数
(0~19歳)の推移
◆ 特別支援学校及び小中学校における
医療的ケアが必要な幼児児童生徒数
12,000
(人)
8,000
小中学校(通常の学級
及び特別支援学級)
特別支援学校
2500
5,901
7,774
7,306
2344 2126
2000
1500
1735
1403
1230
1000
0
平成18年度
平成22年度
平成26年度
出典:文部科学省「特別支援学校等の医療的ケアに関する
調査結果」(※小中学校は平成24年度から調査)
812
615
500
288
264
0
関係機関による連携イメージ図
相談支援事業所
連携
医
療
訪問看護
ステーション
人
%
医療機関の職員(医師、看護師、MSW等)
692
77.4
訪問看護事業所等の職員(看護師等)
福祉サービス事業所等の職員
行政機関の職員(保健師等)
学校・保育所等の職員
知人・友人
405
292
216
317
412
45.3
32.7
24.2
35.5
46.1
患者団体・支援団体
46
5.1
その他
32
3.6
相談先がない・分からない
31
3.5
2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013
出典:社会医療診療行為別調査
福
祉
相談先
(件)
8,750
976
4,000
◆ 育児や療育、在宅での生活等の全般に
関する相談先
平成27年度厚生労働省社会・援護局委託事業「在宅医療
ケアが必要な子どもに関する調査」速報値
(N=797(複数回答)
児童発達支援
センター等
障害福祉サービス事
業所
自治体
担当課
(自立支援)協議会
子ども関係の専門部会等
小児科診療所
在宅療養支援診療所
地域中核病院
地域小児科センター
教 ・特別支援学校
育 ・訪問教育
保 ・保健所
健 ・保健センター
8
障害児のサービス提供体制の計画的な構築
○ 児童福祉法に基づく障害児通所・入所支援などについて、サービスの提供体制を計画的に確保するため、都道府県及
び市町村において障害児福祉計画を策定する等の見直しを行う。
※ 現在、障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスについては、サービスの提供体制を計画的に確保するため、都道府県及び市町村
が障害福祉計画を策定し、サービスの種類ごとの必要な量の見込みや提供体制の確保に係る目標等を策定。
具体的内容
【基本指針】
○ 厚生労働大臣は、障害児通所・入所支援、障害児相談支援の提供体制の整備や円滑な実施を確保するための基本的
な指針を定める。
【障害児福祉計画】
○ 市町村・都道府県は、基本指針に即して、障害児福祉計画を策定する。
(市町村障害児福祉計画)
・障害児通所支援や障害児相談支援の提供体制の確保に係る目標に関する事項
・各年度の自治体が指定する障害児通所支援や障害児相談支援の種類ごとの必要な量の見込み
(都道府県障害児福祉計画)
・障害児通所・入所支援、障害児相談支援の提供体制の確保に係る目標に関する事項
・都道府県が定める区域ごとに、当該区域における各年度の自治体が指定する障害児通所支援や障害児相談支援
の種類ごとの必要な量の見込み
・各年度の障害児入所施設の必要入所定員総数
※上記の基本指針、市町村障害児福祉計画、都道府県障害児福祉計画は、障害者総合支援法に基づく基本指針、市町村障害福祉計画、
都道府県障害福祉計画と一体のものとして策定することができる。
○ 放課後等デイサービス等の障害児通所支援や障害児入所支援については、都道府県障害児福祉計画の達成に支障を
生ずるおそれがあると認めるとき(計画に定めるサービスの必要な量に達している場合等)、都道府県は事業所等
の指定をしないことができる。
9
補装具費の支給範囲の拡大(貸与の追加)
○ 補装具費については、身体障害者の身体機能を補完・代替する補装具の「購入」に対して支給されているが、成長に
伴って短期間での交換が必要となる障害児など、「購入」より「貸与」の方が利用者の便宜を図ることが可能な場合が
ある。
○ このため、「購入」を基本とする原則は維持した上で、障害者の利便に照らして「貸与」が適切と考えられる場合に
