社会保険ワンポイント情報

株式会社
2015.08.20
全就連
社会保険ワンポイント情報
7号
今月のテーマ
賞与支払届の注意点
賞与支払届は、被保険者である従業員に賞与
を支給した場合、支払った日から5日以内に事
業主が行うものです。 この届出内容により保
険料や年金の計算の基礎となる標準賞与額
が決定されます。
標準賞与額とは、賞与等の支給額の1,00
0円未満を切り捨てた額のことをいい、保険料
の計算は、「標準報酬月額・保険料額表」を使
用するのではなく、標準賞与額に直接、保険
料率を乗じて計算します。
留意事項
①同月内に2回以上賞与を支給された被保険 ⑦年度内(毎年4月1日から翌年3月31日ま
で)に転職・転勤等があった場合は上限
者はそれらの額を合算し、後の支給日で賞
(540万円)を超えるたびに「健康保険標準
与支払届を提出します。
賞与額累計申出書」の提出が必要ですが、
②標準賞与額が上限(健康保険540万円〔毎
同一の事業所で累計額が上限を超えた場
年4月1日から翌年3月31日までの累計額〕
合は自動計算されますので申出は不要で
厚生年金保険150万円〔1ヵ月〕)を超えた場
す(年度内に転職・転勤等があり被保険者
合でも賞与支払届には実際に支払われた
資格の得喪があった場合の標準賞与額累
賞与額(1,000円未満切捨て)を記入します。
計は保険者単位(協会けんぽ又は各健保
③資格喪失日の前日(退職日等)までに支払
http://livedoor.blogimg.jp/nobuchiroumu/imgs/0/d/0da5a6cf.png
組合)で算出するため)。
われた賞与は、賞与支払届の提出が必要
です。(資格喪失月にかかる賞与は保険料
賞与の範囲
賦課の対象とはなりませんが、年間累計の
標準賞与額を決める場合にそのもととなる賞
対象となるため)
④育児休業等による保険料免除期間に支払 与は、賃金、給料、俸給、手当、賞与、その他
われた賞与は賞与支払届の提出が必要で どんな名称であっても、被保険者が労務の対
す。(保険料は免除となりますが、年間累計 償として受ける全てのもののうち年3回以下の
物を含みます。ただし、大入り袋や見舞金のよ
の対象となるため)
⑤70歳以上の被用者に賞与を支払った場合 うな臨時に受けるものは含まれません。
は「厚生年金保険70歳以上被用者賞与支
賞与支払届の提出
払届」も提出します。
賞与を支給したときは事業主は「被保険者賞
⑥年4回以上支払われる賞与については標
与支払届」に被保険者ごとの標準賞与額を記
準報酬月額の対象となるため賞与支払届を
入して、支払日から5日以内に「総括表」と合わ
提出する必要はありません。
せて提出します。
なお、賞与支払予定月に、賞与の支払いがな
かった場合でも、総括表に「不支給」の旨を記
入し、届出なければなりません。賞与支払予定
月の翌月になっても届出がない事業主には、
予定月の翌月に催告状が送付されることがあ
りますので注意が必要です。