限り、新たに補装具費の支給の対象とする。
具体的内容
貸与が適切と考えられる場合(例)
○成長に伴って短期間での交換が必要となる
障害児
○障害の進行により、短期間の利用が想定さ
れるもの
○仮合わせ前の試用
※
上記のような場合が想定されるが、今後、
関係者の意見も踏まえて検討。
※ 身体への適合を図るための製作が必要なも
の等については、貸与になじまないものと考
えられる。
補
装
具
の
購
入
希
望
・ 早期に不適合が予想
されない
・ 必要な補装具が明確
・ 成長に合わせた作り
替えが必要
・ 適切な補装具の選定
が必要
購入
(製作)
貸与の
活用
貸与の
継続
<貸与の活用があり得る種目(例)>
【歩行器】
歩行機能を補うため、
移動時に体重を支える
器具
【座位保持椅子】
姿勢を保持することが困難な
障害児が日常生活の中で使用
※対象種目については、
今後検討。
10
障害福祉サービス等の情報公表制度の創設
○ 障害福祉サービス等を提供する事業所数が大幅に増加する中、利用者が個々のニーズに応じて良質なサービスを選択
できるようにするとともに、事業者によるサービスの質の向上が重要な課題となっている。
※請求事業所数:平成22年4月
48,300事業所 →
平成27年4月 90,990事業所
○ このため、①施設・事業者に対して障害福祉サービスの内容等を都道府県知事へ報告することとするとともに、②都
道府県知事が報告された内容を公表する仕組みを創設する。
※介護保険制度と子ども・子育て支援制度においては、同様の情報公表制度が導入されている。
障害福祉サービス等の施設・事業者
都道府県
<障害福祉サービス等情報>
■基本情報
(例)事業所等の所在地
従業員数
営業時間
事業所の事業内容
○障害福祉サービス等情報の公表
報告
施設・事業者から報告された情報を集
約し、公表。
など
■運営情報
障害福祉サービス等に関する具体的な
取組の状況
(例)関係機関との連携
苦情対応の状況
安全管理等の取組状況 など
■都道府県が必要と認める事項(任意)
反映
必要に
応じて
調査
閲覧
(インターネット)
利
用
者
○障害福祉サービス等情報の調査
新規指定時、指定更新時、虚偽報告が疑われ
る場合などにおいて、必要に応じ訪問調査を
実施し、結果を公表に反映。
11
自治体による調査事務・審査事務の効率化
○ 障害者自立支援法の施行から10年が経過し、障害福祉サービス等の事業所数や利用者数は大きく増加しており、自治
体による調査事務や審査事務の業務量が大幅に増加している。
※請求事業所数
※利用者数
平成22年4月 48,300事業所 → 平成27年4月 90,990事業所
: 平成22年4月 570,499人
→ 平成27年4月 906,504人
:
○ このため、自治体による調査事務や審査事務を効率的に実施できるよう、これらの事務の一部を委託可能とするため
に必要な規定を整備する。
①調査事務の効率化
指定事務受託法人
指導監査事務
○ 自治体の事務のうち、公権力の行使に
当たらない「質問」や「文書提出の依頼」
等について、これらの事務を適切に実施
①立入検査・命令・質問の対象者の選定
することができるものとして都道府県知事
②立入検査
が指定する民間法人に対し、業務委託を
可能とする。
(都道府県知事が指定)
引き続き
自治体が
実施
③報告・物件提示の命令
※ 介護保険制度では、既に同様の制度が導入
されている。
事務処理能力や役職員
の構成等を踏まえ、文
書提出の依頼や質問等
の事務を適切かつ公正
に実施可能な法人
④質問や文書提出の依頼
業務委託を
可能とする
②審査事務の効率化
○ 市町村が実施する障害福祉サービスの給付費の「審査・支払」事務について、現在、「支払」を委託している国民
健康保険団体連合会に、「審査」も委託することができることとする。
※
現在、国保連では、「支払」を行う際に、必要な「点検」も併せて行っているが、今後、点検項目の精緻化等を図ることにより、審
査として効果的・効率的に実施できるようにすることを検討。
12